chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
masao
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2022/10/30

arrow_drop_down
  • エントロピー増大の法則とショーペンハウアー

    ショーペンハウアー(Schopenhauer)がキリスト教の贖罪(アトーンメント)について述べたことと、エントロピー増大の法則との関連を考えるのは興味深い視点である。彼の哲学は、意志と苦悩、存在の無意味さ、そして解脱(贖罪)といったテーマを中心に据えており、これは宇宙の熱的死やエントロピーの不可逆的増大と奇妙に響き合うものがある。1.ショーペンハウアーの贖罪観ショーペンハウアーはキリスト教の贖罪を、伝統的な神学的な意味ではなく、「意志の否定」を通じた救済の観点から解釈した。彼にとって、世界は「盲目的な意志」によって動かされており、その意志は絶えず欲求し、満たされることのない苦悩を生む。この「意志の鎖」から解放されることが、彼にとっての真の救済であり、キリスト教の贖罪の概念とも通じる。特に、自己を捨てること...エントロピー増大の法則とショーペンハウアー

  • 荒井曜 田中一村かそけき光の彼方 からの書き抜きメモ

    荒井曜田中一村かそけき光の彼方からの書き抜きメモです。昨年10月に訪れた奄美大島の思い出がようやく。患者の置かれた状況の悲惨さに心を痛めたが、一村の興味はすでに小路の両側に迫りくる植物の有様に奪われていた。いったい何種類の植物が、この森の植生をかたちづくっているのだろうか。中心が空洞になったアコウの巨木が並んだ道の向かいには、これまた大きなイヌビワが青々した葉を茂らせている。人が隠れられるほど大きな緑葉を丸テーブルのように広げているのは、不喰芋だ。ちゃっかり根付いて濃緑の葉を放射状に開・・・「その小判のような模様は、シダの葉が落葉した痕なのです。幹と見えるのは、細い根が多数絡み合ったもので、空気中から水分を吸収します。ここまで巨大に育つのは、この島が高温多湿であるからです。ヒカゲヘゴは、奄美大島から南の南...荒井曜田中一村かそけき光の彼方からの書き抜きメモ

  • 完全に他者と接することなく育ったら、自分というものを自覚するだろうか?

    メモ:無我に気づく1.「わたし」というものは本当にあるのか?最近ふと思った。もし、完全に他者と接することなく育ったら、自分というものを自覚するだろうか?答えは「たぶん、しない」。だって、「わたし」という感覚は、他者や環境との関わりの中で生まれるものだ。言葉も、名前も、価値観も、すべて他者との関係性の中で得たものだ。それがなければ、「わたし」というもの自体、成立しない。2.他者がいるから「わたし」がある他者がいることで初めて「わたし」が認識される。他者の存在なしでは、自己を客観視することもできない。「わたし」は独立した存在ではなく、常に他者や環境に依存している。これを仏教では「縁起」と呼ぶらしい。つまり、すべてのものは相互依存している。自己もその例外ではない。3.固定された「わたし」なんてないこれも考えてみ...完全に他者と接することなく育ったら、自分というものを自覚するだろうか?

  • トランプ氏今日の名言 タンゴは1人では踊れない

    トランプ大統領、なかなか表現力豊かだ。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-06/SVUMXDDWLU6800カーニー氏はトランプ氏について、「米国の労働者を最優先に考え、経済に注力する変革型の大統領だ」と称賛。防衛や安全保障、北極圏の安全保障・開発で米国との協力に意欲を示した。一方で、カナダは米国の51番目の州になるべきだとするトランプ氏の考えには反対を表明し、「カナダは売り物ではなく、今後もあり得ない」と明言した。これに対してトランプ氏は「カナダが米国に加わることには利点がある」としながらも、カーニー氏の立場が交渉に悪影響を及ぼすことはないと発言。「私の考えは変わりないが、タンゴは1人では踊れない」と述べた。トランプ氏今日の名言タンゴは1人では踊れない

  • 「ロング・グッドバイ」5000ドル紙幣はアメリカ資本主義の黄金時代の象徴

    1934年に発行された5000ドル紙幣。第4代アメリカ合衆国大統領ジェームズ・マディスン。2016/11/25写真追加2014/4/15追加レイモンド・チャンドラーのロング・グッドバイを読んでいると、私立探偵フィリップ・マーローが頬に傷のあるある男からマディソン大統領の肖像の入る5000ドル紙幣が同封された遺書らしき手紙を受け取る。受け取るいわれのない金なので金庫に入れて置くが、それでもときおりその紙幣を出して眺める場面がある。そしてそれを時折人に見せるくらいだから当時でも相当珍しいものだったに違いない。1934年がこの「ロング・グッドバイ」長いお別れの舞台だが、この5000ドル紙幣一体どのくらいの値打ちなのだろうと気になる。「緑色の紙幣はぱりっとして、テーブルの上に載っている。こんな紙幣を目にしたのは初...「ロング・グッドバイ」5000ドル紙幣はアメリカ資本主義の黄金時代の象徴

  • ベネチアは何故木の杭の上なのに沈まないのか

    (写真は2006年のベネチア大運河風景)2018/11/4追記杭では沈まないが気候変動と汚職で沈みそうだ。水没防止の金「20億ユーロが賄賂に使われた」とはイタリアらしい。2018年10月29日には、ベネチアの名所サン・マルコ広場が閉鎖された。観光客のため、高床式の歩道が設置され、救助活動も行われた。店主たちは懸命に建物から水をくみ出した。水位は観測史上4番目に高い1.5メートルを記録。運河をゴンドラの行きかう穏やかな風景のベネチアは様変わりして、街そのものの存続を左右する脅威にさらされている。気候変動によって、地中海沿岸は21世紀末までに約1.5メートル近く海面が上昇するとの推測もある。ベネチアは日に2度水没することになると専門家たちは警鐘を鳴らす。現状では、年4回、深刻な水害に見舞われている。「MOSE...ベネチアは何故木の杭の上なのに沈まないのか

  • 紀野一義 佐々木閑 大乗の発生と富裕層の発生

    大乗がいかにして発生したか紀野一義氏は富裕層の発生と大乗菩薩団が形成された時期が重なり、そして般若経や法華経などの大乗経典が生まれたのではと講演で述べている。佐々木閑氏は釈迦時代の仏教が分裂していく過程が未だよくわかっていないので定説ではないが、その分派の流れのどこかで金銭の布施を受けて良いとの異論が出て、それが大乗経が生まれるきっかけになったのではと私的には考えてると述べている。両氏の話はプロテスタントと資本主義の関係みたいで興味ぶかい。紀野一義佐々木閑大乗の発生と富裕層の発生

  • 映画 回想の名台詞 地獄に堕ちた勇者ども

    久々に傑作と云える映画をみた。生涯忘れがたい映画作品の一つになろう。この壮麗にして暗鬱、耽美的にして醜怪、形容を絶するような高度の映画作品を見たあとでは、大ていの映画は歯ごたえのないものになってしまうにちがいない。三島由紀夫映画芸術より映画回想の名台詞地獄に堕ちた勇者ども

  • 映画 回想の名台詞 フェリーニの「道」 ジェルソミーナはザンパーノの神、そしてわたしの神は

    青年「この世の中にあるものは何かの役に立つんだ例えばこの石だ」ジェルソミーナ「どれ?」青年「どれでもいいこんな小石でも何か役に立ってる」ジェルソミーナ「どんな?」青年「それは・・・おれなんかに聞いてもわからんよ神様はご存知だお前が生れる時も死ぬ時も人間にはわからんおれには小石が何の役に立つかわからん何かの役に立つこれが無益ならすべて無益だ空の星だって同じだとおれは思うお前だって何かの役に立ってる今振り返ってこのセリフ、随分と仏教的なセリフを述べていたんだ。まあ17歳にはよくわからんかったが何故か心に残り、手紙にこのセリフを使った記憶がある。随分と遠い記憶が何かの文章でふと呼び覚まされることがある。今朝も映画とは全く関係のない実務的なサイトを眺めていると突然、あまり脈絡もなく「道」に触れられていた。ジェルソ...映画回想の名台詞フェリーニの「道」ジェルソミーナはザンパーノの神、そしてわたしの神は

  • 森の木漏れ日を

    森の木漏れ日作品1森の木漏れ日作品2森の木漏れ日作品3森の木漏れ日を

  • ネトフリで「とらわれて夏」

    ケイト・ウィンスレットが出演しているというだけでみた。ちょっと作りすぎの筋だが彼女が出演しているだけで楽しめた。タイタニックも良かったが読書する女も。ネトフリで「とらわれて夏」

  • ネトフリ「幸せの列車に乗せられた少年」理屈抜きに涙腺緩む

    ナポリもモデナも20年ほど前に訪れたのでそれだけでもこの映画は懐かしいのだ。戦後の貧窮したナポリで母一人男の子一人の親子がモデナに共産党を介して子供を預ける。この母親は愛情は溢れるほどあるのだがうまく表現ができない。モデナでは里親になってくれた女性を少年は慕う。少年は当初の予定通り小麦が実る頃にナポリに帰ってくるが母親とうまくやっていけない。少年はバイオリンを質屋に預けられたことで列車に飛び乗りモデナに行く。母は辛い感情を押し殺して子供がモデナに帰っていくままに任せ迎えに行かない。「望むなら引き取って」と代筆で手紙を送る手紙は切ない。モデナで一流のバイオリストになったその後の少年は母親の死で故郷のナポリに帰るが手製のバイオリンは母親が金を作って質屋から受け取っていてベッドの下に置いてあるのを発見し、その中...ネトフリ「幸せの列車に乗せられた少年」理屈抜きに涙腺緩む

  • エルデシュ 奇行と放浪の数学者に西行や芭蕉あるいは種田山頭火を見る

    ハンガリーの数学者エルデシュは住所を持たずホームレスで世界中の数学者に寄宿し、問題を解く手伝いをして、覚醒剤を医療用に嗜みながら83歳まで生きて死んだ。時々この種の人をこの世に送ってくるようだ。日本では西行や芭蕉、山頭火がその系列かな。あるいは良寛なども入るか。岡潔もどこか共通する。釈迦の在世の頃にサンガが生まれた。修行者たちは自身は涅槃に入るために修行一途に入り、周りが衣食住の世話をするというシステムを釈迦が作り上げた。どこかこの種のシステムを思わせる世界にエルデシュは生きたようだ。そういえばタンポポのスープで晩年を生きた数学者もいたな。日本では歌や俳句で放浪する、西洋では数学で放浪する、根底に共通するものが違う形で現れるのが面白い。エルデシュ奇行と放浪の数学者に西行や芭蕉あるいは種田山頭火を見る

