しばらく進むと、弁天沼が見えてきた。かなり大きな沼で、対岸までの距離が長い。手前が深い緑色なのに、遠くはライトグリーンに見える。全体的に色が濃いために、手前の浅い所しか、木々の影が映っていない。 最も大きく湿原に広がるのが、毘沙門沼である。光が水面できらきら光っている。鯉の群れがこちらの声を聞きつけて、集まってきた。餌をくれると思っているのだろう。あいにく何も持ち合わせていない。 人々の歓…
舟橋聖一顕彰青年文学賞を受賞した高野敦志が、書きためた作品を無料で公開していきます。
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しばらく進むと、弁天沼が見えてきた。かなり大きな沼で、対岸までの距離が長い。手前が深い緑色なのに、遠くはライトグリーンに見える。全体的に色が濃いために、手前の浅い所しか、木々の影が映っていない。 最も大きく湿原に広がるのが、毘沙門沼である。光が水面できらきら光っている。鯉の群れがこちらの声を聞きつけて、集まってきた。餌をくれると思っているのだろう。あいにく何も持ち合わせていない。 人々の歓…
裏磐梯レイクリゾートホテルに到着した。外観、内装ともに宮殿のような趣である。チェックインはまだできないので、とりあえず荷物を預かってもらった。 昼食は近くの食堂で、半カレー付きの喜多方味噌ラーメンを食べた。五色沼を散策することにした。祈りが通じたのだろうか、雲の切れ目から日が差しはじめた。 柳沼は水は澄んでいるが、緑色をしており、対岸の森が鏡のように映っている。藻が繁殖しているだけなら、写…
昨年の十月初旬、友人と福島に旅行することになった。東日本大震災とそれに続く福島第一原発の爆発で、放射能汚染が問題視されたが、最近はほとんど報道されることがなくなった。SNSではいろいろなことが書かれているが、何が真実かは分からない。いまだに浜通りに行くのには勇気が要るが、会津方面には以前から足を運んでみたかった。 湘南新宿ラインを降りて、大宮から東北新幹線に乗り換えた。やまびこは最高時速230…
以前。Dr.Jeffrey Thompsonの《Creative Mind System》について紹介した。想像力が働いているときの脳波は、シータ波になっている。《Creative Mind System》の場合、Dr.Jeffrey Thompsonが想像力が働いている人の脳波を調査したデータをもとに、ピアノ曲に脳波誘導の信号を埋めこんだものと思われる。バイノーラルビートの原理を利用したアルバムでは、ステレオのイヤフォンやヘッドフォンで聞かなければ、脳波誘導の効果は出…
人間は肉体と、エネルギーとしての体、微細身を持っていると言われる。ヨーガのチャクラや、中国医学の壺や経絡は、微細身にあるエネルギー伝達のシステムである。そのエネルギーをヨーガではプラーナ、中国医学では気と呼んでいる。生きている間は肉体と微細身は重なり合っているが、睡眠中に分離を起こすのが体外離脱であり、死亡すると微細身は肉体から永久に去る。 主要なチャクラは7つあると言われる。 第1チャク…
目が覚めている状態がフォーカス1である。目は覚めているのに肉体は眠っているのがフォーカス10、意識が拡大して空間に縛られなくなった状態がフォーカス12、時間に縛られない静止した状態、仏教でいう空の状態、願望実現のために、イメージを思い描くのに適したフォーカス15、物質的世界と非物質的世界の境界がフォーカス21、死者の魂が自身の死に気づいていない状態がフォーカス23、死者の魂が宗教や信念に凝り固まった状態…
無意識というと、意識がないという意味でとらえられるが、実はそれほど単純なものではない。深層意識と言った方が分かりやすい。覚醒した意識から、深層意識に入っていくとき、そこには段階というものがある。アーティストは深層意識から作品のアイデアを得るわけだが、得られるヒントは意識の深さによって変わってくる。 個人の思い出、忘れられていた記憶、現世を超えたものへの憧れ、輪廻する魂への沈潜。普遍的精神から…
