日々の恐怖 9月22日 40男の夏(3) 更に月日は流れ、数年前の夏。 小5の息子が夏休みと言うこともあり、家でダラダラと過ごしていた。 そこに、暑さでイライラしていたのか、俺の嫁から外で遊べとカミナリが落ちた。 昼飯を食べたあと、仕方なく息子は3DSを握りしめ自転車に跨がり、 友達が集まっているであろう図書館へ行こうとした。 が、何を思ったのか、息子は自転車に乗って件の山へ向かった。 「 名前を呼ばれたから。」 と後で言っていた。 それから夕方になった。 が、17時になっても息子は帰って来ない。 友達のとこで時間を忘れて遊んでいるのかと、あちこちに電話したがいない。 町内も探してみたが、全…
日々の恐怖 9月13日 40男の夏(2) そして月日は流れ、俺がまだ鼻たれ坊主で、ファミコンが出るちょっと前の夏休みのことだった。当事小4だった俺は、友達3人と一緒に朝から山へクワガタを取りに行った。その辺りの山は一族(と言っても、親父を含めその兄弟)で所有している山だ。だから普段からよく遊んでいた。迷った事は一度もなく、その日も奥へ奥へと進んで行った。 最初のうちは四人仲良く虫を捕っていたが、やはり虫の大きさで争いが起こり、「 自分だけででっかいの捕ってやる!」となり、それぞれがバラバラに虫捕りを始めた。木を蹴飛ばしたり、登ってみたり、根元を掘り返してみたり、夢中になって虫を探していた。 太…
日々の恐怖 9月1日 40男の夏(1) 40男の夏は妙に熱い。もう100年は前のことだ。父方の祖母には2歳離れた兄(俺の大伯父)がいた。その大伯父が山一つ越えた集落にいる親戚の家に、両親に頼まれ届け物をしに行った。山一つと言っても、子供の脚で朝一に出発すれば夜には帰って来られる位くらいの距離だ。歩き馴れた山道で、大伯父はいつも朝一に出て、夕方ちょっと過ぎには帰って来ていた。 しかしその日は、夜を過ぎても大伯父は戻らなかった。向こうの親戚の家に厄介になっているのだろうと、両親はあまり心配もしていなかったが、2日経ち3日経ったところで、そろそろ畑仕事も手伝ってもらいたいからと、親戚の家に大伯父を迎…
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