  • サンガ

    仏教で僧の集団を指すサンガがバリにもある。少しその辺りに興味を持ったので調べてみた。ただしわたしがバリで直接見聞したのはプラとペダンダぐらいかな。バリで使われる、サンガと似た宗教・社会的重要語バリ語・サンスクリット語意味・役割備考Sangha(サンガ)聖職者集団、バラモン血統集団仏教・ヒンドゥー両方由来ありPura(プラ)寺院、聖域サンスクリットの「都市(Pura)」が転じたPadanda(パダンダ)高位の祭司バリ・ヒンドゥーで最も尊ばれる聖職者Pedanda(ペダンダ)同じく高僧、司祭パダンダと同義。バラモン出身者がなるJero(ジェロ)聖なる人、貴族・高位者への敬称社会的な上下関係を示すGriya(グリヤ)バラモン家の住居、寺院的な役割をもつ家サンスクリットの「家(Griha)」が起源Wiku(ウィク...サンガ

  • 映画 オール・ザット・ジャズ

    死の受容プロセスを精神科医エリザベス・キューブラー・ロスは5つの段階があると。1.否認頭では理解しようとするが、感情的にその事実を否認している。2.怒り「どうして自分がこんなことになるのか」という怒り。3.取り引き神や仏にすがり、死を遅らせてほしいと願う。4.抑うつ回避ができないことを知る。5.受容オール・ザット・ジャズではこの5段階否認・怒り・取り引き・抑うつ・受容が繰り返し語られる。映画を見たときに印象に残り、今でも時折思い出す言葉。映画オール・ザット・ジャズ

  • 俺たちに明日はない

    俺たちに明日はない1967年アメリカ映画「車にもたれて寄り添う」シーン、この時、ボニーもクライドも、心の奥底では「この逃避行の終わり」が近いことを感じている。追っ手は確実に迫っている逃げ道はもうほとんどないそれでも、誰も手放したくない彼らが抱き合うのは、勝利でも希望でもない。「死に向かうことへの痛み」と「せめてもの慰め」。彼は、女を幸せにする力が自分にはないと知っている。小さな銀行しか襲えない自分を、どこか恥じてもいる。俺たちに明日はない

  • 映画 回想の名台詞 明日に向かって撃て 「綺麗なとこで泳ぎを習って」

    「飛ぼう!」「いやだ!」「なぜだ?」「泳げないんだ!」「綺麗なところで泳ぎを習って」「泳ぎの話はするな」「女はどうだ」「手当たり次第さ」このあと壮絶な死が。土壇場まで追い込まれてもオーストラリア行きの夢を語るならず者ポールニューマンの表情がいいですね。それに対するロバートレッドフォードの「女はどうだ」も切ない。映画回想の名台詞明日に向かって撃て「綺麗なとこで泳ぎを習って」

  • 映画 回想の名台詞 薔薇の名前 「いいかアドソ、我を忘れるような信仰と狂信との差はほんのわずかなんだ。」

    追記薔薇は神の名付けたる名我々の薔薇は名もなき薔薇2022-12-1912:00:23「いいかアドソ、我を忘れるような信仰と狂信との差はほんのわずかなんだ。」今統一教会から火がついて創価学会や公明党に他するカルト論議が盛んに始まっています。カルトを考える時にこの言葉響きますね。「自殺なんて修道院は神の安息所のはずです。」「本当にそんな所があると思うのか」「禁欲の生活は、じつに平和だ。平穏で、静かで、退屈だ。」退屈は人を死に追いやる。この年になるとそれがわかる。ウィリアム「この宇宙に秩序など存在しないと思い知るべきであった」アドソ「神が存在しないことを証明するに等しいのでは」ウィリアム「然りと答えてなおお前の師でいられるであろうか」これは深い。仏教的にも色々と回答があるだろうが、すぐには思いつかない。道元の...映画回想の名台詞薔薇の名前「いいかアドソ、我を忘れるような信仰と狂信との差はほんのわずかなんだ。」

  • ルキノ・ビスコンティ―作品 美と官能は退廃と背徳によって輝きを増す

    追記1981年のジャック・ニコルソン、ジェシカ・ラングの作品をNetflixで改めて観た。驚いたことにほとんどの細部を忘れている。そしてなんとエロい映画なんだと改めておもい知った。ジェシカ・ラングの匂いたつ色気とジャック・ニコルソンの悪の魅力に圧倒される。初稿今回帰国中にルキノ・ビスコンティ―の作品を7本連続してみた。貴族出身でバイセクシュアルの監督ビスコンティ―が描いた世界が見えてきた。美と官能は退廃と背徳によって輝きを増すが、しかし滅びによって罰をうけなくては完結しない、と物語っている。オペラの国のイタリア人らしい。「揺れる大地」や「ベリッシマ」は上のくくりには入らないが。これは彼が共産党時代の主義思想の色濃くでたものであって、他の後期の作品がやはり彼の本質が出ているのだろう。「郵便配達は2度ベルを鳴...ルキノ・ビスコンティ―作品美と官能は退廃と背徳によって輝きを増す

  • 映画「ハリーとトント」ねえ、最後にしたのはいつ?

    「ねえ、最後にしたのはいつ?」ハリーが旅先で娼婦と出会い質問される。これを観た当時30代のわたしはニヤリと笑ったが今では哄笑の後に一度は言われてみたいとの微かな羨望がある。「人生は不可解だ!だからこそもがく」これって人生最大でかつ最深のテーマだ。そしてこの不可解を未解決のまま突き抜けて穏やかな境地に至る。映画「ハリーとトント」ねえ、最後にしたのはいつ?

  • トランプ大統領との関税交渉 これでどうだ

    日本車に関税24%だとか、その度に株が下がり私のようなささやかな投資家も一喜一憂する。早く戻って欲しいものだ。日米関税24%の交渉としてたとえばこんな案がある。まずは米国債を少し多めに買ってあげる。具体的には、3年で1,000億ドル(約15兆円)くらい。アメリカが金利を下げようとしているこのタイミングで、日本が黙って買ってあげたらどうか。友達だから「ドルを信じてるよ」って、声に出さずに伝える感じで。トランプ大統領は感激するだろう。それからもう一つ。中国がキャンセルしたボーイングの航空機が余っているらしい。それを日本が、そっと買ってあげたらどうか。JALやANAもちょうど更新の時期だし。30機くらいでも、米国内の製造ラインや雇用にはしっかり響く。ボーイングにとっても、日本の航空会社にとっても、ちょうどいい取...トランプ大統領との関税交渉これでどうだ

  • 映画「ひまわり」ひまわりの下にもイタリア兵の捕虜が埋まっています

    セリフではない、単なるアナウンスだが妙に深く刻み込まれた。「家族をお探しの皆さん。1942年から44年の間にロシア戦線で行方不明になられた兵士の消息をお知りになりたい方は、右14番の窓口にお越しください。右です。繰り返します。右14番の窓口にお越しください」プーチンこの映画のこのセリフが心に染みないのだろうか。1000㎞四方の雪気がつくと家の中にいた見知らぬ家会ったこともない女何も思い出せなかった長い間何ひとつとしてあの家だけだった心から頼れたのはあの時僕は死んだそれで別人にあれほど死を間近にすると人間は感情さえ変わってしまう何というか確かに僕はそこに暮らした小さな平和の中に戦争は残酷なものだどうしてこんなことにある農夫が囁く次のセリフが凄い。ウクライナのひまわり畑の下に眠る無数の餓死した捕虜達。イタリア...映画「ひまわり」ひまわりの下にもイタリア兵の捕虜が埋まっています

  • 新型コロナウイルスが中国・武漢ウイルス研究所から流出した可能性が高いとの報道メモ 追記

    追記【AFP=時事】米ホワイトハウスは18日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)に関するウェブサイトをリニューアル公開し、同ウイルスの「真の起源」は中国の研究所から流出だとする説を掲げた。新型コロナの起源をめぐる議論は、科学的にも政治的にも未解決となっている。【写真】新型コロナ起源「中国研究所の可能性高い」報告書、メルケル氏が隠蔽か独報道以前の同サイトは、ワクチンと検査に関する情報普及に重点を置いていたが、リニューアル後は、ドナルド・トランプ大統領の全身写真を掲載し、ジョー・バイデン前大統領の下で実施された新型コロナ対策を批判。バイデン前政権で首席医療顧問を務めたアンソニー・ファウチ氏も標的とし、「新型コロナウイルスは自然発生したとする好ましい説」を推進していると...新型コロナウイルスが中国・武漢ウイルス研究所から流出した可能性が高いとの報道メモ追記

  • 名画「日の名残り」英国と米中あるいはEU (創作)

    イングランドの丘陵地帯、地図にも記載されない村のはずれに、風変わりな邸宅がある。表札はなく、鉄の門扉も施錠されていない。それでいて、訪れる者の足は自然とそこに立ち止まり、帽子をとる。なぜならそこは、「見送ることに人生を捧げた人々が住んでいた場所」として、密かに伝説となっているからだ。この邸宅の正確な創建年は不明である。だが、古地図を繙くと、1919年、第一次世界大戦の終結直後に建設された軍人休養館が、その原型だった可能性が高い。創設者とされるのは、元准将ヘンリー・ウィンダミア。彼は戦後の混沌の中、「仕える者の誇りを保存する場」を志してこの館を築いた。命令なき日々を送る兵士たちに、「誰にも命じられずとも、自ら秩序を保つ場」を提供したのだ。以降この邸宅は、戦争ではなく“秩序”と“誠実”を奉じる者たちが集う場所...名画「日の名残り」英国と米中あるいはEU(創作)

