~おおつごもりに~百八の消せぬ煩悩清めゆく除夜の鐘声(しょうせい)枕頭(ちんとう)に聞く・・・・・・・今年最後の一首を詠んで、過ぎし一年の感謝とします。(画像は今年四月に旅行した奈良の東大寺)(短歌)除夜の鐘声枕頭に聞く
◆こどん・・・子供【用例】お菓子ば買(こ)うちょかんばね。こどんの喜びそうなっば選ばんば。とっしょれ んお茶請けじゃなかっじゃてん、羊羹や煎餅は買うなよ。【一般語訳】お菓子を買っておかないとね。子供の喜びそうなのを選ばないと。年寄りのお茶請けじゃないんだから、羊羹や煎餅は買うなよ。☆とっしょれ・・・年寄り(五島弁)こどん
◆ひっちゃぶっ・・・思い切り破る【用例】さあ、障子ん張替じゃてんしっぱっ ひっちゃぶってしもっよかぞ。【一般語訳】さあ、障子の張替だからかたっぱしから破ってしまっていいよ。☆しっぱっ・・・全部(五島弁)ひっちゃぶっ
屠蘇を漬け元日ばかりは朝酒を呑む楽しみを思う大晦日朝(おおみそかあさ)・・・・・・酒が好きなだけかもしれないが、屠蘇の香りが好きだ。屠蘇の包みを開けると夏目漱石の俳句が記してあった。・・・・・・金泥の鶴や朱塗の屠蘇の盃(短歌)屠蘇を漬け元日ばかりは朝酒を
苔守る古い祠(ほこら)に清らかな幣(ぬさ)たてまつりあらたまを迎う・・・・・散歩道の神社で拝礼。しめ飾りが新しく直されて、歳あらたまるを感じる。ふだん掃除しないところを二時間ほど掃除したら疲れた。来年はもうちょっとマメにやろう。(写真は嬉野市の熊野神社境内の道祖神祠)(短歌)苔守る古い祠(ほこら)に清らかな
◆ことっことる・・・疲れる【用例】ふだん掃除せんところばふんだんに登って拭いたっして半日ぎばったらことってイッピャ呑もごてなったよ。【一般語訳】ふだん掃除しないところを踏み台に登って拭いたりして半日働いたら疲れて一杯呑みたくなったよ。(五島弁)ことっことる
◆おせっそおせっそ餅・・・鏡餅【用例】おせっそは三十日までに飾らんばいなかっぞ。大みそかに飾っ一夜飾りはすっもんじゃなかっぞ。【一般語訳】鏡餅は三十日までに飾らないといけないよ。大みそかにする一夜飾りはやっちゃいけないいことだぞ。(五島弁)おせっそ
今日を生き明日を創る夢を見て夢はカタチのたいせつな部品・・・・・1988年12月7日の読売新聞に出会った。平成改元のひと月ほど前でバブルのころ。記事は電通のマーケティング視点での近未来予想。現在を予見してほぼそのようになっているものもあり面白く読んだ。当時の私は二十代半ば。なりたいように生きて来れたか、やりたいようにやれているか。後悔は後悔。満足は満足。吾唯知足(われただたるをしる)で今を楽しむのみ。☆画像は長崎県波佐見町にあるやきもの公園の陶壁「陶磁の道」(短歌)夢はカタチのたいせつな部品
◆ぎっはっ・・・婚礼や不祝儀にかかわる出費【用例】今月は結婚式に法事に葬式続きでぎっはっにざまにいっぴゃ使(つこ)たよ。【一般語訳】今月は結婚式に法事に葬式続き「お包み」にとてもたくさん使ったよ。☆ざまに・・・とても(五島弁)ぎっはっ
◆ひとっふたっみっよっいつむうななやあここのっとお・・・・・五島弁の特徴のひとつは、文字に表すと・・っと詰まる発音になることが多いといわれますが、数え方もそうした傾向があきらかです。「匹」の場合はいっぴっにひっさんびっ・・・なぜか果物や丸っこい根菜、ボールなどの小さめの個体に限って10個のことを「とおぼ」と表現します。【関連記事】(五島弁)とおぼ-のほほん書斎(日高茂和)◆とおぼ・・・十(数詞方言)【用例】みかんば箱で買(こ)うたてん持って帰らんかな?とおぼぐらいなら荷物にもならんじゃろ。【一般語訳】みかんを箱で買ったから持って帰...gooblog (見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷跡)(五島弁・番外編・時事とか余話)数え方
◆おめだした・・・思い出した【用例】おっどんが子どんの時じゃてん50年ばっかっ前んこっばおめだしたよ。そん頃は自動車の正面に注連飾り(しめかざり)ばすっ人はけっこうおったもんたい。タクシーはしっぱっしちょった。【一般語訳】俺たちが子どもの時だから50年ばかり前のことを思い出したよ。その頃は自動車の正面に注連飾り(しめかざり)をする人はけっこういたもんだよ。タクシーはどの車もしていた。☆しっぱっ・・・全部・すべて(五島弁)おめだした
道行きて心を捉え離さぬは消えゆくもののなつかしみにあり・・・・・・江戸時代ぐらいまでの古い痕跡を見るのがこよなく好きである。歩いてみたくなるのはそうした場所と大都会。懐古とあこがれ。来年旅するところもいくつか決めてある。(写真は今月初旬に鹿島市浜宿で撮ったもの)(短歌)消えゆくもののなつかしみにあり
◆てんぷらてんぷらかんぼこ・・・揚げかまぼこすり身揚げ【用例】もう閉店したばって、〇〇屋のてんぷらはざーまにうんまかったっよな。地元の魚ば骨ごとミンチして、ジャリジャリ・モチモチした食感がなんとも言えずうんまかった。流通商品で白かカンボコも見た目はよかばって、近海の鯵やイワシば使うた(つこうた)黒かカンボコがカルシウム豊富で体にもよかっぞな。【一般語訳】もう閉店してしまったけれども、〇〇屋のてんぷらはとても美味しかった。地元の魚を骨ごとミンチして、ジャリジャリ・モチモチした食感がなんとも言えず美味しかった。流通商品で白いカマボコも見た目はいいけれども、近海の鯵やイワシをった黒っぽいカマボコがカルシウム豊富で体にも良いのです。(五島弁)てんぷらてんぷらかんぼこ
