『朝鮮属国史』(宇山卓栄、扶桑社文庫)を読了。このあいだ書店で扶桑社文庫の本を探したとき近くに並んでいたので思わず買ったのだけれど、酷い中身だった。隣国の...
故あって、学生時代に四年間通ったキャンパスに足を運んだ。或る同窓会のためだ。記念館に続くその銀杏並木は、想像以上に傾斜があって坂道に近い。学生時代にはそん...
古書店で『映画の香り』(川本三郎、中央公論社)を見つけて買い求めた。索引を見ると1992~98年ごろの映画評だ(1998年刊)。このころ僕は子育ての真っ盛...
今尾恵介の本は何冊か読んでいたが、この本『地図バカ』(中公新書ラクレ)も凄かった。だいたいにおいて題名に自らを称して「バカ」と付けたのが凄い。養老孟司でも...
高校時代の友人が少し前に引っ越した先が月島だった。その土地のことをときおりSNSで書いているなと思っていったら、みるみるうちにそこに慣れ親しみ、そして地域...
『アウシュヴィッツの生還者』とGod Bless America (Yiddish Version)
『アウシュヴィッツの生還者』(原題:The Survivor、ハリー・レヴィンソン監督)を観た。→https://sv-movie.jp/アウシュヴィッツ...
出張中の機内で観た映画が『水は海に向かって流れる』(前田哲監督)。飛行時間が短いので往きと帰りの時間をつかってギリギリ観終えた。→https://happ...
養老孟司、茂木健一郎、東浩紀という三人の対談『日本の歪み』(講談社現代新書)を読了。買ってしまったあとで、ああ、話者の一人にこの人がいた、最近の言動からし...
話題の『羊の怒る時』(江馬修、ちくま文庫)を読了。副題は「関東大震災の三日間」。震災の翌年1924年12月から1925年3月にかけて『台湾日日新聞』夕刊に...
アメリカ人の鷹揚さにはいつも驚かされるし、世界の中心的な言動や態度にも、ほう、今でもそうなのね、と感嘆しつづけていた。そしてまた、この人たちに美味い酒を造...
このあいだ友人から、蓮實重彦さんが激オコだと連絡があった。そして宮沢賢治の90年目の命日だからと、こんなメッセージが添えられていた。“ドードードードッドコ...
『旅する練習』で三島由紀夫賞を得た乗代雄介による作品だなと思って買い求めた。『本物の読書家』。この作品は2018年の野間文芸新人賞を受賞したものだそうだ。...
『モダン東京地図さんぽ』(和田博文編著、風媒舎)を読了。これは良くできた街角歴史ガイドだ。内容は二つに分かれていて「関東大震災が幻にした東京の心象地図」「...
読みたい本ランキングの上位だという触れ込みで書店の店頭に積んであった。『百年の子』(古市一絵、小学館)。中身は1922年に創立した小学館の、戦前から令和に...
これも中古音盤店でジャケット買いした。ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、オルケストル・レヴォリューショナル・エ・ロマンティーク、モンテヴェルディ合唱団...
アナトール・ウゴルスキが亡くなったことをNumabeさんのブログで知った。→https://numabe.exblog.jp/241919744/このピア...
神保町のこんなところにバーがあったのか、と驚いた。いつも歩いていた道の脇だったからだ。その店(地下にある)に友人と入って、奥の席に座ったとたんに響いていた...
『カレーライスと餃子ライス』(片岡義男、晶文社)を読了。短篇集だ。前半がカレーライス、後半が餃子ライスについての数々の作品からなる。カレーライスについての...
週末にもう一本観た映画が『復讐の記憶』(原題:리멤버[Remember]、監督:イ・イルヒョン監督)。→https://fukushu.jp/サスペンスも...
映画『エリザベート1878』(原題:Corsage、監督:マリー・クロイツァー)を観にいった。→https://transformer.co.jp/m/c...
今年の出だしは、韓国ドラマ『花様年華 ~人生が花になる瞬間~』に、よろめいていた。→https://hankichi.exblog.jp/32890416...
ドメニコ・スカルラッティのチェンバロソナタの音盤を何の気なしに買い求めていた。ドイツ・ハルモニア・ムンディが出している音盤だった。聴き始めてみて、これまで...
『いまだ人生を語らず』(四方田犬彦、白水社)を読了。最初の項「老人にはなったけど…」は、出だしからして良い。“かつて私にとって憧れの老人であった吉田健一は...
週末に最後に観た映画は『ふたりのマエストロ』(原題:Mastro(s)、ブリュノ・シッシュ監督)。→https://gaga.ne.jp/MAESTROS...
このあいだ友人が、司馬遼太郎が書かなかったことについて記していた。→https://maru33340.exblog.jp/33384754/一つは自身の...
