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小径を行く https://hananon0701.blog.jp/

社会現象、旅の話、読書の感想、歴史、ペット、芸術まで幅広い分野をフォローするブログです。

自宅周辺には大雨を調整するための人工池やけやき並木の遊歩道があり、四季折々自然を楽しんでいます。こうした自然を友にした散歩の途中、現代世相について諸々考えることがあります。2006年9月からスタートし、1400回を超えたこのブログは、そうした私の日常雑感をつづっています。

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2008/01/03

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  • 2551 マチュピチュで見た蝶の話 10年前の旅の記憶

    「10年ひと昔」という。「世の中は移り変わりが激しく、10年もたつともう昔のこととなってしまう。また、歳月の流れを、10年をひと区切りとして考えること」(小学館『デジタル大辞泉』)という意味だ。確かに私自身、10年前のことを聞かれても思い出すのはなかなか

  • 2550 人と縁が深い川 『河は呼んでる』を聴きながら…

    今月、2回にわたって「川」にまつわる話を書いた。今日はその続きで、映画と歌でよく知られた川のことに触れてみる。『河は呼んでる』という往年のフランス映画がある。66年前の1958年に公開の映画だが、映画の内容より、同名の主題歌を覚えている人の方が多いかも

  • 2549 菜の花の季節は春怨思慕 のどかな日本の原風景の中で

    「春怨思慕」(しゅんえんしぼ)という言葉を使ったのは、詩人の萩原朔太郎だ。『郷愁の詩人与謝蕪村』という「蕪村論」の中で春の句に関して、こう表現した。春怨は「若い女性が春に抱く物思い」で、思慕は「恋しく、なつかしく思うこと」(以上、広辞苑)という意味だ。蕪

  • 2548 人間にもほしい「瞬膜」 悲しみと涙の連鎖「3・11」

    人は一生で何度涙を流すのだろうか。それぞれの年齢、性、生活環境、性格などによって千差万別なのかもしれない。いずれにしても、人生は涙とは切っても切れない縁があるのだ。今日は3・11から13年目。あの大災害と原発事故によって、本当に沢山の涙が流れたのは間違

  • 2547「 想い出は帰らず」というが…… 仙台・広瀬川とともに

    「広瀬川 流れる岸辺 想い出は帰らず」という歌い出しのさとう宗幸の『青葉城恋唄』(星間舩一作詞、さとう宗幸作曲)は、1978(昭和53)年に発売となり、大ヒット曲になった。仙台市の風景を描いた叙情的なこの歌は、私の好きな一曲だ。広瀬川はこの歌で一躍全国に

  • 2546 それぞれの思い出の川「ローレライ」からの連想

    (プラハを流れるヴルタヴァ川)ドイツ生まれで日本に帰化した歌といっていい「ローレライ」が、ふらりと入った喫茶店で流れていた。ドイツの代表的な川であるライン川にまつわる伝説を基にした歌だ。ドイツ人にとってラインはドナウ(全長2860キロ)、エルベ(同109

  • 2545 戦火の地と地震被災地を思って…… 子規の会の名句集

    (千葉・館山にて。アロエの花が咲いている) 私が末席に座る句会がある。正岡子規がかつて房総を旅した際に立ち寄った鰻屋で初めに開催して11年が過ぎた。当初名前はなかったが、子規と鰻屋との縁から「子規を語る夕べの会」と名付け、いつの間にか「子規の会」に固定

  • 2544 文化人が怪物・バケモノと批判 ブギウギ歌った少女美空ひばり

    好き嫌いは別にして、戦後を代表する歌手といえば「美空ひばり」(1937~1989)だということに、反対意見はほとんどないかもしれない。ひばりが歌手として本格デビューしたのは、1949(昭和24)年1月の日劇レビューで、現在NHKで放送されている連続ドラマ『

  • 2543 養殖の鮎と多臓器不全 初音の朝と世襲議員

    (満開のミモザ) 時々、テレビで国会中継を見る。しばしばイライラが募る。なぜか。昔から言われているように、政府側に座る大臣たちに共通して人間味が欠けているからだ。言い換えると、誠実さ、正直さが全く感じられないのだ。その背景の一つにあるのは、政界は世襲制だ

  • 2542 被災地の現実と未来 『悼みの海』の大島

    離島への旅をすることが好きな人は結構多いようだ。共同通信で大先輩だった向一陽さんの『離島を旅する』(講談社現代文庫)には、全国の離島の魅力が紹介されている。とはいえ、人口減少に伴う過疎化現象は離島にも大きな影響を与えているに違いない。かつて私が何度か訪

  • 2541 3月・国会と大震災と 『現代を歩く』(30)

    テレビで国会中継を見ていたという友人からメールが届いた。そこには2つの川柳が添えられていた。 政倫審大根役者勢揃い 政治家は殊勝な顔で二枚舌 友人の率直な感想と言える川柳だ。川柳は人情・世相・風俗などを風刺しユーモア的に描くのが特色だという。最近の新聞

  • 2540「人生に幸あれ」と願う 精神的に向上心がない者は?

