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2005/05/22

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  • 日本への帰任

    この度、5年の駐在(正確にはCOVID-19で実赴任が3ヶ月遅れたので4年9ヶ月)のアメリカ駐在を終えて、日本に帰国することになった。いよいよ本日が米国最終日。コロナ禍で少し実赴任時は遅れたが、約5年に渡るアメリカでの駐在生活。いろいろとトラブルはあったものの

  • 帰任手続き

    もう一度海外赴任ということは、年齢的にも無いとは思うが、こういった諸手続きを備忘のために記録しておくと、後々何らかの役に立つかもしれないと思い、箇条書きでまとめておきたい。・フライトの予約・引っ越しの予約・引っ越し荷物の特定品申請書作成・残地荷物があ

  • アメリカから犬を日本へ連れて帰る(3)

    翌日(28日金曜日:帰国当日)の朝。メールを開くと検疫所から、これでOKですと、マイクロチップ番号を修正した認可書が送られていた。ホテルにお願いしてプリントアウトしてもらい、書類はすべて整った。もう一度、全ての書類を再チェックして、鞄に収める。Uberで空港に

  • アメリカから犬を日本へ連れて帰る(2)

    さて、USDAの申請が3月21日金曜日に無事終了。週末にお役所のアメリカ人が働くとは思えないし、通常でも2~3日はかかるとのことだったので、水曜日くらいからフォローしようと思っていたが、私が通っている動物病院は水曜日が休みなので、一旦火曜日の時点でメールでフォロ

  • アメリカから犬を日本へ連れて帰る(1)

    犬を日本に連れて行く準備をしていたことは以前のブログに書いた通り。狂犬病の予防接種やその有効性を証明する抗体検査などは既に半年ほど前から準備をしており、日本の検疫所にも事前申請済みである。アメリカでの狂犬病予防接種犬のワクチン接種とフィラリアの検査犬

  • 2518 『川のほとりに立つ者は』

    ○2518 『川のほとりに立つ者は』 >寺地はるな/双葉社読むデトックスとは言い得て妙。と書きつつ、いろいろ反省させられる内容でもあった。暴力事件で意識不明となってしまった主人公の彼氏。なぜこんな事件が起こったのか。ミステリータッチな要素を含みつつ、人間

  • 【映画】 『ダイ・ハード』

    やはり名作。大好きな映画のひとつだ。時々ふと思い出して無性に見たくなる作品。同じ映画を繰り返してみることは少ないのだが、本作はこれで3回目だか4回目だか。ブログを書き始めた頃は書評が中心であり、映画に関しては必ず感想を書いていた訳ではないためだろう。自

  • 2517 『夜道の家族』

    ◇2517 『夜道の家族』 >角田光代/文藝春秋続編は難しい。。。本書は『空中庭園』の続編である。前作から3年後、ミーナの家に京橋家の祖母が亡くなったというファックスが届く。興味本位で葬儀に列席するミーナ。そこで見たものは。。。前作の『空中庭園』では、

  • 【映画】 『私の頭の中の消しゴム』

    前半は金持ちの娘と工事現場の監督という格差を越えたラブストーリー。韓国では珍しいのだろうか。逆玉という感じでもなく、親の反対を押し切って結婚する二人。男性の方は、もともと才能があったため自分でデザインした建築を任されるなど、少しずつ地歩を固めていく。よ

  • 2516 『空中庭園』

    ◇2516 『空中庭園』 >角田光代/文春文庫不思議な(悪い意味ではない)読後感の連作短編小説。このブログでは何度も書いていることだが、私は連作短編小説が好きだ。きっかけも鮮明に覚えており、宮本輝さんの『夢見通りの人々』(このタイトルでよかったかなと少し

  • 【映画】 『リプリー』

    何だか不気味な映画だった。初めて見る作品であったが、実は「The Talented Mr.Ripley(才能あるリプリー氏)」という原作(1955年)があり、アラン・ドロン主演で『太陽がいっぱい』というタイトルで1960年に映画化されている。その後も映画やドラマで描かれてきた名作の

  • 2515 『人生の経営戦略』

    ◇2515 『人生の経営戦略-自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20』 >山口周/ダイヤモンド社50代で読むには遅過ぎる。山口周さんの本ということで、中身もあまり見ずに買ってしまった。山口さんご自身が学んできた経営戦略を人生戦略に応用しよう

  • 引っ越しの前には、、、

    引っ越しの前にモノが壊れるというのが、何だか定番になってきた。日本からアメリカに来る前には携帯電話の画面が割れてしまったし、アメリカ国内で引っ越しの前にはディスポーザーが壊れてしまった。今回は、グラスが3つ割れ、車が駐車場で当て逃げされ(側面のドアが少

