アイルランドと言えば、何かにつけてケルト人やケルト文化が取り上げられる。多神教の雰囲気を持った文化だが、そのケルトと言っても、それほどの昔の話ではなく、紀元後…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
花びらを一枚一枚摘みながら恋占いをするというのがある。一枚を摘んでは、"He loves me..." 、二枚目は "he loves me not" と繰り…
食品の春雨(はるさめ)の起源を辿ると中国の山東省に至るという。原料は中国では主に緑豆だが、日本ではジャガイモなどの澱粉となっている。「春雨」というなんとも優美…
珈琲の味わいを表すのに香り、コク、甘味、苦味、酸味の5種のバランスが肝心となる。香りは最も大切なものの一つだが、苦味と酸味もなくてはならないもの。お酒に関して…
中国の北宋の詩人・蘇 軾(そ しょく)の詩に『春夜』と題する詩がある。その冒頭の七言は、「春宵一刻値千金(しゅんしょういっこくあたいせんきん)」という言葉から…
最近の広告に「ギガ使い放題」「データ無制限」「ギガし放題」などの言葉が並んでいる。かつては「1ギガも使える!」などと言っていたのに、いつの間にやら相当数を使っ…
フランス人女性講師と話していて、好きな俳優は?という話題になった。彼女は、かつての東京オリンピックの年に生まれている。どういう訳か、歴代講師はこの年生まれが意…
「レシピ」という言葉は日常的な言葉となって久しい。このレシピは、英語のRecipe から来たらしく料理法という意味で使われる。この語源をさらに辿れば、ラテン語…
宝くじ売り場に立て掛けられている幟(のぼり)に「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」などという文言が書かれていた。この日は、日本の暦に古くからある吉日の一つで…
『四面楚歌』という四字熟語がある。周りが敵だらけという時に使われる言葉だが、これは、いわゆる故事成語。その故事とは、中国の前漢の初代皇帝となる劉邦と「楚」の項…
オーストリアの精神科医ジークムント・フロイトが『夢判断』を著したのは、1900年のこと。それによると、人の無意識と夢は密接に結びついていて、日常生活の中での抑…
現在でも続く「住友」の創業は、江戸時代前期まで遡る。その創始者は住友政友という新潟生まれの涅槃(ねはん)宗の僧侶。「住友」では、商家の住友家を興した政友を「家…
「ブタもおだてりゃ木に登る」という言葉や、山本五十六の有名な言葉、「褒(ほ)めてやらなきゃ人は動かじ」というのがある。人と人との関係で、相手を褒めると動きがス…
『孫子(そんし)の兵法』なるものがある。この中で、よく知られる極意の一つに、「相手を知り、己(おのれ)を知れば、百戦危うからず」というのがある。実戦に基づいた…
イタリアのメローニ首相が人気だという。イタリアの首相も日本と同じく、本格的な長期政権はあまりなく、思い起こすのは、ベルルスコーニ首相のみ。このメローニ首相は極…
CNN News を見ていると、「抑鬱(よくうつ)や狂気が芸術の天才を生み出す」というのが出ていた。最近の科学的な研究から実証されたようだ。抑鬱や狂気の芸術家…
11年前のAFPのニュースに、「アメリカ人は、インターネットを手放すぐらいならテレビを捨てる」("Americans would give up TV bef…
人が踏み入れることがない未知への旅ほど人をワクワクさせるものはない。フランスの作家・ジュール・ヴェルヌが書いた『八十日間世界一周』が発表されたのは、1872年…
谷崎潤一郎は『陰翳礼賛』の中で日本人の美意識について説いている。その一つ、「西洋では部屋の中から陰翳を消す事に執着したが、日本ではむしろ陰翳を内にとどめ、そこ…
『歴史は繰り返す』という言葉がある。マルクスをはじめ、多くの人によって語られた言葉ではある。古代ローマの歴史家クルティウス=ルーフスの言葉にも、「 過去に起こ…
少人数の客の目の前で行なうクロースアップ・マジック(Close-up Magic)なるものがある。これに参加した人は、「目の前で行なわれているのに見破ることが…
スペインの画家であるサルバドール・ダリ(Salvador Dalí) は、シュルレアリスムの代表的な画家。自分を天才と嘯(うそぶ)いて憚(はばか)らない言動や…
孔子の弟子には、いわゆる「孔門十哲」や「七十二賢人」と呼ばれる人たちを含め、一説には三千人ほどいたと言われるが、離れたり付き従ったりした人も多かっただろう。弟…
ホメオスタシス( homeostasis)なるものがある。これは、生物などの内部環境を一定の状態に保ち続けようとする傾向のこと。これが心理学的にもその傾向があ…
