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2023/08/01

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  • マダニ襲来の春

    新緑が美しい季節を迎えた。陽を浴びて輝く新緑の森を歩くのは楽しい。繁殖期を迎えて野鳥を見かける機会もグンと増えた。 気温が上昇すると虫の活動も盛んになる。沖縄にいたとき、ブヨに喰われてひどい目に遭った。それ以上に忌まわしいのはマダニに噛まれた体験だった。 足首に付着しているマダニを発見したとき、噛まれてからすでに3日経っていた。ピンセットでマダニを除去したのだが、ノコギリ状の口器は皮膚に食い込んで取れなかった。 痛みや痒みはほとんどなかった。マダニが恐いのは、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などの感染症を媒介することだ。SFTSの潜伏期間が明けるのを不安な思いで過ごしたのを覚えている。 そ…

  • 無人島に歩いて渡る

    指宿には知林ヶ島(ちりんがしま)という美しい響きをもつ島がある。周囲3キロの無人島だ。 3~10月の大潮、中潮の干潮時には砂州の道が出現し、徒歩で渡ることができる。4月上旬の晴れた日、知林ヶ島を歩いて一周した。 知林ヶ島に渡るのは2回目だった。前回訪れたのは去年の10月。正直なところ、あまり良い印象は受けなかった。島内を一周するあいだに蛇を3回も見た。お目当ての野鳥にはほとんど出会えなかった。 今回も目的は野鳥撮影だった。ネットで見つけた「知林ヶ島マップ」の写真に、島内で見られる野鳥としてヤツガシラが載っていたのだ。 その案内板が設置されたのはかなり昔のようだった。それでも、この島で目撃された…

  • ヤッちゃんに会いにいく

    鹿児島で2回目の春を迎えた。春になるとヤツガシラが渡ってくる。珍鳥ハンターではないけれど、自分が住む南薩エリアが舞台なので無関心ではいられない。 南さつま市笠沙町はヤツガシラの飛来地として有名だ。西端にある野間半島は眺めがよく、昨年春の訪問以来、お気に入りのスポットになっていた。 3月下旬、ヤツガシラとの出会いを求めて野間半島へ向かう。半島の付け根に車を停めて、先端の灯台まで歩いて往復する。 眼下に広がる海を眺めながら、緑に覆われた半島を歩くのは心地よかった。路傍の草むらから飛び立つヤツガシラを目撃した。出会いはそれ1回だけ。結局、ヤツガシラは撮れなかった。 道路脇のスペースに停められている車…

  • D500をOM-1に換えて思うこと

    OM SYSTEMのOM-1とパナライカ100-400を購入してもうすぐ1年になる。野鳥の撮影機材を軽くすることが目的だった。レフ機とミラーレスの比較を交えながら使用した感想を述べてみたい。 2、3カ月は操作に慣れずに苦労した。レフ機からミラーレスへの移行とニコンからOM SYSTEMへのマウント換えが重なって、ある種のカルチャーショックを覚えた。 最初に感じたのは、OM-1は操作が難しいカメラだということ。それまで使っていたNikon D500 + Sigma 100-400/150-600は、重くてゴツいけれどシンプルで明解なシステムだった。 マイクロフォーサーズ(MFT)規格のOM-1は…

  • 「終わりの感覚」を読む

    人間の脳は自分に都合よく過去の記憶を再構築する。そんな話をどこかで読んだ覚えがある。忘れずにいたのは、自分にも思い当たるフシがあったからだろう。 たとえば、母と昔話をすると子供時代の記憶と一致しないことがよくあった。人は皆それぞれのフィクション(物語)を紡いで生きている。何が事実かは重要ではなく、それぞれが持つ記憶がその人間にとっての「真実」なのだろう。 ジュリアン・バーンズの『終わりの感覚』は、この「真実」が脅かされて人生の基盤が揺らぐ男を描いた小説だ。 60代なかばのトニーは穏やかで満ち足りたリタイア生活を送っている。離婚した元妻とは今でも仲がよく、すでに結婚した娘もいる。 知らない弁護士…

  • 「ノマドランド」を観る

    AmazonのPrime Videoで「ノマドランド」を観た。車上生活をしながら仕事を求めて全米を移動する高齢者たちを描いた作品だ。かれらは現代のアメリカを放浪するノマド(遊牧民)にほかならない。 夫を亡くして家を失った60代のファーンもその一人。彼女は最低限の生活道具を積み込んだマイカーで放浪の旅にでる。 仕事はアマゾンの倉庫作業やビーツ(砂糖大根)の収穫など単純な肉体労働だ。そうした労働現場やキャンプ場でさまざまなノマドたちと出会い、絆を深めていく。 車窓を流れる自然の景観が美しい。ピアノの旋律が胸にしみる。主演女優のフランシス・マクドーマンドが圧倒的な存在感を見せる。 この映画で特筆すべ…

