サロンパス

五十肩続く痛みに耐えかねて古き懐かしサロンパス貼る

鶏頭

鶏頭に夏の終わりの予感なく晩夏光には遠き盛夏よ

真昼間

真昼間を健気に咲ける朝顔の頬に優しく涼風吹けよ

猛暑

連日の猛暑が中を咲き続く今日も明日もニチニチソウは

駆け巡る

サル痘と猿の被害のこの年の夏駆け巡るコロナと共に

マスク

失礼な物言いならん残りたるアベノマスクを形見と言うは

蚊取り線香

渦巻きの蚊取り線香くゆり立つ除虫菊とう古き言の葉

本

楽しみはポストに届く一冊の『短歌研究』封ひらく時 短歌誌のいろいろあれどこの本が一番好きよ表紙もぜんぶ

蝉

この年の夏のひと世を生ききって蝉は仰臥し手を合わせたり

鳳仙花

鳳仙花と出会う花壇に笑みこぼれ爪染めし花弾け飛ぶ種

ワクチン

三年の月日がなかにワクチンの四回目なり令和四年の

夏

フォカッチャに挟むトマトのフレッシュな夏をほうばる冷製スープと

トマト

熟れに熟れ小さきトマトの転がりて黒いマルチの上にとろけて

カンナ

道端のカンナの黄色目にすれば黄色いスイカ浮かぶ真夏日

ほむほむ

ほむほむの短歌に踊る七月の角川短歌よき回顧詠

お土産

お土産はハーフサイズのカステラの程よいサイズ程よい私

体操

冷房の効いたわが居間はつらつとピアノに合わせテレビ体操

朝刊

戦いの済んで朝刊わが読むは歌壇、俳壇わが名無くても

涙

すみれ色の涙のあればりんごにもあるとぞ読まん『りんごの涙』

盛夏

アチチアチ身振り手振りのいつまでも若きひろみの歌よ盛夏よ https://m.youtube.com/watch?v=eLNHCUg3Ehw

蝉

蝉の声未だせぬ年いぶかしみ葬送の日は悲しみ鳴けよ

夏の陣

炎天下外出（そとで）の苦行終えしのちあいすまんじゅう褒美のアイス 留守電に政策語る候補者の参院選のああ夏の陣

きゅうり

冷蔵庫のきゅうりの顔を思い出し叩ききゅうりの素を買いたり

これから

ちりちりと額紫陽花の額の枯れ燃ゆる紙屑夏はこれから

シャワー

モッコクの小花のあまた雨風にシャワーのごとく香の花散らす

ごぼう

期日前投票せんと広報を見ればごぼうと新ごぼうかな ごぼう茶は体に良しとわが友の老い母笊に作りしを聞く

朝顔

朝顔の並びて咲けりおもほえずひいふうみいよ数えて楽し 朝顔の朝遅ければはや萎む一期一会の文月日曜

酷暑

畑にて茄子は焼き茄子弾けたる西瓜は煮える酷暑のニュース

真夏

雲の峰映せし海は真夏なり文月朔日暦めくれば