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  • 絵を「観ている」一日 [空想の森アートコレクティブ展<´24-1>]―(3)【空想の森から<171>】

    満開の桜の花の下で寝転ぶ。遅咲きの山桜の花が散り始め、染井吉野が開花期を迎えたのだ。ほのかな草の香に花の香りが混じっている。背中を伝わってくるのは、春の大地の暖かさだ。降り注いでくる花びらが、その下に埋まっている死体を装飾しているとも、この花の下で死にたいとも思わないが、桜の花は明朗な幻想の世界に誘う魔力を秘めているようだ。開花前の、蕾を一杯に付けた枝を一枝いただき、絹布を染めると花びらと同色に染まり、定着する。ふわりとその布を身に纏ったような感触を残して、古い教会を改装したギャラリーへ行く。そして、展示されている絵を、一枚一枚、見る。絵を見るという行為は、その絵に描かれている何事かを感受し、作者の心意に触れ、さらにそこから芸術という秘儀(あるいは神秘世界)へと踏み込む一歩なのだ。私たちの世代の画家たちが...絵を「観ている」一日[空想の森アートコレクティブ展<´24-1>]―(3)【空想の森から<171>】

  • 絵が「わかる」ということ [空想の森アートコレクティブ展<´24-1>]-(2)【空想の森から<170>】

    絵が「わかる」ということ[空想の森アートコレクティブ展<´24-1>]-(2)【空想の森から<170>】

  • インフォメーション「空想の森アートコレクティブ展<VOL:1>」展示中です【空想の森から<169>】

    【空想の森ARTコレクティブ】が発足しました。「コレクティブ」とは、「共同するー集合するー収集する」という三つの価値観を集約する概念で、「現代アート」の先鋭的な動向として各地で展開され始めたアートシーンです。 1986年、由布院の地域活動を母体として誕生した「由布院空想の森美術館」(第1期1986〜2001・第2期2018〜現在)が行なってきた活動は、この一点に統括されるという認識をもとに、今回、「空想の森アートコレクティブ」を起動します。このプロジェクトは、「由布院空想の森美術館」の運営に関わってきたスタッフ群と藝術新社漂泊主宰の廣瀨凪里による共同作業を運営母体とします。この母体に由布院空想の森美術館がこれまでに連携して活動してきた各地のミュージアムやギャラリーのオーナー、コレクター、作家などが参加を表...インフォメーション「空想の森アートコレクティブ展<VOL:1>」展示中です【空想の森から<169>】

  • ゼロの一日【九州脊梁山地ヤマメ幻釣譚<24ー2>】

    3月14日、なじみの渓谷へ行った。まだ、個人的な解禁日と決めている20日には一週間あるが、今年は暖かい日が多く、山嶺を茫と霞ませて咲く山桜も見えはじめたからだ。解禁日に2匹を釣りあげたカワトモ君に、その感触が残っているうちに次の一尾を上げさせ、釣り師として安定した釣果をあげる「わざ」を身に付けてもらおうという配慮である。が、温みはじめた水に手を入れ、周囲の景色を眺め、竿を一振りしてみたいという欲求が混じっていることも否めない。絵に描いたような渓流を歩き、絶好のポイントを攻めるが、ピクリともアタリがなく、2時間ほど歩いても一匹も釣れない。これは、一昨年の大洪水の影響またはそれにともなう上流部の河川工事の影響によるものと観察し、別の谷に入る。私は、大岩之連続する谷をすでに2時間歩き、急な斜面を攀じ登って来たこ...ゼロの一日【九州脊梁山地ヤマメ幻釣譚<24ー2>】

  • クロモジ〈黒文字〉の花に小雪【空想の森から<168>】

    3月20日。クロモジの花が咲いた。例年より少し早いな、と思って見ていたら、にわかに雲影が走り、小雪が降ってきた。春の雪の向こうに由布院の山野が霞んでいる。寒い。先々週に続き、急遽由布院へ来ているのは、「空想の森アートコレクティブ」の立ち上げの目途がつき、そのデータ整理と作品の写真撮影のためだ。「コレクティブ」とは、「共同する・集合する・収集する」という三つの価値観を総合したような概念で、現代アートのジャンルで急速に拡大しつつある潮流といえるだろう。私は、昨年の「アートフェア・アジア・フクオカ23」に参加して、若いアーティストたちと行動を共にしたことで、これを学んだ。そして、その一点に集約されつつある現代美術の価値観とは、私どもがおよそ40年にわたり一貫して行ってきた活動そのものではないか、と総括でき、なら...クロモジ〈黒文字〉の花に小雪【空想の森から<168>】

