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  • 地下水脈の把握は難しいけれど‥‥

    リニア工事から考える 今から2年ほど前、青森県の嶽温泉や秋田県の秋の宮温泉郷などで、湯量の減少や温度の低下がみられ、温泉地の存続にかかわるショッキングな出来事として報じられました。同様な現象で頭を抱える温泉地は少なくありませんが、その多くがはっきりした原因が特定されていないようです。 温泉の湧出に関わる地下水脈(温泉脈)というのは非常にデリケートであり、地震や地下水の過剰な汲み上げ、新泉源の掘削など、さまざまな原因により容易に変化しうるということを、私たちはこれまでの数々の事例を通して理解してきています。 岐阜新聞5月15日付朝刊より 岐阜県瑞浪市において、リニアのトンネル工事の影響で地下水位…

  • 『世界の絶景温泉』はすごい本です!

    鈴木浩大著『ほぼ本邦初紹介!世界の絶景温泉』 昨年、家の近くの本屋さんで棚の目立たない所にあったものを見つけ、手に取って表紙の写真を見ただけで買うことを即決した本が、鈴木浩大さん著の『ほぼ本邦初紹介!世界の絶景温泉』です。 鈴木浩大著『ほぼ本邦初紹介!世界の絶景温泉』 ページをめくるたびに、世界中の名前も聞いたことないし写真も観たこともないような温泉が次々と現れます。私は、温泉沈殿物の形態や温泉の湧出状態、温泉の色やバイオマットの存在など、入浴のための温泉施設というよりは温泉現象そのものに興味があるのですが、本書に掲載されているオールカラーの大きな写真の数々は、大部分がそのような温泉現象そのも…

  • 温泉は何故「適応症」なのか

    「効能」ではなく「適応症」 「○○に効く温泉はどこですか」と尋ねられることがよくあります。尋ねてくださる方にとっては、処方されている薬ではなかなか症状が改善されないので、「温泉の力でなんとかならないだろうか」という切実な願いがあるに違いありません。 効果がありそうな温泉を紹介してお役に立ちたいのはやまやまですが、湯治のように特化したスタイルで療養ができない場合は、一時的に痛みが緩和することぐらいは期待できても、疾患に対する根本的な療養効果を期待することは難しいというのが正直なところです。 「効能伝説」が記された温泉施設の看板 「この湯で病気を治した」と記す看板 飲用一時間後に快方した?と記す温…

  • 給湯口の飛沫が心配です!

    温泉とレジオネラ属菌 「温泉浴槽から基準値を大幅に上回るレジオネラ属菌が検出された」といったニュースが後を絶ちません。 平成14年に起きた宮崎県の日向サンパーク温泉の事故は大変ショッキングで、記憶に新しいところです。6月の体験入浴を経て7月1日 に正式開業し、わずか7月23日 までの間に入浴者19,773名のうち295名がレジオネラ症を発症し、7名が亡くなりました。 レジオネラ属菌は、土壌や河川などの自然界に存在している細菌ですが、温泉の温度はレジオネラ属菌が増殖するのにとっても適した温度ですので、こまめな換水や清掃などの基本的な衛生管理を怠るとすぐに増殖します。特に循環式浴槽などの水回りの中…

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