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  • 露天風呂の敵、「アブ」と戦おう!

    夏場の山の露天風呂は、アブとの出会いが待ち受けています。 アブ対策の基本は素肌を隠すことですが、なにしろ露天風呂では素っ裸であり、この上ない無防備な状態でアブに立ち向かうことになります。 車の上にとまったアブ アブの雌は、産卵に必要なタンパク質を得るために、動物の血液を吸って生きています。そのため、動物の吐く二酸化炭素や、体温、特殊な匂いなどにすぐに反応して、ターゲットとなる動物を察知します。そこへ裸の人間が現れてくれれば、アブにとっては「棚からぼた餅」です。したがって、アブがつきまとってきたら、とにかくすぐにお湯に浸かり、肌を晒す部分を最小限にしなければなりません。 アブは、ハチのように毒針…

  • カテキンが多いお茶はどれかな?

    小学生が実験してみました 何年か前に「ヘルシア緑茶」がブームになった頃、お茶の中に「カテキン」が何mg含まれているかというのが一つの売りになっていました。 緑茶の中にはタンニンという成分が含まれ、その大部分がカテキンからなっています。すなわち、緑茶の場合ほぼタンニン=カテキンです。 「緑茶」に「鉄分(鉄イオン)を含む温泉」を混ぜると、タンニンと鉄イオンが反応して、「タンニン鉄」という黒い沈殿を生じ、黒く変化します。 とにかく、緑茶に鉄分を含む温泉をまぜると黒くなるのです。この性質を利用して、小学生が夏休みの一研究で、カテキンの量を比べる実験をしてみました。 まず、いろいろな種類のペットボトル入…

  • 温泉博物学 「入浴用湯の華」

    温泉成分からつくられる入浴用「天然湯の華」 工場で重曹などの成分を調合してつくられる入浴剤とは別に、温泉地において温泉成分を樋などで沈殿させたり、太古の温泉沈殿物を加工したりしてつくる天然の入浴剤もあります。特殊なものとしては、別府明礬温泉の明礬小屋で結晶を成長させてつくるものもあります。 温泉地で販売されている入浴用「天然湯の華」 樋に温泉成分を沈殿させて作られる天然湯の華 草津温泉湯畑 別府明礬温泉の明礬小屋でつくられる天然湯の華 かつて私が調べた時(2010年)には、全国の34か所の温泉地において入浴用「湯の華」がつくられ、ご当地温泉の土産物として売られていることを確認しました。私の調査…

  • いわゆる「温泉独特のにおい」は硫化水素臭

    温泉のにおいの正体 温泉街に到着したとたん、温泉独特の匂いがして「ああ、温泉地に来たぞ!」という気分になります。私にとっては、何にも勝る歓迎のメッセージのような気がします。 噴気地帯の火山ガスにより「温泉のにおい」が立ち込める雲仙温泉 雲仙温泉や草津温泉などのような火山地帯の温泉街に充満する、いわゆる"温泉のにおい"は、一般的に「硫黄の臭い」とか「卵の腐ったような臭い」と表現されることが多いようですが、実際は火山ガスの中に含まれている「硫化水素のにおい」です。 雲仙温泉街の貴金属店ショーケース内の「硫化水素ガスで変色した指輪」 地獄と呼ばれるような噴気地帯から火山ガス自体が温泉街に漂っているた…

  • 温泉分析書の「ミリバル」とはどんな単位?

    ミリバル(mval)という不思議な単位 温泉分析書の、「陽イオン、陰イオン」の欄を見ると、ミリバル(mval)という、他では聞いたこともないような単位が使われています。なにしろ、学校でも習いませんし、『単位辞典』のようなもので調べても載っていません。温泉の世界だけで使われている単位なのです。一体どんな単位なのでしょうか。 ミリバル(mval)という単位をイメージすると 温泉の成分として含まれる「イオン」は、プラスやマイナスの電気を帯びています。 ミリバル(mval)という単位は、「それぞれのイオンがもつ電気の量」を表わす単位です。すなわち、温泉分析書のミリバルの欄を見れば、成分として含まれるイ…