    国会での質疑応答。岸田首相の答えぶりを見ていて、がっかりという思いを通り越し、悲観的になる。この人に任せていて日本の現在・将来は大丈夫なのか、と。自民党のパーティー券キックバックによる裏金事件。衆院での政治倫理審査会開催をめぐっても、与野党が対立し、ま

  • 2539 米国終戦のシナリオを追った記者 仲晃氏逝く

    国際政治学者で共同通信社の外信部記者として一時代を築いた仲晃さんが21日に亡くなった。97歳。このブログでも何度か、共同通信の大先輩である仲さんの著書について取り上げている。冷静な分析が光る本だった。仲さんを追悼して、以下に2本を再掲する。やや長くなり

  • 2538 さまざまな春が来る 暗くて寂しい藤村の詩だが……

    (近所で咲いたボケの花) 春はきぬ 春はきぬ さみしくさむくことばなく まづしくくらくひかりなく みにくくおもくちからなく かなしき冬よ行きねかし 島崎藤村(1872~1943)の詩集『若菜集』の中の「春の歌」の2節目だ。何とも暗く、寂しく、希望がない内容

  • 2537 遠い国から近い国での戦争 ウクライナ侵攻2年

    (開花が近いモクレン。芽が膨らんでいる)「遠い国には戦があり…… 海には難破船の上の酒宴(さかもり)……」と書いたのは石川啄木(『心の姿の研究(3)』の「事ありげな春の夕暮れ」)だ。啄木より21歳後輩の中原中也は「幾時代がありまして 茶色い戦争がありまし

  • 2536 自然からの便り 2月の雨の日に

    先日、気象予報士が言っていた。2月としては史上最高の陽気になりました、と。 今日は冬に逆戻り。糠雨よりももっと細かい小糠雨が降っている。 いつもの調整池、歩くのは私一人。 雑草が生い茂る一角から顔を出した雉鳩一家。 枯草をきれい刈った斜面。嘴でしきりに

  • 2535 達意の文章とは 芥川、直木賞の2作品を読む

    「言語と云ふものは案外不自由なものでもあります。のみならず、思想にまとまりをつけると云う働きがある一面に、思想を一定の型に入れてしまふと云う欠点があります」(谷崎潤一郎『文章読本』中公文庫) この言葉を念頭に置き、今回芥川賞と直木賞を受賞した3作品のうち

  • 2534 マンサクからミモザへ 早春の花だより

    近所の遊歩道を散歩していましたら、民家の庭から遊歩道にかかるようにしたミモザに花が咲いているのを見かけました。この路地はみんな花好き花ミモザ 前田和子 こんな句もありますが、この1本だけでなくこの先ずうっとミモザがあったらさぞかしきれいで、幸せな気分に

  • 2533 暴力装置の暴発続く世界 朝の美しい自然に祈る

    ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏が北極圏の刑務所で死亡したことをめぐって、当局によって殺されたのではないかと世界各国からプーチン政権批判の声が起きている。つい最近は、香港警察がカナダに事実上の亡命をした民主活動家・周庭さんを指名手配したと発表した。ミャ

  • 2532 心合わせて困難に立ち向かう 『今しかない』の人々……

    (菜の花畑で家族の撮影風景)「日々の移ろいに心くじけそうになっても どうか自分を見失わないで 遥かな道をここまで生きてきたのだから 決してあきらめないで 信じて生きていれば 夢はきっと叶えられる……」。アメリカの歌手、ダイアナ・ロスが歌う『if we hold on t

  • 2531 あなたが感じる音楽の色は 《芭蕉布》の青は沖縄の悲しみ

    (沖縄の世界遺産・勝連城跡) 音楽に「色」を感じることがあるだろうか。感じると書いたのは、音楽評論家の吉田秀和だ。その説明を読んである程度納得した。私はクラッシック音楽ではないが、沖縄を歌った《芭蕉布》(吉川安一作詞、普久原恒男作曲)を聴くと、沖縄の空と

  • 2530 見習いたいデガナウィダらの精神 高邁な理想と行動力

    (ノルウェーの石積みのダムで堰き止められた人造湖クローデレン湖)世界の政治家を見ていると、相当に危ないと思われる人物がその国のトップに立ち、あるいはこれから立とうとする野心を持っている。現代はますます混迷の時代になっていると思わざるを得ない。こんな時ある

  • 2529 それぞれの生きる力 短歌と辞典と学問と

    時々、朝日新聞の歌壇欄に、アメリカから投稿された短歌が入選作として掲載されている。投稿者は「郷 隼人」という名前の歌人で、1月7日には「渡米時の大志破れて短歌あり我には歌の残されしのみ」が入選作として掲載された。郷氏はアメリカで殺人事件を起こし、終身刑

  • 2528 浅き春に寄せて 調整池に霧が立つ

    今は 二月 たつたそれだけ あたりには もう春がきこえてゐる だけれども たつたそれだけ 昔むかしの 約束はもうのこらない さう! 花は またひらくであらう さうして鳥は かはらずに啼いて 人びとは春のなかに笑みかはすであらう (立原道造「浅き春に寄せ

