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2021/09/13

  • 新宿でプチプラざんまー、あれ?

    株式会社東京サイエンス紀伊国屋書店新宿本店店、ってこれ長すぎ。何とかなりませんかね。(ならんと思うよw)さんでツーソン新着フェア2023というのをやっておられていたので、「見るだけ」という意味のない言葉を発しながら参上。ツイッターで書きましたけど、あれこれ安い。ツーソン戦利品の高額品ばかりかと思っていたら違った。で、ついあれこれと。自然銅880円、アポフィライト1100円、ベラクルスアメジスト・ミニクラスター2200円、オハイオ産セレスタイン1980円、ピンクアメジスト2200円、カクタスアメジスト2750円、などなどと買い込みまして。プチプラざんまーいなどといい気になっていたらレジでお会計になって卒倒しかかりました。(おおげさなw)お財布は死にましたけど、こういうものをお安く出してくれるのは実にありがた...新宿でプチプラざんまー、あれ?

  • お恵み

    思いも寄らぬ僥倖。(同語反復だぜ)なんとエヌズミネラルさんのツイッター・プレゼントキャンペーンで、タンザナイトが当たりました。いやあ、嬉しいですねえ。メレラニ産。大きくはないけど澄んだ青が美しい。ごくかすかだけど多色性:方向変色もあって、幻のようなピンクが揺れる。いやあ有難い。タンザナイトの透明な単晶は持っていなかったので。ツイッターにも書きましたし、このブログでも前に書いてますけど、エヌズミネラルさんは、鉱物標本ショップとしてはおそらく日本一ではないかと。そのプレキャンですから、応募者も多いはず。当たるなんて夢みたいな話ですわ。ツイッターというのも、最初は「まあブログの更新告知ね」みたいな感じでいたのですけど、いろいろ見ていると、こんな石があるのか、こんな姿があるのか、と勉強になることしきり。さらにはこ...お恵み

  • 岩石進化論

    「なんで石集めなんかしてるの?」と石民はしばしば尋ねられる。まあいろいろな答え方があるでしょう。答えないというのも含めて。こういう答えもありかなと。「地球の岩石も進化しているのである。われらが集めている美稀石はその最進化形である。それを生物の最進化形である人間が愛でるというのは、最進化形同士の出会いという奇跡なのである。」そう、「岩石・鉱物も進化する」。それをこれから辿ってみる。おおむね現在の主流説に乗っている。そこから生まれた「構図」(妄想?)が果たして正しいかどうかは、知らない。ちなみに進化したものが価値があるというわけではない。大樹の頂上の枝穂が幹より偉いということはない。晶洞の中に水が作った繊細な石、エレメエファイト。①始まり――マグマ・オーシャンと橄欖岩太古の地球は、星雲ガスの凝縮、隕石・彗星・...岩石進化論

  • 佐渡産球顆流紋岩

    佐渡産球顆流紋岩。ん?何だこりゃ。「きゅうか」か。キラリ石さんより。流紋岩というのは、安山岩マグマが熱水の作用によってよりシリカ質になった「流紋岩マグマ(花崗岩マグマ)」が地上に噴き出して固化したもの。「流紋岩マグマ」は地中でゆっくり冷えると花崗岩になる。つまりは花崗岩の同質異像。(岩石にそんな概念はないぞ)これが噴火で地上に出て急激に冷えると非結晶質の「火山ガラス」黒曜石になる。さらに激しく噴き上がってすかすかになると軽石になる。だそうで。つまりは「花崗岩=流紋岩=黒曜石=軽石」ということになるわけ?知らなかったですねえ。流紋岩はゆっくり冷えた花崗岩でもなく急激に冷えた黒曜石でもない、中間体ということになるわけですかね。いろいろ形態はあるらしい。学術的説明はこちら。中間体のせいかあんまりお目に掛からない...佐渡産球顆流紋岩

  • ウニ!

    (また変なタイトルを)前々から一つは欲しいなと思っていた石。アラゴナイトの「ウニ状クラスター」。HappyGiftさんより。割と安い。壊しそうで恐い。オジジがこういう表現を使うのはどうかと思うけど、「カワイイ!」。小さくて一所懸命棘を伸ばしているのがいとおしい。一応蛍光するけど、白っぽくてあまり美しくはない。こういう「ウニ!」っていう結晶はナトロライト(ソーダ沸石)やメソライト(中沸石)でもある。モルデナイト(モルデン沸石)なんかはもっと繊細。沸石はいろいろ形とか面白そうなのがごろごろしているけど、超巨大な沼なので踏み入りたくない。アラゴナイトというのは、カルサイトと同質異形。前に「カルサイト・アラゴナイト問題」というのを載せましたけど、両者の関係は複雑。ただアラゴナイトはカルサイトに較べて、奇妙な格好の...ウニ!

  • 熱水性多種結晶混合石

    (そんな言葉はないぞ)うん、何かいい名前作ってほしいよね。「ばらちらし」とか。(サイテー)ブルガリアン・ミックスとしとこうか。「何じゃこりゃあ?」というのは、石集めの楽しさの一つ。初めの頃はしょっちゅうあったけど、だんだん少なくなってきたのは致し方ない。しかしこの商品写真を見た時にはびっくりしましたねえ。ちびちびのいろんな結晶がわんさか固まっている。ほんと何これ?の驚き。MineralQuestさん産。ブルガリア産。長辺45ミリ。類似の標本がいくつか並んでいて、お店の説明では、「熱水鉱床で産する様々な鉱物群です」(君の好きな「水成鉱物」ですなw)「パイライト(黄鉄鉱)、キャルコパイライト(黄銅鉱)、ガレナ(方鉛鉱)、スファレライト(閃亜鉛鉱)、クォーツ(水晶)、カルサイト(方解石)、クローライト(緑泥石)...熱水性多種結晶混合石

  • スリーピングビューティ・ターコイズ

    トルコ石。英語風表記の原則でいくとターコイズなんだけどやっぱトルコ石。「せき」じゃなくて「いし」。「いし」だけど岩石ではなくて鉱物。トルコでは採れない。ややこし。(また長々しい予感w)CuAl6(PO4)4(OH)8・4H2O。リン酸塩含水鉱物。生成過程は不明で、銅の二次鉱物からできる「三次」鉱物っぽい。大きな結晶はほとんどない。ちなみに銅のリン酸塩鉱物には、リベテナイト(Libethenite燐銅鉱Cu2(PO4)(OH))、ベゼリアイト(Veszelyiteベゼリ石(Cu,Zn)3(PO4)(OH)3・2H2O)がある。どちらもレアですな。リン酸塩鉱物には美しいものがたくさんあるけど、銅は少数派。正直、あんまり好きじゃなかった。昔からあったけどちょっと安っぽい感じで。カミさんの話だと、「昔、若い女子が...スリーピングビューティ・ターコイズ

  • イルヴァアイト

    クリスタルワールド御徒町さんで知らない石を見つけた。イルヴァアイト。は?エルバアイトと違うの?面白そうでお安めだったのでゲット。Ilvaite。CaFe3+Fe2+2(Si2O7)O(OH)。珪灰鉄鉱。名前は発見地エルバ島の古代ローマ名「Ilva」から。エルバ島の名を冠した鉱物はエルバアイト(Elbaite、エルバイト、リチア電気石、ピンクやグリーンやウォーターメロンのやつ)があってややこしい。カルシウムと鉄の含水ケイ酸塩鉱物。珪灰鉄鉱という和名はそのものでいいですね。主にスカルン鉱床でできる。「水成鉱物」ね。あちこちで見られ、日本でも採取されている。ローソナイト・グループに属する。ローソナイトはCaAl2Si2O7(OH)2・H2O。イトイガワアイトSrAl2(Si2O7)(OH)2・H2Oも同グループ...イルヴァアイト

  • ローマングラス未加工【写真差し替え再投稿】

    ローマングラスは前に書いたので、あれこれ書くことはないのですけど、あんまりにもきれいで嬉しくなったので急遽アップ。【写真があんまりにもしょぼかったので差し替えました。やっぱ新しい機械は違うw】前のはアクセサリーになっているもの。これはかけらそのまま。パーフェクトストーンさんより。これ事前のツイッターで一目惚れして、9時になるのをじりじりと待って、あたふたとスナイプしたもの。買えてよかった。三つ半の面があって、それぞれに色が変わってとても面白い。まあきらきらは写真に写らないので、肉眼はもっときらっきらです。ツイッターでも書きましたけど、このパフェさん(その略称はちとまずいんちゃう?)、知られていないものを求めて世界各地へ突進されているすごい方です。先日はこれまで日本では紹介されていないベトナム産のアメジスト...ローマングラス未加工【写真差し替え再投稿】

  • ペリステライト/ホワイトラブラドライト/アルバイト/オリゴクレース/プラジオクレース/ホワイトムーンストーン

    (また長いタイトルをw)やけくそです。要するに長石です。(またですかw)クリスタルワールド御徒町さん産。五反田時代に「ペリステライト」は一つ買ったのだけどそれはちょっとベージュで濁っていた。今度のは白くて透明度がある。とても美しい。わずかだけどブルーシラーというかラブラドレッセンスというか、青い燦光が浮かぶ。かろうじてムーンストーンだけど、まあそれはおまけのようなもので、主眼は長石の質感。透過光でもなかなかいい光。お店の説明では「一般的にホワイトラブラドライトで出回っているが、正確にはアルバイトとオリゴクレースが層状に重なっており、それぞれの屈折率の違いがブルーシラーが派生する原因になっています」とある。以下の文章は読まなくていいです。(は?)アルバイトはナトリウム長石=曹長石。ペリステライトやオリゴクレ...ペリステライト/ホワイトラブラドライト/アルバイト/オリゴクレース/プラジオクレース/ホワイトムーンストーン

  • 岩石も「進化」する?

    「岩石」というのは、様々な「鉱物」の混ざったもの。鉱物は様々あってそれがまた様々に混ざるから、もう訳わからん状態。図鑑なんかを見ても、色がどうで成分がどうでどういう場所で見られるといった現象的記述の羅列で、分類も見た目だったり成分だったり生成環境だったりとばらばら。読んだ先から忘れていく。(それは老化じゃないのかね)鉱物学者・地質学者の方々はこれ全部覚えているんだから大したもんです。(そりゃプロだ)まあ、ただ石を眺めて楽しんでいるあちきのような者にはほとんど無縁。しかしあんまりにも知らないというのはよろしくない。そこで、半分遊びで、自分が把握できるようにと、火成岩とその派生類に限って、「どうやって生まれてきたか」をメインにして、大雑把な“岩石系統図”を描いてみたのです。全然厳密ではなく、あくまで大まかなイ...岩石も「進化」する?

  • スギライト

    杉石。どうしても「すぎいし」と読んでしまうけど、「すぎせき」が正しいと。日本語版ウィキペディアだと(K,Na)(Na,H2O)2(Fe3+,Ca,Na,Ti,Fe,Mn)2(Al,Fe3+)Li2Si12O30とあるけれど、mindatではKNa2Fe3+2(Li3Si12)O30と素っ気ない。よくわからんけど、複雑な組成であることは確か。リチウムと珪酸がミックスしているところが味噌かな。与党六環派(サイクロ)。この派閥はベリル、トルマリン、アイオライトと面白い石がいる。やや珍しい少数派閥。1944年に愛媛県岩城島で杉健一(1901-1948)らによって発見され、75年に村上允英らが分析、翌76年にIMA認定された。杉は日本の変成岩学の先駆者だったが若くして世を去った。最初に発見された日本産はうぐいす色で...スギライト

  • 母岩は必ずしも母ではない?

