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社会現象、旅の話、読書の感想、歴史、ペット、芸術まで幅広い分野をフォローするブログです。
自宅周辺には大雨を調整するための人工池やけやき並木の遊歩道があり、四季折々自然を楽しんでいます。こうした自然を友にした散歩の途中、現代世相について諸々考えることがあります。2006年9月からスタートし、1400回を超えたこのブログは、そうした私の日常雑感をつづっています。
2677 「驚き、桃の木、山椒の木」の新総裁 議論より選挙優先だって
「舌の根も乾かぬ内に」「手のひら返し」「二枚舌」「朝令暮改」~こんな言葉が頭に浮かんだ。衆院の早期解散・総選挙を新しく自民党総裁になった石破茂氏が30日の記者会見で表明した。衆院の解散は首相の専権事項といわれるが、石破氏はまだ首相にもなっていないのに早々
(開花したシュウメイギク)「『本のない家』はしだいになくなりつつある。そしてそれがまもなくまれにしか見られない例外となってゆくことが望ましい」。ヘルマン・ヘッセはエッセイ『読書について』(『ヘッセの読書術』草思社文庫)で、自分の生まれ育ったドイツの事情を
国内最大の海難事故といわれる「国鉄青函連絡船洞爺丸事故」から26日で70年の歳月が流れた。台風15号の嵐の中を函館港から出航した洞爺丸(4337トン)をはじめ、合わせて5隻が遭難、洞爺丸の乗客乗員1155人を含む1430人が犠牲になった。一方で当時青森
2674 制作目的は掲示板と宗教儀式 ナスカの地上絵論争決着か
(よく知られているハチドリの地上絵=筆者撮影)「儀式や家畜についての掲示板的情報共有の役割」と「宗教的な儀式への使用」……。この地球では謎(不思議・不可解なこと)が少なくない。その一つに南米ペルーのナスカ台地の世界遺産「ナスカの地上絵」がある。これまで、
昨今は散歩をしていて、さまざまな花が目に入る。名前を知らないものも少なくない。正岡子規(1867~1902)が亡くなる前年の1901(明治34)年、新聞『日本』に連載した日記形式の『墨汁一滴』という随筆で「美しき花もその名を知らずして文にも書きがたきはいと口惜
若い世代の新聞離れが著しいといわれる。だが、新聞は軽くて短いライトなSNS的文章とは無縁な、物を考える上でとても貴重な情報を提供していることを忘れてはならない。ここで一つのエピソードについて触れてみたい。微笑ましくも新聞の役割を象徴するような昔話だ。127年
今回のブログでは、夢の話を書こうと思っていた。だが、夢のような出来事が現実に起きたので、そのことを書くことにした。大リーグ、ドジャースの大谷翔平が、本当に夢のような記録を打ち立てた。だれもがやったことがない50ホームラン、50盗塁を達成し、さらに51—5
昼の間はまだ暑いが、夕方になると涼風を感じる。東の空に明るい月が輝いている。17日は中秋の名月、18日は満月だ。ふと、思い出して黄昏を愛した画家の、月が描かれている画集を取り出した。フランスの『落穂ひろい』『晩鐘』『種をまく人』で知られるジャンーフラン
2669 秋思には早いが…… 「雲・葛・ロダン・観世音」の朝
こう暑いと、爽やかさを求めたくなる。9月15日だ。当然、秋を連想する。朝の散歩で空を見上げると、巻積雲(いわし雲)が広がっている。ラジオ体操仲間に葛の花が咲いたことを教えられ、見事というべき秋の七草の一つを見ることができた。秋は読書の季節であり、物事を
2668「 How dare you」の政治家たち 猛暑続く9月に
「生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです」「若者たちはあなた方の裏切りに気付き始めています。未来の世代の目は、あなた方に向けられています。もしあなた方が私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言います、あなたたちを絶対に許さないと」
「継続は力なり」という言葉がある。どんな小さなことでも努力を続けていれば、いつかはよい結果につながることを意味し、物事は続けることに意義があることを表している。世の中には、そうした例は少なくない。友人が編集協力している社会福祉施設の聞き書き中心の冊子『今
最近「立志伝中」という言葉は、あまり使われない。苦労と努力を重ねて志を遂げ、成功した人のことを言うのだが、IT時代の現在は、ややニュアンスが違う感じがする。私の友人に、冒頭の言葉が似合う人がいる。このブログに何度か紹介しているが、昨日顔を会わせる機会があ