  • 今日の発見

    スターリン体制とシリコンバレーが一体化した中国西部開拓時代とウォール・ストリートが一体化した米国中国は放っておけば一党独裁の脅威的な効率化でシリコンバレーをはるかに超える深圳バレーを作り上げるだろう、そうなっては自由主義陣営は効率の悪い政府の元で政争に明け暮れ、万事手遅れだ。自動運転、AI、量子コンピュータ、原子力、核弾頭などなどにすでに兆候が現れている。トランプ大統領はこの資本主義、自由主義陣営の危機を本能的に悟っている、だから少々乱暴だと非難されようがまっしぐらに進むだろう。EUも中国の脅威に鈍感だしあわよくば漁夫の利を狙うようにも見える。頼むに足らない。その脅威に比べたらロシアのウクライナ侵攻は歴史的な観点から見ると遥かに小さな問題だと捉えているのだろう。今日の発見

  • 概念段階の方式特許出願

    これは概念段階の方式特許出願であり、製品化や製造者としての立場を取るものではない。以下はその趣旨に即したQ&A形式の簡略な説明である。【想定される企業からの質問と、概念的な回答例】Q1:この技術を使うことでデータセンターにどんな利点がありますか?A1:本方式は、約15%程度のデータ圧縮が可能となる概念に基づくものであり、理論的には記憶効率の向上、メモリ使用量の削減、ひいては電力消費やTCO削減が期待されます。たとえば大規模システムにおいては、物理ストレージの負荷軽減により、間接的な電力・空冷効率の向上も見込まれます。Q2:既存の圧縮技術と併用できますか?A2:本方式はメモリセルの物理状態に直接ラン情報をマッピングするため、既存の圧縮アルゴリズムと重複なく共存し得ます。従来の手法で取りこぼされる冗長なビット...概念段階の方式特許出願

  • ポスターをAIで描く

    ポスターをAIで描く

  • お絵描き

    抽象化されたクリスタル桜お絵描き

  • ネトフリ 「海の沈黙」を観た 昨年の小樽旅行と重なる風景

    このところ別の興味で日々を過ごしていたので映画をみる機会から遠ざかっていた。映像の美しさに惹かれた。ストーリーも興味を引くに十分だ。昨年行った小樽を思い出しながら観た。牡丹が謎めいて未だによく理解していないが。さすが倉本聰、このお年ですごい作品を作るもんだ。構想60年か、なるほどすごい作品にはそれなりの年月がかかるのかと月並みな感想を持ったが多分そうではないのだろう。竜二の存在がそれを否定している、彼は若くして傑出しすぎて画壇の嫉妬で埋もれた。こんな風景も映画にあったので。ChatGPTで牡丹を創り出してみた。去年小樽でとった私の写真とChatGPTの合作だが。・背景の古びた倉庫・セピア調の色彩・肩に牡丹の刺青・落ち着いた眼差しこれらは、映画の中で描かれる「過去に何かを背負った女性」、あるいは「芸術と罪が...ネトフリ「海の沈黙」を観た昨年の小樽旅行と重なる風景

  • 錢谷嘉康氏の作品をAIで模写

    錢谷嘉康氏の作品をAIで模写

  • あーあ とうとう来た gooブログお前もか

    gooブログが11月に廃止されるという知らせが飛び込んできた。ショックだ。孫子の代まで残ると信じてバリ滞在以来15年以上約6000記事を書き続けてきたが。2019年だったかyahooブログが廃止された。gooブログはNTTがバックだ、多少経営効率が悪くとも博物館経営みたいな文化事業のノリで続けてくれると考えていたがどうもそうはいかなかったようだ。経営陣に「聖域なし」の効率化を迫られて廃止にしたのだろう。これも世界の潮流か、致し方あるまいとは思うもののいささかどころか多いに残念だ。どこに移行しようか思案中だ。あーあとうとう来たgooブログお前もか

  • バリの美女 カトレア

  • バリの蘭 デンドロビウム属

    一点の花を思い返してじっくり見る。見ていなかった何かが見えてくる。バリの蘭デンドロビウム属

  • 紀野一義と佐々木閑 空に対する説明の違いが面白い

    紀野一義氏は空について、般若経群で出てきた大乗を象徴する概念だがそれについての解説書は無数にあるといい、しかし読んでも今ひとつわからないという。だからもっと身近なことから考えようといい、空→虚空から虚空遍歴(山本周五郎の作品)に至るまで身近に(文学的に)落とし込んで考える。虚空は空であり、遍歴は色だと。なんだか腑に落ちるね。一方、佐々木閑氏は大乗の般若経群に至って空という概念を作り出したという。そしてそれ以上の説明はしないようだ。まあ、私なりには真理を空と表現したのかなと理解している。悟りに至らないと見えてこない世界観を全て空という至上概念で表したとも思う。紀野一義氏は文学的であり、佐々木閑氏はあくまで理性的に文献学的に説明しようとするのでよくわからない概念はそれ以上深入りしない。どちらが好みかといえば紀...紀野一義と佐々木閑空に対する説明の違いが面白い

  • バリのオリオン座を回想して

    🌌オリオン座の全体構造★中心の「三ツ星(オリオンのベルト)」アルニタク(Alnitak)アルニラム(Alnilam)ミンタカ(Mintaka)この3つの星が横一列に並び、オリオン座の目印となる。★左上の「ベテルギウス(Betelgeuse)」巨大な赤色超巨星オリオンの「左肩」に位置明るく、少し赤みがかっているのが特徴変光星であり、時期によって明るさが変わる★右下の「リゲル(Rigel)」青白い超巨星オリオンの「右足」ベテルギウスと対をなす存在★その他の星たちベルラトリックス(右肩)サイフ(左足)星雲がある剣のあたり:オリオン大星雲(M42)三ツ星の下に縦に並んだ星々の中、中央ににじむ光が見えるなら、それがM42肉眼でもなんとなく見える星雲で、写真ではとくに美しいバリ島(南緯8度)でもしっかり見える三ツ星は...バリのオリオン座を回想して

  • 我が家の前の山桜 今日が満開

    ソメイヨシノとはまた一味違った風情がありますね。白くてスラリとしています。我が家の前の山桜今日が満開

  • 恩田川風景

    恩田川の桜小鷺迫る桜シモクレン恩田川風景

  • 関税引き上げと株価暴落の記憶すべき日のメモ

    過去にリーマンショックを経験した。慌てて損切り売却した。今回はどうするか。関税発表日にかなり下がったので買いに出た。織り込み済みだと思ったからだ。しかし今日も下がっているが金は早くも持ち直してきた。NTTも内需関連で大きな落ち込みはなかった。オールカントリーは5%程度下がった。このポートフォリオ我ながらいい線行っているのではと密かに思っているのだが。今回は割合冷静だ。その理由は短期の利益を狙ったものではないからだ。余裕資金の範囲でやっているせいでもある。10年先20年先に何らかの貢献をしてくれればいいなくらいの感覚でやっている。その頃私はこの世にはいないかもしれないが家族の役に立つかもしれない。世界の金は機関投資家や富裕層が一旦キャッシュに引き上げてもいずれどこかに向かわざるを得ない。オールカントリーは世...関税引き上げと株価暴落の記憶すべき日のメモ

  • 恩田川の桜 4月6日

    恩田川の桜4月6日

  • ギャツビーとアメリカ 夢、灰、そして再演

    トランプ大統領が世界の株価を一時的に暴落させている。一体この男は何者だろうか。MAGAは実現するのか。F.スコット・フィッツジェラルド『華麗なるギャツビー』を愛読したものから見るとトランプはギャツビーに重なって見える。こんな見方もあっていいか。緑の灯は、いまも瞬いているだろうか。かつて『華麗なるギャツビー』の主人公は、夜の湾の向こうに揺れる緑の灯を見つめていた。そこには夢があった。過去を取り戻し、理想を叶えるという幻想があった。だが、その灯が示すものは、決して届かぬ未来の象徴であり、アメリカン・ドリームのはかなさそのものだった。かつてオランダの水夫たちは、これから始まる運命の気配を孕んだ、新しい世界を目にしたのだった。木々に覆われた未開の大地は、彼らの夢を映す鏡のように、荘厳な沈黙の中に息づいていた。F....ギャツビーとアメリカ夢、灰、そして再演

  • 紀野一義と佐々木閑 右脳と左脳 釈尊以前の仏教

    紀野一義氏は大乗の由来を原始仏教のサンガからストーパ信仰を好んだ一派に別れた一群が経典結集し大乗を始めたと説明する。曽我量深氏が88歳で講演し、釈尊以前の仏教について言及したことを紹介し、それが大乗ではないかとの説明を講演でしているが、お気に入りの説のようだ。そしてこういうことは右脳で考えないと理解できないとも。一方佐々木閑氏は大乗はどこで生まれたか文献学的には定かでなくいまだによくわかっていないそうだと説明する。あくまで左脳的に理詰めで説明する。わたしはいずれに与するものではなく両方の考え方いずれも面白いと思う。定見がないと叱られそうだが、また、右脳左脳は古いよと言われそうだが、そう思うので仕方がない。紀野一義から学んだ法華経宮本正男紀野一義と佐々木閑右脳と左脳釈尊以前の仏教

  • カラオケの歌える老人ホーム 第10話

    ある晩、カラオケの歌える老人ホーム「灯」に、「スタンド・バイ・ミー」のイントロが静かに流れ始めた。誰かがリクエストしたようだ。僕は胸が締めつけられるように息を呑んだ。子どものころ、僕らは毎日のように冒険をした。夏の陽射しの中を山へ川へと駆け回った。足にひどい怪我をした翌日、僕は小学校に通うとしたが足が痛くて歩けない。痛みをこらえながら一人でいると、いつものように向かいに住んでいたけんちゃんがやって来た。「おい、どうしたんだ?」僕の顔を見てすぐに事態を察したけんちゃんは、黙って背中を向けた。「おんぶしてやるよ。学校、遅れるぞ」この時のありがたさを僕は一生忘れない。10歳のころの友情というのは不思議なもので、どんな大人になってもその輝きを失わない。故郷は小さな村で、その頃の僕にはその小さな世界がすべてだった。...カラオケの歌える老人ホーム第10話