Windows95/98の時代には、エキスパンドブックという形式の電子書籍があった。『新潮文庫の100册』のシリーズや、青空文庫のファイルとして採用され、僕自身も作成したことがあった。WindowsXPまでは開けたが、Windows11の時代では開くことすら不可能に近い。 現在の青空文庫では、作品はテキスト形式とXHTML形式で公開されている。WindowsやiOSで読む方法は提供されているようだが、Windowsでは携帯できないし、スマホで小…
小学校の分校が併設された喘息病棟に、甘やかされた子供たちが、病気に打ち勝つために入所させられていた。人々の善意で運営されていた施設では、子供たちの心は屈折していた。絵本を描くのが好きな少年豊は、思いも掛けないいやがらせを受けて……。 以下のリンクからダウンロードしてください。 Gobunotamashii.epub iTunesからダ…
ジョー・ディスペンザの『超自然になる』 には五次元への誘導瞑想(新たな可能性に波長を合わせる瞑想)のほかに、チャクラに意識を集中し、骨盤底筋を収縮させて脳脊髄液を脳に送る瞑想法が、同書の五章で紹介されている。 これを応用した瞑想法を、以下に紹介することにする。瞑想用のチャクラ音楽としては、Ascended FrequenciesのDaily Chakra Activation Albumを用いる。これはディスペンザが言及している第8チャク…
まず、i-doserのサイトでmp3ではなく、脳波誘導の信号のみが記録されたファイルdosesのFifth Dimensionを入手する必要がある。そのファイルは拡張子がdrgである。パソコン用のソフトウェアのうち、有料のI-Doser Premiumも購入しなければならない。無料版だと、Fifth Dimension.drgからmp3ファイルを抽出できないからである。 一緒にミックスする音楽は、自分の好みに合わせて選択すればいい。自分の場合は Max Corbachoの…
最近、SNSではアセッション ascensionが話題になっている。次元を上昇するとか、新しい世界が始まるとかいう意味で使われている。人間が住んでいるのが三次元で、それに時間のベクトルが加わると四次元になる。死後の世界は四次元だと言われるのは、時間と空間に縛られなくなるからだという。五次元というのは、パラレルワールド(平行世界)が存在するとともに、自分という意識に囚われなくなる状態らしい。 どこからそ…
これらの体系はロバート・モンローの宗教体験をもとに作られ、変性意識に誘導するCDも売り出されているので、特定の宗教団体に属さなくても、深い瞑想状態を体験することが可能になったというわけだ。ただし、個人の資質によるので、幽体離脱すらできずに、睡眠薬の代替にしかならない人も多い。 最近、自分はジョー・ディスペンザの言う「五次元」や「量子場」と、フォーカス35が関連するのではないかと推測している。デ…
これはヘミシンクの開発元であるモンロー研究所と関係が深い坂本政通氏とUFOや古代遺跡に造詣が深い浅川嘉富氏の対談である。 ロバート・モンローが始めたヘミシンクやフォーカスは、ロバート・モンローの宗教体験のようなもので、それに共感した人々が次々に追体験したりしている。その代表的な存在が坂本氏である。 ヘミシンクには肉体は眠っているが意識は目覚めているフォーカス10、離れた空間も知覚できるフォーカ…
バイノーラルビートというのは、左右の耳から異なる周波数の音を聴かせて、二つの周波数の差に当たる数値の周波数に、脳波が誘導されるという脳の性質を利用したものである。これによって、脳波をアルファ波やシータ波、ガンマ波などに誘導できるのである。モンロー研究所のヘミシンクは、いくつかの周波数の音を組み合わせることで、変性意識に誘導しているらしい。 バイノーラルビートを用いた脳波誘導では、i-doserが多…