「犬猿の仲」というものがある。ネット検索すると、芸能人の「犬猿の仲」というものが出てきた。(ミーハー的な心が手伝ってか)つい開けてみると、「誰と誰」という風に…
夜の闇は、何かしら底深いものがある。ことさら、春の闇は感傷を誘うもののようだ。『古今和歌集』の中に収められている凡河内躬恒(おほしこうちのみつね)の歌「春の夜…
3月3日は桃の節句、一般的に「ひな祭り」の日。中国の古い習慣をたずねると「上巳(じょうし)の節句」というものに辿り着く。これがこの節句の源流らしいが、いわゆる…
スパイ映画"007シリーズ"は、1962年に初公開された。ボンド役は、もちろんショーン・コネリー。初映画のタイトルは『007は殺しの番号』で、それを含めて全2…
パラドックスという言葉がある。この意味としては、逆説、逆理、背理などと言われたりする。このパラドックスで有名なのは『ゼノンのパラドックス』。ゼノンは、古代ギリ…
奈良の東大寺で、お水取りが始まった。毎年、3月1日より14日までの2週間にわたって行なわれるもの。厳しい寒さの中でその行事は始まる。そして、最後は二月堂の舞台…
昔は、縁台将棋なるものがあった。決して、今のような寒い季節にやるものではなく、夏の日の夕暮れ時、往来に面した家の前に縁台を出してやるもの。大の男二人が、しゃべ…
「これが目に入らぬか?!」という決めゼリフで思い起こすのは印籠(いんろう)。三つ葉葵の紋が付いた印籠は、水戸黄門であることの証明に使われたが、印籠はその名の如…
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アイルランドと言えば、何かにつけてケルト人やケルト文化が取り上げられる。多神教の雰囲気を持った文化だが、そのケルトと言っても、それほどの昔の話ではなく、紀元後…
心の中にあることを言わないで溜めておくのは精神衛生上良くない。『徒然草』十九段に「おぼしき事言わぬは、腹ふくるるわざなり」と出てくる。著者・吉田兼好の時代には…
「もったいない」という言葉がある。漢字で表すと「勿体無い」となるが、この「勿体」という言葉はもともとは仏教用語で、「本来のあるべき姿」を意味する言葉。「もった…
芥川賞は、今はそれほど大きな話題とならないが、1969年の受賞作・庄司薫『赤頭布ちゃん気をつけて』は、大きな反響があった。この小説は、大学紛争のため東大の入試…
「ここがロードスなり、ここで跳べ」という言葉がある。これは、イソップの寓話に出てくる話。あるホラ吹きの男がいて「オレは、(ギリシャの)ロードス(島)にいた頃、…
いつの頃からか、スポーツニュースが始まると大谷選手の活躍から放映される。メジャーの選手とも伍して戦える日本の選手がいることが素直に誇らしく思える。もう、メジャ…
「不如意」という言葉がある。これは、漢文のように返り点をつけて読み下すと「意の如くなら不(ず)」となり、これを簡単に表現すれば「思い通りにならない」。この「不…
今年のカンヌ映画祭、最高賞のパルム・ドールは、イランの映画監督ジャファール・パナヒ氏の"Un Simple Accident" が受賞して閉幕した。世界には、…
「何もなければ、また来週」先週、わが外国語スクールの生徒さんが帰り際に外国人講師に発した言葉。言われた時には、その講師は真意が良くわからなかったが、すぐに納得…
時々話題になるものに学歴詐称がある。こと選挙になると、その時に提出した学歴に偽りがあると、当選しても無効となる。何人かの国会議員としての当選者が職を追われたの…
近未来を扱った映画の中でアンドロイドに向かって"Are you Real (human being) ?" と訊くシーンがある。本物の人間か、それともアンドロ…
このたび、肺炎のため10日間の休筆を行い、その間、皆様の応援がありましたことに感謝したいと思います。だけども、まだ快癒とまでは行っていなく、いまだにモヤモヤと…
クルマを車検に出した。いつもお願いする自動車整備工場は、いかにも車好きのメンバーで構成されている。車検が通るまでの間、いつも代車を用意してくれるが、そこの整備…
先日の日曜日、近所散策をしていると、向かいからくるTシャツ姿の男性の顔に見覚えがある。誰だっけ? 最近、半ボケのせいか思い出せない。と、そばを歩いていた若い男…
最近、Facebook の友人申請があり、「おっ、昔馴染みだ」と思って開いてみると、最終投稿が10年前というのがあった。こんな調子だとすると、本人死亡のままF…
映画などのワンシーンに出てくるチョッとしたものが多くを語っている場合がある。先日観た映画『PERFECT DAYS』(2023年) にそんなシーンが出てくる。…