  • カラオケの歌える老人ホーム 第9話 バリで出会ったベトナム帰還兵

    老人ホーム「灯」に白い帽子を深くかぶった男がふらりと入ってきた。俺は思わず息を呑んだ。まさか、あのバリで出会ったベトナム帰還兵ではないか。もう25年以上も前になる。バリの小さな安宿で数日を過ごしたときのことだ。宿のテラスでぼんやりリンゴをかじっていると、少し離れた部屋の米国人と目が合った。言葉を交わすうちに、一人旅の寂しさもあってすぐに打ち解け、毎晩のように宿のレストランの片隅で夕飯をともにした。彼は俺と同じ年齢で、ベトナム戦争の帰還兵だと打ち明けた。奨学金を得て大学を卒業し、東海岸の街でエンジニアとして静かに暮らしていた。やがて年金が出るので早々に引退すると話していた。四十代後半で引退など羨ましい限りだが、それだけの代償を彼は払ってきたということだろう。物静かな男で、ベトナムでの経験のためか常にどこかペ...カラオケの歌える老人ホーム第9話バリで出会ったベトナム帰還兵

  • カラオケの歌える老人ホーム 第8話「モーツァルトの『レクイエム』、ラクリモサを歌う女

    ホーム『灯』に見知らぬ女性が現れた夜、カラオケルームはざわついていた。最近、『灯』の評判が老人ホームの外にまで広がり、夕闇が迫る頃にふらりと立ち寄る参加者が増えていた。入り口には「どなたでもご参加ください老人ホーム灯」とポスターが貼ってあった。白髪をきれいにまとめ、真珠のネックレスをつけた上品な女性が、やわらかな笑みを浮かべながら静かにマイクを手に取った。「モーツァルトの『レクイエム』、ラクリモサを歌います」スタッフのユリコは目を丸くして慌てた。普段のカラオケセットにクラシック、ましてや『ラクリモサ』など入っているはずもない。「あの、カラオケがありませんけど……それに、ラク……ラク?」女性は優しく微笑んでうなずいた。「伴奏はなくていいの。アカペラで歌わせてくださいね」入居者たちは互いに顔を見合わせてヒソヒ...カラオケの歌える老人ホーム第8話「モーツァルトの『レクイエム』、ラクリモサを歌う女

  • カラオケの歌える老人ホーム 第7話 忌野清志郎『500マイル』を歌う女

    ホーム『灯』のカラオケルームに見知らぬ女性が静かに現れた。その日はちょうどお盆の夜だった。名前も知らず、誰の知り合いかもわからない。彼女は何も言わずにマイクを手に取り、控えめな声で歌い始めた。忌野清志郎の『500マイル』だった。「次の汽車が駅に着いたらこの街を離れ遠く500マイルの見知らぬ街へ僕は出て行く500マイル」ひとつふたつみっつよっつ思い出数えて500マイルやさしい人よ愛しい友よ懐かしい家よさようなら汽車の窓に映った夢よ帰りたい心押さえて押さえて押さえて押さえて押さえて泣きたくなるのを押さえて次の汽車が駅に着いたらこの街を離れ500マイルひとつふたつみっつよっつ思い出数えて500マイルやさしい人よ愛しい友よ懐かしい家よさようなら汽車の窓に映った夢よ帰りたい心押さえて押さえて押さえて押さえて押さえて...カラオケの歌える老人ホーム第7話忌野清志郎『500マイル』を歌う女

  • カラオケの歌える老人ホーム 第6話 ロス帰りの元ヒッピー

    80年代初頭、この頃は週末になると六本木のムゲンでよく遊んだ。そこで知り合ったケンちゃんは今どうしているのだろう。そんなことを考えているとある夜老人ホーム「灯」にケンちゃんが招き寄せられるようにやってきた。けんちゃんの最後のダンシングカラオケ室のドアが開いたとき、最初に聞こえたのは、ギシギシというリズムのない足音だった。サングラスに赤いチェックのシャツ。ジーパンはくたびれ、スニーカーは左右で色が違う。でも、その男は一歩ごとにこう言っていた。「おい、ここ、歌っても怒られねぇ場所なんだろ」彼の名はイワセ・ケンジ(通称けんちゃん)。アメリカ帰りの自称ロッカー。ロスでヒッピー風に暮らしていたらしい。「言っとくけど、俺が“ダンシングオールナイト”最初に歌ったのは83年のL.A.だぞ。誰も知らなかったから、“オレの曲...カラオケの歌える老人ホーム第6話ロス帰りの元ヒッピー

  • カラオケの歌える老人ホーム 第5話 91歳の歌う枯葉

    バリに滞在した頃親しくなった91歳へのオマージュ。木島イチロウ、91歳。日本の大手鉱業会社に勤務していた元経理マン。彼はかつてフランスに派遣され、海外の鉱山拠点に減耗控除(減価償却と似た経理用語で鉱山で使うらしい)の考え方を導入する仕事を任されていたという。現在は60代の愛人・サエコが付き添っている。ある日の午後、ホーム『灯』のカラオケルームで、木島はぼんやりと窓の外の庭を眺めていた。サエコがそっと声をかける。「イチロウさん、今日は何か歌いますか?」木島はゆったり微笑みながら答える。「歌うか。昔フランスで覚えた歌だよ」ユリコが興味津々に尋ねる。「フランスで、ですか?」木島はうなずき、ゆっくり語り出す。「慶応を卒業してすぐ三井系の会社に入った。フランスに派遣されて減耗控除を導入した頃、よくビストロで歌ったも...カラオケの歌える老人ホーム第5話91歳の歌う枯葉

  • カラオケの歌える老人ホーム 第4話 元小学校長

    ウブドへ行くと言った人バリ島で知り合ったある男を思いだした。ある日バリ島のビラの屋上に一人たたずんでいる男性がいた。簡単な挨拶をすると男性は突然身の上話を始めた。普通初対面の相手にはそこまで話はしないと思うのだが。初老の男は校長を務めたあと地元九州のとある市の教育委員会幹部となり、その後定年で退職した。その日に妻に離婚を申し渡され去られたという。その後傷心をいやすためにバリ島サヌールにやってきた。母親をつれてくる予定でそのための下見だと説明してくれた。朝出かけて夕方まで一日中自転車でサヌール周辺を走り回っていたがその後彼の姿を見なくなった。聞き伝にウブドに行って唱歌をうたっているらしいという噂を聞いた。ウブドに住む日本人で同好の人々が集まって唱歌を歌い、そのリーダーになっているという。あれから13年になる...カラオケの歌える老人ホーム第4話元小学校長

  • カラオケの歌える老人ホーム 第3話 GODOさんとフレディー

    GODOさんはわたしの元上司で元商社マン、そしてかつて名だたる一族のお坊ちゃんだ。交流関係が広い方だった。その中の一人にナットキングコールがいる。GODOさんを偲んで次の空想話を創ってみた。春のデュエット老人ホーム「灯」に、“あの”知らせが届いたのは、三月の風がまだ冷たさを残していた頃だった。「GODOさん。今日、お客様がいらっしゃいますよ。アメリカからですって」「また誰かの冗談だろ」GODOさんは笑った。少ししゃがれた声。昔はジャズピアニストだった、という噂。いや元商社マンだったという人も。本当かどうかは誰も知らない。本人も否定しないが、肯定もしない。午後2時、カラオケ室に響く重い足音。やってきたのは、黒のハットにロングコート、長身で、背筋の伸びた老人だった。目を見張るGODOさん。その目がふっとにじん...カラオケの歌える老人ホーム第3話GODOさんとフレディー

  • カラオケのある老人ホーム 第2話 カラオケとリハビリと、時々涙

    【第2話】バリに滞在してレストランの前を通りかかるといきなりこの歌が。日本人だと見るとスキヤキを歌ってくれる場面に何回もあった。今日の話はカラオケとリハビリと、時々涙「はいはいはい!そこ、膝曲げて!せーのっ、“ワン・ナイト・カーニバル!”」理学療法士のユリコ(35)は、今日も元気だ。なんせこの施設唯一の“カラオケ・リハビリ融合型インストラクター”。正式な肩書きではない。本人が勝手に言っている。「だってさあ、足だけ鍛えても心がついてこなきゃ、また転ぶじゃん?だからうちは“声出しリハビリ”よ。音程?知らん!」今日のメニューは『昭和アイドル縛りスクワット』。「おっと、ナカジマさん!その場でズンドコしてる場合じゃないわよ~!」「ワシ、今日こそは“つぐない”を完唱するんじゃ…!」「ちょ、やめて、もうそれ“つぐない”...カラオケのある老人ホーム第2話カラオケとリハビリと、時々涙

  • カラオケの歌える老人ホーム【第1話】

    【第1話】カラオケの歌える老人ホーム「なあ、ここってさ、本当にカラオケあんのか?」開口一番、そう言ったのがイナガキ・トシオ(74)。薄い白髪の長髪、革ジャン、サングラス、スキニーのジーンズ。介護士のミナミは、一瞬、「撮影か何かのロケハンですか?」と本気で訊いた。違う、入居希望だという。「どこもかしこも“静かにしましょう”ってばっかじゃん?でもここ、チラシに書いてあったぜ。“カラオケできます”って。…ホントに、できるのか?」ミナミが思わず笑うと、トシオは小さく鼻で笑った。「じゃあ、ちょっとだけ、試しに歌わせてくれよ。俺がまだ、生きてるってことを」その日、カラオケ室では入居者たちが『北国の春』を静かに合唱していた。そこへ突然、ギラついた男が現れて、マイクを握る。トシオが選んだのは、矢沢永吉の『時間よ止まれ』。...カラオケの歌える老人ホーム【第1話】

  • 紀野一義 佐々木閑 輪廻に対する考え方

    紀野一義氏と佐々木閑氏、紀野一義氏は故人であり佐々木閑氏は70歳近い現役仏教学者だ。いずれも素晴らしい方で比較しようなんて烏滸がましい気持ちはさらさらない。しかし違いを知ることでよりお二方を知ることができると思い、折に触れてメモしている。佐々木閑氏は輪廻はないという。え、輪廻って仏教の基本中の基本ではないかと、それを信じないなんて一体あなた仏教徒なのと詰問したくなるが氏は筋金入りの仏教信仰者なのだという。お釈迦さんの言ったことを全部信じなくてもいいんだ。取捨選択していけば良いと、従来の仏教者なら腰を抜かしそうなことを言う。紀野一義氏は死んだらどんな来世があるか楽しみだという。しかし仏教原理主義的な考えを排する。キリスト教でも母親信仰でもいいという。これまた従来の仏教者なら腰を抜かしそうなことを言う。神や仏...紀野一義佐々木閑輪廻に対する考え方

