2025年5月
荒削りの誰も知り得ない君の深淵 今日の海が去年の記憶を引きずり出す 君は「海へ行こう!沖まで泳ごう!」と言い 胸に張った白い帆を風になびかせ 夢の間々 水しぶき上げ思い切り飛び込んだ 僕は聞いた 恐い物は何? 君は笑いながら答えた 「お前だよ」 暗闇に咲く月が落とした雫の深淵 誰かを信じたこと愛したことはあるのか 君は「今が楽しけりゃそれでいいんじゃない」と言い 僕の手を取り波間を走り出した 夢の間々 気まぐれな子供みたいにはしゃいで 僕は尋ねた 好きな人はいるの? 君は真顔で答えた 「お前だよ」 恋の始まりを綴る寄せては返す波の深淵 僕を見つめた眼は陽射しに濡れ綺麗だった エンドレスな君のス…
夜空を見上げた 輝く星さえぼやけて見えない 七色に霞む賑やかな夜の街に 独りが好きとまた一つ自分に嘘をつき 走り去るヘッドライトが照らす 黒く歪んだ影をまとった私の背中 不意に目にしたBarにふらり入る カウンター席に崩れこむように座わり オーダーしたソルティドッグ 悲しくて悲しくて とめどなく流れる涙に 切なくて切なくて 諦められない恋心 「何故なの」とあなたを問い詰めたい本当の私と 見たいものだけを見ていたい偽りの私が 今夜だけは後悔を浴びるように飲みほした 悔しくて オレンジ色のライトに 照らされたピアノの優しい旋律 グラスを濡らす水滴はまるで涙みたいで ぬぐった指で描いた名前をまた消し…
止まった時間にウもれ煙草をふかす 木陰は小刻みに揺らぐ陽射しに滲み 今を何のクセもない風が吹き過ぎる 俺は汗臭くさい白いはずのシャツに ちギれそうな靴紐の擦れたスニーカーで あのほろ苦い思い出 胸に焼きついた君の笑顔 もうヤめようぜ 何度言ってもRepeat… もうキえてくれよ 何度思ってもRepeat… あっ…雨だ 天気予報 今日もハズレた 退屈だった俺の毎日に君は何をしたんだ 突然湧いてきた初めての感情にとまどい らしくないぜ「情けないだろ」見ないでくれや 交換日記とかホンマ、やったの?俺が?ウソだろ 煙草もみ消し今更何ヤってんだアホだろ俺苦笑い あのもろキツイ思い出 胸を突き刺さす君のさ…
2025年5月
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