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2021/09/13

  • 国産シリマナイト

    カイヤナイト三姉妹の末妹(?)シリマナイト。こやつにはずいぶん振り回されましたわ。透明だったりニッケル鉱物みたいだったりキャッツアイ・ルースだったり。正体不明。もう追い掛けるのはやめたつもりだったのだけど、国産でお安く、なかなか風情のあるものがヤフオクで出ていたのでついポチっと。三重県津市白山町山田野白山鉱山産。長辺約9センチ。なかなか。とはいうものの、赤っぽいのと青っぽいのと、どっちがシリマナイトじゃい。(何だよ頼りないね)たぶん赤いのがそうだと思う。ちょっとアンダルーサイトに似ている。青いのは?クロム雲母?それともシリマナイトでも青いのがあるのか。そう言えば、前に上げたカイヤナイト丸玉も青と赤のバイカラーだった。シリマナイトでもそんなことがあるのか。はてさて。まあいいです。(いいのかよw)これは自然石...国産シリマナイト

  • 雑記

    更新が少し間遠になります。引っ越しなどがありまして。(その年で?)あちらへの引っ越しではありません、残念ながら。雑記

  • 合成エメラルド

    もひとつ人工石。エメラルドという石は、どうも厄介。古来珍重されてきた石で、ある種の緑色の名前としても知らない人はいない。けれどねえ、エメラルドなんていう鉱物はない。ベリルBe3Al2(SiO3)6の中でクロムを含んで緑に発色するものをそう呼んでいるだけ。だから、いろんな色合いのエメラルドがある。何でもそうだろうけど、エメラルドは、明るい色調のものや青に近いものまで、けっこう幅が広い。しかもこの青みがかった緑というのは、ひじょーに認識しにくい。日本人は青と緑を混同するとよく言われていて、このあたりの弁別は大脳生理学的に難しいのだろうか。(んなわきゃないだろ)だから、いろんなエメラルドを見て、「ああ、エメラルドね」と受け止めるけれど、さて、本当の「エメラルド色」というのはどういう色か、と思い返してみると、これ...合成エメラルド

  • モアッサナイト

    人工石というのはあまり食指が動かなかったのだけれど、どうしても見てみたいと思ったものが出てきまして。その一つがモアッサナイト。言わずと知れた「ダイヤモンド類似石」。といってもダンビュライトなどの「安価な代用品」とは格が違う。人工石ではあるけれど性能としてはダイヤモンドを凌駕する。・屈折率モアッサナイト:2.65~2.69ダイヤモンド:2.42・分散度モアッサナイト:0.104ダイヤモンド:0.044・ダイヤモンドは立方晶系で複屈折なし。モアッサナイトは六方晶系で複屈折あり。複屈折があると干渉による色彩変化や方向変色(多色性)が見られる。まあ、つまりですね、「ダイヤよりすげえぜ」という石なのですね。だから、実際に見たかったのです。で、夕星庵さんでお安めのが出ていたのでゲット。(何だよこの写真)いや、あちきの...モアッサナイト

  • ピカソ・ストーン?

    (また変なものをみつけてきたのかいなw)ヤフオクで面白そうな丸玉が出ていたので、ちょとばかし高めだけどゲット。(何か変な方向に向かってないか?)「ピカソ・ストーン」と銘打たれている。ピカソ・ストーンは前に一つ買った。モノトーンのもの。だいぶ違う。そもそもピカソストーンとは何ぞや。もちろん正式な岩石名ではない。ユタ州で出る模様入り「大理石」の商品名。ピカソ・マーブルとも呼ばれる。ピカソ・ジャスパーと呼ばれることもあるがジャスパー(玉髄)ではない。石灰岩が変成して大理石になった際に、いろいろな鉱物・元素が模様を作ったとされる。どうも誰かがピカソみたいだということで名付けて売り出し、その後いろいろと尾ひれがついたみたい。芸術的インスピレーションを導く石だとか、ピカソが携帯していたとかね。前に買ったものはユタ産だ...ピカソ・ストーン?

  • バイカラー・カイヤナイト?

    ヤフオクで変なものを見つけまして。安かったのでゲット。(また例の悪癖かよ)「カイヤナイトの丸玉」なんですけど、なんと青とオレンジのツートンになっている。通常の室内光だと沈んで紫に見えるけど、太陽光だとかなり鮮やかなオレンジないし朱色。それが混じり合っている。は?ですね。バイカラー・カイヤナイトなんて聞いたことない。何じゃこれは?カイヤナイトは前にも書きましたけど、繊細な青や緑が美しい石。とても好きです。ところが、2009年のツーソンでオレンジのものが紹介され、新種として注目された。あちきも東サさんのミニ標本で一つ持ってます。タンザニア産。カイヤナイトはAl2SiO5でネソケイ酸塩(単独派)。とても単純な鉱物。主に高圧条件でできた結晶片岩中に産する。同質異形にアンダルーサイト、シリマナイトがある。で、カイヤ...バイカラー・カイヤナイト?

  • ブルー・ブルーサイト

    もりとーいずみにー(やめなさい古すぎて誰も知らん)ブルーサイトというと、まあ黄色。前に書いた。黄色の石は多くないなかで頑張っている。こちらはブルーサイトのルース。黄色い宝石なんてちょっと不思議な感じがする。と思っていたら、エヌズさんで澄んだライトブルーのが出た。美しそうで安かったのでポチっと。安いけどあんまり見ない。レア?ブルーサイトはMg(OH)。水酸化マグネシウム。しかしこんなのが本当に鉱物と言えるのか。たとえばお塩。NaCl。塩化ナトリウム。それが晶出したのがハーライト=岩塩。でも要するにお塩ですぜ。なんかこういう「水が揮発して結晶になった」のは、どうも石とは違うような気がする。石というのは熱や圧力でぎゅっと固まったもの。そういう固定観念があるのでしょうねえ。その最たるのがエクロジャイトとか翡翠とか...ブルー・ブルーサイト

  • アズライト vs. マラカイト

    アズライト、藍銅鉱というのは、石集めの最初に買った石で、その後も結晶ものとかボールとかちょぼちょぼと買っている。青の色が好きなんだろうと思う。始めの頃、アズライトはやがてマラカイトに変わってしまうという話を聞いた時には驚きでしたねえ。あまりにびっくりで、石屋さんに行った時に「アズライトってマラカイトになっちゃうんですか?」と聞いたら「いや、数千年の話ですよ」と笑われました。でも一安心。で、今回はヤフオクで美しい色の標本が出ていたので落札。ちょとお高い。中国安徽省産。アズライトの深い青とマラカイトの緑の取り合わせがえらく美しい。両方とも透明度はないので、透明結晶派の方々は敬遠するかも。しかしこれ、アズライトが徐々にマラカイトに変わっていく、その途中の姿ではないだろうか。つまり、アズライトとマラカイトとがガチ...アズライトvs.マラカイト

  • ブルー・タルク

    なんかツイッターがぐちゃぐちゃしていて、どうも「ブログの更新告知なんかするんじゃねえ」みたいな感じになってるらしい。URL載せると変なことになるとか。そのテストも兼ねて軽く更新。青い滑石。滑石は前に書きました。あれは枯山水の石みたいな枯淡の味わい。これは青く透明で、表面が輝く。美麗な滑石です。ちょっと天使の羽みたいじゃないですか?手に持つと、石けんを持った時のような、やわらかーい感じがする。手というのは対象の材質を敏感に捉えるのだなあと感心。しかし滑石というのは、橄欖石→蛇紋石→滑石と変化してきたわけで、もう石という世界をはみ出るくらい柔らかーい石。これもまた進化なのかしら。ブルー・タルク

  • 隠岐の黒曜石

    出雲鏡石とセットで購入。「めのや」さん、つまりAnahitaStyleさんもの。浅学なもので、隠岐に黒曜石が出るとは知らなかった。新石器時代から産出・流通していたものだという。ただ、流通範囲は中国地方中心で、和田峠とか神津島のように全国津々浦々に広まったわけではないらしい。隠岐ものの特徴は、不透明であること。光を全然透さない。だから和田峠もののようにもてはやされなかったのかもしれない。けれど強い光を当てると、内包されている何かがキラリと光る。ちょっとぞくっとする。出雲大社にはこれを磨いた神鏡があるとか。黒曜石の鏡があるなんて知らなかった。神秘的。しかし真っ黒な石を磨いても光を発しているもの以外何も写らないぜよ。太陽を写したのかな。黒点でも調べたとか。(まさかね)黒曜石は隠岐の数カ所で産し、海岸でも採れると...隠岐の黒曜石

  • 出雲鏡石

    ヤフオクを眺めていたら知らない石が出ていた。「出雲鏡石・隠岐黒曜石セット」。もうすぐ終了で入札0。割とお安いのでポチっ。で、調べてみると、ツイッターで知っている「AnahitaStyle」さんの商品。「“めのや”で購入」と説明があったのだけど、めのや=AnahitaStyleとは知らなかったのです。直径20ミリ。いいですねえ。こういう色々な鉱物がごちゃごちゃっと混じり合った石というのは、あちきは好きです。派手ではないけど、何とも言えない味わいがある。この「出雲鏡石」は「めのや」さんが近年商品化したものだそうで。《出雲鏡石とは、島根県出雲市にある「鏡山(かがみやま)」で約1500万年前の噴火によって形成された天然石です。鏡山は、古事記における「ヤマタノオロチ伝説」に登場する斐伊川と、風土記に登場するスサノオ...出雲鏡石

  • アルカリベリル(あるいはボロビエバイト)

    ヤフオクでそういう名前で出ていたもの。少し前に同じ石のものすごく美しい結晶標本が出ていて恐ろしい値段で落札されていたけど、これはひっそりと。さて、ややこしい話。(またかよ)アルカリベリルとは、一般のベリル(緑柱石Be3Al2(Si6O18))にリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムといったアルカリ金属が含まれているもの。(mindatによれば、Li2Oto2%,Na2Oto4%,K2Oto2%,Rb2Oto1.3%andCs2Oto4.6%)。ソーダベリルという異名もある。Rbって何じゃいと思ったらルビジウムという元素だとか。地殻にはけっこう多いらしいけどどうもよくわからない御仁。ボロビエバイト(ヴォロビエヴァイト、Vorobyevite)は、本来はアルカリベリルの一種で、ロシア・中央ウラル...アルカリベリル(あるいはボロビエバイト)

  • 餡子玉:スパニッシュ・メニライト

    ごろん。餡子玉?齧りたくなる、歯でかち割りたくなる。メニライトMenilite。スペイン、Albacete産。東サ新宿さん(お、略したね)のフェアで。存在は薄々知っていたけど、目の前にこんな見事な「ごろん」を出されたら、やっぱ手が出る。「メニライト・オパール」とも呼ばれる。和名は「珪乳石」。多孔質の非晶質石英で水をかなり含む。確かにたくさんの孔がある。持つと柔らかい、粉っぽい感じがして、手に少しねっとりとした粉っぽさが移る。ほんとにお菓子みたい。質感も触感も、あまりこんなものはない。とても面白い。見事な球形なので水で研磨されたのかと思うけれど、そうではない。2010年くらいにスペインでこういう白色で丸っこい不思議な形をしたものがたくさん見つかったらしい。球形だけではなくて、二つ三つくっついていたりあちこち...餡子玉:スパニッシュ・メニライト

  • 丸いアメジスト?