◆かっぽばこっ・・・頬を打つびんたを張る横面をはたく【用例】昔ん映画ば見よったら、若い娘が恋人ん男に「ばか!大嫌い!」ちゆっかっかっぽばこっシーンのあったよ。あっぱか女じゃったよ。【一般語訳】昔の映画を見ていたら、若い娘が恋人の男に「ばか!大嫌い!」って言いながら頬を平手打ちするシーンがあったよ。コワイ女だったよ。(五島弁)かっぽばこっ
耳奥に汽笛の音を残しおき船待つ係船柱(ボラード)静かに眺める・・・・・・物は知っているがその名を知らぬ船をつなぐ道具を調べてみたら、通称ボラードで日本語では係船柱とか繋留柱と呼ばれるそうだ。立ち寄りびとには旅情を誘う港の景色だ。(短歌)船待つ係船柱(ボラード)静かに眺める
◆かっくん・・・①削り節削った鰹節(おかか)②カンナがけした時の削り屑【用例】白菜漬けと冷ややっこにはかっくんばかけんば一味足らんもんねぇ。☆掻き屑の転訛ではないかと推測しています(五島弁)かっくん
◆ぬひと・・・泥棒昨日は航空会社と銀行がサイバー攻撃におっ、各方面に被害のあったよな。しばらく前にはDMMが500億使くサイバーぬひとにおうたよな。北朝鮮のしわざち警察は発表したてん、あっどがしわざじゃろじゃんな。ぬひといんへちゃむくれもーんだ!ち、おらっきろごちゃっよな。☆あっどが・・・あいつらの☆おらっきっ・・・お声で叫ぶ【関連記事】(五島弁・番外編・時事とか余話)ぬひといんへちゃむくれもーんだ!-のほほん書斎(日高茂和)◆ぬひといんへちゃむくれもーんだ!・・・子供が喧嘩した時に発する罵倒語で「ぬすっと野郎のろくでなし!」といった意味合い。【用例】このところん税制論議じゃばってさな...gooblog (五島弁・番外編・時事とか余話)サイバーぬひと
◆なまんくさか・・・生臭い【用例】なんじゃろフライパンのなまんくさかよ。こないだ魚ばソテーしたあとによーと洗(あろ)うちょらんごちゃっよ。【一般語訳】なんだかフライパンが生臭いね。この間魚をソテーしたあとによく洗えてないみたいだ。(五島弁)なまんくさか
たたたたと両手を揃え行き来した雑巾がけを思い出す床・・・・・・飫肥城の藩主居住屋敷の縁側の板張りを見て、バケツに汲んだ水を使って掃除をしたことを思い出した。いったいどこを掃除していたのか確かには思い出せないが、じょじょに濁っていくバケツの水の色の記憶があるので、どこかを拭いていたのだと思う。半世紀ほど前に。(短歌)たたたたと両手を揃え行き来した
◆かっぶせ・・・磯の岩や防波堤や消波ブロックに付着した牡蠣殻【用例】観光客ん人ん磯ば裸足で歩いてかっぶせば踏んで怪我して血だらけぞ。知らんもんちなおそろしかね。【一般語訳】観光客の人が磯を裸足で歩いて牡蠣殻を踏んで怪我して血だらけだよ。経験や知識がないのはこわいね。(五島弁)かっぶせ
◆つんかっつぎ・・・次から次と【用例】忘年会5回、あいさつまわり、あっちもこっちも大掃除、暮れはつんかっつぎこなさんば歳ん明けんよ。(五島弁)つんかっつぎ
山茶花と椿の見分けがつきませんでもそのくれなゐは冬のやさしさ・・・・・以前、見分け方を調べたことがありましたが、身に付きません。山茶花さんゴメンナサイ。椿さんゴメンナサイ。(短歌)そのくれなゐは冬のやさしさ
◆ぶっつ・・・泡【用例】◇先生「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」ここで出てくっうたかたはなんのこっか、日高、答えっみれ。◇日高・はい、泡、五島弁でいうぶっつです。☆五島高校でお世話になった故・Y先生とK先生に捧げる例文としました(五島弁)ぶっつ
(短歌)八百万(8000000・はっぴゃくまん)のひとつなんです
この国のおおかたの人に降誕の祭りは八百万(8000000・はっぴゃくまん)のひとつなんです・・・・・・ 今日、先端に団子のついた赤い帽子をかぶった、もしくはかぶらされたGSの店員とコンビニの店員を見かけた。日本人は寛容にして忙しい民族になってしまった。葬式仏教に属する人多く、挙式のみクリスチャンもそこそこいて、まもなく祈願氏子として初詣。(短歌)八百万(8000000・はっぴゃくまん)のひとつなんです
先輩の母の葬儀に参列し同門の縁で題目を唱ふ・・・・・葬儀に参列すると、帰宅してからもしんみりとしてしまう。無常迅速にして臨終の事を学ぶべしと、いにしえの高僧は語られしとか。南無妙法蓮華経・合掌(短歌)同門の縁で題目を唱ふ
◆とおぼ・・・十(数詞方言)【用例】みかんば箱で買(こ)うたてん持って帰らんかな?とおぼぐらいなら荷物にもならんじゃろ。【一般語訳】みかんを箱で買ったから持って帰らないか?10個ぐらいなら荷物にならないだろう。(五島弁)とおぼ
過ぎし日の転居で空いた本丸に飫肥産の杉天を突き伸ぶ・・・・・・・飫肥城の本丸は江戸時代の前期に地震に見舞われ、隣の現在の小学校が転居先の本丸だったそうだ。綺麗に区画された城のなか全体に並び立つ大きな杉の木は実に不思議な景色だった。(短歌)飫肥産の杉天を突き伸ぶ
(五島弁・番外編・時事とか余話)ぬひといんへちゃむくれもーんだ!
