chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
エターナル・アイズ https://plaza.rakuten.co.jp/segakiyui/

ツンデレ姫と美貌の付き人などの恋愛ファンタジー毎日連載。『アルファポリス』『小説家になろう』参加。

男勝り姫君ユーノと美貌の付き人アシャのハーレクインロマンス的なファンジー小説『ラズーン』毎日連載。『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』は出戻り姫シャルンと腹黒王レダンのラブコメディ、時々連載。

segakiyui
フォロー
住所
京都府
出身
京都府
ブログ村参加

2006/11/25

arrow_drop_down
  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(12)

    ​**************** 「…シリオンか」 ふっと部屋の隅でいきなり形をとった気配に、ギヌアは目を開けた。半裸の体を起こし、乱れた白髪を掻き上げながら、相手を見つめる。「は」 低い声が嗤いを

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(11)

    ​**************** 「シャイラ?!」 一瞬、友の声が耳に届いたように感じて、グードスは手近の兵を切り倒しながら振り返った。 夕闇が迫る空、濁った朱の雲が不吉な想いを掻き立てる。(シャイ

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(10)

    ​**************** 「抜け、シャイラ!」「グードス…」 がらんとした部屋で、グードスと向き合ったシャイラは、相手の語調の激しさに呆然とした。「剣を取れ。抜け、シャイラ……そうせねば…」

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(9)

    ​**************** 「…そうだと言ったら?」「!」「なんと!」「何を言われる、聖女王(シグラトル)!」 堪えかねた叫びが上がった。互いを見交わし、再びユーノに眼窩を向ける。「聞き捨てなら

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(8)

    ​**************** おそらくは、水鏡(カーフィ)で様子を見ていたか、どこかに隠れ潜んでいたシズミーから知らせが入ったのだろう。 ユーノとジノを背に、ミネルバに手綱を引かれた金眼の馬

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(7)

    ​**************** 口をゆっくり開く。 答えは既に決まっていた。それは分かり切ったことだった。「それが、私に出来る、唯一つのことだから」「!」 びくっと、なぜかミネルバが体を震わせた

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(6)

    ​**************** 「んっ」「どうされました?」 ジノが僅かに息を切らせながら、先を進んでいたユーノが立ち止まるのに問いかけた。 『狩人の山』(オムニド)に入ったばかり、それでも周囲は

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(5)

    ​**************** 『アシャ…』 遠い闇で呼ぶ声がする。『アシャ…』 いや、呼んではいない。何かを伝えようとしているのだ。『アシャ…私、行くよ』 声には優しい聞き覚えがあった。遥か太古、

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(4)

    ​**************** ジノがセシ公の元へリディノ死去の顛末を報告しに行った後、ユーノはしばし窓にもたれ、じっと空を見上げていた。 星の光もなく、月もどこに隠れたのか、姿形もない。 暗

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(3)

    ​**************** 非情な戦の前にこんな泣き言を口にする者を、ユーノは黙って聞いていてくれる。 だからこその懺悔だ。 ジノはリディノの変化に気づいていた、気づいてはいたが、それより

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(2)

    ​****************  ユーノはしばらく沈黙した。やがて太い息を吐きながら、「…そうか……リディノが入れたのか…」「っ」 ジノがはっと顔を上げる。深い青の、雪白(レコーマー)に似た瞳が、信じら

  • 『ラズーン』第六部 6.東の攻防(1)

    ​**************** 「アシャが倒れたですって?!」 けたたましい声をあげて廊下を急ぐ黒髪の美女と、ユーノはすれ違った。「アリオ様! お待ち下さい!」 後から侍女と思われる女が追う。2人の

  • 『ラズーン』第六部 5.リディノ哀歌(13)

    ​**************** 「姫さま?!」 ジノは広間から飛び出したリディノを探し回っていた。蒼白になっていたリディノの顔、アシャの倒れたショックだけではない、まるで自分が人を殺したのだと気づ

  • 『ラズーン』第六部 5.リディノ哀歌(12)

    ​**************** こんなことがあるはずがない。「ジュナ?!」 こんなことが。「ジュナ、どこです!!」 こんな…ことが。「ジュナ!!」 広間から身を翻したリディノの頭には、そのことばだけが

  • 『ラズーン』第六部 5.リディノ哀歌(11)

    ​**************** 「す、既に、我らの半数近くは…」 ジットーはことばを途切らせた。 一度は崩れた『運命(リマイン)』軍も、『穴の老人』(ディスティヤト)の応援を得てみるみる勢いを盛り返

  • 『ラズーン』第六部 5.リディノ哀歌(10)

    ​**************** ラズーン動乱史上、第二の規模を持ったこの東の戦いは、ラズーンと『運命(リマイン)』の策の、言い換えればアシャとギヌアの軍師としての才覚が真っ向からぶつかり合った

  • 『ラズーン』第六部 5.リディノ哀歌(9)

    ​**************** 「…ってことはだな」「はっはっはっ…」 夜に赤々と燃える炎、浮かれ騒ぐ男達の間をすり抜けるように、黄色のマントを肩に留めた男は一つの天幕(カサン)に入っていった。「よう

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、segakiyuiさんをフォローしませんか?

ハンドル名
segakiyuiさん
ブログタイトル
エターナル・アイズ
フォロー
エターナル・アイズ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用