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多次元飛行船 https://suesuo.blog.fc2.com/

「普通」だと感じることがあっても、実際「普通」なんてことはないのです。あるのは変化とそれに対する抵抗だけ。それにより更なる変化が生まれる。⇨ メリル・ストリープ

佐藤蓼丸
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2013/03/06

1件〜100件

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  • 偉大なるギャツビー

    ロロ・メイ「自分さがしの神話」読売新聞社 このジャズ・エイジに、アメリカの土台となっていた神話が崩壊していくさまを記録し、それがもたらす結果を予見した、ある芸術作品が生まれた。スコット・フィッツジェラルドの古典的小説『偉大なるギャツビー』である。フィッツジェラルドは誰よりもましてジャズ・エイジの代弁者と見なされている。 彼はその均整のとれたしなやかな体と素晴らしく豊かな想像力の中に、この狂乱の...

  • フロンティア仮説

    ロロ・メイ「自分さがしの神話」読売新聞社 ジャズ・エイジには、自分自身を含めて あらゆるものを「売る」ことにたいする興味が急速に高まった。雇い主や、恋人や、新しく母親になりそうな人に、自分をいかに売り込むか、について書かれた本が続々と出版された。 どうして自分自身を売るのは良くて、街角で自分の体を売るのは悪いのか、その点に関する明確な根拠はなかった。 大成功したニューヨークの広告業界、ブルー...

  • ギャツビーとアメリカン・ドリーム

    ロロ・メイ「自分さがしの神話」読売新聞社 かつて彼の生活は混乱し、紛糾していた。 だが、いったんある出発点まで戻り、全体を ゆっくりとやり直すことができれば、混乱をもたらしたものが何であったかを突き止めることができるだろう。➡ スコット・フィッツジェラルド 『偉大なるギ ャツビー』 一九一八年に第一次世界大戦が終わった後、アメリカには行き場のないエネルギーがあふれていた。それまでは誰もが、戦争に参加...

  • 悲痛な叫び

    ロロ・メイ「自分さがしの神話」読売新聞社 ■はじめに 私は精神分析療法をおこなっている開業医である。その私の見るところ、現代の精神療法が直面している問題は、詰まるところ、現代人の誰もが神話を求めているということである。考えてみれば、精神分析が生まれ、そして発展してきたのは、何よりも西洋社会が神話をほとんど失ってしまったからである。 フロイトも、彼と袂を分かった精神療法家たちも、はっきりと言って...

  • 信念対ご都合主義

    伊藤勝「二百年もつ家がほしい・私のいえづくり奮戦記」彰国社 たとえば昔は自然石の上に柱を立てましたが、もちろん石の上は平らではな いので柱の下を石 に合わせて削らなければなりません。そのとき、竹ひごがたくさん並んだような道具でオサと いうものがあり、それを石の上に置いて石の上面のかたちをそれにとるわけです。竹ひごが動かないように固定しておいて、それに合わせて柱の下を削るのです。 今の大工にオ...

  • 期待通りのプロは少ない

    伊藤勝「二百年もつ家がほしい・私のいえづくり奮戦記」彰国社 互いに、互いの分野というものを暗黙のうちに決めて口を出さないようにしています。設計者と大工、設計者と施主、大工と施主の間に常に一本のラインが引かれています。そのラインは素人はこれから先は知らなくていいというラインで、いや知らないほうがいいというラインかもしれません。 そこに住宅メーカーや業者が関係してくればもっと複雑で、左官屋や水道屋...

  • 注文の出来ない注文住宅

    伊藤勝「二百年もつ家がほしい・私のいえづくり奮戦記」彰国社 二百年もつ家づくりの出発点は新建材の家の徹底的な分析からです。ここに私が新建材で家をつくることで悩み考えた最初の計画を紹介します。 外壁は防火サイディングで、特徴は材そのものがある程度の強度を持ち、下地が不要で仕上げも不要なため、人件費が安くなるということ。モルタルのようにひび割れもなく、多少はすきまから通気もします。メンテナンスフリ...

  • やめるには勇気が必要

    伊藤勝「二百年もつ家がほしい・私のいえづくり奮戦記」彰国社 私もスタートは一般的な道を歩んだ一人です。モデルハウスを見に行き、住宅の雑誌を買 い、間取りや、壁や床の材料、窓の位置や形、屋根の材料や形など何か月も考えて、設計も終わり、確認申請も済み、いざ着工というときに、その家を建てることをやめてしまいました。 もちろん設計料や確認申請にかかったお金は支払ってやめたのです。まわりの人は 「もったい...

  • 見えないコスト

    伊藤勝「二百年もつ家がほしい・私のいえづくり奮戦記」彰国社 「ローコストで家を建てたいのですが。」「あなたの土地は擁壁が高いでしょう。材料をこの土地に入れるのにお金がかかります。上にも道があるから、そこから人間が運ぶか、正面からクレーンという方法もありますが、高さがあるから大きなクレーンでないと駄目です。それから、擁壁を1メートルくらい高くして土止めをしなければならないでしょう。それから塀をする...

  • なぜ二百年なのか

    伊藤勝「二百年もつ家がほしい・私のいえづくり奮戦記」彰国社 現代の建築のあり方がいやでいやで仕方なかった私に、一つだけ好感のもてる世界がありました。それはログキャビン(丸太小屋)を自作するアマチュアのビルダーたちの世界です。よし私も自作しよう。そう考えて勉強にとり組んだときもありました。ログキャビンだけでなくドーム ハウス、ツーバイフォー(2×4)、ブロック、在来工法など、いろいろな方法で自作して...