    東京サイエンス新宿紀伊国屋書店本店内ショールーム……っていつも言うけど長すぎだろこの名前……でどっかのミネラルショー(覚えろよ)の買付品フェアというのをやっていたので行ってきました。あちきのお仕事は金曜がお休み。こういう石の催事は金曜から始まることが多くて、出立てのものをすいてる状態で見られるからその点では嬉しい。(もう催事は行かないんじゃなかったか?)今回のフェアはちょっと地味だった感じだけと、ちょこちょことプチプラ祭り。でツイッター(まだその名前使う気か?)でも上げましたけど、これ、ちょっと面白くてゲット。アメジストの浦安ネズミでごわす。最初グレープカルセドニーかと思ったら、アメジストと書いてある。インドネシア、スラウェシ産。は?丸いアメジストなんてあるんですか?いや、丸い結晶ではなくて、微細な結晶が...丸いアメジスト?

  • 巨大白翡翠

    ヤフオクで白翡翠を探していたら、糸魚川産でえらく安く落札できそうなものがあったのでポチっと。そのまま落札して商品到着。ドッカーン!で、でけえ。寸法を確認しなかったのでした。(あほですね)この三分の一くらいのものをイメージしていた。少したじろいだ。うーむ。ほんとに翡翠か?カミさんは「河原の白い石ですか?」とにべもない。しかし、眺めていると、翡翠特有の「味の素」結晶がちゃんと見えてきた。そして何とも言えない質感の魔力が立ち昇ってきた。透過もそれっぽく、きれい。ううむ、こりゃ翡翠じゃ。たぶん間違いない。翡翠だと思う。まちょい(やめい)素晴らしい。しかしこんなでかくてこの値段?「落っことしてカケがある」と書かれていた。それも安い理由か。けれど、その欠けた部分を見ると、結晶がキラキラと輝いている。美しい。最初の当惑...巨大白翡翠

  • 2周年

    このブログ、始めてから2年になりました。(ほう)だからどうだということもないのですけど。(まあな)石を集めるようになってたぶん3年余。まだハイハイしていたのがよちよち歩きになったかな。(うーんどうかな)アップした記事は……360弱。え?2日に一回?多過ぎだろ。(まったくよくしゃべるわ)お付き合いくださっている皆様、ありがとうございます。石名目次に載った石名は236。なかなか多いですね。(結構手広く集めたことは確かだな)全然知らなかったこの世界に入って、驚くことたくさん。美しいものに浸れましたし、いろいろとお勉強させてもらいました。実にいい世界です。直接の話ではないけど、「水が石を作る」とか「大陸がどうやって生まれたのかはわかっていない」とか「岩石も進化する」なんて話はびっくりでしたねえ。日本最初の石コレク...2周年

  • スペクトロライトはラブラドライトとはちょと違う

    スペクトロライトは、スナイプし損なったりピンと来なかったりで、手に入れていなかったのですけど、今回ついに念願の原石を。スペクトロライトと言えばパーフェクトストーンさん。この石屋さん、サイト名が「スペクトロライト」で始まるのでブックマークするとスペクトロライトになる。で、お店の名前はパーフェクトストーンで会社名はアール企画と実に複雑。最初の頃は覚えられなかった。(余計な話をw)で、パフェさんいわく。(その略名はよせって)《スペクトロライトはフィンランドの神話「カレワラ」の舞台となった土地で発見された北欧産の中性長石です。光の干渉効果によって見える様々な色模様(スペクトル=虹色)はフィンランドだけで産出される種類です。最新の解析では、スペクトロライトは中性長石(アンデシンの仲間)と言われています。スペクトロラ...スペクトロライトはラブラドライトとはちょと違う

  • 半透明ペグマタイト? ユニコーンストーン

    「ユニコーンストーン」という名前で売られていたもの。Comroseさんより。《近年マダガスカルで発見されたペグマタイトの一種です。……ユニコーンストーンはレピドライト、ピンクトルマリン、スモーキークォーツ、そして白雲母の一種であるクリーブランド石(クリーブランダイト)が含まれていると言われています。》クリーブランダイトは長石で雲母じゃないですね。特殊な結晶形のもので、こういう石に含まれるかどうかはちょと疑問。別の英語サイトには「レピドライト、ピンクトルマリン、スモーキークォーツ、クリアクォーツ」とある。しかしペグマタイトが半透明になる?よくわかりませんけど、石英が多くて、その透明度が高ければ、あり得ない話ではないでしょうね。長石が入っていないということなのか。見栄えをよくしているのはピンクトルマリン。トル...半透明ペグマタイト?ユニコーンストーン

  • オプシディアンとガラス

    「ブルー・オプシディアン」という名でヤフオクにお安く出ていたもの。とても美しい。けど「(人工)ガラスじゃね?」と誰もが思う。出品者さんいわく。《コレクターが約30年程前に入手された石と聞いています。詳しい産地はよく分からないとの事ですが、中国の広西地方の火山地帯の地下深くから産出されたそうです。譲り受けた時は一つの大きな石でしたが、重量がある為細かく割りました。割る前の原石には奥に秘めたハッキリとした虹色の発色が見られ、ここまで透明感のあるブルーの黒曜石は珍しいとの事です。》あえて疑うつもりはない。ちょっと中国というのが気になるけど。元の大きな塊のままだったら人工ではないとはっきりしたかもしれない。***オプシディアンと人工ガラスはどう違うか。何度も書いたけど、化学組成的には「流紋岩=花崗岩=オプシディア...オプシディアンとガラス

  • トパーズは冷たい:鉱物の熱伝導率のお話

    トパーズの魅力がもうひとつわからんということで、小さいけど結晶形がかっきりしているのを一つ買ってみました。ヤフオクでお安かった。(余計)パキスタン、スカルドゥ産。結晶形のことはよく知らないので、何ちゃら式とかはわかりません。(少しは勉強したらどうだい?)とても美しい、と思います。こういうキリッとした結晶を掘り当てたら嬉しいでしょうねえ。さらに、濃密な質感がある。トパーズは水晶より屈折率や比重が高いからでしょう。これも魅力なのでしょうね。質感というのはとても微妙だけど重要なもので、例えば翡翠やコランダムなんかはものすごく質感の魅力がある。で、もうひとつ気づいたのは、「冷たい」ということ。トパーズは持つとひんやりする。水晶も冷たさは感じるけどひんやりはあまりしない。ということは、つまり、熱伝導率が高いというこ...トパーズは冷たい:鉱物の熱伝導率のお話

  • 「一級品」珪灰石

    珪灰石、ウォラストナイトは前に一つ上げましたけど、またヤフオクに素晴らしく美しそうな「一級品」「結晶」の真っ白なものが出ていたので思わずポチッ。出品者さんいわく、《岐阜県春日村産の一級結晶の珪灰石です。スカルン鉱物の代表的な鉱物です。この標本は稼働中に頂いた物だけに新鮮で綺麗な一級の灰石標本です。現在閉山していますが、操業中のみに産出した物で、今では2度と手に入らない一級標本です。》純白で、きらきらしていて、準放射状模様が鮮やかで、実に美しいのです。確かに「一級品」なのでしょう。ちょっとスコレス沸石に似ているけど、あっちはもっと棒棒している。(は?)真っ白で輝いている石というのは、案外少ない。そういう点でなかなか貴重なのではないかと。CaSiO4。準輝石。準輝石とは何ぞや。輝石と同じ単鎖イノ珪酸塩なんだけ...「一級品」珪灰石

  • 蛍鉱山の水晶・蛍石

    わーいわーい、きれいだきれいだ。(お年はいくつですか?)国産水晶シリーズ(まだやってるのかよw)に思わぬ伏兵です。(思わぬ伏兵とは同語反復ではないかい?)蛍鉱山。福島県南会津郡南会津町舘岩宮里。水晶、蛍石共生。ヤフオクで、7つでなんと、な(やめなさい)1400円!超チビ水晶のクラスターです。こういうの何て言うんですかね。これもドゥルージー水晶なんですかね。粒粒ではなくて超ミニ六角柱がキリッと(なぜ半角にする)林立しているんですけど。繊細で、キラキラで、実に美しい。写真じゃなかなか捉えられないけど。清少納言さんが「何も何も小さきものはみな美し」と書いちゃったせいで、日本の美学にはミニチュアへの強い愛好がある。(は?)小さいものは美しいのですねえ。おかげで国産鉱物も小さくなって赤矢印が必要になったのかも。(あ...蛍鉱山の水晶・蛍石

  • 十勝玲瓏石

    国産鉱物の白眉、隠れた「日本の至宝」!(個人の感想ですw)十勝玲瓏石。前々からツイッターで(もうその名前廃止だろ?)何人かの採集・加工者さんの投稿を見て、いつかは欲しいなあと思っていたのですけど、この度ちょっとした慶事がありまして、その記念に大奮発で2つ購入。貧石領域外、星の彼方。@玲瓏石さんという、自ら採集して、磨いて、メルカリで販売してらっしゃる方から。まずは「ブルー系」。ぱっと見は真っ黒なガラス。光を吸収する不思議な黒。横の二つはおまけのチビ石です。ところがそこにぼんやりと同心楕円系の光る輪が浮かび上がる。何かくらっとする神秘的な光景です。さらに光を強く当てると、鮮やかなブルーシルバー、そして所々に虹色の輝きが浮かぶ。水の中に入れて表面反射を抑え、強く光を当てると、もっと絢爛に輝く。いろんな色が見え...十勝玲瓏石

  • 「天の川」水晶

    またまた妙な名前の国産水晶。出品者さんいわく、《通称「天の川水晶」と呼ばれている角閃石インクルージョンの味のある水晶です。角閃石がインクルージョンされている所は黄水晶になっています。》奈良県天川村行者還岳産。レインボー・ガーネットのメッカですね。虹色ではないけれど、表面がキラキラと輝く。写真だとほとんど撮れないのですけどね。少し蝕像っぽくなっていて、そこに角閃石だか鉄分だかの薄い被膜があって、それが光を乱反射させるみたい。よくわかりませんけど。それもいい味わいですけど、この荒々しい奔放不羈の姿もまたいい味わい。お手頃価格の国産水晶は楽しい世界です。「天の川」水晶

  • 国産アデュラリア!

