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  • 楽しい先輩

    昭和55年から2年間を同じ職場だった飯塚氏は、今も時々思い出すと楽しくなる先輩である。家に帰れば区長さん、町内のリーダー的な存在だが、服装には無頓着な御仁だった。折り目のない、短めのズボンをくるぶし丸出しではき、靴下の組み合わせの違いにも拘らず、無造作に結んだネクタイはいつも緩みがち、爺よりも12歳年上の温厚な先輩だった。職場旅行で入浴後のこと、ランニングシャツが無くなったと騒いだことがあった、見ればパンツの上にランニングを重ねてはいた。腹も立たない笑い話として、職場の一粒話になった。お酒が大好き、飲むほどに口数も滑らかに、小太りの体の揺れも大きくなり、口元を杯に近づけて飲む独特なスタイルで美味しそうに飲んでいた。冥土でどんな身なりで酒を楽しんでいるやら。楽しい先輩

  • 歯がゆい

    自立しているとは言え、年を取るごとに筋力が低下し柔軟性がなくなり、神経の伝達速度が遅くなるんだとか、日常生活動作が素早くできなくなって歯がゆい思いをしている。生活動作の中で、朝夕の着替えでズボンを履く時は柱に寄りかかりながら、階段の昇降は手すりにつかまり一段づつゆっくりと、外での歩行は杖を使い、歩幅が小さく、足の運びも遅くなった。我が家の小さな庭には雑草が何時も生き生きしている。加齢により椎間板の弾力性が無くなり、腰にかかる負担が増加するためだそうだが、かがんでの草取りは1分と持たなくなった。こまめに掃除をしていた爺も、家の掃除は大きな負担になってしまった。正直のところ居間、寝間、台所以外は、たまに掃除をする気になっても一部屋するだけで腰に痛みが。、歯がゆい

  • ご厚意に甘えてる

    加齢による体力も気力も低下して諸々の生活動作が全て鈍くなってしまった今では、周囲からの思いがけない親切や思いやりに感謝しながら、ご厚意に甘えているこの頃である。我が自治会の役員は回覧順に一年交代制である。爺も副会長、組長を体験済みだが2周目以降の役員、一週間ごとのゴミ当番、回覧板は年齢に配慮していただいてパス、ありがたいこと。春秋年2回の道路側溝の清掃作業で、我が家の前はご近所の皆さんでやってくれる、冬の寒い日のゴミ出しは隣のご主人が声掛けしてくれ一緒に捨ててくれる。ありがたや、ありがたや。40センチほど降り積もった玄関前の雪、道路まで歩く道をやわやわ除雪中に、日頃親しい間柄で斜め迎えの一人暮らしの奥さん(79歳)が駆けつけてくれたが、嬉しいやら、申し訳ないやら。ご厚意に甘えてる

  • 久し振りの大雪

    8日の朝、新潟市では観測史上最も多い44センチの雪が積もった。8時ごろに除雪車が来て路をあけたので、玄関から3メートルほど一人歩くだけ雪を踏みつけながらゴミ出し、後はお天道様におまかせ。普段は雪の少ない新潟市内の雪情報が全国に報道されたため、県内外の身内や知人から雪見舞いの電話か続いた。27年間を豪雪の上越市(高田)での生活を思えば可愛らしい雪である。上越市(高田)では一冬3回か4回の屋根の雪下ろし、3回目には落とす場所が無いので、落とし場所を確保するため、ダンプカーで市が指定した雪捨て場へ運んでもらう。老夫婦だけで一軒家を構えて厳しい冬を過ごすことは無理だと決断、雪の少ない新潟市に避難してから34年になるが、今もなお春になると上越市(高田)の地が無性に恋しくなる。久し振りの大雪

  • 爺のこの頃

    間もなく92歳、平熱35度8分、寒がり屋の爺にとって一年で一番いやな季節である。毎朝3時前後には同い年の老妻と熱い日本茶を飲んで体を温める習慣も定着したこの頃である。時々仲間から来るメールの最後には、「寒さ厳しきおりご自愛ください」「外出は控え温かい部屋で過ごし下さい」「水分補給をこまめにしてください」等々いたわりの言葉が書かれている。長男が手配してくれた宅配弁当(昼食・夕食)を利用したが一週間ほどで解約してしまった。ネットスーパーで買い物をしながら、老夫婦の共同作業で食べなれた食事が一番である。40日に一度の通院でいただく9粒の薬を服用しながら、生活動作は、ゆっくり、やわやわ、もどかしくて悔しいが寄る年波には勝てない。老妻と静かに残りの人生を過ごしている。爺のこの頃

  • 節分

    今年の節分は例年より1日早い明日2月2日、節分といえば豆まだが、近年は「恵方巻の日」としての意識が強く、テレビでも有名人による豆まきの他、恵方巻を食べている情景が。子供の頃、家での豆まきは無かったが、母方の実家へ豆拾いに行く神棚に供えた枡に入った豆を家族みんなで参拝した後、和服姿の爺さんが枡を抱えて、神妙な顔で福は内鬼は外と。大婆ちゃん、爺ちゃん、婆ちゃん、叔父さん,叔母さん、爺と妹と母と大勢で賑やかな豆拾い、呉服商だったこともあって部屋の隅々まで丁寧に撒くので隠れている豆も宝探しのように。拾った豆から自分の年だけ紙に包んで街角に立っているおばさん達に恐る恐る渡してくる、帰りは後ろを振り向かないようにと聞かされ一目散に走って来たもの、素朴な厄除け行事が懐かしい。節分

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