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2021/09/13

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  • ヒデナイトとクンツァイト

    スポデューーーメン。(変に伸ばすな)じゃあスポヂュメン。(こら)変な名前。和名でもリシア輝石だったりリチア輝石だったり定まらなくて気持ち悪い。通称のほうがいいですな。薄緑のものをヒデナイトと呼ぶ。けど、あんまり色がはっきりした標本は少ない。先日、けっこうちゃんと色が出ているミニ原石があったのでゲット。ブラジル産。この淡ーい緑、いいんですねえ。じわじわ来る。この手のものは他にあるかな。ペリドットやガーネットの緑とも違う。クロムによる発色だそうですけど。クンツァイトはピンク。大きくて素晴らしいものを前に上げたけど、ヒデナイトと同じヤフオク出品者さんで濃ゆい色のものが出ていたので一緒にゲット。これもブラジル産。透明度は少し落ちるけど、かすかに紫が入るこの色もいいですねえ。スポデューメンはLiAlSi2O6。...ヒデナイトとクンツァイト

  • 色トパーズ

    トパーズの魅力というのは奥が深いようで、少しわかったようなわからないようなという状態ですけど、このところ色つきトパーズの魅力に惹かれています。まずはメキシコ産の黄色味を帯びたもの。クリワさんでのプチプラものだけど、とても豪奢。ゴールデン・トパーズと言ってもいいかも。小さなブラジル産インペリアル・トパーズ。黄色にほんのりピンク・オレンジが入る。黄色が強いもの、オレンジが強いもの、とあるけどこれは中間でその微妙さがとてもいい。そして未処理のブルー・トパーズ。ブラジル産。放射線処理の鮮やかな「ロンドンブルー」「スイスブルー」とは違って、ごく薄い青。透過光だとより色がはっきりする。どれも「あるかなきかの色」ですけど、わさわさっとした密な質感と、表面の輝きが相まって、とても魅力的。水晶の色つきとはまた全然違う味わい...色トパーズ

  • トルマリン

    フローライトほどではないにしても、沼が深く、熱烈なファンも多い石ですね。あちきはあんまり近寄らないようにしていて、たまーにちょっと触っては逃げるという繰り返し。(なんか煮え切らん態度w)有名どころでは、ウォーターメロン、バイカラー、パライバなんてのがありますね。どれもだいたい高いけど最近はさらに高騰しているとか。もっとも円安で海外物はどれもでしょうけど。石屋さんも大変だ。出品を中止しているところぽちぽち。あちきなんぞの出る幕ではないのだけど、ちょっと変わりものを。まずはイエロー・トルマリン。あんまり多くないみたい。エヌズさんやVecさんにもない。特別な宝石名がないというのもあまり流通しないからかも。茶色っぽく濁ったビーズなんかは安価であるけど、純粋な黄色のルースなんかはけっこう高価。これはヤフオクで出てい...トルマリン

  • アベンチュレッセンス:サンストーンとアベンチュリン

    風邪引いて体調不良でごわす。(おやおや)どうもごちゃごちゃ、もやもや。(またややこしい話かね?w)サンストーンのキラキラを「アベンチュレッセンス」と呼ぶ。元は「偶然」を意味するイタリア語「aventura」からで、18世紀イタリアのガラス職人が誤って銅の粉をガラスに落としてしまったら、キラキラと光を反射するガラスができた。で、それを「偶然ガラス」と呼んだ。それが鉱物の方に援用され、サンストーンのキラキラをアベンチュレッセンスと呼ぶようになった。らしい。mindatはそう書いているけどはっきりした出典文献は出されていない。サンストーンは長石(オリゴクレース、マイクロクリン、稀にラブラドライト)がヘマタイト(あるいはイルメナイト=チタン鉄鉱)の微小片を含み、キラキラとした反射を見せるもの。まあこういうものです...アベンチュレッセンス:サンストーンとアベンチュリン

  • 「石油の琥珀」シュンガイト

    最近よく出ていますね。まずは基礎情報。主に英語版ウィキペディアから。Shungite。発音はmindatでは「シュンガイト」とある。パイロビチューメンPyrobitumenの一種、またそれを含む岩石を言う場合もある。パイロビチューメンは焦性瀝青。石油が重合して固化したもの。アスファルトもこれに入る。シュンガイトも石油由来とされるが生成プロセスはまだ解明されていない。98%以上が炭素で微量のウランや鉛などを含むことがある。一応鉱物とされるが非晶質。色は黒で、光沢によって様々な形容名が付けられている。多数の炭素原子がサッカーボールのように結合した「フラーレンfullerene」を含むことで諸方面から注目されているが、その濃度は1~10ppmに過ぎない。シュンガイトの名前は発見地であるロシア・カレリア共和国シュ...「石油の琥珀」シュンガイト

  • ブラック・サンストーン

    黒いサンストーンだと?なんかキラキラして美しそう。ミネラルクエストさんでお安かったのでゲット。シラーが美しい。幾何学的な模様の平面になっていて、虹色の輝きを見せる。さらに「キャッツアイ」効果もある。模様面で反射した光が表面に別の色合いで揺れる。動画じゃないとよくわからないけど動画撮るのが億劫なのでやめ。(怠慢w)キャッツアイは光の揺れ方が奇妙で面白いですね。しかしこれどうなってるんだ?透過光だとこんなふうに見える。上の部分にインクルが並んでいる。下の面はキラキラびっしり。なんだかよくわかりません。何が光ってるんだ?しかも幾何学的模様で。しかしこれ、本来のサンストーンのイメージとは全然違いますね。サンストーンと言っていいのかしらと思うくらい。サンストーンは基本的に長石。オリゴクレース。ブラック・サンストーン...ブラック・サンストーン

  • 小さなエピドート

    とってもお安い小さなエピドート・クラスター。チビだけれどキリッとした結晶。そして透過光で微妙な方向変色。いいですねえ。安くても美しい石はいっぱいあるのです。(少しお疲れかな?w)小さなエピドート

  • ラブラドレッセンスとアベンチュレッセンスが同時に見られるラルビカイト・サンストーン

    (なげータイトルだな)ヤフオクを見ていたら、「ラルビカイト・サンストーン」というブレスレットが出ていた。え?そんなんあるの?見ると、透明部分のある石にラブラドライト的シラーとサンストーン的アベンチュレッセンスが見える。って石名も長いしキラキラ名も長いから仕方ないんだよね。おやおや珍しい。ブレスレットだけれどまあいいや。そんな高くないし。シラーは薄青が多いけれど、ラブラドライトのような虹色を見せる部分もある。そこにサンストーン的な七色の輝く小片が加わる。へえ、こんなんあるんだあ。すごいじゃん。「ふん、ブレスレットかよ」と侮る向きもあるかもしれませんが、ブレスレットというのは、全体で見ると「アクセサリーね」となるけれど、一つ一つの玉を独立して見れば、けっこう鑑賞に堪えうるものがあったりするのです。「小スフェア...ラブラドレッセンスとアベンチュレッセンスが同時に見られるラルビカイト・サンストーン

  • ちと休憩

    ちょとお疲れなので、お休み。(お茶でもどうぞ)季節の変わり目のせいか、老化が進んだのか、エネルギー低下。(まあそのまま枯れていってもいいんじゃない?w)お茶でもどうぞ=喫茶去というのは禅の公案にあったな。(ほっといてお茶飲みなさい)お茶請けにアイオライト・サンストーンでもどうぞ。このところよく出ていますね。地味ーなアイオライトが一躍ド派手にドレスアップ。いいですね。この手のキラキラは写真だとあんまりきれいに写らないけど。ちと休憩

  • マントルのげっぷ:キンバーライト

    ダイヤ付き標本の疑惑はそれとして、キンバーライトはやはり特別な石なので、改めて。キンバーライトは、きわめて特殊な「キンバーライト噴火」によって地上に出てくる。長い地球の歴史の一時期、2億年くらい前からばんばんと起こり、2500万年前には終息したらしい。もっともそれより前の痕跡は消えてしまったのかもしれないし、まだ発見されていない古いもの、新しいものもあるかもしれないから、はっきりとは言えない。まだいろいろとわからないことだらけだけれど、このキンバーライト噴火、マグマに含まれている大量の水や炭酸ガスの膨張力によって、マントルの深いところから、時速100キロあるいは音速以上の猛烈な勢いで噴き上がってくるらしい。で、マントルの中にあった鉱物を一緒に運んでくる。ダイヤモンドはその一つ。ゆっくり上昇してくるとダイヤ...マントルのげっぷ:キンバーライト

  • キンバーライトとは何か

    キンバーライトおよびその噴火についてはわからないことが多いが、おおむね次のようなことが言われている。・kimberlite、キンバリー岩。鉱物名ではなく岩石名。・特異な「キンバーライト噴火」によってできる火成岩で、ダイヤモンドを含有することで有名。・名前は南アフリカのダイヤモンド鉱山がある町「キンバリー」から。(1867年発見、1869年に83.5カラットのダイヤモンド「スター・オブ・サウス・アフリカ」が発見され、ダイヤモンドラッシュが起こった。)・マントル物質にきわめて近い「超塩基性岩石」で、12%以上のMgOを含む。他にカリウム、ニッケル、クロム、コバルト、レアアースも多く含まれる。・主に橄欖石と雲母からなり、しばしば発達した金雲母の結晶を伴う。他にパイロープ、クロムダイオプサイド、イルメナイト、サー...キンバーライトとは何か

  • キンバーライト&ダイヤモンド……?

    初めて見た。ダイヤモンド付きのキンバーライト標本。言うまでもなく、キンバーライトはダイヤモンドを深い地中から運んでくる石。キンバーライトの標本は一つ持ってるのだけれど、ダイヤ付きというのはこれまで見たことがなかった。先日ヤフオクを見ていたら、出ている。ネームカードが付いていて、東京サイエンスさんの商品らしい。書体の雰囲気からしてかなり古い感じ。出品者さんは10年以上前に12000円で入手と書いている。おやおやと思って適当な貧石金額で入札しておいたら、なんとそれ以下で落札。は?安すぎません?キンバーライトはやや暗い色。そこにちんまりとダイヤ様が鎮座されている。色は黄色で、ピラミッド型の自形結晶がきらきらと輝く。表面の模様も美しい。それに、はっきりしないけれどこのダイヤ、インクルージョン入り?外側の付着とは別...キンバーライト&ダイヤモンド……?