    雑感の雑文です。(どれもそうだろw)今でも無知ですけど、もっと無知だった頃、母岩に生えた結晶を見て、「ううむ、これは母岩の成分が浸み出して結晶になったのだろうか」などと思ったものです。けど、これ、必ずしもそういうことではない。もちろん、マグマから生まれた超高熱の熱水が接触して、あるいは大陸変動のものすごい力が加わって、元の岩石を溶かし、その岩石に含まれていた成分を改めて純粋結晶として結晶させるということはある。そういった場合は、岩石は確かに結晶の「母」であるかもしれない。でも、そういうことばかりとは限らない。岩塊内に亀裂や空洞があって、そこにはるか彼方から特定成分を含んだ熱水が侵入し、そこでとどまってゆっくりと冷えて、大きな美しい結晶を作る。そういうことも多々ある。その場合、たまたまその空洞の周りにある種...母岩は必ずしも母ではない?

  • モー・シッ・シッ(コスモクロア)

    前から欲しかったものがWAKOUさんでとても安く出たので即ポチっ。モー・シッ・シッ。(変なギャグはよせよ)しっしっ、出て来るな。モー・シッ・シッは「岩石名」。主成分はコスモクロア輝石。mindatさんに聞こう。《「MawSitSit」はビルマ(ミャンマー)産の多鉱物物質(「岩石」)で、宝石と彫刻材料として注目を集めています。これを「ジェイダイト」と分類する人もいますが(「クロム・ジェイド」とも呼ばれています)、実際には、この色は別の単斜輝石であるコスモクロア(NaCrSi2O6)によるものであり、したがって、ジェイダイトの変種と見なすべきではありません。1960年代初頭、有名なスイスの宝石学者EduardJ.Gubelinがビルマでの現地調査中に初めて指摘しました。MawSitSitの組成はさまざまですが...モー・シッ・シッ(コスモクロア)

  • ダイヤモンド

    なにせ貧石ですから、「ダイヤモンドなんて買うかよ」と思っておりました。(ひねくれてるんだろw)しかし、浅草橋ミネラルマルシェで東洋ルースさんの部屋に入ったからいけない。ちびいのが2000円。「まあ、一つくらいあってもいいのではないかな」と日和って、籠に入れてしまいました。(自分で禁制を作っておいてそれを破るのが好きなのねw)で、安くてもやはりダイヤですから、コレクション棚の中ではなく上に置いておいたのです。(なんだい、やっぱ〇〇やんw)で、ある時、ちょっと遠目でそれを見たら、ん?となった。えらく強い光を返してくる。室内灯の弱い光で、石全体は暗いのに、一点、びかあっと光を放っている。はあ、なるほどと思いましたね。高い屈折率と計算され尽くしたカットによって、光を極度に集めて、それを反射させる。一点豪華主義とい...ダイヤモンド

  • プルームテクトニクスと水

    地球科学っつうのは、20世紀に始まった新しい学問で、今隆盛の「プレートテクトニクス」理論なんていうのができたのが1960年代。ついこの間、あちきが綿飴食ってた頃だよ。(オジジw)プレートテクトニクスというのは、陸がすいすい動いてぶつかったり離れたりして、海底は陸の下に潜り込んでいったりするというやつね。(そんな単純じゃねえw)今の研究者の多くはこれを支持していて、ほとんど「定説」みたいになっている。庶民に関係の深い地震や噴火なんかもこの理論を使って説明されるしね。「南海トラフ」なんて皆さん恐怖の的。これは前にも上げたエクロジャイト。玄武岩質の海底プレートが大陸地殻の下に沈み込み、高圧で安山岩質成分(シリケート質)が絞り出されて、「残り滓」のように形成されたものと言われている。こういう「残り滓」はやがてマン...プルームテクトニクスと水

  • アタカマイト

    リナライトを上げたので、暇な日曜だし、続けて。アタカマイト。Cu2(OH)3Cl。まあハロゲン化鉱物なんでしょうね。銅の二次鉱物。やはりエヌズさんから。それほど高くはない。これ、どうしてもアカタマになってしまう。いつも「砂漠」を後ろにつけて修正する。(あほw)赤玉ねぎはおいしい。(よしなさいますます覚えなくなる)手にしてみてやや期待外れという石がいくつかありまして、リナライトもちょっとそうだった。暗めで強い光を当てないと鮮やかに見えないとか、結晶がちびちび過ぎるとか。これも普通の室内灯で見ると、なんか冴えない石だなとなる。しかししかし。強い光を当てるとがぜん張り切る。クローズアップでは驚くほど。アタカマイトは、塩の多い乾燥した環境、つまりは主に砂漠で銅鉱物から作られる。これは「水成」ではなくて逆に「脱水」...アタカマイト

  • リナライト

    けっこうレアで高めの石。以前エヌズさんの30%オフで買ったもの。なぜか書かなかった。たぶんその時は思ったよりも地味な石だったので、少し気落ちしたのだと思う。エヌズさんの商品写真はちょっと美しく撮れ過ぎている場合がある。けど、この前、改めて見直していたら(金欠で新しいものが買えないからでしょうねw)、これ、強い光だととても美しいのですね。チリ産。左右30ミリくらい。リナライト。青鉛鉱。PbCu(SO4)(OH)2。青鉛鉱と書かれるとちょっと違うんじゃないのと思う。鉛じゃこの色は出ないでしょう。《銅鉛鉱床の酸化帯に二次鉱物として母岩を被うように形成されます。》(MineralStreetさんのサイトより)銅鉛鉱床の酸化帯と言われても素人には何のこっちゃ。銅と鉛を多く含んだ鉱脈に硫酸を含んだ熱水が接触して、それ...リナライト

  • 「大陸」はいつどうやってできたのか[メモ]

    どうもとんでもない迷路に迷い込んだようで。美しい石どもを見ておりましたら、いろいろと思いまして。こやつらはどうやってできたのだろう。↓どうも「ペグマタイト」「スカルン」「熱水鉱床」あたりがキーワードみたい。↓どれにも「花崗岩」と「水」が関係しているらしい。↓花崗岩って大陸地殻の主役らしい。↓花崗岩ってどうやってできたのさ。↓プレート沈み込みの際の水で大量生成されたらしい。↓大陸地殻って何なのさ。そもそもどうやってできたのさ。↓大陸地殻(の安山岩・花崗岩)はプレート沈み込みで作られる。けどそのプレート沈み込みは大陸地殻がないと起こらない。あれ?変じゃね?***『プルームテクトニクスと全地球史解読』(熊澤他、2002年、岩波書店)という本を見つけまして、大変面白そうな本なので、ちょっと囓り始めました。そこに「...「大陸」はいつどうやってできたのか[メモ]

  • カンカン石(サヌカイト)

    この前の浅草橋ミネラルマルシェは“ルースの日”になってしまったのだけど、もう一つ手に入れたものがありまして。通称カンカン石。叩くと澄んだ音がする。ちょっとお土産物みたいな雰囲気があるけど、叩く棒もついて1900円。お安くて楽しい。369ストーンさん産。岩石名はサヌカイト。産地は讃岐国香川県坂出市。音が面白いから買ったのだけど、それだけじゃない。これ、安山岩。「大陸地殻」の主要岩石。安山岩の商品なんてなかなかありませんぜ。しかもこのサヌキアイト、ちょっと特殊で重要な安山岩らしい。ちょうど今読んでいる『プルームテクトニクスと全地球史解読』(熊澤・丸山編、2002年、岩波書店)に、巽好幸さんという先生がこれについて書いておられて、偶然にちょっとびっくり。この先生、ツイッターをやっておられて、ちょっと前、あちきは...カンカン石(サヌカイト)

  • ジルコン

    東洋ルース産の続きでもう一つ。ブルージルコン。よくない写真だけどあちきの腕ではどだい無理。何と500円。は?ほんとですか?こっちはゴールデン。別のお店でもっと高い。きらきらなんだけど写らないねえ。ジルコンというのも、スピネルと同様、あちきには何となく捉えどころのない感じのする石でして。前は二つをよく混同した。赤っぽいし。(ずさん頭w)けどスピネルはマグネシウムとアルミニウムの酸化鉱物、ジルコンはZrSiO4で希元素ジルコニウムの珪酸塩鉱物。じぇんじぇん違う。ジルコニウムとは何ぞや。まあチタンの兄弟みたいなもので、原子炉なんかに盛んに使われるらしい。チタンと違って生活していて直接触れることはあんまりないでしょう。ジルコンの和名は風信子鉱。これ何と読むんですかね。ふうしんしこう?ひやしんすこう?何でヒヤシンス...ジルコン

  • コーネルピン・ルースの透過光変色

    東洋ルース産の続き。(それは産とは言わん)あちきの大好きなコーネルピンのルースが出ていて、おっとびっくり。いろいろな所でたまに出るけど、だいたいはミントグリーンのものか、キャッツアイ。それも美しそうだけれど、コーネルピンの魅力はやっぱり「透過光変色」。前にも書きました。こちらとこちら。「まあルースじゃ無理だよねえ」と思いつつ見ていたら、ちょっと濃いめの色のものがある。カットのせいかどうかはわからないけど、いくつもの色が見える。コーネルピン・ファンとしては買わざるを得ない。で、家に帰ってじっくりと眺めた。ルースとして普通に上から見てると、不思議な色だな、くらい。むしろこんな変な色のルース、普通の人は買わんだろうなあ、とさえ。インクルもあるし。ところが、透過光で見ると色が変わる。そう、かの有名な「プレオクロイ...コーネルピン・ルースの透過光変色

  • アンブリゴナイトとトリプライト

    東洋ルースさんで買ったレアストーンのルース。アンブリゴナイト。LiAl(PO4)F。リチウムがミソのリン酸塩。主に花崗岩ペグマタイトでできる。同グループにモンテブラサイト、LiAl(PO4)(OH)があって区別が困難なのでだいたい併記される。モンテブラサイトは例の「モンブラ石」ね。腹立つ名前。つまりはアンブリゴナイト/モンテブラサイト=LiAl(PO4)(F,OH)。この(F,OH)というのはけっこう見かける。何なんですかね。クリーダイトCa3Al2F4(OH,F)6(SO4)・2H2OトパーズAl2SiO4(F,OH)2(OHのものがインペリアルトパーズ)アパタイトCa5(PO4)3(F,OH)ベスビアナイトCa19(Fe,Mn)(Al,Mg,Fe)8Al4(F,OH)2(OH,F,O)8(SiO4)1...アンブリゴナイトとトリプライト

  • ルースはブレーキ掛けてるんだけど

    いやあ、まいりましたねえ。(ま、いつものことだろ)浅草橋ミネラルマルシェへ行ったのです。いや、もう石禁はやめ。そういう言葉はなし。11時ごろ着いて、もう行列ははけただろうと思っていたら、まだある。こんなに石好きがいるんだねえと感心。15分くらい並んで、入ろうとしたら、みんな2階へ入っていき、3階へ直接行く人は少ない。じゃあまず3階から行くことにした。で、3階には東洋ルースさんの部屋がある。ブースじゃなくて部屋一室。言わずと知れたルースの人気店。どっかのアリーナとかで単独展示即売会をやったとか。いつもマルシェなんかで広いスペースで出ているけど、人がいっぱいで、意気地なしのあちきは尻込みしていたのです。まあルースは一応守備範囲外ということにしているし。(全然意味ない規則)ところが、今回は混み混みではない。「そ...ルースはブレーキ掛けてるんだけど