    アデュラリア。氷長石。この名前に妙に惹かれて、あちこち探し回って一つゲットしたのですけど、かなり濁りのあるもので、なかなか「氷」にふさわしいものは見つからない。「あんまり出ないのかなあ」と半ば諦めていました。ところがどっこい。意外なところから伏兵登場。国産です。しかも塩山の平沢。それが水晶クラスターとセットで何と500円!ヤフオク鉱山恐るべし。アデュラリア特有の「菱形」結晶がくっきりしている。少し赤っぽい濁りがあるけれど、先端部は透き通って美しい。アデュラリア。氷長石。いいですねえ。(アデュラリアの詳細についてはこちら。)国産アデュラリア!

  • 中津川産レインボー・トパーズ

    岐阜県中津川市関戸川産。ヤフオクでなんと500円。「レインボー・トパーズ」というのはハンターたちの間で使われている呼称で、一般的なものではないらしい。針状インクルージョンの入った「レインボー・ニードル・トパーズ」というのがあるけど、それとは別。表面が虹色に輝く。どうも結晶面が薄い層構造になっていて、そこで光が屈折・干渉して虹色が出るように見える。ラブラドライトの発色と似た仕組みかもしれない。縦の面はトパーズ特有の条線が見える。断面は菱形。なかなか美しい。表面が虹色に輝くものには、有名な天川のレインボー・ガーネットとか、世界のあちこちで出るレインボー・クォーツとかがありますね。水晶に人工蒸着したレインボー・オーラ・クォーツなんてのもある。どれもなかなか人気がある。だったらレインボー・トパーズというのも稀少品...中津川産レインボー・トパーズ

  • 朝飯前(?)のススキ入り水晶

    何だよ朝飯前って。どうもこういうことらしい。古いブログで時々あるんだけど、トップページや著者紹介へ行くリンクアイコンがない。「ここは誰?私はどこ?」になる。こういう人みたい。湯沼鉱泉で朝食前に採集会が開かれ、それに由来して隠語みたいなものができたということらしい。要するに長野県川上村湯沼鉱泉産ということですね。湯沼鉱泉は甲武信ヶ岳へ西から入る登山道の基地。南から入るのは塩山ルートで、その途中に竹森や甲武信鉱山がある。竹森のススキ入り水晶はススキ盛り沢山ではなくてその点ではちょっと残念。ヤフオクでこれが安く落札できそうだったのでゲット。4本セットで1000円台。細ーい針状結晶が入っていて、根元のほうはピンクがかっている。いい味わい。ススキはとても細い針。遠めだともわあっとした霧みたい。これはひょっとすると「...朝飯前(?)のススキ入り水晶

  • 竹森・天上沢の水晶

    産地にこだわるなどというのはあちきのような新米には生意気な話だけれど、国産鉱物だとちょっと違う。地名に親しみがあると、いささか気を惹かれる。「トマス・ゴンザーガ」とか言われても「はあ」となるだけだけど、「甲武信岳」と言われると「懐かしい」となる。「文挟」なんて言われたら「こりゃ一つ買っとくか」となる。もっとも西の方は知らないから「高梁市」とか言われても「?」になってしまうけれど。「竹森のススキ入り水晶」というのは有名らしく、あちこちで見る。けれど、竹森が塩山(現・甲州市)なのだとは全然知らなかった。え?塩山なの?塩山と言えば大菩薩峠じゃん。何百年も前の青春時代、センチメンタリストだった頃(はあ?)に「入り浸って」いた最愛の山。竹森はその登山口・裂石温泉へ向かう道から少し北に入った所。いやあ全然知りませんで...竹森・天上沢の水晶

  • 荒川鉱山水晶軍団

    いや、とんでもないのをゲットしてしまいました。ヤフオク国産鉱物。荒川鉱山水晶10本、送料込みでなんと、なんと、なんと、な(よしなさい)2300円!んなあほな。すごい!右上ので40ミリくらい。チビ水晶ではない。こんなことあり得ますか?しかもどれも美しいのです。まずは緑水晶。一番大きな結晶は幅7ミリくらいで色も濃い。写真だとあまり濃く写らない。これはちょっとちびくて色も淡いけど、繊細。しかもこれ、根元のほうは紫水晶になっている。トライカラーですよ。すげえ。次の2つは紫のファントム。先端部もぴっかぴかですごく美しい。これは特に姿が均整とれている。おまけに色合いの微妙な変化もある。ほかのも地味ではあるけどなかなか美麗。荒川鉱山は緑水晶でえらく心を掴まれ、いつも気になっていたのですけど、今回はちょっとびっくりで、あ...荒川鉱山水晶軍団

  • 雨塚山紫水晶

    キタ――ッ!雨塚山紫水晶!ヤフオク鉱山です。左のミネラルタッグが大きくてみっともないのはそのあたりが大きく欠けているからです。ご容赦。超有名産地。しかし2007年に採集禁止となっている。市場に出るのはオールドコレクションのみということになる。一応。なかなか出ない。たまに出ても高い。けど今回は割とお手頃で競り落とせました。雨塚山は宮城県白石市、福島県境に近い内陸部。古い坑道跡のようなものがあるが何を掘ったのかわかっていないらしい。アメジストの美麗結晶がたくさん出て一躍有名になった模様。だいぶ前ツイッターで美麗標本の写真を見て度肝を抜かれ、どこかで出ないかなあと希っていたのです。ヤフオクで出たので入札して、「もっと高値の入札が来るかなあ」とちょっとはらはらしながら終了時間を待ったのでした。「これぞ雨塚山」と言...雨塚山紫水晶

  • トパーズ(苗木・高取山)

    トパーズというのは、あちきにはよくわからん石でして。石集めを始めた頃、五反田さんで淡いピンクのオウロ・プレト産「インペリアル・トパーズ」お手頃価格品を買ったのが最初。その後、びっくりするほど鮮やかな放射線処理「スイスブルー・トパーズ」とか、人工蒸着の「ミスティック・トパーズ」とかの、加工処理品を買った。けれど、無色透明の王道トパーズは持っていなかった。時折目にはするものの、魅力がよくわからなかったから。ツイッターには時折、ハンターさんたちがけっこう大きくて透明なトパーズを掘り当てたというツイートがあって、すごいなと思ったけれど、トパーズ自体の魅力はぴんと来なかった。透明な輝き、縦の条線、きりっとした結晶の姿……うむ、まあね。このところヤフオク国産鉱物鉱山を漁っていたけれど、トパーズはあんまりない。トパーズ...トパーズ(苗木・高取山)

  • ヨハンセン輝石

    ヘデンバージャイト、エンスタタイトと、輝石の放射状結晶を集めてきましたが、今度はヨハンセナイトが出ていたので、ちょっと競ってゲット。それほど高くはならずにすんだ。輝石は好きなので、ヨハンセン、ドン・ピーコなんかもあったらなあと思っていたのです。しかしヨハンセン輝石なんてあんまり商品として流通していないような。ヤフオク国産鉱物、恐るべし。で、こんなお姿。放射状結晶があちこちに。いいですねえ。重厚。産地は真庭市大名草鉱山。失礼ながら真庭市なんて知らない。岡山県、倉敷の北で、中国山地の真ん真ん中。銅鉱山だったらしい。こちらに詳しい記事がある。採り立てのヨハンセンの青光りというの、見てみたいですねえ。組成はCaMnSi2O6。ありゃ、割合単純。カルシウムとマンガンの準輝石にロードナイト(薔薇輝石)CaMn3Mn2...ヨハンセン輝石

  • ニッケルオパールとピンクオパール

    コモンオパールのついでに。兵庫県大屋鉱山産の「ニッケルオパール」。ヤフオクで510円。「ニッケルオパール」なんて聞いたことがなかったです。まあ、オパールはいろんなものを取り込むので、オワイイー・ブルーはクリソコラ・オパール、ニッケルが入っていればニッケルオパールということになるのでしょう。確かにニッケルらしい明るい黄緑。前にピメライトというニッケル鉱物を上げましたけど、その系統の色ですね。***もひとつ。「ピンクオパール」。ミネクエさんからカボッションが5個で600円とえらく安く出たので、子供たちに上げるために購入。一つだけ残した。(一番いいやつでしょw)オジジのくせにピンクはけっこう好きらしく、ピンクオパールもいくつかある。これはタンブル。柔らかくて可愛い。これはお遊びで買った安い六角柱。ちょっと変で楽...ニッケルオパールとピンクオパール