  • 業界のための家づくり

    伊藤勝「二百年もつ家がほしい・私のいえづくり奮戦記」彰国社 私は物を疑ってきました。大きさ・材質・工法・コスト.....など。「家とは何か」という問いに、「家とは物である」と答えます。しかし、ただの物ではありません。集合体であり、複雑なので疑うには大変な時間と労力がかかります。 各部位を単体で考えれば答えはでても、それが組合せになると、また一から考えなければいけないことがよくありました。だからとい...

  • 必要以上のものを所有するという悪

    伊藤勝「二百年もつ家がほしい・私のいえづくり奮戦記」彰国社 家を建てるにあたって一年以上悩みつづけたのも、所有することの意義、所有することの善悪―― これが最初から最後まで貫かれたテーマであり、結局最後に、やはり家など所有するべきではなかったと答えざるを得なくなったのです。 私は家を持って多くの人に誤解されたように思います。そして進路も、少し誤ってしまったように思います。 必要以上のものを所有...

  • 夢の実現と信念の実現

    伊藤勝「二百年もつ家がほしい・私のいえづくり奮戦記」彰国社 ■はじめに この本は現在の住宅建築のあり方に満足できずに悪戦苦闘した、まったく個人的な記録です。人によっては、あまり考えずに家を建ててしまう人もいるでしょう。またカタログを集めたり、本を読 んだりして勉強してから建 てる人も少なくないでしょう。それでも建てた九〇パーセント以上の人が失敗したと思っているといいます。それほど家を建てることは...

  • ありふれた奇跡

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 そうしてこそはじめて、自然っていうものは、どういう営みをしているのか。どういうドラ マが行われているのか、ということもわかってくる。田圃の中に、薬をかけたら、そういうものは一ぺんに死滅します。 おどろいたことには、そのクモなんかもですが、私が一度、かまどの灰をふるくら いならさしつかえないだろうと思って、かまどの灰をふったことがあるんです。そうすると、...

  • シャーロットのおくりもの

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 さらに言えば、クモなんかでも、この田圃には四種類も五種類もいる。その中での、あるクモな んかは、まるで飛行機のようにクモの糸に乗って、飛散していくやつがある。これは、年によると、稲株を刈った翌朝なんかに行ってみますと、前日までは何ともなかったのに、一晩のうちにですね、もう、絹糸を張ったように、クモの巣が一面に張られている。そしてそれが朝露にくっついて、...

  • 三竦みの四つ巴

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 何故、自然というものを知ることができないか。自分たちが知っている自然とは何かといえば、自然そのものの本体を知っているのではなくて、自分の頭で勝手に解釈した自然というものを、自然と思っているにすぎないんだ、と。もしくは、植物学的な植物、つまり、これはイネ科の稲である。これは柑橘類のうちのミカンである。マツ科の松である、ということを知っているのでしかない、...

  • イワンのバカ

    権力欲の権化であるセミョーンと金銭欲の象徴のようなタラースは小悪魔たちに酷い目に合わされるが、ばかのイワンだけは、いくら悪魔が痛めても屈服せず、小悪魔たちを捕まえてしまう。イワンが小悪魔を逃がしてやるとき、「イエス様がお前にお恵みをくださるように」と言ったので、それ以来、小悪魔は地中深く入り、二度と出てこなかった。 ➡トルストイ「イワンのバカ」あらすじ 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia...

  • 一歩進んで二歩下がる

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 しかし、現在の試験場の機構、あるいは大学の機構、研究方法からいえば、当然そういうことになるわけでして、まあ、じれったい話ですが、いろんな点で慎重、慎重というブレーキがかかってくる。 とはいえ、とにかく、一歩ずつは、具体化の方向に近づいているのは確かなんで す。今年(昭和五十年頃)ようやく、近畿大学の農学部が「自然農法」のプロジェクトチームを造り、各教...

  • 生命のない秩序

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 たとえば、高知県の病虫の専門家の桐谷さんなどが来て、この田圃はウンカの消毒をしないのに、なぜウンカが少ないんだろうか、というような調査をした。虫 の棲息状態とか密度、天敵と害虫との関係、クモの発生率なんかを調べると、試験場で消毒した田圃の発生密度と、ほとんど同じである。 消毒もしないこの田圃の害虫の発生密度が、いろんな薬を使って一生懸命消毒した田圃と...

  • 木を見て森を見ず

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 私の自然農法というものは、三十年前にすでに一般に紹介されているし、それからも研究されている。そして、八、九年前にはもう、技術者の間では、これはまちがいではない、これでいいんだ、というお墨付が出ていたんです。出てはいたが、さらにその骨組の上に、着物が着せられるというか。 化粧をするというか、商品化するために、けっこう時間がかかるみたいですね。その着物と...

  • ターニングポイント

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 学者が自然を離れれば離れるほど、遠心的に離れていくほど、求心的な作用が働 いて、自然に帰りたくなる。原点に帰りたくなる。科学に対する猜疑も強くなる。 これが現在の、私の所へやってくるような気運をつくり出 している一つの原因だろうと思います。 ところが、作用と反作用、遠心力と求心力というのは、実は二つのように見えて、一つなんです。 ここに来る連中は、原...

  • 原点とか中心

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 この自然農法が、全く科学否定の農法で、非科学的農法だと いうけれども、よく調べてみると、最も科学的な農法じゃないかと、びっくりして帰っていく大学の先生もいる。 自分は科学を否定しますが、科学の批判にたえられるような農法、科学を指導する自然農法でなければいけない、ということも言っているわけなんです。実を言 いますと、この米麦不耕起直播なんていうのは、もう...