  • 2527 市井の片隅の豊かな?人生 映画『パーフェクトデイズ』

    私の散歩コースの一角に公衆トイレがある。時々、車でやってきた男性がモップなどを使って掃除しているのを見かける。彼はここだけでなく他の公衆トイレを回っている「専属清掃人」なのだろう。役所広司主演の日本・ドイツ合作の『パーフェクトデイズ』(PERFECT DAYS)も

  • 2526 名指揮者育てた指導者 小澤征爾と斎藤秀雄の厳しい関係

    指揮者の小澤征爾が亡くなった。88歳。晩年は病気との闘いの連続だった。作家の村上春樹は、2月11日付朝日新聞朝刊に「小澤征爾さんを失って」と題する1頁の追悼文を寄稿した。その中で村上は小澤について「夜明け前の同僚」と書いた。「みんなが寝静まっているとき

  • 2525 分かりやすい「ブッダ伝」 カトリック信徒が出版

    「日本は仏教国ですが、お釈迦様の一生を記した本は帯に短したすきに長し。適当なものが見当たりません。調べているうちに分かったのは、宗派に縛られているお坊さんは自分以外の宗派の仏典に弱い。学者もその傾向にあります。宗派に縛られない一般人こそ仏教に関しては自由

  • 2524 太宰が書いた「明日こそは幸福」 平凡な日々こそ……

    (幸福度世界1のフィンランド・ヘルシンキにて)暇であることはあまりいいことではない。世間の雑音が新聞、テレビを通じて入って来るからだ。世界も日本も心が晴れ晴れするニュースが少ない。私を含め、現代人はこうも愚かになってしまったのだろうと、朝夕に考え込んでい

  • 2523 いつまで耐える針のむしろ「記憶にない」もほどほどに

    「針の筵」(はりのむしろ)という言葉がある。「(針を植え込んだ筵に座らされる意から)少しも気の休まることのない、つらい場所や境遇のたとえ」(大修館書店『明鏡ことわざ成句使い方辞典』という意味だ。現代では筵を見たことがない人がいるかもしれない。わらなどで編

  • 2522 雪は天からの手紙 昨今の世界と日本へ

    「雪は天から送られた手紙である」。世界で初めて雪の結晶を人工的に作ることに成功した物理学者・随筆家、中谷宇吉郎(1900〜1962)の言葉だ。科学者として自分の研究に裏打ちされた言葉なのだが、私なりに解釈してみると、昨今の世界の動きを見て「天が怒っている」という

  • 2521 人生の邂逅を知る 聞き書きカルテットとの出会い

    (ラジオ体操広場の上空に美しい朝焼けが広がった) コロナ禍以降、人に会うことが少なくなった。私自身の加齢によって、その傾向はますます強くなっている。だから「人生邂逅し 開眼し 瞑目す」(人生は多くの巡り合いがあり、それを通じて物事の本質を知り終えていく

  • 2520 火の玉はどこに 剛速球より変化球の首相

    (新幹線から見た富士山。2.3)「火の玉」と聞いて、人は何を連想するだろう。野球が好きな人なら、かつて「火の玉投手」といわれた大リーグのボブ・フェラー(インディアンス=現ガーディアンズ)を思い、あるいは墓地などで見られる鬼火・人魂(ひとだま)ともいわれる火の

  • 2519「国会議員をやめればいい!」中学生の嘆きの声再び

    私の家の庭の前は遊歩道になっていて、一日中いろいろな人が歩いたり、自転車に乗ったりして通り過ぎていく。昨日の夕方のこと。暖かい日よりなので庭に出ていると、中学生らしい男の子の声が聞えてきた。「国会議員の裏金問題って酷い話だね。あんなことをする人たちはみ

  • 2518 「平和はヴァイオリンの音」 戦争と音楽の関わり

    「私たちが移動して行くと、どこからか音楽が聞えてきたの。ヴァイオリン(原文はバイオリン)の音色。あの日が私の終戦だった。ヴァイオリンが聞えた日が。みんなが空を仰いで祝砲を撃ち、抱き合ったりキスし合ったりした勝利の日ではなく。本当に不思議なことだった。突然

  • 2517 スポーツ界の汚れた裏面 天才の芽摘まれたワリエワ

    ロシアの女子フィギュアスケート選手、カミラ・ワリエワは天才だと思っていた。テレビで見る演技は圧倒的に優れていた。だが、裏があった。2022年北京五輪の期間中にドーピング問題が発覚したことに対し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は29日、21年12月25日から4年間の資

  • 2516 ひとりカワセミを見る 心折れない思い

    冬川の翡翠を見し一人かな 岡井省二 近くの公園を散歩していたら、池の端にある木の枝に2羽のカワセミ(翡翠)が止まっているのを見かけました。カワセミは俳句では夏の季語ですが、この公園で見かけるのは冬の方が多いのです。この池から流れる小川に沿って、活動して

  • 2515 政治家はいろいろ(クズもいる) 世界で一番貧しい大統領の述懐

    「政治家といっても色々で、クズみたいなやつもいるが、彼らは結局自分たちの所属政党のためにしか行動しない。歴史上も、このようにしてあまり評判の良くない指導者たちが現れた。(中略)そして政権を握り、すべてをめちゃくちゃにするのさ」。「世界で一番貧しい大統領」

