chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
Maximaで綴る数学の旅 https://maxima.hatenablog.jp/

数式処理システムMaxima/Macsymaを使って、数学を楽しみましょう。Maxima入門あり。

jurupapa
フォロー
住所
千葉県
出身
未設定
ブログ村参加

2012/12/30

1件〜100件

  • -数学- ラマヌジャンの円周率公式証明の仕組みを調べる

    ラマヌジャンの円周率公式のひとつである $$\frac{16}{\pi}=\sum_{k=0}^{\infty }{\frac{\left(42\,k+5\right)\,A_{k}}{2^{6\,k}}}$$ の証明を調べてMaximaで式変形を追いながら理解することができました。2021年10月21日に書いた記事 から始まるこの1年間の数学の記事は全てこの証明に関係した記事になっています。 参考文献としては以下の3つを参照しました。 メインは平田典子氏の「数理科学2020年8月号」の記事「ラマヌジャンと円周率近似公式」です。証明の全体の流れを日本語で把握できたのは貴重でした。 また楕円積分…

  • -数学- ラマヌジャンの円周率公式の証明(アイゼンシュタイン級数とその応用)

    今回は今までに得られたアイゼンシュタイン級数の公式を元にして、ラマヌジャンの円周率公式のひとつを証明します。今回証明するのは次の式です。 $$\frac{16}{\pi}=5+ \frac{47}{64}\,\left(\frac12\right)^3 + \frac{89}{64^2}\,\left(\frac{1\cdot 3}{2\cdot 4}\right)^3+ \frac{131}{64^3}\,\left(\frac{1\cdot 3\cdot 5}{2\cdot 4\cdot 6}\right)^3 + \cdots$$ この式を総和記号、ポッホハマー記号などを使って書くと、\…

  • -数学- アイゼンシュタイン級数とその応用

    今回は今までに求めてきた2つの\(P(q)\)に関する数式を、\(n\)を適当な自然数として\(q=e^{-2\,\pi\,\sqrt{n}}\)の場合に特化した数式として計算してみます。とは言ってもおおむね代入して整理するだけです。 その系として次の式がほぼ自明に得られることも示します。 $$1-24\,\sum_{n=1}^{\infty }{\frac{n\,e^ {- 2\,\pi\,n }}{1-e^ {- 2\,\pi\,n }}}=\frac{3}{\pi}$$ 7年前に書いた記事: maxima.hatenablog.jp で示した$$ \sum_{n=1}^{\infty }…

  • -数学- アイゼンシュタイン級数の変換公式(その5)

    庭で見つけた足長蜂の巣。業者の方に退治してもらいました。 今回は次の公式を証明します。 \(P(q)=1-24\,\sum_{n=1}^{\infty}\frac{n\,q^n}{1-q^n}, a\,b=\pi^2\)として、 $$ 6-a\,P\left(e^{-2\,a}\right)=b\,P\left(e^{-2\,b}\right)$$ 参考文献としては以前のブログ記事 maxima.hatenablog.jp でも紹介した、Nayandeep Deka BaruahさんとBruce C. Berndtさんの論文Eisenstein series and Ramanujan-typ…

  • -数学- アイゼンシュタイン級数の変換公式(その4) 補足

    ひとつ前の記事 maxima.hatenablog.jp を書き終えてからひとつ心に引っ掛かっていることがありました。普通は保型性を関数が\( z+1 \)や\(1/z\)で不変という形で表します。しかしラマヌジャンは\(a, b \gt 1, a\,b=\pi^2\)ならば\(h(a)=h(b)\)のような形で表している、という話をどこかで読んだという記憶が蘇ってきたのです。 多分黒川先生の本だろうと思い、家にある黒川先生の本を全て確認してみたところありました! ラマヌジャンζの衝撃 (双書―大数学者の数学) 作者:黒川 信重 現代数学社 Amazon この本の第9章「保型性の展開」のp12…

  • -数学- アイゼンシュタイン級数の変換公式(その4)

    今回はラマヌジャンのテータ関数の変換公式と呼ばれる次の式を証明します。次回以降でこの式からアイゼンシュタイン級数の変換公式を導きます。 $$ b^{\frac{1}{4}}\,e^ {- \frac{b}{12} }\,f\left(-e^{- 2\,b\,n }\right)=a^{\frac{1}{4}}\,e^ {- \frac{a}{12} }\,f\left(1-e^ {- 2\,a\,n }\right) $$ ただし\( f(-q)=\prod_{n=1}^{\infty}(1-q^n) \)及び\( a,b\gt 1, \, a\,b=\pi^2 \)です。 証明はデデキントの…

  • -数学- アイゼンシュタイン級数の変換公式(その3)

    前回、アイゼンシュタインの変換公式を証明しました。この公式は数理科学2020年8月号の平田典子さんの記事においても、そのほかのラマヌジャンの円周率公式の証明の論文を見ていても基本的な式となっています。 今回はアイゼンシュタインの変換公式の応用として次の式を証明します。 $$P(q^2)=(1-2\,x)\sum_{k=0}^{\infty}(3\,k+1)A_k\,X^k\, ただし A_k=\frac{\left(\frac12\right)_k^3}{k!^3}$$ ここまでくると平田さんの記事や、このブログの以前の記事 maxima.hatenablog.jp でも紹介した、次のような式…

  • -数学- アイゼンシュタイン級数の変換公式(その2)

    前回の記事 maxima.hatenablog.jp ではラマヌジャンの円周率公式の証明を理解したい、という動機を説明し、そこで使われるアイゼンシュタイン級数の変換公式について説明しました。 この記事ではその証明をMaximaで追っていきます。 window.addEventListener('message', function(e) { var iframe = document.getElementById("tako"); var eventName = e.data[0]; var data = e.data[1]; switch(eventName) { case 'setHeig…

  • -数学- アイゼンシュタイン級数の変換公式

    ラマヌジャンの円周率公式は少なくとも17種類がラマヌジャンのノートブックに記載があり、さらにその後の研究で大量に類似の公式が見つかっています。それらの証明はいろいろな手法が使われており難易度も様々なようですが、数学愛好家としてはその1つくらいは理解したい、と思います。 多くの証明に共通する基本的な道具立ての部分として以下があります。 楕円積分 \(K(k)=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}{\frac{1}{\sqrt{1-k^2\,\sin ^2\vartheta}}\;d\vartheta}\) 超幾何関数\({}_pF_q(a_1,,,a_p;b_1,,,b_q,;z)\…