  • 白骨温泉の壮大な「幻の温泉」を追う

    白骨温泉のもう一つの魅力 乗鞍岳や焼岳の東側に位置する長野県の白骨温泉。乳白色の温泉としてよく知られ、人気の温泉地です。 白骨温泉「お宿つるや」の露天風呂(撮影許可をいただいています) 白骨温泉周辺の基盤となる地層には、石灰岩の岩体が分布しています。東側の火山地帯の地下で生成される熱水が、石灰岩の層内の断層を伝って上昇する間に石灰岩の成分である炭酸カルシウムを大量に溶かし込み、地上に湧き出します。 白骨温泉周辺の地質図(地質調査総合センター「地質Navi」に筆者加筆) 山を挟んですぐ隣に位置する乗鞍高原温泉がpH3程度の「酸性硫黄泉」であるのに対して、白骨温泉は炭酸カルシウムで中和されているの…

  • 名所になる要素を考える

    鳥取県東郷温泉「寿湯」 温泉通の皆さんの中には、下の写真を見ただけでどこの温泉かわかる人が結構いらっしゃるのではないかと思います。 東郷温泉寿湯のメインアプローチ 温泉へのメインアプローチの「通路の幅が狭すぎる」ことで知られる鳥取県東郷温泉の寿湯です。 もちろん鄙びたかけ流しのいい温泉には間違いがないのですが、写真を見ると通路が狭すぎて、「自分だったら通れるかしら」と、心が揺さぶられることになります。 私は閉所が嫌いで、しかも人一倍ふくよかな成長を遂げているため、インターネットに掲載された写真を見て「絶対に私には通れない」と思ってビビっていました。しかし、日に日に「幅の狭い通路を通ってみたい」…

  • 温泉地の看板は楽しい!

    温泉地や観光名所等に設置されている看板を真剣に見ると、とっても楽しいです。設置した役場や教育委員会の担当職員が、「説明しようとする対象」をよく理解していないために、時として私たちを大いに楽しませてくれます。 鳥取県倉吉市 関金温泉の説明看板 上の写真は、鳥取県の関金温泉で見かけた説明看板です。「伝説」と言えば何でもありで、いつだれが言い出したのかも定かでありません。特に弘法大師(空海)は全国の温泉地から引っ張りだこです。全国津々浦々の温泉地の「温泉発見伝説」に登場させられ、温泉地に「箔」をつけています。 弘法大師は宿坊に泊まっているのに、わざわざ宿坊から離れた湯谷川まで行って顔を洗っていらっし…

  • 山の中の温泉地でタイムスリップ

    奈良県 洞川温泉 奈良県天川村の洞川(どろがわ)温泉。深い山の中で時代に取り残されたかのように、独特のスタイルの木造和風旅館が街道沿いに軒を並べています。まさに圧巻です。 洞川の旅館街は、大峰山(山上ヶ岳)への修験者や参詣者の宿場として栄えてきた所で、今でもそういった雰囲気が漂っています。 修験者の宿場町として栄えてきた温泉街 明りが灯ると温泉街がひと際映える 木造旅館が軒を並べる温泉街 修験者が利用し続けた独特のつくりの木造旅館 温泉街で特産品の吉野葛を売る店 温泉街のあちこちで売られている胃腸薬「陀羅尼助丸」 一方、温泉は新しく掘削して得たもので、ごく最近のものです。街の風情が素晴らしすぎ…

  • 温泉がつくる美 エメラルドグリーンの湖

    川の深い所は青緑色に見える (長良川) 川の水の深い所は緑色に見えます。これは太陽光のうち、赤色の波長の光が水の分子に吸収される性質があるため、残された青緑系の波長の光が川底で反射をしたり水中の微粒子によって散乱をしたりして私たちの目に飛び込んで来るために緑色に見えます。特に深い所では緑色が重なってより濃く見えます。 美しいエメラルドグリーンに見える五色沼 美しいエメラルドグリーンの湖の原因は様々です。上の写真は、私が大好きな福島県の五色沼です。典型的な美しいエメラルドグリーンの湖です。 千葉茂氏著『ふくしまの水を調べたら』によると、湖の底から湧き出す温泉によって、水中にケイ酸アルミニウムの微…

  • 本当に愛すべき自然とは 白浜温泉で考える

    和歌山県の白浜温泉 その名前の由来となった白い砂浜のビーチ「白良(しらら)浜」が有名です。 白浜温泉のシンボル的な景勝地「白良浜」 ご存じの方も多いかと思いますが、白浜温泉の白い砂浜は砂が年々減っていき、実は「真っ白すぎるぐらい白い砂」を24年前からオーストラリアのパースから買って、船で運んでは、せっせと浜に入れ続けています。あの白い砂浜の砂はオーストラリアからやってきた砂なのです。 オーストラリアから船で運ばれてきた「白良浜」の白い砂 白良浜に張られた「貴重な」砂の飛散防止対策ネット 大変美しい風景なのですが、地学の私からすると白すぎるあの砂の存在には違和感があります。 観光というお金が絡ん…