  • 最先端の農法

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 この数年の間に、私の自然農法に興味を持つ人が非常に増えてきました。そして、ラジオ、テレビ、新聞、雑誌でもさかんにとりあげられるようになりました。 私はただ、人間は何も知っているのではない、ということを確かめ裏付けたいために、こうして百姓をやってきたにすぎなかった。 ところが、今考えてみますと、世の中というのは、全くそれと反対の方向に、猛烈な勢いで進ん...

  • 下手な考え休むに似たり

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 それからの三十五年、私はもう、全くのただの百姓で、現在まできたわけなんです。その間、一冊の本を読むわけでもなし、外へ出て人と交際するでもない、ある意味で言いますと、まるっきり時代 おくれの人間になってしまいました。だが 、その三十五年の間に、私はただひとすじに、何もしない農法を目ざした。ああしなくてもいいのじゃないか、こうしなくてもいいのじゃないか、とい...

  • 農薬も肥料もいらない

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 人間革命というのは、この、わら一本からでも起こせる。と私は信じております。このわら、見かけは、きわめて軽くて小さい。こんなわら一本から革命が起こせるというと、普通、いかにも奇妙に思われがちですが、実は、このわら一本の革命というか。わら一本の重さというか。一物一事が何であるかを、私はあるとき知ったんです。 そのときから、私の一生は、ある意味で狂ってしま...

  • 働きもせず紡ぎもしない

    ...

  • 物質志向から生命志向へ

    福岡正信「自然農法・わら一本の革命」春秋社 より ■序にかえて 地球的規模での砂漠化 、緑の喪失が深刻化している中で、かつて風光明媚を謳われた日本列島の緑も、今 、急速に枯渇しようとしている。 しかし、それを憂うる者はあっても緑の喪失を惹起した根本原因を追究し撃破する者はいない。ただ結果のみを憂い、環境保護の視点から緑の保護対策をとなえる程度では、とうてい地上の緑を復活させることはできない。 飛...

  • 群盲象を評す

    私たちの社会は驚異的な速度で堕落しています。巨額の汚職や財政破綻などのニュースが私たちの日常生活の一部になっています。テレビのニュースや新聞を通じて幼児ポ ルノの組織に子供が誘拐されるのを恐れたり、かかりつけの医者が患者を誘惑した話を耳にしたりします。 酸性雨と公害によって地球は破壊され、核戦争による破滅が今にも起こりそうです。飢餓と戦争は地上に蔓延しています。この社会において、私たちは何らの行...

  • 古代の世界観

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ 本書の主眼は前章で繰り返し述べたとおり、「エントロピーの法則」の導入による「新しい世界観」の確立を要請するとともに、それによって招来されるであろう「新しい社会」の概念を規定しようというものである。 しかし、まだ見ぬ世界をあらかじめ先見する仕事は、まことに困難をきわめる。そして、こういった仕事をするにあたって、人間に与えら...

  • 収拾がつかない状態

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ まず、「電磁場の基礎方程式」を作り、「光の電磁波説」を証明したマクスウェルは、自ら「マクスウェルの悪魔」という架空の生き物を想定し、それによって 「エントロピーの法則」と相反する現象が起こることを立証しようと試みた。だが、近代物理学の中でも天才の誉れ高い彼の能力をもってしても、「エントロピ ーの法則」に対する反証を挙げること...

  • バートランド・ラッセルの名言

      名言+Quotes   学べる・活かせる名言集!英語名言も豊富 より ☟ それが何であれ、あなたの得意なことが幸福に導いてくれる。 浪費するのを楽しんだ時間は、浪費された時間ではない。 愛を恐れることは、人生を恐れることだ。人生を恐れるものは、すでにほとんど死んだも同じだ。 あきらめには、二つの種類がある。一つは絶望に根ざし、もう一つは不屈の希望に根ざすものである。 何事も絶対確実だと思い込んでは...

  • 哲学的な把握

    科学は既に知っていること。哲学は未知のこと。 Science is what you know, philosophy is what you don’t know. ➡ バートランド・ラッセル ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ ■バートランド・ラッセルが行な った哲学的考察 エネルギー・レベルおよびエントロピーを別の方法で観察する手段として、先に「集中」という言葉を用いたが、これをわかりやすい例で見てみるとどうな...

  • 感覚的な把握

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ ■理性ばかりでなく、感覚的な把握力がいかに大切か この真理は、なかなか理解しにく いところだ。なぜなら、生物学の基本的な法則によれば、すべての生物は自らをリサイクリングするとあるからだ。むろんこれは真理であり、実は物質(そしてエネルギー)は創成されも消滅されもしないとする熱力学の第一法則を、単に繰り返し述べているにすぎない...

  • 土壌のリサイクリングには千年を要する

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ それどころか、こうした地殻を構成している鉱物などは、絶え間なく人工的に消費されている。山は切り崩され、土壌はまたたく間に剥ぎ取られる。そのため、再生可能な資源であっても、しまいには、事実上、長期にわたって再生不可能なものとなってしまう。 他の一切のものと同様、土壌はエントロピー的な流れの一部を成している。そのなかには有機...

  • 「閉ざされた系」とエネルギー

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ 地球は、宇宙から物質的恩恵を受けることはない。このことは、特に「再生利用」と いう問題を考える場合に、大切な観点となる。われわれは、自分たちが使っているほとんどすべての物が、適切な技術を開発しさえすれば、まず完全に再生し、利用できるものと思い込んでいる。 だが、これは間違いだ。将来、この世界が経済的に生き残っていくには、リ...

  • 2種類のエネルギー

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ さて、エントロピーという言葉を考え出したのは、ルドルフ・クラウジウス(1822―88、ドイツの物理学者)であるが、クラウジウスは、外部に広がっていかない反応システムである「閉ざされた系」のなかでは、エネルギー・レベ ルに違いがあれば、常に平衡状態へ向かうということを発見した。 たとえば、暖炉から熱い火掻き棒を取り出したことのある...