  • 2514 疎ましい思いと決別したい 満月の朝に

    このところ寒い朝が続いているせいか、散歩に出るのがいつもより30分以上遅い時間になっている。それでも、朝の月がきれいなはずと思い、今朝は頑張って6時に家を出た。いつもの調整池を回るコース。西の空に丸い大きな月が浮かんでいた。今年に入っても、世界は疎まし

  • 2513 あなたの気に入った場所は? 詩人が描いた「港」と「郵便局」

    人それぞれに好きな場所がある。自宅の居間や自分の部屋が一番という人もいるだろう。あなたはどこだろう。町の本屋、喫茶店、映画館、図書館、美術館、寺や神社、居酒屋、パチンコ屋、山や海? フランスの詩人シャルル・ボードレール(1821~1867)は「港」であり、日本

  • 2512 墓標の丘の詩人の碑 戦争の悲話伝える『ひまわり』

    ナポリの若者よ なぜ君はロシアの野に来た 故郷の海に飽きたのか モズドク(注)で 対峙した僕は 君の故郷を思ったにほんブログ村

  • 2511 避難所に希望の書 高村光太郎の理想とは?

    「書はあたり前と見えるのがよいと思ふ。無理と無駄との無いのがいいと思ふ。力が内にこもつてゐて騒がないのがいいと思ふ。悪筆は大抵余計な努力をしてゐる。そんなに力を入れないでいいのに、むやみにはねたり、のばしたり、ぐるぐる面倒なことをしたりする。良寛のやうな

  • 2510 あらら!「山のお産」だ 自民党派閥の裏金事件捜査終結

    「かつて、山が大きく揺れ動いたことがある。凄まじいうなり声が響き渡ったため、何が起きるのだろうと各地から多くの人が集まって来た。恐ろしい災害が起きるかもしれないと、不安な思いになりながら見守っていると、山から出てきたのは一匹のネズミ(ハツカネズミという説

  • 2509 理不尽に摘まれた才能の芽 人間は戦争の大きさを越えている

    戦争は様々な才能の芽を摘み、あるいは奪ってしまうことは多くの先人たちの例が示している。このブログでも、彫刻家の高橋英吉、詩人の大関松三郎、ゼルマゼルマ・アイジンガー、アンネ・フランクら、戦争と戦争関連で亡くなった有名、無名の人々を取り上げている。イギリ

  • 2508 初雪へ祈る被災地の復旧 中原中也の詩とともに

    つい先日(13日)の夕方、私の住む地域で今冬の初雪が降った。久しぶりに遠出をして電車を降り、駅舎から出ると、ボタン雪が私に向かってまとわりつくように風に舞っていた。中原中也(詩集『秋』の「生い立ち」)流にいえば、「私の上に降る雪は 故郷の風景思い出す」

  • 2507 「戦争は絶対駄目」 蒲田「你好」40年、店主の思い

    「皆さんにお伝いしたいことは、戦争は絶対にいけないことです。今、毎日悲惨な戦争のニュースが流れています。皆さんの周りには多くの友だちと言葉や文化が違う外国人がいます。友だちや家族と同じように、そんな外国人を温かく迎え、互いにたくさんのことを吸収し合って、

  • 2506 「畑おじいさんよ」さらば 変わり行く風景

    毎朝ラジオ体操をやっている広場近くの平屋の家が、最近取り壊しを始めた。たしか、高齢の夫妻が住んでいたはずだが、どうしたことだろうと、ラジオ体操仲間が驚いた顔をしている。10年ほど前に引っ越してきて、敷地の半分を畑にして野菜や果樹を作っていた。なぜ、取り

  • 2505 禁書運動広がる米国 分断社会の反映か

    社会主義国や独裁国家は別にして、民主主義の国では「焚書」(ふんしょ)や「禁書」という言葉は死語になっているかと思っていたら、そうではないようだ。民主主義のリーダーを自認するアメリカでここ数年、性的少数者(LGBTQ)や人種問題などに関する書籍を排除するブック

  • 2504 悪しき永遠の課題 終わらない政治とカネ問題

    ブログを読み直していたら15年前、現在の自民党のパーティー券キックバック問題とも絡む、政治とカネの問題を取り上げていた。当時の民主党代表、小沢一郎氏の公設秘書が西松建設のOBが代表だった政治団体からから献金を受けた問題で東京地検特捜部に政治資金規正法違反

  • 2503 芥川龍之介も「歌は力」 大震災後に聴いた少年の歌

    能登半島地震の被災地では余震が続き、石川県では死者126人、安否不明222人(同県の7日午前の発表)と、被害は増え続けている。そんな中で6日夜には、珠洲市内の倒壊した住宅で地震発生から5日ぶりに93歳の女性が救出されたというニュースもあった。女性はどん

  • 2502 不幸を幸福へ変える力を 能登半島地震と犀星

    時々、地図を取り出し、新聞やテレビでニュースになった場所を見る。今年最初に見たのは、もちろん日本地図の石川、富山両県の頁だ。元日に大地震に見舞われた輪島半島は、細長く日本海に突き出ている。コロナ禍の時期も地図を広げて「空想の旅」を楽しんだ。しかし、今回