  • -その他- maxima-jupyterのインストールでエラー invalid number of arguments: 5 (直りました)

    このブログのmaximaの記事を書くにあたって多用してきたmaxima-jupyterですが、最近新たにインストールしようとするとエラーが発生するようになってしまいました。例えば以前に掲載した次の記事の手順でもエラーが発生します。 maxima.hatenablog.jp (%i2) jupyter_install(); を実行するとinvalid number of arguments: 5というエラーが発生します。このエラーに気が付いたのが七夕の頃で、作者のロバートさんに連絡したり、github上でissueを登録したり、、、色々とコードを読んで原因はわかって来たので修正を作ってテストして…

  • -その他- UTMの整備

    以前の記事で紹介した、macOSで動作する仮想マシン環境ソフトUTMをM1 iMacで本格的に使おうと思い、その前にいくつか不満点を解消しました。 maxima.hatenablog.jp 以下は不満だった点のリストです。これら全て一応解消できました。 ホストに物理接続している日本語キーボードがASCII配列と認識されてしまい、記号文字の入力が困難。 下線が入力できない。 解像度があっていないのか、ぼやっと表示される。 突然インターネット接続が切れて繋がらなくなった。 Google Chromeの表示が乱れて使えない。 これだけ不満があれば全部直すよりも、ちゃんと動く仮想環境を探しますよね。実…

  • -数学- 超幾何関数のクローゼンの公式と2次変換公式の合わせ技

    ラマヌジャンの\(\frac{1}{\pi}\)公式に関する論文や記事を読んでいるとしばしば以下の公式に出会います。 $$_{2}F_1\left(\frac12,\frac12;1;x\right)^2= {}_3F_2\left(\frac12,\frac12,\frac12;1,1;4\,x\,(1-x)\right)$$ 大抵クローゼンの公式の特殊な場合として紹介されるのですが、クローゼンの公式: $$_{2}F_1\left(a,b;a+b+\frac12;x\right)^2= {}_3F_2\left(2\,a,2\,b,a+b;2\,a+2\,b,a+b+\frac12;x\r…

  • -数学- 超幾何関数の関数の2次変換公式

    上記2つの記事で超幾何関数に関するクローゼンの公式を証明しました。それはこんな式でした。 $$_{2}F_1\left(a,b;a+b+\frac12;x\right)^2= {}_3F_2\left(2\,a,2\,b,a+b;2\,a+2\,b,a+b+\frac12;x\right)$$ しかし、ラマヌジャンの\(\frac{1}{\pi}\)に関する公式達に関する議論で必要なクローゼンの公式は以下の式なのです。 $$_{2}F_1\left(\frac12,\frac12;1;x\right)^2= {}_3F_2\left(\frac12,\frac12,\frac12;1,1;4\…

  • -数学- 超幾何関数に関するクローゼンの公式(微分方程式の初期値の一致)

    ではガウス超幾何関数と一般超幾何関数の間の公式 $$_{2}F_1\left(a,b;a+b+\frac12;x\right)^2= {}_3F_2\left(2\,a,2\,b,a+b;2\,a+2\,b,a+b+\frac12;x\right)$$ の証明の主要な部分を行いました。方針としては左辺も右辺も同じ3階の微分方程式を満たすこと、3階までの微分係数の初期値が一致することを示して、実は同じ関数であったことがわかる、というやり方でした。上記の記事では定理の式の右辺と左辺が同じ3階の微分方程式を満たすことを示しました。 今回は続きとして、\(x=0\)での間数値及び3階までの微分係数が一…

  • -数学- 超幾何関数に関するクローゼン(Clausen)の公式

    window.addEventListener('message', function(e) { var iframe = document.getElementById("tako"); var eventName = e.data[0]; var data = e.data[1]; switch(eventName) { case 'setHeight': console.log(data); iframe.style.height = data + "px"; break; } }, false); トーマスクローゼンは1828年に雑誌クレレに発表した論文で、ガウス超幾何関数\({}_2…

  • -セキュリティ- ドイツ政府がカスペルスキーのウィルス対策ソフトを脅威と見なす訳

    2022年3月15日、ドイツの連邦情報セキュリティ庁(BSI)がカスペルスキーのウィルス対策ソフトを脅威と見なして、利用組織に対して代替品への置き換えを推奨する文書を公表しました。下記がそのページへのリンクです*1。 www.bsi.bund.de ロシアの企業がドイツでソフトを売って儲けるのはけしからん、とか、ロシアの企業のウィルス対策ソフトは漠然と危険だ、とかいう話をBSIがするわけはありません。BSIのアナウンスを読むと2つの明確な理由が書いてありました。 ウィルス対策ソフトはその機能性から(ウィルス検知や隔離のために)ファイルの内容の読み取り/変更/削除などの機能と実行権限を持っている…

  • -数学- 超幾何関数と超幾何微分方程式(2)

    window.addEventListener('message', function(e) { var iframe = document.getElementById("tako"); var eventName = e.data[0]; var data = e.data[1]; switch(eventName) { case 'setHeight': console.log(data); iframe.style.height = data + "px"; break; } }, false); 一般超幾何関数の満たす超幾何微分方程式に話を進めます。今回は対象を\({}_3F_2\)…

  • -数学- 超幾何関数と超幾何微分方程式(1)

    超幾何関数は特定の微分方程式(超幾何微分方程式と呼ばれています)を満たすことが知られています。今回はパラメータを3つ持つガウスの超幾何関数\(_{2}F_{1}(a,b;c;x)=\sum_{n=0}^{\infty}\frac{(a)_n\,(b)_n}{(c)_n}\,\frac{z^n}{n!}\)が超幾何微分方程式を満たすことを示します。。 関数の級数展開の形がわかっている(というかそれを定義にしている)場合で満たすべき微分方程式が(色々な微分の項)=0、という形で与えられている場合は証明は比較的機械的に出来ます。左辺の色々な微分の項に級数展開を代入して簡約していけば0になるはずで、そ…