朝が嫌いな人はいるだろうか。若い人は、なかなか目が覚めず、冬は寒い中を起きるのは辛い。とはいえ、新しい朝を迎える気持ちは、清々しい。だから、詩人も朝をテーマに詩を書いている。二十四節気の「白露」は昨7日だった。草や木に白い露がつくようになり、秋が深まる
昨今、生成AIを使ってつくったニセの動画・写真の話題がニュースになっている。AIなどない時代に生きたのが詩人の中原中也(1907~37)だが、彼の肖像写真として知られる黒い帽子をかぶった少年の肖像は、実は本物とは別人のように違っているという。まさかと思うが、それ
「一枚の絵」。この言葉から、人は何を連想するだろうか。「生きている間に見ておきたい世界の名画」「胸に迫る感動」「人生に疲れた時に、癒された絵」「部屋を飾るインテリア」~これ以外にも、さまざまなイメージがあるはずだ。要するに、特別な意味を持つ絵なのだ。私の
イスラエルの攻撃が続くパレスチナ・ガザ地区の子どもたちに対する「ポリオワクチン」接種が始まった。感染の拡大が懸念されるため、地域を限定して戦闘が一時休止されたと報じられている。日本では1980年を最後に、ポリオ「野生株」による患者の発生はないという。し
(満開のヒメヒマワリ) 作家、司馬遼太郎は日本人について、厳しい見方をしていた。膨大な資料を調べて作品の執筆に取り組んだという司馬が、こんなことを書いている。「歴史の中の日本人というのは、貧しいながらもおだやかで、どこか貧乏に対してとぼけたところがある
(大谷の活躍は暗雲を振り払う) 昨今は、新聞の記事を読み、テレビニュース見て暗い気持ちになることが多い。なかなかいい話はない。だからだろうか。大リーグ・ドジャースの大谷翔平の活躍が気になるのだ。自民党の総裁選びより、こちらの方が精神衛生的にずっといい。と
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年々にわが悲しみは深くしていよよ華やぐ命なりけり 作家で歌人(画家岡本太郎の母親)岡本かの子(1889~1939)の歌(『歌日記』より)だ。だれでもがそうだろうが、年をとるほどに悲しみは深まる。日々の動きをテレビのニュースや新聞の記事で読みながら、その思いが
「春隣」(はるどなり)という冬の季語がある。「春がすぐそこまで来ていること」という意味だ。立春(今年は2月3日)まであと1週間。とはいえ、北海道や日本海側の地域では春はまだまだ遠い。一方、私が住む関東南部の今日は寒さが緩み、近所で梅の花が咲き始めているの
遅ればせながら、イチローが日本に続いてアメリカ野球の殿堂入りが決まったことを書いてみる。日本では実質7年間しかプレーしなかったため、日本の殿堂入りについての賛成は 92・6%(有効投票349票のうち323票を獲得)で26人がイチローに投票しなかった。こ
駄々っ子を諭す先生……。21日、ワシントン大聖堂で大統領就任記念行事として行われた礼拝。バッデ主教(女性)は、耳の痛い言葉でトランプ米大統領を戒めた。このニュースをテレビで見ていた私は、トランプ氏の顔からして彼がへそを曲げるに違いないと思った。案の定だ
まことに、木々の葉の世のさまこそ、人間の姿と変わらぬ、 木々の葉を時に、風が来って地に散り敷くが、他力ではまた 森の木々は繁り栄えて葉を生じ、春の季節が循って来る。 それと同じく人の世系(よすじ)も、かつは生い出で、かつはまた滅んでゆくもの。古代ギリ
「くちびるに歌を」という言葉が好きだ。いつのころからか、逆境に立たされてもこの言葉を思い出し、勇気を奮い起した。18日夜、知人が主催した音楽会に行き、あらためてこの言葉の意味をかみしめた。飯能市のホテルで開かれたマリンバを中心とする演奏会「「齋藤八重子
「横綱になったとたんに、私はやめることを考えました。大関だったら、もし陥落したとしても、努力次第でまた上がることができる。でも、横綱というものは、その使命を果たせなかったら、相撲をやめるしかない」。こう語ったのは、大相撲で白鵬に次ぐ32回優勝という大記録
夜中に目が冴えてしまい、眠れぬままラジオを聴いてみた。終夜やっているというNHKの「ラジオ深夜便」という番組で、懐かしい音楽を流していた。タンゴで知られる「アルフレッド・ハウゼオーケストラ」と往年の人気コーラスグループ「マヒナスターズ」の特集を順番にやって
今朝2025年初めての満月を見た ラジオ体操の帰り道の西の空 上空が青でその下がピンク さらにその下は青い色が広がっている 真中のピンクの中に浮き出ている丸く明るい月 厳冬の季節のウルフムーン(狼月)だ 空腹を抱えたオオカミの遠吠えが満月にはよく聞こえ