  • 温泉地の「温泉環境」に酔いしれる 例えば湯の峰温泉

    和歌山県の「湯の峰温泉」 言わずと知れた熊野本宮詣での湯垢離場です。いっぱいの温泉環境が心地よく迎えてくれます。 湯の峰温泉の中心部界隈 一、温泉街を包み込む温泉の香り。幸せの硫化水素臭との出会い 二、湯の峰川の河床の雑多な泉源と引湯パイプのある風景 三、泉源やパイプからあふれ出すお湯の周りの石灰華の造形美 四、色とりどりのバイオマットが織りなす色彩美 五、幸せの硫化水素臭があり、巨大な湯の華が舞う愛おしいお湯 六、稀少な「石灰華噴泉塔」をご神体とする東光寺 七、泉源と共同湯と湯の胸薬師東光寺と和風旅館からなる温泉街 八、シンボル広告塔「つぼ湯」の存在 九、熱湯が湧く泉源「湯筒」で「ゆで卵」が…

  • 温泉界のスーパースター 空海

    宗教も神社仏閣にも全く興味のない罰当たりな私ですが、空海(弘法大師)にはあこがれます。 「空海」は僧としての名前で、醍醐天皇から贈られた号が「弘法大師」。大師の号を持つ高僧は24人いるそうですが、今の世の中で「お大師」とか「弘法様」と呼ばれているのは弘法大師のことです。 全国の多くの温泉地には「温泉発見伝説」があります。鷺や鹿などの動物だけではなく、行基や役行者、弘法大師などのスーパースターのお導きで温泉が湧き出したというものです。動物はともかく、後者の場合はすべて、温泉地に箔をつけるために作られたフィクションです。 温泉発見伝説の中で一番多く登場するのが弘法大師です。修善寺温泉や龍神温泉をは…

  • 山梨県は「ぬる湯」王国

    山梨は実は「ぬる湯」と「ぬるめの湯」の温泉大国なんです! 山梨県の増富ラジウム温泉や下部温泉は、全国を代表する「ぬる湯」の湯治場として古くから知られてきました。長時間入浴していると、「自分の体温で周りのお湯が温まる」ような温泉です。 山梨県の温泉は、このような「ぬる湯」だけでなく、比較的新しく掘削された温泉が、「40℃ちょっとの温度」で非常に湧出量が多い「ぬるめの温泉」が多いんです。しかも源泉かけ流しで。 日帰り温泉施設も、銭湯に近いような小規模の所が少なくなく、家庭的であったり地域センター的であったりで、温かい運営がなされている所が多いイメージがあります。 ぬるめのお湯が大量にかけ流される「…

  • 析出物こそ温泉の風情「山梨県芦安温泉の石膏」

    温泉の浴槽に、温泉成分の析出物がいっぱい付着していることがあります。多くは炭酸カルシウムからなる石灰華です。うろこ状や小さな棚田状の模様ができています。 山梨県芦安温泉「岩園館」 山梨県芦安温泉の岩園館の露天風呂は少し違って、石膏(硫酸カルシウム 二水和物)の白い析出物でいっぱいです。 芦安温泉「岩園館」の露天風呂 ぬる湯が心地よい 露店風呂の石に付着した石膏(硫酸カルシウム) 露店風呂の石に付着した石膏の拡大写真 石膏の析出物は、表面が丸みを帯びていたり、金平糖のようにぼこぼこしたりする形状を呈します。石灰華が小麦粉のような白さであるのに対して、石膏はやや透明感がある金平糖のような白色に見え…

  • 田沢温泉のすばらしい硫化水素臭と、その起源

    信州の松本と上田に挟まれた山間部の山里には、鹿教湯温泉、別所温泉、田沢温泉、沓掛温泉、霊泉寺温泉など、古くからよく知られた温泉地が点在しています。どの温泉も、ゆっくり湯治できるような落ち着いた温泉地で、私は大好きです。 いずれの温泉も無色透明の澄んだお湯で、微かな硫化水素臭を伴う「アルカリ性単純硫黄泉」や「単純温泉」からなります。 無色透明の温泉に入って、ほのかな硫化水素臭が香ってくれば、とっても幸せな気分になります。鮮度の良い温泉が「正しく」使われている証であるからです。 そんな温泉の中でも印象的なのが田沢温泉です。共同浴場「有乳湯(うちゆ)」に使われている源泉は、透明のお湯からとっても強い…