  • -セキュリティ- CISSP CBK Domain 1より、Due care と Due diligence

    CISSP CBKを購入して、CISSP受験の際にした勉強を復習しています。当時はOfficial Study Guideという本やYoutube videoなども使って勉強していました。その頃に疑問に思ったこと、今回購入したCBKを読んで初めて知ったことなどを紹介していきます。 The Official (ISC)2 CISSP CBK Reference (English Edition) 作者:Deane, Arthur J.,Kraus, Aaron Sybex Amazon Domain 1の中に、「セキュリティガバナンスの原則を評価して適用する」という項目があり、その中に表題の「D…

  • -セキュリティ- CISSP CBKを買って読もう

    CISSPを勉強するとき、いくつか出ているスタディガイドを買って勉強するのが普通だと思います。一方、スタディガイドではなくCISSPの知識の範囲を資格団体である\((ISC)^2\)がまとめた資料も出版されています。この知識の範囲のことをCommon Body of Knowledge (略してCBK)と呼ぶのですが、その公式なリファレンスです。 最新版(第6版、2021年8月発行)は、例えばアマゾンでは以下のリンクから購入できます。 The Official (ISC)2 CISSP CBK Reference (English Edition) 作者:Deane, Arthur J.,Kr…

  • -その他- macOS Montereyを仮想化して使うのは合法?ライセンスは?

    UTMなどを使えばmacOSを仮想環境のゲストOSとして使用することができます。前の記事で紹介したように仮想環境の作成手順の中で非常にスムーズにmacOSのダウンロードが行われて、インストールまで一連の手順になっています。 ところでこのような使い方をすると仮想的ではありますが2台分以上のmacOSを使用していることになります。このような行為は合法であり、ライセンスにきちんと適合しているのでしょうか。それとも違法であり、ライセンス違反だったりするのでしょうか。 UTMの公式ウェブサイトやニュース記事を読んでもその辺がきちんと書いてなくて不安だったので調べてみました。何を?もちろん、macOSのソ…

  • -その他- M1 iMac上でUTMを使ってmacOS Montereyを仮想化する

    目次 M1 Mac向けの仮想環境 UTMとは? UTMでのmacOS Monterey仮想化の手順 現状でのUTMの不具合 M1 Mac向けの仮想環境 M1チップ(通称Apple Silicon)を使用したMacでも開発に必要な環境がかなり整ってきました。私のiMacでもhomebrewパッケージマネージャによるソフトウェア導入、Docker Desktop for Macによるコンテナ実行環境などが実用的に動くようになってきました。 仮想環境についてはVirtualboxを入れてLinuxなどを動かそうかと思っていたのですが、当面DockerでLinuxを動かすことでことが足りそうなので一旦…

  • -数学- 超幾何関数とテータ関数の恒等式のまとめ

    今回は一体「超幾何関数とテータ関数の恒等式」シリーズは何だったのかという説明です。昨年11月ごろに超幾何関数の勉強の記事を数本書いた後、楕円積分と超幾何関数の関係の記事を書きました。その後、流れでこのシリーズを始めました。本来動機や背景を最初に書いてから始めるべきだったのですが、最後の主定理の証明まで辿り着けるか自信がなく、、、分かるところを書き始めたのでした。 www.researchgate.net この論文はラマヌジャンが見つけた17個の\(\frac{1}{\pi}\)に関する等式のうちの13個をラマヌジャンの元の着想に近い形で証明した論文です。著者はNayandeep Deka Ba…

  • -数学- 超幾何関数とテータ関数の恒等式(7)

    window.addEventListener('message', function(e) { var iframe = document.getElementById("tako"); var eventName = e.data[0]; var data = e.data[1]; switch(eventName) { case 'setHeight': console.log(data); iframe.style.height = data + "px"; break; } }, false); この本の第5章の主定理にたどり着きました。 Number Theory in the S…

  • -数学- 超幾何関数とテータ関数の恒等式(6)

    window.addEventListener('message', function(e) { var iframe = document.getElementById("tako"); var eventName = e.data[0]; var data = e.data[1]; switch(eventName) { case 'setHeight': console.log(data); iframe.style.height = data + "px"; break; } }, false); いつものように Number Theory in the Spirit of Raman…

  • -数学- 超幾何関数とテータ関数の恒等式(5)

    window.addEventListener('message', function(e) { var iframe = document.getElementById("tako"); var eventName = e.data[0]; var data = e.data[1]; switch(eventName) { case 'setHeight': console.log(data); iframe.style.height = data + "px"; break; } }, false); 今回もこの本の第5章がテキストです。 Number Theory in the Spir…

  • -数学- 超幾何関数とテータ関数の恒等式(4)

    window.addEventListener('message', function(e) { var iframe = document.getElementById("tako"); var eventName = e.data[0]; var data = e.data[1]; switch(eventName) { case 'setHeight': console.log(data); iframe.style.height = data + "px"; break; } }, false); 前回の記事では大変美しい式: $$ F\left(1-\frac{\varphi\lef…

  • -数学- 超幾何関数とテータ関数の恒等式(3)

    今回もこの本より、 Number Theory in the Spirit of Ramanujan (Student Mathematical Library) 作者:Berndt, Bruce C. Amer Mathematical Society Amazon 第5章の定理5.2.5の証明を読んでいきます。 今回は、Lemma 5.1.10, Corollary 5.2.4, テータ関数の恒等式(3.6.8)を使って議論を進めます。Lemma 5.1.10で示した漸近等式を出発点として、漸近近似的な議論を進めます。そしてCorollary 5.2.4の$n$乗根を漸近近似的に式変形する…

  • -その他- macOS MontereyのTimeMachineでバックアップが終了しない時

    の記事でM1 iMacが我が家に来たことを書きました。ある程度インストール作業も進んだところで、いったんTimeMachineバックアップを取ろうと設定し、バックアップが始まりました、、、がいつまで経っても「バックアップ終了しました」メッセージが出ません。代わりに「初回バックアップの完了待ち」と表示されています。 この状態でアクティビティモニタを見てもbusyなプロセスもなければディスクアクセスもありません。しょうがないので一旦バックアップを中止し、バックアップ用HDDを初期化し、再度トライしましたが、、、「初回バックアップの完了待ち」で止まります。 しばらく考えても何もわからず、、、アップル…

  • -その他- 新しいiMacにmaxima-jupyterをインストールする手順と注意点

    新しいM1 iMacにmaxima-jupyterをインストールしました。とても快適に動いています。 この記事にインストール手順と注意点を書きます。 maxima-jupyterのインストール手順 homebrewでpython3, sbcl, maximaをインストール% brew install python3; brew install sbcl; brew install maxima python3のpip3コマンドでjupyterをインストール% pip3 install jupyterlab homebrewでzeromqライブラリをインストール% brew install ze…

  • -その他- M1 iMacがうちに来た!

