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tnlabo’s blog   「付加価値」概念を https://blog.goo.ne.jp/tnlabo

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

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2014/12/25

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  • 戦争が終わる事と領土問題と国連憲章

    今回もトランプさんに関わる問題になっていまいます。ロシアのウクライナ侵攻の問題にトランプさんが積極的に動く際の問題意識と、ロシア、ウクライナの立場、そしてこうした問題に対する判断についての国際的な正義の基準を示す国連憲章といった各要素を整理し、これからの国際社会の在り方をどう判断すべきかという大変難しい問題について、出来るだけ冷静に考えてみたいと思っています。事の起こりは、ロシアが、全く自分の都合だけでウクライナに侵攻したことです。これははっきり言って、ロシア国民がそうすべきだと考えていたからではなく、今では完全な独裁者になっているプーチン大統領の心か頭にあった個人的な願望が、その独裁力で国力の発動として顕現したものと思われます。これは、モスクワ放送局で関連ニュースの際、放送局のスタッフが「これは嘘です」...戦争が終わる事と領土問題と国連憲章

  • アメリカ無しの世界とトランプの変心

    昨日まで「ミスタートゥーレイト」(遅すぎる男)と呼んで解任を主張していたFRB議長のパウエルさんについて、今日のニュースでは、トランプ大統領は、一転「解任するつもりはない」と言っているとのことです。このニュースと共にNYダウは1000ドルの急騰、連れて日経平均も600円ほど上がっています。相互関税90日間延期の時もそうでしたが、トランプさんの変心が読めれば大金持ちになれそうですね。冗談はさておき、言い出した事がコロコロ変わるような覇権国のリーダーでは、政界中が大迷惑というのが、今の世界の現状でしょう。IMFは、アメリカがこの状態では、世界経済の成長率(実質)は、1月に予測した3.3%から0.5ポイントの大幅低下で2.8%になるという新しい予測を出しました。説明は、アメリカの言い出した高関税政策が実施されれ...アメリカ無しの世界とトランプの変心

  • 消費税減税の議論をどう考えるか

    8月の参議院選挙に向けて消費税減税についての議論が活発です。石破さんは「適切な対応」という表現で、状況によって判断という事のようですが、その状況というのはどうなのでしょうか。最も気になっているのはトランプ関税の90日間の期限が切れた時どうなるかでしょう。トランプ関税が何故90日間伸びたかという内幕の報道があり、トランプ政権内の意見対立の様相、良識派の素早い動きがトランプさんの90日延期の判断につながったなどとの解説です。90日後にどうなるかはまだ皆目不明です。確かに先行き不安だから、消費減税で、少しでも生活が楽に、という気持ちも解りますが、それが別途国民負担を増やすのかどうか、それとも、当面時限的な減税だから赤字国債で賄えというのかその辺もはっきりしません。だいたい政府は、消費税は社会保障の充実のためと言...消費税減税の議論をどう考えるか

  • <月曜随想>第3次世界大戦は起きるか?

    今、世界では2か所で局地戦が行われています。ウクライナとパレスチナです。さらに中国が台湾に侵攻するかどうかも、世界が心配する問題になっています。ソビエト時代からの米ソ対立はありますが、トランプさんはなぜかロシアとは宥和的です。ただトランプさんは中國とは経済対立が酷く、台湾問題と絡んで、キナ臭くなる可能性もはらんでいます。こんな状態の中で、人類はまかり間違うと第三次世界大戦を引き起こしてしまうのではないかといった見方もちらほらで、日本も南西諸島の防衛に動いたりしています。第三次世界大戦は起きるのでしょうかという心配が杞憂であることを願うばかりですが、アインシュタインは、第五次世界界大戦では、人類は石と棍棒で戦うだろうと予言したそうです。原爆戦争の恐ろしさを知らしめるためのブラック・ジョークでしょうが、戦争の...<月曜随想>第3次世界大戦は起きるか?

  • 官製インフレーション継続の影響は?

    昨日、総務省統計局から2025年3月の消費者物価指数が発表になりました併せて、2024年度の消費者物価指数も発表になっています。マスコミも、消費者物価指数の上昇には警戒感が強く27年度は2.7%、3年連続2%越えでインフレ傾向の継続懸念もあり、特に3月時点のコメの価格上昇の92.1%を見出しにするものも多く見られました。コメは日本人の主食で、値上がりしても買わなければならない必需品です。その米が、平年作の中で1年間近く連続でで価格上昇続け、政府の対策は半年遅れで備蓄米の遠慮がちな放出という生半可なもので、現在の価格上昇は2倍を超えているという惨状です。先ず、年度末3月の消費者物価指数の原数字を見てみましょう。先の2月には青線(総合)と赤線(生鮮食品を除く総合)は下がっていますが、これは政府の電力、ガスの補...官製インフレーション継続の影響は?

  • 今国会での補正予算はなくなった!

    政府与党は、今国会での補正予算は諦めたようです。マスコミによれば、バラマキはやはり良くないと国民の多くが考えるようになったことが原因のようですが、少数与党になったから出来ないという事が大きいのでしょう。若し過半数を取っていれば、補正予算を組んで、5万円のバラマキを多分やったでしょう。過半数でないから、否応なしに野党の意見も聞かなければならないという状況の力です。過半数を取れば、強行採決や閣議決定で何でも出来てしまうという民主主義の逸脱がまかり通らなくなったという意味で、日本の政治も民主主義を少し取り返したというところでしょうか。石油元売りへの補助金、電力・ガス会社への補助金は、予備費を活用して継続という事になるようですが、これも、ガソリン価格や電気ガス料金を抑えて国民のためという説明でしょうが、実態は、企...今国会での補正予算はなくなった!

  • ガソリンの価格は下がりそうですが

    未だ時間のある参院選挙ですが、国家予算を使うバラマキで、国民の支持を得ようとしているのではないかと思われる動きが政権内にちらほらです。一方、森永さんの『ザイム真理教』の人気があるせいか、財務省は財政均衡主義を頑なに信じて、融通が利かなくて、日本経済を低迷させていると思い込んでいる人が多いようです。黒田日銀が実験したようにお金をじゃぶじゃぶにしても、安倍総理がコロナで一人10万円バラマイても、消費は伸びませんでした。国民が将来を安心しないと消費は伸びません。先日は、本予算が通ったばかりなのに、補正予算を組んで1人5万円の給付をしようという話があって、そんなことをするよりコメ価格を元の値段、5キロ2000円下がるぐらい備蓄米を放出して、これから米価は下がりますから、在庫をお持ちの向きは「早く売らないと損します...ガソリンの価格は下がりそうですが

  • 独裁者は学術が嫌い

    このブログでは、人類社会の安定と発展ために必要な重要な要素として「独裁者を作らない」事を大変重要と考えています。理由は、独裁者は自らの権力拡大のために戦うという意識が強いので、対抗者が居ればそれを倒すことが必要になり、その為には力による問題の解決、行き着く先は戦争に走るという多くの歴史に学んだ結果です。何時の時代も、大衆はスポーツなど「競いの文化」を好み、権力者は、相手を滅ぼす「争いの文化」に魅力を感じるようです。ギリシャ人は「競いの文化」を「争いの文化」の上に置き、オリンピックの期間は戦争をしませんでした。日本人は、その文化の原点である1万年余の縄文時代には争いの文化の痕跡はないという特徴を持っています。独裁者は、自分は安全圏に置き、国民を消耗品として利用し、破壊と殺戮で自らの権力の維持拡大に専心するこ...独裁者は学術が嫌い

  • 賑やかですが成果の出ないトランプ政策

    再登場して3カ月、世界中がトランプさんに振り回されています。アメリカの過半数の人が「この人を」と選んだ大統領ですが、トランプさんの発想の原点が「アメリカは損ばかりしている」という認識ですから、アメリカ「アメリカの富と栄光」を取り戻してくれえると期待したのでしょう。しかし、世界経済がゼロサム状態の中で、アメリカが得すれば、世界の国々は損をすることになります。それでもアメリカ国民だけでなく、世界もトランプさんに何かを期待したとすれば、それは「戦争をやめさせる」という発言への関心の高さがあったからでしょう。そこで、前回のトランプさんの四年間で思い出すのは、国際的には、TPP離脱、金正恩との握手、イラン核協議離脱などですが、いずれも単に問題が先に残っただけのように思います。国内ではアメリカの分断が進み、貧富の差が...賑やかですが成果の出ないトランプ政策

  • 世界騒然の中ですが好天花を愛でる

    トランプ関税構想は、掛け声だけで、ほぼ実行不能になったようです。トランプさんの「アメリカは被害者だ」という意識から生まれて来た構想ですが、自由世界の世論は容易に納得してくれないでしょう。という事で、トランプさんのお手並拝見と、座ったままで「高みの見物」を気取っています。これから90日、何がどうなるか解りませんが、年寄りは、日々花を眺め、5月からはキュウリやトマトを育てながら今後の展開を見ていくつもりです。ところで今日は思いがけずいいお天気になったので、狭い庭に降りて下手な写真を撮りました。白い花がいろいろ咲いています。先ずは白雪芥子です、次々と蕾が出て来て緑の中に白い点々。西の塀際では白山吹が花をつけ始めました。ハナニラは薄い青色のものもありますが、圧倒的に元気なのは白です。これも西の塀際の久留米つつじで...世界騒然の中ですが好天花を愛でる

  • 独裁者の誤信と国民の損失

    バイデン前政権の国務長官を務め、アメリカが世界から信頼されるようにと東奔西走したアントニー・ブリンケン氏がCNBCのインタビューに答えて「米国が世界と対立しているように見える。『米国第一主義』から『米国単独主義』へ向かっている」と懸念を示したとのことです。アメリカの良識を代表するような言葉を聞いて、未だアメリカは大丈夫という安心感とともに、「トランプのアメリか」に強い危機感を持ったところです。この所の「トランプのアメリカ」を見ていると、やっぱりトランプさんは独裁者を目指しているという感じをますます強くするところです。差し当たっては、トランプさんは「戦争の嫌いな独裁者」という事で通るかもしれませんが、何でも力で押し通そうとするのが独裁者の本性ですから、経済的な力で足りなくなると必ず軍事力の活用となるのが世の...独裁者の誤信と国民の損失

  • 円高への対応が重要な時代に

    トランプさんの相互関税の発動が90日延期されました。延期された理由は、発動された途端に株価や債券価格が暴落したことでしょう。ここまで酷い事になるとはトランプさんも予想しなかったのでしょうか。半日ちょっとで、90日の延期を決めるというのは、当然「読みが浅かった」という事でしょうが、まずいことになった時はすぐに決断して対策をとる人だという事が解ったという事でしょう。しかし延ばすだけで辞めるわけではありません。自説は最後まで押し通そうとするのでしょう。そして多分今度は、為替レートとの組み合わせを考えるでしょう。すでに、相互関税の検討中も為替レートの活用にも触れていました。基本的には関税10%引き上げも、ドルの10%切り下げも、効果は似たようなものですが、アメリカは為替操作は怪しからんと言っていますし、ドルを切り...円高への対応が重要な時代に