  • 鬼っ子ウンバライト

    ウンバライト、あるいはマラヤ・ガーネット。(またガーネットかよw)これがややこしいんだ。(またかよ好きだねw)マラヤ・ガーネットというからマレー半島で出るのかと思いきや、全然違う。1960年代にタンザニアのウンバ川でロードライト、マグパイとテツアルの中間で紫っぽいもの、を掘っていたら、変なのが出てきた。色が全然違う。「こりゃマンスペの出来損ないじゃね?」と放り投げられた。で、スワヒリ語で「部外者」「仲間はずれ」を意味する「マラヤ」と名付けられた。全然マレーとは関係ないですな。その後、研究者がこれを分析してみると、なんとこれ、マグパイとマンスペの混合だとわかった。ロードライトはマグパイとテツアルの混合。これは鉄じゃなくてマンガンということね。マグパイとテツアルは固溶体をよく作る。テツアルとマンスペもよく固溶...鬼っ子ウンバライト

  • ゲータイトの「虹の石」

    小さい黒真珠の塊ですか?みたいな。丸っこくって、かわゆい。虹色に輝く。写真じゃうまく出ないけど。こういう丸いぶつぶつは気持ち悪くなることがあるけど、なぜかそういうことはない。きらきらと鉱物っぽいからかな。Goethite,LaLapillaMine,Alosno,Huelva,Andalusia,Spain.36mm.エヌズミネラルさんより。えらく安かった。通称「虹の石」。針鉄鉱。さあてこいつがいろいろややこしい。(ややこしいのが好きなの?)国際名はGoethite。1806年にドイツ人鉱物学者レンツによって「文豪」ゲーテにちなんで名づけられた。ゲーテは鉱物収集家・研究家としても知られていて、そのコレクションは米国に保存されている。とのこと。このゲーテさん、発音が難しい。そもそもオとエの中間の音なんて英語...ゲータイトの「虹の石」

  • プランボガムマイト(鉛ゴム石、プラムボグマイト)

    奇妙な名前の鉱物トップ10には入るでしょうね。Plumbogummite。和名は「鉛ゴム石」。何だよそれ。おおむね「プラムボグマイト」と表記されるけど、ラテン語で「鉛」を意味する「plumbum」と「ゴム」を意味する「gummi」を合成して作られた名前だから、「プランボ・ガムマイト」が適でしょう。「グマイト」じゃわからん。「ムボ」もおかしいし。あれ?ラテン語でゴムなんてあるのかい?なんで「ガム」なのかというと、表面が艶消しでゴム被膜のように見えるから。ゴムを含んでいるわけではない。あたりめーだ。和名がひどいのかと思っていたら、国際名を訳しただけなのね。疑ってすまんかった。色は色々。薄めの青が多く流通しているみたい。名前が奇妙なので前から興味はあったけど、割合高いので持っていなかった。先日ヤフオクで小さめの...プランボガムマイト(鉛ゴム石、プラムボグマイト)

  • 変幻ブルッカイト

    ヤフオクを見ていたら、ブルッカイトの小品で妙な色合いのものがある。形は歪だけれど、面白そうで、人気出品者の中で割と安かったのでポチっと。一見、普通の赤黒いブルッカイト。ところが、光の具合で変幻自在。アンモライトかスペクトロライトですか?みたいな。まあすごい。写真ではあんまり捉えられないのだけどそれでもこんな。結晶の形がぼろぼろで小さいから安かったのだろうけど、どうしてどうして。ブルッカイトは以前、小さなものを買った。結晶の姿は端麗だけどこれほどの変幻はない。周知のごとく、「チタン三兄弟」の一人。TiO2の組成で「ルチル・アナテーズ・ブルッカイト」の三人。和名は板チタン石。板っていうとでかそうだけど平板の形を表現するのに他に言葉はないから仕方ない。薄い板が重なっている標本が多い。薄い層構造なので光が変幻する...変幻ブルッカイト

  • 主なチタン鉱物[メモ]

    チタンを含む鉱物は364。チタンは地殻に占める割合は0.6%程度と結構多いのに、案外少ない。しかも有名なものは数えるばかり。ルチルRutile金紅石TiO2アナテーズAnatase鋭錐石TiO2ブルッカイトBrookite板チタン石TiO2ティタナイト(チタナイト)Titaniteチタン石CaTi(SiO4)O(宝石名Sphene、スフェーン/スフィーン)イルメナイトIlmeniteチタン鉄鉱FeTiO3ベニトアイトBenitoiteベニト石BaTi(Si3O9)ネプチュナイトNeptunite海王石KNa2Li(Fe)2Ti2[Si4O12]2*メラナイトMelaniteチタン含有灰鉄柘榴石(Andradite)なお隕石衝突で生成した高圧相のTiO2鉱物に次の2つがある。リーサイトRiesiteアカオギ...主なチタン鉱物[メモ]

  • [メモ]南極にホットプルームが?

    あちきは今の世界で大合唱になっている「CO2による地球温暖化」説には前々からやや懐疑的でありました。地球の気候変動は様々な要因が重なって発生するものであって、CO2はファクターとしてあるとしても微細ではないかと。いや、そもそも本当に温暖化しているのかと。ただ、最近、海水温が上昇していることは確かな事実としてあるらしい。ん?これはどこか発見されていないところで海底火山が噴火していたりしないだろうか、と思っていました。そうしたら、南極大陸で猛烈な緑化が見られる、これは「スーパー・ホットプルーム」によるものではないかというネット記事がありました。InDeep:南極が異常な速度で「緑化」している。そこから思い出す「南極の氷床が超巨大火山の熱によって内側から溶かされている」という、かつてのNASAの発表出た!プルー...[メモ]南極にホットプルームが?

  • プレオクロイック・コーネルピンのルース

    新宿のミネラルフェア、ちょっと迷ったのですけど、行ってしまいました。迷ったというのは、懐具合もあったし、このところ特に欲しい石というのも思いつかなかったし、おまけにちょっと足を痛めていてあんまり長く歩けないというのもあって。しかし、購買意欲が落ちているのは返って散在しなくていいだろう、新宿は池袋なんかに比べて規模が小さいから軽く眺めるくらいなら足も痛まないだろう、などと口実をつけて、結局行ってしまいました。(こらえ性がないということでしょw)あんまり「欲しい!」というのはなかったのですけど、意外な収穫。御徒町のミユキさんという老舗がありまして、研磨なんかで有名なのだけど、小売りはしていない。そこがブースを出されていまして、おやおやと見たら、何とコーネルピンをたくさん売っている。とても美しい。しかも普通の「...プレオクロイック・コーネルピンのルース

  • チタン・ガーネット

    そんな名前の石はありません。ちょっと奇をてらってみただけ。チタンというとかっこいいじゃん。(人騒がせだぞ。つかまたガーネットかよ)普通は「メラナイトMelanite」と呼ばれる。けどそれは正式鉱物名ではない。ギリシャ語の「メラノス=黒」から。日焼けでできるメラニンと同語源ですな。アンドラダイト(灰鉄柘榴石、Ca3Fe2(SiO4)3、「カルテツアン」ね)にチタンが加わったもの。チタン含有率はmindatによれば「最大11.5mass%、通常は約5mass%以下」とのこと。チタンは時々美しい青の原因となるけれど、チタンTi4+が入って鉄イオンFe2+Fe3+がぐちゃぐちゃに移動したため、光が吸収されてしまって黒くなる。らしい。「ブラック・ガーネット」と呼んでもいいかもね。メラナイトなんて健康食品みたいな名前...チタン・ガーネット

  • アンバー・カルサイト(再掲)

    カルサイトの中で、あちきが「最も美しいカルサイト」と思うのがこれ。前に上げたけど、改めて。中国貴州省晴隆県産。「箒状」というのか「筆状集合」というのか。よくわからない形状のクラスター。結晶の稜はけっこう鋭く角張っている。琥珀色がとても美しい。表面にはイリデッセンスも出る。そして透過光だと妖しく輝く。何とも不思議なカルサイトです。ちなみにテネブレッセンスも見せる。蛍光の色は白っぽくて美しくはないのだけど、ライトを消してごく一瞬、光り続ける。だからどうだということはないけど、テネブレッセンスは割合稀少。蛍光は外の軌道に飛び出た電子が元の内側に戻る時に発生するというけど、外軌道があんまり遠くにあるので戻り切れずにあたふた頑張ってると思うと可笑しい。どうやってできたんですかねえ。何が含まれているんですかねえ。クリ...アンバー・カルサイト(再掲)

  • ショッキング・ピンク! コバルト・カルサイト

    どうです、この色。コバルト・カルサイト。まあすごい。写真だとショッキングさはうまく表わせないんだけど。つか、この色、光源や角度によってけっこう濃くなったり薄くなったりして捉えにくい。写真撮ってもばんらばんら。カルサイトはいろんな色があって楽しいけど中でも派手なのがコバルト・カルサイトでしょう。以前からちょこちょことは買っていたけどプチプラものなので色や大きさはちょと不満。で先日、パーフェクトストーンさんでこれが出た。貧石価格オーバーだけど、色がすごそうなのでえいっとゲット。ピンクが入った紫で、色そのものとしてはちょと好みをはみ出すけれど、この鮮やかさは唖然。うちにいる石たちの中で一番派手な色。なんでこんな色が出るのか。「あるかなきかの淡い色が好み」とか前に書きましたけど、確かにそれはそうなのだけど、たまに...ショッキング・ピンク!コバルト・カルサイト

  • カルサイト六角柱クラスター

    カルサイトというのは、色が多彩だし、安いしで、初心者には魅力的。ずいぶんいろいろと買いました。古い記事で同じこと書いてる。忘れてたwブルー、イエロー、レッド、オレンジ、ピンク(コバルト)、グリーン、透明(オプティカル)、ゴールデン、ハニー。なかなか楽しい。けれど、カルサイトというと、何となく「どこにでもある海洋生物由来の堆積岩」というイメージが強くて、美石・貴石という範疇には入らないような感じを持っていた。組成も単純だし。ところがどっこい。カルサイトでもなかなか美しい結晶ものがある。中国浙江省金華市産。六角柱の結晶が集まってひっついている。この産地の特色らしい。こんなんあり?と思ってmindatのフォトギャラリーを見てみたけど、六角柱結晶のものは載っていない。案外珍しいものなのかも。よくあるのは「犬牙状」...カルサイト六角柱クラスター

  • 雑記:日本列島って何だよ

    変成帯の話を齧っていたら、日本には大きな変成帯が2つあるということを知った。「領家〔りょうけ〕変成帯」と「三波川〔さんばがわ〕変成帯」。変成帯は他にもたくさんあるけれど、大きいのはこの2つ。この2つは間に「中央構造線」をはさんでいて、上=北が領家、下=南が三波川。都城秋穂博士はこれを「対の変成帯」として、北米大陸西側にも同じものがあると指摘、その後他の地域でも見つかって、有名な概念になった。で、これは何か。両方とも大陸地殻の下に海洋プレートが沈み込む「プレート・テクトニクス」によって造られたもので、下の三波川は沈み込み部分の深部でできたもので「低温高圧」変成、上の領家は沈み込みで生まれたマグマが上昇して地殻浅部で造られたもので「高温低圧」変成。都城博士は同時にできたとしたが、最近の研究では少し時間的ずれが...雑記:日本列島って何だよ

  • 「変成」に関して 3.変成と「水」

    もう一つ、変成作用において熱や圧力と共に重要な役割を担うのが、水や二酸化炭素などの揮発性成分であるという。《変成作用を受けつつある岩石のなかにはH2OやCO2を主成分とする粒間流体がある場合が多いらしいが、そういう流体が移動すればそのなかに溶解している物質が移動する。これは、場合によってはかなり大きな量に達しうるであろう。……そういう水は他の場所へ流れて行って、温度や圧力が下がると岩石のなかに石英を沈殿させたり、石英脈をつくることになる。》沈み込み帯におけるマグマの生成の場合と同様、水は鉱物の結晶構造を切り、融点を下げる作用がある。原岩がどれだけ水やCO2を含むかによって変成作用の起こり方は変わる。脱水反応の例としては、パイロフィライト=カイヤナイト+3石英+H2O白雲母+石英=珪線石+カリ長石+H2O脱...「変成」に関して3.変成と「水」