    超幾何関数の話と並行して、普段使いのiMacをリプレースしました。新しいiMacはもちろんM1 iMacです。 私にとっては新しいiMacですが、実はアップルの整備済製品です。 www.apple.com 16GB/1TB/8core/7gpuというちょっと変わった仕様です。メモリと内蔵SSDを大きくしてかつ値段を抑える、というゴールを設定した結果こうなりました。キーボードには指紋認証はないし、電源アダプタにEthernetポートはありません。 今まで使っていたiMac (21 inch, late 2013)を購入したのは2015年でしたから7年で買い替えたことになります。今まで使っていたi…

  • -数学- 超幾何関数とテータ関数とその恒等式(2)

    Number Theory in the Spirit of Ramanujan (Student Mathematical Library) 作者:Berndt, Bruce C. Amer Mathematical Society Amazon 今回は本書第5章のLemma 5.2.4の証明を見て行くことにします。 本に載っている証明は必要最低限の式変形が提示されているのですが、それを見ていてほんの少しだけ一般化でき、その方が式変形が見やすいことに気がつきました。こういうことができるようになると、ちょっと嬉しいです。 というわけで、いつものようにJupyter notebook形式でお送り…

  • -数学- 超幾何関数とテータ関数とその恒等式

    window.addEventListener('message', function(e) { var iframe = document.getElementById("tako"); var eventName = e.data[0]; var data = e.data[1]; switch(eventName) { case 'setHeight': console.log(data); iframe.style.height = data + "px"; break; } }, false); 明けましておめでとうございます。今年もMaximaを使った数学の記事を書いていきますので…

  • -数学- ランデン変換に関わるテータ関数の恒等式

    いつもの本 Number Theory in the Spirit of Ramanujan (Student Mathematical Library) 作者:Berndt, Bruce C. Amer Mathematical Society Amazon のChapter 5, Lemma 5.2.2を読んでいきます。 Lemma 5.2.2 \(x\)を、\(0 \lt x \lt 1\)の時に次の式を満たすものとして定義する。 $$\frac{1-x}{1+x}=\frac{\varphi(-q)^2}{\varphi(q)^2}=\Lambda(q)$$ その時次の式が成り立つ: …

  • -数学- ラマヌジャンのテータ関数(今後の議論に必要な定義と定理)

    この本の第5章のLemma 5.2.1まで証明を見て来ました。ここまではほぼ超幾何関数の議論だけで済んだのですが、ここから先はラマヌジャンのテータ関数の知識が必要になります。 そのための必要最小限の定義とこの先に必要な等式をここで述べておきます。証明は第5章の主題となる定理の証明まで済んでから行うことにします。 今回も参考文献は以下の本[1]です。 Number Theory in the Spirit of Ramanujan (Student Mathematical Library) 作者:Berndt, Bruce C. Amer Mathematical Society Amazon…

  • -数学- 超幾何関数の指数関数とその恒等式

    今回も下記の本の第5章からCorollary 5.2.1の証明を見ていきます。 Number Theory in the Spirit of Ramanujan (Student Mathematical Library) 作者:Berndt, Bruce C. Amer Mathematical Society Amazon

  • -数学- 超幾何関数F(1/2, 1/2; 1; 1-x)のx=0付近での振る舞い

    Number Theory in the Spirit of Ramanujan (Student Mathematical Library) 作者:Berndt, Bruce C. Amer Mathematical Society Amazon この本のChapter 5よりLemma 5.1.10が今回のお題です。 Lemma 5.1.10. \(x\rightarrow 0^{+}\)の時、 $$\pi\,F(\frac{1}{2},\frac{1}{2};1;1-x)\sim -\log(x)+C$$ が成り立つ。ただし\(C\)は定数である。 この式を証明し\(C=\log{2}\…

  • -数学- 超幾何関数の簡単な補題

    この本のChapter 5からCorollary 5.1.7を見てみます。 Number Theory in the Spirit of Ramanujan (Student Mathematical Library) 作者:Berndt, Bruce C. Amer Mathematical Society Amazon

  • -数学- 超幾何関数を使って楕円積分のランデン変換を示す

    超幾何関数とテータ関数の関係式: $$\varphi^2(q)=F(\frac{1}{2},\frac{1}{2};1,x)$$ というものを理解したく、色々と調べていると実は買って積んであった手元の本に証明が載っていることを発見しました。 Number Theory in the Spirit of Ramanujan (Student Mathematical Library) 作者:Berndt, Bruce C. Amer Mathematical Society Amazon この本のChapter 5 The Connection Between Hypergeometric Fu…

  • -数学- 超幾何関数 楕円積分も超幾何関数です

    前回の記事では超幾何関数を使って様々な初等関数を表すことができました。今回は楕円積分が超幾何関数である、ということを説明します。 楕円積分にはいくつかの種類があり、今回扱うのは第1種完全楕円積分と呼ばれるもので、以下の式で表されます。 $$ \int_{0}^{\frac{\pi}{2}}{\frac{1}{\sqrt{1-k^2\,\sin ^2\vartheta}}\;d\vartheta} $$ この定積分は振り子の周期を厳密に求める際に登場します。その詳細については「振り子の周期 楕円積分」でGoogle検索して調べてみて下さい。 この記事ではこの定積分を\(k\)の関数として考え、\…

  • -数学- 超幾何関数 Maximaによる簡約

    Maximaには一般超幾何関数がhypergeometric([a1,...,ap],[b1,...,bq],z)という関数として実装されています。このシリーズの最初の記事でも書いたように、これらの引数に特定の値や式を代入することで、多くの初等関数、特殊関数を表すことができます。 Maximaにはこの知識も実装されており、hypergeometric_simp(e)という関数として利用することができます。eの中にhypergeometric()関数が評価されずに現れていて、その係数に特定の値や式が代入されているとき、hypergeometric_simp()関数は知っている範囲で対応する初等関…