  • 選挙目当てのバラマキより米価引き下げを

    7月の参議院選挙を控えて、石破自民党の政策は支離滅裂になって来たようです。今日のニュースによれば、7月に全国民に一律5万円の給付金を支払うよう検討に入ったとのことです。2020年に安倍首相が全国民一律10万円給付をしていますが、今回は5万円で、こんな有難い政府なら、現政権に投票しようというと国民が考えるだろうという思いからのバラマキなのでしょう。トランプ関税で、世界中が揉めていますが、日本などでは冷静に見守るのが良いというのが世論だと思うのに、石破内閣は「これは国難だ」国民が吃驚するような言葉を当て嵌め、「生活が苦しくなるでしょうから、些少ですが5万円差し上げます。石破内閣は国民の生活を大事にします」というのでしょうか。こんな事を考えて発表した途端に、トランプさんは相互関税は90日間停止と言い出しました。...選挙目当てのバラマキより米価引き下げを

  • チューリップ満開、原種も負けじと

    今日は、トランプ関税発動の日です。トランプさんのお蔭で世界中大混乱ですが、トランプ流のディールは先ずは怖い顔、厳しい条件で驚かせ、後からは多少緩和して喜ばせて纏めようという事のようです。次第に落ち着くところに落ち着くと思ってお付き合いしましょう。本当の結果が出るまでには少し時間がかかるでしょう。そんな気持ちで、少し余裕を持ちながら、のんびりと、奇麗に開いたチューリップの花々をご覧頂ければと思っています。昨年12月、ガチャで80球2500円ほどで買って、狭い庭の例年の場所に3列に植えたチューリップが、2~3日前から開き始め、今日あたりが満開のようです。リュウキンカから貝母、ハナニラ、チューリップそして、白雪ゲシ、ツリガネスイセン、モッコウバラ、アケボノツツジ、オオムラサキと連休明けまで、狭い庭は「花いっぱい...チューリップ満開、原種も負けじと

  • 1月、2月(2025年)実質賃金低下続く

    昨日、厚労省から2月分の毎月勤労統計が発表になりました。毎月注目される実質賃金の動向ですが、1月に続いて2月も前年同月比でマイナスになってしまってしまいました。実質経済成長率が殆んどゼロですから、実質賃金が上がらないのも仕方ないという見方もありますが、今の日本経済は消費不況というのが政府にも家計にも共通の認識で、家計の消費支出が増えなければ経済成長しない、つまり家計消費の伸びで経済成長を引っ張るというのが、景気回復,経済成長の牽引力として必要という状態ですから、そのためには先ずは家計の収入である賃金が上昇し、その上昇レベルが物価上昇率を越えて、実質賃金が昨年より上昇する事が、いわば必須の条件なのです。皆様ご記憶のように昨年の5月まで連続25か月の実質賃金低下という不名誉な記録を持つ日本経済が、6月に至って...1月、2月(2025年)実質賃金低下続く

  • 世界の安定にはアメリカの反省が必要

    トランプさんが2度目の大統領に就任して3か月、トランさんは、アメリカのどの大統領も出来なかったことを就任3カ月で成し遂げたと自画自賛しているようです。しかし、それはトランプさんという人の頭の中だけの話で、客観的に見れば、アメリカが作り上げようと努力してきた自由と民主主義を基調にした自由世界という地球上の多くの人々の望む世界秩序を、「トランプのアメリカ」実現のために分断し、破壊することを厭わない野蛮な行為になっています。そのために、この3カ月で、自由世界は、これまでの協調による友好と発展から、分断と利害相反、時に憎悪という様変わりの煉獄に向かっているように思われます。これは、広く世界の問題という広がりになっていますが、この方向転換を推進する「トランプのアメリカ」自体の中も、分断と憎悪が生まれ始め、デモが頻発...世界の安定にはアメリカの反省が必要

  • トランプ関税政策の失敗は明らか

    トランプさんの思い付きの政策が失敗するのを高見の見物といった立場で見て来ていましたが、事ここに至っては、もう高見の見物では済まされないことになりそうです。日本は、国民が頑張り屋ですから、ある程度の問題が起きても、何とか自力で頑張り切れるという力があるかもしれませんが、世界一律に、経済理論から考えても成功の可能性のないことをやってしまうとそれこそ収拾のつかなくなっていく懸念の方が大きくなってきました。元々、多分トランプさんのとんだ勘違いから生まれたであろう政策を、本気で推し進めることになりますから、先ずは、株価が示すように、アメリカ自体も大変です。アメリか経済が上手くいかなくなってしまいますと、自由世界は大迷惑で、勿論中国も、さっそく猛反発ですから、プーチンさんの思う壺のようなことになりかねません。アメリカ...トランプ関税政策の失敗は明らか

  • 民主主義の「トリセツ」:再論

    大分前に「民主主義のトリセツ」という事でまとめの様な事をしてみたことがあります。民主主義と言えば、関わる問題は広範囲なので、あれは民主主義の基本である「選挙」の「トリセツ」だったかなと考えています。もう少し言いますと、「独裁者になる可能性のある人を選ばないための選挙のトリセツ」といった方が正確かと思います。何故そんな事を書いたのと言いますと、このブログではいつも指摘していますように、歴史上で、戦争をする人を見ていきますと独裁者が圧倒的という気がするからです。ですから、・戦争を無くするのには、独裁者が居なくなるようにすることが必要。・独裁者と言っても、最初は選挙で選ばれた場合が多く、リーダーをしているうちにだんだん独裁者になることが多い。・そうであれば、選挙の時に、独裁者になる可能性のある人を選ばないように...民主主義の「トリセツ」:再論

  • トランプ関税発動の日に思う

    2025年4月2日、トランプさんがアメリカの復活を賭ける「トランプ関税」発動の日です。日本では4月3日ですがアメリカでは2日です。トランプさんは、当初4月1日にと言っていましたが、4月1日にすると、エイプリル・フールだと言って信用されないと困るから、誤解の無いように2日からとしたのでしょう。中身はというと、相互関税が、基本は一律10%で、後は個別の事情によって、プラス・マイナスがあるという事だそうです。という事でイギリスは10%、EUは20%、発表されていた中で最も高いのはベトナムで46%、中国は34%、韓国が25%で、日本は24%ということになっています。相互関税とは別に、自動車については一律25%の追加関税で決まりのようです。日本の相互関税については、日本の輸入米の関税率778%や非関税障壁も含めれば...トランプ関税発動の日に思う

  • 「日銀短観」25年度前半は厳しい見方

    昨日2025年3月調査の日銀「全国企業短期経済観測」、略称「短観」が発表になりました。既にマスコミが「企業の景況感悪化」などの見出しで報道していますが、もう少し詳細に中身を見てみましょう。全国企業を製造業と非製造業、その中を大企業、中堅企業、中小企業に分けた「業況判断」DIは下の表のとおりです。(DIは企業回答数の「良い」-「悪い」の%)業況判断DI(2025年3月)製造業前期今期来期大企業141212中堅企業11114中小企業-14-20-15非製造業前期今期来期大企業333528中堅企業222518中小企業16169資料:日銀「短観」日本経済の動きを代表するといわれる製造業大企業の判断は、今期3月の現況と6月予測が12%ですが、これは前回12月に比し2ポイントの低下です。大企業はその程度ですが中堅企業...「日銀短観」25年度前半は厳しい見方

  • 消費者物価上昇の波再び:原因の見定めが重要

    今日は4月1日、エイプリル・フールです。マスコミによれば、今日から値上げされる日用品などの品目が何千点かあるそうで、これは本当のようです。家内が「トイレットペーパーが値上げのようですから、少し買っておきますか」といいますので「買いだめは、しない方がいいようですよ」などと言いながら、思い出したのは1973年秋の石油危機です。あのときは石油が来なくなりそうだという事で洗剤とトイレペーパーのパニックが起きて日本中大騒ぎでした。早速、洗剤についてもネットで見ましたら台所やトイレタリーの洗剤類も値上げするようでした。現象は同じでも、原因は大分違いますから、石油危機の時のような事はないでしょうが、昨年になって安定してきた物価、それを契機に日銀も金融政策の正常化を進めようと動き始めたところです。さて、どういう事になるの...消費者物価上昇の波再び:原因の見定めが重要

  • アメリカ国民の責任の重さ

    この所の世界情勢の動きを見ていますと、だれも異常な不安定感に襲われます。昨年までの世界情勢の常識は、種々、問題はあっても、世界は自由経済社会の方向に進んでいくという見方ではなかったでしょうか。その中で、民主主義国に脱皮しようとの動きを示したソ連圏が、プーチンというリーダーのもと独裁国家化し、ウクライナ侵攻という、国際社会の安定を脅かす事態を起こしました。自由世界は一様にウクライナを支援し、ウクライナ自身も地勢のしからしめる不幸の中で勇敢に自由世界の最前線として、大きな犠牲を払いつつも頑張ってくれているという意識だったでしょう。自由世界は、アメリカ・ヨーロッパを中心にウクライナを支援し、民主主義、自由経済の世界の実現に向けての一致した思いを持っていたのではないでしょうか。そうした中で今年、アメリカではトラン...アメリカ国民の責任の重さ

  • 改めて「日中韓」の外相会議を評価する

    去る3月22日、都内で、日中韓3カ国の外相が、1時間20分の会合を持ったことの報道がありました。話し合ったのは、中国の王毅外相(共産党政治局員)、韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外相と日本は岩屋外相です。通訳が入って1時間20分とすれば決して長い時間ではありませんが、こうして日中韓3か国の外相が、2年ぶりに一堂に会し話し合ったことは大変大事だなとニュースを見て感じていました。報道から見聞して、岩屋外相の熱心さを感じましたが、岩屋さんが、日中韓3か国の首脳会談を年内に実現したいとの発言を聞いて、ぜひ成功させてほしいと感じたところです。韓国で、尹大統領が誕生して、日韓関係改善の動きが積極化し、日中関係も、最近の国際情勢から関係改善の重要性がますます強まる中で、歴史的にも最も関係の深いこの3国のアジア極東でのトライ...改めて「日中韓」の外相会議を評価する

  • 自由世界とアメリカに必要なことは?

    自由世界とアメリカに必要なことは?些か奇想天外かとも思いますが、こんな事を考えてみました。それは、自由世界は協力して、アメリカを強くて、まともな国にするように協力するという事です。本来ならば、世界の平和と発展は、国連の役割でしょうが、今の国連は、組織そのものの構成もなルールも、それが出来ない状態にあります。理由は、世界の国々がみんな同じ方向を向いていないからです。具体的に言えば、世界の国々の中のほとんどの国は、世界の平和と発展が最も大事と考えているのですが、中には、世界の発展よりも自国の発展の方を優先する国があるからです。通常、そういう国のリーダーは「独裁者」です。独裁者の共通は考え方は、『自分の考え方が最も正しい』というもので、通常それは誤認です。これが、今の国連の安全保障理事会が「常任理事国」5カ国の...自由世界とアメリカに必要なことは?

