主に1950~80年代の海外ミステリの所感です。”時代遅れ”という自虐的な表現には二つの意味があり、まず50~80年代というのは率直にいってやはり”時代遅れ”であること。しかし、年月を経てなお古びないものもある、というのが二つめの理由です。
記憶に残る刑事または警官の2回目は、マイクル・Z・リューインの『夜勤刑事』の主人公、リーロイ・パウダーだ。物語後半で明かされるある理由から19年間も夜勤部屋のチーフを続けさせられてきた中年警部補である。これといって抜群…
日本では刑事はデカ、警官はおまわり、アメリカではコップというように、たいがいは蔑みを込めて呼ばれる対象であるが、ここでとりあげた刑事や警官たちはむしろ誇り高い人々とさえいえる。 まずは、少し変わったところでジョン・…
まずは、エド・マクベインの八十七分署シリーズ。警察小説の代表格として厳然たる位置を占めるシリーズとして名前だけは挙げておかなければ礼を失することになるが、今回は先を急がせていただく。 次は、1970年代の一時期を席巻した…
世に有名なアンソロジーはあまたあって、とても全部は読み切れるものではないしもとよりその気もないが、それらのなかから気に入ったものをとりあげてみたい。 まずは、礼を正してエラリー・クイーン編『黄金の十二』から。よく知…
エド・マクベインも長いシリーズものを持つ作家のひとりだ。 1956年発表の『警官嫌い』に始まる87分署シリーズは約50年の長きにわたって続き、日本国内で翻訳されている作品だけで50作以上にのぼるらしい。最近、第一作『警官嫌…
多作シリーズといっても、競馬シリーズで知られるディック・フランシスのように、数作を除いて作品ごとに主人公が異なるシリーズもあるが、ここでは一貫して同じ主人公やメンバーによる連作ものを対象としてみる(ディック・フランシ…
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