  • 2501 美しい自然現象…… 地震と大事故後の辛い朝に

    今朝、東の空に美しい朝焼けが出ていました。西に向かってラジオ体操をやっていましたら、後ろから「東の空がとてもきれいよ」という女性の声がしました。反対を向きますと、空が次第に赤く染まりつつあり、そのまま多くの人とは反対の姿勢で体操を続けました。それでも、

  • 2500 混沌から平穏な時代へと願う ピカソの作品とともに

    (けやきの枝の向こうに彩雲が。何かいいことが……) 新しい年が明けた。2024年。ことしはどんな年になるのだろうか。混沌とした陰鬱時代から「秩序への回帰・平穏な時代」へと、進路を変えることができるのだろうかと思う。部屋のカレンダーは、パブロ・ピカソ(1881~197

  • 2449 だれかと語り合いたい本 アメリカの長編『ザリガニの鳴くところ』

    (調整池の朝) 今日は2023年12月30日。年々、読書量が減っていることを身に染みて感じている。今年最後ともいうべき本を読み終えた。アメリカの女性の動物学者、作家が書いた小説だ。ディーリア・オーエンス作、友廣寛訳『ザリガニの鳴くところ』(ハヤカワ文庫)

  • 2448 一番嫌いな言葉は 「適切に対応する」

    「適切に対応したい」。政界、経済界だけでなく司法の場でもこの言葉が使われる。私が一番嫌な言葉だ。辞書によると「適切」は「よく適合していること。ぴったりあてはまること」、「対応」は「①互いに向き合うこと②両者の関係がつりあうこと③相手や状況に応じて物事を行

  • 2447 陰鬱時代が続いても 輝きを取り戻すために

    今年の十大ニュースのトップは、国内が自民党のパーティー券キックバック問題、国際がイスラエルによるパレスチナガザ地区への軍事攻撃だと予想した通りだった。これは私だけでなく、多くの人はそう思っていたに違いない。昨年、締めくくりのブログで「2022年は陰鬱の

  • 2446 思い上がると酷い罰 『暗夜行路』AI時代に警鐘

    (AIはこんな風景をどう表現するのだろう) 今年2023年は様々なことがあった。中でも特筆すべきは、人類の今後に大きな影響を及ぼすと思われる人口知能(AI)が急速に日常の中に入り込んだことだと私は思う。新聞に、はAI研究の第一人者の学者が今後5~20年以内に人間

  • 2445 氷点下2・3度でも暖房使わず 水仙の季節がやってきた

    朝6時過ぎ。外へ出ると凍てつく寒さだった。隣の家のご主人が玄関から出てきて、そこに備え付けの気温計を見ながら、「いま氷点下2・3度ですよ。気を付けて」と声を掛けてくれた。それでもラジオ体操広場には、いつものように20人前後の人が集まっている。東の空は上

  • 2444 2万数千円が6億6千万円に アフリカの仮面、天文学的価格の競売

    (富山市内の後方にそびえる立山連峰) 2万4千円の仮面が6億6千万円に……。こんな海外の記事を読んだ。野球の大谷翔平が7億ドルで契約する時代だ。驚くことは次々に起きている。自民党の裏金問題もどんな展開を見せるのだろう。2023年12月も残り10日。希望が持てるニュー

  • 2443 政治不信極まる中で 求められる「一害を除く」

    中国・錦州(遼寧省)の古塔公園に、なぜか「耶律楚材」(やりつ・そざい。モンゴル名ウルツ・サハリ、またはウト・サカル。1190~1244)というモンゴル人の銅像がある。その昔、チンギス・ハーンの息子オゴタイ・ハーンに仕え、華北地方(中国北部地域)を治めた人物だ。「

  • 2442 稀有な才能の輝き 大関松三郎とゼルマ18歳の青春

    詩を好きな人なら、大関松三郎という大相撲の力士のような、古風な名前を聞いたことがあるかもしれない。大関は18歳という若さで戦死した詩を愛する青年だった。この19日は大関没後79年になる。この機会に、大関の『雑草』というタイトルの詩を読み直した。小学校卒

  • 2441 大谷の「十年」になすべきこと 風邪ひきの戯言

    温度差の激しい日が続き、風邪をひいてしまいました。どこか気が緩んでいたのかもしれません。コロナ禍直前にかかって以来ですから、約4年ぶりになります。体調がおかしいと、何もやる気が起きません。それではますます気分が落ち込んでしまいます。そんな朝、大リーグ、

  • 2440 底流に政治家たちの「さもしさ」リクルート事件~パー券代キックバックも

    自民党のパーティー券に絡むキックバック問題は、東京地検特捜部が今日13日の国会閉会を待って、関係議員の事情聴取など本格的捜査に入るとみられ、リクルート事件以来の大疑獄になるのではないかという見方も出ている。リクルート事件は私にとっても忘れることができな

  • 2439 大谷とアメリカンドリーム 将来は文学作品の一コマに?