先日のMLB (メジャーリーグ) のドジャース対パドレスの試合があった。ここで行なわれたのはデッドボールの応酬。そこではパドレスの投手から、大谷選手が100マ…
ここしばらく書いてきたK書店のことは、実は、わが記憶の中からすっかり消え去っていた。それを突然、思い起こしたのは一つの映画案内からだった。すなわち、先日、偶然…
さあ、どうする? (昨日のブログからの続き)K書店で働かないかという社長の言葉。当時の当方からすれば、決して悪い選択肢ではなかった。いつかは、物書きの一角に収…
肺炎からの完全な回復はまだですが、少しずつ日常に向かっているところです。今日からは休筆前に時を戻して、ブログを投稿したく思います。休筆前の6月7日に投稿した「…
思いを寄せている人に、「あなたのことは忘れました」と言われるとショックだろう。ところが、これを逆手に取ることによって、かえって想いの深さを表現する場合もある。…
『奇貨居(きかおく)べし』という言葉がある。「奇貨」とは、めずらしい貨幣のことで、これをとって置いておけば、値打ちが上がり大変なものとなるという意味。この言葉…
日本のプロ野球の優勝チームは、健闘を讃えて”ビールかけ”を催すが、アメリカのメジャーリーガーたちは、ビールではなくシャンパン。すなわち、"シャンパン・ファイト…
アフリカのタンザニアで1936年に撮られた写真には、奇妙な二人が写っている。これは、この地方に古くから伝わる呪術師。今でもタンガニーカと呼ばれる地域では様々な…
新紙幣がスタートした。20年ぶりとなる新紙幣。今日、銀行で預金を引き出すと全て新紙幣になっているのに驚いた。それで当然なのだが、こうやって少しずつ変えられてい…
オーロラや流星群など、自然が織りなす現象と都会とは相容れないところがある。自然現象を見たければ、極地の大平原に限るが、都会にあるビル群と自然とがタッグを組んで…
「洛陽(らくよう)の紙価を高める」という表現がある。これは、ベストセラーの本になることを婉曲的に表現する言葉。この語源となったのは、中国、魏蜀呉が擡頭していた…
「あべこべ」という意味をあらわす英単語に"topsy-turvydom" というのがある。明治時代になって日本を訪れたアメリカ人は、よくまあ、これだけ逆なもの…
初代・引田天功氏は、水中や爆発などの極限状態から脱出するというマジックで知られ、1970年代に命からがら「脱出」するといったパーフォーマンスで人気をさらった。…
梅雨の雨のことを五月雨(さみだれ)と呼ぶ。特に、静々と屋根を濡らすような雨のことをこう表現するようだ。今日も、五月雨の一日。こんな日は、ちょっと足を伸ばして海…
イタリアの映画監督フェリーニは、数ある映画監督の中でも、かなり特異な人物。その言動に含蓄があり、ふんだんに哲学的断片を感じさせる人物でもある。そんな彼の代表的…
"Longevity" なる単語がある。これは日本語にすると不老長寿の意味となる。この"Longevity" の名を冠した企業が誕生したりと、世のキーワードの…
白眼視という表現がある。これは、無視したり、冷たい視線を投げかけることを言う。逆に、愛想よく迎えることを青眼視と呼ぶ。この「白眼」「青眼」という表現は、中国の…
パリ・オリンピックが近づいてきた。フランスは長い歴史がある国だが、大きな出来事として挙げられるのに紀元800年のシャルルマーニュ(シャルル大帝)の西ローマ皇帝…
ビールの季節になってきた。果たしてビールはいつ頃から作られているのか?それを探れば、いわゆるメソポタミア時代まで遡(さかのぼ)ってしまうようだ。ハンムラビ法典…
「如何に生きるか?」その処世術を語るものとして残されたものに『徳川家康遺訓』なるものがある。これは江戸幕府を作った徳川家康が残したもの。遺訓とするには短いが、…
今、世界で一番ホットな女性シンガーと言えば、テイラー・スウィフト。先日、テイラーのロンドン公演が行なわれ、ウィリアム皇太子がジョージ王子、シャーロット王女とと…
フクロウに宛てられる漢字は「梟(フクロウ)」目を真ん丸にして、木の枝に止まっている姿は何とも愛嬌がある。ちょっと眠そうにも見える。その姿が幸せそうに見えるとこ…
「猫も杓子(しゃくし)も」という表現がある。この意味は「誰も彼もみんな」という意味で使われ、用法としては「猫も杓子もスマホを使う時代」のような表現をする。どう…
「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」これは、江戸時代の俳人・山口素堂が詠んだ句。ホトトギスは、渡り鳥として、5月半ばに飛来して、夏の間、山林で繁殖して、また、東南…