  • 2514 『東京ラブストーリー After25years』

    ◇2514 『東京ラブストーリー After25years』 >柴門ふみ/ビッグコミックス大いなる蛇足、という感じがしてしまった。『東京ラブストーリー』のドラマ版とコミックス版を堪能し終えたところで、本書にも手を出してみた。筆者自身、過去の作品は読み返さないそうなのだ

  • セイント・パトリック・ディ

    今年(2025年)のセイント・パトリック・ディは3月15日。この日はシカゴ・リバーを緑に染めるというイベントが開催される。イベントのことは以前から知っていたのだが、アメリカ駐在後、なかなかタイミングが合わず見物することができなかった。,,セイント・パトリック・

  • 2513 『東京ラブストーリー』

    ◇2513 『東京ラブストーリー』 >柴門ふみ/ビッグコミックスドラマより原作の方がぶっ飛んでいる。先日懐かしく見おえたドラマ『東京ラブストーリー』だが、ひとつだけ大きな記憶違いがあった。ラストシーンでリカは和賀部長のもとに行ってしまうと思っていたのだ。

  • 【映画】 『ザ・コールデスト・ゲーム』

    キューバ危機に揺れる1962年、落ちぶれ天才数学者が米国政府から命じられたソ連相手のチェス対決。だがその実体は、2国の運命をかけたスパイゲームだった。チェスがメインではなく、米ソ冷戦下におけるスパイ映画である。キューバ危機に関する重要な情報を持つスパイが、ポ

  • 2512 『電影少女』

    ◇2512 『電影少女』 >桂正和/集英社こちらも青春の思い出なのだが。。。ドラマ『東京ラブストーリー』を視て思い出したのが本書。あまり恋愛ものの本やドラマには興味がなかった方だが、とはいえ高校男子たるもの女の子に興味がないとは言えない。そんな私が好きだ

  • 【ドラマ】 『東京ラブストーリー』

    青春の1ページ。ドラマは時間を取られるので見ないようにしようと思っていたのだが、なぜかNetflixのレコメンドに出てきたため、ついつい手を伸ばしてしまった。最近、殺し屋系の話ばかりが推薦されていたのに、この変わりようは何であろうか?自分の記憶では中学3年生

  • 2511 『トヨタ中国の怪物』

    ◇2511 『トヨタ中国の怪物-豊田章男を社長にした男』 >児玉博/文藝春秋 中国近代史とトヨタの内幕の両方を知ることができるお得な一冊。トヨタの中国事務所総代表だった服部悦雄氏が主人公。服部氏は中国で生まれ、27歳まで、大躍進運動や文化大革命の時代を中国で

  • 私の履歴書:伊藤忠商事会長CEO・岡藤正広

    日経新聞[2025.01.01~01.31]私の履歴書:伊藤忠商事会長CEO・岡藤正広この原稿はご自分で書かれたのであろうか? これまでの私の履歴書とは一味違う文章のテイストに、思わず引き込まれてしまい、久しぶりに毎日の新聞が楽しみであった。この感覚はニトリの似鳥昭雄氏

  • 【再読】 『ROIC経営』

    ファイナンス理論の復習、第二弾。一番重要だと感じたのは「ROIC経営においては「元手をいくら増やしたか」が重要である。という一言。これに対して、利益やキャッシュフローなどのフロー経営においては、いくら儲けたかが重要視される。本書は前半部分は理論編として、R

  • 【再読】 『バリュエーションの教科書』

    『バリュエーションの教科書-企業価値・M&Aの本質と実務』 >森生明/東洋経済新報社先日ブログに記載した通り、過去に読んだファイナンス関係の本のおさらいをしようと思っている。まず手始めに基本中の基本書である『バリュエーションの教科書』を手に取って見た。過去

  • 【映画】 『イエスタディ』

    記憶とは不思議なもので、妙なことを覚えていたりする。確か茨城県で勤務をしていた頃、久しぶりに映画館へ映画を見に行き、その映画館で「ビートルズがいない世界」というポスターを見かけたことを覚えているのだ。ちなみにその日に見た映画は確か三谷幸喜さんの作品だった

  • 2510 『わたしと日産』

    ◇2510 『わたしと日産-巨大自動車産業の光と影』 >西川廣人/講談社経営の本なのか、内部事情の暴露本なのか、筆者の思い出なのか、、、筆者は日産にてゴーン元会長の後を継いだ西川氏。ニシカワではなくサイカワと読むらしい。Audibleにアップされていたので、聞い

  • 同じ本を繰り返し読む

    とあるブロガーの方の投稿記事に刺激を受けた。内容を要約すると次の通りとなる。「受験勉強での勝ち組は、自分が完全に理解している教科書・参考書・問題集を数冊持っており、それを速読で何度も回している。ビジネスもこれと同じであり、専門書を何サイクルも回す必要が

