昨夕は友人の計らいで現代音楽を聴くことが出来た。銀座の森岡書店とギャラリー小柳の共同企画展「One Singlebook」に付随した音楽会、向井山朋子ピア...
昨夕は仲道郁代と萩原麻未のピアノデュオコンサートに足を運んだ(文京シビックホール主催「夜のクラシックシリーズ」)。両名とも僕が愛して止まない弾き手なのだけ...
夜に映画『ナチスに仕掛けたチェスゲーム』(原題:The Royal Game、監督:フィリップ・シュテルツェル)を観てきた。→https://royalg...
『放蕩の果て 自叙伝的批評集』(福田和也、草思社)を読了。坪内祐三の本でしか知らなかった彼について、僕は漸く分かりかけてきた。それにしても膨大な知識と理解...
『客観性の落とし穴』(村上靖彦、ちくまプリマ―新書)を読了。刃をつきつけられた感じだ。ああ、僕はこの落とし穴に入っていたと思った。帯にこう書いてあった。「...
中古音盤店で手に取ってみて、あれ、アルヒーフに日本人が録音していたのかと驚いて思わず買い求めたのが、ヘンデルの木管楽器のためのソナタ全集。有田正弘、花岡和...
かなり前、高見順の『敗戦日記』を読んだ。それは日々の社会の出来事、戦況についての思い、文学界でのこと、貸本屋開店について、自分の身の回りの出来事を克明に書...
「封印された“至高の名曲” 「海ゆかば」ははたして軍歌なのか?」と副題がついたCD『海ゆかばのすべて』を買い求めていた。この音盤は永久保存版とも題されてい...
さきごろ読んだ『「海ゆかば」の昭和』のなかで、新保祐司は「海ゆかば」について信時潔が語った言葉を引用している。「自分は歴史の激流中にあつた当時の国民感情を...
ヘンデルの『水上の音楽』は中学のブラスバンド部時代にフレンチホルン担当だったからさんざん演奏した。そしてそのあとは飽きて数十年間は聴こうともしなかった。そ...
信時潔の本を読んだあと、この曲のことがどうしても気になっていた。そして『「海ゆかば」の昭和』(新保祐司・編、イブシロン出版企画)を古本で手に入れて読んだ。...
島田雅彦の『君が壊れてしまう前に』(ジャイブ・ピュアフル文庫)を読了。1998年3月に上梓されたもの。少年の中学2年の正月から中学3年の大みそかまでを描い...
連休の最後は朝から新宿に向かって映画を観る。『君たちはどう生きるか』。先週末からの公開されている宮崎駿監督による最新作だ。→https://www.ghi...
アーノンクール指揮ロイヤル・コンセルトヘボウのドヴォルザークの交響曲第7, 8番も聴いてみた。これも此れまで聴いてきたドヴォルザーク観を底から払いのけるも...
ニコラウス・アーノンクールがロイヤル・コンセルトヘボウを指揮したドヴォルザークの交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』をようやっと聴いた。此れまでの...
近代日本のコラールを聴いたあとは、やはりバッハのコラールを聴きたくなる。ヘルムート・リリンクによる演奏集だ。中身と関係ないけれど、彼はちょっとイギリスのミ...
『信時潔』(新保祐司、構想社)を読了。この人は母校の校歌を作曲した人として覚えていたけれど、読み方は「しんじきよし」だ思っていた。「のぶとききよし」だと知...
『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』(福田和也、河出書房新社)を読了。『サンデー毎日』の連載「コロナ禍の名店を訪ねる」をまとめたものだ。坪内祐三の良き...
島田雅彦の『スノードロップ』を読了。2020年の刊行。雑誌「新潮」の2019年6月号、12月号で発表されたものだ。皇室ものだ。皇后・不二子は堪忍袋の緒が切...
坂本龍一の最後のアルバム『12』をようやっと入手した。亡くなる二年前から一年前にかけて作られた曲だ。このあいだ読んだ『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』で...
坂本龍一の『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』(新潮社)を読了。ここ数カ月に読んだもののなかで最も深い感慨に包まれた。途中、あまりにも壮絶なる記述を淡々と...
思い入れも何もなく、ちょっと気になって買い求めた音盤に至福があった。ヘンデルのオルガン協奏曲集だ。初めて聴く曲がほとんどなのに、これが誠にすばらしく心地よ...
『堤未果のショック・ドクトリン』(幻冬舎新書)を読了。副題は「政府のやりたい放題から身を守る方法」。読みながら身の毛がよだった。やっぱりそうだったのか、と...