  • 太陽の下に新しきものはなし

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ 「太陽の下に新しきものはなし」という言葉がある。もし、あなたが呼吸を行えば、その息のなかには5000万個の分子が含まれているという観点では、かつてプラトンが吸ったのと同じというわけだ。 熱力学の第一法則だけを考えてみても、エネルギーを使い果たさずに、何度も何度もエネルギーを使用する方法などない、ということは直感的にわかること...

  • 後の祭り

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ 第一法則をさらに敷衍(ふえん)すると、エネルギーは創成することも消滅することもない、と いうことになる。時が始まって以来、宇宙におけるエネ ルギーの全総和は一定であって、時が終焉を告げるまで不変であろう。この熱力学の第一法則は、先述のように「エネ ルギー保存の法則」とも呼ばれていて、エネルギーは創成し、また消滅することはないが...

  • 東洋思想とエントロピー

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ 「科学とは、一つの規律のようなものである。そこでは、前の世代の天才たちが到達 した地点を、次の世代となれば、愚か者でも乗り越えることができるからだ」かつてこう語ったのは、人類学者のマックス・グルックマンである。 熱力学の第一法則と第二法則は、物理学の初歩で学ぶが、そこで述べられていることは、ごく単純で当たり前なように思われ...

  • 不自由な物質世界と自由な精神世界

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ しかしまた、この世のすべての物理的現実を支配する、この「エントロピーの法則」を、頑として受けつけない人もいるはずである。こういった人たちは、エントロピーの過程は、ある特定の例にしか応用されず、それをさらに広く社会に当てはめようとしても、隠喩を用いるに等しい行為だと主張するにちがいない。 だが、こうした考え方は短絡的な結論...

  • 狭間の時代

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ つまり、「エント ロピーの法則」は、「歴史は進歩する」というこれまでの概念を根底から打ち砕くものであり、さらにまた、科学とテクノロジーによって、もっと秩序立った世界が創成されるとする「現代の神話」をも打ち破ってしまう力を持っている。 事実、「エントロピーの法則」は、現代の世界観を超越しており、その力は、中世キリスト教の世界...

  • 科学とは暫定真理に過ぎない

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ☟ しかし、今や新たな世界観が生まれつつある。そして、ニュートンの世界観に代わって次の時代を支配する規範としては、「エントロピーの法則」をおいて他にないのである。「エントロピーは、すべての科学にとって第一の法則である」――と言ったのは、アルバート・アインシュタインであり、宇宙全体の崇高な形而上学的法則として 「エントロピーの法則」...

  • ニュートンの亡霊

    ニュートンは理性の時代の最初の人ではなく、最後の魔術師だ。➡ ケインズ ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社☟アメリカの人間は、知識と技術を着実に蓄積してきた結果、世界は、常に価値ある状態へと前進しているものと、たいてい信じ込んでいる。しかもこれは、ほとんどの先進国の人間の考え方だと言ってよい。個々の人間は一つの自立した主体として存在し、自然界には、そのための秩序...

  • 世界観の内在化

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 要するに、どちらにしても、われわれ現代人は容赦のないほどバラバラにされ、安息のための出日はどこにも発見できない状況にある。このように、世界全体が音を立てて瓦解しはじめている今、この世界を立て直すべく新しい方策を追求しなく てはならない。 しかも、このような普遍的な問題について、個々の指導者、個々のイデオロギーを責めるのは愚...

  • 永遠のパッチワーク

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ■東西両陣営が共通して直面する「危機」とは何か 前の晩はそうでなかったと思っていたのに、翌朝目が覚めてみると、どうにも落ち着かない。何かがちぐはぐだ。それどころか、どれもこれも気にくわない。なんとかならないものか。 われわれの生活は、このように絶えず 「改善」を迫られている。言ってみれば、永遠に継ぎはぎを繰り返しているような...

  • 日本のお家芸

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 著者は、 エネルギー環境が崩壊し、エントロピーの限界点に達しつつあるアメリカ社会の現実を、厖大なデ ータを駆使し、如実に教えてくれる。だがそれは、ともすると悲観的にすぎ、読むものの心を痛めずにはおかない。しかし、このアメリカの現実が日本にそっくり当てはまるわけではない。 環境汚染問題がやかましかった中で、日本の技術者たちはよ...

  • 覆水盆に返らず

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ところで、この法則は、一般には「熱力学の第二法則」として知られるものであり、その指摘するところは、「覆水盆に返らず」という、ことわざに象徴されている。 さらに詳細な物理学的説明は本文に譲るが、ここで一つだけ明確にしておきたいことがある。それは、現代物理学が絶対的な真理として認めているのは、 この法則だけだという点である。 ...

  • 物質的繁栄から精神生活へ

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 ■訳者(竹内均)前書きアルビン・トフラー、ダニエル ・ベル. ハーマン・カーンなど、現代文明を論じ、それに警鐘を鳴らし、未来を切り開くための新たな提言をする学者は多い。そしてこれらは、それぞれ独自の観点に立ち、そのかぎりにおいて、なかなかの説得力を持つ。 しかし、物理学者の私には、共通した弱点が日につくのもまた事実である。と...

  • 第三のタイプ

    ジェレミー・リフキン「エントロピーの法則・21世紀文明観の基礎」祥伝社 人間の欲望には限りがない。しかしそれとは別に、自ら望んだものを叶えてみたいという一種の期待感が人間にはある。それは「希望」と呼ばれるもので、本書はまさしく、その「希望」について述べたものである。ただしその実現は、従来の誤てる固定観念を一掃し、新しい真理と置き換えることによってはじめて、それが可能となる。 そして、現代世界...