  • アメリカの関税政策と日本の態度

    アメリカでは、昨日、トランプ大統領が、トランプ関税政策の本格適用の開始という事でしょう、外国からの自動車の輸入に一律に25%の関税をかけるという大統領令に署名をしたとのことです。この政策は4月3日に発動されるという事です。この方針は以前からトランプさんは口にしており、手始めは、メキシコとカナダへの25%の適用でしたが、発表後も期日が延期されたり、色々と修正もあったようです。今度の世界一律25%が、4月3日からがそのまま実行に移されるのかどうかは、トランプさんの事ですから解りませんが、大統領令に署名されたからにはその通り実行に移されると受け取るべきでしょう。客観的に考えれば、それだけアメリの国民は高い金額を払って外国の車を買う事になりますので、ヨーロッパの車や、日本の車に乗り馴れた人からはいろいろ苦情も出る...アメリカの関税政策と日本の態度

  • 経済のベース「信用」は信用出来るか

    今や、経済のベースは「信用」です。信用は英語ではCREDITで、プラスの残高という事です。反対の英語ではDEBITでマイナスの残高ですから借金です。単純に言えばCREDITが沢山あれば信用があるという事になります。1960年代まではドルが金本位制を採っていましたから。金が経済のベースでした。理由は金は貴重であり、さびないから減ることはない、これを価値の基準にして経済活動をすれば間違いはないう事だったのでしょう。考えてみればこれも信用です。金に対する絶対的な信用があったからです。その頃も頭のいい人がいて、働いて「金」をためるより「金」を創ればその方が早いと考えて「錬金術」で金を作ろうと試みています。結果は当然失敗で、金は出来ずに、やっと出来たのは真鍮でした。嘗て、アメリカは金を沢山持っているという事で、「ド...経済のベース「信用」は信用出来るか

  • 企業物価は上昇傾向強まるか

    日銀はこの所0.5%に誘導した金利水準についてさらなる引き上げは考えていないようです。消費者物価指数については毎月追ってきていますが、皆様ご懸念のように、お米の価格の異常な値上がりがあり、お米が日本人の主食であるだけに、経済活動においても、心理的にも、物価上昇懸念が強まっているように感じられます。日銀は、そうした特定物資の値上がりよりも、国際経済環境の中で、日本経済がその構造的、基調的な動きとしてインフレ傾向を示すかどうかが、金利政策の在り方を決めるという立場からでしょう、金利引き上げの必要は未だないという判断なのでしょう。ただ、この所、日銀が調査している企業物価が上昇基調にあるようで、些か気になりましたので、昨年春まで追いかけていた、輸入物価と企業物価の動きを改めて取り上げてみました。思い出して頂くため...企業物価は上昇傾向強まるか

  • <月曜随想>森永卓郎さんの生き方

    去る1月、森永卓郎さんが亡くなりました。森永さんと親しいとか、特に関係があるという訳ではありません。森永さんが獨協大学で教えておられた頃、企業の中堅グループが企画したセミナーに講師で来られ、企業の中堅管理者向けの話をされるのを聞く機会があったことと、後年、森永さんが編者の本に、出版社の編集担当者の依頼で執筆したことぐらいです。その後は、「ザイム真理教」など、大蔵法、財務省の財政均衡を説く経済学に、「均衡に縛られ過ぎては経済は良くなりません」などと書かれて随分人気を集めたこと、さらに、ステージ4の膵臓がんの宣告を受けながら、体力や外貌は衰えても、気力も舌鋒も全く変わらずに経済の問題、人間の生き方などに、ますます独特な発言をされる元気を失わないという人間の精神力の強さに感銘を受けつつ、その発言をお聞きしていま...<月曜随想>森永卓郎さんの生き方

  • 次第に見えて来るトランプ構想の結果

    先日土曜日に、「解る事と解らない事」を書きましたが、解らない事の中でも、調べれば解る事と、時がたてば解ってくることがあると書きました。トランプさんが、ウクライナやパレスチナの問題は「自分ならすぐに片付ける」と豪語していましたが、時がたって次第に結果の「解る」部分が出て来たようです。トランプさんは、取りかかったばかりの頃から、大変な成果を上げたと自画自賛していましたが、自画自賛をする人の言う事はあまり信用できないというのが世の中の通説ですから、何か最初から心配でした。前回大統領になった時も、北朝鮮と話し合えばいい結果が出ると言って世界の耳目を集めるショーをやりましたが、結果は何も変わらず、北朝鮮は原爆と大陸間弾道弾の開発を続けて、今に至っています。今回の大きな問題は、ロシアのウクライナ侵攻問題とイスラエルと...次第に見えて来るトランプ構想の結果

  • 2月の消費者物価主要3指数はそれぞれの動き

    今朝、総務省統計局から2025年2月分の消費者物価指数が発表になりました。マスコミの報道は、対前年度月比3.0の上昇で4カ月ぶりに上昇幅が縮小などといったものが多いようですが、これはいつもの通りの「生鮮食品を除く総合」の数字で、台所を直撃している生鮮食品が除かれている数字です。ということで、先ず、2月の消費者物価指数の全体像を見ますと、下のグラフのように、「総合」(青線)と「生鮮食品を除く総合」(赤線)は、確かに2月は下がっていますが、日本経済の基本的な動きを示すと言われる「生鮮食品とエネルギーを除く総合」(緑線)は、2月も上昇です。大事なことはこうした違いが生じる原因をキチンと見ておく事ではないかという事で、統計数字の中身に入ってを見ますと、下がっている大きな要因は2つあるようです。1つには、値段が3倍...2月の消費者物価主要3指数はそれぞれの動き

  • 「独裁を以って独裁を制す」の行方は?

    「毒をもって毒を制す」という諺があります。現実の世界でこれが一番活用されているのは「薬」や「医療」の世界ではないかと思います。放射線にしろ、催眠剤にしろ,鎮痛剤にしろ、使い方によっいぇは人間には毒でしょう。放射線はまさに核の問題ですが、上手に利用すれば役に立ちます(放射線治療)。原爆の生産・保持は「核抑止力」になります。ただし、絶対使わないことです。普通の人は、そう考えていますが、プーチンさんのような独裁者になると、威嚇のために使うと言ったりします。独裁者が言えば本気かとも思います。独裁者は何故そんなこと言うのでしょうか。多分、独裁者は他人の意見を気にせず、何でも自分の思う事を発言し、自分のやりたいことをやれるという自信を持っているからでしょう。本当に何でもできるのかは解らないかもしれませんが、本人が出来...「独裁を以って独裁を制す」の行方は?

  • 春闘と労使関係:日本的な関係の構築を

    春闘は大手が終わっても中堅、中小企業を中心に続いていくでしょう。前回は、連合が中小企業の賃金水準の引き上げについて、大変積極的な芳野会長のコメントが出されたことを書きました。このブログも、及ばずながら、連合が格差是正への強い意欲を示し、日本の労働組合のナショナルセンターとして、格差是正という社会正義を掲げての活動の積極化を目指し、春闘の中で、中小企業の賃金水準の引き上げについて特に力を注ぐことに応援の旗を振りました。日本経済の成長、発展を直接に担うのは日本の産業界であり、その構成は産業界の労使です。嘗て、日本経済が高度成長を誇った戦後の長い時期を通じて、日本の労使関係は、欧米と違った独特の進化を遂げてきました。欧米でも産業社会の在り方として産業民主主義が言われましたが、欧米の場合はどちらかと言えば労使は対...春闘と労使関係:日本的な関係の構築を

  • 2025春闘:連合は中小に力点、効果に期待

    2013~2014年安倍政権が成立し、黒田日銀が、FRBのバーナンキさんがリーマンショック脱出のために主導した金融緩和政策に倣って、異次元の金融緩和と言われる低金利と量的緩和背策をとって円レートは120円とほぼ40円の円安を実現し、それまでの円高不況からの速効的な脱出を図ってから10年余がたちました。このブログでは、あの時、連合が為替レートの大幅円安の実現という賃金決定環境の大きな変化に応じ、円高の中で出来なかった労働条件の改善を積極的に進めるだろうと予想しました。その上で、円高の進む過程で、平均賃金の切り下げのために最も皺の寄った非正規雇用増の正規化に先ず手を付けるべしと指摘しました。しかし賃上げをしましょうと言ったのは安倍総理で、連合の動きは遅々でした。その後も連合の賃金水準回復(上昇)への取り組みは...2025春闘:連合は中小に力点、効果に期待

  • 「独裁者が戦争を起こす」が歴史の現実

    今年は日本にとっても世界にとっても大事な年のようです。日本にとっては長い経済の低迷状態から何とか脱出しなければという意味で大事な年だと思っています。世界にとっては、ウクライナやパレスチナで続いている戦争を何とかして止められないかという意味で重要な年です。このブログでは、この2つの問題を今年の元日と2日に書いて来ました。日本経済の方は春闘が主要な問題とみられ、このブログでもその点を重視しています。春闘は現在進行中で、多少の前進がみられるようです。ウクライナとパレスチナでの戦争の問題は、日本には直接の手出しができる問題ではありませんがトランプさんが、アメリカの大統領という立場で本格的に取り組んでくれるというので、日本はその成功を願う立場でしょう。成否のほどはまだ判断不能ですが、そうした国際問題への関心と共に、...「独裁者が戦争を起こす」が歴史の現実

  • <土曜随想>「解る事」と「解らない事」

    月曜随想のつもりが土曜随想になってしまいましたがお許しを頂きたいと思います。昨日、「米価は暴落の可能性がある」と書きましたが、アクセス頂いた数は、それほど多くありませんでした。多分多くの方は、米価は多分下がらないよと思っておられ、読む事もないと感じられた結果と推測しています。その背後には、米価は政府の政策で決まるモノという意識が一般的という事でしょうか。下がるかどうか、今は解りませんが、時がたてば解る問題です。全然違った世界的な大きな問題ですが、トランプさんが登場して、手を付けるのが難しいと思われていた問題に、大胆に手を付けています。誰もが躊躇するウクライナやガザの問題、それにアメリカ大統領ですから、万年赤字国を脱出するという難題などなどです。トランプさんは2か月で大変な成果を上げていると自画自賛ですが、...<土曜随想>「解る事」と「解らない事」

  • 暴騰の米価には暴落の可能性が

    このブログでは、毎月の消費者物価指数の動きを追っていますが、お米の価格に異常な動きがあると気付いたのは昨年8月の消費者物価指数の発表の時です。それまで順調に下がって来ていた「生鮮とエネルギーを除く総合」が、対前年同月比で1.9%と2%のインフレ目標を切った所から上昇に転じ2.0%になったのです。この数字の発表は9月の20日ですが、皆様ご記憶のように8月には日銀が、物価の安定が確認されたという事で政策金利の上昇の方向に政策変更を発表した直後です。この時の消費者物価指数の調査では「うるち米」が30%の値上がりで、理由は流通の問題で新米が出れば収まるというのが政府の説明でした。若しコメの値上がりがなければ0.1%ほど低かったのではと書いて、日銀の見ているコアコア物価の安定は確実という見方をサポートしています。と...暴騰の米価には暴落の可能性が

  • 春闘は昨年を上回る気配ですが

    2025春闘も昨日から集中回答です。労組の要求に対し、昨年もそうでしたが、今年は昨年にも増して主要企業の回答では「満額」の文字が並びます。嘗ての春闘であれば、こんなに満額が並ぶのであれば、企業はまだ余裕があるはずで、組合サイドの要求が低すぎたなどという声が聞こえてきてもいいところですが、今では、そんな声は全く聞かれません。恐らく日本の賃金交渉の場合は、要求の段階から、労使のコミュニケーションは進んでいて、企業を取り巻く環境条件について企業サイドは勿論、労組サイドも十分に情報を持っていて、ある程度の相互理解のもとに要求が組まれ、交渉、満額回答という、十分な労使コミュニケーション、情報共有というベースの上で、春闘は年中行事、労使の情報共有の成果の確認という役割を果たしているのではないでしょうか。同じ業種の主要...春闘は昨年を上回る気配ですが