  • オワイイー・ブルーオパール

    MineralQuestさんより、ブルーオパールの格安ルース。遊色のないコモン・オパール。とろんとした質感に美しい青。なかなか風情があると思います。お店の話では「クリソコラの成分が取り込まれているそう」とのこと。産地はオレゴン州のLakeOwyhee。オワイヒーとかオーウィーとかの表記がありますけど、どうも「オワイイー」と読むようです。先住民の言語なのでしょう。レイク・オワイイー国立公園というのがあります。かなり内陸部。青い石は好きなので、以前に同じオワイイーの原石を買いました。少し頼りない感じ。それもまた可憐でいいです。ちなみにこちらはペルー産のブルー・オパール。かなり色が濃くて、ちょっとターコイズみたい。透明度がないので絵の具をぺたっと塗ったような感じもする。***コモン・オパールというのは、非晶質シ...オワイイー・ブルーオパール

  • 国産鉱物は意外と多彩

    怒濤のヤフオク国産鉱物祭りもそろそろ終わりとなりまして。いやあ、安いもんでついポチッとして、後でクレカの精算額を見て卒倒するというお馬鹿をやっておりました。(少しは反省しなさい)ネットショップなんかに比べると手続きが面倒臭いのですけど、まあそれなりに楽しませていただきました。しかし国産鉱物というのはやはりディープな世界ですな。産地がどうたらというのもあるし、聞いたこともない希少鉱物のルーペサイズが出ていたり。皆さんよく知っているものだ、よく見分けられるものだ、と感心しきり。ちょっと無精なあちきでは付いていけない。オープンオークションだからアヤシイものも多いのかと思ったら、それほどでもない。皆さんけっこう良心的。もちろんほとんどが目視鑑別だから、絶対正しいかどうかは不明。高価なものならやはりちゃんとした石屋...国産鉱物は意外と多彩

  • 日光市文挟の弗素燐灰石

    国産鉱物をちょっと漁るようになって、いくつもの有名産地があることを知りました。田上山とか布賀とか。ふうんと感心しましたねえ。だからといって、産地にこだわって何かを漁ろうというようなマニアックな境地には入っていない。荒川鉱山の緑水晶が気に入ったからといって、じゃあ荒川鉱山の他のものも集めようか、というふうにはならない。まだ新米ですし。けど、これは産地で買った。日光市文挾町、文挟クレー鉱山の弗素燐灰石。フローアパタイトね。文挟というのは、母方の祖先がいた土地のすぐ近くだから。日光と宇都宮の中間、旧今市市で、特に何もない所。山深いわけでもない。クレー鉱山というのはカオリンなどの粘土鉱物を産出する鉱山らしい。関東平野の根本のあたりだから、昔は海だったということかな。そんなものがあるとは知らなかった。アパタイトとい...日光市文挟の弗素燐灰石

  • 路傍の名もなき花のような

    (また気取ったタイトルをつけおって)ヤフオクを見ていると、日本各地の水晶が出ていて、しかもお安いのでついポチっとしてしまいます。海を渡って来る水晶のような立派さ、派手さはないけれど、どれも個性的で、なかなかの美しさを持っている。宮崎県延岡市の山入り水晶と煙水晶。山入りはちょっとガタガタだけどそれが返って光を乱反射させて綺麗。煙水晶はごく薄い色。この色合いは素晴らしくて見惚れる。ちいちゃくてかわいいし。大きい方が25ミリくらい。奈良県吉野郡天川村大塔宮鉱山産の紫水晶。なぜか3点、まるで三尊像のように出品されていて、惹かれた。ご本尊は蝕像かと思ったけど、どうもクラスターの成り損ないみたいな感じ。でも形が面白いし藤色も味わいがある。脇侍はちびいけどいい色してる。形もきりっとしている。大塔宮は後醍醐天皇の長子。最...路傍の名もなき花のような

  • 三吉野鉱山産デクロワゾー石

    けっこうレアストーン。そんなのが「国産鉱物」として出ていた。え?そんなん出るの?しかも安い。で、ポチッとしてしまいました。福岡県遠賀郡岡垣町三吉野鉱山産とある。で、包みを開けたら、「あれ?ないじゃん」。そこらへんに転がっていそうな石。しかしようく目を凝らしてみると、ありますねえ、小さな赤い点々が。デクロイザイト、デクロワザイト。Descloizite。(Pb,Zn)2(OH)VO4。バナジン酸鉱物。オリーブ銅鉱(OliveniteCu2(AsO4)(OH)と同形。ええ?全然組成違うじゃん。名前はフランスの鉱物学者デクロワゾー(AlfredDesCloizeaux,1817-1897)より。鉛鉱床の酸化帯に産する。二次鉱物というか、水成鉱物ですな。バナジン酸鉱物というのは珍しい。ウィキにはデクロワ君を含めて...三吉野鉱山産デクロワゾー石

  • 法花寺の木下雲母

    雲母の世界はカオスなので踏み入りたくなかったのですが、これはちょっと名前が縁あるものだったので購入。ちなみに木下は古い日本の姓です。どうも京都先住民カモ氏の「木ノ下(このもと)神事」とか日吉社の「樹下(じゅげ)神事」と関係しているのではないかと妄想しているのだけどよくわからん。藤吉郎なんて謎の出自の英雄もいるし。まあ余計な話。どどーんと重い石が到着。薄ピンクと藍鼠色の混ざった不思議な色合い。京都府法花寺産。土地勘がないのでわからないけど、京都というより奈良に近い感じ。浄瑠璃寺もそう遠くない。さあてどれが木下石だ?木下雲母、キノシタライト(Kinoshitalite)は、1973年に岩手県野田玉川鉱山で発見された日本産新鉱物。名前は九州大学の鉱物学者木下亀城から。組成は(Ba,K)(Mg,Mn,Al)3Si...法花寺の木下雲母

  • 中二病ルチル

    シャキーン!ジャジャジャジャン、ジャジャジャジャン。ジャジャジャ、ジャジャジャジャン(ヤフオクのやり過ぎで頭おかしくなったんだろ)と登場した正義の味方。中二病ルチル。青い宝石のついたベルトを締めてどっしりと立ち、金色の輝きを放つ。極めつけは腰に付けた秘密兵器。両錐水晶!これがピューッと飛んでいってですね。飛んでいって……どうしよう(君の中二病妄想はその程度か)まあとにかく悪をやっつけるのです。シャキーン!(もういい)いや、まあ太陽ルチルなんですけどね。分離結晶になっていて、変なところに青水晶らしき粒と透明の両錐単結晶がくっついている。そりゃ頭おかしくなりますわ。どうゆうこと?パイライト・サン、アクチノライト、ヘデンバージャイト、エンスタタイト、と放射状結晶シリーズが溜まってきまして、これはそろそろ太陽ルチ...中二病ルチル

  • 国産スギライト……の母岩?

    ヤフオクを見ていて(まだ続くのかいな)美しい淡青の石が出ていた。「杉石」とある。え?スギライトって赤紫でしょ?国産のものは淡黄緑に褐色が混じった、mindatいわく「薄汚ねえ」色だったはず。(そうは言ってないって)出品者さんいわく、「瀬戸内の岩城島の杉石です。この岩城島へは20年程前に京都地学会の採集会で行ったその時の標本です。今では採集できなくなった珍品の岩城島の杉石標本です。」面白そうだったから入札しておいたら呆気なく落札。ネットで調べたら、そっくりな石が売られていて、説明には「この標本は、愛媛県が天然記念物に指定し現在採集は出来ません。昭和40年代に某鉱物同友会の採集会で許可を得て採集したものになります」とある。おやおや、また天然記念物かよ。「愛媛県指定天然記念物」のサイトには「エジル石閃長岩越智郡...国産スギライト……の母岩?

  • 布賀鉱山産スパー石&ブルー・ヒルブランダイト

    国産鉱物に無知だったので、布賀(ふか)という土地が世界的にも有名な、特別な産地だとは知りませんでした。岡山県備中町布賀鉱山は「高温スカルン鉱床」という珍しい鉱床で、これは通常のスカルン鉱床よりも高温でマグマおよびその熱水と石灰岩がぶつかってできたものだとされる。そのため、同地では逸見石、大江石、岡山石、布賀石、備中石、森本柘榴石といった新鉱物や、五水灰硼石(ペンタハイドロボライト)やニフォントフ石といった稀少鉱物が産出された。とのこと。いやあ、すごい場所なんですねえ。地図で見ると、中国地方の山の中。別になーんにもない感じ。(おい)高温マグマが上がってきたというのは、巽先生が論じている「瀬戸内火山帯」が関係しているのでしょうか。で、そこで採れたスパーライト。Spurrite。ヤフオクでゲット。組成はCa5(...布賀鉱山産スパー石&ブルー・ヒルブランダイト

  • ねっとり緑水晶

    ヤフオクを見ていたら、妙な緑水晶があった。ヘデンバージャイトの放射状結晶と同じく柿野鉱山産とある。色がかなり濃い。面白そうだからポチッた。通常光だとかなり暗い。淀んだ沼のよう。表面も割合マット。何かこんな羊羹なかったかな。そんなふうに思うほどねっとりした感じがある。透明度がほとんどないのかと思うと、そうでもない。強い光を当てるとかなり透過する。スカッとした水晶らしさはないけれど、全体が緑に染まったまま光を通す。こういうのはなかなかないような。発色要素はクローライトでしょうかね。それが満遍なく混ざっている、溶けているという感じ。ちょっと不思議な緑水晶です。「わあきれい」というふうにはならないだろうけど、ねっとり感が妙に魅力的で、いろいろな水晶を集めている人には、変わり種の水晶としてお薦めかな。ねっとり緑水晶

  • 幌満の橄欖岩:ダナイト

    ダナイト、ダン橄欖岩。何かださいね。アメリカのちゃらちゃらした兄ちゃんが出てきそう。ハルツベルクだと変人のドイツ系ユダヤ人が出てきそうだし、橄欖岩の名前、もう少しどうにかならなかったんかねえ。(こらこら)これも幌満の橄欖岩。ヤフオクで同じ出品者から。ダナイトは90%が橄欖石、輝石などは10%以下のもの。よりペリドットに近い。と期待していたのだけど、あんまり変わらん。ダナイト、レルゾライト、ハルツバージャイトを並べて、どれがどーれだっ?とやられても、答えられない自信はある。これが前に出したほかの2人ね。レルゾ君(左)が濃い色の単斜輝石結晶が多いことは、まあわかるかな。ダン君は確かに薄緑の大き目の結晶がたくさんある感じ。まあでもね。裏側には単斜輝石の濃色結晶があるし。隕石のセイムチャンだかなんだかみたいに、透...幌満の橄欖岩:ダナイト