  • 「変成」に関して 2.「変成岩」って何じゃい

    変成岩が特徴的に見られる場所がある。・接触変成帯・広域変成帯接触変成帯というのは、マグマ及び付随する熱水が上がってきて、岩石が変成されるもの。スカルンなんかはこれですな。しかし広域にわたったら広域変成帯になる。広域変成帯というのは、いろいろ。最初この言葉を聞いた時、「これ、何も言っていないじゃない」と思ったものでした。「広い地域で岩石が変成している」。ただ情景を述べただけ。こんな学術用語ってあり?と。で、もちろんちゃんとした説明がある。広域変成帯の中には次の二大派閥がある。・プレート沈み込み帯の広域変成帯。いろんな温度・圧力あり。・大陸衝突帯およびそれに伴う造山帯の広域変成帯。主に高圧変成。ほかにも「厚い地殻内の放射性崩壊熱による変成帯」「大陸伸展に伴うマントル上昇の熱による変成帯」などがあるようですけど...「変成」に関して2.「変成岩」って何じゃい

  • 「変成」に関して 1.「変成」って何じゃい? 1

    基本中の基本の話で、岩石には3種類ある、とされる。火成岩igneousrocks。イグニアスと読むそうで。マグマから出来た岩石。堆積岩sedimentaryrocks。いろんなものが堆積して固まった岩石。変成岩metamorphicrocks。すでにある岩石が変成してできた石。メタモルフォーゼ。かっこいいね。といっても、自然現象というのは多様複雑で、明確な線引きができないことが多く、どっちとも言えない曖昧な領域もある。「こりゃそれですね」とはっきり言えるものもあれば、「ううむ」というものもある。「厳密な定義」というのは困難。「クソジジイ」というのは定義不能だけれどもクソジジイは確かに存在する。あちきがそれに入るかどうかは知らない。(たぶん入るんじゃないの?)マグマからできた火成岩やいろんなものが積もった堆...「変成」に関して1.「変成」って何じゃい?1

  • イラン産セルサイト

    ブログ開始から三年になりました。まあ石集めはもう少し前からですけど。石の上にも三年。一区切りかな。千日の時にごちゃごちゃ言ったので今回は余計なことはパス。で、三周年記念にほんの少し高級な石を。じゃじゃーん!イラン産セルサイト!この針針の姿にずっと憧れ続けてきたのです。針針姿の美しいものは高い。これはヤフオクで、最初は諭吉ぽっきりで出ていたのですけど、買い手がつかず1000円スタートになって、これはぜひと入札。けっこう競る形になったけど、何とか貧石価格で収まった。小さめですけど。で、この針針、90度方向変えると、なくなる。全然別人。「だまし絵」ですか?この手のセルサイトはネットでぽちぽちと見ますけど、商品写真をいくら見てもどうなってるのかわからない。薄い板状結晶が集まっているのはわかるけど、針針のきれいな構...イラン産セルサイト

  • 水晶の文昌塔

    水晶シリーズ番外編。つかおまけ。水晶製文昌塔。ヤフオクで500円で売っていて、なんか妙に気に入ってさしたる考えもなく買った。(だいたいそうでしょw)文昌塔というのは、いわゆる風水グッズ。風水はえらくややこしいから深入りしないけど、これを特定の方角か机周りに置いておくと、学業運が上がるらしい。これ買ってから、記事数が増えた。(ほんまかいなw)駄文書きは学業とは言えない。けどまあ類縁性がないわけではない。効果あり?何の得もない効果だけど。文昌塔とは何ぞや、と調べても風水の作法のことしか出て来ない。もともとの歴史も、どうして風水に入ったのかもよくわからない。文昌というのは、「旧中国において信仰された学問や科挙の神。文昌帝君とも呼ばれる」とあるけれど、旧と言われてもね。どうもかなり古い信仰らしい。旧中国では科挙は...水晶の文昌塔

  • 西米良村産レーザー水晶

    と水晶シリーズをやってきましたけど、王道の透明水晶はないんかいと言われそう。はい、無色透明でごわす。「レーザー水晶」。宮崎県児湯郡西米良村板谷産。熊本県との境の山の中。有名鉱山はないけれど「鉱山谷」なんていう地名があるのでかつては小さな鉱山があったのでしょう。まあ鉱山と水晶はセットではないか。「レーザー水晶」というのは俗称で、細く真っ直ぐ伸びた水晶のことを言うらしい。ちょっと前に上げた「シンギング・クォーツ」もレーザー水晶と言えば言えなくはない。これは長さ40ミリちょい。小品だけど、なんかすごく心惹かれるんですよねえ。輝きも条線も美しい。何と言ってもそのスキッとした姿。揺るぎない真っ直ぐさと透明さ。「神道の神髄は“清明正直(せいめいせいちょく)”にあり」と言われる。(何だよ急に)「清く明らけく、正しく直く...西米良村産レーザー水晶

  • オイル・イン・クォーツ

    この頃あちこちで見ますね。産地もいろいろ。割合安い。初めて見た時はちょっとびっくり。はあ?石油入りだと?まあ水入りもあるから油入りもありか。けど、「石油が入ってます」「蛍光します」と言われても「まあな」みたいな感じでした。たまたま在りし日の五反田さんで10個入り900円というのがあったのでゲット。(安けりゃ買うんかいw)立派に蛍光します。ちなみに「蛍光する」という動詞は正しい日本語ではないらしい。でもまあいいでしょ。面白いですね、と。ところが先日、立川のお店に行ったら、何か雰囲気のある水晶がある。見るとオイル・イン・クォーツ。へえ、と思って。安かったし。(そればっかや)これ、ちょっと「ガーデン・クォーツ」っぽい。この頃は何でも混じり物があればガーデンと言うみたいだけど。クラックとインクルージョンがあいまっ...オイル・イン・クォーツ

  • ガネーシュヒマール産水晶

    前々記事と同じくガネーシュヒマール産の水晶。同じくパフェさんから。「ゴールデン・ヒーラー」。Hindung,DhadingDist.BagmatiPradesh産。《ネパールとチベットの国境にある7000メートル級の連峰、ガネーシュヒマールの麓で採掘された有名なガネーシュヒマール水晶の中でダーディン郡ヒンドゥン産の水晶です。本品は褐鉄鉱に染まったゴールデンヒーラー型の水晶でマイカなどの影響で美しい照りがあります。また、水のように透き通った透明度が素晴らしいポイントです。ネパール産水晶は同国の輸出管理が厳しく採掘コストも上がっているため最近では高騰し流通量も激減しています。》「ゴ……」の定義というのはよくわからない。赤系のキラキラした皮膜があるものっぽい。まあ「パワーストーン」系の言葉のようですね。名前はと...ガネーシュヒマール産水晶

  • 変成作用における熱水の発生

    この前のタンザナイトのところで《多くの美麗鉱物は、例の「玄武岩→安山岩→花崗岩」の王道ルートをたどって花崗岩から発生する熱水でできる。しかし一方、変成作用の中で生じた熱水でできる鉱物もあるのではないか。岩石進化の最先端たる「水成鉱物」にも、マグマ熱水由来のものと、マグマは直接関係ない変成作用由来のものがあるのではないか。》と書きまして、「素人の妄想」と言いましたけど、どうもあながちそうでもないらしいです。かの有名な都城秋穂さんの『変成作用』という本(1994年、岩波書店)をぱらぱらとめくっておりましたら、こんな記述がありました。《変成作用を受けつつある岩石のなかにはH2OやCO2を主成分とする粒間流体がある場合が多いらしいが、そういう流体が移動すればそのなかに溶解している物質が移動する。これは、場合によっ...変成作用における熱水の発生

  • かき揚げ水晶

    これまたパフェさんから、「ニードルソリューション」水晶。そんな形容があるんだあ。《ガネーシュヒマール山連峰の東にあるラスワ(Rasuwa)郡産の水晶クラスターです。昔から「かき揚げ」状水晶として散見されましたが最近では入手が非常に困難になっています。クローライトが内包しリモナイト(褐鉄鉱)の皮膜が特徴で、鋭い針のようなDT水晶の群晶です。形成された状況を推察すると、晶洞の中で束縛のない(ソリューション)状況で水晶が成長しました。採掘は繊細な形状のため非常に困難で運搬も然りです。》「かき揚げ」とはよく言ったものですな。ごぼう、にんじん、たまねぎなんかの天ぷらはおいしいですよねえ。平凡な野菜だけでも天下の珍味になる。通ぶるわけではないけどやっぱり塩で(いいよそういう話は)しかしですね、水晶だけじゃなくて、結晶...かき揚げ水晶

  • イェンバイのアメジスト

    前記事でベトナム産シンギング・クォーツを上げたけど、パーフェクトストーンさんはけっこうベトナムが得意みたいで、どっか相当山の奥まで行ったという報告ツイートを見たことがある。インドシナ半島はユーラシア・プレートの南東端にあって南中国サブプレート、インドシナ・サブプレート、スンダ・サブプレートがぶつかる地域。半島東側のベトナムは南中国(揚子)地塊とインドシナ(コントム)地塊の衝突域で、北部には後期古生代に生まれたバリスカン造山地域がある。とのこと。要するにけっこう複雑な地質ということだ。(結論がものすごくいい加減w)メコン・デルタや稲作で平地の印象があるけど、実は日本と同じく山だらけ。南北に異常に長く、南と北では言語も文化もやや異なるというのも日本に似ている。でパフェさんはそのベトナムからいろんな石を掘って来...イェンバイのアメジスト

  • 新発見のDTシンギング・クォーツ

    あちきが時々楽しく買い物をさせてもらっているパーフェクトストーンさんは、けっこう水晶の扱いが多い。水晶は天然石の王道で寿司で言えばマグロみたいなものだと誰かが言っていたけど、パフェさんも「やっぱ寿司はマグロだよ」と王道派を実践しているのかもしれない。といっても普通の水晶だけではない。あちこちの珍しいものをどっかから掘って来るらしい。(掘りゃせんだろw)で、見ているうちに、つい手が出る。これは「新発見」のベトナム産DTシンギング・クォーツ。VanTung,BacKaniProv.Vietnam。「新発見で商品化は世界初」ということだったので、「じゃあ世界初購入だね」とついポチッ。少し軽薄か。(うん軽薄)125ミリとけっこう大きい。表面はざらざらしていて、模様も不規則。小結晶の寄り集まり?とも思えるくらい。と...新発見のDTシンギング・クォーツ

  • 竜王第二鉱山産の水晶

    「水晶はパスです」という方針でやってきた。のだけれど、いつの間にかけっこうの数の水晶君がいる。はてさて。堤防決壊の第一因は青水晶だった。「なんか大きめの青い結晶が欲しいなあ」などという気持ちを持ったのがいけない。で、デュモルチエライトだのラズライトだののインクル・クォーツに手を出した。結局澄んだ青水晶というのは、人工ものしかなかったという落ち。もう一つは国産鉱物。荒川鉱山の緑水晶に魅せられて、そこから芋づる式に各地の可憐な水晶に惹き付けられて、無色の水晶にも手を出した。竹森、天井沢、湯沼、蛍鉱山……かくして堤防決壊。(なんかそんなことばっかやってないか?)「石集めは水晶に始まり水晶に終わる」なんていう言葉もあるらしい。あちきは水晶に始まったわけではないけど、そろそろ「水晶に終わる」になってきたかもしれない...竜王第二鉱山産の水晶

  • タンザナイト:変成性熱水鉱物?

    タンザナイト。有名過ぎて今更何をか言わんや。(でもぐちゃぐちゃ言うんだろw)ホコリアイト付きwやっぱ美しいですねえ。アイオライトの青よりすこーし紫味が少ないのかな。個体差もあるだろうけど。アイオライトと同様、多色性=方向変色を示すものもある。商業的だけど異国の夕空をイメージさせるようで、いい名前ではある。タンザナイトはゾイサイト=灰簾石のうち青い結晶のものを言う商品名。市場に出ている多くは加熱処理で青くしてある。mindatさんによれば、《この色は微量のバナジウム陽イオンの混入によるもので、加熱により380nmのV4+吸収帯が増加し、350nmのV3+吸収帯が減少します》とのこと。しかしなんで熱で電荷が変わるのかはわからんw《ゾイサイトは以前はエピドート・グループに分類されていましたが、クリノゾイサイトの...タンザナイト:変成性熱水鉱物?

