接触する部分が固くてごつごつしていることを意味します。類語に「こはごはし(強強し)」がありまして、ほぼ同じ意味で用いられます。
形容詞「かなし」の連用形「かなしく」にサ変動詞「す」がついて、「く」がウ音便化したものです。「かなしうす」は、「かなし」を「実行する」ということですね。
「て」の識別です。
これより「下」が「無い」ということであり、根本的な意味は「最低だ」ということです。「むげなり」という形容動詞として分類されますが、次の2パターンの使い方が多いです。(ⅰ)語幹の「むげ」に「の」がついた「むげの~」という表現で用いる。(ⅱ)連用形「むげに」のかたちで副詞的に用いる。(ⅱ)については、「副詞」と考えたほうがよい使い方が多いです。
「ぬ」の識別です。
「に」の識別について
「敢ふ」が「堪える」「持ちこたえる」「すっかり~する」という意味であり、それを「無し」で否定しています。「何かをすべき状況」において、「推進」や「抵抗」をしようとしても何もできない様子を示し、「どうしようもない」「仕方がない」などと訳します。
あさましきもの。~ あさましきもの。指櫛すりて磨くほどに、ものに突きさへて折れたる心地。車のうちかへりたる。さるおほのかなるものは、所せくやあらむと思ひしに、ただ夢の心地して、あさましうあへなし。 驚きあきれるもの。指櫛をこすって磨くうち、
「異」「殊」という漢字をイメージできれば、訳しやすい語だと思います。「異なっている」「特別である」ということは、「状態や性質を意味している」といえるので、「ことなり」でまるごと一語の形容動詞と考えます。
長い息! 意味 (1)ため息をつく・嘆息する (2)悲嘆する・悲しむ・悲しんで泣く (3)嘆願する・願い祈る・請い願う ポイント 「長息(ながいき)」が「なげき」になり、動詞化したものと言われます。そのことから、第一義としては「ため息をつく
『竹取物語』「天人の迎へ」の現代語訳です。
心痛 意味 (1)つらい・心が苦しい (2)心配だ・気がかりだ (3)気の毒だ・かわいそうだ ポイント 読んで字のごとく「心が苦しい」ということです。もともと、自分の胸が苦しい(1)の意味ですが、相手の状況を思うと胸が痛くなるという意味合い
「遣る(やる)」は「人に~させる」ということです。そのことから「人遣り」という名詞は、「人から強制されて行う行為」を意味します。多くの場合、下に打消し表現を伴い、「他人から強制された行為ではない」という言い回しで使います。「ひとやりならず」で覚えてしまうといいですね。
意外!意味(1)驚きあきれる(2)さげすむ・軽蔑する・あなどる・見下すポイントもともとは「予想との違い」にびっくりすることを意味しており、良い意味でも悪い意味でも用いました。やがて、悪い意味での使用が増えていき、(2)の訳し方がでてきました
『枕草子』「虫は」の現代語訳です。
『枕草子』「虫は」の現代語訳です。
阿蘇の史、盗人にあひてのがるること 『今昔物語集』 現代語訳
『今昔物語集』「阿蘇の史、盗人にあひてのがるること」の現代語訳です。
『宇治拾遺物語』「柿の木に仏現ずること」の現代語訳です。
『宇治拾遺物語』「柿の木に仏現ずること」の現代語訳です。
「日」+「知り」ということで、「ひじり」となりました。「お日柄」や「日の吉凶」などを「知っている人」ということになります。つまり、プラスの意味で霊的な力を備えた人物を「ひじり」と呼ぶのですね。文脈に応じて訳し分けますが、説話などでは「僧」や「高僧」を指すことが多いです。
『土佐日記』「帰京」の現代語訳です。
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接触する部分が固くてごつごつしていることを意味します。類語に「こはごはし(強強し)」がありまして、ほぼ同じ意味で用いられます。
「知る」「記す・徴す」と同根のことばです。一説には「白」とも関係するといわれます。何らかのかたちで明白に認識できること(もの)を示す語であり、根本的には「徴候」「兆し」といった意味になります。
姉妹サイト「減点されない論理国語」を作ってみたので、余裕のある時に更新していきます。 「減点されない古文」がおろそかにならないように気をつけます!