友人から、ウィリアム・クリスティという指揮者とレザール・フロリサンという合唱団・管弦楽団を教えてもらっていた。ふうん、そんな演奏家がいるのかと思いながらし...
「このアルバムを製作した当時は、室内楽や歌の伴奏の仕事がとても多く、そのためギターというよりはクラシック音楽全般のお客様のために、共演者のCDとセットで買...
中古音盤ショップの棚にあった一枚を手に取って、おもわず左右を見回してしまった。「こ、これは・・・」と心のなかで呟きながら、そそくさと会計に向かった。諏訪内...
昨日に続けての台湾映画。『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』(英題:A Brighter Summer Day)を観に行った。監督は同じくエドワード・ヤ...
映画『恋愛時代』(監督:エドワード・ヤン、原題:独立時代、英題:A Confucian Confusion[孔子の困惑])を観た。1994年の作品が4Kデ...
太鼓持ちによる体たらくな新書を読んでしまって萎えていたが、この一冊を読んで漸く復活した。『新しい戦前』(内田樹、白井聡、朝日新書)。政治・社会を語るに際し...
『日韓の決断』(峰岸博、日経プレミアシリーズ)を読了。著者は新聞の編集委員で論説委員ということだが、現政権の太鼓持ちでどこをとっても平板だった。考えさせら...
友人が南国土佐に旅に出たと知って、なんだかとっても羨ましく思った。そうはいっても病み上がりだしそうは急には真似できないしと、心が塞ぎそうになっていた。そん...
雑誌『東京人』の今月号の特集は「関東大震災100年」。それを期にインフラの再構築をした歴史の記録だった。隅田川に架かっていた橋のうち、コンクリート床づくり...
映画『福田村事件』を観にいった。→https://www.fukudamura1923.jp/凄まじい社会ドラマだった。観ながら思わず、何度も椅子を掴んで...
病み上がりに難しい本を手に取りすぎた。もうすこし軽いものをと思って積読の山を探した。そして『流星シネマ』(吉田篤弘、角川春樹事務所)を読了。これは何度も読...
友人から、病み上がりにはベートーヴェンをお聴きなさいと言われていた。「好きな演奏家によるピアノソナタ全集または弦楽四重奏曲全集を、あまり深く考えずに好みの...
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『朝鮮属国史』(宇山卓栄、扶桑社文庫)を読了。このあいだ書店で扶桑社文庫の本を探したとき近くに並んでいたので思わず買ったのだけれど、酷い中身だった。隣国の...
ことし生誕百年を迎える作家といえば三島由紀夫だけれど、もう一人、静謐にそれを迎えるのが辻󠄀邦生。1925年9月24日生(日付にちなんでクニ...
高峰秀子の最後の本だという『にんげん住所録』(扶桑社文庫)を読了。平成10年9月~12年12月まで「オール讀物」に連載されたものから纏めたものだそうで、肩...
友人から『藤田嗣治 日々の記録』という資料がWeb公開されていることを教わった。研究代表者∶古田亮、発行者∶東京藝術大学美術館、2022年3月31日発行。...
巌本真理弦楽四重奏団を招いたコンサートを学生時代の部活で企画したと、ずっと思っていた。当時の部長からそのような記憶はないと言われて、それは殆ど映画「砂の器...
久し振りに、これは読まねばと週刊誌を買い求めてしまった。「週刊新潮」7月17日号。→https://www.dailyshincho.jp/common/...
友人たちから、デジタルリマスタリングされたジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団によるシベリウスの交響曲全集が凄いという話を春に聞いていた。→https://...
友人が楽しんでいた『おいしい人間』(高峰秀子、扶桑社文庫)を読了。1950年代から1980年代にかけての文集で、食べ物だけでなく著名人との思い出がふんだん...
雑誌『東京人』の今年8月号の特集は「東京23区の「島」散歩」。島しょ部ではなく23区にそんなに島があったっけ、と思って読んでいくとなるほど、と感心する。ま...
吉村昭といえば父親の書斎にあった『戦艦武蔵』『零式戦闘機』。だからずっと戦記物の小説家だとばかり思っていた。最近、高校時代の友人からトンネルものも良いと言...
日曜日に訪れた美術展で買い求めた『藤田嗣治 パリを歩く』(清水敏男、東京書籍)を読了。美術評論家が藤田の足跡を追ってパリや周辺の町を追体験していくもので、...
熱帯夜に映画『ハルビン』(ウ・ミンホ監督、2024年、韓国)を観た。昨年の百想芸術大賞の作品賞大賞を得たものだ。→https://harbin-movie...
友人から話を聞いて、ああそうだったと慌てて出かけて来た。『藤田嗣治 絵画と写真』展 @東京ステーションギャラリー。→ https://www.ejrcf....
映画『国宝』(李相日監督、2025年)を漸く観に行った。→https://kokuhou-movie.com/小説を読んだときの記憶と異なるところが幾つも...