友人も名盤としていたチョン・ミョンフン指揮ソウル・フィルハーモニー管弦楽団によるマーラーの交響曲第5番を聴いた。これまで聴いてきたどの演奏よりもストーリー...
いやはや、立つ瀬の無いというのはこのことだと思った。映画『波紋』を観てのことだ。→https://hamon-movie.com/設定されているシチュエー...
島田雅彦がデビューした頃のことを思い出す。僕は会社員として藻搔きながら、なんとか自分の途を作っていこうとしていた。彼のほうは優男にして俊才という風情で、小...
島田雅彦の『退廃姉妹』(文藝春秋)を読了。2005年、戦後60年を機に著者が記した終戦期の女性たちの物語(フィクション)で、雑誌「文學界」の平成15年9月...
友人がこのあいだ聴いていたオルガン伴奏のバッハのヴァイオリンソナタ(BWV1014-1019)を手に入れた。ミッシェル・オークレールとマリー=クレール・ア...
久しぶりに三浦しおんの小説を読んだ。『墨のゆらめき』(新潮社)。下高井戸の書道教室が舞台だ。新宿副都心の片隅にある6階建ての老舗ホテルのホテルマン・続力(...
ブラームスの交響曲の4手ピアノ版を聴いていたが、友人からピアノ版の「ドイツ・レクイエム」もあるよねと言われた。そのことは知っていたけれども聴いたことがなか...
島田雅彦の最新作『時々、慈父になる』(集英社)を読了。自伝記だ。『君が異端だった頃』では彼の若いころの姿を記していたが、こちらの書ではその後現在までについ...
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昨夕は友人の計らいで現代音楽を聴くことが出来た。銀座の森岡書店とギャラリー小柳の共同企画展「One Singlebook」に付随した音楽会、向井山朋子ピア...
吉田健一の『本が語ってくれること』(新潮社)を読み始めた。神保町の「春の古本まつり」で買い求めたもの。昭和46年に1年間に亘って雑誌「文藝」に連載された時...
松本清張の『日本の黒い霧 (上)』。下山事件の次は「「もく星」号遭難事件」だった。昭和27年4月9日に羽田発福岡板付行「もく星」号が離陸20分後に消息を絶...
アンナー・ビルスマが無伴奏ヴァイオリンソナタやパルティータ、無伴奏フルートソナタを弾く音盤を見つけて聴いている。チェロ・ピッコロという通常のチェロより一回...
『日本の黒い霧 (上)』(松本清張、文春文庫)を読み始めた。日本の戦後期に起きたさまざまな事件に対しての清張による論考だった。この本の名前は昔から知ってい...
中学校の同窓会に出て旧友と話をしていると、思い出だけても楽しめる。ちょっと話していただけでも忘れていたその先を思い出す。こんな記憶が脳のなかに眠っていたと...
昨日は卒業した中学の同窓会総会に出席した。これまで出たことは一度も無かったのだけれど、そういう会があると知り思わず足を運んでしまったのだ。出てみて分かった...
昨晩は久しぶりに音楽会に出かけた。紀尾井ホール室内管弦楽団の第138回定期演奏会だ。→https://kioihall.jp/20240419k1900....
『齟齬の誘惑』(蓮實重彦、講談社学術文庫)を読んでいる。前半は大学の入学式、卒業式、学位授与式などでの講話だ。それぞれの人生の契機に対して蓮實さんは、温か...
『バッハ・古楽・チェロ アンナー・ビルスマは語る』(アンナー・ビルスマ、渡邊順生、アルテスパブリッシング)を読了。ビルスマの知己である渡邊氏との対談集だっ...
『「無伴奏チェロ組曲」を求めて』(エリック・シブリン、白水社)を読了。これはこの曲を核に、バッハの生涯と、曲を発見し世に知らしめたカザルスの生涯、そして曲...
アンドレイ・タルコフスキーという監督の名前は知っていたけれど、彼による映画を観たことがなかった。そんななか、柏の映画館で『ノスタルジア』(1983年、イタ...
映画『パスト ライブス』(原題:Past Lives、セリーヌ・ソン監督、2023年、アメリカ・韓国合作)を観た。→https://happinet-ph...
沢木耕太郎の『テロルの決算』(文春文庫)を読了。ものすごい緊迫感のあるノンフィクションだった。昭和35年10月12日のテロルに至るまでの、山口と浅沼のそれ...
NHKスペシャルの余韻がまだ残っている。あとを引くという言葉があるけれど、それは余韻が続くということなのかもしれない。そして今朝は坂本龍一の「12」を聴い...