    大リーグ、エンゼルス(アメリカンリーグ)からはフリーエージェント(FA)になった大谷翔平が、同じロサンゼルスにあるドジャース(ナショナルリーグ)と契約したと発表した。10年契約で、契約金は総額7億ドル(約1015億円)という、耳を疑うような超巨額だ。アメリカ

  • 2438 真珠湾から82年 敗戦を予言していた元海軍軍人

    12月8日。82年前の今日、日本はアメリカの真珠湾を奇襲攻撃し太平洋戦争の開戦に踏み切った。戦争を知らない世代が大勢を占める時代だが、この日について考えることが多く、これまで書いてきた関連ブログ(下記)を読み返している。そんな中、これまでのブログには書

  • 2437 賢者は「自分の話をよく聞く」 耳が痛い政治家たち

    (紅葉したドウダンツツジ) 時々、トルコの『ナスレッディン・ホジャ』という笑い話の本を取り出して読む。国際紛争や日本の政治の動きに怒りが出ても、この小話集(202話・赤松千里訳)を読むと、思わず笑いがこみ上げてくるのだ。最近の日本の政治家を皮肉るような話

  • 2436 遅れて咲いたバラ一輪 政治屋は銭ゲバと川柳に

    (一輪だけ咲いた赤いバラ) いつもの喫茶店。ドアを開けるとアイルランド民謡の『庭の千草』の曲が流れ始めた。その一番の詞(里見義訳詞)の終わり「ああ白菊 白菊 ひとりおくれて さきにけり」を聴いて、わが家の狭い庭の一隅にあるバラが、一輪だけ咲いているのを思

  • 2435 笑いを忘れた日本人 空海の故事ににんまり

    配達された新聞を見ると、不愉快になることが多い。政治面、国際面、スポーツ面、そして社会面もと、何もかも面白くない話題が詰まっている。そんな時は、萩原朔太郎にならって寒くとも外に出る。朔太郎は家にいるより、多くの時間、散歩で過ごした。空を見ると、今日も青

  • 2434 子規と青空を疾走 伊集院静の心

    (西の空に残月が見える早朝の風景) 子規は夢の中を走り続けた人である。 これほど人々に愛され、 これほど人々を愛した人は他に類をみない。 彼のこころの空はまことに気高く澄んでいた。 子規は、今も私たち日本人の青空を疾走している。にほんブログ村 

  • 2433 風が歌う平和な世界 城左門『青空』に寄せて

    (街路樹のけやきも大部分葉が落ちた)私が住む関東地方は、冬になると西高東低の気圧配置によって晴れる日が多い。青空が広がる風景を見ながら、日本海側の方々には申し訳ない思いになることがある。今日は晴天。風がやや強く、空に雲は見えない。城左門(じょう・さもん190

  • 2432 憎しみの連鎖いつまで 戦争が茶の間に…

    「無季、自由律」の句といえば、種田山頭火、尾崎放哉が知られる。渡辺白泉(はくせん)の〈戦争が廊下の奥に立つてゐた〉は、コラムやエッセイにしばしば引用される季語がない名句で、1939(昭和14)年の作だ。当時は日中戦争最中であり、この2年後に日本は太平洋戦

  • 2431 海の向こうには未来が 高倉健の「訓」とは

    2014年(平成26)11月10日にこの世を去った俳優の高倉健さんは、私より10数歳年上だが、誕生日は同じ2月16日だった。亡くなって既に9年。ほとんど話題にならなくなった。昨日、久しぶりに夕刊社会面に高倉さんの記事が載っていた。高倉さんのパートナーが遺品整

  • 2430 心に太陽を『今しかない』(8)の(2)完

    心に太陽を持て。あらしが ふこうと、ふぶきが こようと、天には黒くも、地には争いが絶えなかろうと、いつも心に太陽を持て。 心に歌を持て。軽く、ほがらかに、自分のつとめ、自分のくらしに、よしや苦労が絶えなかろうと、いつも、くちびるに歌を持て。 苦しんでい

  • 2429 さまざまな青春の思い出『今しかない』(8)の(1)

    わたしは ときどき言葉をさがす、 失くした品物を さがすときのように、 (中略) やわらかな言葉、やさしい言葉。 荒んだ人の心を柔らげるハーモニイ。 しゃべりすぎた自分を控えさせるモデラート。 そっとしておいて下さいと願う人にはピアニシモ。 そのとき

  • 2428 銀杏は小さな手品師 晶子と山頭火の世界にも

    「金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に」 与謝野晶子(『恋衣』より=夕日に照らされて輝く岡に、金色の小さな鳥が舞うように銀杏の葉が散っている)。この歌のように、黄金色に色づいたイチョウの葉があちこちで舞っているのを見かける。その風景を見ると、

  • 2427 忘れてはならないこと 今年も事件が多すぎて……

    (天を突く皇帝ダリア)「忘却とは忘れ去ることなり。忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ」。テレビが普及する前の菊田一夫原作の1952~54年に放送されたラジオドラマ「君の名は」で極めて有名になった言葉だ。当時「流行語大賞」はなかったが、もしあったなら当然流行語のト