アメリカで共和党のニクソン大統領(第37代)を辞任に追い込んだのは、若い記者、カール・バーンスタインとボブ・ウッドワードの2人を中心とする首都の地方紙・ワシントン・ポストの報道だった。それがアメリカ世論の共感を得て、ニクソン政権は崩壊した。ニクソン辞任
「凶悪事件の再発を防ぐのに一番効果があるのは、犯人を早く逮捕することだ」。若い頃事件記者をやっていた時代、取材した捜査幹部はみんなこう語っていた。それは今の時代も変わりはない。闇バイトという裏の社会に引きずり込まれた若者を中心とした強盗事件が多発している
新しい年を迎えても、ばかげた話が絶えない。ニュースを見ていて、つい「ふざけるな」とか「そんなバカな」という言葉が口から出てしまうことが多すぎる。体に悪いのは言うまでもない。どうして、世界はこうなってしまったのだろうか。AIという技術が発達している反面、人
ロシアが軍事侵攻を続けるウクライナからピアノにまるわるニュースが報じられ、時折目にする。中でも、一時占拠された首都キーウ近郊のブチャで見つかった破損したピアノが修理され公園で演奏会が開かれた話、ミサイル攻撃で破壊されたコンスタンチノフカの校舎の中で、ピ
スイセンのことを日本では「陰の花」(江戸時代の華道に関する伝書『『生花七種伝』)というそうだ。花には「陽の花、中庸の花、陰の花」という3つの区別があり、陽は赤やオレンジ、黄色といった暖色系あるいは大輪で華やかで香りが強い花を指し、バラやユリ、ランがその
私の部屋のカレンダーの1月は、フランスのアンリ・マティス(1869~1954)の絵《ザクロのある静物》だ。独特の雰囲気があり、雑然とした私の部屋でも違和感がない作品だ。マティスといえば、青年時代は法律学校で学び法律事務所に就職し、この道を一生の仕事にしようとし
朝日と夕日、どちらが好きかと聞かれたら、どのように答えたらいいのだろう。作家の沢木耕太郎が「朝日より夕日の方に心を動かされ、はっきりと夕日の方が好きだと答えるような気がする」と、書いているのを読んだことがある。では、私はどうだろう。にほんブログ村
昔習ったことがあるメロディーがラジオから流れている。途中まで聞いて『冬の星座』という歌だと気が付いた。夜空の星が輝いて見える季節だ。空気が乾き、放射冷却現象となった早朝、西の空はピンクと紺青の美しいコントラストを見せている。夜空の輝きの余韻がこんな現象
今年も残すところ少なくなり、1年を振り返る時期になった。2024年の世界の動きを見ていて思い浮かぶのは物事の区別や先行きがはっきりしないことを指す「混沌」(渾沌)という言葉だ。来年で21世紀も4分の1。人類は依然として混沌とした時代を送るのだろうか。(
闇バイトに引き込まれた若者による犯罪が相変わらず絶えない。実行役は次々に捕まるのに、指示役が逮捕されないためか無軌道な凶悪犯罪が相次いでいる。千葉県柏市と旭市で22日未明に連続して強盗傷害事件が発生し、闇バイトなどが絡んだ「匿名・流動型犯罪グループ」通
昨日に続いて映画『オッペンハイマー』関連のブログを書く。この映画は、世界的に評価が高いという。新聞にも連日のように取り上げられている。この映画を見ていて一番気になったのは、相対性理論のアインシュタイン(1879~1955)のことだった。アインシュタインは戦後、
(霧が立ち込めた調整池) アメリカのユダヤ系理論物理学者、ロバート・オッペンハイマー(1904~1967)は「原爆の父」と呼ばれる。しかし、戦後は米ソ冷戦下の時代を背景に吹き荒れたマッカーシー主導の赤狩り(共産主義者または社会主義者、その同調者を逮捕、追放して弾
酒を飲んだ時など、昔を思い出すことがあります。記者としての駆け出し時代が特に懐かしいのです。小さな支局でした。支局長と私を含めた若者4人。3人はいずれも3、4歳ほど上で、私を生意気な弟のように感じていたのかもしれません。当時の私は支局長から「じゃじゃ馬
「原稿より健康」。これは現役時代の私たち社会部記者の「合言葉」だった。残業時間が慢性的に月100時間を超えていて、いつも病気になるのではないか、という不安を抱えていた。今、現役時代を振り返ると、よく耐えたものだと思う。同じ意識を作家の芥川龍之介(1892
「木の花は 濃きも薄きも、 紅梅。 桜は 花びら大きに、葉の色濃きが、枝細くて咲きたる。藤の花は、しなひ長く、色濃く咲きたる、いとめでたし」(木の花は、濃いのでも薄いのでもコウバイ。サクラは花びらが大きくて、葉の色が深い緑で、細い枝に咲いているのがいい。