  • エコロジーは反科学ではない

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる この世界観の基本となるテーマは、すべての現象の合一性ならびに相互関連性と、宇宙が本来ダイナミックな性質をそなえていることのふたつである。 極微の世界を探究すればするほど、現代の物理学者は東洋の神秘思想家と同様に、世界を相互に作用しあい、不断に運動する不可分な部分よりなるひとつのシステムと観るようになる。 そして、観察者はその不...

  • ネゲントロピーの法則

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる 東洋では、自然を分離した事物に分割することは重要視されな い。すべては流動的で絶えず変化を繰り返している。 そのため東洋の世界観は本来ひじょうにダイナミックで、時間と変化がその基本的特徴となっている。宇宙全体は、永遠に運動し、活動的かつ有機体的、精神的であると同時に物質的な、ひとつの不可分なリアリティとみられている。 運動と変...

  • 無明あるいは無知

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる ところで、そ の東洋の世界観は西洋の機械論と違 って「有機体的」である。東洋の神秘思想家にとって、知覚された事象はすべて相互に関連しあったもので、同一の究極的リアリティの諸側面、あるいはそのあらわれでしかない。 われわれには、知覚した世界を個々別々の事物に分割し、自己を世界の中で独立した自我として体験する傾向がある。 それはすべ...

  • 損なわれた健康

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる この人間内部の分割は「外の」世界が無数の分離した事象から構成されているとする見方を反映したものである。自然は、あたかも異なる利害関係にある集団の便宜を図るため、分離した部分からなっているかのように思われている。 この見方は、社会へも拡大して適用され、社会は異なる国家、人種、宗教、政治集団に分割される。 個々の部分がすべて分離、...

  • 意志と本能の対立

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる 1、現代物理学は心ある道か 現代科学の誕生と前後して、精神と物質の二元論をさらに強化する哲学が発展した。その傾向は十七世紀のルネ・デカ ルトの哲学にあらわれている。 デカルトは心と物質という分離、独立したふた つの領域への分割にもとづく自然観をうちたてた。「デカルト哲学的」分割によ って、科学者は物質を自身とはまったく分離した無機物...

  • 西洋の宇宙観の基礎

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる 1、現代物理学は心ある道か 精神と物質の分離によって、哲学者は物質の世界よりも、人間の魂や倫理の問題といった精神の世界に目を向けるようになった。 紀元前五~四世紀にギリシアの科学と文化がその頂点に達して以来、三千年以上にもわたって、この精神の世界をどのようにとらえるかが西洋思想 の中心課題となったのである。 古代の科学的知識を組...

  • 心と物質の二元論

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる 1、現代物理学は心ある道か 神と人の上にひとつの神聖な原理を想定したエレア学派の登場によって、この合一性は崩れ始めた。最初、この原理は宇宙の合一性と同一視されていたが、後になると世界全体を支配する知的な人格神とみなされるようになった。 こうして精神と物質を分離し、西洋哲学を特徴づける二元論へと最終的に行きつく思潮が始まったのであ...

  • 一元論

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる 物理学のルーツは、すべての西洋科学と同様、紀元前六世紀の第一期ギリ シア哲学にもとめられる。ギリシア文化は、科学と哲学と宗教を分離しなかった。ミレトス学派の哲人はそういった区別に関心がなく、「フュシ ス=自然」と呼ばれた事物の本質やその真のなりたちを明らかにすることをめざしていた。 「フィジ ック ス=自然学・物理学」という言葉は、...

  • 神秘主義と科学の融合

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる わたしのいう「東洋の神秘思想」とは、ヒンドゥー教、仏教、タオイズムの宗教思想をさしている。その中には、たがいに微妙に関連しあったさまざまな修行や哲学体系が無数に含まれているが、世界観の根底には共通した性格がある。 東洋だけにこのような世界観があらわれたわけではなく、神秘的な傾向を示す哲学にはなんらかのかたちで見出されるものである...

  • 大いなる存在のドラマ

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる 1、現代物理学は心ある道か 現代物理学の概念は、東洋の宗教、哲学思想と驚くほど類似している。この類似が論議の対象となることはまれであったが、講演のためにインドや中国や日本を訪れ、東洋の文化に接した今世紀の偉大な物理学者たちは、その類似に気づいていた。以下にその例として、三つの引用をかかげる。 原子物理学の発見によって示された人間...

  • 物理学者と哲学者

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる 1、現代物理学は心ある道か 物理学の影響はいまや社会全般におよんでいる。物理学は自然科学の基盤となり、自然科学と技術科学が結びつくことによって、良い意味でも悪い意味でも、われわれの生活はすっかり変わってしまった。 ほとんどの産業が原子物理学の成果をとり入れ、核兵器への応用は、 世界政治にも影響を与えている。 さらに、その影響は科学...

  • ブッダへの道と核爆弾への道

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる本書の中で詳細に論じている量子論へのハイゼ ンベルクの貢献は、科学的客観性という古典的理想をもはや維持することができないことを明確に示唆している。つまり、現代物理学もまた、科学は価値観に左右されないという神話に挑戦しているのである。科学者が自然の中に観察するパターンは、当人のこころのパターン、その概念、思考、価値観と密接に関連したもので...

  • 男性的側面と女性的側面の調和

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる だが、同時に、われわれは 「陽が極まれば陰にその場を譲る」という古代中国のことわざを思わせる驚くべき進化の動向のはじまりを目撃している。六十年代と七十年代はそのすべて同一方向を目指しているかに見える一連の社会運動を生み出してきた。 エコロジーに対する関心の高まり、神秘思想に対する強い興味、フェミニストの自覚の成長、健康と治癒に対...