  • 探鳥で遭う獣たち

    九州で移住先を探しているとき、北九州市が候補に挙がった。関門海峡を渡ると山口県の下関市だ。Googleマップであちこち見てみると悪くない。条件のよい格安物件があれば山口県でもいいかなと思った。 その選択肢はすぐに立ち消えになった。山口県にはクマがいる。林道を歩いて探鳥することが多い自分にとって、クマは最大の脅威だった。移住先はクマのいない九州に絞ろうと思った。 山中での野鳥撮影には危険が伴う。沖縄で野鳥写真を始めたとき、一番恐れたのはハブだった。実際に目にしたのは16年間で1度だけ。それもほんの一瞬だった。 数年前、沖縄北部のやんばる地域で野犬の出没がニュースになったことがある。探鳥でよく訪れ…

  • ギルドの晩餐会

    確定申告を済ますと春が来る。20年以上続いた春を迎える儀式は、今年から取りやめになった。昨年の収入は年金のみで確定申告が不要になったのだ。 去年の春に廃業届を税務署に出していた。四半世紀にわたる翻訳者人生に幕を下ろしたことになる。意外なことに何の感慨も湧いてこなかった。翻訳の仕事からすでに心が離れていたのだろう。 翻訳は30代後半になってから始めた。分野は情報技術(IT)。コンピュータ関連のマニュアルが多かった。ITに特別関心があったわけではない。仕事量が多く、専門性も高くないから未経験者でも参入しやすい。それがITを選んだ理由だった。 思惑どおり仕事はたくさんあった。その一方で、業務形態は自…

  • オスプレイを撃て

    秋の沖縄は鷹の渡りの季節だ。無数の鷹が翼を広げて上空を旋回しているシーンを見たことがある。その雄大な光景に息を呑んだ。 それでも、撮れた写真は空抜けの腹打ちばかり。海や山を背景に水平か見下ろすアングルで鷹を撮りたい。そう思って候補地を訪ねてみたが、撮影の機会は得られなかった。腹打ちショットをいくら撮っても代わり映えしないので、渡りの鷹への関心は薄れていった。 渡りの鷹とは別に気になる猛禽類がいた。沖縄で野鳥撮影を始めて間もない頃、川岸の高い木に1羽の鷹がとまっているのに気がついた。頭から腹にかけて白い。大きく威厳のある姿。自宅に帰って調べるとミサゴだった(英語名はOsprey)。 それ以来、海…

  • 動物園で鳥獣を撮る

    動物は好きだけど、動物園はあまり好きではなかった。檻に閉じ込められて落ち着きなく歩きまわる動物の姿が不憫だった。きっとストレス溜まりまくりなんだろうなぁと。 緑豊かな動物園は魅力的な野鳥のフィールドでもある。たとえば、鹿児島市の平川動物公園。園内には清流が流れ、両岸は樹木で覆われている。Googleマップのストリートビューを見てこれはイケると思った。 先月初めて訪問し、先週も出かけた。入園料は500円だが、千円で年間パスポートを購入できる。動物園の駐車場を使うと200円かかるので、500m離れた錦江湾公園に停めて歩いている。 園内には世界中のさまざまな動物が展示されており、動物園としての満足度…

  • プロキャプチャー始動

    野鳥撮影での即応性を高めるためにOM-1のカスタマイズに取り組んできた。その一環として、撮影シーンごとの設定をC1~C4のカスタムモードに登録した。 たとえば、C1には地面にいる鳥(ローポジション)、C2には鳥の飛び立ち(プロキャプチャー)、C3には木に留まっている鳥、C4には飛んでいる鳥(高速連写)の設定を登録している。 さらに、C2の設定を[ワンタッチホワイトバランス]ボタンに割り当てて、ファインダーを覗きながら瞬時にプロキャプチャーモードを呼び出せるようにした。 野鳥撮影におけるOM-1の最終兵器。プロキャプチャーをそう位置づけていた。これを使えば野鳥写真の新たな可能性を引き出すことがで…

  • OM-1の新型が出たけれど

    心配していたことが現実となった。AFを強化したファームウェアは提供されずにOM-1のMarkⅡが発表されたのだ。ここ数日、ネット上ではブーイングの嵐が吹き荒れている。ユーザーへの裏切り行為だと糾弾する声もある。 鳥認識AFの問題はファームウェアで改善されるハズ。プロセッサーには余裕があるのだから。そう信じて荒削りなAFには目をつむってOM-1を購入した。ハナシが違うじゃないかと叫びたい気持ちは自分にもある。 その一方で、無い袖は振れないのだなとも思う。開発の資金やリソースが足りてないのだろう。センサーとエンジンを据え置いたMarkⅡではセールスポイントも限られる。AFの機能強化をファームウェア…

  • 病院デビュー 2024

    沖縄から鹿児島に引っ越して1年が過ぎた。移住後のゴタゴタや緊張が収まると、それまで影を潜めていた体の不調が表面化してきた。 たとえば、うずくような奥歯の痛み。飛蚊症も進行している。光視症の症状が出ることもある。大寒を迎えて足指のしもやけも酷くなった。 指宿で病院デビューする日も遠くない。最初に門をたたくのは歯科か眼科かそれとも皮膚科か。候補となる医療機関を早めにピックアップしておかなければ・・・ そんなことを考えていたら、思わぬ伏兵が現れた。突然の腰痛だ。しゃがんだ姿勢で野鳥を撮影し、立ち上がったときに激痛が走った。 翌日以降もさまざまな場面で腰痛に見舞われた。朝、ベッドに腰掛けて靴下をはくと…