  • -数学- 超幾何関数 オイラーの積分表示(2)

    超幾何関数が積分表示できることの証明の後半です。 前回は積分を変形することでポッホハマー記号\((b)_n\)が出てくるところまでご紹介しました。今回はその続きです。ベータ関数の積分による定義は適当な本をご参照ください。Wikipediaにも載っています。

  • -数学- 超幾何関数 オイラーの積分表示(1)

    超幾何関数にはオイラー の積分表示があります。今回はこの積分表示の証明を途中まで掲載します。

  • -数学- 超幾何関数の基本(1)

    ここ最近超幾何関数の勉強を少しずつしています。切っ掛けは、 数理科学 2020年 08 月号 [雑誌] サイエンス社 Amazon こちらの号に掲載されていた平田典子氏の記事: ラマヌジャンと円周率近似公式 に触発されてです。ラマヌジャンが\(\frac{1}{\pi}\)を求める公式を数多く求めていたことは以前のこのブログの記事:で書きました。平田氏の記事によれば超幾何関数の性質にアイゼンシュタイン級数の変換公式を組み合わせるとこれらの式が証明できると書かれています。そうであるならばまずは超幾何関数を勉強してみたいものです。 Maximaには超幾何関数が実装されており、その辺も使いながらまず…

  • -数学- 超幾何関数を学ぶ 積分表示(1)

    超幾何関数にはオイラー型の積分表示というものがあります。 $$ F\left( \left. \begin{array}{c}a,\;b\\c\end{array} \right |,z\right)=\sum_{n=0}^{\infty }{\frac{\left(a\right)_{n}\,\left(b\right)_{n}\,z^{n}}{\left(c\right)_{n}\,n!}} =\frac{\Gamma\left(c\right)\,\int_{0}^{1}{\frac{\left(1-t\right)^{c-a-1}\,t^{a-1}}{\left(1-t\,z\righ…

  • -数学- 超幾何関数を学ぶ ラマヌジャン1/π公式の理解に向けて

    数ヶ月前に雑誌 数理科学のバックナンバーを数冊買ったうちの1冊がこちらです。 数理科学 2020年 08 月号 [雑誌] サイエンス社 Amazon この中の平田典子氏(日本大学数学科)の「ラマヌジャンと円周率近似公式」という記事に惹かれています。このブログの以前の記事: でも紹介した公式: $$ \frac{4}{\pi}=\sum_{n=0}^{\infty}(6\,n+1)\cdot\frac{\left(\frac{1}{2}\right)_n^3}{n!^3}\cdot\frac{1}{4^n}$$ $$ \frac{16}{\pi}=\sum_{n=0}^{\infty}(42\,…

  • -その他- 最近のアンドロイドアプリの作成環境を知る Flutter + DART

    時々意識して自分自身の知識をアップデートすることが有用というお話を知る機会がありました。そこで最近のモバイルアプリの開発環境について自分の知識をアップデートするためにアプリを作りながら調べてみました。備忘録も兼ねて書いておこうと思います。 以前作成して配布しているMaxima on AndroidはJava + Android UI Framework + webview + mathjax + ECL というような組み合わせで動いています。 今ならアプリのフレームワークとしてFlutterを選び、言語はDART、UIはやはりwebview+mathjaxで美しいレンダリングを目指す、という線…

  • -数学- 母関数を使ってドラゴン桜2021 整数問題\(a^2+b^2+c^2=2020\)に挑戦

    2021年4月〜6月のクールで放送されたTBS日曜劇場「ドラゴン桜」というドラマ で、東大受験に挑戦する高校生達が描かれ、その中でいくつか数学問題も登場したそうです。それらがYoutubeやブログなどでも取り上げられて、目にする機会がありました。下記のyoutubeビデオではドラマの最終回に数学問題を提供した方が、その問題の解き方を解説しています。 問題:\(a^2+b^2+c^2=2020\)を満たす自然数\((a,b,c)\)の組を全て求めよ こういう形で整数問題が提示されると、すぐにタクシー数問題でも使った母関数が浮かびます。 $$ (\sum_{n=1}^{\infty} x^{n^2…

  • -数学- タクシー数の一般化と楕円曲線

    タクシー数の定義は、2つの正の3乗数の和として表す方法が2通りある最小の整数、であり、具体的には1729でした。また、前回の記事: では2つの正の3乗数の和で表す方法が3通りある最小の整数が87539319であることも、母関数の展開を行うことで証明しました。この方向でタクシー数を一般化することができます。 タクシー数\(Ta(n)\) : 2つの正の3乗数の和として表す方法が\(n\)通りある最小の整数。 すでに分かっている事実を数式で書くことが出来ます。 $$ Ta(2)=1729 \\ Ta(3)=87539319 $$ 一見、\(Ta(n)\)がどんな自然数\(n\)についても存在するか…

  • -数学- タクシー数と母関数

    パピヨンの仔犬!! ちょっと調べ物をしていたらokwaveという調べ物サイトに面白い記事がありました。 okwave.jp タクシー数:2つの正の3乗数(立方数ともいう)の和として2通りに表すことが出来る最小の整数。具体的には1729。 ラマヌジャンのタクシー数とは1729のことで、この数は$$1729 = 12^3+1^3 = 10^3+9^3$$と2つの3乗数の和として2通りに表すことができる最小の整数です。ラマヌジャンとハーディの逸話やこの数の命名の由来についてはネット検索で色々と出てきますのでここでは触れません。 okwaveの質問返答は、ラマヌジャンのタクシー数を母関数を使って求める…

  • -その他- はてなブログでJupyter notebookのノートブックを貼り付ける方法(iframe ノード)

    実はこのシリーズを書くにあたって、折角なのでノートブックをそのまま貼り付ける方法はないか、と試行錯誤をした結果、前回の記事でうまく表示することが出来ました。 maxima.hatenablog.jp ノートブックをそのままブログ記事に貼り付けられると、書く手間は減るし、コードをそのまま見せられるし、コメントなどもノートブックの中に書いてしまえば、ノートブックの活用の際にも役に立ちます。 ただ、ネット検索しても納得できる方法はなかなか見つからず、ようやく思いついて試した方法がHTML編集で直接 iframe ノードを書く、という方法です。備忘録も兼ねてここにやり方を書いておきます。 ちなみにネッ…

