野村萬斎の「オイディプス王」のDVDを見た(随想録―33) 狂言師、野村萬斎は天才といっても良いだろう。本業をベースにして、あらゆる「舞台」の可能性を探るスタンスは清々しい。そして、以前から観たかった「オイディプス王」DVDを安く(半額で)入手できたので、鑑賞した。野村に加え、麻実れい、吉田鋼太郎、山谷初男などの実力派俳優が脇を固め、間然とすることのない2時間半だった。(ちなみに演出は蜷川幸雄、音楽は東儀秀樹。) (アテネ公演をしたそうだ。) そもそも、「オイディプス王」と言うのは、ギリシャ悲劇の最高峰であり、シェイクスピアの4大悲劇も軽く凌駕する、まさしく人類の宝である。その詳しい内容は、下…
ハムレット(シェイクスピア4大悲劇の1つ)は駄作だ。(随想録―32)
ハムレット(シェイクスピア4大悲劇の1つ)は駄作だ。(随想録―32) 私が大学に入学したとき、英語の授業で「ハムレット」を学習した。シェイクスピアの悲劇のなかでも特に有名で、「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ」という有名な言葉で知られる。 英語では“To be ,or not to be” だが、これを小田島雄二さんはこう訳した――「このままで良いのか、良くないのか、それが問題だ」と。これはある意味名訳で、ハムレットという劇の本質に迫るものである。 ざっくり言えば、主人公のハムレットは「優柔不断」である。叔父が父王を毒殺したことを、父の霊から聞いても、「もっと証拠を、」と考えて、なかなか復…
仙豆(ドラゴンボールに出てくる)を作ろう!(随想録―番外編)
仙豆(ドラゴンボールに出てくる)を作ろう!(随想録―番外編) 以下、ブログ友達Dさんとのコメントのやり取り。(Mは私) M: 昨日野菜無人販売所で2株まるごと買った枝豆を、「ドラゴンボール」に出てきた「仙豆」にしようと思い、まず鞘ごとゆでた枝豆をしごいて中身を出し、フライパンでごま油と炒め、塩、XO醤を加え、最後に例の「五行酒」を料理酒として注ぎ、仙豆の完成。薬効があるよ! いっぽう、アルコールとちょっとばかりの香り成分だけの焼酎では、すべて飛んでしまって、仙豆はできないでしょう。――参りましたか? D: Mさん 仙豆ですね(笑) やじろべえがいつも届けてくれるやつですね。 作ろうなんて思った…
張良と陳平:漢の高祖(劉邦)を支えた2人の軍師(随想録―31)
張良と陳平:漢の高祖(劉邦)を支えた2人の軍師(随想録―31) かなりレベルの高い歴史小説を書いた司馬遼太郎さんの『項羽と劉邦』では、主役の2人の人物造形が的確で、項羽は勇猛・果断でとにかく戦のプランとか実行力に長け、一人で戦争を遂行できる体の武将でした。貴族の出。もっとも項羽には優れた軍師:范増(はんぞう)がいました。一方の劉邦は、「大きな穴」のような人で、ひとりではなにも出来ない木偶の坊(でくのぼう)です。たんなる平民。でも不思議な人徳があり、周囲に優秀な人材が集まる人でした。秦の始皇帝を暗殺しようとして失敗して逃げてきた人がいたり、項羽のところから、「ここでは芽が出ない」と鞍替えした者も…
おかしなコトワザ集~石の上にも三日坊主(随想録―30) 人口に膾炙したコトワザを、少々捻ってみました。 @スズメの目にも涙 「スズメの涙」+「鬼の目にも涙」 @石の上にも三日坊主 「石の上にも三年」+「三日坊主」 @大山鳴動して龍一匹 「大山鳴動して鼠一匹」、ネズミと対照的な強い動物を持ってきました。 @猫に甘鯛(グジ) 「猫に小判」+「猫にカツオ節」、甘鯛は超高級魚。 @寝た子を永眠させる 「寝た子を起こす」、恐ろしいシチュエーションだが、ほんとに実行する親もいる @見ざる、言わざる、聞かざるも木から落ちる 日光の東照宮の彫刻と「猿も木から落ちる」 (2022.04.29) 今日の詩(2編)…
インド人は、召使いにしかなれない(随想録―29) 私のブログ友達の論調として、インド人は非常に優れている、日本は彼らの後塵を仰ぐことになるだろう、という命題があります。確かに理数系では、インド人が2ケタの掛け算九九をマスターしている、これは大きな資質である、と言われます。 それなら、と数学におけるノーベル賞である、フィールズ賞でも、インド人の受賞者は多いのだろうね、とwikipediaを調べてみたところ、インド人受賞者は0人でした!!・・・(ちなみに中国人も0人、最多はアメリカ人、フランス人の13人、日本人3人です)「学問の女王」数学では、インド人には取り柄がありません。インド系外国人とかには…
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