梅雨入り。上京「生存確認」(笑)。/梅捥ぐや梅の眠りをだれ知るやな/気が付けば畑に色付く李かな/早生早生と云ふなよ隣近所かな/かーさんに胡瓜両手に余りある/ホ…
★智笑ポエム「わたしのサンクチュアリ」(2022,3/31)
サンクチュアリ、私の秘密の場所───きみを想ふて丘の辺に上る丘の辺のなんそ愛(かな)しき今年またきみに逢はむとて白州に游ぶ捨てられし畑にきみはまた今年も放恣と…
「生物季節観測」観測種類が減って来ている。/仏の座はなの台(うてな)はなけれとも/目視する大の大人が花の下「生物季節観測」さくらさくら/芽吹きくる皇帝ダリア小…
さくら、さくら、さくら…「さまざまなこと思い出す桜かな」(ばせう)フクシマ「浪江の桜」。請戸川沿いに。 /夜桜や青山墓地を横切りて/寝転んでヒルズを遠く花の墓…
e-の囁き。/紅李(べにすもも)花を余して放棄地に/ムスカリのつい踏み外す放棄地に/ムスカリのまずは最初の青さかな/タンポポのまだ珍しき三月の/里芋を植えて鵯…
ある晴れた日に豚が空を飛んでいるだなんて豚が空を飛んではいけない、だなんて云ふ決め事は無かった桃色の豚さんが次々と空を飛んでいくつもの山々を越えて向かうの空へ…
やあですね、春の長雨…さて、一夜明けて。/饂飩(うんどん)を箸を上手に生身魂嚥下のことをしばし忘れるば様はついに自分でお箸を使って食べ始めた。/ばーさんとテー…
美しい朝と云ふものがあって溌溂としてゐる晧然としている自信ありげでトースターからパンが飛び出る三月はもう色んなパステルが溢れ出て花の色に街中がなにか賑やかにな…
聞こえない木下さんについて聞こえないを聞いてみて話をしてみたあなたは想像すればそれで済むよねそれで優しくなれると云ふがやさしさが井戸の中に落ちた青い空に白い雲…
春愁───あすこに山がある。また古びた梅木に逢わんと丘野辺に上がって来た。丘の辺なんぞ愛(かな)しき。足元には青の眸眸、イヌフグリが燦燦と陽に咲きほころび、放…
狸が畑に出たよ。/花粉時季ティッシュ即ち花の山/ほのぼのと歩荷の笑顔地球踏む(TVで見て)/天に地に気圧孕みて小雪かな3/23辺りがぐっと冷えて来たと思ったら…
第一章───ふんぞり返りわれにどんどん桃色に肥えてゆく家を突き抜け街を突き抜けそれでもどんどん大きくなってゆくことなんかあるのか悔悟があるから足を踏みしめ手を…
他者の気配が差し出されて思いがけなくどぎまぎするわたしがつくったモノの形の中へたくさんな人が出は入りしてわたしは運命論者のやうに佇立して道路に投げ出された大き…
まあるい眼鏡はなんのためそれで世間を覗きますおかあさまに云ひつけますよおお、お姫様はお屋敷から庭に出て鳥遣いが鳩を枝に呼びつけます高い給水塔にはその下にうまく…
春は野を越え、川を越え、畑を越えて、それはそれは大跨ぎでやって来た。/芽を出して春の用意を整えし/洗車して雪の汚れをアルプス市/洗車して水温みけりなにもかも/…
お手玉を投げ合うて投げ合うてあんたがたどこさせっせっせそは母と娘の遊びごとせっせっせはずれたよせっせっせ、どこ見てるのかなせっせっせ、あ~落ちちゃったね寝室の…
一人旅、北へ向かへば北を指す。/待春や赤い鼻緒のじょじょ履いて/冷蔵庫の微音あしたは晴ぁれ/どこやらに声の聞こえる春談義/屁ぷりむし有象無象に有耶無耶に/三ン…
“全介助”から自分で食べれるように少しずつ。 /㐂寿はまあまこと賑やか草萌える/春愁は朝霜のごと露に消へ/春愁や「春は名のみ」と唄ひけり/翠子を地に下ろしける…
眼鏡屋さんに寄るとドラッグだなんてなんかお医者さんみたいだな街道の脇はお隣のどこかが回転寿司で眼鏡屋さんに寄ると愛想のいい執事がすぐに出て来て慇懃に挨拶をする…
/頁繰るばばに震顫(しんせん)をさまりて眼は見えねども文字を探しぬ不思議だ。テーブルの上に冊子を置いておいたら… 夜辺(よべ)になると食堂はおだやかに平和にな…
花が身投げするわけはなからう朝のバルコンには光が波のやうに押し寄せ粒子がそこいらぢゅうにあふれてしまふ 高速道路だから乗ってしまへばもう引き返すことは出来ない…
春は足元を軽くするがよからう軽くするのがよからうとうちの甚六はまた靴を買ったズックのお洒落な奴だ空にででもうきうきと出掛けられさうな奴だ何考えてんだらうねおつ…