  • 愛知県新城市産中宇利石

    中宇利石(なかうりせき)。ナカウリアイト(Nakauriite)。愛知教育大学の鉱物学者鈴木重人などにより、愛知県新城市の中宇利鉱山で発見され、1976年に発表された日本産新鉱物。日本で新発見された鉱物で、IMA承認のお墨付きだというのに、なぜかあまり有名でない。ヤフオクでいくつか出ていて初めて知った。なんででしょう。(君が無知なだけじゃない?)組成が未確定のようで、最初は(Mg,Ni,Cu)8(SO4)4(CO3)(OH)6・48H2Oとされたけど、(Mg3Cu2+)(OH)6(CO3)・4H2Oが最新説らしい。mindatには「Cu8(SO4)4(CO3)(OH)6・48H2O微量のMg、Niが含まれる場合がある」とある。Mgや硫酸基が必須なのかどうか、微妙。組成が確定していないのに「承認済み」とはこ...愛知県新城市産中宇利石

  • ダブレット

    渋い石ばかりが続いているので、ちょっとお口直し。ラピスラズリとクォーツのダブレット。MineralQuestさんから格安で。ダブレットというのは2つの石を貼り合わせたもの。3つだとトリプレット。エボキシなどの接着剤を使うらしい。普通は「偽物の宝石を造る技法」と捉えられている。パライバトルマリンだの、サファイアあだの、オパールだのでけっこう貼り合わせの偽物があるとか。けどこれは違う。「加工作品」ですな。横から見るとどうなっているかはっきりわかる。ラピスの上に水晶を乗せて、輝きを作っている。ラピスだけだとどうももっさりというか、重たいというか、そういう感じなのが、青が輝き、パイライトなどのキラキラも増して、透き通った宝石のようになる。いいんじゃないでしょうか、こういうのも。実際ダブレットで「一つしかない宝石ア...ダブレット

  • 愛媛県関川産第一鉄普通角閃石(ホーンブレンド)

    (ずいぶんごついタイトルだね)ようやく出会いましたね。ホーンブレンド。Hornblende。コーヒーではありません。(またかよつまらん)普通角閃石。もうあちゃこちゃで名前が出てくる。ものすごく基礎的な鉱物。そのくせ標本商品なんか見たことない。「は?角閃石なんて買うやついるのか?」みたいな感じ。と思ったけど、アクチノライトもトレモライトもパーガサイトも角閃石ですな。まあそれは置いておいて。「普通角閃石」は見たことない。あちきもわざわざ買ったわけではない。国産鉱物標本セットに入っていただけ。でも、見てびっくり。何と美しい。愛媛県四国中央市関川産。角閃石はスーパーグループ名で、200近くの種類がある。実に厄介。知らん。(おいw)一応定義は以下。何かなんでもござれみたいですな。AB2C5((Si,Al,Ti)8O...愛媛県関川産第一鉄普通角閃石(ホーンブレンド)

  • 幌満の橄欖岩

    出ました!(何だよそれ)ずっと頭の隅に引っかかっていた石。幌満の橄欖岩。あの「アポイ岳」を作り上げた橄欖岩。ヤフオクで出たのです。幌満川は北海道様似郡様似町を流れる。その幌満峡の西側に「全山橄欖岩」のアポイ岳(標高810.5m)がある。アポイ岳自体は採集禁止ですけど、橄欖岩は周囲にもあるのでしょう。橄欖岩は地球全体積中、なんと82.3%を占める岩石。地球で一番多い石。圧倒的に多い。何せマントルがこれでできているから。けれど、マントルがマグマとなって地上に噴き出す時は主に玄武岩マグマになっているから、橄欖岩そのものを見ることはなかなか難しい。水と反応すると蛇紋岩になっちゃうし。しかしプレートとプレートが激突する地点で、稀に地殻の下にあるマントル質が飛び出すことがある。そうすると橄欖岩がもろに地表に露出する。...幌満の橄欖岩

  • ミニミニ・ダンビュライト

    お安い国産鉱物は気軽に買って堪能できるので嬉しいものです。(まだ続くの?w)「尾平のダンブリ石」。最大で5ミリくらい。ダンビュライトDanburiteというのは、おおむね無色透明の石で、ダイヤの代わりに装飾品に用いられてきたという。CaB2(SiO4)2。Bというのは、ええと、ホウ素ですね。硼酸基BO4だと見慣れているけどこれだけ出されるとびっくりする。灰硼珪石と言えばよろしいのに。(勝手に作るなー)こういった無色透明の石は、水晶・トパーズは別として、フェナカイト(Be2SiO4)、ペタライト(LiAlSi4O10)とかがあるけど、この2君は何か「天使の石」とか言って一部ではもてはやされているみたい。ダンブリ君はそこには加わっていない。前に小さな安い磨き石を買ったことがあるけど、「うん、透明」くらいで魅力...ミニミニ・ダンビュライト

  • 道又の頑火輝石

    前に国産アクチノライトの美しい放射状結晶標本を見つけてびっくりしたことは書きました。その後見つけた国産ヘデンバージャイトの放射状結晶も素晴らしいものでした。そしたら今度は頑火輝石、エンスタタイトの放射状結晶というのが出ていて、うわあとなったのでした。で何とか落札。それほど高くはなかった。わくわくしながら到着を待ちながら、ふと不安になりまして。ほんとにこれエンスタタイトなの?エンスタタイトってうちのはこんなん。汎産の基礎的造岩鉱物。mindatのギャラリーで見てもそんなエンスタタイトはない。はて、と首をひねっていたら、ちょうどエヌズさんヤフオク版で似たようなのが出た。「放射状結晶で産する道又の頑火輝石。黒い母岩に菊花状の結晶がよく映えます」とある。多くを語らんエヌズさんらしい素っ気ない記述だけど、エンスタタ...道又の頑火輝石

  • 串木野鉱山産銀黒

    ヤフオクの国産鉱物を眺めていたら(まだやってるのかよw)、「何じゃこりゃ」というのがあって、つい血迷ってポチってしまいました。(血迷うなよw)「銀黒」。鹿児島県いちき串木野市下名金山串木野鉱山産。こんなん初めて見ました。銀黒という銀鉱石があるということはおぼろげに知っていましたけど、こんなグニャグニャ模様のものがあるとは驚き。ちょっとグロテスクとも言えるけどとても面白い姿ではないですか。いや、美しい。銀黒とは何か。「鉱石中の金銀の賦存状態について」(松隈寿紀:資源処理技術研究会、1966)より。《II浅熱水性金銀鉱床中の金銀この型式の鉱床は新第三紀の火山活動に伴つて生成された幼脈と呼ばれる鉱床であつて、日本の有名な金銀鉱山の大半が含まれ、鴻の舞、千歳、高玉、清越、佐渡、鯛生、大口、串木野の諸鉱山がこれに属...串木野鉱山産銀黒

  • 質素なペグマタイト

    京都府亀岡産のペグマタイト。「微斜長石、煙水晶、方解石、の群晶」との説明。別に特別な石を含んでいるわけではないので、手練れの人たちからしたらありふれた標本となるのかもしれない。色はないけれど小さな長石たちのカクカクゴツゴツとした姿はとても美しい。もう年で山に石採りには行けない身としては(年とは関係ないんじゃない?)果敢なハンターたちが取って来たものを現金採集して、石掘りの現場を想像するのみ。世には、というか遙か頭上には、世界のあちこちからやってきた美しい結晶標本が飛び交っているけど、こういう素朴な石もまたいいものです。質素なペグマタイト

  • キツネ石

    なんて買うやついるのかよ、と糸魚川の人には呆れられそう。けど糸魚川になんて簡単に行けないし、行ったとしても拾えるかなんてわからないし。ラーメン一杯程度で買えるんならいいじゃん。見てみたかったんだもん。(いいよ言い訳せんでも)まあさすがにこれは翡翠とは違うとわかる。たぶんわかると思う。わかるかもしれない。いやちょいと。(何だよ情けない)透明度がなくて光がまったく入っていかない。「味の素」と言われる結晶もない。角張ってもいない。硬質感も重みももうひとつ。(まあ後付で言えば言えるわw)けど実際糸魚川でこれ拾ったら少しどきどきしてしまうかもしれない。キツネ石というのは特定の石の名前ではない。翡翠に似ているけど翡翠じゃない石。糸魚川ジオパークのサイトには《正式にはリストベナイトとよばれる石です。マグネサイト(白色)...キツネ石

  • 長崎ヒスイ

    翡翠ではない。長崎でも翡翠輝石が出ることはあって、「長崎市指定天然記念物戸根渓谷ヒスイ」は石英混合の翡翠輝石、つまり曹長石由来輝石の稀有な標本とされている。しかし「長崎ヒスイ」はそれとは関係ない。では何だと言われると、これがよくわからない。いわゆる「キツネ石」、苦灰石や石英などを主体とする混合岩石とする見解もある。「緑色岩/緑色片岩」つまり玄武岩由来の変成岩という見解もある。オンファス輝石やネフライトという可能性もある。長崎で採れる緑の石は全部「長崎ヒスイ」になっちゃう。さて何でしょう。ヤフオクで「長崎県産長崎ヒスイ」として出ていたもの。明るい緑。薄赤。キラキラした点々。ちょっとカサカサしているけれど、なかなか美しい。君は一体誰だ?ネットでちょっと調べてみると、西彼杵半島西部、西海市雪浦にこれとそっくりな...長崎ヒスイ

  • 田上山のチンワルド雲母

    国産鉱物続き。(まだあるのかよ)いかにも雲母という雲母ですねえ。表面は虹色に光って美しい。しかしこういう虹色はあちきのピク7だと写らないんだよねえ。何でなのか。チンワルドって何だよ、と調べたらドイツ語の地名「Zinnwald」から来ているとのこと。ドイツ語で読めばツィンヴァルト。英語風だと……わからない。ズィンワォルドですかね。こういうのどうすりゃいいのよ。でも「ツィン」を「チン」と書くのはどうも気持ち悪い。雲母はたーくさんありすぎて、何が何だかわからない。ウィキなんかの説明読んでも頭が真っ白になるだけ。パス。ただ、バイオタイト(黒雲母)やレピドライト(リチア雲母)やこのツィン君は現在では独立鉱物種名ではなく系列名とやらになっているらしい。何のことやら。産地は滋賀県田上山。あちきは無知だったので、「たなか...田上山のチンワルド雲母