  • 紀野一義と佐々木閑 孤独と救済(自他)

    仏教の古い経典、『スッタニパータ(SuttaNipāta)』ずいぶん孤独な教えだなと思う。しかし佐々木閑氏は「この犀の角のようにただ独り歩め」が大事だと言う。紀野一義氏はこのフレーズを言及したことは少なくともYouTube講演録ではないようだ。ここにも原始仏教と変容した大乗の違いを目の当たりに見ることができる。孤独と救済(自他)への変容か。犀の角あらゆる生きものに対して暴力を加えることなく、あらゆる生きもののいずれをも悩(なや)ますことなく、また子を欲するなかれ。況(いわ)んや朋友(ほうゆう)をや。犀(さい)の角(つの)のようにただ独(ひと)り歩(あゆ)め。交(まじ)わりをしたならば愛情が生ずる。愛情にしたがってこの苦しみが起る。愛情から禍(わざわ)いの生ずることを観察して、犀の角のようにただ独り歩め。朋...紀野一義と佐々木閑孤独と救済(自他)

  • 大乗 大審問官 受け入れられるように変容していくことが真理なのだ。

    「大審問官」はイワンがアリョーシャに語って聞かせる彼の創作になる物語だ。舞台は15世紀、スペインに降臨したキリストに対して大審問官は捕えて火あぶりの刑を宣告する。地下牢に一人で現れた大審問官はキリストに向かって、いまだ自由を扱いきれない人間に対し自由を与えることでパンを奪い合い、返って人類を不幸にしたと批判する。無言で聞いていたキリストは最後に否定も肯定もせずに大審問官にキスをする。自由にすると互いにパンを奪い合って結局は破滅する人間は、奇跡と権威と神秘つまり悪魔の力を借りてコントロールしないと破滅するとキリストにいいつのる大審問官の心のなかに深い苦悩を感じ取り、憐みと共感のキスをする。彼の思想と行為はキリストの思いを否定したものであり、許すことはできないはずであるが、今そこにある大審問官の苦悩を感じ取る...大乗大審問官受け入れられるように変容していくことが真理なのだ。

  • ロス・カンタロスの滝 ハイライト19

    フリアス湖を後にし、ロス・カンタロスの滝へと向かう道は、まるで時間の流れが緩やかにほどけていくかのようであった。木漏れ日が点描画のように地面を照らし、ざらついた砂利道の上を歩くたびに、微かな音が響く。その音すらも、この静寂の森の呼吸の一部のように感じられた。周囲には、青々とした森林が広がる。竹のような細長い植物が風に揺れ、かすかな囁きを交わしている。陽の光は枝葉の隙間を縫い、道端に淡い陰影を映し出す。湿り気を帯びた空気が頬を撫で、時折、遠くの鳥のさえずりが静寂を破るように響く。この道を歩くこと自体が、旅の目的なのではないかと錯覚するほど、穏やかで静謐な時間が流れていた。歩みを進めるにつれ、森の奥へと誘われるような感覚に陥る。樹々は次第に背を高くし、葉の茂りも濃くなり、道はやや薄暗い。かすかに聞こえてくるの...ロス・カンタロスの滝ハイライト19

  • フリアス湖2 ハイライト18

    湖岸に近づくにつれて湖面の色調が美しく変化している。深い青から鮮やかなエメラルドグリーンへと移り変わるグラデーションは、水深や陽の光の角度、湖底の地形の微妙な違いを感じさせる。周囲を囲む深い森と対照をなし、その豊かな緑が静かな湖の美しさをさらに際立たせている。湖上にはゆったりと小舟が浮かび、穏やかな時間がゆっくりと流れている。穏やかに輝く湖面を船が切り裂いてゆく。その背後には白く泡立つ航跡が、ゆるやかな放物線を描きながら広がっている。水面はまるで銀色の絹布のようにきらめき、航跡がその繊細な質感にひとときの変化をもたらす。視線を上げれば、遠くに連なる黒い丘陵と、その上をゆったりと飛翔する一羽の鳥の姿がある。静けさと動き、静謐と自由が一体となったこの光景には、旅立ちのような、また帰郷のような不思議な郷愁が漂っ...フリアス湖2ハイライト18

  • フリアス湖 ハイライト17

    船上で、青空を舞台にカモメの曲芸が始まった。手を伸ばし、餌を高く掲げると、羽を広げた一羽のカモメが巧みに風を捉え、優雅に急降下してくる。鋭い目で正確に狙いを定め、空中で器用に餌をさらっていった。その鮮やかな身のこなしに、船上から歓声と笑い声が湧き起こる。澄み渡った空の下、自由自在に風と戯れるカモメを見ていると、ふと自分もまた、この旅の間だけは自由な鳥のように、気ままに風を感じているのだと思えてくる。青空に吸い込まれるように飛び去るカモメを見送りながら、この束の間の自由を胸いっぱいに吸い込んだ。船が静かに止まり、そこに現れたのは言葉を失うほどに美しい鏡面の世界だった。フリアス湖はまるで時を止めたかのように澄み渡り、山々の輪郭を完璧に写し込んでいる。白雪を抱いた山頂は二つとなり、深い森もそのまま湖面に吸い込ま...フリアス湖ハイライト17

  • バリローチェ ハイライト16

    パタゴニアを抜け、湖水地方へ—夜行バスのゆりかごに揺られてプエルト・ナタレスの街が遠ざかる。バスの車窓から見えるのは、沈みゆく夕陽に照らされた大地。どこまでも続く荒野に、ほのかに残る夕焼けの名残が赤く染めている。今夜の目的地は、アルゼンチンの湖水地方の玄関口、サン・カルロス・デ・バリローチェ。ここから20時間の長距離バスの旅が始まる。カマ・コーチという最上級のシートを選んだ。座席はほぼフラットに倒れ、足元には厚手の毛布。まるで空飛ぶカプセルホテルのような快適さだ。おまけに簡単な軽食も配られる。ビスケットにチーズ、ハム、そして甘い菓子パン。ラテンアメリカの長距離バスには、この小さな機内食のようなパッケージがつきものだ。リクライニングを深く倒し、旅の疲れを解く。車内の乗客たちも、それぞれのスタイルで寛いでいる...バリローチェハイライト16

  • ウイルスが研究所から外部に流出した可能性が「80~95%」で非常に高い

    ドイツからコロナ流出の報道が。これはインパクトあるね。読売新聞<picture><sourcesrcset="https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20250313-00050153-yom-000-9-view.jpg?exp=10800&fmt=webp"type="image/webp"/><sourcesrcset="https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20250313-00050153-yom-000-9-view.jpg?exp=10800"type="image/jpeg"/></picture>新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真=国立感染症研究所提供【ベルリン=工藤彩香】ドイツの有力紙ツァイトと南...ウイルスが研究所から外部に流出した可能性が「80~95%」で非常に高い

  • プンタ・ピラミデ ハイライト15

    プンタ・ピラミデの午後バルデス半島の小さな町、プンタ・ピラミデ。この地は、観光の拠点としても機能しており、ツアーに参加する人々が一息つく場所だ。朝訪れたときは、風が強く、どこか寂しげな雰囲気だった。しかし、午後になればその表情は一変する。ビーチには人があふれ、カラフルなパラソルが砂浜に花を咲かせる。海では子供たちがはしゃぎ、ボートが波間を進んでいく。空は澄みわたり、強かった風もいくらか穏やかになっている。この町には、ツアー客を待つ人々だけでなく、ここを目的地として訪れる人も多い。ホテルやレストランもあり、長めに滞在するのも悪くない選択肢だろう。ここからなら、海の生き物たちの営みをじっくりと見守ることができる。風が冷たくても、人々の活気がそれを忘れさせる。陽が傾くにつれ、海辺の光景はさらに美しく輝き始めてい...プンタ・ピラミデハイライト15

  • バルデス半島 ハイライト14

    バルデス半島を駆けるパタゴニアギツネバスの車窓から、金色の草原をすり抜ける一匹の狐を発見した。この狐は、おそらくパタゴニアギツネ(Lycalopexgriseus)だろう。アルゼンチン南部からチリのパタゴニア地方に広く分布するこの種は、イヌ科に属するが、一般的なキツネよりもオオカミに近い特徴を持つ。体長は60cmほど、尾を含めると90cmほどになり、砂色の毛並みが乾燥した草原と見事に同化している。昼夜問わず活動し、小動物や昆虫、時には果実なども食べる雑食性だ。草むらをかき分けるように軽やかに歩く姿は、まさにこの荒野の狩人。遠くからこちらを一瞥し、すぐにまた風のように去っていった。バルデス半島にて、グアナコの静かなまなざしバルデス半島の風は、乾いた草原をそっと撫でるように吹き抜ける。その広がる大地の中で、私...バルデス半島ハイライト14

  • プエルト・マドリン ハイライト13

    プエルト・マドリンからバルデス半島プエルト・ナタレスからリオ・ガレゴスへと向かう道のりは、パタゴニアの壮大な景色と国境を越える際の手続きの煩雑さが入り混じった旅だった。一番前の席を確保できたのは幸運だった。窓からの景色を存分に楽しめたのではないだろうか。このエル・ピングイーノ(ElPingüino)と書かれたバスは、アルゼンチンやチリの南部でよく見かける観光・長距離移動用のバス会社のものだろう。トラックに詰め込まれた羊たちの姿が、パタゴニアの広大な大地とその牧畜文化を象徴しているように思える。バスの車窓から見たこの光景は、どのような感情を呼び起こしただろうか。パタゴニアは羊毛産業が盛んな地域であり、このように羊たちが輸送される光景は珍しくない。しかし、その瞳にはどこか不安げな表情が見える。彼らはどこへ運ば...プエルト・マドリンハイライト13