◆ぬひといんへちゃむくれもーんだ!・・・子供が喧嘩した時に発する罵倒語で「ぬすっと野郎のろくでなし!」といった意味合い。【用例】このところん税制論議じゃばってさな、あんインナーとかいうパンツとまっがうごちゃっもんどんが、どあってんこあってん民のためになっごてはせん姿ん見えっきておめれんなかよな。太か声でゆっくるかね、ぬひといんへちゃむくれもーんだ!ち。【一般語訳】このところの税制論議だけどね、あのインナーとかいうパンツと間違いそうな人たちが、どうあろうとこうあろうと民のためになるようにはしない姿が見えて来て愛想が尽きるよね。でかい声で言ってやろうかね、ぬひといんへちゃむくれもーんだ!って。(五島弁・番外編・時事とか余話)ぬひといんへちゃむくれもーんだ!
◆かんげ・・・髪の毛【用例】メノハやヒジキば食べればかんげん黒なっち言うもんのおっばって、あら迷信ち思うよ。【一般語訳】ワカメやヒジキを食べれば髪の毛が黒くなると言う人がいるけれども、あれは迷信だと思うよ。(五島弁)かんげ
◆がさくれ・・・湿疹ぶつぶつ【用例】草むしっばしたら、草負けしたっじゃろ、がさくれんできてかゆかよ。【一般語訳】草むしりをしたら、草負けしたんだか、ぶつぶつができて痒いよ。(五島弁)がさくれ
◆いっこっか・・・がんこ【用例】A.あいたこら、腰ん痛かよ。B.どがんしたっか?A.うちん爺ちゃんがいっこっかもんじゃてん、餅はどあってんこあってん、杵と臼でつかんばち言うもんじゃてん、きつかめおっ搗いたら全身筋肉痛ち。【一般語訳】A.あー痛い、腰が痛いよ。B.どうしたんだ?A.うちの爺ちゃんが頑固者だから、餅はどうしてもこうしても、杵と臼で搗かないといけないと言うものだから、きつい思いをしながら搗いたら全身筋肉痛だよ。(見出し画像は五島市福江の石田城の東台場跡)(五島弁)いっこっか
南国は街路樹までも南国で夕空さえもちょっとリゾート・・・・・・棕櫚だと思うのだが、南国イメージの背の高い木があちこちに植えてあった。佐賀県内でも見かけるので、南国専門の木ではないようだが、やはり南国をイメージしてしまう。「南国」は以上の短文に六回頻出。(短歌)夕空さえもちょっとリゾート
◆つ・・・魚のうろこ(傷跡の)かさぶた【用例】せっかっ治りかかっちょっとじゃてん、用心してつば剥がさんごてせんばぞ。【一般語訳】せっかく治りかかっているんだから、用心してかさぶたをはがさないようにしないとね。(五島弁)つ
◆どっぺりすっ・・・腹一杯でじゅうぶんまんぞくする【用例】ゆうべん呑んかたは中華料理じゃったばって、つんかっつぎに料理ん出て来て腹んばっきるっごてどっぺりしたよ。【一般語訳】ゆうべの宴会は中華料理だったけど、次から次に料理が出てきて腹がはち切れるくらい満腹だったよ。(五島弁)どっぺりすっ
◆そうどもうど・・・大騒ぎ侃侃諤諤(かんかんがくがく)空騒ぎ【用例】マスコミでん、SNSでん、よーと事の本質と重要度や優先順ば考えっ見るごてせんば、ただんそうどもうどちこっも多かもんたい。【一般語訳】マスコミでも、SNSでも、よくよく事の本質と重要度や優先順を考えて見るようにしないと、ただの空騒ぎということも多いもんだよ。(五島弁)そうどもうど
◆はぶてふうてはーてふーて・・・不機嫌丸出しでいること☆はぶてるはぶつっの強意【用例】○○はキンカンばわけっもらわんじゃったちはぶてふうてして会う人会う人にくどめっさるっじょっとぞ。【一般語訳】○○はキンカンを分けてもらえなかったと言って、会う人会う人にグチを言ってまわってるんだぞ。☆くどめっ・・・不平を言う(五島弁)はぶてふうてはーてふーて
陽が昇る海のかなたは茫洋と遥かにひろがりAhPacific・・・・・日豊本線の車窓から海が見えた。太平洋を望むことはめったにないだけに、今回の旅の楽しみのひとつ。矢沢永吉の「時間よ止まれ」は好きな曲だ。歌詞に出て来る「AhPacific」を思い出し、スマホで聴きながら一首偶成。(短歌)遥かにひろがりAhPacific
◆えのうっ・・・家の中【用例】今度ん土日は雪ん積もっとちじゃん。えのうっで過ごさんばばいね。【一般語訳】今度の土日は雪が積もるんだってね。家の中で過ごさないといけないね。(五島弁)えのうっ
◆ねっつっ・・・根本【用例】昨日ん一人相撲の事故は街路樹ばねっつっか倒してしもちょったっちた。居眠りかスマホいじり運転じゃろじゃん。【一般語訳】昨日の一人相撲の事故は街路樹を根本から倒してしまってたんだって。居眠りかスマホいじり運転だろうね。(見出し画像は五島市福江の石田城蹴出門内の桝形遺構)(五島弁)ねっつっ
始発にて旅に出ようと道ゆけばワンちゃんお散歩人ひた走る ・・・・・・寒くなってから朝の散歩をやめていますが、暗くても寒くてもガンバっている人がおりました。私は怠け者の旅を少々。(短歌)ワンちゃんお散歩人ひた走る
◆あっどん・・・彼らあいつら【用例】あっどんは、どあってんこあってん既得権益にしがんつっ時代に合わせた改革ばすっみちゃ知らん!【一般語訳】あいつらは、どうしてもこうしても既得権益にしがついて時代に合わせた改革をする道を知らん! (五島弁)あっどん
雨戸見てそのものの名を思い出す戸ぶくろ戸ぐるま開け閉めの音も・・・・・・古いものの残っている場所を好んで歩くので、今では見かけなくなったものに出会うと瞬時に記憶が開くことがある。木の窓枠とか雨戸とか、一般の住居では絶滅に近い。(短歌)戸ぶくろ戸ぐるま開け閉めの音も
◆きんなぎんな・・・(元来白かったものが)黄色っぽい【用例】学生ん時に買(こ)うた本ばそびっだしたら、色ん変わってきんなぎんなしてしもちょったよ。【一般語訳】学生の時に買った本をひっぱりだしたら、色が変わって黄色っぽくなっていたよ。(五島弁)きんなぎんな