  • -数学- SympyとGAPで可移部分群の条件から6次方程式のガロア群を高速に求める(4)

    今回の話はアルゴリズムは単純で、\(S_n\)の可移部分群を全部求めて、1つづつガロア群かどうかテストしているだけです。当然\(n=6\)でも動作するはずです。 というわけでやってみました。GAPでこの群を求めるのは高速ですが、\(S_6\)の場合、数が279個に増えます。それと、浮動小数点で計算する際の精度は今回3000桁にしています。 以下に直接Jupyter notebookの様子を貼り付けました。ノートブックの最初のセルの最初の方は可移部分群の定義です。最後の30行くらいがガロア群を求めるコードになります。 その下の方に、ネット検索で6次方程式のガロア群を扱った論文から、例題に取り上げ…

  • -数学- SympyとGAPで可移部分群の条件から5次方程式のガロア群を高速に求める(3)

    今回はプログラム編です。いきなりSympyで実装した、可移部分群を使った実装をお見せします。 TransitiveGroups5とかTransitiveGroup4という変数に、大量のPermutationGroupのインスタンスのリストが設定されています。これらはそれぞれ、全て\(S_5\), \(S_4\)の可移部分群のリストになっています。またそれぞれのリストの中の可移部分群は位数の小さい順に並んでいます。 from sympy import * from sympy.abc import a, b, c, d, e, f, x, y, z, V, k from sympy.combin…

  • -数学- SympyとGAPで可移部分群の条件から5次方程式のガロア群を高速に求める(2)

    今回は数学編です。 以前にMaximaで作成した、方程式のガロア群を求めるプログラムをSympyに移植しました。 -数学- はじめてSympyを使ってみた! ーガロア群の計算を題材にしてー - Maxima で綴る数学の旅 まずその際に実装したアルゴリズムを簡単に復習します。 与えられた整係数モニック既約n次方程式をp(x)とします。 全ての係数が整数、最高次数はnでその係数が1、整数の範囲で因数分解ができない、ということです。 p(x)の数値解を全て求め、その適切な一次結合を作ります。解を並べ替えた一次結合も全て作り、それら全てを解とする別の方程式q(x)を計算します。q(x)の係数は浮動小…

  • -数学- SympyとGAPで可移部分群の条件から5次方程式のガロア群を高速に求める(1)

    Sympyを使ってみて、群論のサポートがMaximaよりも手厚く、そこは非常に良い点と思いました。Pythonという言語に親しむことも出来ました。そんな作業をしながら、目についた論文やネット記事を読んでいると、方程式が与えられたときに、そのガロア群を求める別のやり方が理解出来ました。今回はその方法をSympyで実装したので、それを記事にします。 アルゴリズムやプログラムについては次回の記事にするとして、今回は実行の様子を見せます。実行時間は従来のものと比べると圧倒的にはやいです。一番時間がかかる、ガロア群が\(S_5\)の場合で40秒くらい、\(A_5\)で10秒くらい、\(F_20\)以下の…

  • -数学- はじめてSympyを使ってみた! ーガロア群の計算を題材にしてー

    この記事ではPython上で動作する数式処理システムSympyを使ってみた感想を書いていきます。 世の中ではPythonというプログラミング言語が大流行しています。スクリプト言語なので、簡単にプログラムを書いて試すことができること、データ処理、機械学習などのライブラリが充実していること、Jupyter notebookなど手軽に試せる環境が揃っていることなどが理由と思われます。 Pythonをベースにした数式処理システムはSympyとSageが有名です。SympyはMaximaなどと同じような比較的汎用な機能を提供しています。Pythonのライブラリの位置づけなので、他のPythonのライブラ…

  • -数学- 高次の円分多項式で係数が1,0,-1以外になる場合の計算による確認

    鈴木の定理の証明は、係数がnや-nになる円分多項式及び、そうなるその円分多項式のその部分の係数を簡単に計算する方法を与えています。従って実際にMaximaで計算してみることが出来ます。 まず論文中の補題\( (P)\)の条件を満足する素数列を得る必要がありますね。 \( (P)\) 任意の3以上の自然数\(t\)に対して、\(t\)個の異なる素数\(p_1 \lt p_2 \lt \cdots \lt p_t\)を、\(p_1 + p_2 \gt p_t\)が成り立つようにとることができます。 コードはこんな感じになります。 (%i1) search_suzuki_p(t,p1):=block…

  • -数学- 円分多項式をmod \(X^{p+1}\)で調べる

    鈴木の定理の証明(前半):\(t\)を3以上の任意の奇数とし、素数\(p_1 \lt p_2 \lt \cdots \lt p_t\)を、\(p_1 + p_2 \gt p_t\)を満たす異なる\(t\)個の素数とします。また\(p=p_t, n=p_1\,p_2\,\cdots p_t\)とします。そして\(\Phi_n(X)\, mod X^{p+1}\)について考察します。 $$\begin{eqnarray} \Phi_n(X) &\equiv & \left(\prod_{i=1}^{t}(1-X^{p_i}) \right)/(1-X)\, mod\, X^{p+1}\\&\equ…

  • -数学- 円分多項式の係数と素数分布

    \((P)\) 任意の3以上の自然数\(t\)に対して、\(t\)個の異なる素数\(p_1 \lt p_2 \lt \cdots \lt p_t\)を、\(p_1 + p_2 \gt p_t\)が成り立つようにとることができます。 この補題は素数の大きくなるなり方は制限されていることを述べています。証明ではこの制限が成り立たないとして、その条件を素数の個数に関する制限に言い換えて、それが素数定理と矛盾することを示しています。 \((P)\)の証明:\(t\)を3以上の自然数として固定して、その\(t\)では\((P)\)が成り立たないと仮定します。この仮定からどんな\(t\)個の異なる素数\(…