  • OM-1のC-AFと向き合う

    OM-1で野鳥を撮っていると、カメラをブン投げたくなるときがある。とまっている鳥にピントが合わないのだ。撮影の状況を検証すると、ピンがこないカラクリがつかめてきた。 とまっている鳥の撮影では最小のAFターゲット(シングル)を使ってC-AFで鳥の目をねらうことが多い。その際、鳥の目や頭にAFターゲットを当てていても、手前に枝や葉があるとそちらにフォーカスが持っていかれてしまう。 鳥認識を使用すると、手前の枝にAFが引っ張られやすいことは聞いていた。実際に自分で使ってみても鳥認識AFの精度はイマイチだと思った。被写体認識とAFの機能が正しく連携していないという印象をもった。 そのため、鳥認識AFを…

  • ニシオジロビタキのいる風景

    ひとくちに野鳥写真といっても何を志向するかは人それぞれ。ざっくり言って、スポーツ派、羽毛解像派、鳥景派の3つに分類できると思う。 スポーツ派は飛ぶ鳥を主な被写体とする。カワセミのダイブが代表例だ。この分野ではカメラのAF性能がモノをいう。 羽毛解像派は野鳥のディテールを克明に再現する。そのため画質を重視し、フルサイズの高画素機を使用する人も多い。 鳥景派は鳥が醸す情景に主眼を置く。野鳥に花を絡めて季節感を出すなど、頭に描いたイメージをカタチにしようとする。スポーツ派や羽毛解像派と比べると、求められるカメラのスペックは高くない。 もちろん、一人で二役、三役をこなすバーダーも多い。自身を振り返って…

  • 死ねばいくらでも眠れる

    今年の冬は暖冬だという。たしかに昼間は暖かい。手間のかかる石油ファンヒーターではなく、エアコンの暖房で済ますことも多くなった。 とはいえ、朝はギンギンに冷える。起床時間の7時はまだ薄暗い。体は金縛りにあったように暖かい布団から出ようとしない。 そんなとき、頭のなかでおまじないの言葉をつぶやく。死ねばいくらでも眠れる。この一言で脳に覚醒のスイッチが入り、金縛りを解かれた手足はもぞもぞと動き出す。 このおまじない、若いときなら効果は薄かっただろう。前期高齢者に分類され、死を意識する年齢となってはじめて効力を持つようになった。 享年82歳。死因は老衰。これが頭に描いた大往生のシナリオだ。これより長生…

  • 語りかけてくる風景

    野鳥撮影では望遠ズームのパナライカ100-400mmを使っている。歩いて鳥を探しながら撮るのに適したレンズだ。 ワイド端はフルサイズ換算200mmなので鳥以外の用途では使えない。そこで、風景撮影のためにリコーのGRⅡを持ち出すようになった。 メイン機材のOM-1+パナライカ100-400を首から下げて、細めのストラップを付けたサブのGRⅡをたすき掛けにする。軽いもの同士なので長距離を歩いても苦にならない。 野鳥写真を始めるまでは、山歩きで目に触れた自然の風物をカメラに収めていた。チョウやトンボなどの昆虫、花や植物、森や沢の風景等々。 今、山歩きの目的は野鳥撮影になった。それでも琴線に触れる風景…

  • そして1年が過ぎた

    昨日は特別な日だった。去年の12月22日、沖縄から鹿児島の指宿へ引っ越したのだ。あれから1年。時はビュンと唸りをあげて過ぎ去った。 見知らぬ土地で家を買う。格安物件とはいえ、人生最大の買い物だ。不安がなかったといえば嘘になる。 それでも、ネットでその物件を見つけたとき、これはマイハウスだと直観した。決め手となったのは、家が小さくて敷地が狭いこと。それでいて軽なら家の前に駐車できる。 一人暮らしに向いたコンパクトな一戸建てを田舎で見つけるのは難しい。空き家バンクを見ると格安の中古物件がいろいろ載っているけれど、無駄に部屋数が多かったり敷地が広かったりする。 さらに2つの好条件が購入に拍車をかけた…

  • 冬の港で撮る鳥は

    冬の鹿児島でぜひ撮りたいと思っていた鳥がいた。海鳥のカツオドリだ。冬になると鹿児島の谷山港でカツオドリの豪快な狩りが見られるという。 シーズン到来だと思って様子を見に行くと、カツオドリの群れが海上を乱舞していた。エキサイティングな光景に心を奪われる。 カツオドリを見るのは初めてだった。かなり大きい。翼を広げて空を舞う姿はカッコイイ。近くで見ると異様な顔立ち。クチバシの根元に目が付いているように見える。 海上を旋回していたカツオドリは、獲物を見つけると急降下して海へダイブする。浮上すると捕らえた魚を飲み込んで飛んでいく。ハンティングは海のあちこちで絶え間なく行われていた。 呆気にとられて眺めてい…