  • 菫泥石(カメレライト)

    菫泥石が3000円台なんてこと、あるわけねーよ。けど、これ、3300円。国産だから。ヤフオクだから。(またですか)お安い国産標本を漁っていたのですけど、これはちと高い。でも菫泥石ですから。愛媛県新居浜市西赤石山兜岩産。少し青が掛かり過ぎ。このスマホ、青が強く出るみたい。出品者さんが言うには、菫泥石自体は日本でもあちこちで出るけど、まとまったものは比較的珍しいと。菫泥石(きんでいせき)(Kammereriteカメレライト/ケンメレライト)は《緑泥石[クローライト]の一種で、クロムを含むため特有の紫色系統の色をなす。クロム鉄鉱などを含む超塩基性岩中にのみ産する。トルコからは美しい大形の錐状結晶が産する。英名はロシアの鉱山局長であったケンメレル(A.A.Kammerer)にちなんで命名された。ただし、鉱物学上は...菫泥石(カメレライト)

  • ウォラストナイト

    いけませんねえ。(またかよ)ヤフオク。いろんな国産鉱物が出ている。安い。安くて変なものを見ると手が出るという悪癖が作動する。有名品や美麗品で何人もが競っているようなものはパス。競り合うのは苦手。人がいいものだからすぐ「どうぞ」となる。(単にヘタレなんでしょ、あるいはケチか)誰も入札しないようなものがいい。美しい鑑賞石ではなく、理科室の鉱物標本のような石。けどそれなりの美しさを持っているし、まだまだ新米のあちきには体験してみたい石。なんて思っていたら、つい調子に乗っていくつもポチってしまった。安いといえども何個も重なれば結構の出費となる。ううむ、痛い。(いつものことじゃん)***さて。ウォラストライト。というとなんかかっこいいけど、和名は珪灰石。CaSiO3。いたって単純。SiO3なので準輝石に分類される。...ウォラストナイト

  • オートゥナイト 長垂のペグマタイト

    ヤフオクの国産鉱物の続き。燐灰ウラン鉱(オートゥナイト、Ca(UO2)2(PO4)2・10-12H2O)を含む標本があったので、ポチっ。UVライトでオートゥナイトの微細な脈が鮮やかな、というか妖しい黄緑の蛍光を見せる。ビビビっと放射線も出てるかな。商品説明には「燐灰ウラン石、インディゴライト、亜鉛スピネル」とある。産地は福岡市長垂。ネットサイト「空想の宝石結晶博物館」さんによると、《福岡市から西へ20㎞程の長垂の海岸付近に日本では稀なリチウム・ペグマタイトがあります。詳細な地質調査によると、中生代(およそ1億年昔)に起こった地殻変動で糸島花崗閃緑岩帯に含角閃石黒雲母岩(早良花崗岩)の貫入があり、特に長垂の南3㎞程の叶岳から長垂山塊では南東から北西方向に多数のペグマタイト岩脈が存在するとの事です。長垂の海岸...オートゥナイト長垂のペグマタイト

  • 大陸地殻をめぐって ⑥花崗岩や水成鉱物は徒花?

    ところで、こうした大陸生成論に、登場してこないものがあります。そう、花崗岩。巽先生の上記二冊に、花崗岩という言葉はたぶん一回くらいしか出て来ない。花崗岩は、大陸地殻のかなりの部分を構成しているという見解もあるらしい。そして前にも書いたように、われら石好き民が愛玩する美石の多くは花崗岩とそれに付随する熱水によって作られる(水成鉱物)。けど、どうも花崗岩は地球本体の生成発展には、あまり関係ないみたいなんですね。どちらかというと、玄武岩・安山岩によって作られた基体の上に咲いた徒花、枝葉末節みたいな感じ。花崗岩というのは、マントルを構成する橄欖岩から、鉄やマグネシウムなどをごっそりとそぎ落とした「シリカ主体(70%)岩石」。「上澄み」と言えば言える。重要な骨格はもっと下の方にある。けれど、そこには水を始め、玄武岩...大陸地殻をめぐって⑥花崗岩や水成鉱物は徒花?

  • 国産ヘデンバージャイト

    エヌズさんのヤフオク版を見るようになったら、いろいろ画像が流れてきて、つい国産鉱物のほうに引っ張り込まれてしまいました。知識もないので右往左往していたら、何な姿の「灰鉄輝石」に出会ったのです。ヘデンバージャイトですね。放射状の結晶。ヘデンがこんなになるのだろうか。ちょっと見てみたいな、と軽い気持ちで入札したら落札しちゃいまして。で、手元に来てよく観察。最初は放射状になっているのは水晶みたいだと思ったのですが、どうもそうではない。水晶とヘデンがまじゃって放射状になっている。どういうことなのか。おまけに小さな緑水晶も共生している。この緑の発色の原因は何か。なかなか謎で面白いのです。産地は山県市柿野東洞の柿野鉱山。銅・鉛・亜鉛・銀を産したが現在は廃鉱。《奥美濃酸性岩類の活動にともなわれる花崗斑岩や石英斑岩の岩脈...国産ヘデンバージャイト

  • 大陸地殻をめぐって ⑤安山岩生成過程はまだ謎

    以上追ってきたのは、「プレートテクトニクス」に全面的に依拠した仮説です。プレートテクトニクスは今はほぼ定説のようになっていますけれど、果たして初期地球でもそれがあったのかは、わかっていません。プレートの動きだけですべてを説明できるのか、そもそもプレートを動かしているのは何かわかっていないではないか、といった疑義もあります。しかし、有力な仮説であることは確か。近々行なわれるというIBM海底の掘削で、安山岩中部地殻の存在が確認されれば、「海洋プレート同士の沈み込みで大陸地殻が作られる」という説はより有力なものとなるでしょう。ところで、以上を通して巽先生が提示している「私たちの新たな安山岩生成モデル」というのがあります。簡略版なのでしょうけど、要するに、「玄武岩マグマが玄武岩地殻を融かし、安山岩(と「反大陸」)...大陸地殻をめぐって⑤安山岩生成過程はまだ謎

  • 大陸地殻をめぐって ④島が集まって大陸に

    さて、ともあれ安山岩マグマができた。一安心。で、これが噴き出すと火山島ができる。噴き出さなくても、盛り上がって固まれば(海台)、安山岩成分の「大陸地殻の元」ができる。これが「島弧」。「島弧」は現在もあちこちで見られるもので、伊豆諸島・小笠原諸島・マリアナ諸島(巽先生の命名ではIBM)は、フィリピン海プレート(海洋地殻)の下に太平洋プレート(海洋地殻)が沈み込んで、そこでできたマグマが噴き出したもの。ほら、海洋地殻同士のプレートテクトニクスで陸ができてるじゃん。さらにこのIBMは富士山めがけて突進していて、大陸地殻の最先端である日本列島にぶつかって国土を拡げようとしてくれている。伊豆半島ももともとは島弧の一つだし。ほら、大陸地殻は海洋地殻の沈み込みによってどんどん成長しているじゃん。ところがここで問題が生じ...大陸地殻をめぐって④島が集まって大陸に

  • 大陸地殻をめぐって ③原始プレートテクトニクス

    地球が冷えて、初生地殻の上を海が覆うようになった。地球の表面全部が海だった。出っ張った所はないのかい、という疑問は生じるけど、まあ大勢に影響ないのでしょう。そして次。④初生地殻に亀裂が生じ、「地殻の沈み込み」が起こるこれは「水」の影響だと言う。水は鉱物結晶間の結びつきを弱める働きがある。まあ要するに水がしみ込むと脆くなるわけですな。(雑w)そして亀裂が走った。ううむ。なぜかははっきりしていない。重さの不均一とか、下のマントルの動きとか。どうもうまくイメージできない。大規模な崖崩れのようなものか、巨大な帯状の地盤沈下のようなものか。下には熱々の橄欖岩マントルがある。そこへ玄武岩地殻が落ちていく?水も一緒に?橄欖岩に水が加わると蛇紋岩ができる。しかし蛇紋岩の大量発生などという話はどこにもない。そして、⑤地殻A...大陸地殻をめぐって③原始プレートテクトニクス

  • 大陸地殻をめぐって ②現在の主流説

    で、大陸地殻=安山岩ができるプロセスは、巽先生を始め主流の学者さんたちは、こう考えているらしい。①マグマ・オーシャン:どろどろの溶岩海②冷えて「初生地殻」ができる:玄武岩ないしコマチアイトの地殻③さらに冷えて水が地表を覆う:原始海洋地球④初生地殻に亀裂が生じ、「地殻の沈み込み」が起こる⑤地殻Aの下に地殻Bが斜めに沈み込んでいく:原始プレートテクトニクス開始⑥地殻Bに含まれていた水の作用で、地殻Aの底部で安山岩マグマが生まれる⑤安山岩マグマが噴火したり地中で固まったりして、安山岩質の「大陸の元」=島が生まれる:「島弧」の誕生⑥「プレートの移動」によって島が集まって「大陸」ができる⑦大陸地殻の下に海洋地殻が沈み込んで、さらに安山岩が作られ、大陸は拡大する:現在のプレートテクトニクス地球の誕生の話は、超新星爆発...大陸地殻をめぐって②現在の主流説

  • シャンガーン・アメジスト

    ジンバブエで近年採掘されるようになった新手のアメジスト。パーフェクトストーンさんでまとまって出た。いわく、《2019年より「シャンガーン(Shangaan)アメジスト」の名前で注目されている新産地のアメジストです。今後ブランド的な産地として扱われると予想されます。ロケーションはジンバブエの東南部でモザンビーク国境に近い場所です。この鉱山は現地の人々に昔から管理され守られてきました。ブランドバーグアメジストに匹敵する色合いの美しさやエレスチャルです。》その商品写真を見て、「うわ、これ欲しい」と思ったのがあったのだけど、価格的に手が出なかった。ところが先日、パフェさんがセールをおやりになった。あわてて見てみると、件のものが手の届く価格になっている。で、あわあわとポチっ。(なんだよその日本語)お金がなかったので...シャンガーン・アメジスト

