常世へと発ちし女優や彼岸花農政の貧叫ぶ声初嵐長き夜やむすびころころ物語常世へ、明日香の案山子
名月を讃えて詠みし芭蕉碑に伝説を秘める湯尾峠はここの湯尾小学校が私の母校です。日野川の源発す夜叉ヶ池里に伝はる語りたたへて故郷の夜叉ヶ池嘴の青きこと言ひ濁り酒幾山河先の故郷いわし雲旧作写真短歌、俳句
子守女の背負ふ悲哀や穂田の道恋歌にしたたる想ひこぼれ萩解し難き乙女心や秋の雨秋雨やハスキーボイスの歌を聴き雲厚く風雨を呼ぶか龍田姫明日香の案山子、秋雨
女の術をつなぐ三代ちちろ虫笠地蔵むかし話の夜長かな不知火の先なる尖閣諸島かな不知火やあれは常世の岸の灯か明日香の案山子(その1)、不知火
彼の岸を眺望むが如く曼珠沙華海に向かひて凛として立ついにしへの旅の名残をひそやかに北国街道今庄の宿旧作写真短歌
額田王の気配ふとあり曼珠沙華額田王(ぬかたのきみ)いにしへの権勢の丘秋の風明日香村の甘樫丘秋興や老いどち集ふ歌くらべ秋興や五歳若やぐ顔エステ明日香村(その3)、秋興
改新の秋であれかし板蓋宮下五字余りの板蓋宮(いたぶきのみや)跡です。明日香村の遺跡で、大化の改新の舞台になった。季語が弱いかな権勢も石下に眠り月の秋秋分や行く道明日は来し道に明日香村(その2)、秋分
いにしへの都の里や彼岸花今生で朽ち果つるとも彼岸花虫籠に大原知らず老いにけり虫籠や虫の心根知らずして虫籠の如くカラオケ喫茶かな明日香村(その1)、虫籠
鹿倉山を遥かす里や曼珠沙華藁塚や猿と見紛ふ園となり戦後子の未だ盛りとて敬老日逞しかりし戦後男の子やをとこへし藁塚の香り漂ふ秋の田に彩鮮やかに曼珠沙華かな曼珠沙華、藁塚、敬老日
あめんぼうかかあ天下で波立たずあめんぼうの波紋に戯るる陽光かなひと時を仏心とする添水かな語らずも満つる心やししおどしあめんぼう
つれづれの旅にしありて愁思なる伊根の舟屋の波枕かな涼風に戯るるごとくにねこじゃらしをとがい突きてしばし吾もまた伊根の舟屋、ねこじゃらし
秋寂ぶや人疎らなる竹田駅秋寂ぶや旅愁漂ふ一両車吊るされてああ恨めしき鮭の貌日の丸に鮭ひと切れの弁当かな播但線竹田駅
城山に抱かるる町やつくつくし稔り田を撫で吹く風や播但路余生てふ希望の明日や年竹の春水清ら風の清らに荻の声播但路
男塚女塚とや女郎花能の演目「女郎花」より一句女郎花てふ名の背負ひたる悲哀かな核の呪縛解けぬ地球や碇星連れ添ひて四十六年竹の春昨日、46回目の結婚記念日を迎えました。女郎花、碇星、結婚記念日
コミカルにアコーディオン弾く男きてひと味添へるミュンヘンの昼ブリュージュの森に抱かれ静もれる古城の夢は過ぎし栄華かヨーロッパの旅
睦まじき道祖神笑む素風かな肩書をはずす身軽や秋簾つくつくし聞きつ吐息の露天風呂からころと外湯巡りや星月夜城崎温泉(その2)、秋簾
風船蔓風に委ぬる老後かな風船蔓飄々渡る浮き世かな学生時代の名残りの机秋簾風船蔓ふくれつ面の少女かな風船蔓
文人の名残りの湯里虫の声城崎温泉での古い写真で一句湯けぶりにをみな湯の声秋暖簾城崎温泉での古い写真で一句城崎温泉(その1)
往時には北前船で賑わいし河野の海の波は静かに故郷の初秋の色は移ろいぬ清き白敷く休田の蕎麦清き(すがき)故郷の景
残照の架けたる橋や秋の虹重陽や妻の苦作の嵯峨御流重陽や七十半ばの急坂登油断なき野生の目かな秋の蝶秋の虹、重陽、秋の蝶
迷い入りて障子を叩くとんぼかな季重なり音痴とて人の個性ぞみみず鳴くダム底に沈む想ひ出赤あかねをさな日のあれは恋やも赤まんまとんぼ、赤まんま
水運の往時語りて古燈篭秋の辻ふともののふの気配かな出石(その2)
刻告ぐる鼓楼や遠く秋の雷写真短歌いにしへゆ鼓楼は刻を告げ続け出石の町はなほ明日へと糸とんぼ見えない糸に手繰られて不思議なるかな縁なるもの出石(その1)、糸とんぼ
点滅する古き街灯地虫鳴く米作をやめる老農地虫鳴く住み古りし「平田」てふ町地虫鳴く地虫鳴く
故郷の棚田の金波稲雀過疎里の賑やかしかな稲雀稲雀
稔り田や下校の道は約半里稔り田を分けてサンダーバードかな我が庭を一期に逝きぬ秋の蝉現世に縋る未練や残る蝉稔り田、残る蝉
女高生の隠し化粧や休暇明姦しき女生徒たちや休暇果つ立ち漕ぎて急ぐ銀輪休暇果つ休暇明
吹かるるままに生きてみようか青瓢顔を出す故郷自慢やひさご酒裸のマハの腰のくびれや青瓢青瓢、瓢
彼の北の領土離り来て秋の波彼の北の島より来しかこの波は領土を思ふオホーツクの秋北方領土
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