◆ちんたか・・・冷たい【用例①】ざーまに外は冷えちょっよ。手のちんとなってしもたよ。【一般語訳】とっても外は冷えているよ、手が冷たくなってしまったよ。【用例②】あっだ世間で騒がれっかっ、男ん方ん態度んざまにちんとなったっちた。【一般語訳】あれたちは世間で騒がれてから、男のほうの態度がとても冷たくなったそうだ。(五島弁)ちんたか
◆さっぼざっ・・・鷺浦崎(さきほざき。見出し画像は五島市福江の埋め立て前の石田城・東台場外の鷺浦崎と思われる場所。実際はもっと現在の武家屋敷の近いところを差したと考える。)・・・・・・親父かっ聞いちょったてん、懐かしか言葉よな。今では埋め立てられっさっぼざっ の地名は知ったもんもすっなかろじゃんな。そっがさな、保育園の名前に残っちょっとば知って嬉しかったよな。【一般語訳】親父から聞いていたから、懐かしい言葉です。今では埋め立てられてさっぼざっ の地名は知っている人も少ないでしょうね。それがですね、保育園の名前に残っているのを知って嬉しかったんですよ。・・・・・・福江小学校の校歌の一番の歌い出し「さきほの水はテームスの岸に通いて狭き世ぞ」という文語調と文言に、明治期に結んだ日英同盟の残り香を感じる。校歌は「...(五島弁・番外編・時事とか余話)さっぼざっ
いにしえの面影求め歩く街古地図の場所に寺は残りぬ・・・・・・時おり江戸時代に街道だったり集落だったりした場所を散歩するのが楽しみのひとつだが、古地図の場所に今も残っているものを知るとその場所への親しみ懐かしみが一気に増してくる。(短歌)古地図の場所に寺は残りぬ
◆みじゃくるっ・・・形が崩れる◆みじゃくっ・・・形をこわす【用例】あらよー、寄せ鍋に豆腐ば入れた後にそがん混ぜくってよかもんちかな。豆腐んみじゃくれっしまうぞ。【一般語訳】あらあら、寄せ鍋に豆腐を入れた後にそんなにかき混ぜていいもんか。豆腐が崩れてしまうぞ。(五島弁)みじゃくるっみじゃくっ
◆ずんだれまわっ・・・なまけるだらだらと過ごす【用例】こらっ、なんばずんだれまわっちょっとか!さんかさんかちゆーちょらんで部屋なっと片付けんか!☆さんかさんかちゆーちょらんで・・・寒い寒いと言ってないで(五島弁)ずんだれまわっ
祈るかにポストに入れた文はなに恋の告白それとも願書・・・・・信号待ちの間に目にした光景がとても印象的でした。女子高生がポストに投函する瞬間、手紙を合掌した両人差し指と両親指で挟み持ち、ちょっと拝むようにして投函する姿に、願いよかなえと応援する気持ちになりました。(短歌)恋の告白それとも願書
◆よどるっ・・・うんざりするあきあきする※よどれひっぱっという強意表現もある。食べ飽きることにも使う。【用例】役人や政治家ん問題ば先送りすっとにはよどれひっぱっよ。次ん選挙ではよーと情報ば集めっ判断して投票せんば。【一般語訳】役人や政治家が問題を先送りするのにはうんざりするよ。次の選挙ではよくよく情報を集めて判断して投票しなけりゃ。(見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷跡)(五島弁)よどるっ
◆きつねんごしゅげん・・・天気雨通り雨【用例】せっかっ洗車ばしたとけ、きつねんごしゅげんで汚れっしもたよ。【一般語訳】せっかく洗車をしたのに、通り雨にあって汚れてしまったよ。☆きつねん・・キツネの☆ごしゅげん・・祝言(結婚式)全国的にある民話風の慣用語の五島弁版だが、めったにない現象のたびに祖母が口にしていた。(五島弁)きつねんごしゅげん
燈籠に刻む諱(いみな)にありし日の武士の姿の凛然を思う・・・・・・諱(いみな)まで記している石塔も珍しいような気がした。嬉野市塩田町の吉浦神社にある蓮池藩の家中が奉納した石灯籠に、その時代を確かに生きた武士の姿を感じた。(短歌)燈籠に刻む諱(いみな)にありし日の
◆うっちゃがっ・・・のぼせる【用例】さんかったてん、長風呂ばしたらうっちゃがってしもたよ。ふらふらすっ。【一般語訳】寒かったから、長風呂をしたらのぼせあがってしまったよ。ふらふらする。☆意味を強めるためにうってうっちゃがっという表現もある。(五島弁)うっちゃがっ
目をさます緑の草原あらわれる師走の田んぼのひこばえ綺麗・・・・・・還暦を過ぎてから、「ひこばえ」の意味を知った。米を食べて生きてきたのが恥ずかしくなったが、いくつになっても知る・心が動く・それをなにがしかのことに活かすのはいい。つたない歌一首にしても。(短歌)師走の田んぼのひこばえ綺麗
◆みろごちゃなか・・・見たくない【用例】ニュースに出てくっにってんなか政治家や悪事ばはたらいたやっどがツラはみろごちゃなかよ。【一般語訳】ニュースに出て来る憎たらしい政治家や悪事をはたらいた奴らのツラは見たくないよ。(見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷跡)(五島弁)みろごちゃなか
◆しげらかす・・・たくさんのものを広げる場所を埋めるとっ散らかす【用例】じいちゃんの様子ば見に行ったら部屋にも縁側にも本や書類ばしげらかしちょったてん、どがんしたっかな、ち聞いたら、「断捨離」。ち一言ゆっかっ黙々と作業ば続けたよ。【一般語訳】じいちゃんの様子を見に行ったら部屋にも縁側にも本や書類を広げていたから、どうしたんですかって聞いたら、「断捨離」。って一言って黙々と作業を続けたよ。(五島弁)しげらかす
枝までもからくれなゐに染まってる神代もきかぬことよね業平・・・・・・古典ファンに叱られそうなパロディ。業平さん、なれなれしくしてごめんなさい。ちはやぶるかみよもきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは(在原業平)(短歌)枝までもからくれなゐに染まってる