茶トラのシマちゃんが、兄の白い猫とともに、結婚しない兄妹と認知症のおばあさんのうちに住み着いた。ユーモラスなエピソードと可愛い写真を御覧下さい。語り手は茶トラの弟ネコですが、子供でも分かるように、やさしい表現を用いるとともに、その後のストーリーも展開させました。 今回は我が家で撮りためたネコの写真を、本文の中に組み込みました。写真の可愛らしさと物語を比べてみるのも面白いと思います。 レイ…
生成AIが注目を浴びている。ビジネス分野などでは、生成AIを知らなければ、時代の流れに取り残される恐れがある。ここでは、代表的なものを中心に、内容や使い勝手について述べることにする。 情報の正確さや幅広さ、表現の滑らかさでは、Chat GPTが断トツである。個人で使用するには、無料プランでも十分である。思想や文学、音楽について語り合うこともできる。専門的な話もできるので、大学の教師と話しているような…
アファメーション affirmationを辞書で引くと、「確約」「断言」「肯定」などという意味が出てくるが、瞑想などで「アファメーション」と言う場合、自身の信条などを短い文章にまとめ、繰り返し読んだりすることで、無意識に浸透させるための言葉を指す。自身の夢を実現させるために、よく用いられる方法である。 自身の夢をありありとイメージすればいいと言われるが、現実には存在しない光景を、脳裏で視覚化することは、…
難病で苦しんでいた人が、瞑想することで治ってしまうことがある。一人が祈るだけでなく、周囲の人々も祈ることで、その効果はより顕著になる。やり直したいと思ってやり直せる人と、そうでない人がいるのはなぜか。心理学者や宗教学者が扱うような分野を、脳科学の手法を用いて分析したのが本書である。非科学的と言われがちな現象に科学のメスを入れた点で、画期的な名著であると思われる。 そうした現象が起こるメカニズ…
フリーのソフトウェアAudacityを使えば、個人的にさまざまな実験ができる。モンロー研究所の《Gateway Experience》のシリーズを持っているなら、フォーカス12や15、21、27の信号だけを取り出し、それと好きな曲をミックスすれば、自家製のメタミュージックができるというわけだ。 好きな曲をAudacityで読み込んだら、ヘミシンクの信号を「ドラッグアンドドロップ」する。音楽の最初と最後は音が小さいから、ヘミシンクの信…
伊豆で過ごした梶井基次郎の生と死への思い、宇野千代や三好達治との交友関係を、美しい伊豆の自然を背景に描いた小説「厚い掌」を、電子本ePub3形式(縦書き)で配信します。 以下のリンクからダウンロードしてください。 atsuitenohira.epub iTunesからダウンロードする場合は、ミュージック→iTunes→iTunes Music→podcasts→当該の…
新型コロナウイルスのワクチンは、さまざまな有害物質を含んでおり、免疫を暴走させたり、免疫不全にしたり、血栓を作って心筋炎、脳出血、若年性認知症を引き起こす。いきなり末期癌になる人も増えている。治験中にもかかわらず、特別承認された物なので、ワクチンには、濃度の濃い物、薄い物、偽薬としての生理食塩水の三種類がある。 危険性が高いのは三回以上接種した人である。生理食塩水以外の物を、二回以上接種して…
森鴎外の『舞姫』を、初めて読んだのはまだ十代の頃で、老境に入りつつある今、四十年ぶりに読み返した。青年の時に覚えた感動がよみがえり、懐かしさを覚えた。主人公豊太郎の心の揺れや、恋人エリスの活き活きとした描写は、古文で書かれながらも、西洋文学から学んだリアリズムの成果が感じられる。 豊太郎は舞姫エリスと恋に陥り、そのために官職を解かれる。新聞社の通信員となって、エリスとその母との同居を始める。…