  • 谷川晃一さんさようなら

    谷川晃一さんの訃報が届いた。まだ言葉と気持ちが整理できていないので、「アートスペース繭」さんの投稿をシェア。1988年から5年間続いた「アートフェスティバルゆふいん」に参加して下さり、その後、「この美術展の方法は面白い」と「伊豆高原アートフェスティバル」に引き継いで下さったのが谷川さんだった。以後、同フェスティバルは30年以上の年月を重ねて全国に普及した「地域美術展」のテキストとなった。その過程でアートスペース繭の梅田美知子さんとの出会いもあった。谷川さんさようなら。宮迫さんとお会いになったら、僕たちの掲げた旗は梅田さんや高見君たちが受け取ってくれるでしょう、と話し合って下さい。以下は「アートスペース繭」主宰の梅田美知子さんのフェィスブック記事(画像も同記事から)。☆10日に谷川晃一さんが亡くなられました...谷川晃一さんさようなら

  • 爽やかな春の色が染まった/´24山桜染めワークショップ(3)/【友愛の森里山再生ARTプロジェクト2024<5>】

    ◇3月10日、山桜染めのワークショップでは爽やかな春の色に染まりました。◇次回のコミュニティスペースCasaCoso森/3月16日・17日の企画は16日の受け付けは締め切り、17日の山桜染めワークショップだけを実行します。☆◇山桜で絹のストールを染める/かさこそ森に集まり、染めます。◇実施場所コミュニティスペースCasa-Coso森西都市穂北5248(担当・高見/右下)◇実施日2024年3月17日(日曜)・作業時間AM10;00-PM3:00頃まで◇参加費3000円・染めの素材(絹のストール・マフラーなど1000円~5000円)は別途で販売します。染めたい素材の持ち込みはご相談下さい。◇中学生以下の子供さんは参加費無料(一回の定員15人)。サポーター(お父さんなど)も参加無料。いずれも要予約(素材の準備の...爽やかな春の色が染まった/´24山桜染めワークショップ(3)/【友愛の森里山再生ARTプロジェクト2024<5>】

  • ´24山桜染めワークショップ(2)/【友愛の森里山再生ARTプロジェクト2024<4>】

    明日(3月10日)、今季第一回目の山桜染めを実行します。昨日、山越えの峠道から一枝をいただいてきました。険しい山道の路肩から崖下へとなだれ落ちる岩場に映えている巨樹の、道に差し出た一本です。これは国土交通省の管轄下にあるものなので、「山主」を探し回る必要がない。役所に届けても面倒がられるだけなので、山神に挨拶だけしてそっと一枝だけをいただくのです。今晩から明日の朝まで、米良山中では「湯の片神楽」が18年ぶりに開催されます。私はそれを徹宵で観て、明け方山を下り、染めの作業に取りかかります。参加の枠がまだ少しあります。飛び入りも歓迎です。早春、蕾を一杯にふくらませた「山桜」の枝を採取して染める「山桜染め」は「山神の恵みの色」と呼ばれます。桜は、花が開く直前のわずかな期間だけ、染料として利用できるのです。古代、...´24山桜染めワークショップ(2)/【友愛の森里山再生ARTプロジェクト2024<4>】

  • パソコンを忘れた旅

    パソコンを忘れて由布院に行ったので、通信も情報の発信もできない3日間でした。南阿蘇経由で、絵画作品をぎっしり積み込み、先ほど宮崎に帰って来ました。由布院での収穫は追々報告します。明日(8日)から湯之片神楽取材モードです。パソコンを忘れた旅

  • カワトモ君の初ヤマメ【九州脊梁山地ヤマメ幻釣譚<24ー1>】

    里の山桜の開花が始まった。2月の初旬から中旬へかけて暖かい日が続き、断続的に雨が降ったので、例年より習慣も早く、蕾が開き始めたのだ。昨日(3月1日)、一ツ瀬川沿いの道を遡行し、入渓。私は、ヤマメ釣り解禁直後の谿へは入らない。そのことはこれまでに何度も書いているので、文中に付記することにして、まずは春の渓谷での素敵な出会いのことを書こう。岸辺に山茱萸<サンシュユ>の花が咲いていた。上流部に中世の名残をとどめる古い村があるから、いつの時代にか、持ち込まれ、栽培されていたものの子孫がここに流れ着き、野生化したものだろう。黄色い小さな蕾が、山郷の春の訪れを告げている。 *本文の続きは作業中。*以下は修正中。私は、ヤマメ釣り解禁直後の谿へは入らない。冬越しのまだ体力を回復していない魚たちとの「勝負」はあまり愉快では...カワトモ君の初ヤマメ【九州脊梁山地ヤマメ幻釣譚<24ー1>】

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