  • 2509 『これは経費で落ちません!(8)』

    ◇2509 『これは経費で落ちません!(8)-経理部の森若さん』 >青木祐子/集英社オレンジ文庫新刊がアップされると、ついつい手にしてしまうシリーズ。今回は買収したトナカイ化粧品の社員たちとのやりとりがメイン。面白かったのは前作でも登場した槙野が、週末を

  • M-1グランプリ(1~5回)

    先日読了したM-1グランプリ関係の本に影響を受けて、ついつい見てしまった。知らなかったのだが、Netflixで第1回大会からすべてが配信されているのだ。なお番組制作者の皆さんには申し訳ないのだが、時間もないので「ネタ」のみを見た。つまりネタ後の審査員や漫才コンビ

  • 2508 『鎮魂』

    ◇2508 『鎮魂』 >染井為人/双葉文庫復讐は何も生まない。悲しい結末だ。『正体』がヒットした染井為人さんの作品。「凶徒聯合」という半グレ集団から敵対する相手と人違いで暴行を受け、左手以外が動かなくなってしまった青年。リハビリでなんとか動くようになった

  • 五常・慎泰俊代表、本は脳の「食事」 古典に学ぶ

    日経新聞[2024.01.17]五常・慎泰俊代表、本は脳の「食事」 古典に学ぶ私が勝手に尊敬している慎泰俊さんが、日経新聞の「リーダーの本棚」に登場されていた。何だか嬉しい。よい記事だったので、一部を引用しておきたい。特に次の言葉が印象的だった。読書とは脳の

  • 2507 『M&A組織再編の会計と税務』

    ◇2507 『M&A組織再編の会計と税務(第3版)』 >小林正和/中央経済社実はM&Aにおける組織再編は苦手分野。これまで残念ながらあまり数を経験してきていないからである。この手の分野は、実務を経験しないと肌感覚で理解できないところがあるのかもしれない。とはいえ

  • 不況で成長、京都の大垣書店

    日経新聞[2025.01.05]不況で成長、京都の大垣書店本好きにとっては気になる記事だった。まずは記事の一部を抜粋。・京都市に本社を置く大垣書店は、出版不況下でも、書店を再生しながら成長を続ける企業だ。現在の出版市場はピークだった1996年に比べ6割減少し、書店数

  • 2506 『逆ソクラテス』

    ◇2506 『逆ソクラテス』 >伊坂幸太郎/集英社文庫好きなタイプの小説ではないのだが、それでも引き込まれてしまうのは流石。伊坂さんの短編集。子供を主人公にした作品は初めてとのことで、書きづらかったとあとがきの独白にあった。小学校の教師が子供に先入観を植

  • 【ドラマ】 『地面師たち』

    地面師については、『保身』というドキュメンタリーを読んだことがあり、どのような集団か多少の予備知識はあった。しかしながら本作では、その実態を映像を通じてリアルに描き出しており、なかなか迫力のある内容だった。地面師はチームで仕事を進めるそうだ。ターゲット

  • 2505 『ツミデミック』

    ◇2505 『ツミデミック』 >一穂ミチ/光文社不思議なタイトルだと思ったが、パンデミックx犯罪がテーマだそうだ。最近書かれた小説は、パンデミックのことに触れているものが多い。あれだけの影響を与えた現象なので触れざるを得ないのかもしれないが、歴史の中での

  • 定番カリフォルニア・ワイン

    アメリカに来て、ワインを嗜むようになった。まだまだ不勉強で、ブログに語れるような状態ではないのだが、私なりの定番ワインのことを書いておきたいと思う。まず、ワインを極めようという大それたことは全く考えておらず、せっかくアメリカにいるのだから美味しいカリフ

  • 2504 『答え合わせ』

    ◇2504 『答え合わせ』 >石田明/マガジンハウス新書タイトルが秀逸、内容は濃密。M-1の流れで購入。こちらもNON-STYLE・石田明さんの熱量に圧倒され、一気に読了。お笑いのことを目茶苦茶真面目に語っている本。このようにのめり込めるものを趣味というんだろうか。

  • 【映画】 『ザ・キラー』

    なぜかまたしても「殺し屋もの」を手に取ってしまった。Netflixのレコメンド機能が秀逸なのか、またしても物騒な作品。ただし、これまでの殺し屋系の作品とは少し風合いが異なり、本編に登場するのは「静かなる殺人者」だ。しかも冒頭のシーンで依頼された暗殺に失敗し、そ