  • パイライト・サン

    オーパーツ?あるいは未知の生物の化石?なんてね。「パイライト・サン」。前から欲しいなと思っていたけど、高くて手が出なかった。それがハッピーギフトさんでお手頃で出たので、石禁破りでポチっ。(もう石禁なんて言葉やめなよw)有名なイリノイ州スパルタ産。アメリカというのはこういうパクリ地名がよくあるのですね。これ、“文化盗用”じゃねw?不思議な形で、きらきらで、とてもいい。全面ギンギラではなくて、方向によって光の帯が移動するのが味わい。しかしこういうの、写真には写らないんだなあ。動画はこちら。脆そうに見えるけど、しっかりしている。落っことしたけど(おいおい)壊れなかった。放射円盤状の結晶というのはウェイヴェライト(銀星石)などいろいろあるけど、これだけ厚く立派なものはあんまりないでしょう。***パイライト(黄鉄鉱...パイライト・サン

  • スピネル

    何かこう……何というか……よくわからんというか……掴みどころがないというか……(何がだよ)スピネル。尖晶石。MgAl2O4。酸化鉱物。(有名な石じゃない)石集めを始めたごくごく初めの頃、東京サイエンスさんの「ミニ標本」コーナーでスピネルを見つけた。ルビーと似ていることで有名な石で、あちきなんかの身分ではルビーなんかとても買えないだろうと思っていたので買った。八面体の形も素敵だったし。他の標本が500円くらいなのに、880円と高かった。(それを高いと言うか?)しかも小さい。とてーも小さい。「何か偉そうなやつだな」と思った。(変な感想)その後あちこちで見かけるけれど、やっぱ高い。高いわりに、ものすごく鮮やかで魅力的な石かというと、そうでもない。小さいし。「何なんだよ」といつも思っていた。で先日、ミネラルクエス...スピネル

  • ルビーでお騒がせ

    ツイッターでお騒がせをいたしまして。週末、スピネルのことでも書こうかなと思って少し調べておりました。まあいろいろあるけど、スピネルの最大の魅力はそのとんがった形かなあ、などと思いまして。「ルビーはこういうふうにならんよね」とネットで見てみると、だいたいがあまり整った、きりっとした形はしていない。mindatの写真でさえもちょっとだらしない姿で、もうちょっと何かあるだろうにと思ったくらいで。そこでふと思い出しまして。うちにあるルビー君、けっこうカクカクしてなかったか?改めて見てみるとかなりキリッとしている。あれれ?と思いつつさらに観察してみると、正八面体を思わせるピラミッド型の部分もある。「あれ?これほんとにルビーかいな。ひょっとしてスピネルじゃね?」スピネルは等軸晶系、ルビーつかコランダムは六方晶系に含め...ルビーでお騒がせ

  • 白翡翠

    例の「あたおか翡翠」を毎日眺めているのですけど(翡翠がじゃなくて君があたおかだろ)どうも中にある2つの白い玉がお気に入りになってきまして。1つは淡ーい緑が、もう1つはやはり淡ーいラベンダー色が、ひょっとした光の具合でかすかに感じられる。そうでなくても、白の質感が、たまらなく魅力的。うーん。翡翠はもちろん緑が美しく出ているものが人気ですけど、白って案外いいぞ。これはクリスタルワールド御徒町さんで20個以上入って1000円だった、泣く子も黙る(やめい)糸魚川産翡翠。いろいろな色合いと模様があって、1個50円くらいの翡翠ということになりますけど(値段の話はよろしい)全然そうは見えない。で、そのうちの白。これもいいのですよ。普通に見ると白。ただし写真に撮ると緑が見える。不思議。前に「白い石というのは案外少ない」と...白翡翠

  • 水が石を作る ②熱水鉱床など

    プレート沈み込みによって地殻深部にもたらされた水が花崗岩を造る。そして花崗岩ができる際に放出された水が熱水鉱脈や晶洞鉱物を造る。というのが前回。この熱水、どんなもんなんでしょうか。《熱水の温度は水の臨界温度である374℃以下とされている(それ以上の温度では水は気体(ガス)と液体の区別があいまいな流体であるが,一般にガスと呼ばれている)。一般的に約250℃以下は低温の熱水とされ,約350℃以上は高温の熱水とされる。低温の熱水は地表近くの熱水であり,それから生成した熱水鉱床は浅熱水鉱床といい,高温の熱水は地下深部の熱水で,それから生成した熱水鉱床は深熱水鉱床という。また,その中間的な熱水鉱床は中熱水鉱床ということがある。》倉敷市立自然史博物館「熱水鉱床」液体とも気体とも言えない曖昧な流体。ふうん。「気成鉱物」...水が石を作る②熱水鉱床など

  • 水が石を作る ①花崗岩

    前に「石はどうやってできるか」という雑感文を書いて、「水が石を作る」と書きましたけど、どうもこの問題、とても大きそうなので改めて。で、その最大のポイントが「花崗岩」。安山岩と共に「大陸地殻」を形成する主要岩石ですね。地球というものは、核のまわりにマントルがあって、その最上部に薄い地殻がある。まあマントルといっても均質ではなくて上と真ん中と下は違うとか難しい話がありますけど、それはここでは棚の上。ややこしい話をさらにややこしくするのは好きではない。で、地殻はマントルの上に浮いていて、動いている。いわゆる「プレート・テクトニクス」というやつですな。絵はあちこちにあるので省略。で、この後が問題。「陸の地殻と海底の地殻は全然違う」……は?の世界ですね。どうも昔は「大陸地殻は海洋地殻の上に浮いている」というのが主流...水が石を作る①花崗岩

  • 金は宇宙からやって来た?

    (石禁で沈黙するはずじゃなかったか?)まあ暇なのでちょこちょこと調べ物をしていたら、気になることがあったので。地球の生成に関する話で、「できたての地球は超新星爆発の星間物質雲や微惑星や隕石がぶつかりながら集まって、いろんなものが溶けてまじゃりあったどろどろの状態であった。その中で重い鉄とニッケルが沈んで核ができた」ということになっているらしい。誰も見たわけではないから推論だけど。見てみたかったねえ。(土台無理だ)で、「何で鉄とニッケルなんだよ。鉄より重いのは金とか銀とかいろいろある。そういうのも一緒に核に沈んだのなら、核は貴金属だらけで、地上になんか存在しないだろうに」と思ったのでした。(ちょっと思考が単純過ぎないか?)でも、金も銀もプラチナも、手に入る。なんじゃこりゃ。石集めの世界では自然金、自然銀など...金は宇宙からやって来た?

  • ジオード

    東京サイエンス新宿紀伊国屋店(長い)さんでパエジナとしのぶ石を買ったついでに(石禁破りについでを付けるのはどうかと思うよ)300円で売られていたミニチュア・ジオードを2個買った。小さくてかわいくてきらきらしているから、子供たちにあげると喜ぶかなと思って。(おや)ジオードというのは不思議なものですね。卵のようで、中を割ると水晶などのクラスターがびっしりだったり、瑪瑙が層を作っていたり。まるで小宇宙。とても魅力的。これはやはり2センチほどのミニジオードで、中は極小サイズの水晶。中より周りのメノウの模様が面白い。一ヶ所尖ってアニメキャラみたいなのも変。なんでこんなになるんですかね。ジオードがどうやってできるのかは、はっきりと解明されているわけではないみたい。だいたい2つの系統がある。①火成岩の中にできる②堆積岩...ジオード

  • パエジナ・ストーンとしのぶ石

    (また一週間持たなかったじゃんw)まあ、石禁というのは破るためにあるものでして。(居直ったなw)新宿紀伊国屋書店内の東京サイエンスさんが、ツーソン仕入れ品のフェアをおやりになるというので、ちょっと覗いてみようかななどと思ったのがいけない。(いけませんねえ)ほんとに石禁するならネットもお店も見ないようにしないといけない。しかしそれでは人生あまりにも淋しい。で、見たらこういうことになる。(要するに意志薄弱ということでしょ)まあ石禁をして悶えて、それを破って落ち込んで、預金通帳を見て青ざめて、というのもまた石集めの醍醐味。そういう苦悩こそが魂を鍛えるのだよ。(呆れた物言い)で、パエジナ・ストーンがお手頃価格でどっと出ていたので、意志薄弱が発動して、買ってしまいました。普通は万単位のものが千円単位で出ているのだか...パエジナ・ストーンとしのぶ石

  • オーソクレースは「Or」ではない

    まったく誤解しておりました。お恥ずかしい。長石の細かい分類で、カリウム、ナトリウム、カルシウムを3つの極(端成分)で表した図をよく見ます。で、そこにはそれぞれ「Or」「Ab」「An」と書かれている。だから、カリウム純粋の長石「Or」がオーソクレースなのだと思っていました。だって「Ab」はアルバイト、「An」はアノーサイトでしょ。先日、いろいろと気になることがあったので、図書館に行ってみたのです。(暇持て余したかw)で、日本鉱物科学会編集『鉱物・宝石の科学事典』(朝倉書店)という分厚い本を見てたのですが、ふっと長石の項を見たら、こうありました。《正長石(オーソクレース)は、サニディンと微斜長石の中間的秩序状態の偽単斜晶系カリ長石のことであり、固溶体端成分表記としてのOrとは異なる。》は?Orがオーソクレース...オーソクレースは「Or」ではない

  • アデュラリア

    うーん、とですね……(にやにや)かねてより憧れていた石が出ていたのでですね……ポチってしまったのです。(わずか一週間しか持たなかったねw)アデュラリアAdularia。***よく「スイスのアデュラー地方で採れる透明な正長石(カリ長石、オーソクレース)で、和名は氷長石」と紹介される。そして「ムーンストーンのシラーをアデュラレッセンスと呼ぶ」とも。けれど、「アデュラー地方」なんていうものはない。アデュラリアにはアデュラレッセンスは出ない。はてさて。サイト『鉱物たちの庭』さんの記事には以下のようにある。《この石が公に認められたのは1780年で、ミラノの聖職者にして博物学者エルメネジルド・ピニ(1739-1825)がこの年、スイスのゴットハルト(サン・ゴタール)を旅行した時に入手した透明度の高い長石をアデュラリア...アデュラリア

  • 主な含水鉱物(やり直し)

    お休み中ですけど前に投稿したものがあまりに不完全なものだとわかったのでやり直してアップです。これも完全なわけではないけれど。含水鉱物とは、主に加水(熱水)変成によってできる、OHやH2Oを含んだ鉱物。以下はそのうちよく知られているもの。(「含水鉱物」という記事はネットでほとんどないので、取り敢えずまとめ。暫定。)◆雲母(の多く)詳細省略◆トルマリン詳細省略◆ゼオライト(沸石)詳細省略◆アンフィボール(角閃石)[SGr]ホーンブレンドCa2(Mg,Fe,Al)5(AlSi7O22)(OH,F)2アクチノライト・トレモライトCa2(Mg,Fe)5(Si8O22)(OH)2アルベゾナイトNaNa2(Fe2+4Fe3+)Si8O22(OH)2グロコフェンNa2(Mg,Fe)3Al2(Si8O22)(OH)2リーベ...主な含水鉱物(やり直し)

  • あたおか翡翠

    こんなん作る方もちょっと頭おかしいんじゃないかと思うけど、買う方も頭おかしいと思う。「ミャンマー産翡翠18ミリブレスレット」。18ミリですぜ18ミリ。普通は台座に据えて眺めたりするものでしょう。(それはちょっと大げさだろ)それを13個、穴開けてつなげて、はいブレス。は?で、あまりのあたおかぶりに目が眩んで、買ってしまったのです。(やれやれ)18ミリのブレスなんて、ふつう水晶系とかタイガーアイとかくらい。お守りというかパワーストーン・グッズとかの品物らしい。翡翠をそんなことしますか?(してはいかんということもないだろ)もちろん、あちきにしては高い。とんでもなく高い。けれど一度目が眩んだものは止まらない。一晩悩んだけど、ついにキヨミズってしまった。(身の程知らずですな)岐阜・各務原のキラリ石さん。信州富士見の...あたおか翡翠

