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  • 多声音楽の起源をさぐる 番外編2【中世西洋音楽のおすすめ動画】

    中世西洋音楽 とは、6世紀頃から15世紀にかけての中世の西洋音楽を指す。 8世紀~10世紀ごろにかけてグレゴリオ聖歌が成立したが、これは単旋律(モノフォニー) であった。 その後、多声音楽がどのように発展していったかは 過去記事 ↓ でも書いたが、 hissorisekai.hatenablog.com おおまかに記すとだいたい以下のような流れである。 多声音楽は、9世紀にスイスで始まったと言われ、オルガヌムというジャンルとして12世紀以降、ゴシック期のフランスを中心に発展する。 サンマルシャル楽派、続いてノートルダム楽派を含むアルス・アンティクア(13世紀フランスの多声音楽)、 アルス・ノー…

  • 多声音楽の起源をさぐる 番外編1 【世界の民族音楽】

    世界各地の民族音楽ではどうか? (北欧サーミ族のシャーマン太鼓) これまで記録がたくさん残っているため西洋音楽を中心に見てきたが、もちろん世界各地に残る民族音楽にも、ハーモニーは存在する。 しかし、多くの民族音楽、特に先住民族や少数民族に伝わるような古くからあるものは口承が多く、文字などで記録されていないため、その起源をさかのぼることは不可能に近い。 キリスト教の影響をあまり受けてなさそうな民族音楽は、圧倒的に単旋律のものが多いように思われる。 例えば我が国 日本においても、催馬楽などの古代の歌から 長唄などの伝統的な邦楽まで、基本的にハーモニーはなく単旋律である。 ちなみに 最初に教材として…

  • 多声音楽の起源をさぐる 最終章【紀元前~古代文明】

    中世から始まり古代ギリシャ文明を経て、ようやく紀元前まで来た。長い旅であった。 それでは、紀元前より前の 古代の音楽とはどのようなものなのか? というか そもそもそれを知る事はできるのか? 古代ギリシャ以前にも もちろん文明はあり、そこには必ず音楽があった。 しかし音楽は時間の芸術と言われており、形に残りにくい。 楽器は残る。楽譜は残る。しかし音は残らなかった。 私たちが古代の音楽を知るには、記録された文字を解読するしか 手立てはないのだ。 人類が最初に手にした楽器は笛だと言われている。 事実、発掘された最古の楽器は笛である。 (打楽器も歴史は古そうだが、原料が皮や木なので、骨を原料とする笛に…

  • 多声音楽の起源をさぐる その6(古代ユダヤの音楽)

    前回の記事で、西洋音楽のルーツであるキリスト教聖歌のルーツのひとつ、古代ギリシャ音楽について調べた。 今回はもう一つのルーツである古代ユダヤ、そこではどんな音楽があったたのかを探る。 前回までの記事はこちら↓ ●多声音楽の起源をさぐる その1 ●多声音楽の起源をさぐる その2(9世紀~8世紀)●多声音楽の起源をさぐる その3(セクエンツィアとオルガヌム) ●多声音楽の起源をさぐる その4(8世紀~3世紀) ●多声音楽の起源をさぐる その5(3世紀~紀元前) キリスト教聖歌のルーツをさぐれ!(古代ユダヤ編) 新約聖書には、最後の晩餐で賛美歌を歌ったことが言及されている。 記録にも、ごく初期のキリ…

  • 多声音楽の起源をさぐる その5(3世紀~紀元前)

    これまでの調べで、多声音楽の起源を調べるにあたり西洋音楽のルーツである聖歌をたどっていくと、東方(オリエント)に古い形が残されていることがわかった。 前回の記事では3世紀~5世紀ごろに成立したと考えられている東方教会の聖歌について調べた。 前回までの記事はこちら↓ ●多声音楽の起源をさぐる その1 ●多声音楽の起源をさぐる その2(9世紀~8世紀)●多声音楽の起源をさぐる その3(セクエンツィアとオルガヌム) ●多声音楽の起源をさぐる その4(8世紀~3世紀) 世界最古の聖歌 さて、私の読んだ本によると「西洋音楽の最も古い形はグレゴリオ聖歌である」と書かれていたことは以前の記事にも書いた。 だ…

  • 多声音楽の起源をさぐる その4(8世紀~3世紀)

    前回の記事 までで、8~9世紀頃にグレゴリオ聖歌が成立・発展し、ポリフォニーの原点であるオルガヌム というものがあらわれた、という事を知った。 という事で、いちばん最初の疑問である Q.「歌でハモるのっていつどうやって始まったんだろう?」 に対する答えは A.「8世紀頃だよ!」 という事になるのだが、本当に8世紀以前には合唱のハーモニーは存在しなかったのだろうか? では、グレゴリオ聖歌が成立する8世紀以前の西洋のキリスト教世界には どんな音楽があったのか? そこにポリフォニーはあったのか? さらなる探求を続けてみようと思う。 前回までの記事はこちら↓ ●多声音楽の起源をさぐる その1●多声音楽…

  • 多声音楽の起源をさぐる その3(セクエンツィアとオルガヌム)

    単旋律から複旋律へ 西洋音楽で はじめて多声音楽の萌芽が生まれたのは、8世紀ごろと言われている。 グレゴリオ聖歌の成立は8世紀ごろだが、それと時を同じくして8世紀ごろのスイスの修道院で、複旋律(ポリフォニー) が生まれた。 つまり グレゴリオ聖歌の成立と並行する形でポリフォニーが生まれた のであった。 ※ここから急に難しくなりますが、興味のある方のみ頑張って読んでください※ 西洋音楽のポリフォニーの始まりとは、その最も神聖な聖歌であるグレゴリオ聖歌に 注釈や装飾を加える ことであった。 この注釈・装飾の方法には大きく分けて2つあり、1つが ①トロープス および セクエンツィア と呼ばれるもの、…