◆こんがーちゃ・・・この野郎!☆こんがーちゃこら!と強意しての用法もある【用例】こんがーちゃこら!うんがごてうそへっぱっどん言うて逃げまわれば、おっどんもとことん追求せんばいかんごてなっぞ。【一般語訳】この野郎!おまえみたいにウソ八百を並べ立てて逃げ回るんだったら、俺たちもとことん追求しなければいけなくなるぞ。(五島弁)こんがーちゃ
街道に人行き交いし跡を見る何の石碑かさだかならねど・・・・・・消えゆくものの面影を求めて街道の跡を歩いたりするのが好きだ。病気や災難に対して天と神仏に祈るしかなかった時代の痕跡がその場所にはある。☆長崎街道跡武雄温泉付近にて。(短歌)何の石碑かさだかならねど
幽霊の正体見たり枯れ尾花って談志が噺のマクラで言ってた・・・・・・「へっつい幽霊」のマクラだったと思う。YouTubeなどなかった高校の頃、エアチェック(ほぼ死語)してカセットテープに録ったものを何回も聞いては東京に行くことにあこがれていた。(短歌)談志が噺のマクラで言ってた
◆こゆか・・・・色が濃い液体などの濃度が濃い【用例】うわっ、お湯ん足らんじゃった。焼酎のお湯割りんざまにこゆか。【一般語訳】うわっ、お湯が足りなかった。焼酎のお湯割りがとても濃すぎる。(見出し画像は友人提供のもので五島市の海) (五島弁)こゆか
まぶしくて見つめることができなくて木漏れ日つくる樹木探した・・・・・・誰かをまぶしくて見つめることができなくて、そんな日があったような気がする。という木漏れ日に誘われてできた物語。(短歌)まぶしくて見つめることができなくて
◆ばったおすばったおるっ・・・自転車に乗っていて倒れる【用例】やっぱっ自転車に乗っ時はヘルメットばしちょったほうがよかよ。昨日隣ん中学生が自転車に乗っちょって、路駐ん車ばよけたらバランスば崩して ばったおれたっちた。縁石で頭ば打ったばってヘルメットに守られっ、どがんもなかったちた。ヘルメットばしちょらんじゃったら死んじょったかもしれんちゆーじょったよ。【一般語訳】やっぱり自転車に乗る時にはヘルメットをしていたほうがいいよ。昨日隣の家の中学生が自転車に乗っていて、路駐の車をよけたらバランスを崩して こけたんだって。縁石で頭を打ったけれど、ヘルメットに守られて、なにもなかったんだって。ヘルメットをしていなかったら死んでいたかもしれんという話だったよ。(五島弁)ばったおすばったおるっ
私が家庭用の陶磁器流通の仕事に東京でついたのが1985年ごろで、そのころにはすでにカートン(ダンボール箱に最終梱包し終わった荷物のこと)入りの荷姿で全国の主要産地から消費地へ向けて発送されるのが主流になっていました。1990年のはじめに長崎県波佐見町の陶磁器の産地問屋に転職しました。荷物を数える単位を、以前の会社では、同業他社も含めて「●●カートン」と表現していましたが、産地の会社では一俵、二俵・・・と、米俵を数えるように表現していました。しかし、いつのまにか「●●カートン」が主流になって、私が引退するころには一俵、二俵・・・の数え方をする人はいなくなっていました。これは、江戸時代から昭和の敗戦からしばらくまでを、ワラで荷造りして俵に詰めて出荷してきたことの名残りだと思います。以前、有田の九州陶磁文化館で...一俵二俵・・・やきもの産地のお話
紅葉を見てはついついスマホ向く月並みなことと恥じらいながら・・・・・・コンデジも死語になりつつあるのではなかろうか。もはや今さらではあるが携帯電話のカメラ機能が素晴らしい。人と同じことをするのはシャクだと思うアマノジャクのはずだが、見事なものを身近に見るとポケットからするりとスマホを取り出してしまう。(短歌)月並みなことと恥じらいながら
◆ぶっぶっでん・・・フグ(魚名方言)【用例】あいたこら!またぶっでんの釣れたよ。ここには食べらるっ魚はおらんとかね。【一般語訳】あらあら!またフグが釣れたよ。ここには食べられる魚はいないのかね。(五島弁)ぶっぶっでん
あるじなき門(かど)を閉ざした寫眞舘あまたの思い出紙に映して・・・・・・佐賀神社の近くに寫眞舘という文字使いの看板の店舗があった。かなり前に店を閉じたものと思われるが、数えきれないくらい思い出がつくられた場所に違いない。(短歌)あるじなき門(かど)を閉ざした寫眞舘
◆くらかけ・・・品のよくない食べ残し食い散らかし【用例】あらよー。どこん子どんじゃろ兄ちゃんじゃろ知らんばって、公園のベンチにいっぴゃこっぴゃくらかけば散らかしたまんまにしちょっ。親ば鍛え治さんばどがんもされん。【一般語訳】あれまぁ。どこの子供だかお兄ちゃんだか知らないけれども、公園のベンチにいっぱい食べ残しを散らかしたままにしているよ。親を鍛えなおさないとどうにもならないね。(五島弁)くらかけ
◆まふんなか・・・間が抜けている(マヌケである)【用例】まふんなか話ぞ。ここ三日ばっかっ急須ん蓋んなかなかち探し回ったら、ふだん開けん戸棚んなかにシノベちょったっち。【一般語訳】間抜けたはなしだよ。ここ三日ばかり急須の蓋がないないって探し回ったら、ふだん開けない戸棚の中にしまいこんでいたよ。※しのべる・・・しまう収納する(五島弁)まふんなか
あざやかさ二月の花より渋いけど目覚めるほどにくれないきれい・・・・・・ここ数日、あちこちで見事に色づくものだと感じいってしまっている。杜牧の漢詩「霜葉は二月の花よりも紅なり」をダシにして一首。(短歌)目覚めるほどにくれないきれい
◆たんきっ・・・痰つば【用例】こらっ、くしゃみばすっときはハンカチば口に当てれ!たんきっの飛んだらじゃっかろが! 【一般語訳】こらっ、くしゃみをするときはハンカチを口に当てろ!たんつばが飛んだらバッチィだろう! (五島弁)たんきっ
