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  • チェスの棋士に学んでみます。

    棋士曰く、 「本質的な真理を心でつかみ取る。 その道筋が描く軌跡の美しさを感じる。 動きに隠された暗号から、バイオリンの音色を聴き取り、虹の配色を見出し、どんな天才も言葉にできなかった哲学を読み取る。」 何を言っているのかわかりますか。 チェスにおける棋譜の美しさ、一手一手をつなぐ軌道の奥深さを言っているのです。 虹の配色、天才を超える哲学、それにバイオリンの音色を聴き取るあたり、エモいですね。

  • Allegro risoluto

    risolutoは「毅然と」と訳されますが「心がほどける」というニュアンスもあるそうです。 『ちょっとくよくよしているとき、水をぐびっと元気に飲んで、「はい、流しました」と思ってみてください。 それだけで、ささいな負の出来事は、自然に流せるようになってくるんです。』 エッセイの引用ですが、どなただったか忘れてしまいました。 なんだかスーッと心がほどける感じがしますね。 楽譜でAllegro risolutoを見つけたら、この言葉、思い出してください。

  • 少し肩の力を抜いて

    「音の調和が数学的に説明できるのであれば、この宇宙の調和をも数学で説明できるはずだ。」 とピタゴラスは叫びました。 すごい説得力ですが、少し力みすぎかもしれません。 突き詰めすぎたり極端すぎると、歪みが出やすいと言われます。 頭で考える事には限界があります。 どうしてこんな音が出たのだろうと、本人にもわからない時にこそ、真の感銘があるなんて事もあるかもしれませんよね。 たいがいは、そこはかとないことなのでは、と思います。

  • がんばれ、とりしらべがかり

    日本の鎖国が解けて、自然と西洋音楽が入ってきたと思っていませんか。 違うんですよ。 明治時代に音楽取調掛(おんがくとりしらべがかり)というのがあって、小學唱歌集を作ったり、雅楽の人にオーケストラの楽器を練習させたりして、一生懸命日本人に西洋音楽を染み渡らせたのだそうです。 ただ、音楽取調掛のある偉い人は、ドレミファの「ファ」の音がどうしても歌えなくて泣いたそうです。 日本は五音階だったので、「ファ」ってなかったんです。 「ドレミソ」ってなっちゃうんです。 だから「ファ」って歌えなかったんですね。 面白くて、可哀想で、切ないですね。

  • 一瞬の光

    即興演奏とは、楽譜の無い演奏のことを言います。 その場で咄嗟に思いついて演奏します。 素敵な即興は、行き当たりばったりの音を弾いているように見えて、聞いている人の心に、星座のように見事な模様となって、広い夜空に約束されたかように、美しく描かれ、心を奪われます。 一番大切なのは音楽的センス、と言いたいところですが、実は一番大切なのは訓練です。 演奏する楽器が自分の心と一体となるまで、繰り返し音を紬ぐことが訓練です。 大好きな即興演奏

  • 間違い探し

    次の3つのうち音楽用語じゃないのが1つあります。 さあどれでしょう。 Allegro 陽気に Allegretto 少し陽気に alleregretto 本当にごめんなさい 3つ目はデンマーク語だそうです。 アマゾンでTシャツが売ってます。 欲しいです。

  • 謙虚に丁寧に

    クラシックの演奏家たるもの、自己表現に偏ってはいけないと思うことがあります。 作曲家の思いを汲みとるという役割がありますから。 世界ーのバリトン歌手フィッシャー=ディースカウは、演奏家は楽譜を音に翻訳する以外のことをしてはいけないと言っています。 翻訳家の言葉があります。 「作者の心の動きを、息をひそめてただじっと追う。」 また、日本庭園の仕事を表現した言葉です。 「隅々に心を配り、丁寧に手を施しながらも自らの気配は消し去る。」 みんな忍者みたいですね。

  • 音楽の時計

    曲の速さを示すために、メトロノームの数字が書かれることがあります。 これが困ったことに、度々混乱をきたしています。 特にベートーヴェンとシューマンが演奏に適さない数字を多く書き残しています。 シューマンが亡くなった後、残された妻クララは旦那の書いたメトロノーム記号をせっせと書き換えて出版し直してました。 しかし、全て直すことはできませんでした。 ベートーヴェンは晩年、自分の書いた数字に納得がいかず、癇癪を起こして「メトロノームなんて悪魔にくれてやる」と叫んで暖炉へメトロノームを投げ込みました。 散々ですね。 あっ、メトロノーム捨てないでくださいね。 ゆっくりから少しずつメモリを上げながら練習す…

