阪井裕一郎『結婚の社会学』を読む
阪井裕一郎著『結婚の社会学』(ちくま新書1789、2024年4月10日筑摩書房発行)を読んだ。表紙裏にはこうある。結婚をめぐる常識は、日々変化しています。事実婚、ステップファミリー、同性パートナーシップ、選択的シングルなど、一対の男女による結婚→出産というモデルではとらえきれない家族のかたちがたくさんあるのです。この本では、国際比較、歴史的比較、理論という三つの視点から、結婚というものを解き明かしていきます。当たり前を疑ってみることで、「ふつうの結婚」「ふつうの家族」という考え方を相対化できるはずです。(1)「結婚しない人が増えると少子化が進む」は間違い。諸外国の例では、未婚率が高くとも、結婚という形態をとらずに子を産み、家庭を営むケースが少なくないからで、出生率は必ずしも低くならない。⑵「女性の就労率が...阪井裕一郎『結婚の社会学』を読む
2024/07/31 05:00