  • トーレス・デル・パイネの峰々 ハイライト12

    遠くの丘を駆ける影、ニャンドゥの姿が見えた。首を高く伸ばし、細長い脚をしなやかに動かしながら、大地を切り裂くように疾走する。パタゴニアの風をまとい、砂塵とともに消えゆくその姿には、かつて果てしない大地に群れを成していた時代の記憶が宿っているのかもしれない。この地に生きるものたちの多くがそうであるように、彼らもまた絶滅の危機に瀕している。風のように駆け抜けるその姿が、やがて過去のものとなるのか、それとも、まだ未来へと繋がるのか。ニャンドゥの足跡は、遥かなるパタゴニアの大地に深く刻まれていく。すべての音が遠ざかり、風の流れだけが耳に残る。目を閉じて大地に身を預けると、自分の輪郭がぼやけていくのを感じる。雲はゆっくりと形を変え、青の海原に浮かぶ白い島々のように流れていく。時折、かすかに聞こえるのは、先ほどまでこ...トーレス・デル・パイネの峰々ハイライト12

  • パタゴニアの大地 ハイライト11

    闇に溶ける影部屋へ戻る途中、ふと視線の端に黒と白の影が動いた。近づいてよく見ると、それはスカンクだった。尾をふわりと膨らませ、慎重に足を運びながら、静かに夜の闇へと紛れていく。狂犬病を持つことがあるため、ホテルでは餌付けなどはしないという。それでも、この小さな生き物がパタゴニアの広大な大地でひっそりと生きている姿には、どこか愛らしさを感じる。スカンクはネズミや昆虫を捕らえて食べるが、その名を広く知らしめるのは、やはり悪臭だろう。肛門嚢から放つ分泌液は、わずか数滴でも強烈な匂いを放ち、天敵さえもひるませる。彼らの持つ「最後の武器」だ。遠ざかる小さな影を見送りながら、夜の静寂の中に、自分もまたこの広大な自然の一部として溶け込んでいくような気がした。木立の小径を抜けてディナーを終え、ほのかに残るワインの余韻とと...パタゴニアの大地ハイライト11

  • ロッジ・セロギド本館 ハイライト10

    ロッジ・セロギドこれが我々の部屋のあるロッジ・セロギド本館。パタゴニアの大地にひっそりと佇むこの宿は、どこか懐かしさを感じさせる趣のある建物だ。木製の窓枠と赤い屋根が印象的で、遠くからでもよく目立つ。外観は素朴ながら、内装は暖かみのある雰囲気で、広々としたガラス張りのサンルームからは、パタゴニアの雄大な景色を眺めることができる。風が強いこの土地では、建物の中から景色を楽しめることがありがたい。ここでの夜は静かで、聞こえるのは風の音と、ときおり遠くで鳴く動物たちの声だけだった。時を超えた車輪ロッジの敷地の一角に、朽ちかけた巨大な車輪が静かに佇んでいた。錆びついたリムと風雨にさらされた木のスポークが、かつての旅路を物語るようだ。ここを通った幌馬車は、何を運び、どんな人々を乗せていたのだろうか。広大なパタゴニア...ロッジ・セロギド本館ハイライト10

  • グレイ湖紀行 ハイライト9

    ピンゴ川に架かる吊り橋を渡り、最終目的地のグレイ湖へと向かう。この吊り橋は一度に6人までしか渡れない決まりで、係員の合図を待って慎重に進む。足元は木製の板が敷かれているが、歩くたびに大きく揺れ、思わず足を踏ん張る。眼下に流れるピンゴ川の水は灰色がかって速く、吊り橋の頼りなさに少し緊張するが、それもまた旅の醍醐味である。橋の先には、いよいよグレイ湖が待っている。グレイ湖の畔でランチタイムにする。目の前にはパイネ・グランデの最高峰クンブル・プリンシパル(3,050m)が堂々とした姿でそびえ立ち、その手前の湖面にはグレイ氷河から流れ出た大小の氷山が浮かんでいる。この氷河は南パタゴニア氷原へと繋がっており、深い青さを帯びた氷の塊が静かに漂っている。パタゴニアの風が頬を撫でる中、自作のサンドウィッチとピクルス、リン...グレイ湖紀行ハイライト9

  • パイネ国立公園 ハイライト9

    チリのプエルト・ナタレスからNIKKOトラベルの小型バスに乗り、パイネ国立公園へと向かった。バスは朝早く街を離れ、一路北へと走りだした。トーレス・デル・パイネ国立公園はチリの首都サンティアゴから南へ約3,000キロ、パタゴニアの深奥に位置している。1959年に国立公園に指定され、広さは約2,400平方キロ。雄大な山岳地帯、氷河、原生林、美しい湖など、多彩な自然が織り成す壮麗な風景が旅人を惹きつける。「パイネ」とは現地の言葉で「青」を意味し、その名の通り、深く美しい青色の湖や氷河が目を楽しませてくれる。毎年、トレッキングを楽しむために世界中から10万人を超える観光客が訪れ、なかには一週間かけてゆっくりとパイネの大自然を味わう人も少なくないという。我々はチリのプエルト・ナタレスからNIKKOトラベル会社の小型...パイネ国立公園ハイライト9

  • プエルト・ナタレス紀行 ハイライト7

    プエルト・ナタレスカラファテで翌日のチリ国プエルト・ナタレス行きのバスチケットを購入する。アルゼンチンからチリへと国境を超える旅になる。今度はトイレ付きのバスだ。長距離バスでプエルト・ナタレスへ5時間の旅。四泊したホステル・ケルタを出発する。外観は鮮やかなピンクで、正直言って私の趣味とは合わなかったが、高台に位置するため眺望は申し分なかった。街を歩き回って疲れ果てても、この派手なピンクが遠くからよく目立ち、迷わずに戻ることができたのはありがたかった。色彩のセンスはともかく、旅人にとってはありがたい目印であったことは確かだ。朝8時30分、バスは静かに動き始めた。座席指定で幸運にも最前列の席を確保できたため、広大なパタゴニアの景色がまるで映画のスクリーンのように目の前に広がっている。どこまでも続く荒涼とした平...プエルト・ナタレス紀行ハイライト7

  • ハイライト6

    木製の道標が、これから進むべき道を示している。左はカプリ湖(LagunaCapri)へ向かう往復2時間半のコース。比較的短時間で美しい湖を眺めることができる。対して右は、フィッツロイ展望台(MiradorFitzRoy)への道。往復6時間半の長い行程だが、あの名峰を間近に見ることができる。迷うことなく、我々は右へ進むことにした。標高が上がるにつれ、道は険しくなるだろう。しかし、それだけの時間と労力をかけるだけの価値がある景色が待っている。風が少し冷たくなってきた。森を抜けると、フィッツロイの姿がちらりと顔を覗かせる。この先の道がどんな試練を用意しているのか、それはまだ分からない。ただ、登山とはそういうものだ。足を前に運び続ければ、いずれ答えは見えてくる。森の中の小川や湿地を越える場所には、こうして木の歩道...ハイライト6

  • フィッツロイ紀行 ハイライト5

    エルチャルテン・フィッツロイパタゴニア紀行~氷河の夢とフィッツロイへの道~ペリト・モレノ氷河を訪れるという長年の夢が叶った。エル・カラファテの街からバスに揺られ、氷河が姿を現した瞬間、その圧倒的な存在感に息をのんだ。青白く輝く氷の壁は、高さ60メートルにも及び、まるで地球の鼓動を感じるかのように、時折轟音とともに崩れ落ちる。展望デッキから眺める氷河の雄大さに心を奪われ、さらにボートクルーズで間近に迫る。湖上から見上げる氷壁の圧迫感は、言葉では言い尽くせない。陽の光が差し込むと、氷の奥深くに眠る青が鮮烈に際立ち、時が止まったかのような感覚に包まれる。氷河観光を終え、バスに揺られる帰路。長時間の歩行と冷たい風の中で過ごした疲れが一気に押し寄せ、気がつけばホテルに着いていた。日本からここまで約40時間。長い旅路...フィッツロイ紀行ハイライト5

  • カラファテ紀行 ハイライト4 ペリト・モレノ氷河

    広大なパタゴニアの大地、その静寂を切り裂くように、鷲が柵の柱に佇んでいる。羽根は風にわずかに揺れ、鋭い眼差しが遠くの地平を見据えている。その姿は、この果てしない荒野を見守る孤高の番人のようだ。バスの窓から眺める景色は単調に思えるが、ふとした瞬間にこうした生命の躍動に出会うと、旅の意味がふくらんでくる。ペリト・モレノへ向かう道のりもまた、旅そのものがもつ静かなドラマの一幕なのかもしれない。「カラファテ(Calafate)」と呼ばれる植物であり、アルゼンチン・パタゴニア地方に広く分布している。カラファテの植物には鋭い棘があり、家畜が食べることができないため、放牧地では藪を形成する。しかし、夏の終わりになると紫色の小さな実をつけ、それがジャムやお菓子の材料として珍重される。このカラファテの実には、「一度食べた者...カラファテ紀行ハイライト4ペリト・モレノ氷河

  • アルゼンチン紀行ハイライト3 カラファテ

    夕映えのネメス湖19時半、部屋の窓から眺めるネメス湖は、夕焼けに染まりながら静かに広がっていた。空には淡いピンクと深い青が溶け合い、雲がゆっくりと流れていく。遠くに横たわる山々のシルエットが湖面に映り、パタゴニアの大地に深い静寂をもたらしている。この湖が素晴らしい。どれほど旅をしても、この光景は忘れがたいものとして心に残る。パタゴニアを訪れた際に撮った写真の中でも、これが最も好きな一枚かもしれない。時間が止まったような静寂の中、風だけがそっと湖を撫でる。旅の喧騒から解き放たれ、ただこの風景に身を委ねる、そんな至福のひとときだった。夏のカラファテ、冬の静寂アルゼンチン最南端の街カラファテ。この地は冬になれば厳しい寒さに閉ざされ、街は無人となる。ほとんどの店が夏の間だけ営業し、観光客を迎え入れるが、寒さが訪れ...アルゼンチン紀行ハイライト3カラファテ