名前を憶えやうとするがなかなかうまくいかないひぃんらがなにしてみたり片カンナにしてみたり遠くで読んでみたり近くで嗅いでみたりしたが三っつまではなんとかあとは誤…
日の賜物───朝に陽を拝みよかれと思ふ家居と畑をぐるりと歩き昨日植えた薔薇の挿し木の元気を確かめるばんばーよかったねけふはお天気がいいよどうかね縁先から何か見…
不機嫌な二月が過ぎでも3月に目途が立っているわけではないさうかうするうちに舗石の隙間からは雑草が顔を出し始め多くの汚れた靴がその上を踏んでゆく行進、と云ふほど…
たーくらたー。庭仕事の愉しみ。/たーくらたーには手仕事でもしているのがいいのさ/庭仕事の愉しみなのさ/行けばゆく/行く先々にはなんでもある/鍋の底にはなんにも…
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梅雨入り。上京「生存確認」(笑)。/梅捥ぐや梅の眠りをだれ知るやな/気が付けば畑に色付く李かな/早生早生と云ふなよ隣近所かな/かーさんに胡瓜両手に余りある/ホ…
雲が湧いた芋の露が遊びたがってゐる転がりたがってゐるまるで天心だ笑ってゐる笑ってゐるそれを蛙がこぼした蛇が傍らを素知らぬ顔で奔りぬけた 花は決して理解できな…
梅雨入り。デイの見送り。古古古古米。/デイの日の雨はイヤだねばば濡れるわたしも濡れる早う車に/青梅雨や電車の長さ田圃かな/梅雨しげしパラソルなんか間に合はず/…
梅捥ぎ。/梅捥ぎやばーさんぬけたいちぬけた夏草茂る畑荒れにしを/懐旧の話ばばにも梅捥ぐや/梅捥ぎや故郷まるめて花いちもんめ/梅雨の世やさはさりながら梅捥ぐや/…
新ジャガ。糠床。/新ジャガや男爵であれなんであれ/撥ね出しの小芋は妻の出番かな肉じゃがにしてさあ召し上がれ/あの家は家族総出で芋を掘り/夏おでんぬるきが美味し…
夏は来ぬ。夏の夕暮れ。/苗代の富士を写せりとっぱズレ/代田掻き田を平らかに老いひとり/田一枚早苗饗(さなぶり)富士の高嶺かな/苗代や水鶏(くいな)鳴き鳴く水鏡…
初がつお。おーい、雲よ。/生協は閑、雲の謀反かな/二番生り三番生りと胡瓜かな/手に取って新じゃがの顔つくづくと/おーい雲よ苗代に水鏡かな/お湯割りを水割りにし…
とことんトントンとことんトントン一杯がついもう一杯になる みんなみに行く人がゐるおかしいな、昔なら北帰行だ稲光、北よりすれば北を向く蝶々も、鯨もいまはみんな北…
閉じ込めたなにを?言葉をトイレに閉じ込めた わたしはトイレ場でうんうん唸ってゐるそれがさっぱり出てこない水っ気なのかなきっと栄養なのかな言葉遊びに遊ばれてわた…
すべてが形になる前の予感がする。訪問入浴。/庭先の蚊の狼藉をいかにせん訪問入浴硝子戸の外/風鐸や雨の季節に入りにき/板書する硬骨の人青葉木菟(あおばずく)/誰…
蚊に喰われながら溝掃除から帰って来る。ばーさんが洗濯物のを前に四苦八苦、あーでもないこーでもないと腕がテーブルの上で交錯してゐる。「どーかしましたか。なんだか…
梅雨の間や───/母の日の花のブーケに庭の花/淡竹詠むはちくの不思議梅雨の間や/小菊小菊地べたに頸を投げ出して/一しずく飲めば三尺走り梅雨/梅の実やぐるり廻っ…
マメ騒動。ばあさんまたお仕事あてがわれてうれしそうだね。エンドウ豆の鞘抜き。手のひらの指の股にたくさん挟んで、無理無理だけどまあいいか。「マメさんが莢から出た…
ば様に訪問散髪。ばーさんに出張散髪。齢を取ってゐても髪の毛と爪は伸びる不思議さ。リハビリにば様の髪の毛が鼻の穴に触れてくすぐったくてしょうがない。まあしかし、…
走り梅雨。梅雨晴れ間。/コアジサイ一番乗りを走り梅雨/藁敷いて南瓜の寝床作りけり/茗荷茸の片暗がりで蚊に喰われ/背丈超え皇帝ダリア梅雨晴れ間/移植するゴミ捨て…
はぐらかすははじめからはぐれていたんだ経糸がはぐれはじめたら横糸もほぐれはじめた脳ミソなんて当てにならないねあっという間に道傍に轉乎(ごろん)と落ちた一声啼い…
とにかく最後の芍薬が散ってしまった。ば様はご機嫌───エンドウ豆の莢剥き。/花御寮芍薬しゃなり歩くかな/芍薬も花の牡丹に偽にけり/春雨もほらそこいらに走り梅雨…
地の中には星々もあるかのやうで時々遠くの奥の方で通信のやうに瞬いたりする地表には樹木が突っ立って風が吹き抜ければ話でもするかのやうにさやぐふらんぼんではないが…