  • 2503 『笑い神』

    ◇2503 『笑い神-M-1、その純情と狂気』 >中村計/文藝春秋お笑いファン、特にM-1ファンにとってはたまらない一冊。私は関西出身で、出自がどこまで関係しているかは不明だがお笑い好き。子供の頃から吉本新喜劇などのお笑いが身近にあった。しかしながら、新喜劇の

  • 開放感

    実を言うと、半藤さんのAudibleとNetflixの『ターニング・ポイント』は、ずっと見なきゃ聞かなきゃと頭の片隅に引っかかっていたものである。それなりに長く時間が取られることも理由の一つだが、内容的に軽い気持ちで見聞きしてはいけないという思いもあり、なかなか前に進

  • 『ターニング・ポイント:核兵器と冷戦』

    Netflixの力作。素晴らしいドキュメンタリーだった。全9話という長さに、少し見始めたもののなかなか食指が動かなかったのだが、半藤さんの昭和史のAudibleを聞き終えて、世界がどうなっていたのだろうかと見始めたもの。9話の各タイトルと内容を末尾に記載しておく。

  • 半藤一利の昭和史18:むすび・昭和史20年の教訓

    Audibleで半藤さんご自身による昭和史(全18回)を聴き終えた。この内容は『昭和史1926-1945』という一冊の本として刊行されている。日本史資料の重要な書籍としてアメリカにも携行してきていたので、そちらも参考にしながら、全18回の内容を私なりに整理してきた。久しぶり

  • 半藤一利の昭和史17:ポツダム宣言受諾、終戦

    ・ソ連の満州侵攻は準備のため、最初は8月下旬の予定だったものを、アメリカの原爆開発が進んでいることを知り、8月15日に改め、それでもまだ遅いということで8月11日に早められた。さらに8月6日の広島への原爆投下を受け、8月9日に侵攻すると決められた。9日の午前0時を過ぎ

  • 半藤一利の昭和史16:ヤルタ会談、東京大空襲、沖縄戦、そしてドイツ降伏

    ・昭和20年2月、ルーズベルト大統領が、ヤルタ(ウクライナの避暑地)にて、イギリスのチャーチル首相、ソ連のスターリン書記長と3人で会談を行った。スターリンは日露戦争で失った権益を取り戻したいと主張。日本との利害関係を鑑み、失われた権益を復活するという名目であ

  • 半藤一利の昭和史15:ガタルカナル・インパール・サイパンの悲劇から特攻隊出撃へ

    ・昭和17年8月にガダルカナル島の争奪戦が始まった。ガ島は零戦の航続距離(二千キロ、片道千キロ)の範囲内で飛行場を確保していく必要性から目をつけた島であった。日本本土の防衛のために、サイパン島→トラック島→ラバウル島→ガダルカナル島という順に航空部隊を進出さ

  • 半藤一利の昭和史14:真珠湾攻撃からミッドウェーへ

    ・宣戦布告のタイミングが議論となった。ハル・ノートが届いが11月27日には「開戦の翌日に宣戦を布告する」とした。つまり戦争を仕掛けた翌日に、しかも布告文を手渡すのではなく国内の宣戦布告の天皇の詔書をもって世界に知らせることに決めた。ところが、その後天皇から事

  • 半藤一利の昭和史13:太平洋戦争開戦前夜(2)~ニイタカヤマノボレ一二〇八

    ・南部仏印進駐によってアメリカが中国大陸への増兵を実行し、フィリピンをアジア戦略の一大基地とした。緊迫した日米関係に直面し、第二回の御前会議が開催された。そこでの方針は、(1)米英に対して戦争準備をする、(2)これと併行して日米交渉を進める、(3)10月上

  • 半藤一利の昭和史12:太平洋戦争開戦前夜~運命の御前会議

    ・野村吉三郎海軍大将が駐米日本大使となり、ハル国務長官との議論ののち、日米諒解案をまとめあげた。日本側でもほぼ同意という段階までこぎつけたにもかかわらず、近衛首相が松岡外相の意見を聞こうと水を差してしまった。松岡は日独伊三国軍事同盟を締結し、日ソ中立条約

  • 半藤一利の昭和史11:ドイツのソ連侵攻

    ・昭和14年に日本はアメリカから通商条約の廃棄を通告された。昭和15年1月にアメリカはこれを実施し、9月には鉄屑が全面的に輸出禁止とされた。日本は石油を全面的にアメリカからの輸入に依存していたため、この禁輸を恐れた。石油が禁輸された場合、その4~5ヶ月以内に南

  • 半藤一利の昭和史10:ひた走る軍事国家への道

    ・昭和14年、第二次世界大戦開始。日本では陸軍の策謀(陸軍大臣が辞任)によって、米内内閣が崩壊。広田内閣の時代に、軍部大臣現役武官制を復活させたことが原因。・日独伊三国軍事同盟に対して、米内光政・山本五十六・井上成美の3名が猛反対をしており、海軍としても