  • ガーネット・イン・ヌーマイト

    ちょっとこれ珍しいんじゃないですかねえ。ガーネット・イン・ヌーマイト。ヌーマイトは前に上げた。30億年前の岩石が25億年前に変成されてできた岩石。直閃石と礬土直閃石を主とした片麻岩。1982年にグリーンランド・ヌーク地方で発見された新岩石。二種の角閃石が針状結晶の中で層をなしていてその境界面でシラーが生まれるらしい。あちきの持ってる磨き石はとても美しいのでつい自慢したくなる。で、なんでそこにガーネット君がいる?そんなん初めて見た。ガーネットは名前もめんどくさいけど、あちこちに出現するので面食らう。スカルンでも出るし、いろいろな変成岩にも登場する。果ては「沈み込んだ海洋地殻が高圧脱水して重い変成岩になりついにマントル下部まで沈下していく」というエクロジャイトの主成分になったりもする。まあヌーマイトも直閃岩が...ガーネット・イン・ヌーマイト

  • フェナカイト

    何かねえ。(何だよ)すごい人気の石みたいなんですよ。フェナカイト。Phenakite。「カ」が正しいらしい。mindatさんいわく、《過去にはphenaciteという綴りが使用されていたが、承認されている綴りはphenakiteである。》日本でもフェナサイトという表記があって、あちきもそっちが正しいと思っていた。直さなきゃ。《石英と間違われることを暗示して、ギリシャ語で「欺瞞者」を意味するφέναξから命名された。》「ξ」は「クサイ」だから「フェナクス」ですかね。「k」「s」どちらもありか。いっそのことフェナクサイトにすればよかったか。(そんな鵺みたいなw)「欺瞞」というのは何か似たような話があったな。ああ、アパタイトか。みんなひどい名前を平気でつけるね。石に対して失礼でしょうに。(そういう感性は西洋には...フェナカイト

  • アンティゴライト&蛇紋岩の謎

    京都府宮津市小田採石場(中ノ茶屋)産。ヤフオクです。アンティゴライト(Antigorite、葉蛇紋石)はサーペンティン=蛇紋石の一種。名前は原産地イタリア・ピエモンテのアンティゴリオ渓谷から。和名が示すように、薄い層構造をしている。蛇紋石がこんなにキリっとしているなんて、ちょっとびっくり。こういう石石した石(は?)は華麗さはないけど、力強くて魅力的ですねえ。サーペンティンの主要多形には、クリソタイル(単斜、斜方)リザーダイト(六方)アンティゴライト(単斜)がある。このうちクリソタイルは中空の極めて細い繊維状で「白石綿」と呼ばれる。アンティゴライトとリザーダイトはシート状。アンティゴライトは比較的少ない。アルミニウム欠乏環境でできる。アルミが豊富にあると緑泥石ができやすいとか。***さて、このサーペンティン...アンティゴライト&蛇紋岩の謎

  • パイロフィライト(葉蝋石)

    Pyrophyllite、葉蝋石。Al2Si4O10(OH)2。フィロ(平面派)珪酸塩水酸化物。GravesMountain,LincolnCo.,Georgia,USA産。エヌズミネラルさんより。いわゆる「ローセキ」の主成分。地面にお絵かきをするやつ。ローセキは葉蝋石や滑石・カオリナイト・セリサイトなどの微細粉を主体とする混合岩石。名前はギリシャ語の「火」と「葉っぱ」から。熱すると細かく剥がれるからだとか。パイロもフィロもいろんな鉱物で使われるからまぎらわしい。塗料、ゴム、化粧品など広く利用される。耐熱材、絶縁材としても有用。タルカムパウダーは主に滑石から作られるが葉蝋石の場合もある。だいたいが変成岩中の層状堆積物として出るので、こういう結晶になっているものはけっこう珍しいらしい。赤だけど茶色というか紫...パイロフィライト(葉蝋石)

  • イエロー・アパタイト

    黄色つづき。前にもちらと書いたけど、『宝石と岩石の大図鑑』(翻訳本)に「メキシコ産で鮮やかな黄色のアパタイトがあったのだけどあまりに人気が出て掘り尽くされた」とあったので、へえ、どんなんだろうと思っていた。mindatフォトギャラリーのアパタイトにもメキシコ産はない。そしたらクリスタルワールド御徒町さんのサイトにイエロー・アパタイトが出ていて、「MercadoMineDurangoMexicoこの鉱山は美しい結晶を沢山産する事で有名でしたが現在は閉山したらしく、今後入手が難しくなるかもしれません」とあった。おやおやと思ってポチろうかと思ったけど、ちょっと色が薄いのでヤフオクを探したら、鉱山名はないけどドゥランゴ産とあって何かキラキラするのが出ていたのでポチってみた。(ぐだぐだw)黄色はちいと薄い。かすかに...イエロー・アパタイト

  • レモンクォーツ

    なんか最近ちょくちょく見る。淡い黄色の水晶。シトリンとはちょっと違う色合い。面白そうだからお安いのを買ってみた。ブラジル産。少し緑がかった、はかなくていい色なんだけど写真じゃ出ない。硫黄入り水晶とも言われるけど、「ネガティブ・エネルギーを駆逐する」とかいうスピ系の説明ばかりで、科学的な記述は見つからない。mindatさんは「はは、シトリンでっせ」と素っ気ない。(「はは」とは言ってないだろw)硫黄と珪素は仲が悪いのだから、硫黄入り水晶だとしたら案外珍しいのかもしれない。もっとも水晶というのは水だろうが油だろうが構わずくわえ込む豪傑だから、硫黄だって「うげ」と思いつつ飲み込んでしまうのかも。まあよくわからんのです。しかしこの色はいい味わい。ちょっとブラジリアナイトに似ていなくもない。素姓はよくわからないけど、...レモンクォーツ

  • スターマナイト

    「黄色のレア・ストーン」が出ていたのでゲット。スターマナイト(ストゥルマナイト)。Sturmanite。Ca6Fe3+2(SO4)2.5[B(OH)4](OH)12・25H2O。硫酸塩鉱物だけどホウ素や水がくっついていてやたら複雑。2.5って何じゃい。Feはアルミニウムないしマンガンに交代することがあるとのこと。三方晶系。エトリンガイト・グループ。水だらけで熱水性の鉱物なんでしょうね。けどあんま見たことがない。1981年に認定された割と新しい鉱物。名前はクロアチア系カナダ人鉱物学者BozidarDarkoSturman(1937-2019)から。遡ってクロアチア語で何と読むかわからないけどカナダ人なんだからスターマンですわな。かの有名な南アフリカ共和国北ケープ州N'ChwaningII鉱山産。出品者さんい...スターマナイト

  • ロマネカイト&ゲーサイト

    なんかクリスタルワールドさんで変な石が出ていて、長らく迷ったのだけどもう残り少なくなってきたようなのでゲット。ロマネシュ鉱・針鉄鉱。RomanechitewithGoethite,Kiralyszentistvan.Veszprem,Hungary.けったいな姿。あちきは形・姿というのはあんまり感受性がないのだけど、時々変な姿のものを見ると欲しくなる。前に買った変なブルー・カルセドニーなんかも、その奇っ怪な姿に惹かれて買った。過日、Xで、……しかしこの名前、馴れないですねえ、ツイッターの方がよかったのに。ええと、Xで「奇っ怪な石見せてください」というハッシュタグを出してみたんだけど、反応ゼロ。まああちきのポストなんぞ見る人はほとんどいないせいもあるけど、奇っ怪な石を集める人はあんまりいないのかもしれない。...ロマネカイト&ゲーサイト

  • ジャーマナイト(ゲルマン鉱)

    ずっと欲しいなと思っていたものをようやくゲット。エヌズさんのヤフオク版。貧石価格オーバーだけど途中でプライスダウンがあったのでまあ機会かなと。かなりレア・ストーンではないかな。エヌズさん以外で見たことがない。しかもこれ、かのツメブ鉱山産、「原産地標本」。すげえぜ。まあ美しい。虹色というのではない。青と紫と金が主体のきらきら。見ほれる。さらにさらに、こやつ、UVライトで妖しく蛍光する。(あれ?これドジ踏んだやつじゃね?w)しーっ。Cu13Fe2Ge2S16。銅と鉄とゲルマニウムの硫化鉱物。熱水性とされるけど例の硫化物メルト生成物じゃないかな。硬度4、比重4.46-4.59、立方(等軸)晶系。大きな結晶はまず出ない。この輝きはゲルマニウムならではなのかと思ったけど、銅と鉄が入っているからそうは言えない。けどど...ジャーマナイト(ゲルマン鉱)

  • 布賀産五水灰硼石(ペンタハイドロボライト)

    *一昨日はドジ投稿で失礼いたしました。<m(__)m>布賀産の鉱物標本というのはけっこう流通している。あちきのような素人には猫に小判かなと思いつつ、ニフォントフ石やスパー石はお安く出ていたので買ってみたりした。五水なんちゃらというのも、ふうんと見ていたのだけど、ヤフオクでえらくお安く落札できそうなのがあったのでゲット。(なんか不埒な買い手だねえ)名前がかっこいいじゃん?(不埒千万)小さいけどかっこいい。結晶がキリっとしている。水晶クラスターじゃない?と思うほど。不思議なのが色合い。LED通常光で強い光だと上のように黄色っぽくなるけど、普通だとちょっと薄紫っぽく見える。蛍光灯色だと青くなる。電球色ライトだと赤くなる。おやおや、カラーチェンジじゃないですか。水晶はこんなにならんでしょう。名産地で出る稀少石だか...布賀産五水灰硼石(ペンタハイドロボライト)

  • 忘れた、紅葉石、蛍光します

    昨日上げた紅葉石ですけど、なんと蛍光するのです。書くの忘れてました。びっくりです。忘れた、紅葉石、蛍光します

  • 紅葉石:ビクトリア・ストーン、イイモリ・ラボストーン、ILストーン

    「ビ」だったり「ヴィ」だったり、「ストーン」だったり「ストン」だったり、「・」があったりなかったり、表記はばんらばんらですね。製造元表記では「ビクトリアストン」「ILストン」のようですけど。化学者・飯森里安によって創作された一連の人造宝石の名称。飯盛里安(いいもりさとやす)は1885年金沢市生まれ。東京帝国大学・大学院卒業後、1917年理化学研究所に入所、主に放射性鉱物と希元素の研究を行う。1919年イギリス留学、帰国後、日本に放射化学を導入し基礎を確立させた。太平洋戦争中は、理研の原子爆弾開発研究に加わり、ウラン鉱の探索・採掘・精製を行なった。戦後は占領政策により放射化学の研究が禁止されたため、陶器釉薬の研究に進み、そこから人造宝石を着想し、「メタヒスイ」、「ビクトリアストン」などを合成製作した。196...紅葉石:ビクトリア・ストーン、イイモリ・ラボストーン、ILストーン