  • ブエノスアイレス紀行 ハイライト2 タンゴの夜

    タンゴの夜、ブエノスアイレスにてその夜、アルゼンチンタンゴの店に足を踏み入れた。暗がりの中、テーブルに置かれたキャンドルの灯がほのかに揺れる。静かなざわめきの奥で、バンドネオンの音が響き、ゆっくりとステージの幕が上がる。アルゼンチンタンゴは、この街のラ・ボカで生まれたとも言われる。今から150年ほど前、アルゼンチンは繁栄の絶頂にあり、ブエノスアイレスは「南米のパリ」と称された。だが、華やかさの裏には、移民たちの孤独と郷愁があった。彼らが祖国を想いながら奏でた旋律が、やがてタンゴという形になっていった。ステージでは、踊り手たちが情熱的なステップを刻む。かつてこの場所で見たのは「ラ・クンパルシータ」だったか、それとも「エル・チョクロ」だったか。あるいは「ジーラ・ジーラ」や「バンドネオンの嘆き」だったのかもしれ...ブエノスアイレス紀行ハイライト2タンゴの夜

  • ブエノスアイレス紀行 ハイライト1

    ブエノスアイレスカナダのトロントからサンチャゴを経由してやっとブエノスアイレスについた。地球の裏側にやってきたとの感を深めていた。日本の地面を垂直に掘り進めるとブエノスアイレスにたどりつくとよくジョーク混じりに言われるが、なんだか他の天体にやってきたような感覚に襲われていた。シンクの水は日本とは反対周りに吸い込まれる。空の色も異なる。アルゼンチンの国旗はブルーが地色だがあれはこの地の空の色の印象からとられていると合点する。予約してあったホテルはマンションの一室のようで受け付けもマンションの一室風だ。なにも表示がなければ受付だとはだれも気がつかない。これまでに経験したことがない。ドアを開けると若い男女が何やら事務をしており、こちらが入って行ってもあまり愛想が良くない。英語もたどたどしく対応も要領が悪い、従っ...ブエノスアイレス紀行ハイライト1

  • トランプ大統領とゼレンスキー大統領の口論 キューバ危機以来の緊張で視聴した

    トランプ大統領とゼレンスキー大統領の口論キューバ危機以来の緊張で視聴したトランプ大統領とゼレンスキー大統領の口論動画をメモしておく。https://news.yahoo.co.jp/articles/b10e0809fd5bb4c961f539bed89beecde0970f94?page=6岩田太郎氏の腑に落ちる分析。国際政治の基準が、トランプ大統領により「リベラルな価値観に基づく道徳や理想」から「マキャベリ的な実利と現実」へシフトする。ロシアがウクライナでの戦争を終え米国は欧州から西太平洋、中国共産党に向かう。トランプ大統領は2月27日にウクライナ和平について問われ、「プーチン大統領は約束を守るだろう」と答えている。トランプ大統領とプーチン大統領の「友情」で米国とロシアの接近が進むことで、現在の中国と...トランプ大統領とゼレンスキー大統領の口論キューバ危機以来の緊張で視聴した

  • AIお絵描きの研究9 ABSTRACTの試み

    AIお絵描きの研究としてABSTRACTを試みた。AIお絵描きの研究9ABSTRACTの試み

  • AIお絵描きの研究8 JAMES DEAN

    AIお絵描きの研究8JAMESDEAN

  • 佐々木閑 紀野一義 人生を肯定できる人は大乗を 生きることは苦だと思い定める人は初期仏教を

    紀野一義氏を数年前に、このところは佐々木閑氏に関心を持ってお二方から主としてYouTubeで学ばせていただいた。両氏とも膨大な動画を残されているので大変な恩恵にあずかることができる。このお二人の仏教伝道の巨人は極北の仏教観をお持ちだ。日本の仏教にある程度慣れ親しんだ方は佐々木閑氏の仏教観をしれば衝撃を受けるのではないか。「真理の探究」仏教と宇宙物理学の対話佐々木閑大栗博司では以下のように記される。「死ねのはいやだ」という、人の本能的苦悩に対処するため、「肉体は死んでも魂は死なない。その死なない魂には永遠の安楽が約束されている」と説くキリスト教やイスラム教が大いに安心のもととなったことは当然です。これらの宗教が説く世観を疑いようのない事実として受け入れることのできる人にとっては、それはこの世で最高の救済とな...佐々木閑紀野一義人生を肯定できる人は大乗を生きることは苦だと思い定める人は初期仏教を

  • バリ聖地巡礼 アマゾン電子出版しました

    バリに滞在生活を6年間送ってからすでに11年が経った。ようやくこの書をまとめることができた。バリ聖地巡礼宮本正男はじめにバリの聖地巡礼をまとめる動機はバリ・ヒンドゥーと、かつてこの地にも栄えた仏教の関係への興味だった。ボロブドールの石畳を踏みしめながら、静かにそびえるストゥーパを見上げた。ジャワ島の大地に根を下ろすこの巨大な仏教遺跡は、かつてこの地に栄えた仏教の名残を伝えている。しかし今、インドでもジャワでも、仏教は影を潜め、代わりにヒンドゥーの神々がその姿をとどめている。この地で栄えたかつての仏教は日本の大乗仏教とは異なる趣を持つ。信仰の形も、祀られる神々も、ヒンドゥーの影響を色濃く受けていた。もしかすると、それが仏教の衰退を招いたのかもしれない。仏教とヒンドゥーとの境界が曖昧になり、やがて違いを失って...バリ聖地巡礼アマゾン電子出版しました

  • バリ聖地巡礼ハイライト1 水

    バリの奥深く、タンパクシリンの寺院を訪れたとき、私はその光景に息をのんだ。目の前に広がる池、ああ、何と澄んだ水なのだろう。底に生い茂る緑の水草さえ、手が届きそうなほど鮮明に映し出されている。水鏡には青空と寺院の石垣が揺らぎ、そこに佇むと、どこが水面なのかさえわからなくなるほどだ。池の中央では、静かに湧き上がる水の波紋。まるで大地が息をするかのように、澄んだ水が絶え間なく生まれてくる。その神秘的な動きは、まさしくこの寺院が「聖なる水」を湛える場所であることを物語っていた。バリの大地が抱く聖なる泉、そこに生きる小さな命。すべてが調和し、時を超えた静寂が流れている。ここで手を浸せば、私の旅の疲れも、心の曇りも、すべて洗い流されてしまいそうだった。池の水面をじっと見つめると、そこに小さな変化があることに気づいた。...バリ聖地巡礼ハイライト1水

  • 腰痛4ヶ月ぶりにようやく回復か

    11月11日に「お風呂の王様」で長く湯に浸かりすぎて着替え中にふらっときて前のめりに転倒し、どうやら腰を打ったらしく、以来腰痛に悩まされることに。歩き出すとなんともないのだが座った位置から立ち上がる時に痛む。日にち薬だと思い、またその通りで徐々に良くなってきていたがさらにリハビリを進めるために1月8日からジムに行くことに。以来せっせと通って今日に至ったが座った位置から立っても痛みがほとんどないことに気がついた。昨日から劇的に回復したことになるので大変嬉しい。ジムのマッサージ・ジャグジーで十分に浸かり、かつ水中ヨガ風の動きを加え出したら良くなったように思う。単に日にち薬で、日にちが経ったから治ってきたのかもしれないがわたしなりにはマッサージ・ジャグジーのおかげだと思っている。この種の経験談は得てして他人がや...腰痛4ヶ月ぶりにようやく回復か

  • 佐々木閑と紀野一義 仏教の変容と翻訳の関係からAIの脅威への連想

    仏教の変容を学んでいるうちにとんでもないAIの脅威に気がついた。それは仏教が玄奘や鳩摩羅什などの名翻訳者によって中国語に翻訳され、それは少なからず元のサンスクリット語或いはパーリー語と異なったり文脈を置き換えられたりしていることを佐々木閑と紀野一義両氏から学び知ってからだ。わたしは毎日ChatGPTをアシスタントとして使って文書を書き、絵を楽しんでいるのでAIの有用性や未来への期待はよくわかっているつもりだ。だからこそ脅威にも最新の注意を払わなくてはならない。脅威になり得る点を掴んでおけば脅威にはならない。そんな気持ちで以下のメモを作ってみた。論文ではないので論旨がわかりにくく、例もあまり十分とは言えない。しかし今後の展開のために気軽にメモしておこうと思う。翻訳とは単なる言葉の置き換えではなく、「作り替え...佐々木閑と紀野一義仏教の変容と翻訳の関係からAIの脅威への連想

  • 佐々木閑と紀野一義 宗教の変容に対する共通する考え方

    紀野一義から学んだ法華経宮本正男仏教のインドでの衰退は、歴史的に見ても非常に興味深いテーマだ。なぜ仏教が生まれた地で衰退し、他の地域で発展したのか?これは宗教の変容や社会の変化を考える上で重要なポイントだと思う。ナーランダー寺院(ナーランダー僧院)は、5世紀頃に創建され、インド仏教の最高学府として繁栄した。ここでは、大乗・小乗仏教の兼学が研究され、ナーガールジュナ(龍樹)をはじめとする仏教学者が活躍した。しかし12世紀には破壊され、仏教そのものも衰退していき時代とともにヒンドゥー教が再び勢力を強め、仏教徒を吸収していった。多くの仏教の神々や教義がヒンドゥー教に取り込まれ、仏教も密教を取り入れヒンドゥー色が強くなり独自性が薄れていった。12世紀末、トルコ系イスラム王朝の侵攻により、ナーランダー寺院を含む多く...佐々木閑と紀野一義宗教の変容に対する共通する考え方

  • 「アレクサンドロス大王のモザイク画」200万個のタイルの調達先

    パタゴニア紀行宮本正男バルセロナ紀行宮本正男マチュピチュ紀行宮本正男イタリア紀行喜寿で回想する世界旅行宮本正男https://artnewsjapan.com/article/21976?utm_source=fb_ig&utm_medium=social&utm_campaign=anj2502&fbclid=IwY2xjawIjjE1leHRuA2FlbQEwAGFkaWQBqxdkvDHT9AEd3_FWUkKkGvxBbfLUQmPP57337T5q_6R0xYJor_S2lt56NbFk9eoqm3q8_aem_USHTDjx82_4HzEO-JlAWFg「アレクサンドロス大王のモザイク画」200万個のタイルの調達先アレキサンダー・2004年アメリカ合衆国映画・監督オリヴァー・ストーン。紀元前4...「アレクサンドロス大王のモザイク画」200万個のタイルの調達先