  • 半藤一利の昭和史9:米英との対立、ドイツへの接近

    ・ナチス・ドイツから日独伊三国同盟が提案されるが、これに反対したのが海軍の米内光政、山本五十六、井上成美の3人であった。一方陸軍は、対日強硬政策を取りつつある英米に対抗するために、さらにソ連という年来の敵に対抗するためにも、ドイツと同盟を結ぶことに賛成だ

  • 半藤一利の昭和史8:国家総動員法、ノモンハンの悲劇

    ・昭和5年(1930年)のロンドン海軍軍縮条約締結時に、海軍部内が国際協調のために条約を結んだ方がよいとする「条約派」の穏健グループと、国防のためには米英の言う通りにはならずに艦隊を整備し実力本位でゆくべしとする「艦隊派」の強硬グループに分かれ、ある種の抗争に

  • 半藤一利の昭和史7:日中戦争、盧溝橋事件

    ・昭和11年(1936年)の年末には、海軍の方でも軍縮条約を全て廃棄し、建艦競争(軍艦を造る競争)が始まった。英米への敵対意識が大きくなり始め、対英米戦争への道が踏み出された年でもあった。・中国内部では、日本への対抗を強めるため、中国内部での争い(国民党と共

  • 半藤一利の昭和史6:二・二六事件、大股で戦争体制へ

    ・昭和10年(1935年)8月、皇道派の相沢三郎中佐が、永田鉄山少将を惨殺。この相沢を裁く裁判の陰で、クーデター計画が練られており、これが昭和11年の二・二六事件に繋がっていった。・二・二六事件は、決起部隊のちの反乱部隊1483人を擁する大々的なクーデターであり、

  • 半藤一利の昭和史5:陸軍の派閥争い、天皇機関説

    ・ウォール街の暴落以来、世界中に広がった社会的不況だったが、日本は満州国を建国し、戦争契機でいち早く脱することができた。・昭和8年9月に出版法が改正(改悪)された。これにより当局が新聞雑誌ラジオなどを統制できるようになり、その力は強まっていった。・陸

  • 半藤一利の昭和史4:五・一五事件から国際連盟脱退まで

    ・石原莞爾は満州を日本の領土にしようと構想していたが、一気に領土にしてしまうと世界世論の反対も多いだろうということで、満州を蒋介石の政府とは切り離して、まったく別の独立国(日本の傀儡政府)にしてしまおうと作戦を切り替えた。・中国本土は、南京に蒋介石の国

  • 半藤一利の昭和史3:関東軍の野望、満州国の建国

    ・満州事変は陸軍の暴走で、柳条湖事件(柳条湖付近の鉄道爆破事件)を発端に始まった。朝鮮軍も参入し、中国軍との対立が高まった。・満州事変を避けるチャンスは数度あったが、いずれも幹部が弱腰または責任回避主義であり、反乱分子の蠢動を止めることができなかった。

  • 半藤一利の昭和史2:張作霖爆殺と統帥権干犯

    半藤一利さんの名講義がご本人の肉声で聞けるというのは至上の喜び。今回はメインポイントを2つに絞ってメモを残しておきたい。・激動の昭和史の幕開けになったのは張作霖爆殺事件。関東軍(陸軍)が主導した事件であったが、これがばれると世界的な大問題になるため、関

  • 半藤一利の昭和史1:日露戦争に勝った意味

    半藤さんの肉声での講演会がAudibleで聴ける。この内容が聴き放題というのは嬉しい限り。この講演をもとに名著『昭和史』が生まれたそうだが、大半の内容を忘れてしまっているので、復習のつもりで聞いてみた。せっかくなのでメモを取りながら。・昭和史を語る前に、それ以

  • 2502 『夏の情婦』

    ◇2502 『夏の情婦』 >佐藤正午/小学館5編を収めた短編集。作品によって好き嫌いが分かれる内容だった。佐藤正午さんは好きな作家。恋愛小説にちょっとSF的な要素を絡めた作品が特に好みである。本作は正午さんが30年前に綴った作品群。若さならではのドライブ感が

  • 2501 『経営戦略を問いなおす』

    ○2501 『経営戦略を問いなおす』 >三品和広/ちくま新書戦略の本質を突いた良書。まさにタイトル通りの「問いなおし」。まず、本書から感銘を受けた3点を、私なりに咀嚼して記録しておきたい。1)もし戦略に普遍性があるとすると、理詰めで考えれば考えるほど、