  • グルテン&カゼインフリー事始め

    老化は鈍化。60代半ばを迎えてそう実感するようになった。五感の衰えもそのひとつ。手足をぶつけたときの痛みも一呼吸遅れてやってくる。血が出なくて良かったと喜んでいたら、あとからじんわり滲んできたりする。血のめぐりが悪いのだろう。 その一方で、鈍化が転じて福となることも。若い頃にさんざん苦しめられた過敏性腸症候群(IBS)の症状が治まったのだ。 過敏で扱いにくい腸だった。腹痛を伴う下痢にたびたび襲われた。アルコールやコーヒーといった刺激物が原因で起きることもあったが、食品との因果関係は必ずしもはっきりしなかった。 便意は突然やってくる。もしものときに備えて急行や快速ではなく各駅停車に乗ったりもした…

  • 高感度のボーダーライン

    Nikon D500を野鳥撮影のメイン機として使っていた。D5ゆずりのAFをはじめ、性能面での満足度は高かった。不満点は高感度性能とライブビューのAFくらい。 とはいえ、D500の高感度はAPS-Cとしてはトップクラス。これ以上を求めるならフルサイズしかない。そう考えてNikon D780を購入したのだが、D500のAF性能と望遠効果に太刀打ちできず、野鳥撮影の表舞台からフェードアウトしていった。 D500ではISO感度の上限値を6400に設定していた。暗い山中で撮影することが多いので、手振れしないシャッター速度を確保しようと思えばノイズを許容するしかない。 マイクロフォーサーズのOM-1を導…

  • 持たざる者の拠り所

    この秋、65歳になった。48歳のときに移住した沖縄で16年暮らし、去年移り住んだ指宿での暮らしも1年が過ぎようとしている。思えば遠くへ来たもんだとしみじみ思う。 誕生日の翌日、指宿市の健康診査を受けた。結果は意外だった。コレステロールやHbA1cの値が良くなっている。寒い内地に戻ってカロリー摂取量は増えていた。数値は悪化していると思い込んでいたのだ。 有り難いことに、当地での病院デビューもまだせずに済んでいる。とはいえ、年相応の老化現象はテンコ盛りだ。歯にものが詰まりやすくなったとか、目が悪くなったとか、夜中にトイレに起きるようになったとか。それでも、まずまず健康と言えるのかもしれない。 持た…

  • パナライカ100-400について想うこと

    カメラ「OM-1」については何度か記事にしてきたが、レンズのパナライカ100-400mmについては詳しく触れてこなかった。購入して半年が過ぎ、今では野鳥撮影に欠かせなくなったこのレンズについて想うところを書いてみたい。 カメラやレンズなどの撮影機材を買うときは、価格コムのレビューを参考にしている。パナライカ100-400の評価はかなり割れていた。マイナス点として主に挙げられていたのはズームリングの固さとテレ端の甘さ。星1~2のレビューではとりわけ酷評されていた。 実際に使ってみると、いずれもノープロブレムだった。ズームは200~400mmの間で多少固くなるが、ストレスを感じるほどではない。テレ…

  • 冷や水を浴びる秋

    それは釘を打ちつけるような音だった。近所で家を建てている。最初はそう思った。 夜の遅い時間にもその音は聞こえてきた。大工仕事ではないらしい。何の音でどこから聞こえてくるのか皆目わからない。 数日後、音の出所を突き止めた。我が家の給湯器だった。正確には浴室の乾燥暖房機にも熱源を供給する給湯暖房用熱源機だ。 音源は判明したが音の原因はわからない。20年前の給湯器なので老朽化が原因であることは察しがついた。 給湯器が自分の棺桶にみずから釘を打ちつけている。そんな妄想が湧いてきた。20年も働きづめなのだ。早く楽になりたいと願っても不思議はない。 給湯器の異音に呼応してシャワーのお湯が冷たくなった。浴室…

  • 新たなメイン機の誕生

    気がつくと、野鳥撮影にD500を持ち出さなくなっていた。最後に使ったのは9月28日。10月以降はOM-1ばかり使っている。 OM-1の購入後も林道で野鳥を撮るときはD500を好んで使っていた。せわしなく動く小鳥はOVFのほうが捉えやすく、AFの歩留まりが良かったからだ。 最近では林道の野鳥撮影にもOM-1+パナライカ100-400mmを使うようになった。理由を要約すると次のようになる。 ・OM-1+パナライカ100-400mmはD500+シグマ100-400mmよりも400g以上軽い・シグマ100-400mmのAFが以前よりも遅くなった(購入から6年以上経つので経年劣化?)・OM-1の操作に慣…

  • 在りし日に帰る旅

    先週から今週にかけて東京の実家で過ごした。空き家になって8カ月。ガスは使えないけれど、電気と水道はまだ生きている。押し入れを開けると布団や枕もそのままだった。 実家の売却が決まり、来月には家の整理が始まる。自分に関係する物を確認するのが上京の目的だった。 子供の頃の記憶を呼び覚ますものを持ち帰り、手元に置きたいと思った。家具や電化製品など、かさばるモノは眼中にない。 家族のアルバムを1カ所に集めて並べた。古い順にページをめくる。母の少女時代の写真があった。戦後間もない頃に撮った若々しい両親の写真もある。 そのうち兄が登場し、すこし遅れて自分もアルバムに加わった。父がカメラ好きだったおかげで写真…