  • 2025年「平均消費性向」上向くか

    昨日、内閣府統計局から、2025年1月の「家計調査」の「家計収支編」が発表になりました。このブログでは、毎月「二人以上世帯」の消費支出の動向と「二人以上勤労者世帯」についての収入と消費支出の動向、そして「平均消費性向」を追いかけています。その理由と目的は、皆様ご存知の通り、アベノミクス以来の日本経済の不振の主要な原因は消費の不振ですから。消費の動きを追う事で日本経済不振の実態と将来を統計から読み取ることです特に家計の消費意欲を図る「平均消費性向」は大変大事な指標で、昨年はこの指標が低下傾向でしたから、賃上げは多少高くなりましたが、家計は貯蓄志向で消費が伸びず、経済成長率は年率で「辛うじてプラスか」という不振状態(改定中)でした。ところが、年末の2カ月、平均消費性向が上昇に転じてきました。コメと野菜が異常な...2025年「平均消費性向」上向くか

  • 狭い庭も春たけなわの観梅です

    広い世界もトランプさんに掻き回されて、まさに混乱状態です。何とか早めに収拾策をと思いますが、混乱策が先立つようです。国内では自民党が政権存続をかけて巧みに予算の成立に成功、残るは、企業団体献金の存続に党の命運をかけています。個人も企業や団体も同じと絶叫です。市井の老人は、ここはみんなで選んだ選良にお任せするしかありませんので、静かに狭い庭で咲き誇る梅の花を眺めて静かな1日を過ごしたいと思っています。我が家の梅は豊後梅です。かつては小鳥の巣箱を架けて雀が入るかシジュウカラかと観察したり、葉の落ちた枝の上で、ヒヨドリとムクドリが睨み合ったりしていましたが、歳とともに高い枝は切りにくくなり昨年から低木に伐ってしまいました。お蔭で花が目の前で咲いて、写真を撮ろうとすれば、豊後梅特有の香りが、心地よく匂ってきます。...狭い庭も春たけなわの観梅です

  • 実質賃金の統計数字が変わりました

    今日、厚労省から2025年1月分の「毎月勤労統計」が発表になりました。2か月前、2024年の11月分が発表になった時の報道の見出しは「4カ月連続マイナス」という事で、春闘の賃上げは高かったけれどやっぱり、ボーナス月以外はマイナスかという感じでした。12月はボーナス月で何とかプラスになりましたが、さて、年が明けて1月からはどうだろうかという事になりました。今日、1月が発表にいなってみますと、報道の見出しは、「3カ月ぶりのマイナス」ということになっています。何かおかしいな、3か月ぶりのマイナスという事は昨年の11月、12月はプラスという事になるわけで、昨年11月に4カ月連続マイナスといったのはどうなったのという事にいなります。理由は厚労省が詳しく説明していますが、年間の季節調整値の出た段階で最新の1年分と最も...実質賃金の統計数字が変わりました

  • 光触媒:太陽光で水を酸素と水素に分解

    このブログでは「みどり」の大切さを強調してきました。「紅葉狩り」もいいですが「緑狩り」もいかがでしょうなども書いています。「みどりの日」に、良く取り上げるのは人間(動物)には緑が必要という問題です。ここで「みどり」というのは基本的には「葉緑素」です。葉緑素が炭酸ガスを炭素と酸素に分解して、炭素で自分の体(根、幹、枝、葉)を作り、酸素を排出してくれるので、人間はその酸素を呼吸し、さらに酸素と水素がくっついて出来た水を摂って生きているのです。酸素がなければ生きられない人間が、化石燃料をいっぱい使って炭酸ガスばかり増やして、地球環境を悪化させているのは困ったものだという事で進められているのが再生可能エネルギーの開発ですが、その本命は「水を酸素と水素に分解」するという、人間が生きるためにやっている事の逆コースを、...光触媒:太陽光で水を酸素と水素に分解

  • トランプさん日本にも不満のようですね

    そのうち、必ず出て来るだろうと思っていたトランプさんの日本に対する不満が、言葉になって出てきました。前回のトランプ政権の時も、日米安全保障条約の片務性に言及、日本に駐留している米軍の経費を払えなどと言い、「思いやり予算」の支払額が解って、多少納得したようでしたが、防衛装備品の購入などの要求はその後も続いたようです。今回は、改めて日米安全保障条約に関し「米国は日本を守らなければならないが、日本は米国を防衛する義務はない」という発言のようです。これは、平和憲法を掲げる日本にとっては、極めて重大な発言です。本来、アメリカは日本が戦争を放棄し、自衛以外の戦争はしないことを容認したうえで、日米安全保障条約を結んでいるのでしょう。そうしたことから、日本サイドから見れば、不平等条約を思われる点も多く、逆に日本サイドから...トランプさん日本にも不満のようですね

  • 急速に日本化する中国:地価と経済成長

    中国経済が苦しんでいるようです。実質経済成長率5%を目標にして頑張っている様子が報道から見えてきますが、容易ではないようです。中国統計によれば嘗ては10%を超える成長を何回も達成してきた中国ですが、この所は目標が5%になっています。経済成長の性質を考えてみますと、何か経済成長を引っ張るような頼りになる「モノ」があり、最終的には、それは、長期で見れば必ず上がり続けてくれるから、それを頼りにしていけば大丈夫という安心感なのでしょうか。日本が高度成長経済だったころ、ヨーロッパで金融の仕事をしていた友人が、経済の価値基準として、ヨーロッパは「金」、アメリカは「証券」、日本は「土地」と言った事は、このブログで書いた記憶があります。日本のこの土地神話の時代は、高度成長期から石油危機後の安定成長期まで続きましたが、19...急速に日本化する中国:地価と経済成長

  • トランプさん「関税」+「為替レート」に

    トランプさんが大統領選から言っていた「オレなら忽ち片付ける」と言っていた戦争や紛争が、夫々に予期せぬトラブルに拡大する中で、改めて「タリフマン」としての本領発揮とばかり、メキシコ、カナダ、そして中国に25%、25%、20%の関税をかけることにしたようです。輸入鉄鋼に「関税をかければ、USスチールもすぐに立派な会社に戻る」などと言っていましたが、「タリフマン」としての仕事の方も、そう簡単ではないようです。関税が上がって輸入コストが高くなった分は物価が上がることになるので、ただでもインフレに戻り気味のアメリカの経済情勢の中で、国内の声が心配です。そんな事もあってでしょうか、問題は為替レートに飛び火してきました。当然そこで日本の問題が出てきます。中国や日本が安い為替レートを利用してアメリカへの輸出を伸ばしている...トランプさん「関税」+「為替レート」に

  • こんな小さな花にも体内時計が?

    トランプさんが掻き回した跡が少し落ち着くまで、まだ時間がかかりそうです。アメリカ国内の意見も割れていますし、アメリカとヨーロッパも関係修復に時間がかかるでしょう。一方、トランプさんの興味は、差し当たって関税に加えて為替レートで、日本にも、直ぐに影響が来そうで準備が必要ですが、この問題はまたにします。2月に寒い日が多かったので、今年は早いかと思っていたリュウキンカの開花が昨年より遅れたことを書きました。その後、我が家の狭い庭のリュウキンカは次々に咲き始め、新しい小さな芽や葉もチューリップ花壇を一面に覆い始めています。南側の山茶花の下の大きな株も花盛りになったので、一昨日の土曜日、咲き始めた花を一本採って来て、一輪挿しに挿し、洗面台の鏡の前の棚に飾りました。ここは折にふれて庭の花を手折って飾る場所で、後ろが鏡...こんな小さな花にも体内時計が?

  • 地球柑(しまだいだい)その後

    トランプ大統領とゼレンスキー大統領の首脳会談決裂から1日たちました。このブログでは一昨日「副産物としてアメリカとヨーロッパの意識の分断を生んだところで、今後に多くの懸念を残す踊り場」と書きましたが、自由世界が態勢を立て直すのには少し時間がかかりそうです。自由世界が協力し合って、平和な世界を作り上げる状態に早期に戻ることを願いつつ今日は身近なテーマです。我が家の狭い庭に地球柑があることはすでに何度も書きました。柑橘類の剪定は3月、という事なので、上天気の昨日、剪定を試みました。細かい枝は整理し、伸びすぎた枝は先端を切り、風通しの良いようにと言われても素人には良く解りませんが、何とか少しさっぱりした感じになったので、これで花が沢山咲いて、実も沢山生って下さいと願っているところです。橙(だいだい)は新しく実が生...地球柑(しまだいだい)その後

  • 異色の戦争終結策はどうなる

    華々しいファンファーレと共に動き始めたアメリカのトランプ政権です。独特な発想と派手な立ち居振る舞いで、世界の関心を集め、21世紀の今日、世界が心配している2つの戦争の終結に向けて、素早い見事な解決の可能性を感じさせてくれたのですが、残念ながら、そう簡単ではないようです。パレスチナ問題は、何とか6週間の第一段階は無難に過ぎたようですが、第二段階、ガザからのイスラエル軍の撤退は、更なる、当事者同士の譲歩を要求することになるのでしょう。戦争の終結とは、どちらかが完全に戦争の目的を放棄する(失う)、実質的降伏か、双方が戦意を破棄する(失う)講和が通常ですが、我々が受ける多くの情報のからの判断では、イスラエルはガザの制圧・殲滅を目指すことをやめる気はないように感じられます。ウクライナ問題では、ロシアの領土拡大意欲は...異色の戦争終結策はどうなる

  • 日本の特異性を生かす時代

    今回のトランプ劇場では、トランプさんは七変化とはいかないまでも、観衆の驚く変わり身を試み、観衆があんぐりと口を開けたままで、未だ固唾も呑めない内に舞台から消えて、「アメリカ・ファースト」のトランプさんに戻って、あの独特な署名を書き続けているのでしょうか。元々、トランプさんは「世界の警察はやらない」と明言し、アメリカの大統領だから「アメリカ・ファースト」で当然という立場でしょうが、それとは別にトランプ劇場を作って、そこで主役を演じることは大好きなのでしょう。主役を演じた結果がどうなるかと問われても、その時はもう「アメリカ・ファースト」のトランプさんで、「皆様も「自国・ファ-スト」でどうぞ」のようです。問題の当事国のゼレンスキーさんは、あらゆる知恵を巡らし「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」と努力の限りを尽くして...日本の特異性を生かす時代

  • 春闘は日本経済活性化への実験です

    3月中旬の集中回答日を前に、2025春闘の先行妥結の情報が入ってきました。UAゼンセン傘下のイオングループのイオンリテールなど4社が、パートの賃金を平均7%以上引き上げの満額回答で妥結という事です。パート賃金(時給)の平均7%以上は3年連続、今年は81円(イオンリテール)で昨年より4円以上高いそうです。正社員についても要求通りの平均5.34%(1万7319円)の満額回答です。経営者サイドでも、支払い能力があれば、社員に喜んでもらえる様に早めに要求満額で妥結するといった雰囲気が大企業だけでなく中小企業でも出て来ているようです。恐らく今年の春闘は33年ぶりと言われた昨春闘を上回る賃金上昇という結果になるのではないかと思いますが、それが日本経済を活気づけることになることを願うところです。そういう無理な賃上げをす...春闘は日本経済活性化への実験です

  • どうなる?:これからのトランプ劇場

    2008年の12が31日のこのブログのタイトルは「資本主義の歴史に残る年(2008年)」です。ご承知の通り、2008年はリーマンショックが起きた年です。ところで2025年2月24日にも、何か名前を付ける必要がありそうなことになっていますが、どんな名前を付けたらいいのか迷っています。「アメリカがロシアを持ち上げた日」、「アメリカがロシアにすり寄った日」などなどできても、中身が解らないのではどうにもなりません。2月24日の国連総会では、従来の自由主義圏の見解をまとめた、ロシアのウクライナ侵攻の即時停止、ウクライナの領土保全などの内容を含む欧州側の決議案を賛成93反対18、棄権65で採択しました。反対したロシアとその同盟国など18か国の中にアメリカが居て吃驚。もちろん日本は賛成、中国は棄権でした。その後の安全保...どうなる?:これからのトランプ劇場

