昨夕は友人の計らいで現代音楽を聴くことが出来た。銀座の森岡書店とギャラリー小柳の共同企画展「One Singlebook」に付随した音楽会、向井山朋子ピア...
マーラーの交響曲第1番ニ長調『巨人』は学生時代から何度も何度も聴いてきた。原点はブルーノ・ワルター指揮のニューヨークフィル盤やコロンビア交響楽団のもの。そ...
片岡義男の長編小説を読むのは実に久しぶりだ。そしてこの作品はほんとうにドキドキするような佳作だった。片岡さんがミステリーを書いていたことにも驚いた。『道順...
映画『青いカフタンの仕立て屋』(監督:マリヤム・トゥザニ、原題:Le Bleu du caftan)を観た。今年のカンヌ国際映画祭の国際批評家連盟賞を得た...
『吉永小百合の映画』(片岡義男、東京書籍、2004年)を読んだ。彼女が1959年3月の『朝を呼ぶ口笛』で銀幕デビューしてから1962年4月の『キューポラの...
友人が春に紹介していた音楽「Bagadellen und Serenaden」があった。ウクライナの作曲家、ヴァレンティン・シルヴェストロフのピアノ曲集だ...
そりゃあまりにも急転直下じゃね?どうしてそんなになるのかよ?置いてきぼりにしないでくれ。上下巻を読み通しての茫然自失の状態だ。『永遠と横道世之介』(吉田修...
件の音盤に入っていたブラームスのピアノ三重奏曲第1番は、実は初めて聴く曲だった。この曲もとっても良くて深く吐息をついた。第1楽章は、いかにもブラームス然と...
友人の試聴記を読みながらブラームスの二重協奏曲って聴いていたっけ、と思った。→https://maru33340.exblog.jp/33190256/書...
新保祐司さんによると、四手ピアノ用に編曲する交響曲としては、第2番のほうが第1番より向いているとあった。その理由は、第1番が叙事詩的なのに対して、第2番は...
友人が関わっている広告写真展を観てきた。「あいだにあるもの 〜1970年代の資生堂雑誌広告から〜」→https://gallery.shiseido.co...
美と義(崇高)について・・・カスパール・ダーヴィト・フリードリヒ
新保祐司さんの思考は、あまりにもひたひたと感じ入ることが出来て、だから思わずほかの著作も手に入れてしまった。『フリードリヒ 崇高のアリア』(角川学芸出版)...
フリードリッヒ・グルダが最後に残した音盤を聴いている。モーツァルトかと思いきや、何とシューベルトなのだ。グルダはこの収録に対して次のような言葉を残していた...
グルダのことが気になって読んでしまった。『俺の人生まるごとスキャンダル グルダは語る』(フリードリッヒ・グルダ、ちくま学芸文庫)。破天荒だと思っていたけれ...
買い求めた本『きょうはそういう感じじゃない』(河出書房新社)を読みながら、宮沢章夫さんが昨年九月に亡くなっていたことを初めて知った。徳間書店の文芸PR雑誌...
大幅に遅まきながらアルフレート・ブレンデルに嵌っている。キット・アームストロングのことを知らなければ、この道に来ることもなかったけれど、こんなに幸いなこと...
おなじく連弾版の交響曲第4番ホ短調作品98。オーケストラでの初演は1885年10月25日だけれど、ピアノ連弾版はその前の10月8日に友人たちに披露されてい...
映画『テノール』(原題も 'TENOR')を観た。→https://gaga.ne.jp/TENOR/美声を持つラッパーの男(MB14という実際のラッパー...
新保祐司の『ブラームス・ヴァリエーション』では、初めて知ることも多くて大いに触発された。ブラームスの交響曲のピアノ連弾版があることを知ったのもこの本によっ...
新保祐司さんの『ブラームス・ヴァリエーション』のなかで、何度も登場する前川誠郎という美術史家がいた。新保さんと同様にブラームスの曲のなかでは「ヘンデルの主...
ブラームス三昧の日々のなかちょっと違うものを、とこのあいだ買い求めた音盤を聴き始めた。フリードリッヒ・グルダによるバッハの平均律クラヴィーア曲全集だ。実は...
何度も引き合いに出して恐縮だけれど、また『ブラームス・ヴァリエーション』について。新保祐司のこの本の前半は主題と変奏である。第一主題:物のあはれ第二主題:...
新保祐司さんの『ブラームス・ヴァリエーション』はとても奥行きが深くて、読了したにも関わらず、しばしばぺージを繰って読み返してしまう。いま聴いているのは、ピ...
最近、新聞を読んでもテレビ報道を観ても、ほんとうにがっかりする出来事ばかり。そして事件のえげつない追い方にも興味を削がれる。紙面を開く気力も萎えていた。そ...