  • 人工ズルタナイト

    ヤフオクに変な人造石が出ていまして。合成ズルタナイト。ズルタナイトというのはダイアスポアの宝石名。《この製品の素材は最新のナノテクノロジー半導体技術によってクリスタルとガラスをミックスさせ、きわめて小さな原子・分子レベル体の結晶結合で、モース硬度7.5の超強化合成素材を開発しました。しかも従来の物より格段に熱や強度が強く、透明感も素晴らしくクリアで、輝きも凄い素材です。このナノ素材で形成された変色効果のあるナノズルタナイト人工宝石(模造石)になります。天然のズルタナイト石と同じように鮮明なカラーチェンジが見られます。製造元によると7色のカラーチェンジが見られるとのことですが、明確に確認出来ているのは現在5色になります。蛍光灯ではグリーンに、白熱灯やLEDではワインレッドやイエロー色に、ブラックライトではパ...人工ズルタナイト

  • マンガン・ダイアスポア

    ダイアスポアは前に上げた。AlO(OH)。えらく単純なアルミの水酸塩。V字型の双晶が有名。大きくてきれいなのは高い。よくあんなにきれいなV字になるものだと感心する。作り手がちょっと陽キャなのかな。いぇーいとか。(何言ってるのかな?)宝石名はズルタナイト。登録商標らしい。日本人にはあまり美しい音ではないけどトルコ人がそこまで気にすることは不可能だしね。(何言ってるのかな?)で、これはマンガンを含んだダイアスポア。マンガノアン・ダイアスポアと書くべきかな。(好きにしなさい)南アフリカのN'ChwaningII鉱山産。同産地では前にオルミアイトを上げた。カラハリ砂漠中。カラハリ砂漠っちゅうのは南部アフリカのボツワナ、ナミビア、南アフリカにまたがる巨大乾燥地で標高1000メートルを超える所もあるけれど、雨が降って...マンガン・ダイアスポア

  • 兵庫県大屋の翡翠

    クリスタルワールド御徒町店さんにて。現在は入手不可能なレア鉱物。「大屋の翡翠」。1977年(昭和52)3月、兵庫県養父市大屋町加保坂で道路工事の際に蛇紋岩が出土、その中に角閃石類やバーミキュライトに取り囲まれて曹長石を伴う翡翠輝石塊が発見された。地層と一体になっているため翡翠の自然産状を示す日本唯一の事例といわれている。昭和58年3月に「加保坂の硬玉(ヒスイ)原石露頭」として兵庫県指定文化財に指定。詳しくはこちら。ただしけっこう誤表記のある記事です。クリワさんの説明。《曹長石と混在する翡翠輝石岩です。発見現場は兵庫県が文化財に指定して保護されています。この標本は昭和52年の林道工事の時に下の谷(日城谷)に捨てられた廃石の中から採取したものです。現在では谷での採集も禁止されています。》「宝石としての価値はゼ...兵庫県大屋の翡翠

  • どっかーんと不思議な青翡翠

    ヤフオクは時々エアポケットのように応札者が集まらずよさそうなのにお安く落札できてしまうものがある。なんでだかはわからない。これもその一つ。巨大な翡翠。普通は万だろうに恐ろしく安かった。で、どっかーんと到着。でけえ。前に白翡翠のでかいのを安く落札したことがあったけど、もっとでかい。幅17cm、2.45キロ。漬け物石級。大きすぎて皆さん引いたのかな。あちきは水石のおかげで大きいのには馴れてきている。美濃の壷石にはまいったけど。(もうベランダ出られないんじゃないの?w)でかいだけじゃない。実に面白い翡翠。出品者は黒部市の薬石苑さん。ブロです。説明にこうある。《糸魚川翡翠原石【超稀少タイプ】青色の翡翠2,450g■産地:新潟県糸魚川市姫川or青海川(記憶曖昧)■状態:サンドペーパーによる表層の汚れ取り■サイズ:1...どっかーんと不思議な青翡翠

  • マジカル・グロシュラー

    そんな石はありません。あ、もうガーネットのごちゃごちゃはやりません。カルグロです。(こら)前に買ったものなんですけど、改めて見たら不思議な色をしている。ん?と思ってライトをいろいろやってみたら、こやつ、七変化する。普通に見るとグロシュラーにしては淡い、ちょっと曖昧な色。これが透過光だとプレオクロイズムみたいな変化をする。緑がちらちらする。何か青まで見える。あんたはコーネルピンですか?みたいな。白熱灯ライトだと濃いい赤になる。これは赤系のガーネットではよくある。それを透過光にするとまたまた妙な彩りになる。青系のLEDだと沈んでしまう。あちこちでキラキラが輝くんだけど写真には撮れない。普通のガーネットは赤やオレンジがきれいでも、こんなに変な化け方はしないようで。何か変な、美しいやつです。Tunduru,Tan...マジカル・グロシュラー

  • ジルコン原石 付・ジルコニウム鉱物

    これも一応希元素鉱物。ジルコン。ふやすんす鉱。(そんなんあるか)ひやしんし鉱?(違うって)Zr(SiO4)。発見されている地球最古の鉱物。前にも上げたけど、カットルースはあちこちで見る。屈折率が2前後でコランダムやガーネットより高いからキラキラする。色もとりどり。けれど原石はあまり見ないし、あってもルースのように美しい!というのは少ない。どういうことなのだろう。何かいいのあったら見てみたいな、と思っていたら、パーフェクトストーンさんからこんなんが出た。ブラウン・ジルコン。こういう自形結晶というのは案外ないような。側面の条線もきらきらとして美しい。通常光では暗いけれど、強い透過光だと素晴らしい輝きを見せる。素晴らしいですねえ。もう一つ、ヤフオクで「オレンジ・ジルコン」。曖昧な色で、淡い藤色にも見える。きらき...ジルコン原石付・ジルコニウム鉱物

  • 希元素鉱物タピオライト&グラフトナイト

    「希元素鉱物」なんていうと何かマニアっぽくてかっこいいですな。(中二病かな)ヤフオクで2種類のレア鉱物が共生している標本が出ていて、しかも1種は希元素のタンタル・ニオブ含有とあったので、「お、面白そう」とポチッ。1個で2種のレアがお手頃価格で楽しめるなんてお得じゃない?(何か貧相な発想)Graftonite&Tapiolite.PionaPeninsula,Colico,LeccoProvince,Lombardy,Italy。ペグマタイト鉱物。赤っぽいのがグラフトナイト。Fe3(PO4)2あるいはFe2+Fe2+2(PO4)2。鉄の燐酸塩。つうことはヴィヴィアナイトやラドラマイトと同じ族。ヴィヴィやラドラムは緑なのにこやつはピンク。はて。鉄イオンの色はFe2+は淡緑色、Fe3+は黄褐色とされているけど、...希元素鉱物タピオライト&グラフトナイト

  • 希元素鉱物/レアメタル/レアアース

    ◆希元素鉱物「希元素鉱物」という言葉は正確な定義はないらしい。一般的に「あら珍しい」という元素をそう呼んでいるだけのよう。『改訂新版世界大百科事典』「希元素鉱物」では、以下のものが挙げられている。リチウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、トリウム、ウラン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、レニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、ゲルマニウム*リチウム、ベリリウムは希元素なのですかね。クンツァイトやアクアマリンを希元素鉱物と呼ぶ人はいないでしょう。ジルコンなんかも微妙。むしろ今はレアメタル、レアアースという言葉の方が頻用されているようで。そりゃ何じゃい。◆レアメタルレアメタルは和製英語で、これも厳密な概念ではないらしい。ウィキに挙げられているのは以下。リチウム、ベリリウム、ホウ素、チタン、バナ...希元素鉱物/レアメタル/レアアース

  • アイアン・タイガーアイ

    タイガーズ・アイは前にブルー・タイガーアイというのを上げました。基本的に「角閃石仮晶石英」とされている。ところがmindatにこんな記述がある。《私たちの研究では、タイガーアイの輝きの原因となるテクスチャは仮晶を表していないことが明らかになりました。むしろ、タイガーアイは、亀裂シール鉱脈充填プロセス(acrack-sealvein-fillingprocess)を介して同期的に鉱物が成長する典型的な例であると主張します。》Heaney,PeterJ.,Fisher,DonaldM.(2003)Newinterpretationoftheoriginoftiger's-eye.Geology,31(4)タイガーアイは角閃石の繊維状結晶が石英に交代されることでできる「仮晶の典型」として様々な本で紹介されている...アイアン・タイガーアイ

  • きらきらと

    いや凄い暑さですねえ。じっと籠るしかない。(暇なのね)オジジのくせにと言われそうだけど、あまりにかわゆいのでついポチっとしてしまいました。サファイア。ベリリウム添加。1つは2ミリくらい。現物はもっときらきらなのですけどね。一応サファイアだし。縁日の夜店の気分。楽しい。おまけ。Xに「#七夕なのでお星様見せて2024」というハッシュタグがあったのでついお調子こいて。アイオライト・サンストーン。きらきらはいいですね。(さっきのは渋すぎたね)きらきらと

  • 天川産ペロブスカイト

    ずっと探していた石に出会いました。意外なことに国産もの。ペロブスカイト。灰チタン石。ありそうで、ない。エヌズさんにもVecさんにもない。一時パフェさんが出していたようですけどもうない。それが先日、ヤフオクで出て、何とか落札。それほど高くならずに済んだのは幸い。微小結晶ですけど。奈良県天川村洞川五代松鉱山産。《八面体結晶をしています。五代松鉱山では磁鉄鉱は12面体結晶ですので、区別出来ます。》とのこと。なかなか渋ーいですな。ペロブスカイトは話題の石。太陽光発電の新しいテクノロジーに必須だとか。また地球のマントル下部はこれでできているとか。けれど、それらはこのペロブスカイトでは、全然、ない。マントル上部下層が「スピネル」だと言われるのと同じように、マントル下部のペロブスカイトは「相」の名前。鉱物の名前ではない...天川産ペロブスカイト

  • またまたアイオライト

    生きてるよ、と簡易更新。(何だよそれ)アイオライトは何度も書いてきたし、ついこないだもミニ原石を上げたばかりなんだけど、それよりちょっと大きくて色も素晴らしいのが出たので。どうしても多色性(プレオクロイズム、方向変色)に注目されるけど、それ抜きに、この石の色はいいんですねえ。タンザナイトより地味で、びみょーな曖昧な色だけど、なぜかたまらなく好きなんですねえ。透過光じゃなくても美しい。かすかーにアベンチュレッセンスを見せるさざれ。いいですねえ。(そればっかやん)またまたアイオライト

  • カルカンサイト(人工)

    先日お散歩のついでに原宿のコスモスペースさんに寄ったら、やったらきれいな青のクラスターがある。「カルカンサイト」。しかもえらく安い。カルカン君(ええ?)はわりと安い石だけど、もっと安い。聞いたら「人工」とのこと。ええやん。美しければ。もうCZやら何やらで人造宝石には無抵抗になってる。それにカルカン君はしばしば銅鉱山の坑道に滴る水からできたりする。それも人工みたいなものでしょ。(乱暴だな)Chalcanthite。胆礬。CuSO4・5H2O。銅化合物の代表みたいな存在。「硫酸銅五水飽和物」。中学校の理科実験室にありました。美しい青に魅せられた記憶がうっすらある。ボルドー液の主成分。これがないとおいしいワインは飲めません。銅鉱物はそろそろもういいかという感じ。フィナーレを飾るに、この澄んだ青はふさわしいのでは...カルカンサイト(人工)

  • 主な銅鉱物リスト[おべんきょノート]