『今日もウルトラセブンのことを考えていた』(青山通、アルテスパブリッシング)に目を通した。読了した、と書けないのは、全く歯が立たなかったからで、二合目まで...
今年は成瀬巳喜男の生誕120年ということで雜誌「ユリイカ」の7月号特集となっている。普段の「ユリイカ」の特集ものとは違って一冊の殆どが成瀬巳喜男の論評に費...
映画『秘顔』(原題:히든 페이스、英題:Hidden Face、キム・デウ監督、韓国)を観た。→https://synca.jp/higan/オーケストラ...
『ルポ・韓国戒厳令』(日本経済新聞社 ソウル支局編、日本経済新聞出版)を読了。昨年12月3日の事件の背景とその後についてだ。戒厳令は、次のような時期に早く...
社会、会社、組織、学校、家族、趣味、部活など、様々な組織のなかで生きてきた。ひとは生まれてから死ぬまでずっとそういう組織の一員として、或いはそこに属した意...
僕の父親は鋼板を剪断する大型機械を設計製造する仕事をしていた。晴海で開かれていた国際見本市にも出展していて毎年連れていって貰ったし、ときどき会社にも連れて...
弱冠二十歳になったばかりの若きヴァイオリニスト平野友葵(ゆき)のデビュー・コンサートを聴いた。→https://kioihall.jp/20240718k...
『長い読書』(島田潤一郎、みずず書房)を読んでいる。全く知らなかった著者なのだけれど、どうしてか素直に心に入ってくる。読書や本、そして書くことについてのエ...
学生時代からハイドンマニアだった友人に、このあいだ42年振りに会った。静かに昔話から始まったのだけれど、盃を交わし始めたらいつの間にかあのころと同じ口調の...
初めてジョージ・オーウェルの『動物農園』を読んだ。吉田健一訳、ヒグチユウコ画、中央公論新社刊のものだ。この作品を愛するNumabeさんによると、邦訳本は1...
昨夕は何とはなしに身体が怠く感じていた。そんななか、お祭りに行きがてら夕飯を共にしようということになり、家人たちとそぞろ外を歩く。空気が重い。風邪をひいた...
『なぜ日本は没落するか』(森嶋通夫、岩波現代文庫)を読了。Saheiziさんが読まれていて思わず惹き込まれたのだ。共感したところに僕も同様に感銘する。→h...
テレビドラマの『おいハンサム!!』シリーズを楽しく観てきた(監督:山口雅俊、製作:東海テレビ・日本映画放送)。シリーズ1(2022年)→https://w...
オットー・クレンペラー指揮のブルックナー交響曲第9番(第3楽章)を聴いたとき以来久しぶりに心にひどく警鐘を鳴らされた気がした。ほんわかした気持ちで毎日楽し...
古今亭志ん生の『びんぼう自慢』(ちくま文庫)を読了。高校時代のクラスメートの友達だという男が、僕の馴染みにしていた日本橋の小料理屋に通っていたことをSNS...
『日本茶の実践マーケティング』(前田冨佐男、キクロス出版)を読了。このあいだの静岡旅行の際に買い求めた一冊だ。日本茶について僕は殆ど何も知らなかったことに...
静岡の二日目。製茶問屋が営むお茶とお菓子の店「茶町KINZABURO」を訪問した。→https://kinzaburo.com/静岡駅から15分ほど歩いた...
昨日は静岡まで足を伸ばす。県立美術館にはオーギュスト・ロダンのブロンズ彫刻が非常に沢山あって、間近にそれらを眺めているとその量塊に圧倒される。→https...
『なぜBBCだけが伝えられるのか』(小林恭子、光文社新書)を読了。副題は「民意、戦争、王室からジャニーズまで」。帯にはジョージ・オーウェルの言葉が書いてあ...
友人に誘われて現代音楽とテクノ音楽(クラブ音楽)の演奏会を聴いた。フランチェスコ・トリスターノによる「Piano 2.0」と題するプログラムだ。→http...
月曜ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ)の初回を観た。→https://www.fujitv.co.jp/uminohajimari/夜に観終えたあと床に...
坪内祐三が毎日新聞に連載した文章が先月末に久しぶりに上梓された。『日記から 50人、50の「その時」』(本の雑誌社)。2005年4月からの1年間、毎週さま...
ベルリン映画祭で銀熊賞を5度も受賞しているホン・サンス監督の作品を観たのはこれが初めてだった。『Walk Up』(韓国題名:탑、2022年、韓国)。「탑」...
ミン・ジン・リーの小説『パチンコ(Pachinko)』がドラマ化されていることは知っていたがなかなか観ることが出来なかった。ようやくその機会が訪れて一気に...
『国家と音楽家』(中川右介、集英社文庫)を読了。「週刊金曜日」に2011年から二年間に亘って連載されたものに大幅に加筆された力作だった。ナチスに協力したと...