大学紛争が落ち着いた後も安藤先生の詩作や詩歌翻訳は続いていたわけです。紛争で学問は中断、余技の文芸の研究なども、このブログでこれまで紹介し、いったん手を付ければ究めずにはすまされない先生だったのだと思います。今ようやく見えてきたことです。安藤先生を文人と云った所以です。 一方で近藤洋逸主任教授は大学紛争時の学生の精神的支柱であったと聞き驚きました。精神的といったのは私は全く違った印象を持ったからです。 近藤先生は慈父のような温かみのある紳士。誰だったか、進化論の原書講読がよく読めなかった我々受講生に、「私も最初はそうだった。続ければ読めるようになる」と励ましてくださった。夏は避暑地蒜山で過ごさ…