  • アメジストまたまた 番外

    これはついでの戯れ。けっこう前に買った「ファントム・アメジスト」という触れ込みのブレスレット。玉の色がばらばらで面白いと前に書きました。で一つ一つ。(しかし暇だね君は)玉の色が揃っているほうが装飾品としてはいいのだろうけど、こういうばらばらものは、その石のいろいろな姿がいっぺんに見られて楽しいものです。電車の中で一つ一つずらしながら眺めたりする。(へんなジジイ)手頃な値段でいろいろな石が楽しめるのでブレスレットはけっこうな数になってしまった。確かに変なオジジではある。(いっそ8つくらいいっぺんにつけて出掛けてはどうかね)しかし女でなくてよかった。ペンダントだの指輪だのとなったら確実に破産していたでしょうね。こうやって見てくると、アメジストの紫というのは、個体によっても、光の具合によっても、様々に見える。捉...アメジストまたまた番外

  • アメジストまたまた ④砂時計・フラワーなど

    今回は形で。「砂時計」風ダブル・ターミネイティッド。DTと書くと5ちゃん界隈では別の意味になるから危険。(よしなさい)ブラジル産。上と下に「砂」があるように見えるからそう呼ぶわけだけど、ちょっと中心線が薄くて完璧な「砂時計」とは言えないかな。でも実にかわいい。(オジジがそういう形容するのはちょっとどうかと)前にちらっと出したけど、アメジスト・フラワー。アメジスト・フラワーとは、ごく小さな母岩の周りに結晶が四方八方に拡がったもの。スライスされることもあって、中心に黒っぽい芯が見える。これは単なる放射状クラスターにも見えるけれど、裏にはちゃんと芯がある。色は薄めだけど、姿も光も実に美しい。大きいし。あちきは高いものは買わないので(買えない、だろ)結晶の姿が美しい標本というのはほぼない。その中でこれは結晶として...アメジストまたまた④砂時計・フラワーなど

  • アメジストまたまた ③ ゲレロ産・ブルガリア産・カナダ産

    今回は産地もので。ゲレロ産。「ゲレーロ」と書きたいけど現地音では伸ばさないみたい。ベラクルスと並ぶ名産地。CuteStoneさんで割とお安めで出ていたので。ベラクルスが少し薄めなのに対して、こちらはやや濃いめ。といってもウルグアイほど濃くはない。アメジストの典型的な色みたいな気がする。「きれいなアメジスト見せてよ」と言われたらこれを出すかもしれない。結晶が合わさっているせいで光や色が方向によって変わるのも面白い。ちょっと産地としては珍しいブルガリア産アメジストクラスター。色が淡くて彩度も低く、地味っちゃあ地味だけど、じいっと見ているとなんか不思議な気持ちになるんですねえ。紫自体そもそも不安定な曖昧な色。それが薄いと捉えどころがないというか茫洋というか、何色を見ているのかわからなくなるような。(意味茫洋)カ...アメジストまたまた③ゲレロ産・ブルガリア産・カナダ産

  • オーラライト23の23とは

    何だかよくわからない石なので、要点整理。・カナダ、スペリオル湖北部ローレンシア楯状台地にある原住民の聖地「CaveofWonders」で(あるいは一帯で?)発見された紫水晶。・H&E社のロバート・シモンズ氏やGeigerminerals社のデヴィッド・ガイガー氏が特別な「パワー」を持つ石として提唱した。・しばしば犬牙状結晶(ドッグティース)やファントム(山型成長層)が見られる。・下記の23種類の鉱物が内包されていると言う(だいたい顕微鏡レベル)。すべての結晶(個体)にこれらが含まれているわけではない。同じ場所から23種含有のものが出たらその個体が何も含まなくともこの名称を付けることができる。「パワー」は同等だとされる。【23の鉱物名】英語風表記五十音順アホーアイトAjoiteエピドートEpidoteカコク...オーラライト23の23とは

  • アメジストまたまた ②エッチド・アメジスト

    前記事のと同時にTheStoneofWAKOUさんから購入した「エッチ度」ではなく(よしなさい)「エッチド・アメジスト」。蝕像というやつね。ブラジル産。エッチド・アメジストというのはアメジストの中では割合高いけど、これはお安かった。色は淡い。アメジストは、淡い系と濃い系があるけど、あちきはどうも淡いものが好みみたい。複雑な形をしているので、角度によって姿が変わるし、輝く面もあちこちで現れては消えるしで、ぐるぐる回して見ていると楽しい。そして白熱灯光の透過では、ウイスキーのような色を見せる。なんかいい匂いがしそう。蝕像ものというのは繊細でとてもいいですね。うちにはアイスクリスタル、フローライト、ゴシェナイトといったのがあるけど、どれもきらきらと美しい。そのうちもっとダイナミックな蝕像アメジストに出会えたらい...アメジストまたまた②エッチド・アメジスト

  • アメジストまたまた ①60年前のアメジスト

    前に「アメジストは万民の宝石」と書きました。ほんとは違う言い方をしたかったのだけど、そう書くと非難轟々になりそうなのでやめる。まあ安くても美しいものがたくさんある。あちきなんぞには実にありがたい石です。色も濃かったり薄かったり、青っぽかったり赤っぽかったり、模様があったりインクルがあったりといろいろ。産地もたくさんあって、それぞれに特色がある。で、お手頃価格のものだとつい手を出す。同じ種類のものをたくさん集めるという嗜好はないしそんな経済的余裕もないのだけど、アメジストとアイオライトとムーンストーンはけっこうたまってしまった。(比較的お安いものばかりだね)ネタもなくなってきたので、そんなアメジストたちを総ざらいしようかと思いまして。石屋さんもお休みで皆さんお暇でしょうし。(自分と一緒にするな)まずは最近T...アメジストまたまた①60年前のアメジスト

  • 謹賀新年

    謹んで新年のお慶びを申し上げます。元旦はやっぱりサンストーン。去年も同じだったけど、別の石。これ、透過光。普通サンストーンはラメのキラキラを見るため反射光で見る。けどこやつは石の色自体がきれいなので、透過するとまさしくお日様。ラメもきれいなんだけどあちきの写真では写せない。ちょっと光を変えると別の妖しい恒星のよう。日本人には太陽は神様。「お天道様」と呼んで日の出日の入りには手を合わせて拝んだ。最近は地球温暖化とやらのせいか、少し疎ましく思う人も多い。日焼けはガンになるとかもね。太陽はあちきらの目では燃える玉だけど、振動数の違う次元では太陽は「住める土地」であり、そこには「太陽人」が住み活動している。彼らは太陽系全体、地球や金星を始めとする惑星生命を見守り養っている。つまり人間にとっては神に等しい存在である...謹賀新年

  • おおつごもり

    一年も終わりですね。いやあ、とんでもない一年。疫病と戦争というのは黙示録的世界ではないですか。けれど社会は崩壊していない。人々はだいたい普通に暮らしている。すごいものですね。大晦日にふさわしい石……なんて、ないですわな。で、これまで登場しなかった諸君の中から、一つ。ゴシェナイト・スケルタル。無色透明のベリル(緑柱石)の蝕像。澄んだ氷のよう。何があろうとこういう澄み通った心でいたい。侵蝕を受けてもなお、いやそれがゆえにより精緻精妙に輝きたい。お付き合いくださった方々、ありがとうございました。よいお年を。おおつごもり

  • 主な鉱物の比重リスト[おべんきょノート]

    重たい石というものがある。科学的に言うと比重が大きいということね。(そんなん誰でもわかるわい)手に持ってずっしりと来る石というのはいい。まあ逆に軽いのも面白いけど。けど、石集めしていてあんまり比重ということは気にしない。意識するのは鉛の鉱物くらいかな。翡翠なんてずっしりとした感じがあるから重いんじゃないかな、などと思ったりもして。で、ちょっと調べてみた。鉱物全部をリストアップするわけにも行かない。石集めでよく聞くものを勝手に選んでリストにしてみました。◆とにかく重い連中プラチナ21.5金15.2~19.3銀8.9水銀13.5純鉄は自然界にないけど7.8くらい。まあね、そりゃそうだの世界。◆鉛は重いガレナ7.6セルサイト6.6パイロモルファイト7.0ガレナ。重くてピカピカしてとてもいいです。パイロモルファイ...主な鉱物の比重リスト[おべんきょノート]

  • クリノヒューマイト

    クローン・ヒューマノイドだと?(ちょっと違い過ぎるだろ)はあ。ヒューマイトというのは人名ヒューム由来なのね。ヒュームといえばあの「懐疑主義のお化け」。「99回やって同じ結果が出ても100回目は違うかもしれない」とかね。あちきなんかは電卓で計算すると3回やって3回とも違う。(それ懐疑論と違う)人間の懐疑精神というのは恐ろしい刃で、とことん疑うと何も証明できなくなる。5分前には世界は存在しなかったとかね。いやあちき自身が本当に存在するのかどうか。(何の話だよ)でもこのヒュームさんは全然違う人みたい。(要するに全然関係ない話ね)まあとにかく変な名前ですね。「新鉱物」「レア」っぽい扱いを受けているらしい。***Clinohumite。和訳すれば斜ヒューム石。(Mg,Fe)9(SiO4)4(F,OH)2。ネソ珪酸塩...クリノヒューマイト

  • ピーコック・オア

    昨日、ちょっと肉体労働をして疲れたので久しぶりに銭湯へ行ったら、「ゆず湯」だった。ああ、冬至だったのね、と。いい香りで嬉しかったですねえ。というくらいで、日本ではあまり冬至のお祭りというのはない。ゆず湯に入るというのはお祭りではないですな。太陽様が「復活」する日なのに、なぜだろうとちょっと不思議。地方へ行くと「里神楽」というのがあってなかなか素晴らしいのだけど、あれは冬至のお祭りじゃないしね。そういう意味では、クリスマスはありがたいものかも。あれがなかったら冬はひどく地味になりそう。去年もクリスマスにかこつけて「クリスマスツリーの石」と題してビスマスを取り上げましたけど、今年も悪乗りで。ピーコック・オア。孔雀の鉱石。ちょっとド派手だけどきれい。ピーコック・オアというのは通称で、鉱物は斑銅鉱ボーナイトBor...ピーコック・オア

  • 琥珀

    ちとネタ切れで更新が少なくなってますね。わざわざ訪れてくださった方には申し訳ごじゃりません。(一応気にしてるんだw)***「阿房列車」という名作で鉄オタの道を拓いた内田百閒大先生のエッセイに「琥珀」というのがある。幼い内田栄造君は琥珀という石が松脂からできるということを知った。栄造君の家は造り酒屋なので樽の隙間を塞ぐための松脂が置いてある。職人にそれを溶かしてもらって、地面に穴を掘って埋めた。けれどわくわくして夜も寝られない。翌朝早々に寝床から抜け出して地面を掘り返してみた、というもの。……ダイジェストにすると全然面白くないね。(名作随筆というのはそういうものだ)琥珀はしばしば「宝石」扱いされるけど、鉱物ではない。じゃあ何だ、と言われると戸惑う。化石?化石というのは何だ、と言われるとまた戸惑う。まあ要する...琥珀