昨春亡くなった坂本龍一の最後の日々を辿った番組を観た。放送をリアルタイムで観ていたら動揺しすぎて観るのをやめ、改めて録画を観なおした。→https://w...
アンナー・ビルスマのことは気になっていたのに、実は彼による無伴奏チェロ組曲を此れまで聴いたことがなかった。それを聴き始めた。彼はこの曲を3回録音しているそ...
3月の末にNHKスペシャルで「下山事件」が取り上げられていた。未解決事件シリーズ No.10だ。第1部は再現ドラマ仕立て。放送時間にリアルタイムで観たのだ...
桜の名所はどこもかしこも人の山。東京中の人が来ているのではないかと思うほど。千鳥ヶ淵も同様で、歩くだけでも一苦労。お花見に宴会は付き物だけれど、なかなかそ...
『月夜の森の梟』(小池真理子、朝日文庫)を読了。ブログ友の紹介だ。夫の藤田宜永に先立たれた小池真理子が、朝日新聞に連載したものだ。直木賞作家としての書とい...
このあいだ實吉捷郎のご子息(晴夫)が訳したシューペルトの「白鳥の歌」に感心した。懐かしくなって捷郎さんのことを調べていたら、彼の遺稿集が本になっていること...
『愛と、利と』(사랑의 이해、JTBC、2022年)の視聴はようやく第6話に入った。展開が遅いのは韓国ドラマの常だから少しも慌てないけれど、しかしこの作品...
村上龍の『ユーチューバー』(幻冬舎)を読了。表題の書き下ろし作品を含めた短篇集だった。表題作は、作家か昔話をする構図。都心のホテルのVIPルームで執筆活動...
NHKの連続テレビ小説『らんまん』に魅入っている。→https://www.nhk.jp/p/ranman/ts/G5PRV72JMR/牧野万太郎演じる神...
『街とその不確かな壁』(村上春樹、新潮社)を読了。誰にもでも大切にしてきた夢はある。それはいろいろな形だろう。踏破したかった旅。成功させたかった仕事。成就...
久し振りに聴いてみている。ずいぶん前に買い求め聴いていた音盤だ。こちらも優しく朗らかだ。ブレンデルは寄り添い方が素晴らしい。しかし、こちらのジャケットも蒼...
イアン・ボストリッジが歌うシューベルトの「白鳥の歌」を聴いている。伴奏はあのラルス・フォークト。ジャケット写真からして鬼気迫る理由が分かった。この演奏録音...
Netflixで新しく韓流ドラマを観始めるには勇気がいる。映画と違って16話や32話、長丁場を付き合わなくてはならないからだ。途中まで観て駄作と気づくとそ...
先だって相模原市営のキャンプ場で倒木があり事故になったという報道があった。→https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20...
『街とその不確かな壁』(村上春樹、新潮社)を読み始めた。第一部の半ば過ぎくらいまで読んできているのだけれど、まだまだ依然として「その夢」のなかにいるような...
僕の祖父は専売局の専門技監だった。戦前に台湾に赴任して酒、砂糖、塩などの製造を管轄・指導していたという。だから僕の父親が生まれたのも台北で、そこで中学まで...
『真実の終わり』(ミチコ・カクタニ著、岡崎玲子訳、集英社)を読了。ピューリッツァー賞を受賞したアメリカの文芸評論家によるノンフィクションだ。予感しながら読...
映画『パリタクシー』(原題: Une Belle Course、クリスチャン・カリオン監督、2022年)を観た。→https://movies.shoch...
『半導体戦争』(原題: CHIP WAR, クリス・ケラー、ダイヤモンド社)を読了。副題は「世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防」。初めて知った裏話...
古本屋さんチェーン店の棚に並んでいて買い求めた。『半島へ、ふたたび』(蓮池薫、新潮社)。一昔前に売れていたのを思い出したからなのだけれど、北朝鮮に拉致され...
『ウクライナ戦争』(小泉悠、ちくま新書)を読了。この戦争の背景と実際がよくわかった。ブーチンの異常な信念と思惑も理解した。一方で次のような一節では、おなじ...
仕事帰りに神保町シアターでまたも芦川いづみの作品を観た。今回のプログラムの最終週は『硝子のジョニー 野獣のように見えて』(1962年、日活)が掛かっている...
ラドゥ・ルプーによるベートーヴェンのピアノソナタ 第14番嬰ハ短調作品27-2「月光」が入っている音盤を手に入れて聴いている。これは怖ろしく素晴らしくて、...
絶対音感をおおよそ理解出来たので、続いて五嶋龍の本も読む。これも近所の古本チェーン店でDVD付き美本が220円だったので驚いて買い求めた(割引クーポンがあ...