  • 2426 心に響く『浜辺の歌』 映画『二十四の瞳』と高峰秀子

    近所の喫茶店に入ったら、チェロの演奏で『浜辺の歌』(成田為三作曲、林古渓作詞)が流れていた。林古渓が作詞し、成田為三が作曲した日本の歌だ。それがいつしかチェロの曲としても知られ、今では世界各地で演奏され、世界の人たちに親しまれているという。私はメロディ

  • 2425「9・30~文革時代」の青春 『わたしの二都物語』

    人が十人いれば十の、百人いれば百の人生がある。言い換れば、人はそれぞれ異なる歴史を歩んでいるのだ。だから、自伝あるいは自叙伝は読む人に感銘を与えるのだろうか。共同通信時代、同僚だった杉本万里子さんの自伝『わたしの二都物語 ジャカルタ、北京』(論創社)を読

  • 2424 無垢な精神と邪悪な知恵 『子供の四季』と財務副大臣

    坪田譲治の名作『子供の四季』(新潮文庫)には、町工場の経営権をめぐる争いから派生した執達吏による差し押さえの場面がある。自民党の神田憲次財務副大臣(衆院愛知5区)自身が代表取締役となっている会社が保有する土地と建物が、固定資産税の滞納で4度も差し押さえを

  • 2423 11月のウグイス 朝焼け後にさえずり聞く

    今朝、調整池を回るいつもの散歩コースにある小さな森で、ウグイスが鳴いているのを聞いた。11月9日。春から夏にかけての雄による鳴き声。それが立冬の翌日に聞いたのは、私は初めてだ。特別に暑い日々が続いたから、ウグイスも季節を間違えたのだろう。季節外れのその

  • 2422 それでも《あきらめることはない》 立冬の光の中で

    《落つるものなくなりし空が急に広し日本中の空を意識する》「妖しい感触の歌を遺した」(長谷川櫂)歌人、葛原妙子(1907~85)の一首です。今日は立冬です。昨日は台風並みの強風が吹いた地域もあり、落葉が道路の一角に集まっているのが目に付きました。それがあったがゆ

  • 2421 繰り返す「幻滅と絶望」 無謀な核使用発言

    イスラエルのアミハイ・エリヤフ文化遺産担当相がラジオ番組で、パレスチナ自治区ガザへの原爆使用は「選択肢の一つだ」と発言したことが波紋を呼んでいる。ウクライナに軍事侵攻したロシアのプーチン大統領も、ウクライナでの核使用をちらつかせる発言を続けており、核兵器

  • 2420 「白虹と赤い実」と 多彩な身近な自然現象

    竹林の中に住み「竹林の隠者」といわれた作家で詩人の富士正晴(1913~1987)の『十一月・赤』という詩は、11月という季節を的確に表している。今年は11月になっても、各地で「夏日」(最高気温が25度を超える)を記録するなど、気候変動が激しい。それだけに、富士

  • 2419 一つの仕事を長く… やっていい人と悪い人

    自然公園を散歩した。落葉が目立っている。山道をゆっくり歩いた。久しぶりに目を通した古典の一節が蘇って来た。「速かにすべき事を緩くし、緩くすべき事を急ぎて、過ぎにし事の悔しきなり」(急いでやるべき事をゆっくりやり、ゆっくりやるべき事を急いで過ぎてしまった

  • 2418 あなたの思い出の曲は 『チゴイネルワイゼン』から『知床旅情』まで

    (ヨーロッパの山岳鉄道車窓からの風景)「《名曲》は必ずしも《美しい曲》とは限らない」。音楽評論家、吉田秀和がかなり以前に出した『LP300選』(新潮文庫)という本で書いている。当たり前と言えば当たり前のことだが、奥が深い言葉だと思う。朝、ラジオ体操の帰り道

  • 2417 落葉・枯葉の季節がそこまで シャンソンに反戦の歌も

    間もなく本格的な落葉や枯葉の季節になる。既に落葉はあちこちで目立ち始めている。『枯葉』がタイトルのシャンソンは「第二次大戦後の最高傑作」(日本大百科全書)といわれるそうだ。作詞はフランス人で民衆詩人といわれたジャック・プレヴェール(1900~1977)で、作

  • 2416 空を見上げて思うこと 超越したい煩悩

    来週の水曜日(11月8日)は立冬だ。いよいよ寒い季節のはずだ。だが、天気予報はそうでもなく、近々25度以上の夏日があると予想されている。気象状態はやはりおかしい。秋雨も少ない。そんな日々。散歩をしながら空を見上げて、楽しんでいる。「秋天」は秋の空のこと

  • 2415 自然は選り好みがない 早くも出現ビーナスベルト

    今朝の日の出は午前6時だった。西の空には月が輝き、その横には木星が光を放っていた。いつものコース。その下方の空はピンクの帯、さらに下には藍色の空が広がっている。こんな空を見て、立原道造の「かなしいまでに」という詩の一節が頭に浮かんだ。美しい風景に接する