  • -数学- 円分多項式の係数に関する鈴木治郎氏の論文を読む

    今回は鈴木治郎氏の次の論文の紹介です。 Jiro Suzuki, On Coefficients of Cyclotomic Polynomials, Proceedings of Japan Academy Series A, 63, 1987 この論文はPDFがProject Euclidで公開されています。 Xを変数とするn次円分多項式の\(X^i\)の係数を\(c_{i}^{(n)}\)で表すことにします。 $$\Phi_{n}(X)=\prod_{d|n}^{}{(1-X^{n/d})^{\mu(d)}}=\sum_{i=0}^{\phi(n)}{c_{i}^{(n)}\,X^i}$…

  • -数学- 円分多項式の係数は-1,1,0だけではありません

    以前、せきゅーんさんのブログ記事で、円分多項式の係数の話がありました。 105:円分多項式の係数と鈴木の定理 - INTEGERS 円分多項式の係数を計算してみるととても明らかな規則性(係数はどれも0,1,-1のどれか)と思われるものが見えるのですが、実はその規則性は間違っているのです。鈴木の定理では、反例を1つ示すのではなく、円分多項式の係数の取る値の範囲を示しています。ちなみに反例はこの記事の最後の方でも計算しています。 上記記事では、このとても面白い鈴木の定理が、たった1ページで証明されている、と書いてあり、いつか証明を読んでみたいと思いつつ、時間が経過してしまいました。また上記の記事も…

  • -数学- 美しい連分数を作る

    オイラーの連分数と級数の関係公式を使えば、誰でも簡単に美しい連分数を作ることができます。例えば、\(\frac{\pi^2}{12}\)の連分数展開: (%i??) [powerdisp,simp]:[true,false]$ (%i2) %pi^2/12=1/(1+1^2/(3+2^2/(5+3^2/(7+4^2/(9+5^2/z))))); $$ \tag{${\it \%o}_{2}$}\frac{\pi^2}{12}=\frac{1}{1+\frac{1^4}{3+\frac{2^4}{5+\frac{3^4}{7+\frac{4^4}{9+\frac{5^4}{z}}}}}} $$ …

  • -数学- オイラーの連分数

    連分数といえばオイラーです。 オイラーの無限解析 作者:レオンハルト オイラー 発売日: 2001/06/01 メディア: 単行本 の第18章が連分数に当てられています。ここでオイラーは連分数と級数の関係を明らかにして、その応用としてよく知られた数学定数に対して、とても綺麗な形の連分数を求めています。それらをじっくりと観賞してみましょう。 Maximaでは無限連分数を書けないので、無限に続く部分を\(z\)としています。\(\ddots\)だと思って眺めてください。 まずは\(log 2\)です。 (%i1) powerdisp:true; $$ \tag{${\it \%o}_{1}$}\m…

  • -数学- 連分数と一次分数変換と行列

    連分数は一次分数変換、従って2x2の正方行列ともとても強い結びつきがあります。 数理科学 2020年 08 月号 [雑誌] 発売日: 2020/07/20 メディア: 雑誌 この辺の導入的な話が、数理科学2020年8月号のラマヌジャン特集の中にありました(岡崎龍太郎:連分数、p15)。 自分自身の連分数の知識が「2次無理数を正則連分数で表すと周期を持つ」くらいでもう少し知りたいと思っていたところ、この文章の内容が分かりやすくMaximaでも簡単に試すことができたので、記事にすることにしました。 この記事では、「有限連分数は行列の積に分解できること」を説明します。実はこのことは2段回の説明が必要…

  • -数学- ガロア群の自己同型写像の行き先を計算してみた

    \(Q\)の拡大\(Q(\sqrt{2},\sqrt{3})\)のガロア群\(Gal(Q(\sqrt{2},\sqrt{3}))\)の要素である自己同型写像を1つ取り(\(\sigma\)とする)、その写像による\(\sqrt{2}\)及び\(\sqrt{3}\)の行き先である\(\sigma(\sqrt{2})及び\sigma(\sqrt{3})\)を計算してみました。 σについて分かっていることは、和のσはσの和(加法的)、積のσはσの積(乗法的)、有理数のσは変化しない、そしてこれらの結果として、σの二乗は二乗のσです。これらをMaximaの宣言とルールで実装したのが、以下の(%i1)〜…

  • -数学- n次方程式のガロア群がn次対称群\(S_n\)の真部分群になるのはどんな時?

    文字係数の\(n\)次方程式のガロア群は\(n\)次対称群\(S_n\)です。一方、ガロア群を求めるプログラムを書いて、具体的な数値を係数としてもつ、色々な方程式を試していると、ガロア群が\(n\)次対称群\(S_n\)になることもあれば、その真部分群になることもあります。係数として与える数値次第で群がガラッと変わるのです。ではガロア群が\(S_n\)の真部分群になるのはどんな場合でしょうか。 係数が数値で与えられた方程式のガロア群が\(S_n\)よりも真に小さい、ということは、係数体を固定する分解体の自己同型群に含まれる元(自己同型写像、あるいは根の置換)の数は\(n!\)未満、ということに…

  • -その他- SBCLが正式にApple Silicon (M1 cpu)をサポート!

    昨年末にこんな記事を投稿しました。 あれから3ヶ月、ついにSBCL (Steel Bank Common Lisp)が正式にApple Silicon M1 chipをサポートしたようです。 http://www.sbcl.org/news.html#2.1.2 によれば、 New in version 2.1.2 ⚪︎platform support: ⚪︎support for ARM64 macOS; とありますので、間違いなさそうです。DownloadページにはM1チップ用にビルド済みのSBCLが置いてあります。残念ながらネット検索ではこれを使ってMaximaをビルドしてみた、という人…

  • -数学- 現代的な原始元定理と単拡大の原始元の構成方法

    アクセス解析を見ていると、最近「ガロア理論 計算」みたいなキーワードで見にきてくださる方がいて、嬉しい限りです。 久しぶりにこの辺の記事を書いた時のことを思い出し、いくつかしっかりとは理解できていないことを思い出しました(色々理解できていないことはさておいて、、、です)。今回はその中から単拡大と原始元定理の話です。当時の記事でいえば、 あたりです。 単拡大(あるいは単純拡大)とは体拡大\(E/K\)で、\(K\)に\(E\)の元をただ1つ付け加えて得られる拡大、と定義されます。付け加えた元を\(\alpha \in E\)とすれば\(E=K(\alpha)\)です。この\(\alpha\)を原…