さまざまに色とりどりの散りもみじポプリにしたら香りよさそう・・・・・近所の山城跡へ行くと踏むのがもったいないような紅葉の絨毯。ブレンド茶かポプリに見えてきたけど、あまり香りはしなかった。きれいだったのでガラスのケースに入れて飾りたくなった。(短歌)ポプリにしたら香りよさそう
◆さんか・・・寒い【用例】A.さんかねぇ~B.およー、もう10度なかもんのさんかはずよ。【一般語訳】A.寒いねぇ~B.ホントだねぇ、もう10度ないんだから寒いはずだよ。(五島弁)さんか
◆はばしか・・・激しい乱暴【用例】映画ん007シリーズば見ていきよっとじゃばって、ざーまにはばしかアクションやカーチェイスば、よー撮影したねち関心すっとち。【一般語訳】映画の007シリーズを見ていってるんだけど、とても激しいアクションやカーチェイスを、よく撮影したもんだと関心しているよ。(見出し画像は鹿児島城の西南戦争の時の銃弾跡・銃撃戦のイメージとして)(五島弁)はばしか
ふるさとの島へとかかる雲の橋こころは通う時流れても・・・・・・友人のSNS記事に五島灘の美しい画像が上げられていたのでオネダリして流用させてもらった。写真を見た瞬間に一首湧いた。(短歌)ふるさとの島へとかかる雲の橋
◆ふんだん・・・踏み台【用例】A.LEDに替えっかっ、もう蛍光灯んタマば替ゆっこっものーなっもんの、ふんだんは使わんてん処分してよかばいね。B.あらよー、なんちこっば言うとかな・・・換気扇やエアコンやち、タッカとこにあっもんば世話すっときに要るじゃろがな。【一般語訳】A.LEDに替えてから、もう蛍光灯のタマを替えることもなくなったんだもの、踏み台は使わないから処分していいよね。B.あらまー、なんということを言うんですか・・・換気扇やエアコンみたいな、高いところにあるものの世話をするときに要るじゃないですか。(五島弁)ふんだん
◆がんたれ・・・かたくちいわし【用例】ウチんば爺ちゃんがカルシウム対策で味噌しゅっのダシは煮干しにしてくれんかち言うもんじゃてん買いに行ったらアジやアゴやち種類のいろいろあっとね。安かったてんがんたれん煮干しにしたよ。【一般語訳】ウチの爺ちゃんがカルシウム対策で味噌汁のダシを煮干しにしてくれないかって言うものだから買いに行ったらアジや飛び魚やって種類がいろいろあるのね。安かったからかたくちいわしの煮干しにしたよ。※アゴ・・・飛び魚(五島弁)がんたれ
商業捕鯨が再開された効果か、もしくは地域性なのか、近所のスーパーに常時鯨が並ぶようになった。福江島にいた子供のころはけっこう食卓に出ていたが、好きな方ではなかった。社会人になってからは貴重で高価な珍味となってしまって食べることもなかったが、東京で働いていたころにたまに寄っていた寿司屋の親父さんが、いついつくればミンクの刺身が手に入るから食べにこないかというので、初めての経験でもあり誘いにのって出かけたことがあった。それはそれは口の中で溶けるというがぴったりの稀な体験だった。鯨を再認識したが、しばらくは幻の食材の時期が続いていた。狂信的な反捕鯨連中の活動もあり、世界までその風潮に染まり、鯨を食べる文化に負の印象を植え付けられて以降の状況に変化が来ている。世間や世界が何を言おうが、日本人は鯨を大切に扱ってきた...誇りを持って鯨と向き合う
神前の不侵不瀆の四文字をプーチン閣下に見せてやりたい・・・・・天領日田の八坂神社の前に「不侵不瀆」と彫られた石塔があった。侵略者に見せてやりたいものだと思った。平和を祈願。(短歌)プーチン閣下に見せてやりたい
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◆やたくっやたくり・・・過剰なおしゃべり【用例】あん人んやたくりちは聞いちょったばって、話のなんかなんか。逃げ出すとに苦労したよ。 【一般語訳】あの人がおしゃべりだとは聞いていたけれども、話が長い長い。逃げ出すのに苦労したよ。 (五島弁)やたくっやたくり
◆のっぺづらのっぺのっぺ・・・鉄面皮ツラの皮が厚い【用例】あら、見て見れち。あっだけ人に笑わるっこっばしちょってのっぺのっぺしたツラして人になんじゃろ言いよっよ。じゃっーげだ。【一般語訳】ほら、見てみろよ。あれだけ人に笑われることをしておきながら何くわぬツラの皮が厚い態度で人に何か言っているぞ。気色悪いな。(五島弁)のっぺづら
◆どあってんこあってん・・・どうしてもこうしてもなにがなんでも【用例】◎◎は痛風でいたかめにおーちょっとけ、どあってんこあってん、食ぶごちゃっもんは食ぶっとちゆっ、真子や白子ばしゃーしゃ食ぶっとで、再発が心配ち奥さんのくどめっじょったよ。【一般語訳】◎◎は痛風で痛い目をみているのに、どうしてもこうしても、食べたいものは食べると言って、真子や白子をしょっちゅう食べるので、再発が心配だと奥さんがグチってたよ。(五島弁)どあってんこあってん
◆つんび・・・独楽の芯【用例】やすりでツンビばしっかっ研いであっどが独楽ば片っ端かっこっかってくるって!【一般語訳】やすりで独楽の芯をしっかり研いであいつらの独楽を片っ端から打ち割ってやるぞ!☆子供の遊びは大人の世界の予行演習の側面もあったのか、弱肉強食の厳しさとルールには悔しくても従い恨みを残したりしないし、汚いことをする奴は仲間に入れないということもあった。私たちのこどもの頃の投げ独楽では、負けた順に場に出し、後から場に出す物は場に出ている独楽に当ててキズを付けたり割ったりするのが勲章だった。さながら果し合いのようなことをやっていたのだから、今思うと恐ろしい。でも楽しかった。(五島弁)つんび(思い出話の余談付き)
