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夏凪一歌
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2022/04/17

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  • シネマ

    泥臭くありのままでとエンディング清々しかる池井戸シネマ

  • 花火草

    花火草ぱちぱち開く庭のすみ秋は静かに猛暑忘るる

  • 涼風至る

    飛ばされぬように帽子を抑えたりおでこを目指し涼風至る

  • 帽子

    帽子帽子たくさんあれど似合うものわずかであれば断捨離三文字

  • 毛皮

    秋浅しショーウィンドウに毛皮あり乙女はいつかマタギになるや

  • 落蝉

    虫の音や精霊蜻蛉の飛び交えば落蝉消えて残りし微塵 見苦しいのを🙇‍♀️

  • 処暑

    塀を超え南瓜の蔓が車庫へ伸びのびのび伸びて処暑となりたり

  • オクラ

    夏闌けてオクラの花の黄の花の芯のむらさきビロードの秋

  • 読む

    手に取りし『三千円の使い方』引き込まれ読む本屋の店頭

  • 親子

    高原に草はむ馬は身重かな「お馬の親子」唱歌思いて

  • 干される

    金スマに干されし人の戻りくる人生は海人は波なり

  • リハビリ

    リハビリに長く使いし関節の労をねぎらい風呂撫で洗う

  • ほどほどの水ありがたく田の水の瀬音するなりじき稲の花

  • 土砂降り

    広重の浮世絵思う土砂降りの線書きの雨矢のように降る 浮世絵が雨の絵でなくて、🙇‍♀️

  • 鉄砲百合

    公園のフェンスの格子抜けて咲く鉄砲百合の花は戻れず

  • 名将

    爺作るクラフト工作名将をちまちま器用に傲然屹立

  • ガチャガチャ

    親も子も配属までもガチャと言うガチャガチャ寂しひらけよ未来

  • ジュラシック…

    レプリカの骨となりたる恐竜を見上げる子らのジュラシックパーク

  • ほんとうに西郷さんはこんな顔思いつつ食むさつまぼっけもん

  • 青柿

    青柿の夏の日差しに太りゆき青田を撫でる秋立つ風よ

  • 浮かぶ

    毒のあるキョウチクトウは夏空の記憶に浮かぶ推理小説

  • 占い

    夏籠り余暇のありては何せむとネットに開く文豪占い

  • チャージ

    携帯のお尻にコード突き刺して電気という名の燃料チャージす

  • お土産

    お土産の嬉し出張の夫帰り全部一度に食べぬようにと

  • 絵葉書

    ことさらに急がぬ便り絵葉書の瑠璃色淡き花の戯れ

  • 試食

    いぶりがっこタルタルソースにチーズのせトースト試食す深き味わい

  • みちのくの…

    みちのくのいぶりがっこは沢庵の一つお洒落なタルタルソースに

  • 忘るべからず

    八月は向日葵続くカレンダーかのウクライナ忘るべからず

  • 体温

    人間の体温のよな気温なりこれが普通となる日の怖し

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