  • 沖縄vs鹿児島 野鳥あれこれ

    鹿児島で野鳥撮影を始めて8カ月が過ぎた。昨年まで住んでいた沖縄とは野鳥をめぐる環境が様変わりした。見られなくなった鳥もいれば、新たに被写体となった鳥もいた。 いま振り返ると、沖縄は魅力的な野鳥撮影フィールドだったと改めて思う。沖縄固有種であるヤンバルクイナ、ノグチゲラ、ホントウアカヒゲの「やんばる3種」はいずれ劣らぬ個性派ぞろい。この土地でしか会えない鳥たちを求めてやんばるの森を渉猟するのは楽しかった。 7月の沖縄は野鳥撮影のトップシーズン。ライトブルーの海でアジサシを撮るか、亜熱帯の森でアカヒゲやノグチゲラを撮るか。夏になると悩ましい選択を迫られた。 移住した鹿児島では鳥枯れの夏が待っていた…

  • 渡りの秋はロマンの季節

    秋は渡りの季節。珍鳥ハンターではないけれど、見知らぬ鳥との予期しない出会いは楽しい。 沖縄に住んでいたとき、地元の林道で迷鳥のミヤマヒタキと出会った。誰もいない山の中で自分だけの宝石を見つけた気分だった。 鹿児島も渡り鳥の話題には事欠かない。薩摩半島の西側は渡りのルートらしい。ネット上にも珍鳥の目撃情報が多く寄せられている。 当然、その西側ルートを目指したくなるのだが、薩摩半島を端から端へ横断することになり、2時間ちかいドライブを強いられる。できれば地元でなんとかしたい。 地元の探鳥フィールドではバーダーをほとんど見かけない。仮に珍鳥が渡ってきていても、バーダーの目に触れなければ目撃情報として…

  • 毎日が旅だから

    日本語教師としてインドへ行った友人のブログをときどき読んでいる。最近の記事では映画館でインド映画を見たことや、イスラム教徒の街で牛肉料理を食べたことが綴られていた。異文化を楽しんでいる様子が写真と文章でリアルに伝わってきた。 20代前半の頃、自分もインドを旅したことがある。ヨーロッパからトルコ、イラン、パキスタンを経てインドまで数カ月かけてたどり着いた。 長旅で消耗した体にインドの旅はきつかった。衛生状態が悪くて毎日のように下痢をした。外国人とみて法外な値段をふっかけてくる客引きにキレそうになった。 その一方で、思わず息を呑むような美しい光景や心に響く情景もたくさん目にした。街中に牛や猿があた…

  • OM-1のライバル出現

    今年の5月にOMDSのOM-1を購入し、野鳥撮影で使っている。初めて体験するマイクロフォーサーズ(MFT)であり、初めて使用するミラーレスのカメラだった。 だいぶ慣れてはきたけれど、まだ十分に使いこなしているとはいえない。OVFに馴染んだ眼にEVFは違和感がある。鳥認識AFもイマイチ信用がおけない。 それでも軽さは正義だ。OM-1+パナライカ100-400mmを使ったあとにD500+シグマ100-400mmを使うと重く感じる。マイクロフォーサーズを一度使うと、コンパクトで軽い機材の虜になり、後戻りできなくなる。 高感度やダイナミックレンジなど、心配していた画質面も個人的には許容範囲だった。高感…

  • スカスカの街が好き

    先週、兄からメールが届いた。東京の実家を売りに出すという。東京に戻る気がないことを最終的に確認するメールだった。 築50年と古いけれど、実家の状態は悪くなかった。大規模なリフォームを2回施し、今年の1月まで母が住んでいた。 間取りは4DK。一人暮らしには十分過ぎる広さだ。床暖房があるので冬でも暖かい。隙間風が入る自宅よりもはるかに快適な環境だった。 イトーヨーカドーにも歩いて行ける。最寄り駅まで徒歩6分。近くにはカワセミが棲むきれいな川も流れている。 子供の頃から20年近く住んだ家だった。無くなるのは正直さみしい。だからといって、今さら東京に住みたいとは思わない。 上京するたびに人の多さにゲン…

  • 朝の渚で待つ鳥は

    海で野鳥を撮るときは潮見表が欠かせない。今週は朝が干潮なのを知り、撮影のチャンスだと思った。 満潮だと砂浜が狭くなり、散乱する漂着ゴミに鳥が埋もれてしまう。野鳥は撮れてもごちゃごちゃしたウルサイ写真になる。 干潮になると砂浜は広がり、エサを求めて鳥は波打ち際を歩くようになる。波で洗われる波打ち際はきれいだ。 波打ち際を歩くシロチドリを低い位置で撮りたいと思った。Nikon D500のチルト液晶はAFが遅いので、地面にいる鳥をローポジションで撮るのは大変だ。動作がもっさりしたムナグロならイケるけど、ちょこまか動くハクセキレイは厳しいみたいな・・・ ミラーレスのOM-1を購入したことで、長年の課題…