(わが家の庭の春の日の風景) 私たちは日常、さまざまな木を目にしている。今の季節で注目されるのは、何といっても桜だろう。私は毎朝けやき、クスノキ、セイヨウトチノキ(マロニエ)を見上げながら散歩をしている。作家の幸田文は時々「日本の代表的木を3本あげてみ
ソメイヨシノは散ったが、まだ遅咲きの種類の桜が咲いている。遊歩道の脇で、女の子たちビニールシートを敷いて、車座になっておやつを食べている。少し離れた小学校の正門にも立派な桜が咲き誇っていた。春爛漫、こんな季節。人はやはり外へと出る。にほんブログ村
チェロ奏者、パブロ・カザルス(1876~1973)は1971年10月24日、国連の日にニューヨークの国連本部で『鳥の歌』を演奏した。演奏を前に短いあいさつをした。それは後世に残る言葉になったことをこのブログでも紹介している。「鳥たちはピース(平和)、ピ
薄黄色の桜が咲いている あまり目立たぬ遊歩道の一角 ソメイヨシノは散り始め ウコン(鬱金)かギョイコウ(御衣黄)か 見分けがつかない桜 すぐ後ろは保育園の庭 園児たちはこの桜を覚えてくれるだろうか
今、公私ともに内外の話題になっている大リーグの大谷翔平は、岩手県南部の奥州市水沢区(かつての水沢市)の出身だ。いつものように、地図を見て歴史を調べてみる。ウイキペディアの出身有名人の最初に出てくるのはアテルイ(阿弖流為)で、大谷は最後から2番目にあった
輸血のために血液型は必要だが、日常生活で血液型を意識することはほとんどないはずだ。ただ日本人の多くは、血液型と性格が関連するのではないかと思っているのではないか。関連するという前提で書かれた「モーツァルトの血液型」という作家、作詞家のなかにしれ礼(1938
ペルーの世界遺産、マチュピチュで「インティワタナ」という花崗岩による日時計の彫刻がある。太陽を縛るというような意味らしく、遺跡の一番上の位置に設置されている。このように、人類は日時計のほか水時計など工夫を凝らして時間を推測し、太陽、月、星の動きでも一
朝の散歩コースは、濃霧に包まれていました。はっきりと目に見えるのは、満開になったソメイヨシノの花だけなのです。画家のゴッホは、自然界の姿をさまざまな絵に描きました。彼は「人の心を高揚させ、慰めてくれる自然をつくりだしたい」(友人エミール・ベルナール宛の
(人影が少ない桜並木の雨の朝) ラジオ体操の第一と第二の合間の首の運動 ピアノ伴奏のメロディーは「ロングロングアゴー」(long, long ago) ベイリー作曲のイギリス民謡 何も知らず、小学生時代に笛でこの歌を演奏した うまいのは少数、ほとんどが下手、私もその一
散歩をしていたら、私がひそかに「小言幸兵衛」(古典落語に出てくる長屋の家主のこと)と呼んでいる大先輩がぶつぶつ何かを言いながら歩いていた。追いついて「どうしたのですか」と聞いたら、いつもの小言が始まり、散歩の間聞かされる羽目になった。それは「二階兄さす
(咲き出した海棠が雨に打たれて美しい) 時々、地図を取り出して眺める。それは机上で考える旅でもある。ある日は日本地図を、また別の日は世界地図を広げる。最近は世界地図の方が多い。目は紛争・戦争地帯に向く。ウクライナ、ロシアとその周辺、イスラエルとガザ地区
「科学というものが、なんの責任感も慎重な考慮もなしに、おそるべき破壊の武器を、政治家や軍人の手にゆだねてしまった。おかげで地球上全生物の運命が、彼らの手中に握られてしまっているのだ」イギリス出身のコメディアン俳優で映画監督のチャールズ・チャップリン(188
最近、年賀状を別にしてはがきが届くことはあまりない。過日、ダイレクトメールに混じって一通のはがきが郵便ポストに入っていた。それは、かつての競争相手であり、多くの時間を共有した仲間、O君の死を知らせる奥さんからの訃報だった。この8年、会うことがなかったとは
散歩をしていて目に入る木々を見上げると、若葉が少しずつ増えてきている。新緑の季節なのだ。いつしか石川啄木の歌を口ずさんでいた。「やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに」(現代訳=やわらかい柳の青い芽が北上川の岸辺に見える、まるで望郷の涙を
足弱の我に手を借す人のあり新宿駅の朝の雑沓 「この方は60歳くらいの男の方でした。きっと、見かねたのでしょう。とても嬉しゅうございました。また、眼鏡をはずして本を読んでいるおばあさんの私に“本当にあなた読んでいらっしゃるのですか”と問いかける人もあり