  • ラズライト:ラピスラズリの謎

    変な石を買ってしまった。ミネラルクエストさんより、「ラズライト」。マットな質感で、深い青のパステルの塊みたいでなかなか美しい。なんと千円台。産地はKokshaValley,KuranwaMunjanDistrict,Badakhchan,Afganistanとある。Rラズライト(Lazurite)、青金石であって、Lラズライト(Lazulite)、天藍石ではない。めんどいですね。西洋人も間違えるらしい。で、首を突っ込みたくなかった話に鼻先を突っ込まざるを得なくなった。「ラピスラズリ」。また話が長くなりますよ。(やれやれ)***ラピスラズリ(Lapislazuli)は装飾品や顔料原料として古来有名な青い石。アフガニスタンのバダクシャンが歴史的な産地だが、現在はいろいろなところで採れる。で、これをめぐってはい...ラズライト:ラピスラズリの謎

  • 池袋

    東京ミネラルショーへ行ってきました。ちょっと迷った。迷子になったのではなくて、行くかどうか。人がいっぱいの所に行くのも、人と接して買い物をするのも、あまり得意ではない。人間が繊細にできているもので。(嘘をつきなさい)おじぇじぇもなくて、購買欲は落ちているし。(それが本音でしょ)浅草のフリマは用事もあって見送ったけど、まあこれは最大イベントだし、と思って、勇気を振り絞って(大げさなw)行ってきました。去年も書いたけど、まあでかい。ただ人出がそれほどではなかったのは幸い。こうでかいと、少し茫然としてしまう。内田百閒先生の随筆に台湾旅行の話があって、大きな製糖工場を訪れたところ、一角に砂糖が無造作に積まれている。「蟻は来ないのか」と聞くと、「これだけ多いと蟻も諦めるみたいです」と言われたという。その蟻になった気...池袋

  • ゼノタイム

    イットリウム?何じゃそれ。ああ、YAGというのがあったな。イットリウム・アルミニウム・ガーネット。人工宝石で現物は見たことがないけどなかなか美しそう。しかしイットリウムって何じゃ?希少金属か?と思いきや、地殻にはけっこうある。質量比で29ppm。鉛や銀よりはるかに多い。遷移金属で希土類、つまり「レアアース」に属する。とのこと。(わかってないのねw)発光体とか超伝導体とか用途はいろいろ。人体にも微量含まれるが働きは不明。ありゃ、あちきの中にもあるのかよ。ゼノタイム(Xenotime)はイットリウムの硼酸塩。YPO4。この奇妙な名前は「kenotime=虚しい名前」の「誤植」によるものだという。込み入った話なのでこちら参照。普通に読んじゃうと「異時間」ですな。素敵な名前ではないですか。(ギリシャ語と英語のちゃ...ゼノタイム

  • 食ったらうまそうな石

    んなものがあるわけがない。あるわけがないが、人間の味覚とか毒性とかいうことをとっ外して、石を喰らう生物というか存在があるとしたら、どんなものがうまいと感じるだろう。(どういう……)フローライトなんぞは、希土類が入って味は面白いけど、軽すぎてつまらんと言うかもしれない。スナックですかね。カルサイトなんかも。アメジストは鉄風味が効いてとろーりとして美味か。デヴィリン・セレナイトなんかは砂糖菓子みたいで楽しいか。そう思いつつ、コレクションケースを眺めてみる。石たちが心なしか脅えているように見える。だいじょぶ、俺は食わないよ。(そんなこと言わず食べてみたらどうだ?)そうねえ……マンガン系は案外いいかも。ロードナイトやロードクロサイトが他の鉱物と混じったものは、ずっしりとして、甘みもあって、食べでがありそう。マンガ...食ったらうまそうな石

  • ピンク・タンザナイト

    タンザナイト。人気の石ですねえ。鉱物としてはゾイサイト(灰簾石)だけど、タンザニア・メレラニヒルで出る青く透き通ったものをティファニーがこう命名して大々的に売り出した。ただし加熱して青くしたものも多い。青は含まれるバナジウムのせいだとされている。ちなみにゾイサイトで赤いのはチューライト。こちらはマンガン含有。というのが基礎的なお話。石集めを始めた頃、「やっぱ欲しいよね」といろいろ探った。なんか大資本の術中にはまったみたいで気分はよくなかったけど、青い石は好きだし。美しいものは当然高い。で、取り敢えずは手の届くところからと、お安いタンブルを買った。透明度はあまりない。でも青の色がきれいだからこれでいいか、と。強い光だとけっこう鮮やか。ところがその後、クリスタルワールド五反田店さんでなんと5個で800円の原石...ピンク・タンザナイト

  • 主な含水鉱物

    含水鉱物とは、主に加水(熱水)変成によってできる、OHやH2Oを含んだ鉱物。以下はそのうちよく知られているもの。(「含水鉱物」という記事はネットでほとんどないので、ひいこら言いながら取り敢えずまとめ。暫定。)*[SGr]はスーパーグループ、[Gr]はグループ。1.雲母[SGr](の多く)詳細省略2.角閃石(Amphibole)[SGr]ホーンブレンド(普通[苦土]角閃石)[Gr]Ca2(Mg,Fe,Al)5(AlSi7O22)(OH,F)2アクチノライト・トレモライト(緑閃石・透閃石)[Gr]Ca2(Mg,Fe)5(Si8O22)(OH)2アルベゾナイト(アルベゾン閃石)[Gr]NaNa2(Fe2+4Fe3+)Si8O22(OH)2グロコフェン(藍閃石)[Gr]Na2(Mg,Fe)3Al2(Si8O22)...主な含水鉱物

  • セラフィナイト

    サーペンティンのところでスティヒタイトの話が出て、そのついでにクリノクロアの話が出たので、ついでに。つか、クリノクロアって何だったっけ→ああセラフィナイトがそれかあ、となったので、セラフィナイト。(なんかだらしない連想だな)まあ、だんだんネタがなくなってきたのもあるし。だいぶ前にセルフさんで買った18ミリの丸玉。セラフィナイトはクローライト(緑泥石)の一種クリノクロアの商品名。もっぱらロシア産で、天使の羽根のような模様があるから。クリノクロアは(Mg,Fe)5Al(Si3Al)O10(OH)8。玄武岩が低温変成してできた緑色片岩の主要鉱物。だいたいこんな感じかな。マントルのマグマ=橄欖岩→玄武岩→緑色片岩→蛇紋岩蛇紋岩が「橄欖岩の水煮」だとすると緑色片岩は「玄武岩の水煮、ただし低温調理」かね。(……水煮ね...セラフィナイト

  • サーペンティン/ボーウェナイト/スティヒタイト

    サーペンティン(Serpentine蛇紋石)。蛇紋石とか蛇紋岩と言われると、ありふれた石じゃない?と思ってしまう。ところがどっこい。(古っ)美しいのです。ロシア産。24ミリ。セルフクリエイションさんより。こういう緑が主体で、いろいろな模様が入る。緑は黒っぽかったり黄色っぽかったり。磨き石にすると、石の内部の複雑さがあらわになって、とても美しい。原石志向のコレクターさんは興味を持たないかな。サーペンティン(蛇紋石)は詳しく言うと、アンチゴライト(Antigorite)(Mg,Fe)6Si4O10(OH)8クリソタイル(Chrysotile)Mg6Si4O10(OH)8リザーダイト(Lizardite)クリソタイルと同じ(異形)の総称。あれ?この名前、どっかで書いたな。ああ、デューイライトのところだ。サーペン...サーペンティン/ボーウェナイト/スティヒタイト

  • クリーブランダイト

    Cleavelandite。Na(AlSi3O8)。1823年に、ヘンリー・ブルックスによって、鉱物学・地質学者パーカー・クリーブランドに因んで命名された。アメリカ・オハイオ州のクリーブランド(Cleveland)とは関係ない。ちなみに地名の綴りは「新聞見出しに収まらないからaを削った」のが固着したらしい。(余計なことを)しかしその後、組成的には「アルバイト(曹長石)」だと判明。結晶が板状の特殊な形をしているが、何をもって「クリーブランダイト」の定義とするかははっきりしていない。要するに「アルバイトの変種で、板状結晶のもの」ということ。ジオード中に群晶として出ることが多い。まあ、レア。そもそも純粋なアルバイトというのも案外ない。加えて結晶が特徴的で、時に美しい薄青を帯びたりするので、一部では人気があるらし...クリーブランダイト

  • アンデシン:うーむ

    アンデシン。中性長石。またややこしい長石。何度書いても覚えない。(老化でしょw)アンデシンは、「斜長石=プラジオクレース」の一種で、アルバイト(曹長石)とラブラドライト(曹灰長石)との中間。(プラジオクレースは覚えたんだw)よく出ているのは、「レインボー・ムーンストーン=アンデシン・ラブラドライト」というもの。透明度が高くて色種類が多いものは、実に美しい。あちきの大好きな石です。こちら。アンデシンとラブラドライトが層をなしていて、それが七色の光を作るのか。詳しいことは知らない。ラブラドライトのラブラドレッセンスは「ラブラドライトとオリゴクレースが薄い層を作っているから」という説明をどこかで読んだ。オリゴクレースはアンデシンよりさらにアルバイト寄り。ううむ、よくわからん。(わからんことを書くなよw)「透明な...アンデシン:うーむ

  • ダイオプサイド:輝石のわちゃわちゃ

    これほんとにダイオプテーズと混同しやすい。どちらもクロムを含むと緑になるし。しょっちゅう間違える。和名だと透輝石と翆銅鋼で全然違ってわかりやすい。こういうところ、漢字というのは便利ですね。(いつも和名に悪態ついているくせにw)ダイオプサイドは前にオレンジカルサイトとの共生標本を買ったのだけど、結晶が小さくて欲求不満だった。で、エヌズさんの25%オフで新たに。これは石墨付着があるけど、単結晶で23ミリと立派。色は薄いけれど、透き通って美しい。石墨が方向によって銀に輝いたりするのもいい。単にスカッと透き通っているのではなく、内側に微細なわちゃわちゃがあって、それが独特の輝きを作っている。そのわちゃわちゃが結晶の稜線にギザギザ模様を描いている。紫外線でオレンジに蛍光する。クンツァイト・ヒデナイトと同じ。(埃をち...ダイオプサイド:輝石のわちゃわちゃ

  • コキンバイト

    コキンバイトCoquimbite、コキンボ石。AlFe3(SO4)6(H2O)12・6H2O以前はFe2-xAlx(SO4)3・9H2O(x~0.5)、またはFe2(SO4)3・9H2Oとされてきたが、2019年にIMAによって再定義。Alは必須。(mindatより)1841年にアウグスト・ブライトハウプトによって発見、原産地チリのコキンボ州から命名。コキンバイトはグループ名でもあり、以下のサブタイプを含む。アルミノコキンバイトAl2Fe2(SO4)6(H2O)12・6H2OパラコキンバイトFe4(SO4)6(H2O)12・6H2O(同形)色は多様。世界各地で産出するが、近年採掘されているペルー産は美しい菫色を呈する。冷水および冷鉱酸に可溶。極度に乾燥した空気中では白色粉末として風解する。(なんか今回はや...コキンバイト

  • 休憩

    またちょっと旱魃なので少しお休みすることになると思います。一週間くらいしたら、かつ生きていたら、また始めるつもりです。そしたらよろしくお願いします<m(__)m>文字だけじゃつまらんから、ユークレースの青でもあしらって。休憩

  • 鉱物の国・勢力図① 4つの種族

    *前に書いた「貧石流鉱物分類」があまりにもぐだぐだだったので再整理。鉱物の分類というのは、ややこしい。鉱物というのは、元素鉱物(金・銀など)を除いて、「プラスイオン」(カチオン、主に金属類)と「マイナスイオン」(アニオン、××酸など)の合体(錯体、塩[えん])である。で、鉱物分類は「アニオン」の種類によって決めている。ケイ酸塩鉱物とか炭酸塩鉱物とかハロゲン化鉱物とか。ちなみに結晶系による分類は鉱物学では重要なのだろうけど、素人にはあまり役に立たない。晶系と実際の結晶の形なんて違うことが多いし。で、名前ばっかりを羅列しても、全体像がわからなくて、うまく捉えられない。覚えられない。そこで、全体見取り図というか、大ざっぱな構図を作る。そして覚えやすい名前を付ける。そうするとイメージ的にとらえやすくなる。そして「...鉱物の国・勢力図①4つの種族

