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映画貧乏日記 https://cinemaking.hatenablog.com/

映画貧乏からの脱出は可能なのだろうか。おそらく無理であろう。ならばその日々を日記として綴るのみである。・・・というわけで、主に映画館で観た映画のレビュー(感想)を書いています。

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2022/07/21

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  • 「ドリーム・シナリオ」

    「ドリーム・シナリオ」2024年11月23日(土)イオンシネマ板橋にて。午後2時より鑑賞(スクリーン3/D-6) ~SNS社会を痛烈に皮肉った不条理スリラー。ニコラス・ケイジの演技がすごい 前作「シック・オブ・マイセルフ」でSNS時代の闇を描いたノルウェーのクリストファー・ボルグリ監督の北米進出作「ドリーム・シナリオ」。製作はあのA24。「ミッドサマー」のアリ・アスターも製作に名を連ねている。 とくれば、これは期待してしまうわけだ。 「夢」をモチーフにした不条理スリラー映画だ。平凡な大学教授ポール・マシューズ(ニコラス・ケイジ)は、何百万人もの見知らぬ人々の夢の中に出没するようになる。一躍有名…

  • 「海の沈黙」

    「海の沈黙」2024年11月22日(金)キノシネマ新宿にて。午後3時15分の回(シアター1/E-12) ~骨太で重厚な人間&恋愛ドラマ。これぞ倉本聰ワールド! 倉本聰と言えば、「前略おふくろ様」「北の国から」など数々の名作テレビドラマの脚本家として知られている。その倉本が長年温めていた物語を「沈まぬ太陽」「Fukushima 50」などの若松節朗監督が映画化した。もちろん脚本は倉本聰。映画の脚本としては「海へ See you」(1988)以来、実に36年ぶりの作品となるらしい。 売れっ子脚本家になり損ねた私としても、これはぜひ観なければなるまい。 世界的な画家・田村修三(石坂浩二)の展覧会で、…

  • 「ロボット・ドリームズ」

    「ロボット・ドリームズ」2024年11月21日(水)ヒューマントラストシネマ有楽町にて。午後6時45分より鑑賞(シアター1/E-12) ~セリフもナレーションもないアニメだが、感情の揺れ動きを繊細に伝える アニメはあまり観ない。別に嫌いなわけではなく、実写を追いかけるだけで大変だからだ。それでもかなり高評価のアニメ映画があると聞いたので、観に行ってみた。 2013年に「ブランカニエベス」という映画が公開されて話題になった。グリム童話「白雪姫」と闘牛を織り交ぜたダークファンタジーで、モノクロ&サイレントで描いたユニークな作品だ。私も鑑賞したがなかなか面白かった。 その監督であるスペインのパブロ・…

  • 「アット・ザ・ベンチ」

    「アット・ザ・ベンチ」2024年11月18日(月)テアトル新宿にて。午後2時20分より鑑賞(A-11) ~川べりのベンチを舞台に繰り広げられる5編の物語。笑って、ほっこりして、じんわりして 兵庫県知事選挙はとんでもない結果になったが、昨今の選挙状況を考えればさもありなん。政策などよりわかりやすい物語を求める大衆を、どうにかして振り向かせないと、今後もこうしたことが起きるだろう。 などと偉そうなことを言ってみたが、そんなことには関係なく今回も新作映画のレビューをお届け。東京・二子玉川の川沿いにある古ぼけたベンチを舞台にしたオムニバス映画「アット・ザ・ベンチ」だ。 映像監督・写真家の奥山由之による…

  • 「動物界」

    「動物界」2024年11月16日(土)シネ・リーブル池袋にて。午後2時50分より鑑賞(シアター2/C-4) ~モンスター映画の異色作。父と子のドラマに加えて現代的テーマも包含 土日の池袋ルミネはかなりの混雑ぶりだ。特に8階のレストランフロアには、私なんぞ入ったこともないおしゃれな飲食店がたくさんあって、入店待ちの人でごった返している。 その人波を抜けて同じフロアにあるシネ・リーブル池袋へ。この日観たのは「動物界」。フランスで大ヒットしたSFスリラーだ。 映画の冒頭、料理人のフランソワ(ロマン・デュリス)と高校生の息子エミール(ポール・キルシェ)が車の中でケンカをしている。その挙句にエミールは車…