  • わが国唯一の温泉博物館「下呂発温泉博物館」

    下呂発温泉博物館 岐阜県の下呂温泉には、わが国唯一の「温泉博物館」があります。 下呂発温泉博物館の入り口 下呂発温泉博物館の外観 日本人は「温泉好きの温泉知らず」と揶揄されることが少なくありません。昔から温泉が大好きで生活の中の重要なポジションに位置しているにも関わらず、学校教育の内容に登場してこないため、「温泉とは何か」といった本質的な理解は出遅れてきた感があります。 そんな中で、下呂温泉の湯之島にある下呂温泉株式会社(株式会社といっても温泉権を有したり共同浴場等を運営している組織)の皆さんの高い志によってつくられたのが、この下呂発温泉博物館です。少しでも温泉の教育普及に貢献し、確かな温泉文…

  • 下呂温泉はなぜ「日本三名泉」なのか

    下呂温泉、草津温泉、有馬温泉は「日本三名泉」と呼ばれることがあります。なぜ、この三つの温泉地が「日本三名泉」なのでしょうか。 江戸時代の温泉番付(下呂発温泉博物館所蔵) 下呂温泉の歴史は古く、『飛州志』や、その他の記載から、平安時代の延喜年間(901~923)や天暦年間(947~957年)に温泉が発見されたという伝承が残っています。あくまでも伝承ですが。 室町時代の詩僧・万里集九(ばんりしゅうく)は、漢詩文集の東国旅行記『梅花無尽蔵』において、「本邦六十余州、毎州有霊湯、其最者 下野之草津、津陽之有馬、飛州之湯島(下呂)、三処也」と記しています。 さらに、江戸時代には儒学者の林羅山も、『林羅山…

  • 下呂温泉が湧き出すメカニズム

    下呂温泉とかつての露天風呂「噴泉池」 残念ながら現在は足湯として利用 岐阜県の下呂温泉は、川の水や降った雨(天水)が断層などから浸み込んで地下深くに達し、それが地下深くで温められ、再び湧き出してきたものです。 かつて下呂温泉地内の飛騨川の河床から自然湧出していた(年代不詳) トリチウム(水素の同位体 )による調査の結果、下呂温泉のある源泉は「降った雨が地下深くに浸み込んで、それが温められて湧き出す」までの時間が40年程度であることが示唆されました。 意外と知られていないのですが、1950~1963年に海外で行われた核実験により、地球全域に人工のトリチウムが降り注ぎ、地球上を循環する水が汚染され…

  • 温泉浴槽の泡で汚れがわかる

    温泉が給湯口から温泉浴槽に落下する時、同時に空気を取り込むために、水面に泡ができます。 温泉ではなく、きれいな水なら、水面にできた泡はすぐに消えます。 温泉の場合は、食塩泉は粘性が高いので泡がやや消えにくく、炭酸カルシウムを大量に析出するような温泉でも消えにくい場合がありますが、一般的には、温泉水に有機物が多く含まれるほど、水面にできた泡は消えにくくなります。 いわゆる「黒湯」や、コーラ色に代表されるような「モール泉」と呼ばれるような泉質の温泉の場合、もともと温泉の中にフミン酸などの天然の有機物が含まれていますので粘性が高く、水面にできた泡は消えにくくなります。 温泉に人が入浴すると、温泉の中…

  • 「乳白色の温泉」のメカニズム

    あこがれの乳白色の温泉 青色の温泉のメカニズムは、メタ珪酸粒子によって「レイリー散乱」が起こることによるものでした。 それでは、乳白色の温泉のメカニズムは?と、考えたくなります。今度のキーワードは、温泉で生成される微粒子と「ミー散乱」です。 乳白色の温泉は、多くが「単純硫黄泉(硫化水素型)」「含硫黄―〇〇―〇〇泉」といった泉質で、温泉中に気体の硫化水素を多く溶かし込んだタイプです。 温泉が地上に湧き出すと、温泉水中に溶けていた硫化水素が空気中の酸素に触れて、温泉水中には個体の硫黄ができます。硫黄の粒(硫黄コロイド)は結構大きくて、太陽光のすべての波長の光(七色の光)は、硫黄の粒に出くわすと通過…