  • 南薩ドライバーズハイ

    ドライブが趣味。というわけではないけれど、眺めのよい道を走るのは好きだ。野鳥撮影でいろいろな場所を車でまわるのは楽しい。 もともと車はあまり好きではなかった。20代のときに合宿で免許はとったけれど、ずっとペーパードライバーだった。 マイカーを持ったのは49歳のとき。沖縄移住がきっかけだった。それ以来、車は生活に欠かせないパートナーとなった。 買い物が車ありきのスタイルに変わった。イオンで1週間分の食料をまとめて買う。ふとんやブロックなど、かさばるものや重いものも車で運ぶようになった。 マイカーは趣味でも大活躍。車のルーフにカヤックを積んで海まで運んだり、シェルターの代わりにして車内からヤンバル…

  • シロチドリが群れる浜

    猛暑と鳥枯れで野鳥撮影からしばらく遠ざかっていた。再開したのは先週の日曜日。シギチを求めて朝の水田地帯を歩いた。本命にはフラれたけれど、セッカをたくさん撮ることができた。 これを機に衰えていた野鳥熱が息を吹き返した。早朝ならそれほど暑くないし、朝日を浴びて緑のフィールドを歩くのは気持ちがよい。 今週に入ると、海で野鳥を撮るようになった。近所の浜辺にシロチドリの群れを見つけたのだ。全部で5羽の群れだった。 5月頃、その浜辺で営巣中と思われるシロチドリを見かけた。その雛たちが無事に成長した姿かもしれない。そう考えると気持ちが和んだ。 海辺で見かけるシギ類は警戒心がつよい。人を見ると飛び去ることが多…

  • 出費がとまらない

    一戸建てを買えば家賃の支払いから解放される。そう考えて、築50年の中古物件を買って鹿児島に移り住んだ。それから8カ月。家賃分は節約できているはずなのに、毎月の出費に歯止めがかからない。 移転先で新たな生活を始める。いろいろ物入りになることはわかっていた。ウッドカーペットやカーテン、ダイニングテーブルなどの家具調度品を買う必要があった。 鍵の交換や古い浄化槽ブロアの買い替えもしなければならない。1月には車検もあり、タイヤ交換を含めて計13万の出費を余儀なくされた。 必要な家財道具があらかた揃い、ローコストの生活がやっと始まると思ったら、思わぬトラブルに見舞われた。車を停めるときにアクセルとブレー…

  • 嵐が去った翌日は

    台風が通過した翌朝、雨戸を開けようとした。が、雨戸錠がロックされたまま動かない。潤滑剤のKURE 5-56を吹き付けてやっと開けることができた。 日差しが目にまぶしい。外に出て車と家の周りをチェックする。ざっと見た感じでは、被害はなさそうだった。やれやれと安堵の息を漏らす。 心配していた雨漏りは起きなかった。強風で家はミシミシと軋んだけれど、身の危険を感じるほどではなかった。短い停電は何度か起きたのだが、いずれも数分で回復した。 築50年の粗末な家だが想像したほどヤワではない。それが率直な感想だった。今回の台風は自宅の耐久性をためす試金石となった。最初の関門はクリアしたらしい。 夕方、近くの山…

  • カーヌンの向かう先

    パソコンを起動するたびに「台風情報」をチェックする。ここ数日の習慣になっていた。2度にわたって沖縄を襲った台風6号(カーヌン)は、8月7日以降どこへ向かうのか。 進路の予想円を見るたびに気分が重くなっていった。北東から北西へジワジワと向きを変えている。最新の予報図によると、鹿児島県のどこかに上陸するらしい。 鹿児島に引っ越して初めて迎える台風だった。沖縄に16年住んでいたので台風には慣れている。今回のカーヌンのようなパワフルな台風も経験済みだった。 とはいえ、沖縄の自宅アパートは鉄筋コンクリート。サッシ窓には網入りガラスが入っていた。部屋から出なければ身の危険を感じることはほとんどなかった。 …

  • マイハウス マイラブ

    7月もあとわずかだ。今月は野鳥を撮りに行ってない。連日の猛暑で外出する気になれなかった。鳥枯れの季節なので、これといった被写体も思い浮かばない。 去年の夏、沖縄ではヤンバルクイナとアジサシを撮っていた。沖縄に鳥枯れの季節はない。その地の利を自ら放棄した。もったいないことをしたと今になって思う。 気持ちを切り替えることにした。鳥枯れ上等。この機に乗じて家の問題を片付けるのだ。懸案だったふすまの張り替えに挑むことにした。 Amazonのレビューを参考にしてシールタイプのふすま紙を購入する。ふすまを立てて重力を活かして貼る方法がYouTubeで紹介されていた。このやり方でまずまずキレイに貼ることがで…

  • ドナドナされた機材たち

    OMDSのOM-1とパナライカの100-400mmを購入するために、手持ちの撮影機材を処分した。手放したカメラとレンズは以下のとおり。 カメラ:Nikon D780、Nikon D500レンズ:NIKKOR 200-500mm、NIKKOR 300mm f/4E、TELECONVERTER TC-14E III マップカメラですべて売却。買取総額が40万ほどになったので、わずかな追い金で新しいカメラとレンズを買うことができた。 撮影機材をすべて入れ替えたわけではない。野鳥撮影のメイン機だったNikon D5001台とシグマの望遠ズーム2本(100-400mm、150-600mm)は手元に残した…