人工地震は善意と悪意のものに大別できます。前者は爆薬などで人工的に小規模の地震を起こし、発生した波動から地下の構造を調査するものです。後者は軍事的な意図で発生させるものです。こちらは核実験によって結果的に起こるものと、意図的に大地震を起こして、人々に危害を与える地震兵器に分けられます。 人工地震には、初期微動のP波がなく、いきなり主要動であるS波がやってくるという特徴があり、地震の波形からだ…
駿河湾で調査船ちきゅう号が何らかの活動を行っているようです。すでに4日半以上掘削を行っているという情報も流れています。 https://x.com/redbird2018/status/1782134646328930476 一方、調査船えんしゅうも、相模湾で活動中です。何のための活動かは不明ですが。 https://x.com/redbird2018/status/1782156711861924271 元ヤマハ発動機研究員で静岡大学講師だった山本寛氏によれば、「地下深くに水を流すだけで巨…
十二時半になったので、車内で「あぶり豚の蕎麦みそ弁当」を食べることにした。野沢菜飯、信州産豚バラ肉、蕎麦米素揚げ、獅子唐素揚げ、ぜんまい煮、厚焼き玉子、すんき漬が入っていた。蕎麦米の素揚げが香ばしかった。味噌はやや甘めだった。 信濃大町には静御前の伝説が伝わっている。源義経を慕って、行方を追っていた御前は、奥州を大塩と間違って教えられ、信濃大町にやって来てしまった。そこが奥州でないと知って、…
松本駅に到着した。篠ノ井線は塩尻まで通じているが、松本からはスイッチバックして大糸線に入る。おじいさんが「大糸線にようこそ」というパンフレットを配っていった。発車してしばらくすると、車内で民話を話したり、民謡を歌ってくれたりした。 安曇野に伝わる常念坊というのは、次のような伝説である。小さい徳利に二升もの酒を入れてもらった坊さんが、山の中に消えてしまったことから、八面大王の重臣常念坊に違いな…
パナソニックの4K有機ELテレビが届いて、大喜びしていたのだが、その夜、BSと4Kが受信できなくなった。衛星放送のケーブルの接合部を締め直したときに、一部を破損してしまったらしい。 ヤマダ電機に電話して、担当の人に来てもらった。破損した部分を取り除いたら、すぐに映るようになった。接合部は繊細にできているので、素人が下手に触るものではないようだ。パナソニックの保証が3年、さらにヤマダ電機の保証…
NHKのBS4Kの放送を見たくて、4Kテレビを買うことになった。ソニーは映像、音ともに素晴らしいのだが、同じソニーでも液晶と有機ELでは鮮明さが明らかに異なる。液晶は明るく白っぽいのに対し、有機ELでは明暗のコントラストがはっきりしている。気に入ったものの、ソニーだと30万近くになってしまう。また、ソニーの4Kテレビは、モニターと同じ幅の台が必要で、さらに数万の出費となる。 そこで、パナソニックの55…
MQAはMaster Quality Authenticatedマスターテープと同等の音質を持つと認められたファイル形式で、サイズをコンパクトに圧縮できる技術です。MQA-CDのリッピングの方法とパソコンでの再生のほか、MQAが立たされている現状について説明しました。 今回はパソコンですぐに開けるpdfをアップロードします。Adobe Acrobat Readerの「メニュー」から「新しいAcrobat Readerを無効にする」をクリックして、Acrobat Readerを再…
善光寺大門のバス停から、長野駅行きのバスに乗った。運賃は一九〇円。三十分以上余裕があったので、お昼の弁当を買った。信州山ごはん「あぶり豚の蕎麦みそ弁当」を。 十時四分発「リゾートビューふるさと」に乗った。椅子に長野のマスコット「アルクマ」の縫いぐるみが置かれていた。 長野を出て三十分ほどで姨捨の日本三大車窓が見えてきた。電車はまず坂道を直進し、スイッチバックして姨捨駅に入った。その後、ふた…
欧米では異文化や異教徒との対立が高まっている。日本人の感覚では、「郷に入ったら郷に従え」で、その国の文化を尊重し、習慣を守ろうとする。ところが、外国人の一部は、日本に来ても文化を尊重するどころか、日本人に不快感を与えても、全く気に留めようとしない。 日本人は我慢する。我慢するということは、外国では弱者だととらえられる。弱い者は徹底的に叩けばいいということになってしまう。日本人はただ、無用な対…