  • 「青色の温泉」ができるわけ

    「青い温泉」も「青い空」も同じメカニズム 子どもの頃はずーと、空が青いのは宇宙の色が見えているからだと思っていました。 太陽の光は「波長の違う様々な色の光」からなり、そのために、光が水滴やプリズムなどを通過して分解されると「虹色」となって現れます。 虹色を構成する様々な波長の光が集まると白色になるので、太陽をじかに見ると白色に見えます。 太陽光のうち青色の光はレイリー散乱により四方八方に分散する(筆者原図) 太陽の光が空気中の窒素や酸素の分子に出くわした時、赤色などの長い波長の光は何事もなく真っすぐ通過していきますが、波長の短い青色系の光は分子にぶつかってしまい、四方八方へ散乱して散っていきま…

  • 温泉はどこへ向かっているのか

    『驚異のドキュメント 日本浴場物語』を視聴して 12年前の日本温泉地域学会において、東京国立近代美術館フィルムセンターの浅利浩之さんが、「映画『驚異のドキュメント 日本浴場物語』が物語る浴場と欲望」というテーマで発表をされました。強烈なインパクトがあり、帰宅後、早速DVDを購入しました。 『日本浴場物語』のDVD 作品は「風呂とは何か」というテーゼを発しているようですが、それよりも高度経済成長期の温泉や風呂の映像が新鮮でした。 大阪万博でおなじみの「人間洗濯機」、今は廃墟となっている和歌山県有田観光ホテルの「空中風呂(アポロ風呂)」や「鏡風呂」「牛乳風呂」、その他全国の、「金風呂」や「ジャング…

  • つげ義春の温泉

    岐阜市柳ケ瀬の「ねじ式」 岐阜市の歓楽街?柳ケ瀬に、国宝級(人によって見解が異なります)の看板があります。「ねじ式」です。スナックの看板です。夜になるとピンク色の輝きが一層魅力的です。 柳ケ瀬の「ねじ式」の看板。 タイトルも字体も色彩もすばらしい。 『ねじ式』は、つげ義春の代表作と言われる作品のタイトルです。千葉県房総半島の太海を舞台にした作品で、つげ義春にしては珍しく温泉が直接の舞台になっていません。 失礼ですが、千葉県の温泉というとあまりパッと浮かんできませんが、小室(1981)の論文には 114もの鉱泉が記載されている日本有数の鉱泉県でした。 つげ義春の作品に登場する温泉の多く(82%ぐ…

  • 地名も大切な文化だと思うのですが

    私が大好きな地名 23年ぶりに大好きな地名の標識に会ってきました。 私が日本一好きだった地名 「兵庫県 温泉町 湯」 「温泉町湯」という憧れの地名も、浜村町と合併して今や「新温泉町湯」になっていました。ゴジラもウルトラマンも温泉も「シン」の時代なのです。 「浜村町も温泉地なので、温泉町のままでよかったのに」と、第三者の私は勝手に思ってしまいます。 いつの間にか「新温泉町」になっていた かつての「温泉町」にあるのは「湯村温泉」です。「温泉」とは湯村温泉のことなのです。吉永小百合さんの「夢千代」の像も健在です。湯村温泉のシンボル「荒湯」では、観光客が温泉卵を作って楽しんでいます。 湯村温泉で「夢千…

  • 温泉が海水に混じると「にごる」!

    温泉の楽園「薩摩硫黄島」 鹿児島県の薩摩硫黄島へ行った時、船の横をトビウオが飛ぶわ飛ぶわで、びっくりしました。鳥のように数十メートルは軽く飛んでいました。トビウオの「羽のような鰭(ひれ)」は飾りではなく、ちゃんと機能していることがわかりました。 今日の本題は、その船が着いた先「薩摩硫黄島」です。 活動を続ける火山の小さな島で、港へ着いたとたん青い海がまっ茶色に染まっていてびっくり。島の海岸線のほとんどすべてからは温泉が湧き出し、海に流れ込んでいました。 いつも茶色く染まる薩摩硫黄島の長浜港 温泉成分が析出して茶色く染まった温泉に棲む魚 温泉が海に流れ込むと、温泉成分のイオン(多くが透明)が、海…

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