    銅を含む鉱物は789とめちゃ多い。とりあえず。「主な」は主観的です。「こんな大事なのが抜けてるぜ」というのがあったらご指摘を。【元素】自然銅Cu【酸化】多くない。たぶん以下ですべて。キュープライト(赤銅鉱)Cu2Oテノライト(黒銅鉱)CuO草地鉱KusachiiteCuBi2O4CredneriteCuMnO2CuprospinelCu2+Fe23+O4DelafossiteCuFeO2ParamelaconiteCu21+Cu22+O3ThalliomelaneTl(Mn4+7.5Cu2+0.5)O16ThermaerogeniteCuAl2O4【硫化】200以上ある。ぐちゃぐちゃ。コヴェライト(銅藍、コベリン)CuSカルコパイライト(黄銅鉱)CuFeS2ボーナイト(斑銅鉱)Cu5FeS4カルコサイト(...主な銅鉱物リスト[おべんきょノート]

  • シュードマラカイト(擬孔雀石)

    無知というのは恐ろしいもので。(何だよおおげさに)以前、国産鉱物標本セットというのをヤフオクで購入しました。18点くらい入っていて割とお安め。(いつもだね)あれこれ入っていて、中にはちょっと鑑賞には不向きかなみたいなものもある。そういうのは奥にしまっていた。で、今回、銅鉱物のことをあれこれ調べていたら、「擬孔雀石」というのが出てきて、「あれ、これ持ってなかったか?」と棚奥を探したら、出てきました。産地は高知県長岡郡本山町桑野川林道砂防ダム。出品者さんいわく、《砂防ダム工事中に出現したもの。絶産。四国初産出の鉱物として発表されています。擬孔雀石にひっつくように黄色い非結晶の粒が燐銅鉱です。》これ、けっこう貴重品ではないかい?大きな結晶ではないからぱっとしないけど、強めの光を当ててよく見ると、おお美しいではな...シュードマラカイト(擬孔雀石)

  • 自然銅

    忘れていました。ご本尊。銅そのもの。大変失礼をばいたしました。ネイティブ・コッパー。そう言うとかっこいいね。しかしカッパーあるいはカパーではないかね。(うざい)ミシガン州産。長辺3センチほど。銅樹といって植物的な姿になるのもあるけど、これはこれで野性的でいいと思う。しかしまあ、銅です。銅でしょう。銅ってことはない?(やめい)そこらへんの電線ひん剥けば出てくるわけですけどね。(感電するぜ)いや、ちょっと待て。これ赤過ぎない?いくら「あかがね」といっても。もしかして部分的に赤銅鉱になってる?だったら貴重じゃない?じゅるっ。(キモい)しかしなんでこんなもんが自然に出てくるんだい?強い還元作用を持った熱水が純化させた?水素水かしらね。サウナで試飲したことがあるけど別に何ともなかった。胃腸がひそかに赤光りしていたか...自然銅

  • ダイオプテーズ

    まだまだ続くよ銅銅めぐり。(低空飛行になるとか言ってなかったか?)ダイオプテーズ。翠銅鉱。ダイオプサイド=透輝石と紛らわしい。まだ時々間違える。組成はCuSiO3・H2O。珪酸塩。銅の珪酸塩はmindatで調べると39種類しかない。クリソコラ、シャタッカイトなど。シャッタカイトではありませんよ。(うざい)どうも銅はマグマの中で早々に硫化物メルトの方へ行ってしまうらしい。野党過激派金属ということですな。(そんなんあるかい)で、硫化物メルトから「初生」の硫化銅鉱物ができる。そしてそれが熱水によって融解されて、「二次」鉱物として与党珪酸塩鉱物だの野党穏健派酸素酸塩鉱物がいろいろ派生する。硫黄がくっついていたせいか硫酸塩は多いけど珪酸塩、炭酸塩は少ない。そやつらは野党急進派から右派・中道右派に寝返った連中というこ...ダイオプテーズ

  • 赤銅鉱はなぜ赤い?

    さらに銅の迷宮の奥深くへ。(大げさなw)キュープライト。赤銅鉱。Cu2O。銅のくせに赤だと?いや、確かに銅は「あかがね」と言うけど、それは純粋銅の赤みがかった色のこと。酸化で錆びているのに赤いとはこれいかに。mindatなんか見ても理由は書いてないんですよね。なんで素直に青くならない。(そう言われても)と前から気になっていたけど、何せ稀産なのか高い。黒っぽい普通の標本でも高いし、ロシア産の深く澄んだカットルースなんかとんでもない値段。しょうがないからないことにしていた。(おいw)そしたらヤフオクの国産鉱物専門出品者さんでえらくお安い「赤銅鉱・ブロシャン銅鉱」というのが出た。美麗さは求めるべくもないけど面白そうだからゲット。秋田県大仙市協和船岡大倉沢亀山盛鉱山。どこで区切るのかわからない地名。全体的に粉っぽ...赤銅鉱はなぜ赤い?

  • マラカイトはなぜ緑?

    有名な銅鉱物なのにマラカイトはずっと持っていなかった。どうもあのニッケルっぽい緑色があまり好きではなかったらしい。奇っ怪な模様とかモコモコとかも多くてちょっとキモいし。名前の印象もよくないしね。(しーっ)アズライトとミックスのものは持ってるけど、それはアズライトの添え物、引き立て役みたいな位置だし。で、ある時、在りし日の五反田さん(死んだみたいに言うな)で、野口以下で売っていたのを見つけて、購入。あまりどぎつくない色と模様でけっこう気に入ったし、「やっぱ全然持っていないというのも沽券に関わるんじゃない?」と思ったので。(何を偉そうに)アゲートの模様石とは違って重厚な質感があっていい。その後、ヤフオクで「ベルベット・マラカイト」とあるのを見つけ、軽い気持ちで入札しておいたら何とそのまま落札。ベルベットという...マラカイトはなぜ緑?

  • 神岡鉱山産ブロシャンタイト

    れも銅の硫酸塩。銅銅めぐり。(あほ)Brochantite。Cu4(SO4)(OH)6。名前は仏人名から。ブロシャン銅鉱なんてちょっとかっこいいね。英語だとブロチャンタイトかしらね。しばしばマラカイト、アズライト、ランジャイトの仮晶として形成される。クリソコラへ変化していく。何じゃ?銅の二次鉱物アズライトはマラカイトに変化していって、それがブロシャン銅鉱に変化して、さらにクリソコラになる?マラは三次、ブロは四次、クリは五次じゃない?(そんなんはない)炭酸が硫酸になり珪酸になるなんて変じゃない?前々から見聞きしていたけどなぜかスルーしていた。国産で「小さいけど美しい」という触れ込みのものがあったのでゲット。かの神岡鉱山産。岐阜県飛騨市神岡町神岡鉱山栃洞坑漆山。いろいろあったし今もいろいろある超有名鉱山。鉱山...神岡鉱山産ブロシャンタイト

  • シューレンバージャイト(シューレンベルグ石)

    銅もいかん。(やめなさい)銅の鉱物で安くてきれいそうなのがあるとつい手を出してしまう。これはたまたまヤフオクで出くわしたもの。シューレンバージャイト。Schulenbergite。ドイツの地名からで、シューレンベルクだろうけど、英語だとそうは行かない。(Cu,Zn)7(SO4)2(OH)10・3H2O。初めて聞いた名前。かなりレアではないか。元素はありきたりで銅と亜鉛の硫酸塩だけど、水がやたらにくっついていて複雑。似た組成の石に箕面石(ミノーライト、Minohlite、(Cu,Zn)7(SO4)2(OH)10·8H2O)がある。ありゃほとんど同じじゃん。産地はBadEms,Rhein-Lahn,Rhineland-Palatinate,Germany。少し暗いけれど、近づいてみるとなかなかいい色。この深い...シューレンバージャイト(シューレンベルグ石)

  • ピーターサイトまたまた

    嬉しいから予定外のアップ。(予定なんてあるんかい?w)ピーターサイトがまたまた4個でなんと800円。ありえますか?(ありえん)夕星庵さんより。ナミビア産。しかも、3つは「テンペスト・ストーン」と呼べるほどの見事な乱流模様。一番最後のやつはキャッツアイのような揺らめくシラーが出る。この内の一個取り出してアップしたって、けっこうな値段が付くのではないかと思う。ありがたやありがたや。残りの一つは、これピーターサイトというよりはむしろホークアイですね。一見模様のない青黒い石かと思いきや、奥から筋模様のシラーが浮かび上がる。圧力によってぐちゃぐちゃにはなっていない。ホークアイも好きな石です。いいですよお、ピーターサイト。ピーターサイトまたまた

  • デマントイドとツァボライト

    もひとつおまけにガーネット。(もうやめろったらw)ヤフオクの超プチプラ出品者さんでミニサイズのデマントイドが出ていたのでゲト。ちいさーい。でも澄んできれい。デマは高いから仕方ない。デマントイドはアンドラダイト=灰鉄柘榴石の緑のもの。カツテツアンね。(うるさい)発見命名は古く、長く宝石として珍重されてきた。デマントイドという名は「ダイヤモンド」から来ているとのこと。へえ、知らなかった。昨今の宝石業界が売るために作った商品名かと思っていた。一番高評価なのはロシア産で、しかも「ホーステール」と呼ばれる細いインクルージョンが入ったものらしい。ま、そんなのは星の彼方なので、こういうプチプラもので色を味わう。淡くていい色です。ちなみにアンドラの黄色はトパゾライト、黒はメラナイト、虹色を見せるのがレインボー・ガーネット...デマントイドとツァボライト

  • ヘッソナイト

    またガーネット。(やれやれ)ヘッソナイト。アフガニスタン産。東サ新宿さんでゲットしたもの。変な名前ですねえ。昨今発見されて宝石業界が新命名したのかと思いきやさにあらず、古代ギリシャ・ローマ時代から彫刻宝石として珍重されてきたという。「シナモン・ストーン」という愛称もある。「ヘッソナイト」という命名は1882年。人名由来かと思いきやさにあらず(うるさい)、ギリシャ語で「劣った」を意味する「ヘッソン」に由来し、他のほとんどのガーネットよりも硬度と密度が低いことを意味するとのこと。ちょっとひどいね。「劣等生石」ですか。グロシュラーの変種で、確かにテツアルやマグパイやマンスペ(それやめいやw)に比べると硬度は低い。けれどグロシュラー自体そもそも硬度が低いのであって、その中ではむしろ高い方。劣ってはいない。正式鉱物...ヘッソナイト

  • マリ・ガーネット改めて

    過日はマリ・ガーネットの変な記事でお目汚しをいたしました。お口直しに。大きいほうは不思議な色。ごく薄い青紫のような黄緑のような。よくわからない。スキャポライトでこういうような色があったような。で強い光を当てると鮮やかな黄緑になる。へえ。もう一方は一見青緑。「グランディディエですか」みたいな色。ところが強い光を当てると明るい緑になる。両方とも一種のカラーチェンジですな。面白い。マリ・ガーネットは新発見の石として注目されていてちょこちょこ見るけど、いろんな色があって、ちょっと捉えどころのない石。色が多彩なのは面白いけど、じゃあマリの典型はどういうのかというと、よくわからない。黄色~緑が好まれているようだけど。ただ、表面がキラキラしていて、質感はとてもいい。ルースにするとこういうのは消えてしまうのではないかな。...マリ・ガーネット改めて

  • 雷は地中を走る?