  • 精神的次元の危機

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる 『タオ自然学』の成功はわたしの人生に多大な影響を与えてきた。過去数年にわたりわたしは広く旅行して、専門家や一般の聴衆に講義をしたり、あらゆる分野の男女と 「新たな物理学」の意味するものに関して論議してきた。 これらの議論は、過去三十年の間に西洋で盛んになってきた東洋神秘思想に対する関心の高まりのより広範な文化的背景を理解する上です...

  • 深淵な類似性

    F・カプラ「タオ自然学」現代物理学の先端から東洋の世紀がはじまる かつて、示唆されたことはあっても、深く探求されることのなかった物理学者と神秘主義者の世界観のさまざまな相似性を発見したとき、わたしは自分がいずれ常識となるべき当然のことを明らかにしているにすぎないと強く感じていた。 そして 『タオ自然学』を執筆しながら、時に、自分が書いているのではなく、わたしをとおして書かれていると感じることさえ...

  • 勝組の象徴が負け組の象徴へ

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート アメリカの大衆を対象として、 一般に何がアルコール中毒や麻薬中毒 の原因と考えられているかが頻繁 に調査されてきた。 これらの中毒の原因とみなされているものの長大なリストには、家庭崩壊、人間関係によるストレス、遺伝、劣悪な家庭環境、退屈などが挙げられている。 だが、広告について言及されることはめったにない。広告にたいする正当化が行われて...

  • 限界領域の人々

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 孤立化とは、知覚防衛の一つである。この場合、対象は意識されるが、不安、罪悪感、抑欝など危機的な感情を呼び起こすような連想は回避されてしまう。孤立化による連想の分断は、個人においても集団においても生じる。 孤立化は、文化がジャーナリズム、広告、広報宣伝戦略によって操作されている場合にも生じる。孤立化のプロセスは意識されないので、そ...

  • 勝組幻想

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 抑圧を利用したテクニックは、 マスメディアによ って、宣伝活動や、広告を指示するようないわゆるニュース報道の売り込みに援用されている。『タイム』のカダフィの表紙がその好例だ。意識的に得られる情報も、抑圧されるとサプリミナルな刺激として働くのである。 最上の防衛策は、何事も軽視しないことだ。無関係なものは何ひとつないと思いなさい。 商...

  • 三猿

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート ドイツは第二次世界大戦中の凶行を正当化し、アメリカは日本への原爆投下を正当化しようとした。このような社会的な知覚の構造も、反動形成とみなすことができる。 時代の変化にしたが って、私たちを取り巻く現実的な環境は、私たちが自分を責めないですむようにと意識的に修正され、抑圧され、さらには否定されることさえある。 だがその 一方で、罪...

  • 取り消しと修正

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 抑圧の一形態として頻繁に見受けられる反動形成は、 一般的に、容認されえない衝動や願望が抑圧され、意識的には正反対のものとして表出される傾向として説明される。 たとえば、厳格なピューリタニズムは、魅惑的でありながら心に抱くことを禁じられている享楽的な感情にたいする反動形成と考えられる。 祈りや改悛、祭儀といった儀式的行動の中...

  • 性と死に対する暗示

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 抑圧は、知覚防衛の中核をなすメカニズムとみなされることが多い。抑圧とは、脅威、心的外傷、タブーと考えられるような記憶、知覚、感情を、意識から追放する働きをいう。 つまり、出来事や情報が意識下に隠されてしまうのである。それでもなお抑圧された情報は記憶の中に留まり、その後も動機や行動の潜在的な要因として存在しつづける。 個人における...

  • 自己欺購のメカニズム

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 知覚防衛は現実を抑制し、歪曲する。これは誰しもが免れえないものである。この働きは、私たちの自分自身についての見方や動機、さらには人間関係についての知覚を変容させてしまう。 知覚防衛にたいする操作によって、適応および生存に関する深刻な問題が生じる。 たとえば、ある国家の指導者が、自分の語ることがすべて真実であり、反対者の意見はすべて...

  • ヴァーチァル・インサニティ

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 知覚防衛は、たえず意識的な知覚を制限する力として機能するので、私たちはいつでも自分のしていることに集中することができる。 つまり、知覚防衛のおかげで、人間は単純でリニア(直線)的な、言葉による定義が優先され、文化的な偏見にみちた架空の現実の中に安住できるのである。それは、スピードが遅く、細部を切り捨てた、抽象化された非現実的な世界...

  • 脳はご都合主義

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 脳は、周辺のものを知覚するのに加えて、書物にある単語の一つひとつを解釈し、定義づける。言葉の定義は、意識的知覚のレベルの情報を取り込み、無意識レベルのものを排除する。精神、文化、言語は、それぞれ密接な関わりがあると同時にそれぞれ独立している。 多くの人間は、自分は自分で知覚をコントロールしている、という幻想を抱いているが、じつはこの...

  • 意識されない大量の情報

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 人間の精神作用の研究は、つねに知覚――さまざまな感覚器官が脳に情報をインプットする手段――と抽象作用――情報を最終的に行動や言語として表現する方法――とに焦点をあててきた。思考の作用は、それ自体ひとつの行動と捉えることができる。 すなわち、感覚器が100万分 の 一秒単位で脳に情報を送り込むのだ。化学作用と分泌の作用も、この思考作用と深い関係...

  • 知性なき知能

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 最近、企業がさかんに吹聴している、コンピ ュータに関する大量生産された幻想は、見ていると心を奪われてしまうほどだ。最近の人工知能と人工言語に関する幻想はその一例である。人間なら誰でもその脳に半永久的に保っているものを、知能と呼んでいいだろう。 もちろん記憶は、その内容が抑圧されたままで意識の表面に上がってくることがなければ、知能テス...