  • 鉱物の国・勢力図② 与党六派(ケイ酸塩鉱物)の著名鉱物リスト

    与党ケイ酸塩鉱物の六派は、ネソだのイノだの言われると訳わからん。こういう意訳を付けるとわかりやすい。派閥の違い、つまりケイ酸結合の違いは、案外その鉱物の特色を決定している。(以下は有名な鉱物のみ。)◆単独派(ネソ)ペリドット(Mg,Fe)2SiO4トパーズAl2SiO4(F,OH)2ガーネットX3Y2(SiO4)3カイヤナイトAl2SiO5(アンダル―サイト、シリマナイトは異形)ジルコンZrSiO4スフェーン(チタナイト)CaTiSiO5ウィレマイトZn2SiO4フェナカイトBe2SiO4ユークレースBeAlSiO4(OH)ペリドット(オリヴィン、橄欖石)は、マントルの基本構成物質。ペリドットもトパーズもガーネットもジルコンも非常にベーシックな鉱物で、単独派の特徴はそのあたりにあるらしい。カイヤナイトはち...鉱物の国・勢力図②与党六派(ケイ酸塩鉱物)の著名鉱物リスト

  • 鉱物の国・勢力図③ 野党(非ケイ酸塩鉱物)2派

    非ケイ酸塩鉱物というのは比較少数派。野党。野党だからしょぼいというわけではない。個性豊かなのがたくさんいる。大集団もいる。どこぞの野党とは違う。(いいのかそんなこと言って)何より、ケイ素を頑なに拒絶している、その心意気が格好いい。痺れる。これも2つに分ける。3-1.穏健派――酸素酸塩(炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、その他○○酸塩)鉱物3-2.急進派――その他、硫化、酸化、水酸化、ハロゲン化鉱物酸素酸塩派というのは、ケイ酸が「ケイ素+酸素」なのと同様、炭素+酸素、硫黄+酸素…という「酸」がアニオンになっているということだから、まあケイ酸塩とそう遠くないということで、だから主流に近い穏健派。急進派はそうではなく、もろ陰イオンと塩基がぶつかっている。野党は多くないし、並べてみると「おお?」と思うことも多いので、有名...鉱物の国・勢力図③野党(非ケイ酸塩鉱物)2派

  • 翡翠番外編 ロシア翡翠とネフライト

    原宿のコスモスペースさんで買ったプチプラ品の翡翠。一つは、ロシア翡翠。翡翠はあちこちで採れるらしいけど、ロシアも結構いろいろな翡翠が出る。まあ今はこの国名にあまり触れたくないけど。中でも青いものは「ダイアナイト」という商品名が付けられてえらく高価。この命名、あのダイアナ妃に因んだものという話がある。本当かしら。不吉と取られないかな。(余計なことを)これは1000円の緑の小さな磨き石。透明度がまったくない。河原に落ちている石じゃない?と言われると返答に窮する。しかしですな、クローズアップしてみると、美しい結晶がきらきらと光る。色合いも独特だし、なかなかいいと思うのです。「産地関心」以外にこれをわざわざ買う人がいるとはあんまり思えないけれど。***もう一つはネフライト。さあややこしい石が出てきた。(また首突っ...翡翠番外編ロシア翡翠とネフライト

  • 原宿でプチプラざんまーい

    (また不埒なタイトルを)先日、用事があったついでに原宿のコスモスペースさんに寄った。(ほんとについでか?)前にも書いたけど、老舗で、種類が豊富。磨き石が中心なので今どきのマニアの皆様の路線とはちょっと乖離があるかな。それなりのお値段の美品も多い一方、超廉価版なんかもあってとても面白いのです。金欠なので「見るだけ」などと言い訳していたけどその言葉は猫の屁のように無意味。(下品ですな)ユーディアライト磨き石、1000円。ロシア翡翠カボッション、1000円。レインボーオプシディアン・カボッション、1000円。ラリマー原石、1500円。ダンビュライト磨き石、500円。ネフライト・カボッション、300円(!)〆て5300円、消費税入れて5830円也。縁日の夜店で散財した気分。楽しいですよ、このお店。愛想はないけど。...原宿でプチプラざんまーい

  • 翡翠×UVライト

    この前買ったミャンマー産翡翠原石なんですけど、他の石のついでにちょっとUVライトで照らしてみました。「はあ、別に蛍光しないか」と思ったのですが、おいちょっと待て。通常光の緑色とほぼ同じ光で光っている。だから蛍光なしと判断したわけだけれど、これはおかしい。反応なしの石はもっと暗く見える。このUVライトは可視光も出しているけれどその反射光とは明らかに異なる。蛍光?一般的に翡翠は蛍光しないと言われているけど。うーむ。で、ほかの翡翠も照らしてみた。ロウカンは、真っ暗。何も見えない。ブレスレットは、ぼんやりと光る。これも通常光と似た色。高等明度のカボッションも、若干光る。ただし緑のものは薄い青になり、ラベンダー翡翠はごく薄い緑。色の濃いものも同様。ラベンダー翡翠は、青っぽい緑。糸魚川ものはどうか。ごくごく微弱ではあ...翡翠×UVライト

  • たまのしずく ハイアライト

    無色透明です。遊色はありません。蛍光します。で?という感じで、ハイアライトにはあまり関心はなかった。ところが、ミネラルクエストさんのサイトで、どどっと出た。そのうちの一つが妙に目を引いた。ころころっとして透明なものが固まっている。値段も高くない。で、ぽちっ。メキシコ産。この一つ飛び出した丸い玉が何とも素敵。ハイアライトの売りである蛍光は、鮮やかな緑で出る。ウランなどが微量に含まれているせいらしい。この色はとてもいい。和名は玉滴石。いい名付けですねえ。珍しく。(また悪態を)「ぎょくてきせき」だけど、あちきは「たましずくいし」と読んでいた。今もそう読んでいる。たまのしずくか、しずくのたまかわからないけど、水滴がそのまま固まったよう。実際にシリカ水溶液がぽたりぽたりと落ちて固まったのではないかと想像したけど、よ...たまのしずくハイアライト

  • カールトナイト(カーレトナイト)

    Carletonite。オタワにあるカールトン大学にちなんで名付けられたものなので、「カールトナイト」が正しい。採集地のMontSaint-Hillaireは「モン・サン=ティレール」ないし「モン・サン=チレール」であって、「サン・チラール」ではない。検索すると「もしかしてモン・サンチラール?」とかグに言われるけど、そうじゃねえよ。そっちが間違えてるんだよ。なんでこんな間違いをするの?そしてその間違いを踏襲するの?いい加減にしてほしい。(そんなに怒るなよ)シャッツク石だのモンブラ石だのデュモルチ石だの、どうしてこう(もうやめとけ)はい、気を取り直して。稀少石の宝庫モン・サン=ティレールの石がやってきました。あまり産地とかに詳しくないあちきでも、ツメブとここは知っている。詳細はめんどいので別項で。カールトナ...カールトナイト(カーレトナイト)

  • モン・サン=ティレールとその固有鉱物【メモ】

    モン・サン=ティレール(モン・サンチレール、MontSaint-Hilaire)は、ケベック州南西部のモントリオール(モンレアル)近郊にある9つのモンテレジオ丘陵の1つ。名前は帝政ローマ末期のポワティエ(現フランス)司教・聖ヒラリウスから。約1億3000~2000万年前に3回にわたってマグマが海底堆積岩の地下2000メートルに貫入し隆起、その後数百万年にわたる氷河の侵食によって堆積岩層が削り取られ、現在の地形になった。山というよりは大きな丘。マグマに含まれる多様な元素と高圧熱変成のため、鉱物種も多く、333種が確認され、うち50がここでのみ産出する固有種である。(参照:フランス語版ウィキペディア、モン・サン=ティレールの項)日本語版としてはこちらの記事の後半に詳しい説明あり。「固有鉱物の宝庫」とよく言われ...モン・サン=ティレールとその固有鉱物【メモ】

  • クリスタルワールド御徒町店

    五反田が閉店となって、御徒町店が2階へ拡張して開店。どんなになっているか、と行ってみました。(珍しくアクティブw)1階はポピュラー品。2階が原石とか国産鉱物とか。まだ整理がついていなくて、階の専属店員もいなくて、とドタバタのご様子。でも、一角に県別に分けられた国産鉱物の棚があって、聞いたこともない石があったりして、なかなか面白い。あちきは勉強も情熱も不足ですけど、そういう方面の人にはいいかもしれない。前にも書いたけど、クリワさんは、美麗結晶ばかり並べるようなスタイルではなくて、いろいろな種類を安く売るという路線のよう。高価なレアストーンの廉価版があったりして、実にありがたいのです。これは3000円のアレキサンドライト。6ミリほどのものだけど、色はなかなか澄んでいて、透明度があって、あちこちきらきら輝いて、...クリスタルワールド御徒町店

  • 耽美主義への回帰

    若かりし頃、美しいものが好きでした。(はるか昔の物語)文学にしろ美術にしろ音楽にしろ、自分が美を感受できるものに耽溺していました。むしろそういうものは名作とか正統的なものではないものですけど。山の美も好きで、山歩きを時々していましたし、山岳写真のカレンダーはいつも眺めていました。人生なんぞ生きたくない、こうやって美に浸っていたい。そんなふうにすら思っていたものです。(肺病詩人の生まれ変わりかな)その後、まあ何とか人間として、穴に足突っ込んだり壁に頭をぶつけたりしながら、生きてきて。(まあよく生きてこれたね)中年後期になった頃、思ったのでした。「もう美を感受する力がなくなったなあ」芸術しろ風景にしろ女性にしろ(こら)、美に強く心を動かされることがなくなった。何でなのかはわからない。年を取るというのはそういう...耽美主義への回帰

  • 質感の魔力:翡翠

    五反田半額セールでひそかに狙っていたものがありました。売れてしまうかもなあ、だったら縁がなかったと諦めるか。などといささか冷や冷やしながら行ってみると、あったあ。翡翠のブレスレット。ミャンマー産で若干透明感がある。12ミリA品。A貨、つまりワックス以外無加工ということでしょう。諭吉を越えるものなので、本来は守備範囲外。けど半額だったらOK。で、買わせていただきました。ありがたやありがたや。しかしさあ、12ミリ丸玉が17個でこの値段って、考えてみれば安くないですか?カボッション一つでも結構するのに。なんかブレスというのは奇妙。どうも、あの緑の「ややロウカン」を手に入れて以来、翡翠というものに魅入られたようになっていまして。その後、ミニミニ・ロウカンを手に入れ、さらに少し色の濃いもの、そして糸魚川産のものも新...質感の魔力:翡翠

  • シバリンガム

    こう書かれると何のことだかわからない。シヴァ・リンガ。シヴァ大神のチンコ。(もうちょっと穏当な表現にしたらどうだ?)五反田さんで売っていたのは知っていたけど、パスしていた。閉店セールで失礼ながらついでに小さいものを一つ。何と250円。(値段を強調しなくてよろしい)小さいのが好き、というわけではない。(こら)材質的にはアゲートっぽいけど、柔らかさがある。堆積性のものか。茶色の模様は鉄分由来らしい。それをサナギっぽい形に磨いたものだけど、まあいわくが深い。シヴァはヒンドゥー教でブラーフマー、ヴィシュヌーと共に三主神とされる神様。実際はもっとややこしくてわけわかめ状態。とにかくものすごく人気のある神様。仏教では大黒天。なんでそのチンコか、というとまたいわくが深い。《インドで崇拝された男根像。男根崇拝は、アーリア...シバリンガム