    火山で連想したので。これは前に上げた「フルグライト」、雷管石英。ただしこれは石英が曹長石に変化したものらしい。石英質の砂地に雷が落ちて、石英が溶けて管のようになると言われている。けど、よくイメージできない。雷ってこんなに紐のように流れていくの?そう言えば、「ライトニング水晶」というのもある。水晶に雷が落ちてその痕が傷のようになっているもの。買ってない。見たことはあるけど、何がどうなのかよくわからなかった。「この筋のところがですね」「はあ」みたいな感じ。雷って、まあ空で溜まった電子がドッコーンと落ちてくるもの。急激な上昇気流がどうのこうのと説明されてわかったような気になるけど実はよくわからない。つか、どうも科学的に完全に解明されたわけではないらしい。え?わかってないの?科学者は何でもわかってるような顔をする...雷は地中を走る?

  • かわいい溶岩

    溶岩です。16ミリのビーズです。かわいいです。「何でこんなん買った?」と言われるかな。(何を今更)「安くて変なものがあるとついポチっとしてしまう」という悪癖が作動しまして。溶岩というのはマグマが噴火して固まったもの。恐いですね。昔、知り合いと信州に旅をしたことがあって、そのうちの一人が小学生の息子君を連れていた。で、浅間山の名所・鬼押し出しへ行ったところ、息子君が急にパニックになった。恐い恐い、噴火する、と騒いで、駆け足で逃げ出した。一同きょとん。その後帰りのバスでも息子君は「ここまで来たら大丈夫だよね」と何度も後ろを振り返っていた。「溶岩恐怖症」というのがあるのだと初めて知った。もしかしたら彼は前世で浅間山の大噴火に遭遇し、火砕流に飲まれるか火山弾に直撃されるかして死んだのかもしれない。鬼押し出しを作っ...かわいい溶岩

  • 千日!

    1000日!だそうで。へえ。(自分で言うなw)千日行達成!と思ったけど毎日書いているわけではないからそうは言えない。「石の上にも三年」にも満たない。要するに意味はないわけですな。(何だよw)書いた記事数はこれ入れて490。ずいぶん書き散らしましたなあ。(要するに暇なんでしょ)取り上げた鉱物は通名や岩石名を除いた純粋種名でも210くらい。けっこうあれこれ手を出しましたねえ。(出し過ぎちゃう?)駄文をものするのが趣味、あくまで自己満足、ではあるけれど、学も経験もないあちきがこんな分野のブログを始めたのは、ちょっとばかし思うところがあったから。石集めを始めて間もない頃、知らない石ばかりなのでネットで調べるわけです。そうすると「××の意味・効能」とかいう文章ばかり上がってくる。何だよこれ、と思ったわけです。ウィキ...千日!

  • ウィンザ・サファイア

    ウインザーではありません。それじゃイギリスだ。タンザニアのWinzaで採れるもの。2008年4月のバーゼル・フェアで新しいトピックとして取り上げられたとかの、新鉱山の石。《今回発見された鉱区はタンザニアの中部にあるDodoma省のWinza地域に分布するVicinity村にある。この地において二次鉱床にルビーのほか、ブルー・サファイア、パパラチャ・サファイアやカラーチェンジ・タイプのサファイアなども産出している。》前々からネットで見ていて、美しいサファイアだなあと思っていた。でもけっこう高い。憧れの石つう感じですかね。それが今回、ちょっと安めで出ていたので、思い切ってゲット。小さーいけれど、揺れる色が実に美しい。老眼にはちょっときついけど、うっとりする色光です。サファイアはあんまり意識しないうちにけっこう...ウィンザ・サファイア

  • グリッター入りバルチック・アンバー

    知りませんでした。アンバーは琥珀。鉱物ではなく化石、と思ったら「有機鉱物」だそうで。へえ。結晶してないぜ。化石系は守備範囲外だけど、蛍光で美しい青を見せるやつは面白そうなので前に買った。既出。ところが、やけにオレンジ色の美しいのがヤフオクにお安くあった。「バルチック・アンバー」。しかもなんかアベンチュレッセンスみたいな輝きがある。面白そうなのでゲット。(守備範囲外と言いつつあれこれ手を出しすぎじゃない?)ロシア産。バルト海に面したカリーニングラード州は琥珀の名産地だとか。色もキラキラも素晴らしい。実際の見た目だともう少し透明でグリッターもはっきりしているけど写真だと少しのぺっとしてしまう。松脂の中に金属なんか入るか?と思っていたら、このキラキラの原因は中のクラックにあるらしい。不連続面で光が反射して輝くみ...グリッター入りバルチック・アンバー

  • デーナライト(デーナ石)

    硫黄鉱物の記事で、珪素と硫黄がくっついている11の稀有な鉱物で、「知ってるのはヘルヴィンだけ」と書いたけど、「Danalite=デーナ石」「Genthelvite=亜鉛ヘルビン」というのもネットで見たことがあったのを思い出した。で、「この『デーナ』って、あの鉱物分類の人?へえ」と思ってネットを探ってみたら、なんとクリスタルワールド御徒町さんに国産の現物がある。クリオカさん(その略はないだろ)は時々とんでもないレアストーンを隠している。(隠してはいないだろw)安くはないけど高くもないので、ポチっ。山口県岩国市喜和田鉱山産。今は閉山した重晶石鉱山で江戸期には銅や錫も採れたらしい。おやピカピカきれいじゃない、と思ったらそれは水晶で、本鉱は赤褐色の小さな粒とのこと。うわ、「本鉱」なんて言葉使っちゃった。ベテランみ...デーナライト(デーナ石)

  • シュトルンツ・鉱物学者[メモ]

    カール・フーゴ・シュトルンツ(KarlHugoStrunz、1910-2006)は、ドイツの鉱物学者。IMA創設メンバーの一人。主に鉱物の分類と結晶化学に関する200以上の科学論文と複数の書籍を出版。欧州のほかマダガスカル、ナミビア、ジンバブエ、タンザニアなどで現地調査を行い14の新種鉱物を発見。1941年に『鉱物表(MineralogischeTabellen)』を刊行、その後も改訂が重ねられ、第9版は2001年にニッケル(ErnestHenryNickel、1925-2009、カナダ人)と共著でStrunzmineralogicaltables:chemical-structuralmineralclassificationsystem(9.ed.)として刊行された。現在のIMAの分類法は基本的にこの...シュトルンツ・鉱物学者[メモ]

  • 四国中央市産アーセニオシデライト

    そう言えばもう一つ、砒酸塩鉱物を持っていた。国産アーセニオシデライト。国産鉱物セットの中に入っていたもの。ちょっとレアかも。ミメタイトを上げた後、棚の整理をしていたら奥の方から出てきて、「あれ、これも砒酸塩じゃない」と気づいた。「わしもいるでお」と言っているようで驚き。地味な石なので忘れていた。すまん。「愛媛県四国中央市寒川町豊受林道露頭」とある。四国中央市って時々聞くけど四国の中央って山しかなくね?と思ったら旧・川之江市なんですね。昔は市名を聞くとおおむねどのあたりかわかったけど最近はまったくわからないことが多い。中央構造線のすぐ北に当たり、西には住友財閥を育てた別子銅山が、東はサヌカイトの本場・瀬戸内火山群跡がある。鉱物的に面白い地域なのですね。Arseniosiderite砒灰鉄鉱。Ca2Fe3(A...四国中央市産アーセニオシデライト

  • 砒素鉱物(ヒ素鉱物)

    ロゼライト。モロッコ産。実は落っことして母岩から強制分離したw砒素は人類史上最も有名な毒薬。といっても化粧に使っていた鉱物もあるくらいで、接触即死亡というようなものではない。しかし砒素とヒ素というの、どうにかならんかねえ。ホウ素とかケイ素とかリンとかも。検索で不便するのですよ。このカタカナ混じり表記、嫌い。砒素(ヒ素、arsenic、As)は原子番号33の元素。第15族元素(窒素族元素=窒素・リン・ヒ素・アンチモン・ビスマス・モスコビウム)の一。毒性は生物の必須元素リン(原子番号15)と似ていることに起因するらしい。にゃ?純粋砒素は4つの「同素体」、まあ異形のことね、がある。何じゃそりゃ?このうち「黄色砒素」は柔らかい透明体でニンニク臭を持つ。スコロド石はニンニク臭で有名。地殻中の存在度はかなり低いが、砒...砒素鉱物(ヒ素鉱物)

  • ミメタイト

    名前はよく聞くけど割合レアかも。以前はアダマイトとよく混乱した。アダマイトを一つ買ったのだけどミメタイトだと思っていたこともあった。なんでだろうと不思議だったけど両方ともヒ酸(砒酸)塩鉱物なのね。ミメタイトはPb5(AsO4)3Cl。鉛の砒酸塩。アダマイトはZn2(AsO4)(OH)で亜鉛の砒酸塩。砒酸塩鉱物はだいたい含水なのにミメタイトはハロゲン付きという変なやつ。鉛の砒酸塩なんて珍しいのかと思ったらmindatによれば50くらいある。有名なのはないけど。鉱物の世界は広いですなあ。名前はパイロモルファイトにそっくりなので「真似をする」というギリシャ語から。ミメーシスとかマイムとかと同語ですな。ってひどいねこれ。「真似っこ石」?ちなみにこの名前、ひょっとして英米人はマイムタイトと読まないだろうかと疑惑が湧...ミメタイト

  • 高知県産ベルチエライト

    硫化鉱物のついでに。過日、エヌズさんの本店を見てたら、その他標本の中にベルチエライトがけっこうなお値段で出ていた。あれ、これうちになかったかな、と探したら、国産標本セットの中の小片があった。何せ40点ほどで3000円ほどのごちゃまぜセット。しかも小片。忘れていても仕方がない。(そうかあ?)高知県高岡郡津野町倉川鉱山産。ベルチエライト(Berthierite、ベルチエ鉱)。FeSb2S4。デュモルチエライトもそうだけど、「チェ」じゃなくて「チエ」です。(うざいなこいつ)もちろん値段も100分の1以下なのだから、エヌズさんの立派な結晶集合とは比べものにはならない。ルーペサイズの結晶です。しかしキラキラと輝いている。組成的にはスティブナイトSb2S3に鉄が加わっただけ。見た目も似ているからベテランでも間違うらし...高知県産ベルチエライト

  • 硫黄鉱物:硫黄と珪素は仲が悪い

    自然硫黄。インドネシア産。硫黄を含む鉱物は1304で、硫酸塩、亜硫酸塩を除いても683。めちゃくちゃ多い。硫化鉱物で超有名なものだけでも、黄鉄鉱、白鉄鉱、黄銅鉱、斑銅鉱、閃亜鉛鉱、輝安鉱、辰砂、鶏冠石、雄黄などがある。もちょい広げると、硫化鉄鉱、磁硫鉄鉱、硫砒鉄鉱、ベルチエ鉱、輝銅鉱、銅藍、硫砒銅鉱、安四面銅鉱、砒四面銅鉱、輝銀鉱、淡紅銀鉱、濃紅銀鉱、針銀鉱、輝コバルト鉱、輝水鉛鉱、輝蒼鉛鉱、針ニッケル鉱、ゲルマン鉱、車骨鉱、毛鉱などなど。切りがない。これに硫酸塩・亜硫酸塩鉱物が加わるわけで、巨大勢力ですな。硫黄、S、原子番号16。酸素属でセレン、テルルと同族。は?酸素はガスでテルルは金属じゃなかったかよ。わけわからん。地殻中の存在度は意外と少なく、ストロンチウムと同じくらい。けれど大気にも海水にも生命体...硫黄鉱物:硫黄と珪素は仲が悪い

  • 不適合元素[メモ]