  • 人口問題と移民問題:人類の課題

    アメリカではトランプさんがメキシコとの国境に壁を作っています。アメリカ・ファーストの一環という事のようですが、アメリカ湾がメキシコ湾になれば、メキシコもアメリカにすればいいのかもしれませんが、そうは言いません。一方、カナダにはアメリカの51番目の州になれと言ったようですが、メキシコに言わないのは、それなりの理由があるのでしょう。ドイツでは移民反対を掲げ、極右と言われるAfDが昨日の選挙で第2党になりました。ドイツだけではなくヨーロッパの多くの国では、嘗ての寛容な移民受け入れから、世論の中には移民反対の意見が多くなっているようです。ヨーロッパはアラブやアフリカから近いですから、移民・難民を満載した小舟がイタリヤやギリシャの海岸に漂着したり、途中で沈没の悲劇が起きたりして、そのたびに、難民、移民の問題は深刻に...人口問題と移民問題:人類の課題

  • 世の中、常識外の問題が増えて来たようです

    国際問題などは、我々には現場の状況は知る由もなく、伝統的な新聞テレビなどからの情報で状況を知るしかありません。国内の問題でも、ほとんど家の中にいる市井の老人が現場で情報を得ることはほとんど不可能ですのでマスコミ情報によるしかありません。ただ、大きく変わったのはネット情報の世界です。これは断片的なものもありますが、とてつもなく多量の情報が洪水のように押し寄せてきます。押し寄せてと言いますが、パソコンやスマホを開けなければ平穏な日常ですが、一旦ディスプレーを開くと、世界中のあらゆる情報がまさに溢れ出してくる感じです。伝統的なマスコミの情報は、大抵はプロの編集者の目を通ってくるとい意識で見聞きするのですが、ネットの情報は生物もあり、発信元もそれこそ雑多で、いろいろな人がいろいろな感覚で発信したものが飛び跳ねてい...世の中、常識外の問題が増えて来たようです

  • トランプを使いこなす知恵者が必要

    トランプさんがアメリカの大統領に就任して1カ月がたちました。トランプさんは「私の新政権は就任してからのこの4週間でほとんどの政権が4年間で達成した以上のことを成し遂げた」と自画自賛をしています。日本では安倍さんや菅さんにも自画自賛の気配はありましたが、トランプさんの自画自賛はまた格別です。思い出せば、トランプさんの前政権の時も自画自賛ぶりを書きました。後からみれば、あの時の米朝会談は「何だったの?」ということです。今回のメインのプログラムは、差し当たって「米ロ首脳会談」ということですが、評価はあとから「結果」を見て世界の世論がするでしょう。確かに、トランプさんはいろいろなことをやっているようです。「やっている」というより「言っている」ことの方が多いようですが、先ず、イスラエル・パレスチナ問題は具体化しまし...トランプを使いこなす知恵者が必要

  • 1月の消費者物価、不安定化・インフレ化?

    今朝、総務省統計局2025年1月の消費者物価指数が発表になりました。わが国の消費者物価指数は昨年秋まで、それまでの混乱から収斂・安定の動きを見せてきましたが、その後が改めて物価不安定の時代に入ったようです。日本経済の安定成長路線への復帰に大きな役割を果たす金融の正常化が今始まろうとしているところですが、日本銀行が、物価の動向に強い関心を持っていて、先行きをどう見るか、どう判断するか気になるところです。先ず原指数の動きを見ますと下のグラフです。国際情勢で変化する原油価格などのエネルギー価格や異常気象に左右される生鮮食品の変動に左右される「総合」(青線)、この所の天候不順で値上がりしている生鮮食品は除かれていて、政府の発表に使われる「生鮮を除く総合」(赤線)の動きは、昨年の10月を境に急騰といった状況です。落...1月の消費者物価、不安定化・インフレ化?

  • 労働分配率検討の本質的課題・続

    前回提起した問題は国民経済レベルの労働分配率の問題で、企業が海外投資で得た利子・配当などの所得(第一次所得収支)は、海外で既に労働分配をおえているものですが、GDI(国民総所得=GDP+第一次所得収支)という形で考えれば、日本経済としては改めて労働分配率の対象にすべきかどうかという問題でした。これは、付加価値の生産と分配の基本的な課題で、付加価値は人間が資本を使って生み出すものですから、生み出された付加価値は人間と資本にいかに分配される「べき」かという問題ということが出来るでしょう。これには大きく分けて、2つの考え方があります。「貢献度による分配」と「目的(必要)による分配」という2つの考え方です。これは、人間と資本への分配の在り方の場合にも、人間同士の中での貢献度による分配、という形でも考えられます。例...労働分配率検討の本質的課題・続

  • 労働分配率検討の本質的課題

    今春闘では労働サイドの要求基準が単産レベル、単組レベルで昨年の水準より高めの所が多くなっています。その背後には、昨年の賃上げ率が、33年ぶりの高さになったとっても、ボーナス月以外は実質賃金がプラスにならないといった現実があります。それと同時に、このところ労働分配率が下がって来ていたという実態も指摘されている事もご承知の通りです。今回は、このうちの労働分配率の問題について、経営、経済の議論の中で、労働分配率についての2つの視点について、些か本質的な問題として取り上げてみたいと思っています。既に皆様ご存じと思いますが労働分配率とは、企業や国民経済が、その生産活動で生み出した「付加価値」の中から「労働の対価」として支払う、企業でいえば「総額人件費」、国民経済でいえば「雇用者報酬」が「何%」かという数字です。労働...労働分配率検討の本質的課題

  • 原案通りに決まる方がおかしいのでは?

    国家予算の審議が続いています。今国会では与党が過半数でないので、修正もありうるといった事は始めから言われていました。どんな会議でも、事務局が原案を出して、それを審議するために、みんなが集まって議論をして、良い意見は取り入れて「皆さんの知恵を集めて、お蔭さまでベストの案が決まりました」という事になり、みんなが「良かった、良かった」というのが本来の会議の目的であり、会議の機能ではないでしょうか。今回の国会は、やっとそういった真面な会議に近づくことになって、本来の国会の姿を見せてくれるだろうと思っていました。そしてそれが、実現する雰囲気も生まれ、夫々の党が自説に固執するという今までの癖が抜けきらない所があるとしても、まあまあ良かったという事になるのだろうと思っていました。各党も、特に野党第一党の立憲民主党も、少...原案通りに決まる方がおかしいのでは?

  • 四半期GDP:3期連続プラスですが・・

    2024年の10-12月の四半期GDPが発表にいなりました。マスコミでは、このところ3四半期連続プラス成長で、10-12月期は0.7%成長、年率にして2.8%の成長と、何か日本経済は順風満帆のような見出しですが、実態はなかなか難しいようです。表に掲げたのは、GDPを構成する主要項目です。タイトルにありますように「対前期比(季節調整済)」の実質上昇率です。対前期比は、このところの期毎の動きですから3期連続プラスという事は、4-6月以降は、それまでの2期下がっていたのが3期続けて前期より成長しているということですから順調に推移していると言っていいでしょう。ただ、1-3月期というのが、理由がはっきりしないのですが家計消費が異常に落ち込んだ時期で、その前期もマイナスなので4-6月期に0.7%上昇しても、漸くその前...四半期GDP:3期連続プラスですが・・

  • 米価問題は国民的議論が必要では

    日本人の主食である「お米」の価格が異常な暴騰を示す中で、備蓄米の放出がようやく決まったようです。消費者物価指数が発表されるたびに50%、60%、70%といった前年比の上昇率になり、卸段階では2倍でも品物がないなどと言われるようになって、ようやく放出が決まり、3月末には何とか店頭に並ぶとのことです。しかし、放出量はかなり少ないようで、農水省は「様子を見ながら」「後から買い戻す」などと言っているようで、市中ではまともな価格に下がることは考えられないといった見方が一般的なようです。・グラフ資料出所:「全国のスーパーでお米5kg1袋の値段は?」.jpmarket-conditions.com.(このグラフをご覧になって、これは通常の経済活動の結果のグラフと思う方は多分おられないでしょう。転変地変か、国の政策の大変...米価問題は国民的議論が必要では

  • 春闘要求、昨年超えの傾向顕著に

    向顕著春闘はいよいよ単産の要求が揃い始めましたが、今年は昨年の要求を超え、要求の積極化が進んできている傾向が顕著で、今後の展開が注目されます。象徴的なのは、この6月に、経団連会長に就任する予定の筒井氏は日本生命の会長で、その日本生命が今春闘では営業職員の賃金の引き上げを6%(連合要求は定昇込み5%以上)と発表しているといった状況もあるのでしょう。昨日は、電機連合が要求書を提出、率は明示されていませんが「ベースアップ」で1万7千円と、昨年の要求1万3千を大幅に上回るものになっています。その他、すでに報道されている単産レベルなどの要求では、基幹労連が「ベースアップ」で1万5千円、昨年は1万3千円と昨年プラス2千円の要求で、連合会長の出身元のUAゼンセンが6%以上、中小企業は7%以上という方針で、さらに、賃金体...春闘要求、昨年超えの傾向顕著に

  • 2024年末の家計:消費性向上向く

    昨年末、12月の家計調査は、既に新年の7日に総務省統計局から発表になっていましたが。取り上げるのが遅くなって申し訳ありません。先ず結果から申し上げますと、このブログの最大の注目点の一つである、二人以上勤労者世帯の平均消費性向の年末12月は前年同月の38.4%から0.5ポイント上がって38.9%になりました。下の図でご覧いただけますように、2024年の賃金は、春闘の賃上げ率は33年ぶりの高水準と言われましたが、ボーナス月以外は賃金上昇が物価上昇に追いつかない状態の中で、家計は消費を控え、貯蓄に回す傾向が強く、5月以降平均消費性向はずっと前年を下回る状態でした。ところがこの傾向が11月に反転して、11月、12月と連続して平均消費性向が前年を上回る動きになっています。但し、先月の11月の分析では、家計は節約志向...2024年末の家計:消費性向上向く

  • トランプさん:ディールと独裁の間

    石破・トランプの首脳会談が終わって、マスコミが不安視していた石破さんの対トランプ戦略が、無難というより成功裏に終わったというのがマスコミの評価でしょうか。「あの人は反対されるのが嫌いだから」という石破さの読みは当たって、滑り出しは先ず順調という評価ですが、トランプさんが早速取り掛かった関税問題では、そんな事には関係なく、「粛々と」進められるようです。昨日のニュースでは、アメリカの輸入する鉄とアルミ製品について一律25%の関税をかけることが決まったという事です。これ迄はそれぞれの国について一定限度までは適用しないという事で、日本では限度内の輸出をしていたようですが,そうした特例は認めないという方針とのことです。日本の場合、鉄やアルミの対米輸出は、それほどの規模でないため、日本経済として大きな影響を受ける事は...トランプさん:ディールと独裁の間

  • 建国記念の日:思い出すままに

    今日は「建国記念の日」で、国民の祝日です。国民の祝日ですから,国民が揃ってお祝いをするべきなのかもしれませんが、主要新聞を探してみても、建国記念の日に関する記事はないようです。宮中では歴史に則った行事が行われるのでしょうし、総理大臣は「公告」をだし、「建国記念の日」に国民が「我が国の歩みを振り返りつつ、先人の努力に感謝し、更なる日本の繁栄を希求する機会となることを切に希望いたします。」と結んでいます。我が家では家内が「建国記念の日は、国民の祝日の中で一番静かですね」と言っています。祝日の趣旨からいえば、日本という国が生れた日ですから、もう少し賑やかでもいいかなと思いますが、殆んど誰も関心を持たないというのが日本で、それが日本らしいと言えるのかもしれません。記憶を辿れば一番賑やかだったのは昭和15年(194...建国記念の日:思い出すままに