  • リディコータイト

    もひとつ五反田セール品。リディコータイトが500円!なあほな。リディコータイト(Liddicoatite、リディコート電気石)は、リチア電気石(エルバアイト)の一種で1977年に発見された新鉱物。正式鉱物名としては未承認らしい。このあたりはめんどいからパス。ほんとトルマリンは種類も名前もカオスで、わけわからん。知らん。一応標準的組成はこんな感じらしい。エルバアイトNa(LiAl)3Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)4リティコータイトCa(Li2Al)Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)4ちなみにエルバアイトはエルバ島で発見されたことによる命名だから、エルバアイトが正しいのであって、エルバイトはちと不適切か。もう定着しちゃってるみたいだけど。リディコータイトが有名なのは、いわゆる「ウォーターメ...リディコータイト

  • エピドート

    またややこしい石。エピドートEpidoteは、グループ名であり、また単独鉱物名。ソーダライトなんかもソーダったけど(やめれ)こういうのめんどいからやめてほしい。【エピドート・グループ】二種類の陽イオン+(Si2O7)(SiO4)O(OH)ソロ(双結)珪酸塩・エピドート(緑簾石)[Ca2][Al2Fe3+](Si2O7)(SiO4)O(OH)・ゾイサイト(灰簾石)[Ca2][Al3](Si2O7)(SiO4)O(OH)赤はチューライト、青はタンザナイト・クリノゾイサイト(斜灰簾石)・ピエモンタイト(ピーモンタイト、紅簾石)・アラナイト(褐簾石)低温~中温の変成岩に見られる基礎的な鉱物。命名はかのアユイさん。古くから知られていたが、1865年にオーストリア・ザルツブルク州のクナッペンヴァンド鉱山で巨大な美結晶...エピドート

  • エクロジャイト

    五反田お別れセールの石。まずはエクロジャイトEclogite。前々から欲しかった石。あまり普通の店では見ない。高圧変成岩。ノルウェー産。《高温高圧下でできた変成岩(広域変成岩)。赤色の柘榴石(鉄礬柘榴石〜苦礬柘榴石)と緑色の輝石(オンファス輝石)を主成分とするため、榴輝岩(りゅうきがん)ともいう。化学組成は玄武岩とほぼ同一であり、玄武岩質の海底プレートが沈み込み、高圧により変成して生成したものといわれる。》ウィキペディア《非常に高温高圧の変成作用(600~800℃、1万~数万気圧)ででき、ざくろ石類(ややマグネシウムを含むアルマンディン)、単斜輝石(主に透輝石)などからなり、緑れん石や石英なども含まれることがある。また、滑石とひすい輝石の共生体や藍晶石とひすい輝石の共生体などの特殊な鉱物組合せが存在したり...エクロジャイト

  • さらば五反田

    クリスタルワールド五反田TOC店。東京卸売センタービルが近く建て替えされることになり、9月25日で閉店。御徒町へ移転。ほんとにこちらのお店には短い間ですがお世話になりました。新米なのでいろいろな石が欲しい。だから高いものは買えない。そんなあちきは、こちらであれこれ購入いたしました。ちょっと鉱物マニア向けっぽい店づくり。美麗で高額な結晶を集めてというタイプではない。けどとにかく安い。100円200円からある。これは150円のゾイサイト・アクチノライト。ちょっと暗い、倉庫のようなお店で、「なんか面白いものないかなあ」と探るのは、とても楽しい時間でした。2時間くらい平気で経つ。その後シロクマカレーを食べて屋上で自販機のコーヒーを飲む。実に幸せな時間でしたねえ。涙。(うそつけ)で、最後の四日間は50%オフセール。...さらば五反田

  • ロゼライト

    クリスタルワールド立川店さんのツイッターで新入荷商品が告知されていて、その中にロゼライトがあったので、行ってみた。で、けっこう大きな結晶がついているものが比較的お安くあったので購入。(石禁じゃなかったのかよ)クリワさんは(いいのかその略称)立川も五反田も、美麗結晶派ではないけど珍しいものを安く売ってくれているので嬉しい。モロッコ産。強い光を当てると、素晴らしく美しい赤が出る。飛び出している複合結晶は1センチくらいあって、にこにこ。(何だよその形容は)ロゼライトは、コバルト含有の砒酸塩鉱物。Ca2(Co,Mg)(AsO4)2・2H2O。名前は人名由来でバラのローズとは関係ない。同じくコバルトの砒酸塩にエリスライト(コバルト華、Co3(AsO4)2・8H2O)がある。エリスライトは濃くて少し紫がかった赤が美し...ロゼライト

  • 「推し」石3つ

    ブログ1周年ついでに。まだまだ新米なのにおこがましいですけど、これまでの歩みを振り返ってみて、「この石は『いいですよお』と宣伝したい」というのがいくつかあります。今風に言うと「推し」ですかね。第一は、やっぱり「レインボー・ムーンストーン」。個体によって差異はあるけど、透明で多彩な色が浮かぶものは、実に素晴らしい。オパールのような派手さはないですけど、ぼわあっと揺らめく色彩がとても幻想的。カット石よりカボッションの方がいいとあちきは思います。これは新宿紀伊国屋内東京サイエンスさんで購入のもの。諭吉手前とお高かった。「ブルー・ムーンストーン」も美しいですけど、よほどいいものでないと「おおすごい」とはならないかも。第二は、「プレオクロイック・コーネルピン」。透明で方向によってカラーチェンジするもの。あまり知られ...「推し」石3つ

  • 1周年

    ブログ開設から365日になりました。(おめでとさん)お花のかわりに、たぶんうちで一番美しい結晶。アメジストフラワー。ぱーん、ぱーん。花火の音です。(大げさな)貧老につき何にもプレキャンはありません。(ブログではしないだろ普通)ひと月坊主で終わるかとも思ったけど、よく続いたもので。(まったく)記事数215。よくしゃべったもので。(まったく)。大したものはないけど数はある、というのはあちきのコレクションと同じかな。(まったく)おい。これまで集めた石の数は500くらい、種類は180くらい。多いか少ないかは知らない。外から見ればガラクタの山かもしれないけれどあちきにとっては至上の宝物。***ブログをやってきて、面白くおべんきょしたこともあります。「石はどうやってできるか」「カルサイト・アラゴナイト問題」「バイキン...1周年

  • 黒部の孔雀石

    とんでもないものがやってきました。黒部の孔雀石。といってもマラカイトではない。地元でそう呼ばれているとのこと。組成的にはアゲートないしはジャスパー。信州富士見の名取貴石さんのサイトで見て、何か面白そうで高くなかったのでぽちっ。ほとんど知られていないのではないでしょうか。超レアストーン、というのは大げさだとしたら、超ローカルストーン。ネットで調べたところ、扱っているのは名取さんとその姉妹店の岐阜・キラリ石さんのみ。包みを開けてびっくり。でかくて重い。237グラム。いかにも岩石らしい岩石。ぱっと見は暗い色で、うーむと思ったけれど、強めの光を当ててみたら、唖然。いやすごいですねえ。現在、キラリ石さんに原石と磨き石が出ています。でも写真で見る限り磨き石はちょっとどんよりした感じがある。もしかしたら原石のままのほう...黒部の孔雀石

  • 謎の石スコロライト

    鉱物名ではない。アメジストに加熱などの処理を施したもの。しかしその処理方法は企業?秘密で、わかっていない。2度加熱するという説がある一方、そうではなく放射線照射して加熱したものという説もある。謎で面白い。夕星庵さんで美しい色のものがあったのでぽちっ。写真にはなかなか乗らない色。光源によってもっと薄くなったり赤みがかったりする。カットのせいか、金色の輝きがきらきらと出る。どういうことなのかはわからない。美しい。アクセサリーにしたら映えそう。ラベンダーアメジストとも言うとよく説明にはあるけれど、あちきが持ってるさざれ石の「ラベンダーアメジスト」とは透明度も色合いも違う。さざれ石に放射線処理なんかしますかねえ。これはこれですごく美しい。似たようなシルキーラベンダーのものに「シリウス・アメジスト」というのもある。...謎の石スコロライト

  • ミニミニ・ロウカン

    両国でミネラルザワールドという展示即売会があり、ミャンマー翡翠専門店ヤギトレーディングさんが出店しているというので、行ってみた。このお店、ツイッターで美しい翡翠の写真をたくさん上げているけど、店舗もネットショップもないから見られる機会は限られている。ザワールドというのは知らなかった。こういう展示即売会はいくつもあるのですねえ。石フリマなんかも加わって、東京にいるとけっこう頻繁に行けることになる。その分散財の機会も増えるけど。このところ、ミャンマー産高透明度翡翠に魅入られていて、ロウカンとか氷翡翠とか、実物を見てみたい。まあ手が届かない値段だろうけど、もしかして氷翡翠の小さなものなら何とかなるかもしれない、などと思った次第。***まあ、すごかった。緑、無色はもちろん、ラベンダー、オレンジもある。ただ糸魚川産...ミニミニ・ロウカン

  • 非宝石系ルース

    ヘミモルファイトもそうだったけれど、普通は鉱物標本として見るような「非宝石系」の石が、ルースになると、意外に素晴らしかったりする。アンダルサイト。アキシナイト。両方とも方向変色(光学的異方性)を見せるので、多様な色がきらきらと現われては消える。実に美しいです。エンスタタイト。大きめルースで、キャッツアイが出る。もともとごつい、いかにも基礎鉱物らしい石だけど、こうやってルースになると、案外稀少石に見える。宝石系のルースというのは、色が鮮やかで透明度が高く、ムラやインクルージョンやクラックがないのが高評価される。そういうものは確かに美しいけれど、逆にちょっと面白くない気もする。これは非宝石系だけど、クロムダイオプサイド。カットルースなんて珍しいと思って、安かったから買った。色は独特の美しさがあるけれど、均一に...非宝石系ルース

  • ヘミモルファイト

    ヘミモルファイトというと、母岩付き結晶が普通みたい。けど、結晶が立派なものは高い。そうでないものは小さかったり、色がはっきりしてなかったりして、欲求不満になりそう。買おうかなと思ってやめていた。ところが先日、夕星庵さんでお手頃値段のカボッションが出た。すごく美しそうなのでぽちっ。届いた包みを開けて、おおっと声が出た。緑の石はいろいろとあるけど、こういう、明るくてしかも強すぎない、繊細なブルーグリーンは、あまり見たことがないような。透明感もある。たいへん魅了されました。結晶ものより美しい、とも。ヘミモルファイト。異極鉱。Zn4Si2O7(OH)2・H2O。亜鉛のソロケイ酸塩。ゾイサイト、エピドート、アキシナイトと同じ双結派。ふうむ。《結晶は特徴的な異極像hemimorphy(両端の形が異なる結晶)を示し、名...ヘミモルファイト

  • ちいと旱魃

    おじぇじぇも、ネタも、気力も、ちいと旱魃でごじゃりまして。石禁かなあ、なんて思ったりもするのだけど、何か面白そうなものが安く出ているとぽちってしまって、むむう。沼ですなあ。ミネラルクエストさんでトムソン沸石が出ていて、なんか妙なものなのでぽちっ。和菓子ですな。美しいとはちょっと言えないかもしれないけど、こういう「何じゃこりゃ」という驚きもまた石の楽しみですね。沸石というのはとんでもない巨大集団だし、変なかっこうのものもいっぱいあるしで、足を踏み入れたらまずい、と思ってきたのですけど、なぜか3つも買っている。これはヒューランダイト。オレンジがきらきらできれい。まあこのくらいにしときましょ、なんて思っても、また……ちいと旱魃