  • 多声音楽の起源をさぐる その2(9世紀~8世紀)

    さて、前回の続きです。 【音楽の不思議を解く〜音楽はどう生まれ、発展してきたのか〜】 多声音楽の起源を知りたいと思い、手始めにまず この本↑ を読んだ。 この本によると "多声音楽の起源は9世紀ごろの聖歌である" と書かれている。 しかしこの本から私が感じた、2つの疑問 はこちら。 疑問その① 「西洋音楽の基となる古代ギリシャ時代から、ポリフォニーが生まれたとされる中世ヨーロッパまでのおよそ1000年の間、音楽はまったく発展しなかった」とあるが、本当なのだろうか?疑問その② この本の中では西洋音楽の基となる古代ギリシャ以前には、まるで音楽が存在していないかのような書き方だが、絶対にそんなはずは…

  • 多声音楽の起源をさぐる その1

    「多声音楽」、つまり和音で歌う合唱(いわゆるハモり )というものは、いつ頃どのように発生したのだろうか? 以下の記事は、音楽の勉強をマトモにした事のない素人同然の私が、この疑問を解消すべく 本とネットで得た知識を 自分なりにざっくりとまとめ、それを忘備録として記録したものである。 もしどなたかのお役に立てれば幸いです。 ---------------------------------------- さてそれを知るために、まずは手始めに1冊の本を読んでみた。 音楽の不思議を解く〜音楽はどう生まれ、発展してきたのか〜 この本は音楽というものについて非常に包括的に、広く深く説明してくれている良書と…

  • 祇園祭と八坂神社の起源について その③ (終)

    八坂エリアというのはもともとは、高句麗系渡来氏族・八坂造の一族が住むエリアであり、八坂塔も八坂神社も彼らの氏寺だったということがわかりました。 では最後に残った疑問、 ・八坂造が祭る前の八坂神社の主祭神は何だったのか? ・なぜ高句麗系の八坂造が、新羅系の神である素戔嗚尊を祭ったのか? できる限りで調べてみました。 祇園祭と八坂神社の起源について その① はこちら ↓ hissorisekai.hatenablog.com 祇園祭と八坂神社の起源について その② はこちら ↓ hissorisekai.hatenablog.com 八坂造が来る以前の、八坂神社の主祭神は何だったのか? ところで、…

  • 祇園祭と八坂神社の起源について その②

    さて前回の続きです。 祇園祭と八坂神社の起源について その① はこちら ↓ hissorisekai.hatenablog.com 八坂神社の主祭神である牛頭天王が、なぜイコール素戔嗚尊であり、 なぜ八坂神社で祇園祭りをとり行うのか、ということがわかった。 では八坂神社の起源というのはどのようなものなのか? 八坂神社の起源とは? 創建説は二つあった。説その① 西暦656年、高句麗から来日した調進副使・伊利之使主(いりしおみ)が、新羅国の牛頭山に座した素戔嗚尊を山城国愛宕郡八坂郷の地に奉斎したことに始まった説その② 西暦876年、南都の僧・円如が当地にお堂を建立し、同じ年に天神(祇園神)が祇園林…

  • 祇園祭と八坂神社の起源について その①

    以前から気になっていた、祇園祭と八坂神社の起源について、気になったので調べてみた。思ったよりもすごく長い記事になってしまった…。 興味のおもむくままに、深堀してみました。よろしければお付き合い下さい。 八坂神社の起源は? 創建時期:2説あり 説① 西暦656年、高句麗から来日した調進副使・伊利之使主(いりしおみ)が、新羅国の牛頭山に座した素戔嗚尊を山城国愛宕郡八坂郷の地に奉斎したことに始まった説② 西暦876年、南都の僧・円如が当地にお堂を建立し、同じ年に天神(祇園神)が祇園林に降り立ったことにはじまる。 主祭神:牛頭天王(素戔嗚尊)※本地垂迹により、以下のようにあらわされている牛頭天王 = …

  • 【無料低額診療】お金がなくても医療は受けられる

    経済的理由で、治療をあきらめないで! ためらわず「無料低額診療」にアクセスを 経済的困難がある場合でも、誰もが無料または低額で必要な医療が受けられる「無料低額診療事業」。同事業の周知に尽力する社会医療法人同仁会・耳原総合病院(大阪府堺市)の田端志郎理事長に話を聞いた。 知らない人が多く、必要な人が利用できていない 新型コロナ感染症の影響もあり、経済的に困窮している人が増えている。このほか、失業や少ない年金収入、保険証がないといった理由で、「体調が悪いけれど、お金がないから…」と病院へ行くのをあきらめてしまう人も少なくない。しかし、そんな場合でも誰でも無料または低額で必要な医療が受けられる制度が…

  • 富士山信仰と大生部多のこと

    秦河勝について調べていたら、大生部多(おおふべのおお)のことが出てきた。 大生部多とは 西暦644年(飛鳥時代)に駿河国は富士川近辺で、”虫” をまつることで幸せになれるという教義で、古代日本史に史上はじめて登場する新興宗教の教祖だ。 その盛り上がりたるやすさまじく、人々は狂乱となり全財産を投げ出し恍惚となって富が訪れるのを待った。 その騒動は遠く当時の都である関西まで伝わったほどのものであった。 騒動を鎮圧するために畿内からわざわざ派遣され、鎮圧したのが秦河勝なのであった。 大生部多については資料が乏しく、飛鳥時代のシャーマンとしかわかっていないようだが、姓である「大生部」とは、皇族の子女た…

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