    造岩鉱物から「はじき出されてしまう」元素。どうも確かな「リスト」というのが出てこない。ウィキペディアなどで挙げられているものは以下。◆イオン半径が大きすぎるもの(LILE)ルビジウムセシウムストロンチウムバリウムランタン◆酸化数が大きすぎるもの(HFSE)ジルコニウムニオブハフニウムタンタルランタンウラントリウム以下のものを挙げている記述もある。カリウムナトリウムチタン厳密な定義はないのかな。硫黄は酸化数が大きいようだけどここには含まれていない。とりあえずのメモ。不適合元素[メモ]

  • コヴェライト(銅藍、コベリン)

    銅の鉱物はけっこういろいろと集めてきました。まあ厖大な数があるので一部だけど。でもこれ、ちょっと盲点だったですな。銅藍。藍銅鉱というのはアズライト。それをひっくり返したような変な名前。ドーランという化粧品がありましたが全然関係はない。コベリンという表記も見る。しかし正式鉱物名はCovellite。コヴェリというイタリア人名由来だけど、発見命名者がフランス人だったので当初はフランス式に「リン」だったのがどういうわけか英語式の「ライト」に変わったらしい。アウインなんかはインのままなのにね。IMAでも国間での勢力争いがあるのか。アユイさんは偉大だったからフランス語風を残したのか。(いいよどうでもw)で、どういうわけか日本の鉱物関係者は古いフランス式の名前を使っている。かっこいいからかな。(いいよどうでもw)なん...コヴェライト(銅藍、コベリン)

  • 人造青水晶

    青水晶を求めて右往左往したことは前に書きました。その時、セルフクリエイションさんでロシア産の人造青水晶が出ていたのは横目で見ていた。大きくて、えらく高くて、ちょっと人工っぽい色だったのでスルー。で、先日、ヤフオクに小さなカボッションがお安く出ていたのでゲット。CZに始まる人造石魔境の余波ではある。水熱法=ハイドロサーマル法。ロシア産。かなり濃いしっかりした色。この色は自然鉱物ではない色でしょうねえ。独特の美しさ。「じゃあガラスでいいじゃん」という見方もあるけれど、ガラスと水晶はやはり質感が違う。ガラスはいろいろと美しい色や輝きのものがあるけれど、どうしても質感が軽い。するっと「美しい」だけで終わってしまう。(ほんとにわかってるの?w)これは一応水晶なので、光の進み方が変。角度によって濃くなったり薄くなった...人造青水晶

  • ピンクCZ

    魔境の余燼。ピンクのキュービック・ジルコニア。(まだやってるのかいなw)石の地色もファイヤーも写真には写りません。いい色なんだけどなあ。といっても、CZの場合、あんまりにもファイヤーがぎんぎらぎんなので、地色はほとんどわからないほどになる。前に上げた100カラットのも、写真だとかなり濃い紫に写っているけど、実際は淡くて、ファイヤーぎんぎらで、一体何色の石なのかね、というくらい。面白いですよお。外道かもしれないけど。それとこのピンク君、蛍光するのです。すごく美しいライトグリーン。もう外道の極みですねえ。(もうこっちで突っ走ったらどうだ?)ピンクCZ

  • ミント・ベリル

    ミント色。いい色ですね。しかしミント色というのは、何だ?ミントグリーンというからには緑。けど単に明るい緑というだけじゃない。黄緑ではない。黄色が入るとニッケル系鉱物の色になる。あちきはあんまり趣味ではない。翡翠の緑も黄色を感じるからあんまり好みではない。いい少ーし青が入っている?じゃあエメラルドやパライバの薄いのとどう違うのさ。グランディディエは?ネオンブルーアパタイトは?ううむ。よくわからんくなってくる。人間の目は2万だかの色を見分けるとか。色というのは通常一つの波長ではなく、その中に別の波長の複数の光を微量に含んでいて、その違いによって超微細な色の違いが出る。実に複雑な世界ですな。無限でもあるわけで、ほとんど「一つとして同じ色はない」とすら言える。色の名前も典型的なのはいいとして、少しぶれると本当にそ...ミント・ベリル

  • 美濃の壺石大騒ぎ

    いやいや、びっくり仰天であたふたおろおろどたばた。(うるさいね)ヤフオクを眺めていたら、「美濃の壺石」がなんと1000円で出ているではないですか。は?天然記念物ですぜ。今は採取不能で、オールドストックはめったに出ない。超レアものですぜ。ありえんだろ。ただしでかい。最長24センチとある。出品者さんはリサイクルショップ的な品揃え。石専門ではない。何かごちゃごちゃした石だしでかくて場所を取るから早々に売ろうとお考えになったのか。なんで誰も手を挙げないの?でかいから?確かにこんなのうちに置けるか?しばらく迷ったけど「ええい」と入札。「美濃の壺石」を「入札者なし」なんて事態にはさせたくない。(何だそれ?)誰かちゃんとしたコレクターが出てきて落札してくれるのならそれでいい、むしろその方がいい、と。(君はちゃんとしたコ...美濃の壺石大騒ぎ

  • 吉野産パイロクスマンガン鉱

    パイロクスマンガン鉱は、前に上げた。ブラジル産。最初の頃、「日本の田口鉱山でしか出ない石」となぜか思い込んでいて、ブラジル産があるのを知って驚いたのでした。思い込みは単なる思い込みで、この鉱物はけっこういろいろな所で出る。どうも「大きな美結晶は田口鉱山でしか出ない」ということのようで。日本はマンガン鉱床が多いので、ほかの産地のものもちょこちょこと出るらしい。これはちょっと「いい景色」だったのでゲット。奈良県吉野郡川上村入之渡引水鉱山産。結晶は大きくないけれど、色はなかなか。「ばらちらし」景色が素晴らしい。大きくて美しい結晶は稀少で高価だけど、そうでなければあちこちで出るという石は実に多い。ガイアの子分君たちも、どうせ作るならもうちょっと大きめのものにしておいてくれたらよかったのに、と思う。(身勝手wつか誰...吉野産パイロクスマンガン鉱

  • 畳重峰型ミニ水石

    昨日はちょと大騒ぎがあったので水曜水石ならず木曜水石。大騒ぎの件は改めて。ちょっと気に入った姿のお安い水石が出ていたので。信濃美術石博物館さんより。「八ヶ岳」という銘がついている。左右10センチほどのミニサイズ。銘の通り、連峰の姿。「畳重峰型」と言うらしい。峰々が連なって、あちきのような素人にも分かりやすく、美しい。確かに横岳から阿弥陀岳あたりの群峰を思わせないでもない。こういう連峰タイプは好みなんだけどあんまり出ないんですよねえ。前に「峻峰型」と勝手に名前を付けたのがあるけど、あれは荒々しく尖った姿。こちらは滑らか。いい姿なのだけど、底が切ってあるのに加えて、下の部分はかなりがりがり削った跡がある。そういう意味では一級品ではない。産地も不明だし。それでもこの連峰の姿は美しい。それでいいじゃないですか。下...畳重峰型ミニ水石

  • 伊賀奥鹿野の紅柱石

    紅柱石と書かれていて「は?」となった。ピーモンタイト?モルガナイト?何だっけ?アンダルーサイトでした。カイヤナイト三姉妹の次女。あれこれ迷走して、美しいプレオクロイズムを見せるものに出会った石。「へえ、国産のものがあるのか」と興味をそそられ、三つセットでえらくお安かったのでゲット。色は白っぽいけれど柱状結晶模様やその表面のキラキラがきれい。産地は「三重県伊賀市奥鹿野折尾奥山谷」とあるけれど、現在の地名検索では出て来ない。調べたらこんな記述が出てきた。《三重県の青山高原から西方は、伊賀地方と呼称されているが、かつての阿山郡大山田村を中心に、各地に花崗岩ペグマタイトがあり、戦前から戦後にかけて珪石や長石の試・採掘が成されていた。昭和年代には電気石や鉄礬石榴石、緑柱石等の美・巨晶が産し、全国的によく知られていた...伊賀奥鹿野の紅柱石

  • 狼煙銀石

    能登銀石とも。まあ地震で大変なことになりまして。お見舞い申し上げます。大昔、旅したことがあります。狼煙[のろし]の先の木ノ浦にあった国民宿舎に泊まったような朧げな記憶があるけれど、そんなものはもう跡形もない。美しい所でした。輪島塗の職人になりたいなと思った記憶も朧げにある。みな夢幻の世界。その狼煙漁港あたりで採れる模様石。マーカサイト・イン・アゲート。白鉄鉱入り玉髄。らしい。以前、夕星庵さんのサイトで美しいカットルースを見て心に残っていた。日本水石100選にも入っているとか。その後あまり見かけなかったけどヤフオクでごつい原石があったのでゲット。でかい。海で揉まれて丸くなっているのでしょう。そこに銀色の花模様が拡がる。白鉄鉱というところがミソですかね。少し色染みもあるし、ちょっと磨いてみようかな。こういうの...狼煙銀石

  • アンソフィライト

    などと言われても「は?」という人も多いのではなかろうか。(自分と一緒にしてはいけませんよ)直閃石。ああ、あの……何だっけ。角閃石の仲間?アンソフィライト。Anthophyllite、直閃石。(Mg,Fe)7Si8O22(OH)2。基礎的な造岩鉱物。「苦鉄質」そのものですな。角閃石という超巨大グループの一員。とにかく「~閃石」というのはごちゃごちゃでわけわかめ状態。複鎖イノ珪酸塩、つまり繊維(鎖)状結合が二重になっている連中で、単鎖だと輝石。ふむ、なるほど。いやわからん。しかし直閃石なんかが商品になるなんてめったにない。売る方はよっぽど変わっているし、買う方はもっと変わっているかもしれない。(昨日もそう言ってなかったか?)でもね、いいんですよ、これ。岩手県北上市和賀町仙人遠平夏畑鉱山産。ぱっと見はなんか雑っ...アンソフィライト

  • アプライト

    は?そんな名前の石あったか?ピアノか?と調べたら鉱物名ではなく岩石名でした。《ほとんど有色鉱物を含まない細粒の火成岩。花崗岩と鉱物組成が似ているために、半花崗岩ともいう。》流紋岩マグマが花崗岩になる前に固化したもの。花崗岩はある程度の温度のままじっくりと結晶が形成されたものだけど、アプライトはその途中で冷えて固まったもの。つまりは「半生花崗岩」ですな。「生焼け」でもいいかも。(キモい表現)流紋岩マグマが地上近くで急激に冷えると球顆流紋岩とかオプシディアンとかができる。それらと花崗岩との中間的形態ということでしょうか。比企郡小川町木呂子産。地質系の人ならよく知っているのだろうけど、一般石沼民は知らないんじゃないかな。商品になっているのを初めて見た。商品にする方も変わっているだろうし買う方も変わっているのかも...アプライト

  • ちょっと大きめコーネルピン

    魔境から戻って。(早すぎだろもっと浸っていなさいw)しかし面白いですね。人工ルビーも巨大CZもツイッターではほぼ無反応。みなさんお嫌いなようでw。あほかと思われてるかな。ま、あほでいいのですけど。(事実には抗えんわな)さて。ちょっと前「アイオライトは難物」と書きましたけど、これもけっこう難物。コーネルピン。(Mg,Fe2+)4(Al,Fe3+)6(SiO4,BO4)5(O,OH)2。えらく複雑。硼酸塩?ケイ酸塩?水酸塩?ミントカラーの美しいのもあるけど、何と言ってもプレオクロイズム(方向変色、多色性)が素晴らしい。こちら。しかしほとんど出ないし、小さい。たまに「さざれ」でお安いものが出たりするけど、プレオクロイズムは見にくい。と思っていたら、暗めだけどちょっと大きめな結晶がお安く出たのでゲット。約6ミリ。...ちょっと大きめコーネルピン

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