  • 理論を用いないことについての理論

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 考えうるかぎりもっとも大きなコンピュータでさえ、人間の脳に比べれば、いまだ子どもの玩具といってもいい。当分の間、人間の脳の複雑さは、人類にとってもっとも困難な謎でありつづけるだろう。 にもかかわらず、毎年、心理学の新しい理論が形成され、発表されている。重要なのは、理論が真理ではないどいうことを絶えず心にとどめておくことである。 人...

  • 途方もない瑣末主義

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 人間の脳が、どのように、そしてなぜ現在働いているように働いているのかは、いまだに謎のままである。さまざまな科学の分野において、微に入り細に入り、少なくとも認知しうる範囲内で、脳の解剖学的構造について語られてきた。 神経、循環系、電気刺激、ホルモン、化学、細胞の相互関係に関わる各プロセス、およびそれらを支える組織については、顕微鏡レベ...

  • 意識の裏側

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 妄想の中でも、いちばん危険な妄想は、真実は一つしかないという妄想である。➡ ポール・ワズラウィック 『あなたは誤解 されている―意思疎通の技術』 危険思想などというものは存在しない。考えることそれ自体が危険なのだ。➡ ハナ・アーレント 『精神の生命』 20世紀の人間がもって生まれた役柄は、不安という役柄だ。➡ ノーマン・メイラー 『裸者と死...

  • メディアと健康問題

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート ある特定の病気は、広告メディアで用いられるサブリミナル・テクニックに関係したものと考えられている。食習慣や栄養摂取に関する異常――過食症、異食症、拒食症、肥満など――に悩む人は全米で 1500万人に達する。 また大多数の食料品広告は、本書の口絵にあるようなサブリミナル・テクニックを用いている。しかし、食料品の広告と、食物に関係した病理と...

  • プライミング効果

    プライミング効果とは、先行する刺激(プライマー)の処理が後の刺激(ターゲット)の処理を促進または抑制する効果のことを指す。プライミング効果は潜在的(無意識的)な処理によって行われるのが特徴であり、知覚レベル(知覚的プライミング効果)や意味レベル(意味的プライミング効果)で起こる。前者の処理は刺激の知覚様式(モダリティ=言語が現実や真実とのさまざまな関係を表現する方法)の違いによって、それぞれのモダ...

  • 眼に見えない蓄積

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート ■メディアによるダメージは眼に見えないところで蓄積されてゆく 実験結果、サプリミナルな刺激に応えるものとして出てきたのが、副腎髄質 ・神経・皮質システムである。 心身に危害が及ぼうとするとき、相互に関係をもつこれらのシステムによる防衛機能がはたらく。 たとえば、副腎は腎臓の近くに位置し、いくつかの重要なホルモンを分泌する。なかでもと...

  • 生体システムの破壊

    ウィルソン・ブライアン・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 『エクソシスト』とか 『悪魔のいけにえ』といった映画にたいしては、ヒステリックなまでの恐怖の反応が起こる。プロデューサーたちは、これら2本の映画におそるべき暴力的なサプリミナルな刺激が含まれていることを公に認めている。 このような経験が、何年も、何10年も繰り返されれば、 ついには受け手は生理的に変化をきたすにいたる。サブリミナルな刺...

  • 無意識のうちに

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 数多くの医学的研究によると、全部とはいえないまでも、ほとんどの心身症はサブリミナルな刺激によって起こる。 これらの病気は、心、あるいは精神や感情の葛藤から起こる。心身症の中には、パラノイア、恐怖症、その他のストレス症候群が含まれるが、その多くは最終的にさまざまな身体的衰弱をたらす。刺激は、意識されるとされないとにかかわらず、精神と身...

  • グロテスクな転倒

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 科学者は、時間と労力に見合うだけの見返りが期待できない研究や、処分の対象にされかねないような研究には、手を出そうとしない。科学者だって、他の人びとと同じく、社会的に報われることを願っているのだ。 購買行動は、アメリカでは頻繁に研究テーマに取り上げられ、その研究には年間何億ドルもの予算が費やされている。 そうした研究の結果は、高性能...

  • 大切なものは目に見えない

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 人間の知覚はたえず広告メディアにさらされている。 にもかかわらず、それによって生じる社会的影響についての本格的な研究はこれまでまったくといっていいほど行われていない。 広告業界の支援のもとに、マスメディアが執拗にプロパガンダ活動を行 ってきたため、誰もこの問題を顧みようとしないのだ。 人間行動の研究を通じて何か新しいもの、研究さ...

  • 購買行動の管理という仕事

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート ALテストは、刺激的な研究のための実り豊かな土壊を提供するはずだった。ところが実際にはそうならなかった。 行動科学の研究によくあることだが、この研究の結果は公表されたものの、それが人間生活の重要な領域に広く用いられることはなかった。ALの実験は、ほとんどすべての大学の研究や科学専門誌から姿を消した。 ところがマスメディアでは、AL...

  • 適応レベルの操作

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート AL(adaptation level,適応レベル)つまり判断基準にたいする操作に関する実験は、 一世紀以上前に、心理学と社会学の両分野において始められた。ALの研究を通じて、良/不良、強/弱、美/醜などの尺度にもとづく評価の結果が記録されてきた。 メディアが大衆を同意へと導く際に今日広く用いられている、大衆の生活態度や世論の調査方法は、初期のAL実験...