◆ぼっば・・・神社のお祭りの時に現れる獅子【用例】子どもん時はボッバに噛んでもらえば病気ばせんちいう迷信のあって、よう親にボッバんところに連れて行かれよったよ。【一般語訳】子どもの時はボッバに噛んでもらえば病気をしないという迷信があって、よく親にボッバのところに連れて行かれていたよ。☆祭りの時に神輿の巡行に随伴する天狗とボッバを小学生高学年になるとはやし立てて怒った天狗とボッバに追いかけられるスリルを楽しんでいました。天狗に追いつかれると容赦なく杖で叩かれるので必死で逃げました。(見出し画像は五島市福江の石田城近くの五島家家中屋敷遺構)(五島弁)ぼっば
◆ぼうまんふっ・・・のぼせるあわてふためく我を見失う頭が真っ白になる【用例】はよせれ、はよせれ、ちせかされっ、ぼうまんふって出てきたらスマホも財布も忘れっしもちょってオージョコージョしたっち。【一般語訳】早くしろ、早くしろってせかされて、あわてふためいて出てきたらスマホも財布も忘れてしまっていてニッチモサッチモいかなかったよ。(五島弁)ぼうまんふっ
◆かとっぽ・・・ハコフグ(魚名・顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系フグ目フグ亜目ハコフグ科ハコフグ属)【用例】かとっぽん味噌焼は名物でうんまかち評判じゃばって、魚屋さんで売っちょっとは見たこっのなかてんなかなか食べられんね。【一般語訳】ハコフグの味噌焼は名物で美味しいって評判だけれども、魚屋さんで売っているのは見たことがないからなかなか食べられないね。(見出し画像は友人提供のもので五島市の海)(五島弁)かとっぽ
◆ぼっくっ・・・たっぷり多めに必要より多く過剰に強く【用例】ラーメンにニンニクばぼっくっ入れたてん、我ながら臭(くさ)かよ。【一般語訳】ラーメンにニンニクをたっぷり入れたから、我ながら臭いよ。(見出し画像は五島市福江の石田城の舟入遺構)(五島弁)ぼっくっ
電波・東京まで1000キロ離れたあの島であこがれは朝の光に寄り添って大人の気分を運んでくれたいつかそのうちカッコイイ男になれる予感がしていた始めて聞くような物語始めて聴くような音楽にまだ見ぬ景色を思い描いてラジオを浴びてた十三歳のころ東京まで1000キロ離れたあの島で驚きは閉じた窓から忍び込む世界で起きてるいろんな出来事いつかそのうち放送で名前を呼ばれる気がしてた素敵な暮らしや人々や素敵な出会いや出来事が自分に起こると夢を描いたラジオを浴びてた十五歳のころ東京まで1000キロ離れたあの島でダイヤルは見えない電波に光を当てる息をひそめてゆっくり回すジャミングや混線の矢をくぐりぬけかすかに聞こえるあのあこがれのスターの話や歌う声スターの笑顔も目に浮かびいつか会えると信じ始めたラジオを浴びてた十七歳のころ東京ま...電波・東京まで1000キロ離れたあの島で(歌詞)
今年から森林環境税を国税として徴収されるようになった。徴税目的はさまざまだろうが、過去の政策が裏目に出た花粉症という国民的公害病の解決にも有効に使ってもらいたいものだと思う。先日買った羊羹を開けたところ、経木に包んであった。近頃では経木の模様の樹脂製の包材もあるなかで、天然の木製の経木がなんともなつかしかった。木の香りが嬉しくて鼻に近づけて大きく息を吸った。半世紀ほど前の子供のころには経木は包装材料として大活躍だった。魚のすり身や肉などの、ウエットな食材を包むのによく使われていた。はじめて食べた納豆も経木にくるんであったのを今でもおぼえている。経木の材料は杉やヒノキが使われるという。自然の香りが食べるものをいっそう美味しくしてくれるような気がする。経木と森林環境税
梅雨入りでしょうか、雨の日々が始まるようです。一首詠みます。ようやくに梅雨来たるらし水田に水満ち満ちよ豊作を祈る水田に水満ち満ちよ豊作を祈る(短歌)
ほとんどの建物の解体が終わった佐賀県嬉野市の嬉野医療センター跡地だが、ドクターヘリのヘリポートは解体されずに残っている。もちろん移転先の新病院にはヘリポートは設置されており、私も数回発着を目にしたことがある。旧病院のヘリポートだが、推測ではあるが緊急時に備えて機能を温存し、時が来るまで解体しないようにしているのかもしれない。もしそうであれば、企図した方々の配慮をたたえたい。解体後も残るドクターヘリポート(嬉野医療センター跡)
吉田拓郎のアルバム「ライブ’73」は私が十歳のころのライブ録音盤だ。誰に録音してもらったのか覚えていないが、十代のころテープを持っていた。いつしかそのテープもどこかへ行ってしまったが、どうしても折に触れ思い出す曲があった。「都万の秋」(岡本おさみ作詞吉田拓郎作曲)である。都万の秋を聴きたくて再発のCDを買った。都万は島根県の隠岐の島の漁村のようだ。歌詞の概要は、風来坊のような旅人が隠岐の島を旅する。そこで漁師の夫婦と出会い、とくに「おかみさん」の生き様に感銘する。歌はこう締めくくられる「海の機嫌をとってきた都万のおかみさんたちひと荒れすりゃひと年も老けてきた明日の朝は去ってしまおうだってぼくは怠け者の渡り鳥だから」海という危険な場所での仕事はまさに命がけの仕事だ。また、個人営業の漁師はいくらか危険でも危険...吉田拓郎の「都万の秋」と志ん生の「大津絵冬の夜」
省略語では「ギョニソ」は好きなほうです。なぜかトキメキます。こどもの頃の弁当や、学校から帰って小腹がすいた時にまるかぶりした記憶が甘美に意識をくすぐるのでしょうか。もちろんギョニソそのものも大好きです。なぜか「ソーセージ」という寛大な分類も大人の味付けと言えましょう。ギョニソ
「可及的速やかに」という政治家発言が「とりあえず何もしない」の言い換えと揶揄されたことがあったが、このところよく耳にするが実感を伴わない表現に「スピード感をもって」とか「スピード感が大事です」といったのがある。急いでやるとかすぐにとりかかっていついつまでに答えを出すと言うのなら意思も覚悟も伝わってくるが、「感」をもってと言われると「可及的速やかに」と言っているのだと思えてくる。スピード・スピード感