  • 2500 『会社という迷宮』

    ◎2500 『会社という迷宮-経営者の眠れぬ夜のために』 >石井光太郎/ダイヤモンド社普段何気なく使っている経営用語を哲学的に語った名著。楠木建氏の読書に関する本が好きで、発売されるたびに手にしている。その中で「絶対に捨てられない一冊」として紹介されてい

  • 2499 『ファクトフルネス』

    ○2499 『ファクトフルネス-10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』 >日経BP社/ハンス・ロスリング我々が如何に偏った視点で世界を見ているかに気づかせてくれる名著。本書のことは発刊当初から知っており、雑誌での特集記事なども目にしてい

  • 【映画】 『砂の城』

    仕事が忙しいと就業後に本を読む気力が沸かないことがある。一方で頭が変に冴えていて眠れそうにもない。そんな時はついつい映画に手を出してしまう。今回も赤ワインを飲みながらの視聴。最近暴力シーンが多いものが多かったで、少し社会勉強をしようと実話に基づいたドキ

  • 2498 『多様性の科学』

    ◇2498 『多様性の科学-画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』 >マシュー・サイド/ディスカヴァー・トゥエンティワン多様性が必要な真の理由を、腹落ちして理解できる良書。先日読了した『失敗の科学』と同じエピソードが入っていたり、何だか似

  • 【再読】 『容疑者Xの献身』

    『容疑者Xの献身』 >東野圭吾/文藝春秋何度読んでも物悲しい。何だか無性にエンターテインメントの読書がしたくなり(Audibleではなく)、Amazonのサイトを眺めていたら、本書に50%のポイントが付くことを発見。いつか再読したいと考えており、Kindleで購入。久しぶり

  • 2497 『失敗の科学』

    ◇2497 『失敗の科学-失敗から学習する組織・学習できない組織』 >マシュー・サイド/ディスカヴァー・トゥエンティワンなるほどと、身につまされる話のオンパレード。成功から学ぶよりも失敗から学ぶことのほうが大きい、とはよく聞く話。一方で、失敗談というのは

  • 斜め読みに名言集め…東畑開人さんの「闇の読書術」

    日経新聞[2024.12.22]斜め読みに名言集め…東畑開人さんの「闇の読書術」面白い読書術。へぇこんな本の読み方もあるんだなぁと感心した。本の読み方に関しては、随分と手を抜くことを覚えたのだが、まだまだ真面目すぎるのかもしれない。本を沢山(たくさん)読むこと

  • 2496 『ヒロイン』

    ◇2496 『ヒロイン』 >桜木紫乃/毎日新聞出版無実の罪から17年間逃げ続けた女性の話。オウム真理教をモデルにしたと思われる宗教団体が起こしたテロ事件。たまたまその現場に居合わせてしまった信者の女性。彼女自身は無実にも関わらず、逃亡してしまう。別居してい

  • 富士フイルム「第二の創業」舞台裏 事業の目利き力とは

    日経新聞[2024.12.23]富士フイルム「第二の創業」舞台裏 事業の目利き力とは興味深いインタビュー記事だった。最近、新聞はあえて熟読しないようにしているのだが、本記事はしっかりと読んでしまった。――「第二の創業」が成功した一番の理由は何ですか。「2000年

  • 2495 『テスカトリポカ』

    ◇2495 『テスカトリポカ』 >佐藤究/角川文庫メキシコと日本を舞台にしたノワール小説。最初の滑り出しは面白かったのだが、途中からちょっと現実的じゃないなぁと感じてしまい、失速。山本周五郎賞を受賞しているとのことで、期待していたのだが、残念。もう少しメ

  • 積読本の棚卸し

    読書体力が落ちたせいか、長時間の読書が苦痛になっていたのだが、年末年始に思い切って紙の本を数冊熟読してみたら、少し感覚が取り戻せたようだ。仕事関連の書籍を数冊、立て続けに読了することができた。やはりこういった習慣は継続したいといけないのだな。さて、読書

  • 2494 『マッキンゼー経営の本質』

    ○2494 『マッキンゼー経営の本質-意思と仕組み』 >マービン・バウアー/ダイヤモンド社先日読了したのはマービン・バウアー氏の生涯とその人となりを描いたものであった。本作は、マービン氏が自ら記した『The Will To Manage』の邦訳版。1966年の作品ながら、述べら

  • 【再々読】 『経営者の条件』

    『経営者の条件』 >P.F.ドラッカー/ダイヤモンド社読まなければならない未読本が残っているのに、ついつい本棚にある本書に目を引かれてしまった。読み始めてみたら面白く、ついつい引き込まれてしまい一気に読了。久しぶりに集中して本を読むことができて嬉しい。再