  • 大陸地殻をめぐって ①海と陸とは違うぜよ

    ともかく最初は、われらが住んでいるこの陸地は、海底の地面とはまったく違うものだぜよ、という話。これ、誰でも知っている話ではないですね。素朴に暮らしていれば。「海は低い所に水が溜まった場所」だと思う。そうではないのですね、これが。単純に言えば、陸地は軽い岩石でてきていて、「浮いて」いる。何の上に浮いているかはややこしいので、まあマントルの上に浮いているでいいでしょう。海の地面はそうではない。これは「マントル」自体が冷えてできたもの。最初は熱くてどろどろだったものが、冷えて表面に殻ができた。基本的にはそれが海の地殻。ほかのことは今は置いておいて、ともかく、この2つは全然違う。で、本来はマグマが冷えて固まった「海洋地殻」が地球を覆うはずなのに、なぜ軽くて浮く「大陸地殻」ができたのか。言い換えれば、マントル=橄欖...大陸地殻をめぐって①海と陸とは違うぜよ

  • 大陸地殻をめぐって 序

    前に「大陸地殻はどうやって生まれたのか」という疑問について書きました。「大陸地殻の下に海洋地殻が沈み込み、その場所で安山岩などが作られて大陸地殻になる」という説明がよくあって、「それおかしいだろ」と。鶏がどうやってできたのか、それは鶏が産んだ卵からだ、ってそんな話がありますか。だいたいの「地球科学」「地質学」の本では、「書かない」。原始地殻からいきなり大陸移動の話になる。書き落としているのではなく、知らん振りをしている。「わかっていない」とすら書いていない。ちょっと唖然とする。で、右往左往していたら、ツイッターで巽好幸という先生の「地殻・プレート」をめぐるツイートに出会った。無知浅学なので最初は国際的な大学者さんだとは知らなかった。素朴な質問をして、ありがたくも答えていただいたりした。本も読まずに失礼は失...大陸地殻をめぐって序

  • Lラズライト(天藍石)

    前に青水晶のところでラズライト・イン・クォーツを上げました。ラピスラズリのRラズライト、青金石とごっちゃになるやつ。MgAl2(PO4)2(OH)2。美石揃いのリン酸塩鉱物。深い青がきれいそうなので、ちょっと欲しいなと思っていたけど、なかなか価格・品質で折り合うものがない。どうしても黒っぽくなっちゃう。で先日、ハッピーギフトさんでお手頃価格で美しそうなものが出たので、ようやくゲット。カナダ、ユーコン準州、ラピッドクリーク産。有名産地のようで。深い青と重厚な質感がとてもいい。残念ながら透明度はほとんどないけど。それと改めて気づいたのは、若干緑が入るということ。mindatのギャラリーを見ると、ユーコン産のものは案外緑を帯びるものが多い。天藍石という和名のイメージとはちょとずれる。似たような深い青色の石にアズ...Lラズライト(天藍石)

  • ちょっとキモい石

    ツイッターにも上げたんですけど、安くて変なものがあるとポチっとしてしまう悪癖が働きまして。ブルーカルセドニー。Aurangabad,India産。ちょっと青が鮮やかに撮れ過ぎている。もう少しくすんでマット。まあ上の写真でも十分キモいんですけど、100均マクロで撮るともっとキモい。石というより、なんか海の生き物みたい。お安い珍奇鉱物です(笑い)。ちょっとキモい石

  • 白雪石、じゃとお?

    (騒がしいタイトルをつけるでない)何ちう名前や。そんな名前の石あるん?(何か変な方言になってないか)と、エヌズさんのサイトを見て唖然としたのでした。「氷晶石/白雪石」とある。《グリーンランド特産の往年の氷晶石と白雪石が混在した標本です。原産地標本。IvigtutCryoliteDeposit,Ivittuut,ArsukFjord,Sermersooq,Greenland,Denmark.》ネットで調べてみると、氷晶石とほぼ同じ成分の石らしい。ちなみに現代中国の画家に同じ漢字の人物がいる。何ちう名前や。「しらゆきいし」。(訓読みするな)《氷晶石に似た白色の鉱物で、氷晶石と同じ元素で構成されるフルオロアルミン酸ナトリウムの一種である。イヒドゥートでは氷晶石、Cryolithionite(クリオリチオナイト/...白雪石、じゃとお?

  • 小さな国産水晶

    国産鉱物というのは、まだよく知りません。なんか、混合岩石の表面に小さな赤い矢印が貼ってあって、「あ、そっちですか」みたいなのが多いイメージ。(こらw)往年は輝安鉱など世界的な美石もあったとか聞くけど。詳しい人は詳しいですね。(当たり前だ)自ら採集する人もけっこういる。持ってるのは、天川のレインボー・ガーネット、玉川温泉の北投石、京都の桜石、生駒山鳴石、然別湖のオパール、黒部の孔雀石、荒川鉱山の緑水晶、黒曜石がいくつか、くらいかな。たまたま目について、有名だったり美しかったりしたから買っただけ。いかにもビギナーですな。最近驚いたのが、アクチノライト。ツイッターですごく美しい国産標本を見てびっくりした。そしてこの前のフリマで似たのを探してみようかと思い、出会ったのが前記事のもの。いやあ、こんなものがあるんです...小さな国産水晶

  • アクチノライト 浅草石フリマにて

    いい歳してと言われるだろうけど、どうもああいう人が多くて、物が多い場所というのは苦手なんですねえ。アワアワとなって、過緊張になってしまう。(ヘタレだねえw)浅草石フリマです。去年も行って大ドジをやった。違う催事の列に並ぶし買った石の名前は忘れるし。今回も出掛ける前はある出展者さんのブースに行くつもりだったのだけど、会場に着いたら完璧に忘れていた。今思い出してあきれているところ。どうも大展示即売会というのは苦手。もう行くのはやめようかなと思う。(ほんとか?w)でも、アワアワしつつ、いいものには出会った。今回は国産もの中心にするつもりで2つほど探していたものがあり、その1つ。アクチノライト。よく混合鉱物の中に地味ーに登場する石で、前に200円で買ったものがある。ところが、少し前ツイッターで、針状結晶の美しい標...アクチノライト浅草石フリマにて

  • ヘデンバージャイト(ヘデンベルグ輝石、灰鉄輝石)

    輝石というのはいい石です。翡翠、エンスタタイト、クンツァイトなどなど。前にもダイオプサイドのところで書きました。橄欖石と一緒にマントルを形成する、基本中の基本の石。だけど変成作用を経て独立すると多彩になって美しい。ヘデンバージャイトは、その中ではかなり地味系。あまり商品にはならない。でも輝石好きとしては一つは欲しい。とかねがね思っていたら、エヌズミネラルさんのヤフオクでお安めのが出ていたので。(またですか)アップの写真だとド迫力に見えますけど、実は小さい。高さ2センチ。老眼にはちょっときつい。でもカクカクしていて黒光りしていて、とても美しい。透明度はないですけど。組成はCaFe2+Si2O6。文字通り灰鉄輝石。しかしこの名前は橄欖石の一種ハルツバージャイトとこんがらかりますな。mindatには「変成鉄層、...ヘデンバージャイト(ヘデンベルグ輝石、灰鉄輝石)

  • パーガサイト・イン・マーブル

    ワンコイン・ミネラル。はっきりした結晶は見えないけど、淡い緑が大理石の清らかな白ににじんでいて、とても美しい。パーガサイト(Pargasite、パルガサイト、パーガス閃石)は、NaCa2(Mg4Al)(Si6Al2)O22(OH)2。角閃石の一種。名前はフィンランドの地名から。大きな結晶とかルースとかはレアものとしてえらく高価で出ているけれど、鉱物自体は非常に一般的な角閃石で、他の角閃石と固溶体を作る。mindatには次のようにある。《「角閃石」標本の大部分は、おそらくマグネシオ角閃石またはパーガサイトのいずれかです。……角閃石では、角閃石はしばしばアクチノライト-マグネシオ角閃石-パーガサイト系列にあります。火山岩の巨晶では、角閃石はヘイスティングサイト、パーガサイト、ケルスタイトの中間であることが多い...パーガサイト・イン・マーブル

  • ゲルハルタイト(?)

    Gerhardtite。ゲルハルト石。英語風だと何と読むのか。ゲアハータイト?ジェラードタイト?どう書いたらいいか困る。エヌズミネラルさんのヤフオクサイトより。産地はLikasiMine,Kambovedist.,Haut-Katanga,D.R.Congo。コンゴ共和国(旧ザイール)、高カタンガ州カンボヴェ(カンボーヴ)地区、リカシ鉱山。やれやれ。このリカシ鉱山は同じ硝酸塩鉱物のリカシ石が出る。組成はCu2(NO3)(OH)3。硝酸銅の含水鉱物ということか。リカシ石はCu3(NO3)(OH)5・2H2O。直方晶系、硬度2、比重3.4-3.43。まあレアストーン。銅鉱床からの二次鉱物だけど、同類はたくさんある中で硝酸塩というのが非常に珍しい。そもそも硝酸塩鉱物というのはあまりない。確認できたのは以下。硝石...ゲルハルタイト(?)