常に傍らに膨大な何かが流れてそれは書き記すこともなかった実際に書かれたことはほんとに些細に過ぎなかったたとへば畑に南瓜の蔓が伸びてそろそろほんたうに蔓は自身の…
ceasefireドクダミと十薬と幼等の声愛しきやしアルデンテ/ドクダミの十字十字と咲きにけり/十薬の胸乳(むなち)は母の匂いかな/ドクダミの軍団地下茎の暗躍…
花が咲いて議会制民主主義への反発だったんだほんたうに知らない多くの花が咲いて同じくらい道の反対側を歩く人が大勢いた1999「LITANY」インディペンデントな…
TVで『ルート66』ことなどを。/枇杷熟るゝ隣りの人も齢をとる/太ももに熱き疲れやカミキリムシ/ヨシキリの鳴き已むことも新興地/卵獲られるギョギョシギョギョシ…
一ト日昔の風が吹いて───花のお便り、雲のお便りさうかうしているうちに世の中はいつもの通り始まって仕舞ふとっても従いていけやしないそれどころかややもすればおい…
畑の祝祭じゃがいも掘り。GAZA…200対4の非対称。娘は入笠山へ。/新じゃが掘り畑は二人の祝祭日/地の林檎ジャガイモのこと云ひ置きて/飽きもせで新じゃが喰ひ…
このまま昼間がすっ飛ばされて夜になったら困るな眠りに就けば昼間がいろんな事情で忘れられる昼間は朝や夜と同じやうに大事だと云ふのにジャンケンポンをしてゐる隙間に…
風がひゅうと鳴って可笑しいななにか知らせかな畑の土の上になにか絵文字を描いてゆく 郵便配達夫だったらいいのに今朝は新聞配達夫だ広告収入だね風がひゅつと哭いてや…
管理機掛けまわし。さつま芋の畝に追肥と畝寄せ。さすがとーちゃんも午後の爆睡です。/火鋏で里芋の葉大毛虫大発生。やれやれ。/なにやらに兆し菖蒲のむらさきに/サザ…
パステルが顔の裡に漂い泛ぶ翠の女そうそう、風の類だヴェランダから不意に入って来て後ろに抜けるなんと云ふここちよさだらう朝から、だなんて1985Victoria…
学生(がくしょう)のころは将に青々し師父は野に在って山に、畑になおいそがしい山に在れば木の幹の色合いに畑に在れば土塊を手に山に向き合ふ木の幹の間を奔るものがゐ…
思索する時、と云ふものがある時が思索するたとへば思索する蜘蛛の絲風が織り上げるあぢさゐについて云へば色変化が天から降りて来るしずしずとずいぶん細やかなとてもし…
巣落ちした雀がゐました。飛び立とうとしないのでそっと掌に包んで、安心な場所に移しました。小さな雀のびっくりするほどの体温。鼓動が伝わってきます。しばらくすると…
原始スープを飲みたいなみんな原始スープになってしまふ1971東松照明「波照間島1971」(22,12,11日経)とびかかるではなく柔らかに受容し、そっと映像に…
初物や───ご機嫌生身魂。伸張ス皇帝ダリア胸に迫る。/初物や畑の中の探し物/どんみりと雨を待つ身の茄子南瓜/裏土間に淡竹が届くそんなこと/畑に撒くスプリングク…
緑彩それぞれのままに───/紅葉紅葉あのプロペラーの大宇宙/蝶泊めてしばし思案の毛蕊花(もうずいか)/ジャガイモの花芽はゆきずりしまゝに/梧桐に鳩の巣隠し緑雨…
上京。単身赴任。田舎の十薬と新宿の十薬。/富士は未だ雲に隠れし雪の峰/釈迦堂に寄り植栽を見て中央道/ドクダミは可愛さうだ十薬と呼びたし/勝頼の無念 緑に見え隠…
ぼくは始祖鳥になりたいなんて絵本の中に閉じられた1933小石清「僕の若さの中に、僕の肉体の中に、僕の太陽は棲む」 社会の窓って云ふんですか間抜けです開けっ放し…
われわれはすべて精神現象学である。或る鳥はまったく葉っぱのやうに屋根瓦を滑り落ちて来た。2022,5,28ARTS ISOZAKI 詩画集「見者」 朝、目覚め…
「唐さんのあちらにいってもシャレのめす花園神社ゴールデン街」「唐さんの昔なつかし停車場の花園神社、腰巻お仙」1967夏、東京・新宿の花園神社のテント劇場で上演…
最期の芍薬。ば様の散髪。義妹の誕生日。深大寺の薔薇園のこと。/芍薬の一期一会の日和かな/芍薬の仕舞ひと咲いて一期かな/絹さやの炊き込みご飯誕生日義妹に捧ぐ卵散…
梅捥ぎにゆく─── 美しい日と云ふものがあってすべてに成長著しい遠慮は要らない、と云ふのであった軽トラでゆく土手にはキツネノカミソリが咲いていたかーさんと梅捥…