  • 2493 『ざっくり分かるファイナンス』

    ◇2493 『ざっくり分かるファイナンス-経営センスを磨くための財務』 >石野雄一/光文社新書確かに分かりやすい。入門書としては最適であろう。山口周さんが『外資系コンサルが教える読書を仕事につなげる技術』という本で紹介されていた超基本書6冊のうちの1冊。

  • 【映画】 『マイ・インターン』

    いろんなところで良い映画だという記事を目にして気になっていた作品。正月休みの眠れない夜に視聴。なんとも爽やかな映画である。このところ、ジェイソン・ボーンやジョン・ウィックといった殺し屋ものをたくさん見てしまい、ちょっと食傷気味だったので、フットルース、

  • 【映画】 『アンチソーシャル・ネットワーク』

    Netflixのドキュメンタリー映画だ。20年近く前に遡り、時系列を辿り、いわゆるQアノンに迫る内容であり、非常に興味深かった。ことの発端が日本の2ちゃんねるだというのに驚いた。同じコンセプトの4Chanというサイトが米国で立ち上げられ、当初はちょっとしたブラックジョ

  • アラスカ・フェアバンクス(4日目&帰路)

    フェアバンクスの4日目。あまりやることがないので読書が捗った。食べて寝て風呂に入って本を読んでという至福の時間。とは言え、3日も同じことをやっていると少し飽きてくる。翌日は移動日なので実質的な最終日。昨夜のオーロラツアーは残念な結果だったが、これも時の

  • アラスカ・フェアバンクス(3日目)

    3日目も同じホテル。朝ゆっくり起床して、朝昼兼用の食事を取り、15時ごろに露天風呂に入浴。この日は夜のオーロラツアーを申し込んでいた。雪上車で山を登り、山のテントからオーロラを見るというツアーである。これがお高くて180ドル。しかも、オーロラが見えなかったと

  • アラスカ・フェアバンクス(2日目)

    これまでの旅は、移動に次ぐ移動で、出来るだけ色んなところを見て回ろうとする欲張りなものだったが、今回はのんびりとした骨休めが目的だったので、同じホテルに4泊するプラン。とは言え、雪の中の陸の孤島で、やることはあまりない。日の出も遅いので、朝はゆっくり起床

  • アラスカ・フェアバンクス(準備&初日)

    年明け早々は、日本の休みに合わせて有給休暇を使い、アラスカのフェアバンクスに行ってきた。日本からアラスカにはなかなか行きづらいだろうなと思い、アメリカに滞在中に行ってみたかったところ。夏に行くか冬に行くか迷ったのだが、せっかくなので冬にしか見られないオー

  • 【映画】 『フラッシュダンス』

    こちらも懐かしい映画。調べてみると1983年の作品。こちらも中学生の頃に見たのだろうか。不思議なもので、『フットルース』のことはストーリーを含めて多くのシーンが記憶に残っていたのだが、本作に関しては何も覚えていなかった。唯一、主題歌だけが鮮明に耳に残っていた

  • 2492 『これは経費で落ちません!(7)』

    ◇2492 『これは経費で落ちません!(7)-経理部の森若さん』 >青木祐子/集英社オレンジ文庫続きが気になってついつい手にしてしまうシリーズ。前回で課題となっていたM&A。結果は天天コーポレーションが同業の2社を買収するというものであった。その1社であるト

  • N君のこと

    そういえば、映画『フットルース』を見て思い出したのが、中学生の頃の友人・N君のこと。当時、私はまさにフットルースで描かれているような滋賀の田舎町に住んでいた。情報といえばテレビかラジオしかなく、そこで放映されないものを知る機会は少なかった。都会であればい

  • 【映画】 『フットルース』

    年末年始の休みは、溜まっていた積読本を一気に読破しようと思っていたのだが、思うように集中力が続かない。随分昔のブログ友達(私よりも10歳ほど年上)が、ある時から読書日記が減り、映画の感想が増えていっていた。恐らく彼も目の疲れや集中力の衰えにより本から映画に

  • 【映画】 『スピード』

    キアヌ・リーブスの出世作。ジョン・ウィック・シリーズを見て、再視聴してみたくなったもの。1994年の作品だが、映画館で見た記憶はなく、レンタルビデオで見たのであろう。そうすると1995年とか96年、私が社会人になりたての頃である。もう30年近く昔の話だが、内容を覚

  • 2491 『半導体産業のすべて』

    ◇2491 『半導体産業のすべて-世界の先端企業から日本メーカーの展望まで』 >菊地正典/ダイヤモンド社半導体業界が網羅できる一冊。日本に帰国した際(数ヶ月前のことだ)、書店で見かけて購入。半導体に関する本は、これまでにも複数冊読んできたが、原材料からチ