物理学者の立場から、時間とは何かを考察した本である。素粒子の方程式を見る限り、過去と未来を区別することはできない。にもかかわらず、過去と未来が感じられるのはなぜか。それは過去の方がエントロピー(乱雑さ)が低く、エントロピーが増大することで、時の流れが感じられるようになるというのである。これは宇宙の始まりとされるビッグバン以降のことを念頭に置いているのだろう。因果関係もエントロピーの低い状態から…
善光寺の本堂の本尊は、百済の聖明王が欽明天皇に献じた阿弥陀三尊像で、秘仏となっている。本堂の右方には地蔵菩薩の金像が立っている。その左側に、お戒壇めぐりの穴が見える。 死後の世界には太陽も月もない。真っ暗な隧道の中を、手探りで右回りに進んでいく。ところどころ、本堂の柱が立っている。人一人が進めるほどの穴を、壁を伝いながら、曲がり角の先に進んでいくと、丸い金具のような物に手が触れた。これが極楽…
4月8日はお釈迦様が生まれた日、花祭りですが、アメリカ合衆国では皆既日食が見られます。肉眼で見ると失明の恐れがありますから、安全に見る方法を事前に調べておく必要があります。 ネット上では、さまざまな情報が流れています。アメリカの実質的な大統領はトランプ氏ですが、バイデンの失脚かトランプ氏の復活が、公的に報道されるのかもしれません。というのも、EBS(緊急報道システム)の開始が予告され、アメリカ…
一太郎PadはiOS版とAndroid版があり、ワープロソフトの一太郎と連携したアプリである。旅先で感じたことなどを、以前はアプリの「メモ」に記していたのだが、これをパソコンに送る際にメールを使っていた。ただ、これだと他人に見られる恐れがある。 一太郎を使用しているなら、一太郎と一太郎Padの間で、Wi-Fiを利用してデータのやりとりができる。テキストとしてやりとりするので、送信した文章を他のソフトで編集するこ…
朝六時半に起床し、七時過ぎにはホテルをチェックアウトした。外はまだ涼しかった。これなら善光寺まで歩いていけそうだ。遠くには仁王門が見える。ゆるい坂道を上っていく。 「武田神社と同じだよ」と友人が言った。たしかに、平地からだらだら坂を上っていく感じは似ている。善光寺の門が彼方に見えるのだが、歩いても歩いてもまだ先にある。 バスは善光寺大門までしか行かない。手前にあるのが仁王門である。こちらは大…
小説作法の本は随分読んできたが、これは『大英博物館が倒れる』『交換教授』などで知られた作家、デイヴィッド・ロッジが、大学で小説の形式について講義したのち、新聞の文芸欄に連載されたものを、補筆して完成した著作である。 小説家の生の声は貴重だし、小説作法の本に書かれた経験などは、小説を書こうとしている人間には大いに示唆的だが、小説に関する種々の問題を、体系的に取り上げた書物は少ない。これは小説家…
広告を見て、高価だが買ってしまった。上巻・中巻・下巻から成り、A3変形判でかなり大きい。持ち運びには適さないので、自宅のテーブルで開いて見ている。 Google Earthがあるのに、どうして地図なんか買ったんだと友人に言われた。確かにそうかもしれない。これはお金に余裕があるが、パソコンを使いこなせない女性や老人向きの大型本かもしれない。 上巻は高校生が持っている地図帳を大型化したもので、それほど珍し…
小野清秀には『加持祈祷秘密大全』という本がある。真言秘密の巻、神仙霊蔵の巻、神法秘訣の巻から成る。秘密仏教、神仙道、神道の祈祷法に関する百科事典であり、一般に知られていない秘法の概要を知るには、不可欠というべき書物である。 今回紹介する『不動尊霊験祈祷法』は、加持祈祷の中で、特に不動明王について詳述している。本来は真言密教、天台密教、修験道の行者向けに書かれたもので、儀礼に関して事細かに説明…