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躁鬱の会社員です。お散歩と旅行と読書、思考の記録など。

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千野
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2022/01/28

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  • ホテルニューグランド「ラ・テラス」の緑色・黄色・酸味が爽やかなサマーアフタヌーンティー|神奈川県・横浜市

    8月31日㈭まで。なみに17時以降に予約をすると「スイカのカクテル」が無料で付いてくるため、都合が合うなら断然夕方に行くのがおすすめだった。陽が傾いてからの方が少しだけ涼しいし、それから徐々に薄暗くなっていく中庭を窓から眺めるのもわりと好き。今回のサマーアフタヌーンティーで提供されたセイボリーやお菓子はけっこう酸味の強いものが多くて、爽やかさを前面に押し出しているのだと感じた。夏らしく、暑くても食欲をそそる……。

  • 夏目漱石《夢十夜》第二夜 より:和尚(宗教)と時計(文明・学問)のあわいに座して悟りを求めた意識

    なぜ、和尚なのか。なぜ、時計なのか。なぜ「何か」がそれらの姿をとって現れなければならなかったのだろうか……侍(さむらい)も夏目漱石自身も、宗教と文明というふたつの要素に引き裂かれていた。それらを象徴する「和尚」と「時計」のイメージ。

  • なだらかな眉山の曲線や、旧百十四銀行徳島支店が持つ直線|四国・徳島県ひとり旅(6)

    まゆのやま……。その「形状」から眉山と名付けられた山だと聞き、新町橋の側に立って、泰然とした姿を見上げた。手前にあるビルの「探偵社」や「カメラ高価買取」などという文字列につい気を取られてしまうが、違う違うそっちじゃないよと自分に言い聞かせる。道路はほとんど真っ直ぐに、麓の阿波おどり会館まで伸びている。四国は瀬戸内海に面したひとつの陸地で、名前を挙げられれば真っ先に浮かぶのは海原なのに、実際に地図で地形を表示してみると「山地」の印象がより強くなる。日本列島のほとんどの地域と同じだ。ここも山地の面積がかなり大きくて、わずかに、比較的平らかな部分を中心に街ができている。海の香りと山の香りが同時にしてくる贅沢なところ。

  • 最近出会った塩味がきいているもの……

    SEA GLASS CANDY、しおサイダー、スイカのカクテル。最近出会った「塩味」がきいているもの。

  • 高田大介「図書館の魔女」言葉、に溺れて見る夢の一幕のような|ほぼ500文字の感想

    耳は聞こえるが声を発することができぬ唖者のため、手話を用いて意思の疎通を行う《図書館の魔女》、名をマツリカ。そして、常人よりはるかに鋭敏な感覚を持っているものの、文字の読み書きができない少年キリヒト。1の言葉で100を想像させる表現があるとするなら、まさにこれはその対極に位置している……と思った。描写、描写、描写、とにかく描写、描写が延々と続く中に、確かな悦楽がある。

  • 【初心者向け】Mastodonという窓から分散型SNSの連合に触れる - 好きな投稿やユーザーの見つけ方を模索中

    分散型、時に連合型とも呼ばれるSNSのなかでも、ActivityPubという通信プロトコルを使用している「Mastodon(マストドン)」に触り始めて数か月が経った。初めは「分散型? ううむ……中央集権型の対極に位置するのは分かるけれど、具体的な『感じ』は一体どうなのかな」と戸惑っていたが、しばらく弄ってみるととても面白いし、趣味や生活の話題を軽く共有したい気持ちを良い形で昇華できる、楽しいツールだと思っている。

  • アゴタ・クリストフ「悪童日記」面白かったからこそ続きを読みたくない稀有な1冊|ほぼ500文字の感想

    時代や地域を特定させる固有名詞が意図して省かれているにもかかわらず、読んでいれば、舞台が第二次世界大戦中のヨーロッパのどこかであることはすぐ明らかになるだろう。アゴタ・クリストフ「悪童日記 (Le grand cahier)」は、3部作を構成するうちの初めの作品。なので続きがあるといえばあるし、気にもなるけれど、正直先の物語に触れるよりもここで終わりにしたいと願ってしまう。完成されている……。

  • 【閉店】構築された目眩く世界、カド - 季節の生ジュースとくるみパンの店|東京都・墨田区

    言問団子の店舗から桜橋方面に向かって3分くらい歩くと、交差点に面した位置に、文字通り「カド」という飲食店があった。季節の生ジュースとくるみパンの店。この、盾のような看板には思わず足を止めてしまう。お店の公式Instagramを参照すると制作者の方々について詳しく書かれている。木枠の意匠を考案したのが志賀直三さん(小説家・志賀直哉の異母弟)で、実際に形作ったのが彫刻家の小畠廣志さんとのこと。店主氏の先代(お父様)が創業してから2023年で65年目、当時から外壁を飾る看板は生物ではないけれど時代の証人のようで、口が利けるものならその声に耳を傾けてみたいと思わされた。

