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  • 自然観察と書画工芸/花と鳥(三井記念美術館)

    ○三井記念美術館美術の遊びとこころIX『花と鳥』(2025年7月1日~9月7日)この「美術と遊びとこころ」というシリーズ、私のメモでは2013年のVI(第6回)まで遡ってしまうのだが、最近も使われていたのかな。気づいていなかった。第9弾の今回のテーマは花と鳥で、絵画・茶道具・工芸品など美術の中の花と鳥が織りなす多彩な表現や奥深い美の世界を紹介する。ときどき、選りすぐりの名品展には出てこないような珍しい作品が混じっていて、面白かった。展示室1は「花」から。冒頭の『政治浮牡丹文不遊環耳付花入』(南宋~元時代)は、時代から見て名品のひとつだろうけれど、仏前が似合いそうながっちりした形式ではなく、丸く膨らんだ胴が優雅。仏器でない日常の調度品として使われたのだろうか。仁清作『色絵蓬菖蒲文茶碗』に菖蒲の花はなく、長く...自然観察と書画工芸/花と鳥(三井記念美術館)

  • 青銅器と青銅鏡の宇宙/死と再生の物語(泉屋博古館東京)

    〇泉屋博古館東京企画展『死と再生の物語(ナラティヴ)-中国古代の神話とデザイン』(2025年6月7日~7月27日)京都の泉屋博古館所蔵の青銅鏡の名品を中心として、中国古代の洗練されたデザイン感覚、その背景となった神話や世界観を紹介する企画展。「動物/植物」「天文」「七夕」「神仙への憧れ」という4つの観点から、デザインの背景を読み解き、日本美術に与えた影響についても紹介する。京都の泉屋博古館が世界有数の青銅器コレクションを所蔵していることはよく知っている。先月、リニューアル開館した京都の本館を訪ねて、刷新された青銅器館(展示ケースや内装を新調)を見てきたばかりである。いま、京都では『ブロンズギャラリー中国青銅器の時代』(2025年4月26日~8月17日)を開催中なので、ん?東京でも青銅器展で大丈夫なのかな?...青銅器と青銅鏡の宇宙/死と再生の物語(泉屋博古館東京)

  • 育てられた復讐者/中華ドラマ『蔵海伝』

    〇『蔵海伝』全40集(優酷、2025年)人気俳優・肖戦(シャオ・ジャン)主演の復讐古装劇ということで注目を集めていたドラマだが、私はあまり感心しなかった。舞台は架空の王朝・大雍(雰囲気は明代)。欽天監監正・蒯鐸の幼い息子・稚奴は、ある晩、辺境に派遣されていたはずの父親が、突然帰宅したことを知る。蒯鐸は妻と子供たちを集めて、ともに旅立とうとするが、武装した一団に踏み込まれ、一家は殺害される。ただ地下室に隠れていた稚奴だけが生き残り、仮面の人物・恩公に助けられる。稚奴は都を離れた土地でさまざまな教育を受けて育つ。10年後、青年となった稚奴は蔵海という名前を得て、師父のひとり高明とともに、両親の仇である平津侯・荘蘆隠を討つために都に戻ってくる。蔵海は風水や土木・木工の知識で平津侯に気に入られ、その食客となる。平...育てられた復讐者/中華ドラマ『蔵海伝』

  • 美術の近代を目指して/東京美術学校物語(新関公子)

    〇新関公子『東京美術学校物語:国粋と国際のはざまに揺れて』(岩波新書)岩波書店2025.3東京美術学校(東京芸術大学の前身)は、1887(明治20)年10月に創立が決定し、明治22(1889)年2月に最初の学生を受け入れた。芸大では明治20年を起点に創立何周年を数えることが習慣になっているそうだ。私はもともと日本の近代化をめぐるゴタゴタ話が好きなのだが、本書「まえがき」で、著者が2002年から2008年まで芸大美術館教授として数々の展覧会に携わってきたこと、その際『東京大学百年史』のお世話になったこと、この書籍が、実際は吉田千鶴子という女性がほぼひとりで編集著述した労作であることなどを知って、冒頭からブーストがかかった状態で読み進んだ。1876(明治9)年、唐突に工部美術学校が設置される。工部卿の伊藤博文...美術の近代を目指して/東京美術学校物語(新関公子)

  • 比べて味わう高野切/極上の仮名(五島美術館)

    〇五島美術館平安書道研究会900回記念特別展『極上の仮名王朝貴族の教養と美意識』(2025年6月25日~8月3日)あ、次の展覧会は古筆ね、というくらいの軽い気持ちで見に行ったら、とんでもない特別展だった。仮名関係の展示は前後期併せて106件、そのうち70件以上が書芸文化院の所蔵なのである。今日はちょうど平安書道研究会が美術館の講堂で行われる日で、朝からプロ級に熱心な参観者で展示室が埋まっていた。混雑していた冒頭を避けて、目についた作品に近寄ってみた。濃い青と薄い青の料紙を継いだ『関戸本和漢朗詠集切』で、高野切第2種と同筆、源兼行説が有力と説明されていた。かなり横長の大きめの断簡で、漢詩が幅の3分の2、和歌が3分の1程度を占める。色付きの料紙なので墨の線がはっきり見えて、連綿の美しさがよくわかるような気がし...比べて味わう高野切/極上の仮名(五島美術館)

  • 常設展の楽しみ/明代文人文化の華やぎ(東博)他

    先週末、上野の森美術館の『五大浮世絵師展』を目指して上野に行ったら、開館前からものすごい行列だったので、予定を変更して東博に足を向けた。■東京国立博物館・東洋館8室(中国の絵画)橋本コレクション受贈記念『明代文人文化の華やぎ』(2025年6月3日~7月13日)橋本コレクションは、橋本末吉氏(1902-1991)の蒐集した中国書画コレクションである。東博は、2023年にも同コレクションから明代絵画の優品15件の寄贈を受け、翌年『明時代の宮廷画家と浙派』(2024年7月17日~8月18日)の展示をおこなっているが、2024年、再び明代絵画38件の寄贈を受けたことを記念し、寄贈作品を中心に、明代の文人文化の魅力を紹介する。小品あり大作あり、どれも楽しいのだが、これは見上げるような巨幅。いつものピクチャーレールの...常設展の楽しみ/明代文人文化の華やぎ(東博)他

  • 2025パソコン買い換え+大横川工事風景

    5月の連休頃、2021年2月から使っていたノートパソコンが、とうとう起動しなくなってしまった。実は何度か同じ事象が起きたり、一部のキーが効かなくなったりしていたのを、だましだまし使っていたが、さすがにあきらめて新しい機種を購入した。ASUSが二代続いたが、今回はThinkPad。職場で支給されているのがThinkPadX1で、キーボードが打ちやすくて気に入ったのである。価格帯はやや下げた。見た目はごついが軽量級で、家庭用に適している。ついでに、電気スタンドも壊れてしまったので、安物を購入した。これは先週の窓の外。私の家側の護岸工事が終わったと思ったら、対岸の工事が始まったようだ。対岸も桜並木なのだが、来年のサクラの季節までに終わるかしら。2025パソコン買い換え+大横川工事風景

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