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「知る」「しるす」などと同根の語とされます。一説には、「白」「白し」とも関係があるとされます。何かの兆候がはっきりとあらわれて、しっかりと認識できるようなようすを形容するのに用いられました。
「いぶ」ということばに「はれない(はっきりしない)」という意味合いがありまして、「いぶし」は、それを「気がかり」に思う心情面のことばとして使用されます。「気がかり」であるがゆえに、その内容を確認したい心情として「見たい・聞きたい・知りたい」などと訳すこともあります。また、「疑い」の気持ちが強ければ「不審だ」などと訳します。
「いぶ」ということばに「はっきりしない(はれない)」という意味合いがありまして、「いぶせし」は、その「内にこもった鬱屈した状態」を表します。その点で(1)の意味が本義です。(2)(3)の意味は中世くらいから出てきます。
シンプルに「道が平らだ」ということなのですが、「心」が「平ら」であることや、「凸凹のトラブルがない」ことを意味するようになりました。用例としては(3)の「無事だ・平穏だ」という意味で用いることが多いです。
「こち」は「骨」であり、「ゴツゴツしているさま」「四角四面なさま」「洗練されていないさま」を表します。それに形容詞を成立させる接尾語「なし」がついて「こちなし」となりました。「骨っぽい!」ということであり、「洗練されて角がとれたようす」とは逆のイメージです。そのため、「無作法」「無風流」などと訳します。
「長(をさ)」を重ねたことばです。「をさ」は、年齢や能力が長じていることを示しますので、どちらかというと(2)の「しっかりしている」「きちんとしている」という意味のほうが原義に近いです。たとえば、「幼し(をさなし)」という語は、この「長(をさ)」が「無し」であることを示すことから、「年少だ・幼稚だ」という意味になります。ただ、実際の用例としては、下に打消表現を伴い、(1)のように「めったに(~ない)・ほとんど(~ない)・なかなか(~ない)」という意味で用いることがほとんどです。
「目」+「安し(易し)」で一語化した形容詞です。「見た目が穏やかである」ということから「感じがよい」と訳すことが多いです。記述問題なら「見た目が」をつけておいたほうが無難ですが、内からにじみ出る感じのよさを表すこともあり、選択肢問題ではシンプルに「感じがよい」と訳していることもあります。また、「すんなり見ることができる(見るのに抵抗がない)」というニュアンスで「見苦しくない」と訳すこともあります。
『今鏡』より、「用光と白波」の現代語訳です。
上一段動詞「見る」に、上代の助動詞「ゆ」がついて一語化しました。「ゆ」はもともと接尾語で、「見ゆ」などのように動詞の活用語尾に使用されることで助動詞化していったという説もあります。「ゆ」は主に「自発」の意味を持つため、「見ゆ」は「自然と目に入る」ということを意味します。また、「受身」のニュアンスで「見られる」、「可能」のニュアンスで「見ることができる」などと訳すこともあります。
わが命よ、絶えてしまうのなら絶えてしまえ。このまま生き長らえているならば、堪え忍ぶ心が弱まると困るから。
心ならずもこのはかない現世に生きながらえるならば、恋しく思い出されるにちがいない、そんな夜更けの月だなあ。
(あなたが来ないとわかっていれば)ためらわずに寝てしまっただろうに。(あなたを待っているうちに)夜が更けて、とうとう西にかたむくまでの月を見たことだよ。
もろともに あはれとおもへ やまざくら はなよりほかに しるひともなし 和歌 (百人一首66) もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし 前大僧正行尊 『金葉和歌集』 歌意 私がおまえをしみじみいとしいと思うように、おまえ
つつみ隠していたけれど、顔色や表情に出てしまっていたのだなあ、私の恋は。恋のもの思いをいているのかと、人が尋ねるくらいまで。
こひすてふ わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひそめしか 和歌 (百人一首41) 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか 壬生忠見 『拾遺和歌集』 歌意 恋をしているという私のうわさは早くも立ってしま
『沙石集』より、「歌ゆゑに命を失ふ事」の現代語訳です。
「名詞」の説明です。
「ナ行変格活用」の説明です。
「カ行変格活用」の説明です。
意味① 整える・こしらえる・作る② 調達する③ 調理する④ 調伏ちょうぶくする・こらしめるポイント「調」+「す」の複合語です。「周」という字は、もともと「稲を植えめぐらせた田」の形象で、あまねく行き届いているさまを意味しています。「用意周到
「サ行変格活用」の説明です。
『宇治拾遺物語』の一節です。ポイントは、形容動詞「おほらかなり」、動詞「す」、敬語動詞「たぶ」です。
動詞「給ふ(たまふ)」が、「たうぶ」「たんぶ」を経て、「たぶ」と変化した語といわれます。逆に「たぶ」から「たまふ」ができたという説もあります。そのため、訳としては「たまふ」と同じと考えて大丈夫です。「たまふ」よりは、ややくだけた表現とされ、会話で用いられることが多いです。
『枕草子』の一節です。ポイントは、感動詞「いで」、感動詞「あな」、形容詞「心憂し」です。
『枕草子』の一節です。ポイントは、接頭語「うち」、助動詞「す」、敬語動詞「たまふ」です。
『枕草子』の一節です。ポイントは、動詞「おぼめく」、動詞「ゆかしがる」、敬語動詞「申す」、敬語動詞「給ふ」です。
接頭語「うち」は、動詞「打つ」から来ていると言われます。もとは、「さっと勢いよく打つ動作」を示しているのですね。実際に何かを打っているのであれば、動詞「打つ」+別の動詞という複合語になりますが、実際に打っているのでない場合、「うつ」は接頭語です。接頭語として他の動詞につくと、副詞的に様々な訳になります。ただし、単に語調を整えるだけの使い方もあるので、訳出しないことも多いです。
『宇治拾遺物語』の一節です。ポイントは、副詞「まして」、「並列的な修飾」についてです。
動詞「好く」の連用形「すき」を重ねて形容詞になったものです。「好く」は、基本的には「男性が女性に関心を寄せること」に多く用いられましたが、「趣味や風流の世界」に一途であることも示しました。
『枕草子』の一節です。ポイントは、形容詞「すきずきし」、係助詞「かは」です。
『宇治拾遺物語』の一節です。ポイントは、形容詞「頼もし」、形容詞「くちをし」です。
動詞「頼む」が形容詞化したものです。「たのむ」のほうを先に見てもらえるとうれしいです。
「頼む」は、「手(た)」+「祈む(のむ)」であり、もともとは「手を合わせ、頭を下げて祈る」ことを意味したようです。「祈む(のむ)」は上代のことばで、『万葉集』では「懇願する・祈願する」の意味で用いられています。
「下二段活用」の説明です。
「上一段活用」の説明です。
「下一段活用」の説明です。