孤独死という言葉は最大手放送局が番組名につけたことから拡がり定着したという。視聴率を高めるために知恵者がおどろおどろしい言葉をあみだしたのだろう。好きではない言葉であり、何らかの価値観から蔑視の意識すら感じるこの言葉の反対語はあるのだろうか。思いつかないから即興でつくってみる。・看取られ死・衆人環視死・集合死・人中死・・・孤独死の反対語は・・・
ラジオから「ポイ活を始める人が増えています」という声が聞こえてきて、てっきり「断捨離」のくだけた言い方なのかと思っていたら、意識してポイントを貯める行動とのこと。就職活動から終活が連想され定着して久しいけれど、初めて「終活」の2文字を見たときには部活の後片付けのことかと思ったことだった。部活といえば、これは●●部の活動の略ではなくてクラブ活動の略じゃないかと思うのだが、ブは漢字が定着している。おもしろくも不思議な慣習だが、「月極」みたいなものかと思えども、見るたび聞くたびすっきりしない。「ポイ活」「終活」「ブ活」
自宅から30分ほど歩いたところで見つけた懐かしみ。半世紀近く風雪に耐えてきた看板だろうか。瓶の中央の赤いシールに「一級酒」と表示されているのは平成の初期まであった酒税の区分によるもの。二級酒もあった。焼酎の製法区分の甲類乙類という品質の優劣を誤認させる用語は健在だ。#レトロ#看板#レタリング#嬉野温泉駅#懐かしみ一級酒二級酒甲類乙類などの用語を思い出した古い看板
島原の乱(島原一揆)の籠城戦があった世界遺産指定地域の原城跡を歩いてみた。キリスト教禁教の背景から考えてみると、ポルトガルなどからの植民地化や反乱勢力から国を守ったことがあった史跡であるという国防の遺産であること認識した。また、乱のころはすでに廃城となっていたという城域の広大さに、戦国武将と家臣団の生き残りをかけた命がけの備えの緊張感と真剣さを強く感じた。国防の遺産でもある世界遺産(原城跡・島原の乱)
まもなく紙幣が新札に切り替わる。一万円札の肖像は渋沢栄一だという。邪推と妄想をたくましくするのであるが、この肖像選定は現金を使わせなくするための深謀遠慮の策略ではないかと勘ぐっている。時代が許したとはいえ、妾を複数もち、子供も二十人は居たとされる人物を現代感覚からすれば、ウラヤマしくも、ネタマしくも、イヤラしくもあり、あまりご尊顔を再三再四拝みたくはないだろうと思うのは拙者のみみっちさからだろうか。新札肖像選定の裏舞台(邪推編)
朝日浴び往来見守るお地蔵さん今日一日の無事祈りたもう今日一日の無事祈りたもう(短歌)
生活圏では鯉のぼりと一緒に名前を記したのぼり旗を立てるところも多い。ほぼ毎日あちこち車で移動するのでいくつもののぼりを見かけるのだが、近年記された名前が判じ物化していて、読み方を考えるのにけっこう労力を使ってしまう。宣伝ではないので他人様には読めなくてもいいことではあるが、半世紀後には病棟のベッドの名札がひらがな表示されるようになるのだろうなと思うと看護師の呼びかけが幼児対応仕様になりそうな妄想をしてしまう。五月雑感
田植え前のこの時期に、一面秋の稲田のような景色を初めて見たときには新鮮な驚きに目を瞠ったものだが、いまでもその感覚はなくならない。写真は嬉野市塩田町の麦畑だが、用事があって毎日のように行く場所からさながら定点観察のように眺める芽吹きから緑が広がり黄金色に変わっていくさまには驚きをともなう感動がある。農家の方は、祝日も土日も仕事をされている。また、仲間との協働する姿も見かけることがある。この麦は焼酎やビールになるということだが、この景色や働く方を思い出しながら感謝の乾杯とともに味わいたいと思う。麦秋の佐賀平野
先月(4月はじめ)に佐賀県嬉野市塩田町で撮影しました。近所のかたがボランティアでなさっているのか、かわいい帽子と前掛けをつけていました。花曇りの花見地蔵
昨日、たまに買っていたスコッチを買おうとしたら、価格が前に買った時の1.3倍になっていて買おうか買うまいかとためらっているうちに「舶来品」という古い言葉を思い出した。このところの侵略戦争や円安の影響あってのことでもあろう。「舶来」もふだん使うことがない言葉なので、本当にそんな言葉があったかなと不安になって手もとの漢和辞典(角川新字源)を引いてみたら、和製漢語ということなので、いつかの時代にか誰かが言い出して「箔が付く」高級イメージとして定着したのだろうが、今では死後に近い。舶来品
不祥事と蛮行ヤジはさておき、国民負担増だけは決める国会のありかたに、「タイパ」重視の世代は政治は独裁者に任せて国会議員を大幅に減らしたほうがタイパもコスパもいいじゃんという気運が醸成されそうな気がしています。くわばらくわばら・・・タイパと独裁者
新年度のはじまりで、歓迎会やら懇親会も処々方々で行われていることだろう。宴席といえば「返杯」という風習があって、嬉しいものではなかったが、コロナ禍で駆逐されたのではないかと想像している。また、年長者がとっくりを差し出し、断ろうものなら「俺のサカズキが受けられないのかぁ」と怒り出すこともおうおうにしてあったやに聞いたおぼえがある。日本酒の消費量が減っているというからとっくりの出番も減っているのだろうが、瓶ビールやワインを差し出されたら、内心飲みたくなくても圧力に押されてやむなく受けざるをえない場面もあることだろう。イッキっイッキっイッキっイッキっとはやしたてて飲ませる余興もあったが、今思えば集団での殺人未遂もしくは自殺ほう助ではないかと思っている。自分は大酒呑みみではあるが、自分の調子で呑めない席には出向き...イッキっイッキっイッキっイッキっ
時満ちて纜(ともづな)ほどき漕ぎいだす未知訪ねゆく岸遥かなり~新しい日々の始まりに詠む~未知訪ねゆく岸遥かなり~新しい日々の始まりに詠む~