  • ミャンマー産高透明度翡翠【追記】

    翡翠については前に書きました。だいたい白っぽい地に緑や青、時に黒の模様が浮かんでいる。「これが典型」というものはなくて、だいたいそのヴァリエーション。ところがところが。翡翠も奥が深い。ツイッターで糸魚川にある「みどり店」という石屋さんの記事を見ていると、まあいろんな種類の翡翠が出てくる。すごいものだなあと感心します。しかも採集に来た一般人のものでも、多彩だし高品質のものがある。よく石屋さんのサイトで「もう糸魚川翡翠は採れなくなっている」と書かれたりしていますけど、商業レベルではそうなのかもしれませんが、けっこう多くの人がいくつも見つけている。驚きです。行く元気はないけど。で、最近知ったことが二つ。一つは、「ロウカン」というもの。濃くて鮮やかな緑で、透明度が高い翡翠。色としては、中国人が好きなネフライト(軟...ミャンマー産高透明度翡翠【追記】

  • スウェディッシュ・ブルー、蛍光

    ピーポーピーポー。スウェディッシュ・ブルー、蛍光セリ、繰リ(やーめーなさい)UVライト出したついでに、同じガラスのものを照らしてみた。スウェディッシュ・ブルー。既出。鉄精錬所のスラグから出たガラス。そのままで美しい青です。UVライトで照らすと、さらに鮮やかな青に輝く。実に素晴らしい。のですが、変なことが起こった。カメラで撮ろうとすると、光が明滅する。動画はこちら。まあ、ライトの発光メカニズムのせいでしょうけど、少し不気味。しかし、黒曜石といい、スウェ君といい、ガラスなのになぜ?中に含まれる何らかの元素のせいなのだろうけど、ガラスって非晶質だぜ。電子のやり取りみたいなのはないのとちゃうか。あ、オパールも非晶質なのに蛍光するか。アモルフ体の中にある何らかの原子・分子が単独でエネルギー吸収・放出を繰り返している...スウェディッシュ・ブルー、蛍光

  • 黒曜石、蛍光セリ

    黒曜石、蛍光セリ、繰リ返ス、黒曜石、蛍光セリ。(何だよそれは)いや、ちょっとびっくりしたもんで、緊急報告。(大げさな)まさかねえ。黒曜石は火山性の自然ガラス。それが蛍光するなんて。写真は少し偏り過ぎ。肉眼ではもっと全体がぼわーっと薄暗く蛍光する。濃い赤。今日ネットを見ていたらパーフェクトストーンさんが蛍光するアゲートをアップしていた。ほお、アゲートでも蛍光するものがあるんだ、と思って、うちの雑石箱を照らしてみた。標本のカケラやアゲートの磨きさざれなんかが入っている。(カケラって壊したんか?)コーラルアゲートの中に、少しだけ光るものがあった。まあ蛍光と言うほどのものではない。ところがその横で、ぼんやりと赤い光を発しているやつがいる。明かりをつけてみてびっくり。君は黒曜石ではないか。この黒曜石、あちきの唯一の...黒曜石、蛍光セリ

  • イエロー・サファイアあるいはゴールデン・サファイア

    ずっと、サファイアというのは青だと思っていた。赤いのはルビー。でもネットを見ていると、いろいろな色のサファイアがある。へえ。コランダム(酸化アルミニウム)のうち、赤いのはルビーで、後のは全部サファイアと呼ぶらしい。初めて聞いた時は「は?」と思いましたね。だったら青いのはサファイアにして、別の色のはまた別の名前にしたらいいだろうに、と。まあそんなことするとトルマリンやガーネットみたいに「名前大杉」になるか。緑、紫、黄色、ピンク、さらにはバイカラーつまり二色入りなんてのもある。アイスクリームの世界みたい。「ブルーベリー何たらにチョコミント何たらのダブルコーン」なんてよく食べるよなあと呆れていましたね。(何の話だ)で、過日、ミネラルクエストさんで石を見ていたら、サファイアのミニミニルースセットの中に、妙な色のも...イエロー・サファイアあるいはゴールデン・サファイア

  • 玉川温泉産北投石

    北投石については以前書いたけど、あれは温泉沈殿物をセラミックで焼き固めたもので、鉱物標本ではない。まあ健康グッズというか、お守りというか。しばらく付けてみたけど、特に変わったことはなかった。で、玉川温泉産北投石というのがあったので、買った。北投石Hokutoiteというのは、ややこしいので詳しくはウィキを参照。手短かにまとめると、・鉛を含む重晶石(バーライト)。(Ba,PB)SO4でBa:Pb=4:1程度。独立鉱物種ではない。鉛をほとんど含まないものもある。希元素、特にラジウムをごく微量に含み、放射能を持つ。・台湾の北投温泉と秋田の玉川温泉でしか産出しない。・温泉沈殿性の鉱物、つまり「水が作る鉱物」だが、生成の仕組みははっきりしない。・色は褐色から白色で、時に微斜方晶の結晶を見せる。・台湾でも日本でも特別...玉川温泉産北投石

  • アウイン&サニディン&オージャイト

    パーフェクトストーンさんから。《アウィン母岩付き原石ドイツ(IndenDellen,LaachLakeVolcano,Niedermendig,EifelMts.)産本品は長石のサニディンと普通輝石のオージャイトを母岩にして共生するアウィンの原石です。アウィンは長波紫外線でピンクや赤に蛍光します。》アウインは既述。4ミリ~1ミリの分離結晶を持っているけど、まあ嘆きたくなるほど小さい。色はすごいのにね。「母岩付き」もあちこちで見るけど、あんまりきれいな感じがしなかった。これもパスするつもりだったのだけど、けっこうきれい。そして共生がサニディンとある。この頃カリ長石が気になっていたので、いいじゃん、と思ってぽちった。サニディンじゃなかったら買わなかったと思う。アウインはここでは2ミリに満たないものだけど、わち...アウイン&サニディン&オージャイト

  • ダルネゴルスク産カリ長石&水晶

    ううむ。また長石。ややこしいやつ。以下前置き。うざければ飛ばしてください。(自分でも覚えてないんでしょw)長石には①カリウム長石②ナトリウム長石③カルシウム長石があって、この①と②、②と③がまじゃり合って複雑になる。既述。①と③はまじゃらないんですな。なぜなのかは知らない。まあこの上まじゃられては話がもっとややこしくなってかなわん。「このくらいにしといてやろう」と長石は言っています。(いません)オリゴクレース、ペリステライト、アンデシン、ラブラドライトは②と③の混合。「斜長石」、プラジオクレース。(お、覚えたねw)ムーンストーンやサンストーンはここですな。①および①と②の混合は、「カリ長石」、Kフェルスパーと呼ばれる。オーソクレース、マイクロクリン、サニディン。商品名としてアマゾナイト、アデュラリア、氷長...ダルネゴルスク産カリ長石&水晶

  • ぎんぎら金属石

    ガレナ。方鉛鉱。有名な石だけど、あちきはこういうガチガチ金属みたいな石は持っていなかった。せいぜいセルサイト(白鉛鉱)くらい。Comroseという石屋さんのサイトを見ていたら、黒くビカビカ光る原石がお手頃価格で売られていたからぽちった。まあ、びっくり。ぎんぎらぎん。さりげなくない。(古っ)セルサイトのぴっかぴかもすごかったけど、輪を掛けてビカビカ。地が黒というのもいい。心を射抜かれるぜい。(何だよそれは)動画はこちら。Galena。ガレナ、ガレーナ、ガリーナ、ギャリーナ。(うざい)古代ローマの博物学者大プリニウスによって、「鉛鉱石」を意味するギリシャ語から名付けられた。って、鉛鉱石に鉛鉱石という名前を付けるっておかしくね?(いやそういうことではなくってだな)古ギリシャ語はやたら伸ばす言語なので「ガーレーン...ぎんぎら金属石

  • ボー石

    っていう名前はないだろうと思う。なんかボーッとしちゃうぜ。(うわつまらん)Vauxite。忠実に表記するならヴォークサイト。まあヴォーキサイトでも。今は亡き「ホシノカケラ」のanfelさん(殺すな)はヴァークサイトと書いていたけど。アルミニウムの原料として誰でも知っている「ボーキサイトBauxite」とは1字違い。こっちが正式なボー石だ。ただしこちらは混合鉱物。19~20世紀のアメリカの収集家GeorgeVauxJr.にちなんだ命名。もともとはフランス語系の名前で「ヴォー」さんでしょう。けどアメリカ人名なのだから「ヴォークス石」とか、せめて「ボークス石」とかにしたらよかったのに。組成はFeAl2(PO4)2(OH)2・6H2O。鉄とアルミのリン酸塩鉱物。アパタイト(燐灰石Ca5(PO4)3(F,Cl,OH...ボー石

  • ブラジリアナイト

    コレクション、というほどのものでもないけど、まあ集めたものをちょっと整理していた。高級品なんぞはないけど、数はけっこうになった。好きなものだから、全部覚えている。これは何、と即座に言える。数百あるのに大したものだ。というつもりだったのだけど、二つ三つ、ん?というものが出てきた。年かねえ。いやですねえ。(まあしょうがないさ)その一つがこれ。何だったっけなあ、と頭をひねり、写真データをひっくり返してみて、ようやくわかった。ブラジリアナイト。セルフクリエイションさんで別の石と一緒に買ったのだけど、忘れていた。(ひどい)セルフさんはちゃんと名札付きのケースに入れてくれるのだけど、ケースを小さいのに替えたからいけない。1945年にブラジル、ミナスジェライス州で発見された比較的新しい鉱物。やや稀産。無色ないし黄、緑を...ブラジリアナイト

  • 石の魂

    日本人は石を「景色」として見るという話(妄想?)を書いたけど、もう一つ雑談を。(いつだって雑談だろw)石好きの人たちはよく「この子」「お迎えした」「お嫁に行った」などと言います。まあジャーゴン(特定集団内語彙)とも言えますけど、あながちそうとばかりは言えない。やっぱり日本人はどこか心の奥底で、石にも魂があると見ているのかもしれない。よく日本人の宗教性とか神道とは何かとか議論されますけど、そういう時に多くの人が見落としていることがある。それは「自然霊」という存在。自然霊という概念は非常に広い。天候も、季節も、山野河海も、石も草木も、全部、「霊的存在」であって、崇拝や畏敬の対象である。竜神は天候や山河を、土公神などは土地を、稲荷大神や宇賀神は米を、各地の山の神は山とその麓の地を、水神は川や泉・井戸を、それぞれ...石の魂

  • 蛍光の王様?

    蛍光の王様じゃい!(またつっぱってw)世に蛍光する石は多いけれど、こんな蛍光、ありますか?(これ、二度目だろ)ただし写真は若干派手に写っている。白い蛍光があるように写っているけれど、肉眼では白は見えない。動画はこちら。「こんなん持ってるんだぜ、すげえだろう」と自慢したいわけではないのです。まだたくさん売ってるし、安いものだし。そうではなく、「こんなんあり?」という腑に落ちなさ。フローライトはよく蛍光しますけど、一つの石でこれほど多様な色に蛍光するなんて、あるんですかねえ。2色くらいだったらツイッターで見たことありますけど。過日、キラリ石さんで、これと色や模様がよく似ている、小さめの六角柱が出たことがあって、「蛍光しますか?」ときいてみたところ、しません、と。ますますわけわかめ。もしかしてこれ、蛍光実験のた...蛍光の王様?

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