  • 日鉄:USスチール問題、政治介入に

    石破総理とトランプ大統領の首脳会談が終わりました。石破さんがアメリカについて空港に降り立つところ、トランプさんと握手する写真などがマスコミに載りました。マスコミの、特にネット関係の報道は、片手をポケットに入れていて格好悪いとか、トランプさんと握手の際の石破さんの左手がどうとか、石破さんは外交下手で、立ち居振る舞いが失礼だなどの批判が随分ありました。そんな事を書く暇があったら、もう少し石破外交の重要性か何か少しレベルの高い事を論じて欲しいと思っていましたが、終わってみれば、今度は大方が、トランプさんはご機嫌だった、これで日米関係は当面順調にいきそうだといったものや、中には石破さんを持ち上げる記事などと様変わりしています。事ほど左様に多くのマスコミの報道の流れというのは移り気なものだと感じるところですが、さて...日鉄:USスチール問題、政治介入に

  • 時間と哲学と民主主義:大脳の三題噺

    もう1年半ほど前になりますが、土曜日のブログに「時間と宗教について考えてみました」というのを書きました。これは、人間だけが宗教を持っているという事が気になって、さらにそれが時間と関係があるような気がしていたことから発したようです。巨大な規模の宗教もありますし、孤立した未開の集落の人たちだけの宗教もあるでしょう。宗教のある理由は「人間の社会だから」と考えていました。人間は「社会的な生き物」であり、人間社会は必ず宗教を持っていると考えると「なぜ人間だけが?」という疑問が湧いて来ます。ヒントを与えてくれたのは、大阪大学の北沢茂教授の「時間」についての研究です。北沢教授の研究は、人間の大脳には、頭頂葉内側面の後方に位置する脳回の「楔前部(けつぜんぶ)」という部位があって、そこが、人間が経験したことを時系列に整理し...時間と哲学と民主主義:大脳の三題噺

  • これからの賃金決定基準と今春闘

    大上段に振りかぶったタイトルですが、前々回の「インフレかデフレか」の続きです。ちょっとその前に、前回のトランプ劇場の続きですが、トランプさんが、ガザのアメリか所有は「長期でなく短期だ」と言い換えたようです。国連の態度や、現地の状況、ガザの人たちは「もうガザに住みたくない」のではなくて「早くガザに帰りたい」と思っているという情報なども解って、発言を変えています。第二幕のトランプさんは少し柔軟になったのでしょうか。トランプ劇場の今後の展開は、さて、どうなるでしょうか。更に余談ですが、日本でも、大阪高裁の判断を受けて自民党は森友文書開示の方向に舵を切るか、状況に対応して態度を変える柔軟性が試されています。余計な事を書きましたが、本題はデフレ・インフレと賃金の問題です。前回の結論では今の日本も、インフレとデフレが...これからの賃金決定基準と今春闘

  • 不動産業の発想を世界地図で?

    ベイルートはレバノンの首都です。カルロス・ゴーンさんが、安楽な余生を楽しもうと選んだ場所です。今もベイルートの豪邸にお住いのようですが、居心地は如何でしょうか。地中海をどんどん奥に入っていくと一番東の突き当りがレバノンです、その首都ベイルートは素敵な都市で、昔から「地中海の真珠」と呼ばれていたことは若いころベイルートの新聞を読んで知っていました。そのベイルートから海岸沿いを南に降りて行けば、今大騒動のガザ地区です。そのガザ地区の紛争を何とかしようと考えて、常人では思いも付かないような破天荒な方法を真面目に発表しているのがアメリカのトランプ大統領です。マスコミの報道からですから、彼の発想の原点も、考え方の筋道も、最終結果の構想も、量り知るところではありません。しかし、マスコミ情報と、当方の浅知恵で考えて見ま...不動産業の発想を世界地図で?

  • インフレ? デフレ? 日本の現状

    今の日本の経済状態はインフレなのかデフレなのか、どちらとお思いでしょうか。植田日銀総裁は、物価が下がってくると思っていたら、最近は反転上昇気味でインフレが心配という感じの発言です。赤沢経済再生担当相は、足元はインフレで日銀と政府の見解に齟齬はないと言いますが、石破総理は,日本経済はデフレではないがデフレから脱却できていない、インフレと決めつけることはしないと言っています。インフレとデフレが混在している状態としては、石油危機の後の欧米の状態、物価は上がるが、企業は利益が出ない、経済成長はしない、これは「スタグフレーション」という新しい現象だという事になりました。今の日本はそれとも違いますね。経済成長はしないという点ではスタグフレーションと同じですが、企業利益が順調という点ではスタグフレーションとは違いいます...インフレ?デフレ?日本の現状

  • 見えて来た? トランプ流ディール戦略

    昨日1000円超の下げだった日経平均が今朝は600円以上戻しています。「さて原因は」といえば、言わずと知れたトランプさんのディールという掌の中での意思決定の結果です。メキシコ、カナダに対しての25%の関税の今月4日からの引き上げを1カ月伸ばし、交渉に入るという事になったからです。もともと、この関税引き上げの理由としてフェンタニルという軽度の麻薬の密輸が主な要因に挙げられていたようですが、それですべての関税を25%というのはやり過ぎと思っていた人も多いようで、アメリカのマネーマーケットも、トランプ大統領がこんな株式市況の下落を喜ぶはずはないと考えていたようです。結果は、1夜にして状況は変わり、フェンタニルの密輸は合同の捜査機関を作るという事で具体策の交渉に入り、その間1か月の先延ばしという事のようで、具体的...見えて来た?トランプ流ディール戦略

  • LeaderとReader :再論

    国会が始まりました。今国会はいろいろと新しい事が出て来るようですが、一番大きな変化は、与野党とも本気の議論が多くなって来るという事でしょう。それを象徴するのが石破総理の「少数与党ですから」という言葉です。これまでは与党が絶対多数を持っていましたから、いろいろ論争はしても、結局は予算案は原案通り承認されることはいわば決まっていたという国会でした。国会での論戦で、野党からの厳しい発言があっても、与党の方は良く言われた「ごはん論法」のような、すれ違い答弁、時には明らかなはぐらかしや、虚偽の答弁もありましたが、強行採決で、何とか予算は通って1件落着という事だったようです。少数与党になったという事は、野党の意見が違えば、場合によっては、予算案を修正しなければ予算が成立しないという事です。勿論、予算がなるべく早く成立...LeaderとReader:再論

  • そろそろ農業政策転換の時期では

    全国統計に先んじて発表になる東京都区部の消費者物価指数の2025年1月分の中旬速報値が昨日発表になりました。対前年同月比の上昇率は・総合・・・・・・・・・・・・・・・3.4%・生鮮食品を除く総合・・・・・・・・2.5%・生鮮食品とエネルギーを除く総合・・1.9%ということです。1月の消費者物価指数については全国の1月分が発表になった時、詳細の分析をするとして、ここでは発表資料の中にあるお米”うるち米”(コシヒカリを除く)の対前年上昇率72.8%という数字を挙げておきます。「コシヒカリを除く」と書いてある理由は解りませんが、平年作だというのにお米の値段が70%も上がるという異常事態になっている理由も解りません。政府は備蓄米放出もしていませんから昨年秋から50%、60%、70%と東京都区部ではお米の値段が上が...そろそろ農業政策転換の時期では

  • 日本的経営の理念と非正規社員問題

    今年の春闘では、賃上げの要求をする連合は勿論ですが経営サイドの代表である経団連も賃上げの必要性を強調しています。これは大変結構なことで、思い切って少し高めの賃上げをすれば日本経済は随分良くなるとでしょう更に結構なことは、労使が共に中小企業や非正規社員の賃金の積極体な改善を言って言う事です。政府は、もともと賃上げには熱心で、政府の圧力で引き上げ可能な最低賃金についてはこのところ随分無理をして上げてきています。特に日本社会の「格差社会化」阻止のために重要な、中小企業、非正規従業員の問題ですので、改めて取り上げました。欧米社会は元々「市民と奴隷」という形を取ってきたようですが、日本には縄文時代から奴隷制度が無かったというのが特徴のようです。恐らく身分差別のない「人間集団」というのが一般的な姿だったのでしょう。海...日本的経営の理念と非正規社員問題

  • トランプ大統領とFRB、アメリカ経済と日本

    今回のFOMCでは、パウエルさんは政策金利の引き下げはやめて、もう少し状況を静観するようです。本来ならばFRBは政策金利を引き下げ、アメリカ経済の健全な成長路線を進める方向で考えていたのでしょうが、トランプさんの登場で、一部の国民が熱狂したり、国の政策決定が先行き不透明になったことがあるようです。トランプさんは、メキシコとの間には物理的な壁ですが、アメリカの周りに関税という名の壁を建設し、国内では石油やガスをどんどん掘って、世界の石油価格を下げれば、アメリカの経済の活性化は可能と考えているようです。インフレ問題にしても、アメリカの石油やガスの大量産でガソリンやその他のエネルギー価格が下がれば、物価全体が下がるという見方でしょう。それでトランプさんは、パウエルさんに対してFRBは自分の創り出したインフレを抑...トランプ大統領とFRB、アメリカ経済と日本

  • リュウキンカ開花、昨年より遅れる

    昨日「リュウキンカ」(立金花)の写真が撮れました。昨年と同じ場所に3輪、一つの株に1輪ずつ花をつけました。13日に日本水仙を撮った時は、小さな丸い蕾を1つ発見しただけでしたが、昨日は、すでに3輪咲いていました。25日の土曜日、夕刊を取りに行った際、薄暗い中で1輪咲いたかな、明日確かめようと思っていましたが一昨日27日に見た時は、寒かったせいか、まだ緑色の残った花弁が2,3枚不揃いに出ているだけで「霜にやられたのかな残念!」などと思っていました。ところが昨日の午後、確かめに行きましたら、3輪揃って元気に咲いているのでびっくりしてさっそく写真を撮りました。昨日は、大寒なのに春を思わせる暖かさでしたから期待していったのですが、リュウキンカは期待に増して元気に咲いてくれていました。後から、昨年の写真と比べてみまし...リュウキンカ開花、昨年より遅れる

  • 「民主主義」に「金主主義」を入れますか?

    今、世界は民主主義と専制主義(独裁主義)の対立が.露わになっています。しかし個々の人間、その複数形あるいは集団、一般の人々を包括する「民衆」の意見を聞けば、民主主義の方が好いというようです。誰もが独裁国だと思っているロシア、ベラルーシ、ベネズエラなどでも、リーダーは選挙で選ばれることになっていて、形は民主主義です。では、独裁主義も民主主義の一形態かといいますと、そうではないですね。形は同じでも中身は全く違う事は誰もが知っています。建前だけでも民主主義にしないと通用しないという事なのでしょう。やっぱり民主主義がいいという事になるのですが、いま日本で問題になっているのは、民主主義に金主主義が入って来たという問題のようです。金主主義も民主主義の中の一形態と日本では理解されてきているようですが、やはり「人間はカネ...「民主主義」に「金主主義」を入れますか?