  • コロナが明けて会う人は

    先週、久しぶりに上京した。日本語教師としてインドへ行く友人の壮行会に出るのが目的だった。コロナもだいぶ落ち着いたので、しばらく会っていない友人たちとも再会したい。コロナで断ち切られた人との関係を結び直したいと思った。 ・7/7(金)夕方、新宿区のマンションを訪ねる。30数年前に編集のアルバイトで知り合った。当時はバイトと社員だった2人が夫妻として迎えてくれる。4年ぶりの再会。 沖縄のちんすこうに代わって鹿児島のマドレーヌを手渡す。部屋の様子は昔のままだけど、夫はベランダでタバコを吸うようになっていた。 酒がまわるにつれて、互いの近況報告から映画や写真、社会情勢へと話は広がっていく。これまで持参…

  • 林道歩きの定番カメラ

    山中の林道を歩きながら野鳥を撮る。沖縄のやんばるの森で培われた野鳥撮影のスタイルだ。長い距離を歩くことになるので、小型軽量の撮影機材が望ましい。 それがマイクロフォーサーズ(MFT)導入のきっかけだった。購入した機材はOMDSのOM-1とパナライカの100-400mm。 しかし、林道での野鳥撮影ではNikon D500とSigma 100-400mmを再び使うようになった。400g以上重く、テレ端が200mm(フルサイズ換算)短いレフ機のシステムを持ち出す理由は何なのか。改めて検証してみることにした。 まず浮かぶのがAFの問題だ。鳥認識オンで撮影したときのOM-1のAF精度に不満があった。D5…

  • 夏鳥ツートップ

    沖縄に住んでいるとき、アカショウビンとサンコウチョウを夏鳥ツートップと呼んでいた。見る者の眼福となる美しい姿、一度聞いたら忘れられない独特の鳴き声。鹿児島で夏を迎えるにあたり、夏鳥ツートップと会えるかどうかが大きな関心事だった。 霧島山麓の野鳥の森なら高い確率で見られそうだ。とはいえ、自宅からは距離がある。南薩で会いたい。それも車で1時間以内の場所で・・・ 身近な場所から探索を始めた。過去に訪れた探鳥フィールドのうち、アカショウビンやサンコウチョウがいそうな場所を選んで歩く。懐かしいあの鳴き声が聞こえてこないか耳を澄ましながら。 5月中旬。その場所を訪れたのは2回目だった。駐車場に車を停めると…

  • 蟲がわく家

    昨年末に鹿児島へ越してきた。最初は引っ越しの時期を間違えたと思った。築50年の木造家屋はスカスカだった。10年に一度の寒波に見舞われて、寒さで身を縮ませながら隙間風で揺れるカーテンを眺めていた。 春を迎えると暖かくなった。やれやれと思っていたら、新たな問題が浮上した。家のさまざまな場所で不快な虫を目にするようになったのだ。 トップバッターはクモ。寒いうちから現れていた。小さなクモならまだいい。カーテンをめくるとタランチュラのようなクモがいて叫び声をあげそうになった。 巨大なクモの子供なのか、2~3ミリの子グモがカーテンの上を四方八方へ逃げていく。クモの子を散らすとはこのことかと妙に感心した。 …

  • OM-1ファーストインプレッション

    今日はガッツリと写真機材ネタ。先月、野鳥撮影のために購入したOMDSのOM-1とパナライカ100-400mmについてレビューしてみたい。 まずOM-1について。フィルムカメラのオリンパスOM-1を彷彿させるデザインでカッコイイ。ボディの質感も悪くない。グリップは親指のかかり具合がよくて握りやすい。 ファインダーも精細で見やすい。とはいえ、これまで使っていたNikon D500の光学ファインダー(OVF)と比べるとデジタル臭は拭えない。使っていくうちに慣れるのかもしれないが。 違和感を覚えたのは左側にある電源ON/OFFレバーだ。右手の親指で操作できるように電源スイッチをFnレバーに割り当てるこ…

  • クルマに狂気が宿るとき

    その日は朝から厚い雲が垂れ込めていた。野鳥を撮りに出かけたもののパッとしない。あきらめて早めに帰途についた。家では酒を飲まないはずなのに、なぜか梅酒が飲みたくなってコンビニで買う。 家に着き、いつものように玄関前にバックで停めようとした。駐車スペースは道路から少し高くなっている。アクセルを踏んだ直後にブレーキを踏む必要があった。 一連の手順は体が覚えている。この日もアクセルを踏んでからブレーキを踏んだはずだった。 背後でガラスが割れる大きな音がした。車から下りてガラスが砕けた玄関の引き戸を呆然と眺める。 衝突のショックで引き戸は大きく歪んでいた。車のバックドアには縦長の大きなへこみができている…