  • 週間日記・2023 8/14㈪~8/20㈰

    2023年8月14日㈪~8月20日㈰の日記(順次追加)

  • エッセイを寄稿します:文学フリマ大阪11 2023年9月10日㈰ - 批評誌『Silence』Vol.2《病いとともに。》へ(試し読みあり)

    「批評誌『Silence』Vol.2 ~病いとともに。~」にエッセイを寄稿しました。タイトルは「記憶 - 病と病院、本にまつわる六つの章 -」になります。来月開催の文学フリマ大阪11、会場のK-53ブースにて頒布される予定です。

  • 【はじめての繭期 2023SUMMER】感想 - 舞台TRUMPシリーズ初見(&漫画版)

    はじめての繭期とは、脚本家の末満健一氏が手掛けるオリジナルの舞台「TRUMPシリーズ」から、数作品が不定期に無料配信される企画。まだ作品を知らない人への入口として、気軽に内容に触れる機会を設けてくれているのは大変ありがたい……! 私は友達に「好きそう」とすすめられたことで今回視聴する運びになったのだけれど、そういったきっかけがなければ突然DVDやBlu-rayなどを購入する勇気もなかなか湧かないので、やはりお試しというのは効果的で偉大な宣伝方法だと感じた次第。

  • かなり緑茶がおいしい向島「言問団子」の都鳥 - お皿に可愛い絵柄|東京都・墨田区

    向島の和菓子の店「言問団子」は店内に椅子と机が置かれていて、団子か最中(もなか)を注文したら座ってすぐ食べることができる。峠の茶屋みたいな趣、壁の2面が硝子戸で明るく、春先に訪れた際は吹き込む風も心地よかった。でも季節柄なのか相当に強い風で、うっかり伝票が飛んで行ってしまわないようにしっかり皿で押さえておかなければならなかったけれど。席に座るとすぐ「お団子?」と聞かれるので、それでよければそのまま。あるいは最中の方が欲しければ、最中、と言えば持ってきてもらえるはず。次に行ったら食べてみましょう。

  • 記録されなければ、痕跡が残らなければ、それは「無かったこと」になってしまうから

    あるものが、確かにそこにあったと示すもの。仮に失われれば、確かに存在していたという証拠が揺らいでしまうもの。この場合の「痕跡」というのはなんと表現すればよいだろうか。文字や図画などはほとんど記録そのものだといえそうだけれど、例えば目に見える形で書き下されることのない口伝や、歌の旋律も、地形も、滅びてから土に埋まった生物の化石だって、おそらくはすべて痕跡だと表現して差し支えない。

  • 月の印(しるし)の喫茶店 - café & antiques, 店内での写真撮影禁止|神奈川県・横須賀市

    つめたいカフェ・アマレットは、炎天下の砂浜に3時間もかがみ込んで、無心でガラスの欠片を拾っていた身体によく沁みた。爽やかでほんのりと甘い。表面のクリームを落としてかき混ぜると、よりまろやかになる。その大きなグラスに浮かぶ砕氷が奇しくもシーグラスの形によく似ていた。お酒の入ったコーヒーといえば、冬場に飲んだカフェ・コアントローが身体を温めてくれて美味しかったのを思い出す。先日はこうして夏場に摂取するアマレットの良さを知ったので、次は寒い時期にでも、ホットコーヒーへ投入して楽しんでみたいもの。

  • ひと粒のオリーブ、串焼き羊肉、朝食トレーに乗ったドライフルーツ:P・A・マキリップ《オドの魔法学校 (Od Magic)》

    絶版の日本語版は手に入らなかったので、原著の電子書籍を購入して読む。「オドの魔法学校」は何より、ヌミス王国の都ケリオールに存在する区画のひとつ、トワイライト・クォーター(Twilight Quarter, 原島文世氏訳だと「歓楽街《黄昏区》」となっている)の描かれ方が最高に魅力的だった。

  • 【乗車記録】寝台列車〈サンライズ瀬戸〉で瀬戸大橋を渡った夜のこと|半夏生の四国・香川県散策(1)

    地上に張りついたレールを基盤として、暁を待つのではなく、そこへ向かってひたむきに走るのが夜行列車だ。そう、真面目かつ「ひたむき」に、自らに与えられた職務に忠実に、両脇から迫る闇を振り切っていく。それは夜に属し揺蕩うものというよりかは、夜を通過していくものだと感じ、それゆえにサンライズ(Sunrise/日の出)の呼称は尚更ふさわしいもののように思われた。2023年7月現在、日本国内で毎日定期運行する寝台特急というものは、サンライズ出雲とサンライズ瀬戸の2種類にまで減少している。そんな「最後の寝台列車」に乗るため、早朝の対極に位置する宵の口をだいぶ過ぎて鉄道駅へ向かった関係で、何とも言えず新鮮な気分に……。行動の様式がいつもと全然違うから、果たして出発するのだか帰郷するのだか、判然としなくなる。心身ともにこんがらかる。そう、多分そのせいで、こうして旅行記を最終日の回想から始めているのかもしれない。

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