  • 消費者物価指数、反転上昇継続

    キャベツの値段が倍以上になったとか、収穫時のキャベツ畑で、一夜にしてキャベツが全部盗まれたとか、日本でそんな事が起きるのかと情けなくなるようなニュースが入ってきます。これもキャベツの値上がりと同時に日本社会の劣化現象の結果のように感じられます。キャベツから電線まで盗まれるような社会の劣化問題は重大事ですが、物価問題でいえば、生鮮食品の価格の変動も些かひど過ぎる気もします。現状、生鮮食品とお米の価格上昇が消費者物価指数を押し上げています。キャベツの価格は、天候が良ければ暴落し、産地ではトラクターでひき潰す事もあるように、天候次第という面もありますから、この所政府は消費者物価指数の発表の際には「生鮮食品を除く総合」の数字を発表しています。ところで、12月の消費者物価指数は、生鮮食品の値上がりもありますが、エネ...消費者物価指数、反転上昇継続

  • 日銀、平穏裡に政策金利を0.5%に

    昨日、日銀は政策金利を0.25%引き上げて0.5%にすることを決定しました。昨年8月の0.25%へのホンの小幅の引き上げが、国際投機資本にとってサプライズだという事で、日経平均の大幅下落、1ドル140台への円高を招いた時とは様変わりの反応の無さです。そういう意味では、今回の利上げは、日銀としては、経験からしっかり学び、余計な混乱を避けるという意味で、様変わりの進歩でしょう。日本経済としては、金利の正常化(適切な水準までの引き上げ)を実現して、経済活動を反映し、経済活動に影響を与え、金融政策が機能するような形になるのが目標ですからまだ先は長いようです。今回の引き上げは、前回より実体経済に与える影響は大きいと思われます。差し当たって影響を受けるのは住宅融資の変動金利の引き上げでしょうか。一方、預金の方は普通預...日銀、平穏裡に政策金利を0.5%に

  • 新自由主義経済を高見の見物

    ソフトバンク・グループの孫正義さんやオープンAIのアルトマンさん達がアメリカで最大5000億ドルに上るAIインフラの整備、10万人の雇用を生み出す投資をするという事で、トランプさんが大変喜んでいるというニュースがありました。孫さんも凄いなとびっくりしていましたら、今やトランプ大統領の側近とみられているテスラのイーロン・マスクさんが、「彼らはカネを持っていいない。孫さんの持っているのは100億ドル程度」と成功を危ぶむような発言をしたいうニュースが入ってきました。マスコミは、さっそくこの話を取り上げ、トランプさんとマスクさんの間に意見の相違が・・、といった報道をしました。その後の報道ではトランプさんは、(人間関係もあるだろうが)そんなことは問題ないと気に留めないという事のようです。トランプさんにしてみれば、ア...新自由主義経済を高見の見物

  • 2025春闘:賃上げ「も」重要ですが

    一昨日、連合、経団連の会長が会談し、2025春闘のキックオフとなりました。今年はどんな展開になるのでしょう。時代の流れとしては23年春闘から、経団連サイドに、不況脱出には賃上げも必要なのではという「経済と賃金の関係」への気づきが生れ、昨春闘でそれが一気に加速し、今春闘では、労使ともに、それが良かったようで、継続しようという雰囲気でしょうか。日本の労使関係らしいところは、そうして雰囲気の中でも連合は背伸びをせず、要求基準は、基本は昨春闘と同じで、中小企業だけ+1%の6%とし、経団連の方も賃上げの「モメンタム」を重視し、中小企業の賃上げにも気を使うという相互理解の面が見えることです。企業経営の実態の方は、すでに、賃上げ6%を発表する企業もあり、特に大企業の収益状況は日本経済の混乱にも関わらず好調を保つ所も多い...2025春闘:賃上げ「も」重要ですが

  • 開けてびっくり「トランプ関税」

    トランプさんの大統領の就任演説の全文が出ていたので、さらっと目を通しました。なんとまあ独りよがりで、いい事ばかり並べて、出来るか出来ないかは別、勿論他国の都合などは無視です。トランプファンが喜びそうな言葉を並べて、その都度拍手と歓声が上がり、トランプさんの満足そうな顔が目に浮かびます。ところが。関税のところに来て「ええ、これ何、こんな事「あり」ですか」とびっくりしました。さっそく原文にも当たってみましたが、まだに驚くべき発想、恐るべき発言です。日本語にすれば以下の通りです「私は直ちにアメリカの貿易システムのオーバーホールに取り掛かる。アメリカの労働者と家族を守るためである。アメリカ国民に課税して外国を豊かにする代わりに、外国に課税してアメリカ国民を豊かにする。その目的のために対外歳入庁をつくる。そこですべ...開けてびっくり「トランプ関税」

  • 「原資料」と「確認」とを心掛けましょう

    このブログでは数字をよく使うようにしています。数字を使っての説明は、比較的に説得力が強いからです。しかも、なるべくグラフ化して使います。視覚に訴えることは印象を強くします。見て頂く方に、出来るだけ正確な情報を確実に伝えたいと考えるからです。使用する数字を選ぶ時も、グラフ化するときも、見る方が出来るだけ客観的に受け取れる様にする事も心がけます。こんなことを書きましたのも、若いころ、当時の文部省の統計数理研究所に、仕事が終わってから通い、そこで最も基礎的なことを教わったからです。講師からは「検算しない数字は数字ではない」から始まって、「数字は必ず原典に当たり、出所は明確に」とか「グラフにするときは、出来るだけ一部分でなく全体が解る形にせよ」などなど、「そんな面倒な」と言ってはいけないという趣旨の発言が聞かれま...「原資料」と「確認」とを心掛けましょう

  • 関税で赤字経済は救えるか:実験開始

    アメリかでは1月20日、日本時間では今夜、トランプ大統領の第二幕、トランプⅡが始まります。不法移民対策が当面する最初の課題でどこまでやるかが焦点のようですが、経済問題としては、関税の引き上げが当面するトランプⅡの主要課題という所でしょうか。ご承知のように、アメリカは1970年代以来一貫して経常収支の赤字国です。この問題に関しては、トランプさんは、世界の多くの国がアメリカにものを売って儲けている。しかしそうした国々は、自国の利益ばかり考えて、アメリカを利用するばかり。一方アメリカは市場として利用されるばかりで、結局損ばかりしている。この状況を正すためには、アメリカとして、安価で入って来る輸入品に関税をかけて、アメリカを市場として利用するばかりの国々に対抗しなければならないと言うのです。という訳で日本を含めア...関税で赤字経済は救えるか:実験開始

  • 人工知能と人間の知恵

    この所のAIの進歩は、ますますそのスピードを上げてきているように思われます。人間がやるよりAIに任せた方がずっと要領よく仕事をこなしてくれるという分野がどんどん増えてきているようです。AIの方が、人間より優れている点は基本的に2つあるように思われます。一つは、人間は忘れるが、AIは一度覚えたことは決して忘れないという点でしょう。もう一つは考える速度、典型的には計算する速度が圧倒的に早いという点です。この2点は、現状でも人間はAIに全く敵いません。人間は、沢山知識を吸収しても適度に忘れて、本人が重要なものを中心に記憶しながら、重要でないものは整理するようです。しかし時には重要なものも忘れたり、忘れたものが重要になったりします。例えば、2の10乗根は≒1.072と覚えていても、計算できる人はほとんどいないでし...人工知能と人間の知恵

  • ガザの停戦合意、一層の進展を望む

    1月15日、ハマスとイスラエルがガザでの停戦に合意したというニュースが入ってきました。何か世界中がホッとした感じを受けましたが、その後の進展は容易でないようです。イスラエル軍のガザ地区への攻撃は、その後も続いているようですし、イスラエル政府の正式承認の手続きも、必ずしも順調ではないようです。停戦の合意のニュースは、ガザは勿論、イスラエルの人々も歓迎と報じられていますが、為政者の、特にイスラエル側の為政者は、必ずしも心から歓迎という様子ではないような感じも受けます。停戦の合意の中身は、1月19日から6週間、42日。その間に人質の解放を進め、停戦から16日の間に、その後についての合意を得るというという事になっているようですが、まだ予断をうるさない情勢のようです。しかし、ガザの停戦は世界の世論の望むところですし...ガザの停戦合意、一層の進展を望む

  • アメリカは国全体マネーゲームに生きる国

    前回は、日本では政府が「貯蓄から投資へ」と課税免除までして株式や投資信託への乗り換えを奨励しているのですが、家計の動きははかばかしくないという状況を見てきました。政府がいつも引き合いに出すのは「アメリカでは家計貯蓄の半分以上が株式や投信といった投資で、日本の場合は20%程でしかない」という比較です。そして、もっと積極的に投資での運用を増やせば、家計の所得は増えて、生活は楽になるし、消費も増えて経済成長に役立つから、NISAという制度まで作って、免税までしてあげているのです、という事のようです。それでも日本の家計が政府の方針に乗るのには時間がかかりそうです。日本の家計が貯蓄優先の理由は多分2つでしょう、1つは、日本には「あぶく銭」(投機などで労せずに儲けた金)をさげすむ文化があったこと(もう過去形ですね)、...アメリカは国全体マネーゲームに生きる国

  • 笛吹けど! 貯蓄が投資に向かわない

    日本経済が高度成長からバブルのころにかけても、「貯蓄から投資へ」とか「銀行よ、さようなら、証券よ、こんにちは」などと言われたことが度々ありました。大体は,経済成長が順調で、株式市場が好調な時だったと思います。日本の家計は真面目で、いつも将来の生活のことを考え、蟻とキリギリスの譬えでいえば蟻型で、頑張って貯蓄をしてきました。ご存じのように、その貯蓄が積み上がり、今では2200兆円程になっています。日本のGDPが600兆円ですから、年間所得の3倍以上の貯蓄です。この貯蓄を、出来ればもっと増やしたいと思うのは人情ですから、そこを狙って、銀行と証券会社は競争します。銀行の売りは「元本は確実に保証します。それに利息が付きます」で、証券は「証券に預ければ多分銀行より増えます。時に減り危険もありますが・・」です。安全優...笛吹けど!貯蓄が投資に向かわない

  • 雇用のミスマッチについて:考察1

    職安の業務統計の有効求人倍率はこのところ1.2倍台で極めて安定しているように見受けられます。しかしその一方で、大手の電機、自動車、化学などの企業で、国際的な人員削減、そのうちのある程度は国内での削減といったニュースが入ってきます。最近は、技術革新が急テンポで、特にAIの活用が所謂事務職の大幅な削減につながるのではないかといった意見も多く聞かれますが、その現実化は、今後次第に見えて来るのではないでしょうか。その一方では、エッセンシャルワーカーなどを中心に、極端な人手不足が起きているようで、特に訪問介護などは、人手不足による事業所閉鎖が相次ぐといった話も聞かれます。バスの運転手が不足して路線バスの運行を間引きする、不採算路線を廃止するので高齢者にとっては不便になる場合が多いといった地域のニュースも良く聞かれま...雇用のミスマッチについて:考察1

  • 日本水仙、立金花:狭い庭にも春の気配

    都下国分寺でも昨日の朝は氷点下になり庭の土は凍っていました。日が出て凍った土が解けた頃、雀が4羽ほどやって来ました。以前も書きましたが、我が家では、電気釜や食器を洗った時に残ったご飯粒はその都度庭に撒くことにしています。狭い庭でも雀が来るようにと思ってのことです。時に山鳩も来ます.それぞれに一粒一粒、雀はせわしなく、山鳩はゆっくりとご飯粒を啄んでいるのを見るは、何か自然を感じて、いいものです。狭い庭の片隅には、気が付くともう花が咲いていました。居間の窓から見える「あけぼの」の下に伸びている日本水仙はまだ蕾だなと思っていましたら、午前中少し日の当たるおおむらさき」下の日本水仙は、気が付いたらもう花が開いています。この所、庭のあちこちに生えて来る立金花は、挙って濃緑色の葉を広げてきています。この花も春は早い花...日本水仙、立金花:狭い庭にも春の気配

  • 賃上げ継続、人手不足、休日増加、生産性向上

    今春闘では高めの賃上げを継続するのが主たる問題でしょう。しかしそれに加えて休日増、労働時間の短縮や弾力化といった問題も提起されているようです。労使が春闘を機に、労働条件に関わる種々の問題を話し合う事は、労使のコミュニケーションの促進、ひいては労使関係の安定や進化のために大変結構だと思うところです。嘗ては、賃金は春闘で、制度その他の問題は秋闘でとの慣行もありましたが、長期不況の中で忘れられたようです。ようやく賃上げだけは戻ってきましたが・・・。本来、賃金・雇用・労働時間といった問題は、労使関係、労働問題の基本的な部分ですから、労使で、勿論政府も、十分な話し合いをしながら、検討し、経済環境、社会状況に応じて適切な配慮をしなければならない問題です。企業は、「財やサービスを生産」するのと同時に、社会に対し、安定し...賃上げ継続、人手不足、休日増加、生産性向上

  • 2024年11月平均消費性向下げ止まる !?