  • カメラが重たくなってきた

    寄る年波には勝てない。60代半ばを迎えた今、それを痛感している。野鳥の撮影機材が重たくなってきたのだ。 野鳥撮影のメインカメラはNikon D500。これにシグマの望遠ズーム2本(100-400mm/150-600mm)、ニコンの望遠ズーム(200-500mm)、単焦点の望遠レンズ(300mm)を適宜組み合わせて使用している。実際にはシグマの望遠ズームのどちらかを使うことが多い。 シグマの100-400は軽くてよいのだが、150-600は2kgちかくある。長時間持ち歩くと疲れるので、最近は100-400を持ち出すことが多くなった。 D500で使用すると、400mmの望遠端はフルサイズ換算で60…

  • Googleマップで鳥探し

    昔から地図を見るのが好きだった。地図を眺めてその土地の景色をあれこれ想像する。地図はロマンをかき立てて旅へと誘うスプリングボードだった。 インターネットの地図はさらに進化を遂げている。航空写真とストリートビューを併用すれば、鷹になって空から地上を俯瞰し、特定の場所に舞い降りることができるのだ。 Googleマップは野鳥撮影のマストアイテム。これを使えば未知の土地でも撮影の候補地を見つけることができる。 キーポイントは森の植生と水の存在。航空写真で山を見れば、それがスギやヒノキの植林なのか自然の森なのか見当がつく。もちろん、野鳥が多いのはエサが豊富な自然の森だ。 自然の森に川が流れていれば、そこ…

  • 南薩の森を歩く

    霧島かそれとも南薩か。鹿児島での移住先として最後まで競い合った2つのエリア。一時は霧島に決まりかけたのだが、条件を満たす物件が指宿に現れたことで形勢は逆転、最終的に南薩に落ち着いた。 引っ越したのは冬だった。霧島にしなくて良かったとしみじみ思った。指宿でもこんなに寒いのだ。標高の高い霧島の別荘地なら寒さで凍えていただろう。 その一方で、霧島山麓の深い森を歩く喜びは味わえないことを残念に思った。憧れのヤイロチョウとも出会えない。南薩エリアにも山はあるけれど、植林が占める割合が多くて味気ない。 春を迎えると意外な発見があった。植林で覆われていると思っていた南薩の山々が萌えるような新緑で輝いている。…

  • 運に見放された日

    今週、学生時代の友人と10年ぶりに再会した。車で駅へ迎えにいき、地元の名所をあちこち案内した。ここでもiPhoneのカーナビが大活躍。時間が限られるなか、効率よく目的の場所をまわることができた。 問題は夜だった。夕食では酒を飲みたい。が、飲めば運転はできない。そこで、友人が泊まるホテルの駐車場に車を置いて近くの店まで歩くことにした。 夕食が済むと、友人はホテルまで歩いて帰り、こちらは電車で帰宅する。最寄り駅から自宅まで海沿いの暗い道を歩く。見上げると星がきれいに瞬いていた。 翌朝、車を停めたホテルへ向かう。バス停のほうが近いため、電車ではなくバスで行くことにした。 しかし、待てど暮らせどバスは…

  • カーナビ・デビューの春

    昨年10月に鹿児島へ物件を見に行ったとき、初めてレンタカーを利用した。カーナビも初体験だった。 未知のものはなんでも怖い。最初は使いこなせるか不安だった。実際に使うと操作は簡単。一度使うと手放せなくなった。コレさえあれば知らない土地でもスムーズに移動できる。 それから数カ月。鹿児島へ引っ越し、レンタカーでまわった道をマイカーで走るようになった。近くで買い物をする程度ならいいけれど、遠出するときは道案内が欲しくなる。 とはいえ、専用のカーナビはけっこう高い。そこで、iPhone8のGoogleマップをカーナビとして使うことにした。百均のスマホホルダーを車のサンバイザーに取り付けて、iPhone8…

  • ごみ出しと買い出しの日

    春を迎えて暖かくなると、引っ越しで断ち切られた沖縄の習慣が息を吹き返した。たとえば、朝食後にシャワーを浴びるようになった。 3月上旬までは夕食後に入浴していた。節約のために3~4日に1回。浴槽に湯張りして首まで浸かっていた。 今は毎朝シャワーを浴びている。おかげでスッキリした気分で1日を始められるようになった。 シャワーを浴びる前に運動もする。ステップ台の昇降運動とスロトレだ。どちらも引っ越し後の混乱と寒さでなおざりになっていた。 馴染みのエクササイズが復活した一方で、4月に刷新された生活習慣もある。それは、ごみ出し。 近くのごみステーションに出していたゴミを郊外のごみ処理施設へ車で運ぶことに…

  • 鍋が吹きこぼれた年

    ロシアがウクライナに侵攻し、世界中がインフレに見舞われた2022年。まさに激動の1年だった。一方、自分にとっては鍋が吹きこぼれた年だった。脳内で温めていた想いが時間とともに煮詰まり、具体的な行動となって現れたのだ。 最初の一歩は仕事をやめたことだった。仕事といってもフリーの在宅ワーカーなので、長年勤めた会社を定年退職するような華々しいものではない。ひっそりとフェードアウトした感じだった。 仕事をやめた翌月に年金の繰り上げ受給を申請した。ただでさえ少ない年金がさらに減額される。経済的には苦しいのだが、お金よりも人生の残り時間を優先したいと思った。 16年前に沖縄へ移住したのは、セミリタイア生活を…

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