  • 2414 秋は「漫歩」の季節 朔太郎に誘われて

    詩人の萩原朔太郎は、散歩が大好きだったという。書き物をして家にいる時以外は、半日は外にいるというから、相当な散歩マニアといっていい。そのことは、朔太郎のエッセイ『秋と漫歩』に書かれている。私も散歩は嫌いではないが、朔太郎ほどではない。これからは、少し見

  • 2413 被ばくは『第五福竜丸』だけではなかった 闇に沈んだ真相

    最近、知人から『第五福竜丸』事件関連の資料を受け取った。この事件のことは昔中学の社会科で習い、読売新聞がスクープしたことも知っていた。ただ、もらった資料には私がほとんど知らなかった内容が含まれていた。(今回は少し長めです。興味がある方はお付き合いくださ

  • 2412 霧立つ朝に 漱石に見せたい自然

    今朝、私の散歩コースの調整池周辺は霧が立ち込めた。歳時記には霧について「水蒸気が地表や水面の近くで凝結し、微少な水滴となって大気中に浮遊し、煙のように見えるものをいう」とあった。確かに、今朝の霧は煙のようだった。このところ、周辺は霧が立つ日が多くなった

  • 2411 ザクロと『黒い雨』民衆の悲しみ見続けて

    ラジオ体操仲間から、ザクロの実を1つもらった。実が割れ、赤く輝く種子が幾つも付いている。世界各国にあり、熟した果実に多数の赤い種子が入っていることから、世界的に子宝の象徴として縁起のいい樹木と言われているそうだ。その一方で、一部には人肉の味に似ていると

  • 2410 愚かな連中が勇気を持つ時代 ケストナーの嘆き現代も

    「世界の歴史には愚かな連中が勇気を持ち、賢い人たちが臆病だった時代がいくらもあります。これは正しいことではありません。勇気ある人たちが賢く、賢い人たちが勇気を持った時初めて、人類の進歩が見られるようになるでしょう」 これは、『点子ちゃんとアントン』や『

  • 2409 公園で倒れて一晩 「虫老ゆ」の季節の中で

    「虫老ゆ」(秋の虫が、晩秋から初冬の頃にまだ細々と鳴いていること・冬の季語)の季節だ。この夏は猛暑が続いたと思ったら、秋は駆け足で進み、冬へと近づいている。立冬までにはまだあるが、このところの昼と夜の温度差が10度以上になるという、大陸的気象に体がなかな

  • 2408 安保理でまた拒否権 クローグの壁画が見つめる「茶番」

    テレビの国連に関するニュースで、安全保障理事会議場が映ることがある。その時、議場にある巨大な「壁画」も映し出される。作者はノルウェーの画家、ペール・ラッソン・クローグ(1889~1965)だ。この壁画は北欧の伝説を基に描かれ「国連の任務の遂行」の願いを

  • 2407 許されないガザの病院攻撃 ブリューゲル『死の勝利』の世界の恐怖

    イスラム組織、ハマスが実効支配するパレスチナ・ガザ地区にあるアフリアラブ病院が17日夜、空爆を受け、患者ら500人以上が死亡したというニュースが流れた。ガザの保健当局はイスラエルの攻撃だと発表、イスラエルはハマスとは別のイスラム過激派「イスラム聖戦」が

  • 2406 名曲と共に生きる 谷村新司逝く

    シンガソングライターの谷村新司が亡くなった。74歳。多くの人に口ずさまれた歌をつくり、歌った名歌手だった。私の手元に2冊の本がある。オペラ歌手の米良美一編『日本のうた、やすらぎの世界』(講談社+α文庫=日本で昔から歌い継がれている歌の歌詞300曲を収録

  • 2405 パレスチナの行方 人間の英知で解決を

    パレスチナでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘は、第5次中東戦争の様相を呈している。イスラエルはハマスが実効支配するガザ地区で空襲を続け、住民に対しては南へと退避するよう勧告し、地上戦に入る準備を進めている。緊迫の度が強まる一方、ハマスによって人質

  • 2404「よきサマリア人」のたとえはどこに 戦争は人類の支配欲から

    「過去のあらゆる時代がそうであったように、これから先いつまでも、人間は同胞を支配したいと願い、大地は老若の血で赤く染められるであろう」。イギリスの作家、ジョージ・ギッシング(1857~1903)が『南イタリア周遊記』(岩波文庫・小池滋訳=元版『イオニア海

  • 2403 返り咲いた高台の桜 人を惹きつける小さな花

    私が住む街の高台にある公園の十数本の桜のうち1本だけが開花した。返り咲きである。歳時記(角川)には「帰り花、返り花、忘れ花、狂ひ花、狂い咲き、二度咲き」とあり、「小春日和に誘われて咲く季節外れの花のこと」と出ている。春の花に比べると、やや寂しげに、ひっ

  • 2402「遠き者来たらず」の埼玉 虐待禁止条例案の挫折

    1990年代、2年間浦和市(現在のさいたま市)に住んだことがある。東京への通勤が便利で、東京や神奈川に比べると地価も安いということで埼玉県の人口は急速に増えていた。海はない。しかし秩父や長瀞など身近な観光地があり、自然も豊かだ。子育てもしやすく、若い人

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