  • AIお絵描きの研究7

    サヌールの朝焼けヌサ・ペニダの夜明けAIお絵描きの研究7

  • AIお絵描きの研究6

    黄色いハイビスカスバリのスパイダーリリーバリのジュプンランAIお絵描きの研究6

  • AIお絵描きの研究5 タナロット

    タナロットの奇跡1タナロットの奇跡2タナロットの海1タナロットの海2ケチャAIお絵描きの研究5タナロット

  • バリ島聖地巡礼紀行 ハイライト2

    タナロットの虹光──海と祈りの聖地潮が引いた岩場を歩くと、ふいに光が差し込んだ。まるで天と地を結ぶかのように、鮮やかな虹色の帯が宙を走る。ここはタナロット寺院。インド洋に面し、海の神を祀るバリの聖地。その洞窟の奥には、聖なる水が湧き出ると言われ、訪れる者は手を清め、祈りを捧げる。光の筋の先に、白い衣の僧侶たちが静かに佇んでいる。彼らは何を見つめ、何を感じているのだろうか。波音が響く中、神秘的な光は揺らめきながらも、消えることなくそこにあった。祈りと自然が交わる場所、タナロット。偶然なのか、あるいは何かの啓示なのか、この光の向こうに目には見えぬ神の存在を感じた。タナロットの銀の海静寂と奇跡の輝き夕暮れ前の海は溶けた銀のように輝いていた。タナロットの潮騒が静かに響き、雲間からこぼれる光が水面を優しくなぞる。こ...バリ島聖地巡礼紀行ハイライト2

  • ボロブドール紀行(聖地巡礼)ハイライト1

    ボロブドール紀行(聖地巡礼)を執筆中。そのうちのハイライトをまとめてみた。この写真は、早朝のボロブドゥール寺院の最上層にあるストゥーパ群を捉えたもの。霧がかかった幻想的な風景の中、釣鐘型のストゥーパが静かに佇んでいる。ボロブドゥール寺院の最上層には、三層の円形壇があり、合計72基のストゥーパが配置されている。それぞれのストゥーパの内部には、仏像が安置されており、仏像は「転法輪印(説法の印)」を結んでいる。霧に包まれたこの風景は、まるで時が止まったかのような静寂と神秘に満ちている。訪れる人々は、ここでゆっくりと瞑想し、精神を落ち着かせることができるだろう。特に、朝日が昇る瞬間には、空が徐々に黄金色に染まり、ストゥーパが神秘的なシルエットを浮かび上がらせる光景が見られる。この場所に立つと宇宙の広がりを感じる特...ボロブドール紀行(聖地巡礼)ハイライト1

  • 紀野一義と佐々木閑

    佐々木閑氏はストーパが仏教普及に決定的役割を果たしたと云う。8箇所のうち7つの仏舎利をアショカ王があつめて8万4千に分配しインド各地にストーパを立てたと文献に残っていると。土饅頭のストーパだったと言う。それまで地方のマイナーな宗教であった仏教が世界的に広まる契機がストーパだったと。深淵な仏教哲学や涅槃を目指す教えよりも目の前のストーパを拝することが人々にピンとくるのだと佐々木閑氏は云う。宗教全般に通じる非常な達見だとおもう。紀野一義氏もストーパの重要性は触れている。土饅頭との言葉を使い、釈迦の教えには無いが、どうしてもストーパを排することをしたいと言う気持ちが大乗菩薩団の始まりだと。両氏の大乗への言及は一致している。紀野一義と佐々木閑

  • 京都そぞろ歩き

    時間があったので京都駅から三条までを歩いてみた。インバンドが予想通り多かった。今の時期京都は寒い。東本願寺本堂ふすま鋲鋲アップふすま絵廊下門の飾り門前出店大丸広告ポスター1色彩感覚が気に入った。大丸広告ポスター2大丸広告ポスター3大丸広告ポスター4大丸広告ポスター5河原町銀行前の時計モニュメント錦市場古い記憶で行ってみた。錦市場通りのアーケードが記憶にはないね。そぞろ歩くとこんな記念物的民家も扇子屋の看板こんなテーラーも日銀京都支店跡地段通の繕い気になる家ビル街にポツリと古民家新大阪京都そぞろ歩き

  • 紀野一義と佐々木閑 大乗の発生

    佐々木閑氏はストーパ信仰から大乗が紀元前後に発生したと云う。日常生活で良いことをすると良き輪廻に恵まれる。しかし釈迦の仏教の本来の目的は輪廻の離脱であり、それはサンガでの修行によってのみ到達できる。それが涅槃に入ると言うことだと。この二重構造が大乗発生のポイントだと言う。つまり在家は修行者ではないので涅槃に至れないことになる。ストーパ信仰が普及すると釈迦の弟子の舎利弗や目連などの骨を納める仏塔信仰も盛んになるサンガでなくともストーパ信仰や仏塔信仰で涅槃に至れるとの思想が生まれた。在家でもストーパに参る人々は声聞と位置づけられ等しく涅槃に至ると言う新しい考え方の仏教が起こったと。これが大乗の発生だと佐々木閑氏は云う。紀野一義氏は大乗菩薩団の発生だと説明する。ストーパ信仰を釈迦やこうていに対する恋慕の情から在...紀野一義と佐々木閑大乗の発生

  • AIお絵描きの研究4

    ベネティア風景蘭花ダイヤモンド金泥バリの夕日AIお絵描きの研究4

  • AIお絵描きの研究3

    蘭蘭2花花花花闘鶏奄美大島の海岸風景バリの海に注ぐ清流AIお絵描きの研究3

  • 環境の変化に対応した通信政策の在り方 最終答申の概要 をメモ

    令和5年8月28日付け諮問第28号市場環境の変化に対応した通信政策の在り方最終答申の概要報告書のメモを作成してみた。提案では総務省において実施すべき事項29項目を実施することでNTT法廃止をしようがしまいが問題点は解決すると報告しているようだ。実施した上でさらに問題があれば議論をすれば良いとしている。NTT法廃止をめぐっての議論を先延ばしにした格好だ。さすが役所は自民党案を肯定も否定もせず実質的な対処法を提案している。うまいものだ。また自民党から提案のあった線路敷設基盤の管理主体についても実施すべき事項29項目を実施した結果を踏まえて議論しましょうということか、あるいは関係なく審議会で議論を始めるのかが見えないがおそらく実施したのちに始まるのだろう。NTT自身も当初にNTT法廃止を言い出したもののここまで...環境の変化に対応した通信政策の在り方最終答申の概要をメモ

  • AIお絵描きの研究2 バリ島タンパクシリンの清らかな水面を描いてみる

    バリ・タンパクシリンの水面1バリ・タンパクシリンの水面2バリ・タンパクシリンの水面3バリ・タンパクシリンの水面4AIお絵描きの研究2バリ島タンパクシリンの清らかな水面を描いてみる

  • 腰痛日記

    喜寿にして腰痛を味わった。以前に一度バリ島で軽い腰痛になったがサヌールビーチのゴッドハンドのおじさんにマッサージを受けて二週間で回復した。今回は本格的な腰痛だ。流石に風呂場で転んだだけのダメージはある。昨年11月11日に転んで自分では自覚はないのだが腰を打ったのだろう。腰痛になり徐々に良くなってきてはいるのだが今年の1月11日からリハビリ的な腰痛対策を始めた。ジムでジャグジーと水中歩行を合わせてほぼ毎日1時間やることにした。週一日はジムがお休みだから厳密には週に4、5日ってとこだ。マッサージ・ジャグジーは至福のときで水中歩行も楽しい。合わせて長時間座る椅子を変えてみた。6万円ちかくするゲームチェアに近い製品で、これもなかなか快適だ。腰に負担があまりかからなくなった。で効果はどうか。いまだに筋肉痛に近い痛み...腰痛日記

  • AIお絵描きの研究

    蘭黄金に染まる雲七色に藤棚冬景色AIお絵描きの研究

  • バリ島&ボロブドール聖地巡礼紀行 ハイライト1

    仏教遺跡ボルブドールはインド洋を渡ってインドネシアまで伝来された仏教の世界最大級の遺跡。遺跡には古代ジャワ文字が刻まれていて字体の特徴760年~847年の間とされる。建造は824年と考えられており、約1000年の間、密林の中で火山灰に隠されていた。1814年、当時ジャワを占領していたイギリスの総督ラッフルズにより掘り起こされ、10世紀に及ぶ長い眠りから覚めた。カンボジアのアンコールワットもそうだったが実はジャワの人はそこにあるのを知っていたとか。また、ボルブドールの土台に使われている土と寺院を覆っていた土砂の土質が同じことから、完成と同時に埋められたとの推測も可能らしい。なぜ埋めるかは謎だが。静寂に包まれた回廊を歩く。幅はおよそ2メートル。両側の壁には無数のレリーフが施され、物語を語りかけるように並んでい...バリ島&ボロブドール聖地巡礼紀行ハイライト1

  • 紀野一義と佐々木閑 「ええなあ」と「苦が人生の本質」

    紀野一義氏は戦争に行き修羅の体験をする。戦争にいった人は二通りに意見が分かれる、行ってよかったと思う人と損したと思う人で、氏は損したと思ったことがないという。俺は情けない、毎日土方みたいなことをすると否定するよりは体を鍛えればいいじゃないかと肯定的に考えて生き抜いたという。戦場に送られて戦死するものは圧倒的に否定派が多い、インテリの部下は殆ど死んでしまう、生死の場では教養が邪魔をすることがあると述べています。氏は軍隊で裸になって肛門まで検査され、それ以降人間が変わったとも述べています。わたしは二十一歳で絶望的な戦況のフィリピンのレイテ戦場に送られ、何十回も死にかけたが、ついに死なないで終戦を迎えた。死ななかった最大の理由は、私自身がツイていたからです。どうしてツイていたかというと、どんな絶望的な状態の時に...紀野一義と佐々木閑「ええなあ」と「苦が人生の本質」

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、masaoさんをフォローしませんか?

ハンドル名
masaoさん
ブログタイトル
団塊亭日常
フォロー
団塊亭日常

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用