  • 「本心」

    「本心」2024年11月13日(水)グランドシネマサンシャイン池袋にて。午後3時10分より鑑賞(シアター10/e-13) ~仮想空間に現出させた母。石井裕也が近未来の社会を描く コンスタントに映画を撮り続けている監督の一人に石井裕也がいる。ここ数年でも「茜色に焼かれる」「アジアの天使」「月」「愛にイナズマ」と監督作は枚挙に暇がない。 その石井裕也監督が監督・脚本を担当して、平野啓一郎の小説「本心」を映画化した。珍しく私は原作を読んでいたので、それをどう映像化したのか興味津々だった。 近未来の日本が舞台の物語だ。石川朔也(池松壮亮)は、母親(田中裕子)から「大事な話があるの」という電話を受ける。…

  • 「ゴンドラ」

    「ゴンドラ」2024年11月11日(月)新宿シネマカリテにて。午後2時15分より鑑賞(スクリーン2/A-5) ~セリフなしですべてを物語る。コミカルでキュートなラブストーリー ドラマにはセリフがつきものだが、セリフのない映画もある。ドイツとジョージアの合作映画「ゴンドラ」にはセリフがない。別に無声映画というわけではなく、普通に音は聞こえるし、笑い声などの人間の声も聞こえる。だが、登場人物によるセリフは存在しないのだ。 この映画はコロナの時期に撮影されたが、セリフなしになったのはそのせいばかりではないようだ。監督・脚本を担当したドイツのファイト・ヘルマー監督(「ツバル TUVALU」「ブラ!ブラ…

  • 「ルート29」

    「ルート29」2024年11月9日(土)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後3時25分より鑑賞(スクリーン9/D-11) ~孤独な女性と風変わりな女の子の超個性的なロードムービー 森井勇佑監督の長編デビュー作「こちらあみ子」は、少し風変わりな少女を描いたドラマで鮮烈な映画だった。その映画で主人公を演じて強烈な個性を放っていた大沢一菜が、再び主演を務めたのが「ルート29」。綾瀬はるかとのダブル主演で、監督は同じく森井勇佑。中尾太一の詩集「ルート29、解放」にインスピレーションを受けて作られたロードムービーだ。 他者と必要以上に関りを持とうとしない孤独な女性のり子(綾瀬はるか)は、鳥取の街で清…

  • 「ノーヴィス」

    「ノーヴィス」2024年11月5日(火)シネ・リーブル池袋にて。午後2時より鑑賞(シアター2/D-4) ~ボート部の新入部員の狂気。緊張感にあふれた重量級の映画 スポーツを本格的にやったことはない。せいぜい大学で軟式野球のサークルに入っていたぐらいだ。それも代打専門でバント要員だったから大したことはない。 そんな私が、ボート部に入って極限までトレーニングに励んだような疑似体験をしてしまったのが、「ノーヴィス」という映画だ。ノーヴィスとは、スポーツの初心者のこと。つまり新人である。 主人公は大学1年生のアレックス(イザベル・ファーマン)。女子ボート部に入部し、過酷なトレーニングにのめり込む。一方…

  • 「アイミタガイ」

    「アイミタガイ」2024年11月1日(金)グランドシネマサンシャイン 池袋にて。午後1時25分より鑑賞(シアター11/e-10) ~様々な人たちの思いが受け継がれて、すべてがつながっていく奇跡のようなドラマ 2020年に急死した佐々部清監督。「陽はまた昇る」「半落ち」「チルソクの夏」「夕凪の街 桜の国」「ツレがうつになりまして。」などたくさんの作品を残している。個人的にけっこう好きな監督だったな。 その佐々部監督の名前を新作の脚本に見つけてしまった。中條ていの連作短編集を映画化した群像劇「アイミタガイ」である。 どうやら佐々部監督は生前、この映画の企画を温めていたらしい。「台風家族」などの監督…

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