  • 2490 『ホワイカラー消滅』

    ◇2490 『ホワイカラー消滅-私たちは働き方をどう変えるべきか』 >冨山和彦/NHK出版新書複雑で難しくてややこしいことが得意な日本人。冨山さんの啓発書。いつもながら危機感を醸成してくれる内容である。ただし、冨山さんの書籍をこれまでも何冊も読んできた私から

  • 2025年 一年の計

    2024年はとにかく忙しかった。仕事の詳細は書かないが、大きなプロジェクトが4つ並行して走っており、日本との打ち合わせも多く、仕事が深夜にまで及ぶこともしばしば。その合間を縫って出張も重ねており、精神的にも体力的にもしんどい一年だった。結果として昨年の正月

  • 万年筆

    手元に二本の万年筆がある。もともと文房具が好きで、特にノートやメモ帳などの「紙」と、ボールペンなどの「筆記具」にはこだわってきた。一本はPILOT社のHERITAGE 912というタイプ。普遍的でシンプルなデザインが美しく、Made in Japanに凝っていた頃に買ったもの。も

  • 2489 『マッキンゼーをつくった男-マービン・バウワー』

    ◇2489 『マッキンゼーをつくった男:マービン・バウワー』 >エリザベス・イーダスハイム/ダイヤモンド社経営理念が素晴らしい。正直、コンサルタントに対してあまり良いイメージを抱いていない。確かに、自社では出来ないアドバイスをいただくこともあり、有用だと

  • 【映画】 『ジョン・ウィック:コンセクエンス』

    シリーズ完結編、だろうか?ジョン・ウィック・シリーズを見始めたのは、そもそもが本作がきっかけ。真田広之さんがサムネイルに出ていらっしゃり、注目したのだ。どういった役柄かと楽しみにしていたが、ジョンの古い友人で大阪の支配人という立場。ジョンに味方をして主

  • 2488 『口訳・古事記』

    ◇2488 『口訳・古事記』 >町田康/講談社マジですか? マジです。本書に頻出するやり取りだ。なんと古事記を関西弁で語るという大胆な試み。しかしながら、なんとなく手に取りづらい古事記という存在を、関西弁で一気に身近なものに変えてしまった手腕はさすが。町

  • 【映画】 『ジョン・ウィック:パラベラム』

    今回も、これでもかというくらいのアクションシーンの連続。それにしても人が死にすぎる。組織の規則を破ってしまったジョンは、追放処分を受けてしまう。その上、首に14M$という高額な賞金をかけられ、NY中の殺し屋たちから狙われることに。冒頭から殺し屋たちとのアクシ

  • 2487 『全図解・メーカーの仕事』

    ◇2487 『全図解・メーカーの仕事-需要予測・商品開発・在庫管理・生産管理・ロジスティクスのしくみ』 >山口雄大/ダイヤモンド社メーカーの仕事が一望できる書籍。とあるブログで「本を雑誌のように読む」という表現を使っている方がいらっしゃった。ビジネス書を

  • 【映画】 『ジョン・ウィック2』

    前作よりは物語に重厚感が増したであろうか。期せずして殺し屋家業に復帰してしまったジョン・ウィック。復讐を遂げ、平安な日々を望んでいたのだが、契印という過去に結んだ誓約に縛られ、とある殺人を請け負わざるを得なくなる。任務を果たし終えたジョンに待っていたの

  • 2486 『近江商人学入門』

    ◇2486 『近江商人学入門-CSRの源流「三方よし」』 >末永國紀/淡海文庫近江商人の哲学を綴った書物。昨年の夏に実家に帰省した際、近江商人の旧家へ足を伸ばした。そこで売られていた書物が本書である。現在の社会課題を記載した上で、過去に近江商人がどのような経

  • 【映画】 『ジョン・ウィック』

    Netflixのレコメンデーションに真田広之さんのサムネイルが表示されており興味をもったもの。調べてみると真田さんが出ているのは第4作目のようだ。そうなるとやはり1作目から見たくなる。配信期限が迫っていたこともあって早速視聴。主人公はキアヌ・リーブス氏。久しぶ

  • 【映画】 『ボーン・レガシー』

    ジェイソン・ボーン、シリーズ4作目。最初に登場する雪山を進んでいく屈強な男。彼が今回のボーンの敵役だろうと推測する。首にかけたピルケースから取り出した薬を服用している。意味深なシーン。そもそもボーン・シリーズは、CIAが秘密裏に人材を訓練し、殺人兵器に育て

  • 2481 『ヒトは<家畜化>して進化した』

    ◇2481 『ヒトは<家畜化>して進化した-私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか』 >ブライアン・ヘア/白揚社「自己家畜化」という切り口から人類や民主主義についても論を広めている好著。会社の先輩が最近興味を持っているのが「自己家畜化」という概念だと

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