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金色銀色茜色 https://blog.goo.ne.jp/knjaskmstkzk

ごめんなさい。 新しい物語になっています。 和洋折中の時代を舞台にしました。

渡良瀬ワタル
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日南市
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2008/05/30

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  • 昨日今日明日あさって。(テニス元年)8

    順風満帆と言っても良いだろう。商会をスタートさせ、陞爵パーティをも乗り切った。俺の向かうところ敵なし。ところが敵がいた。『約束の報酬は』『パー、ご褒美ご褒美っぺー』アリスとハッピーに詰め寄られた。拒否できない。深夜、山城ダンジョンに連行された。『早く作りなさい』『ピー、遊びたいっぺー』子供なのにも関わらず、深夜労働を強要された妖精サイズのテニスセットを五セット作らされた。そこをアリスの仲間の妖精達に見つかった。これ幸い、彼女達にも玩具にされた。あれ作れ、これ作れ、要求に次ぐ要求で姦しい。仕方なので従った。作ると言っても、全てが妖精サイズ。これが面倒臭い。目が疲れた。解放されたので屋敷に戻った。そもそも、こちらの事情を知らないので、誰も俺を労わらない。「お寝坊ですね」掛けられた言葉だけは優しい。メイドのドリ...昨日今日明日あさって。(テニス元年)8

  • 昨日今日明日あさって。(テニス元年)7

    俺はカトリーヌ明石少佐に促され、一声掛けてから横付けされた馬車のドアに手を伸ばした。「ようこそわが家へお出で下さいました」ゆっくり開けた。イヴ様が真っ先に顔を出された。「ニャ~ン」相変わらずだ。両手を上げてバンザイされた。お約束だ。俺はその腋の下に両手を差し入れて持ち上げた。でも今日は、流石に肩車は拙い。他の目があるのだ。多くは招待客の随員達。それらが待機テント群からこちらを覗き見していた。俺はイヴ様を石畳にそっと下ろした。不満顔のイヴ様。そこで俺はご機嫌取り。耳元に囁いた。「美味しいスイーツをご用意しております」「ほんとに、ほんとう」「はい、さあこちらへ」場所を空けるとカトリーヌが進み出た。白い手袋をした手をドア口に差し出した。「王妃様、どうぞ」王妃様が顔を出された。「カトリーヌ、ありがとう。佐藤伯爵、...昨日今日明日あさって。(テニス元年)7

  • 昨日今日明日あさって。(テニス元年)6

    翌日も大講堂は大盛況。外には入場を待つ行列、内には試合に出たい生徒達の行列。学年やクラスに関係なく、大勢の生徒がテニス体験を望んだ。これに学校当局は頭を痛めた。結局、規制の上に規制を重ね、事態を収拾しようとした。それで済む訳がない。あちこちから抗議の声が上がった。担任・テリーが教頭に手招きされたのを潮に、俺は運営席を離れた。正確には逃げた。この騒ぎは俺の手には余る。学校当局に任せよう。彼等は大人なんだから、良い解決策を講じるだろう、たぶん。大講堂の裏口から外に出た。校庭を暫く歩いて、ベンチに腰を下ろした。良い風が俺の頬を撫で回した。右肩に微かな重さ。アリスが腰掛けた。少し遅れて左肩にも重さを感じた。ハッピーだ。二人は透明化していたので、誰にも気付かれない。俺が溜息付くと念話が来た。『まるで大人みたいに辛気...昨日今日明日あさって。(テニス元年)6

  • 昨日今日明日あさって。(テニス元年)5

    試合に勝ったシェリルが俺に気付いた。悪い笑顔で俺を手招きした。次の相手に所望らしい。俺は逆にシェリルを手招きした。隣の椅子を指し示した。不満顔のシェリル、それでも渋々、コートを後にした。全身汗まみれのシェリル。手で汗を拭きながら口を尖らした。「どうして断るの」「順番待ちがいるんだから、その下級生に譲ろうよ。シェリルは上級生だろう」苦笑いの守役・ボニーから差し出されたタオルで汗を拭きながら、「全く・・・、優等生なんだから。糞真面目。もっと気楽にねっ」と言い返した。「風邪ひくよ、着替えたら」「分かったわ」控室で着替え終えたシェリルが戻って来た。先程の好戦的な態度は消え、普通の女の子になっていた。隣の椅子に腰を下ろした。「ねえダン、アルファ商会は明後日開店でしょう。その前に見学したいんだけど」学校祭は明日まで。...昨日今日明日あさって。(テニス元年)5

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