  • ささやかな防衛能力

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート これらの推測の蓄積効果は人間の行動にあらわれる。それを文化と呼ぶことができよう。 文化とは、この意味では、一般的な定義とはほとんど無縁である。そのような推測は、メディア・環境から受ける影響、教育、言語、人間関係などから作られ、食べ物や飲み物の好みから、個人・集団・国家の評価までをも含む幅広い範囲ではたらく。 あなたは本当にソ連を、...

  • 危険な神話

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート にもかかわらず、信頼性・安定性・威信といった錯覚を維持するために、言語の客観性や意味の統一性といった幻想が作り出される。そうした幻想は広く一般的に受け入れられている。 それは私たちが、言語の不変性・予測可能性、首尾一貫性などを必死に信じ込もうとしているからだ。 このような心理的欲求は万人共通のものであって、あらゆる言語システムにたい...

  • クラップ・ゲーム

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 時を経ても変わらぬ確固とした定義をもつ言葉など、世界中のどの言語を探したって見つからない。言葉の意味、定義、意識的 ・無意識的な使われ方は、日々刻々変化する。だから辞書はたえず改訂される。 呆れたことに、言葉はつねに変化・進化しつづけるというこの周知の事実が、学校教育において強調されたり、大学で研究されたりすることはめったにない。言...

  • 大統領の演説

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 私は以前、他の二人 のスピーチライターと共に、当時の大統領ドワイト ・アイゼンハワーの演説の草稿作りに参加したことがある。アイゼンハワーは、行政官としてはきわめて有能だったが、平易な英語をうまく書くことが苦手だった。 公の場でおこなわれた彼の演説はすべて、大勢の代筆者が書いたものである。代筆者の中 には、言葉の熟練工ともいうべきエメッ...

  • 言葉の限界

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 私たちが聞き、話し、書いている言葉は、思考と行動の双方に刺激をあたえる。また言葉は、知覚の内容の合理化、説明、定義、正当化のすべて、あるいは 一部を行う。 人間は、自分は考えた通りのことを言い、言葉と行動の両方をコントロールしている、という錯覚の中に安住している。 「あるがままに語れ」と私たちは主張する。しかし、商業メディアで使わ...

  • 目に見えない情報

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 画家、作家、詩人、音楽家、作曲家、さらには視聴覚技術者といった、知覚を操る人びとは、受け手や読者の知覚識閾を操作できる新しい手法をたえず探している。タンクレー・ジンの広告に埋め込まれている勃起したペニスを簡単に読みとられてしまうようでは、広告はたんなる金の無駄使いにすぎず、おそらくは読者の怒りを買うはめになるだろう。 埋め込まれた性...

  • 意識されないまま記録される情報

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート ■知覚識閾 神経生理学者たちは早くからこのことを知っていたが、私たちが知覚した情報のうち、意識に記録されるのはほんのわずかである。たとえば、30秒間、窓の外を見てごらんなさい。そして眼を閉じ、見たものをすべて思い出そうとしてみなさい。 眼は膨大な量の情報を知覚したにもかかわらず、意識的に思い出すことのできるものはそのうちのごく一部だ。 ...

  • 嗜癖する社会

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 一般に、衝動と関係した行動といえば、飢え、渇き、セックス、安らぎ、母性といった生理的欲求のことをいう。 さらに拡大すれば、縄張り意識、貪欲、社会的承認、安定性、攻撃性といった社会的欲求も、衝動のうちに含まれる。 これらは差し迫った生理的欲求ではないが、生存のための欲求から生じたものである。衝動システムは外部からではなく内面的に産出...

  • 強迫的なこだわり

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート はじめは、下に歩いている人たちに車が危険だと教えてやろうと思ったのだと釈明し、次に、大嫌いな人間に向かって怒りをぶつけていたのだと述べ、最後には、計画中の論文のために猥褻な言葉にたいする反応実験をしたのだと説明した。 この実験は、精神深部において人間の行動がどのように条件づけられるかを示している。 その場にいあわせた人が判断した限...

  • 後催眠暗示

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート サプリミナルな手法による説得がいちばん効力を発揮するのは、その対象となる人々にもともと重要な、つよい、高度に組織化された対立傾向がなく、またそこできちんと確立した習慣や、根の深いイデオロギー上の信条との対決が避けられたときである。 だが、サプリミナルな刺激によってイメージが感情的に補強されると、無意識のうちに、そこにイデオロギー的な...

  • 危険な幻想

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 同様に、ニュースも疑ってかからなければならない。商業化されたアメリカのニュースメディアは、額面どおりに受け取られがちである。SEXやKILLという文字が埋め込まれた 『タイム』誌の表紙「標的はカダフィ」によ って、その号の 『タイム』は――そしてカダ フィのイメージは―― いっそう刺激的な、感情に重大な影響をおよぼすものとなった。 簡単にい...

  • 幻想が人を熱くする

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 情動反応つまり、知覚される現実を理解するには、言われたことよりも、言われていないことのほうが、しばしばはるかに重要なのである。ある立場を断固として肯定することは、そこに語られている固定的な立場の下に、他のさまざまな選択肢を隠している。 たとえば、信仰や回心の公的な表明、罪や悪行や改悛の告白――こうしたことは神とも、キリスト教とも、社会...

  • メディア伝道師

    ウィルソン・ブライアイ・キイ「メディア・レイプ」リプロポート 猥褻でドラッグの使用を煽るようなロック・ミュージックの宣伝戦略の基本は、道徳家や、憤慨した親たちや、政府の関係当局からの、弾圧や検閲を引き出すように努めることである。音楽産業は反道徳を商品化することによって多くの利潤をあげているわけだ。 同様に、権威ある人物がドラッグに反対すればするほど、それだけ麻薬中毒は蔓延してゆく。レーガン大統領...

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