柏という街はあまり馴染みがなかったけれど、キネマ旬報シアターがあるおかげで随分と通うようになった。いまは大映4K映画祭が催されている。この会社は1942年...
ああ、やはりそうだったか・・・「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」
だいぶん前、ブラームスの「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」がなかなか良い曲かも、と友人から連絡を貰って、聴いてみて感銘した覚えがある。→https:/...
世の中の動きを各人各様の視点から語る人々がいて、それらの何が真実なのかは渦中にいてもなかなか分からないのが常だ。このところとくに地政学が持て囃されていて、...
『ブラームス・ヴァリエーション』(新保祐司、藤原書店)を読み進めている。これは実に味わいのある一冊で、しかも奥行きが深い。前半はブラームスについて新保さん...
そして赤木圭一郎の『拳銃無頼帖』シリーズの最後の2作『不敵に笑う男』『明日なき男』を観た。片岡さんが次のように評価していた通りの駄作だった。“ロケーション...
是枝監督の最新作『怪物』を観た。→https://gaga.ne.jp/kaibutsu-movie/物の見方受け取り方というのは百人百様で、それによって...
『拳銃無頼帖2 電光石火の男』を観た。→https://www.nikkatsu.com/movie/20445.htmlこの作品について、片岡義男は件の...
このあいだ『芦川いづみ 愁いを含んで、ほのかに甘く』(高橋俊夫・朝倉史明篇、文藝春秋)を読んだことを書いた。→https://hankichi.exblo...
片岡さんの映画にまつわるエッセイや映画評のマニア度は半端ない。これまで何度も感嘆した。そしていま、『一九六〇年、青年と拳銃』(毎日新聞社)を読んでいる。赤...
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昨夕は友人の計らいで現代音楽を聴くことが出来た。銀座の森岡書店とギャラリー小柳の共同企画展「One Singlebook」に付随した音楽会、向井山朋子ピア...
吉田健一の『本が語ってくれること』(新潮社)を読み始めた。神保町の「春の古本まつり」で買い求めたもの。昭和46年に1年間に亘って雑誌「文藝」に連載された時...
松本清張の『日本の黒い霧 (上)』。下山事件の次は「「もく星」号遭難事件」だった。昭和27年4月9日に羽田発福岡板付行「もく星」号が離陸20分後に消息を絶...
アンナー・ビルスマが無伴奏ヴァイオリンソナタやパルティータ、無伴奏フルートソナタを弾く音盤を見つけて聴いている。チェロ・ピッコロという通常のチェロより一回...
『日本の黒い霧 (上)』(松本清張、文春文庫)を読み始めた。日本の戦後期に起きたさまざまな事件に対しての清張による論考だった。この本の名前は昔から知ってい...
中学校の同窓会に出て旧友と話をしていると、思い出だけても楽しめる。ちょっと話していただけでも忘れていたその先を思い出す。こんな記憶が脳のなかに眠っていたと...
昨日は卒業した中学の同窓会総会に出席した。これまで出たことは一度も無かったのだけれど、そういう会があると知り思わず足を運んでしまったのだ。出てみて分かった...
昨晩は久しぶりに音楽会に出かけた。紀尾井ホール室内管弦楽団の第138回定期演奏会だ。→https://kioihall.jp/20240419k1900....
『齟齬の誘惑』(蓮實重彦、講談社学術文庫)を読んでいる。前半は大学の入学式、卒業式、学位授与式などでの講話だ。それぞれの人生の契機に対して蓮實さんは、温か...
『バッハ・古楽・チェロ アンナー・ビルスマは語る』(アンナー・ビルスマ、渡邊順生、アルテスパブリッシング)を読了。ビルスマの知己である渡邊氏との対談集だっ...
『「無伴奏チェロ組曲」を求めて』(エリック・シブリン、白水社)を読了。これはこの曲を核に、バッハの生涯と、曲を発見し世に知らしめたカザルスの生涯、そして曲...
アンドレイ・タルコフスキーという監督の名前は知っていたけれど、彼による映画を観たことがなかった。そんななか、柏の映画館で『ノスタルジア』(1983年、イタ...
映画『パスト ライブス』(原題:Past Lives、セリーヌ・ソン監督、2023年、アメリカ・韓国合作)を観た。→https://happinet-ph...
沢木耕太郎の『テロルの決算』(文春文庫)を読了。ものすごい緊迫感のあるノンフィクションだった。昭和35年10月12日のテロルに至るまでの、山口と浅沼のそれ...
NHKスペシャルの余韻がまだ残っている。あとを引くという言葉があるけれど、それは余韻が続くということなのかもしれない。そして今朝は坂本龍一の「12」を聴い...
