自然観察と書画工芸/花と鳥(三井記念美術館)
○三井記念美術館美術の遊びとこころIX『花と鳥』(2025年7月1日~9月7日)この「美術と遊びとこころ」というシリーズ、私のメモでは2013年のVI(第6回)まで遡ってしまうのだが、最近も使われていたのかな。気づいていなかった。第9弾の今回のテーマは花と鳥で、絵画・茶道具・工芸品など美術の中の花と鳥が織りなす多彩な表現や奥深い美の世界を紹介する。ときどき、選りすぐりの名品展には出てこないような珍しい作品が混じっていて、面白かった。展示室1は「花」から。冒頭の『政治浮牡丹文不遊環耳付花入』(南宋~元時代)は、時代から見て名品のひとつだろうけれど、仏前が似合いそうながっちりした形式ではなく、丸く膨らんだ胴が優雅。仏器でない日常の調度品として使われたのだろうか。仁清作『色絵蓬菖蒲文茶碗』に菖蒲の花はなく、長く...自然観察と書画工芸/花と鳥(三井記念美術館)
2025/07/13 23:04