    今日、総務省統計局から11月の家計調査の家計収支編が発表になりました。このところ、消費者物価指数は反転上昇の気配で、家計は消費を手控えているという報道が多いので、毎月追いかけている二人以上勤労者世帯の平均消費性向も相変わらず下がっているのではないかと予測して、パソコン上のページをめくっていきましたら、案に相違して11月の平均消費性向は上昇でした。上昇と言っても昨年の11月が74.7%で、今年の11月が74.9%ですから僅か0.2ポイントの上昇です。この3年間の動きのグラフを下に掲げますが、ご覧いただきますように今年の5月からずっと前年の数字を下回っていて消費が伸びる気配はありません。5月からは春闘の結果、賃金上昇になっているはずで、特に6月7月はボーナスがの伸びが大きく実質賃金がプラス転換したにもかかわら...2024年11月平均消費性向下げ止まる!?

  • 実質賃金、再び4か月連続マイナス(?)

    今日、毎月勤労統計の2024年11月が発表になりました。この所注目を集めているのは実質賃金(指数)の動向で、すでに発表されている11月の反転上昇の消費者物価指数の統計と合わせて、賃金と物価の上昇率の比較から実質賃金の動きが発表されるからです。実質賃金の動きは2022年の4月から2024年の5月まで25か月にわたって連続して前年水準を下回ったという長期低迷の実態を示しました。昨年の6月に至ってボーナスが良かったことでこの連続記録はストップしましたが、ボーナス月が過ぎた8月から11月まで再び連続のマイナスとマスコミは書いています。このブログでも、実質賃金の動向は追ってきていますが、昨年の春闘が多少高めだったこともあって、実質賃金はプラスかマイナスかは、統計の見方によるという状態になっています。昨年1月からの実...実質賃金、再び4か月連続マイナス(?)

  • 政府の介入で実体経済が歪む非効率

    前回は、新年の経済、政府ベースでいえば当初予算を前提の来年度経済について、何か不健全な方向に進むのではないかという心配を書きました。これはアメリカとの関係もあります。トランプさんの政策が関税によって、アメリカ・ファーストの実現を考えている事が、対中、対日の面で日本経済の順調な再活性化に影響を及ぼす可能性がある事、さらに、防衛装備品などの購入の要請、ドル高維持政策(円安の長期継続)の危険性などがありそうです。しかしより問題なのは、日本自体の経済政策が、成長路線への復帰の障害になるような面が見えてきていることがあります。その一つは、政府が「貯蓄から投資へ」というスタンスを打ち出してきている事にあります。貯蓄というのは通常確定利付きで、利息というのは「付加価値の分配」です、しかし投資収益というのは「株や投信の値...政府の介入で実体経済が歪む非効率

  • 日本経済は不健全な方向へ進んでいく?

    2025年の日本経済は、30年来の不振を脱却して、健全な成長経済に向けて進む可能性があると考えていますが、この所の現実の動きを見ていますと、何か不安材料ばかりが目に付いて困っています。まずは、トランプさんの考えている経済政策です。経済政策というより関税政策のようですが、たとえば、USスチールについては、日鉄などに身売りしなくても、関税政策で忽ち元気が出て、昔のような高収益の会社になると言っているようです。世界に自由貿易を普及させることにで、世界発展を促進し、アジア諸国をはじめ世界の国々が経済発展し、アメリカはそこに企業進出し、低コストを利用し。確かにアメリカ企業は収益を上げました。しかし、中国をはじめ、アメリカが進出した国々が、技術革新を学習し、アメリカの下請けに甘んじず、自国製品を開発してアメリカに輸出...日本経済は不健全な方向へ進んでいく?

  • 日本製鉄-USスチール問題を憂う

    新春早々日米間に厄介な問題が1つ追加される事になったようです。バイデン大統領が、日本製鉄のUSスチール買収問題について、買収阻止の命令を出したのです。昨年、この問題が昨年「双方の経営陣は合意」と報じられた時には、バイデン大統領は、民間企業同士の問題で、発言はしないという姿勢でした。本来、こうした民間企業同士の問題に、政府は介入しないのが一般的な対応でしょう。嘗て、バブルの時代に、日本企業がニューヨークのど真ん中、ニューヨーク市民の娯楽の中心でもあるロックフェラー・センターを買収したことがありました。しかし、アメリカからは何の反応もありませんでした。今回の日本製鉄のUSスチール買収でも、アメリカの政府筋のどこからも、異論を差し挟むような声は聞かれませんでした。反対意見があったのはUSW:アメリカ鉄鋼労組から...日本製鉄-USスチール問題を憂う

  • <笑話>「独裁度指数」の再録です

    以前ご覧になり、ご記憶の方には申し訳ありませんが、今回は大分前に書きました「独裁度指数」の再録です。「独裁度指数」:22世紀の笑話アインシュタインは「第三次、第四次世界戦争は解らないが、第五次世界戦争は確実に石と棍棒での戦いになるだろう」といったそうです。核戦争の恐ろしさをブラック・ジョークにしたものでしょう。本当か作り話か知りませんが、アインシュタインが言ったといえば、そんな気がしないでもないところです。話は22世紀に飛びますが、そんなことにならないようにと、とある研究組織が、世界各国の「独裁度指数」という数字を発表することにしました。その研究組織の発表によりますと、いろいろな研究機関が、世界各国の生産性や、国民の満足度、ジェンダー平等の度合い、デジタル化などのランキングを発表しているが、もっと世界の役...<笑話>「独裁度指数」の再録です

  • 今年は「独裁者」について考えてみましょう

    このブログの主要なテーマは「付加価値」です。付加価値は人間が働くことによって生まれる価値です。最も一般的な認識は「GDP」でしょう。日本の国の中で1年かけて作られた価値の総額が日本のGDPです。日本のGDPは、日本を豊かで、また快適な国にします。ですからこのブログは日本のGDPについては政府の四半期ごとの発表などに注目しています。一方GDPを減らす要素もあります.それは物価上昇です。名目値のGDPの伸びから物価の上昇分を差し引いたのが「実質GDP」で「実質」の分だけ日本は豊かに、快適になるのです。物価が上昇すると、つまりインフレになるとその分実質GDPの伸びは目減りしますから、このブログは物価の上昇にも注目します。さらに考えてみますと、GDPを破壊するものがあります。それは戦争です。今も世界では戦争があり...今年は「独裁者」について考えてみましょう

  • 2025年、日本の再生に動き出す年

    「明け2025年、日本の再生に動き出す年ましてお芽出とう御座います。」今日も晴天で、いい元日になりました。今年は、今日の天気の様な晴れやかな年になってほしいと思っています。ほぼ30年の雌伏の時期を経て、昨年は日本にとって、何か新しい動きが見えて来た年でした。今年は何とか、その新しい芽を育て、日本の再生が動き出す年になればと思っています。年頭に、3つほど、大きな問題を上げておきたいと思います。第一は、国際関係、外交の問題です。新年早々アメリカではトランプさんの大統領就任があります。その前か後か解りませんが多分、石破総理の訪米、トランプさんとの首脳会談があるのでしょう。アメリカは日本を再び戦争をする国にしたいと思っているのでしょう。これはトランプさんでなくてもそうです。日本国民の殆んどは、日本は戦争しない国で...2025年、日本の再生に動き出す年

  • 「曲がり角」の年、上手に曲がれたかな

    2024年も今日で終わりです。今年は日本も曲がり角に来たようです。上手く曲り切れるかどうか、上手く曲がりたいものです。戦後の混乱から立ち上がった日本は1980年代までは順調に世界も驚く成長発展を見せましたが、1990年代からは絶不調に陥り20年余りの長期不況に陥りました。2010年代に入り,この絶不調からの脱出のチャンスがありましたが、幸福の女神の前髪を掴むことに失敗し、2020年代半ばまで残念ながら長期不況を抜け出していません。ただし、この1年を振り返ってみますと、我慢強くておとなしい日本人も、いよいよ本気で、路線転換の高速ランプに踏み出したようです。この方向転換は、国際環境や外国からの影響によるものではなく、日本自体が自分から始めた動きの様なので、大変力強く感じるところです。踏み出した分野は国にとって...「曲がり角」の年、上手に曲がれたかな

  • <月曜随想>新聞を読んでいて・・・

    子供のころ「小学生新聞」というのがあって、親がとってくれて兄弟で読んでいました。太平洋戦争が始まって、小学校が「国民学校」になり、新聞の名も「小国民新聞」になったことを覚えています。そのころから新聞は身近なもので、毎日読むものだと思っていたからでしょうか、卒寿を過ぎた今でも、毎朝、新聞を読まないと(見ないと)1日が始まらないような癖がついています。最近新聞を取らない家が多くなったと言いますし、情報はネットでみんな入って来るから必要ないという人も多いようですが、やっぱり新聞はやめられません。強いて理由を考えれば、新聞というのは、情報の収集、整理、伝達のプロ集団が、プロの誇りをかけて、重要なものだけを凝縮して、一目で見やすくデザインして提供してくれるので、こんな便利なものはないと思っているからでしょうか。これ...<月曜随想>新聞を読んでいて・・・

  • 国家予算は増える、GDPは増えない、やはりおかしいですね!

    この所毎日のように115兆円という数字が新聞でもテレビでもネットでも見られます。そして、過去最大とかいうコメントがついています。皆さん疾うにご承知です。これから国会で審議される日本の来年度の国家予算の金額です。予算の決定に最終権限を持つ衆議院がこれまでの与党絶対多数でなくなりましたから、この数字は修正される可能性もあるという説明もあったりします。しかし結局は、多分そんなに大きな修正はなく、過去最大の当初予算という事になるのでしょう。当初予算と書きましたが、これは勿論当初予算です。実を言えば、当初予算の時は増えた、増えた、過去最大とか問題にされますが、ついこの間もありましたように、政府は毎年補正予算を組むのです。当初予算が決まれば、政府の来年度経済見通しが確定します。この予算で、これだけのGDPを達成します...国家予算は増える、GDPは増えない、やはりおかしいですね!

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