昨春亡くなった坂本龍一の最後の日々を辿った番組を観た。放送をリアルタイムで観ていたら動揺しすぎて観るのをやめ、改めて録画を観なおした。→https://w...
アンナー・ビルスマのことは気になっていたのに、実は彼による無伴奏チェロ組曲を此れまで聴いたことがなかった。それを聴き始めた。彼はこの曲を3回録音しているそ...
3月の末にNHKスペシャルで「下山事件」が取り上げられていた。未解決事件シリーズ No.10だ。第1部は再現ドラマ仕立て。放送時間にリアルタイムで観たのだ...
桜の名所はどこもかしこも人の山。東京中の人が来ているのではないかと思うほど。千鳥ヶ淵も同様で、歩くだけでも一苦労。お花見に宴会は付き物だけれど、なかなかそ...
『月夜の森の梟』(小池真理子、朝日文庫)を読了。ブログ友の紹介だ。夫の藤田宜永に先立たれた小池真理子が、朝日新聞に連載したものだ。直木賞作家としての書とい...
このあいだ實吉捷郎のご子息(晴夫)が訳したシューペルトの「白鳥の歌」に感心した。懐かしくなって捷郎さんのことを調べていたら、彼の遺稿集が本になっていること...
『愛と、利と』(사랑의 이해、JTBC、2022年)の視聴はようやく第6話に入った。展開が遅いのは韓国ドラマの常だから少しも慌てないけれど、しかしこの作品...
村上龍の『ユーチューバー』(幻冬舎)を読了。表題の書き下ろし作品を含めた短篇集だった。表題作は、作家か昔話をする構図。都心のホテルのVIPルームで執筆活動...
NHKの連続テレビ小説『らんまん』に魅入っている。→https://www.nhk.jp/p/ranman/ts/G5PRV72JMR/牧野万太郎演じる神...
『街とその不確かな壁』(村上春樹、新潮社)を読了。誰にもでも大切にしてきた夢はある。それはいろいろな形だろう。踏破したかった旅。成功させたかった仕事。成就...
久し振りに聴いてみている。ずいぶん前に買い求め聴いていた音盤だ。こちらも優しく朗らかだ。ブレンデルは寄り添い方が素晴らしい。しかし、こちらのジャケットも蒼...
イアン・ボストリッジが歌うシューベルトの「白鳥の歌」を聴いている。伴奏はあのラルス・フォークト。ジャケット写真からして鬼気迫る理由が分かった。この演奏録音...
Netflixで新しく韓流ドラマを観始めるには勇気がいる。映画と違って16話や32話、長丁場を付き合わなくてはならないからだ。途中まで観て駄作と気づくとそ...
先だって相模原市営のキャンプ場で倒木があり事故になったという報道があった。→https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20...
『街とその不確かな壁』(村上春樹、新潮社)を読み始めた。第一部の半ば過ぎくらいまで読んできているのだけれど、まだまだ依然として「その夢」のなかにいるような...
僕の祖父は専売局の専門技監だった。戦前に台湾に赴任して酒、砂糖、塩などの製造を管轄・指導していたという。だから僕の父親が生まれたのも台北で、そこで中学まで...
『真実の終わり』(ミチコ・カクタニ著、岡崎玲子訳、集英社)を読了。ピューリッツァー賞を受賞したアメリカの文芸評論家によるノンフィクションだ。予感しながら読...
映画『パリタクシー』(原題: Une Belle Course、クリスチャン・カリオン監督、2022年)を観た。→https://movies.shoch...
『半導体戦争』(原題: CHIP WAR, クリス・ケラー、ダイヤモンド社)を読了。副題は「世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防」。初めて知った裏話...
古本屋さんチェーン店の棚に並んでいて買い求めた。『半島へ、ふたたび』(蓮池薫、新潮社)。一昔前に売れていたのを思い出したからなのだけれど、北朝鮮に拉致され...
『ウクライナ戦争』(小泉悠、ちくま新書)を読了。この戦争の背景と実際がよくわかった。ブーチンの異常な信念と思惑も理解した。一方で次のような一節では、おなじ...
仕事帰りに神保町シアターでまたも芦川いづみの作品を観た。今回のプログラムの最終週は『硝子のジョニー 野獣のように見えて』(1962年、日活)が掛かっている...
ラドゥ・ルプーによるベートーヴェンのピアノソナタ 第14番嬰ハ短調作品27-2「月光」が入っている音盤を手に入れて聴いている。これは怖ろしく素晴らしくて、...
絶対音感をおおよそ理解出来たので、続いて五嶋龍の本も読む。これも近所の古本チェーン店でDVD付き美本が220円だったので驚いて買い求めた(割引クーポンがあ...