  • -数学- 楕円モジュラー関数/j不変量 (6)  まとめと実行ファイル

    今回のシリーズは楕円モジュラー関数/j不変量\(j(t)\)の虚2次無理数での値を厳密に計算できることを知り、Maximaで実装してみた、ということでした。 各回の実行例は、以下のurlからjupyter notebookの形式で見ることもできますし、こちらのgithubレポジトリからjupyter notebookファイルをダウンロードすることもできます。 楕円モジュラー関数/j不変量 (2) 実行例 のスクリプト 楕円モジュラー関数/j不変量 (3) 虚2次無理数と判別式 のスクリプト 楕円モジュラー関数/j不変量 (4) ヒルベルト類多項式を求める のスクリプト 数学- 楕円モジュラー関…

  • -数学- 楕円モジュラー関数/j不変量 (5)  j(t)の特殊値の計算

    この記事のコードをJupyter notebook形式で見るにはこちら。 このシリーズの目標は楕円モジュラー関数/j不変量の虚2次無理数での値を正確に求めることでした。そのために前回の記事: maxima.hatenablog.jp ではヒルベルト類多項式を求めました。\(j(t)\)はヒルベルト類多項式の解になっているのですから、多項式を解いて正しい解を選べば、それが正確な値となります。もう少しきちんと書くと、 \(t\)を与えられた虚2次無理数とします。 ヒルベルト類多項式を代数的に解いて得られる厳密解(重根も含めて類数の個数だけ得られる)の中に\(j(t)\)の正確な値が含まれています。…

  • -数学- 楕円モジュラー関数/j不変量 (4) ヒルベルト類多項式を求める

    この記事のコードをJupyter notebook形式で見るにはこちら。 共通の判別式\(D\)を持つ簡約虚2次無理数を全て求めることが出来れば、ヒルベルト類多項式を求めるのはあと一歩です。まずヒルベルト類多項式の定義を見てみましょう。 $$P_{D}(x)=\prod_{i=1}^{h_{D}}{\left(x-j\left(a_{i}\right)\right)}$$ \(a_i,\, i=1\cdots h_D\)は判別式Dを持つ全ての簡約虚2次無理数を表します。 見てすぐ分かることは、この多項式は次数が\(h_D\)で根が\(j(a_i)\)です。 また別途証明が必要なことですが、\(…

  • -数学- 楕円モジュラー関数/j不変量 (3) 虚2次無理数と判別式

    この記事のコードをJupyter notebook形式で見るにはこちら。 数年前に虚2次無理数、判別式、モジュラー変換、基本領域などの記事を書きました。 この続きのような内容になります。またInFD(), FindInFD()は当時作った関数達です。 当時分からなかったのは、「同じ判別式を持つ対等でない虚2次無理数を全て列挙するアルゴリズムがある」ということでした。今回の記事で新しいのはその部分です。 maxima-asdfを導入済みなら以下の(%i1), (%i2)でダウンロード&読み込みが完了します。導入済みでなければ、githubからmodular_j.macをダウンロード&保存して、l…

  • -数学- 楕円モジュラー関数/j不変量 (2) 実行例

    この記事のコードをJupyter notebook形式で見るにはこちら。 楕円モジュラー関数のAPIをまとめてgithubに公開しました。 以下(%i1),(%i2)はmaxima-asdfという便利な道具を使ってgithubからダイレクトにダウンロード、ロードして実行する実行例になっています。maxima-asdfを導入していない場合には、githubからmodular_j.macをダウンロードして保存し、普通にload("modular_j.mac");と読み込めば、それ以降は同じように実行できます。 (%i1) install_github("YasuakiHonda","modular…

  • -数学- 楕円モジュラー関数/j不変量 (1) はじめに

    2017年ごろ、このブログで楕円関数や楕円曲線、ワイエルストラスのペー関数、アイゼンシュタイン級数などの記事を書きました。その際、以下のような文章も書いたのですが、結局投稿せずにお蔵入りとしました。 楕円曲線やモジュラリティ定理の話を勉強していると、突然、j関数、j不変量、楕円モジュラー関数などと呼ばれる特定の形の関数に出会います。大抵の場合、楕円曲線のワイエルストラスの標準形の2つの定数g2, g3を用いて次の式で定義されます。 $$j\left(\tau\right)=\frac{1728\,g_{2}(\tau)^3}{g_{2}(\tau)^3-27\,g_{3}(\tau)^2}$$…

  • -セキュリティ- はてなブログでTLS 1.0/1.1の利用が停止されました

    しばらくまえからアナウンスのあった「はてなブログでのTLS1.0/1.1停止」ですが、12/28(月)に実施されたようです。 では具体的な設定状況はどうなっているのでしょうか。Qualys(情報セキュリティでは割と有名なセキュリティ企業です)が提供している無料のSSL Server Testを利用して確認してみましょう。 これを見るとTLS 1.2だけがサポートされていることが分かります。TLS 1.0, 1.1は当然サポート終了しています。TLS 1.3はまだサポートが開始されていません。 一応、TLS1.0, 1.1はなぜ廃止されたのか確認しておきます。今年(2020年7月)にCRYPTR…

  • -セキュリティ- ゼロトラストはバズワードではない

    セキュリティ業界に接していると、流行りの考え方/フレームワーク/技術が登場し、それに合わせたツールが提供され、使ってみると、、、ということが数年に1度くらいあります。そのうちバズワードになり誰も使わなくなり、、、という結果になることも多いです。 ここ最近の流行といえば「ゼロトラスト」ではないでしょうか。「ゼロトラストによるセキュリティ」とか「もうゼロトラストに移行しましたか」とか「リモートワークとクラウドサービスへの移行でゼロトラストの重要性が増した」とか言われると、カッコよく響くわりに何を言っているのか今ひとつピンとこず、、、大体信頼ゼロでどうやってセキュリティを構築し守るんだ、と。 実はゼ…

ブログリーダー」を活用して、jurupapaさんをフォローしませんか?

ハンドル名
jurupapaさん
ブログタイトル
Maximaで綴る数学の旅
フォロー
Maximaで綴る数学の旅

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用