  • シャープとふにゃっと

    フラット(♭)は半音低くです。 でもフラットって平らじゃないの?って思いますよね。 そうなんです。 英語の表現が少しおかしいんです。 イタリア語フランス語では「柔らかい」という単語を使います。 ♯は鋭い、♭は柔らかい、自然ですよね。 ダブルフラットはふにゃふにゃです。 トリプルフラットってのもあります。 ぐにゃぐにゃですね。 今日の勉強を終わります。

  • 生クリーム多めでお願いします

    エチュードは練習曲と訳されます。 練習をステージで聴かせるの?と思いますよね。 違うんです。 ある技巧に特化した曲をエチュードって呼ぶんです。 ケーキの食べ放題みたいなものです。 どうですか、ちょっと楽しくなってきたでしょう。 大事なことは、軽やかに演奏することです。 そうしないと、大好きなケーキをもう見たくもない、なんてことになってしまいますから。 ショパン エチュード「エオリアンハープ」

  • 森のおばけと妖精のお話

    憂鬱な気持ちで歩く夜道、ひとすじの月明かりに救われることがあります。 パレチェクの絵本では、妖精がバイオリンを弾いてお化けを退治してくれます。 たった一粒の美しい音を出そうとしたことはありますか。 何かを語ろうとせず、小さな光を一粒、月明かりのように。 プーランクという作曲家はこんな風に言っています。 「私の曲を分析しないでください。意味を考えないでください。ちょっとした光の戯れです。」

  • 天晴れ、クサンティッペ

    古代ギリシアの哲学者ソクラテスは、音楽について深い考えを持っていました。 音楽は詩作であり哲学であり、神の言葉を伝えるものであると考えました。 奏でることで,勇気、そして節度を備えて、魂を調和した状態へと導くのだそうです。 ソクラテスは、午後のひとときアテナイの広場をぶらぶらしながらそんな思いに耽っていると、世界3大悪妻と名高きクサンティッペが、「弁論なんかしてる暇があったら家事を手伝いなさいよ!」と叫ぶや、後ろからバケツの水をぶっかけました。 ソクラテスは平常心で答えました。 「雷が落ちた後には、大雨が来るものです。」

  • 諦念の音楽

    チェコの絵本作家 ヨゼフ・パレチェク 「ちいさなよるのおんがくかい」 楽しい色彩と微妙なアンバランスが心に沁みます。 バイオリンが何度か出てくるのも良いです。 ドヴォルザークを演奏する時、イメージをお借りすることがあります。 読み聞かせ この本の最後のお話「サーカスの前の夜」 盛大にシンバルを鳴らして宣伝するためにやって来た犬でしたが、もうみんな眠っている時間なので、鳴らすのはやめて、帰って寝ることにします。 美しく優しい諦めです。

  • 気宇壮大

    スケールとは長さ重さ角度などをはかる目盛りですが、音楽では音の階段のことを言います。 スケールの練習はとても大事です。 良い音程を心がけて、丁寧に登ります。 スケールは人間の器を表します。 スケールの大きい人は、あくせくしておらず、いつも心にゆとりをもっています。 一歩一歩を大きくしっかり踏み締めて、階段を登ります。 今年は龍神様が守護神です。 天に昇る龍神は成功と発展の象徴です。 夢や希望をしっかり持って、日々スケールに励みます。

  • 大きなお世話

    バイオリンを弾く時、右手も左手も柔らかくすることがとても大事です。 でもどんな状態が柔らかいのか分かりにくいですよね。 例えば、オペラ歌手が、良い声が出ている時はあくびをしている感じ、と言います。 心と体が柔らかくなっている状態です。 それでは、雲の上で空を泳いでいる感じ、なんてどうでしょう。 さらに、楽しい夢を見ている感じも加えます。 たまに少し気だるくうっとりしてみます。 調子が乗ってきたら魔法の杖を一振りしてみます。 分かりにくさに拍車がかかりましたね。

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