  • インディゴライト・イン・クォーツとエアリナイト

    エヌズミネラルさんのヤフオク版を見ていたら(なんか宣伝マンになってるね、タンザナイトもらったからかなw)意外な石を発見。インディゴライト・イン・クォーツ。青水晶ではないですか。青水晶をめぐってはあれこれ迷走したことがあります。こちら。ラズライト・イン、トロレアイト・インなんかを味わったのですけど、何となく物足りなさは残っていて。その後、青水晶ではスペイン、マラガ産のものが有名だという話を聞きましたが、あんまりない。絶産だそうで。パーフェクトストーンさんが以前売っていて、先日も出ていましたけど、えらく小さな結晶のものしかない。ううむ。で、これを見つけて、ちょっとびっくり。インディゴ以下略はあることはおぼろげに知っていたけど、めったに出ない。そのクラスターが貧石価格ちょっとオーバーで出ている。これはポチッでし...インディゴライト・イン・クォーツとエアリナイト

  • スケルタル・スぺサルティン

    なんかこう書くと変ですなあ。骸晶満礬柘榴石。これも変。マンガン・ガーネットの階段格子状結晶。こういう幾何学模様は、ビスマスの人工結晶なんかだともっと派手。ほかには、水晶、フローライトとかが有名なのかな。不思議で美しいものです。前にも書いたけど、ガーネットというのは、超巨大グループで、鉱物名も商品名も乱立してもうわけわからん状態。自分でまとめ直してみたら覚えるかと思ったけど、さっぱり。ただしですね、どうも大きく分けると2つあるらしい。スぺサルティン(マンガン)とグロシュラー(カルシウム)は「水成鉱物」系。前者はマンガン鉱床から、後者はスカルン鉱床から主に出る。ちなみにアンドラダイト(灰鉄柘榴石)やウヴァロバイト(灰クロム柘榴石)はグロシュラーの変種。アンドラダイトにはデマントイドやレインボーガーネットがある...スケルタル・スぺサルティン

  • ガーデンクォーツ

    ちょっとお遊び細工物という感じもあるけど。ガーデンクォーツ。ぱっと見では「何やねんこれは」みたいな。横から見るとはっきりするんだけど、これはつまり、岩石の上に水晶が積もったものを、岩石と水晶とが半々になるように切断して、それを丸玉にしたもの。ということでしょう。岩石部分は、元になる熱水から水晶より早く沈積した鉱物群なのか、たまたま石英が流れ込んだ隙間にあっただけで直接関係ないものなのかはわからない。赤いのは鉄系の鉱物かな。緑は緑泥石?鑑別能力がないから何とも言えない。高級品ではないので、あんまり変化に富んだ景色とは言えない。けれどこれ、強い光を方向を変えて照らすと、なかなかびっくりのショーが展開するのです。水晶の半球がレンズになるので、拡大されたり光が集まったりして、面白い効果が生まれるようですね。これは...ガーデンクォーツ

  • 新宿でプチプラざんまー、あれ?

    株式会社東京サイエンス紀伊国屋書店新宿本店店、ってこれ長すぎ。何とかなりませんかね。(ならんと思うよw)さんでツーソン新着フェア2023というのをやっておられていたので、「見るだけ」という意味のない言葉を発しながら参上。ツイッターで書きましたけど、あれこれ安い。ツーソン戦利品の高額品ばかりかと思っていたら違った。で、ついあれこれと。自然銅880円、アポフィライト1100円、ベラクルスアメジスト・ミニクラスター2200円、オハイオ産セレスタイン1980円、ピンクアメジスト2200円、カクタスアメジスト2750円、などなどと買い込みまして。プチプラざんまーいなどといい気になっていたらレジでお会計になって卒倒しかかりました。(おおげさなw)お財布は死にましたけど、こういうものをお安く出してくれるのは実にありがた...新宿でプチプラざんまー、あれ?

  • お恵み

    思いも寄らぬ僥倖。(同語反復だぜ)なんとエヌズミネラルさんのツイッター・プレゼントキャンペーンで、タンザナイトが当たりました。いやあ、嬉しいですねえ。メレラニ産。大きくはないけど澄んだ青が美しい。ごくかすかだけど多色性:方向変色もあって、幻のようなピンクが揺れる。いやあ有難い。タンザナイトの透明な単晶は持っていなかったので。ツイッターにも書きましたし、このブログでも前に書いてますけど、エヌズミネラルさんは、鉱物標本ショップとしてはおそらく日本一ではないかと。そのプレキャンですから、応募者も多いはず。当たるなんて夢みたいな話ですわ。ツイッターというのも、最初は「まあブログの更新告知ね」みたいな感じでいたのですけど、いろいろ見ていると、こんな石があるのか、こんな姿があるのか、と勉強になることしきり。さらにはこ...お恵み

  • 岩石進化論

    「なんで石集めなんかしてるの?」と石民はしばしば尋ねられる。まあいろいろな答え方があるでしょう。答えないというのも含めて。こういう答えもありかなと。「地球の岩石も進化しているのである。われらが集めている美稀石はその最進化形である。それを生物の最進化形である人間が愛でるというのは、最進化形同士の出会いという奇跡なのである。」そう、「岩石・鉱物も進化する」。それをこれから辿ってみる。おおむね現在の主流説に乗っている。そこから生まれた「構図」(妄想?)が果たして正しいかどうかは、知らない。ちなみに進化したものが価値があるというわけではない。大樹の頂上の枝穂が幹より偉いということはない。晶洞の中に水が作った繊細な石、エレメエファイト。①始まり――マグマ・オーシャンと橄欖岩太古の地球は、星雲ガスの凝縮、隕石・彗星・...岩石進化論

  • 佐渡産球顆流紋岩

    佐渡産球顆流紋岩。ん?何だこりゃ。「きゅうか」か。キラリ石さんより。流紋岩というのは、安山岩マグマが熱水の作用によってよりシリカ質になった「流紋岩マグマ(花崗岩マグマ)」が地上に噴き出して固化したもの。「流紋岩マグマ」は地中でゆっくり冷えると花崗岩になる。つまりは花崗岩の同質異像。(岩石にそんな概念はないぞ)これが噴火で地上に出て急激に冷えると非結晶質の「火山ガラス」黒曜石になる。さらに激しく噴き上がってすかすかになると軽石になる。だそうで。つまりは「花崗岩=流紋岩=黒曜石=軽石」ということになるわけ?知らなかったですねえ。流紋岩はゆっくり冷えた花崗岩でもなく急激に冷えた黒曜石でもない、中間体ということになるわけですかね。いろいろ形態はあるらしい。学術的説明はこちら。中間体のせいかあんまりお目に掛からない...佐渡産球顆流紋岩

  • ウニ!

    (また変なタイトルを)前々から一つは欲しいなと思っていた石。アラゴナイトの「ウニ状クラスター」。HappyGiftさんより。割と安い。壊しそうで恐い。オジジがこういう表現を使うのはどうかと思うけど、「カワイイ!」。小さくて一所懸命棘を伸ばしているのがいとおしい。一応蛍光するけど、白っぽくてあまり美しくはない。こういう「ウニ!」っていう結晶はナトロライト(ソーダ沸石)やメソライト(中沸石)でもある。モルデナイト(モルデン沸石)なんかはもっと繊細。沸石はいろいろ形とか面白そうなのがごろごろしているけど、超巨大な沼なので踏み入りたくない。アラゴナイトというのは、カルサイトと同質異形。前に「カルサイト・アラゴナイト問題」というのを載せましたけど、両者の関係は複雑。ただアラゴナイトはカルサイトに較べて、奇妙な格好の...ウニ!

  • 熱水性多種結晶混合石

    (そんな言葉はないぞ)うん、何かいい名前作ってほしいよね。「ばらちらし」とか。(サイテー)ブルガリアン・ミックスとしとこうか。「何じゃこりゃあ?」というのは、石集めの楽しさの一つ。初めの頃はしょっちゅうあったけど、だんだん少なくなってきたのは致し方ない。しかしこの商品写真を見た時にはびっくりしましたねえ。ちびちびのいろんな結晶がわんさか固まっている。ほんと何これ?の驚き。MineralQuestさん産。ブルガリア産。長辺45ミリ。類似の標本がいくつか並んでいて、お店の説明では、「熱水鉱床で産する様々な鉱物群です」(君の好きな「水成鉱物」ですなw)「パイライト(黄鉄鉱)、キャルコパイライト(黄銅鉱)、ガレナ(方鉛鉱)、スファレライト(閃亜鉛鉱)、クォーツ(水晶)、カルサイト(方解石)、クローライト(緑泥石)...熱水性多種結晶混合石

  • スリーピングビューティ・ターコイズ

    トルコ石。英語風表記の原則でいくとターコイズなんだけどやっぱトルコ石。「せき」じゃなくて「いし」。「いし」だけど岩石ではなくて鉱物。トルコでは採れない。ややこし。(また長々しい予感w)CuAl6(PO4)4(OH)8・4H2O。リン酸塩含水鉱物。生成過程は不明で、銅の二次鉱物からできる「三次」鉱物っぽい。大きな結晶はほとんどない。ちなみに銅のリン酸塩鉱物には、リベテナイト(Libethenite燐銅鉱Cu2(PO4)(OH))、ベゼリアイト(Veszelyiteベゼリ石(Cu,Zn)3(PO4)(OH)3・2H2O)がある。どちらもレアですな。リン酸塩鉱物には美しいものがたくさんあるけど、銅は少数派。正直、あんまり好きじゃなかった。昔からあったけどちょっと安っぽい感じで。カミさんの話だと、「昔、若い女子が...スリーピングビューティ・ターコイズ

  • イルヴァアイト

    クリスタルワールド御徒町さんで知らない石を見つけた。イルヴァアイト。は?エルバアイトと違うの?面白そうでお安めだったのでゲット。Ilvaite。CaFe3+Fe2+2(Si2O7)O(OH)。珪灰鉄鉱。名前は発見地エルバ島の古代ローマ名「Ilva」から。エルバ島の名を冠した鉱物はエルバアイト(Elbaite、エルバイト、リチア電気石、ピンクやグリーンやウォーターメロンのやつ)があってややこしい。カルシウムと鉄の含水ケイ酸塩鉱物。珪灰鉄鉱という和名はそのものでいいですね。主にスカルン鉱床でできる。「水成鉱物」ね。あちこちで見られ、日本でも採取されている。ローソナイト・グループに属する。ローソナイトはCaAl2Si2O7(OH)2・H2O。イトイガワアイトSrAl2(Si2O7)(OH)2・H2Oも同グループ...イルヴァアイト

  • ローマングラス未加工【写真差し替え再投稿】

    ローマングラスは前に書いたので、あれこれ書くことはないのですけど、あんまりにもきれいで嬉しくなったので急遽アップ。【写真があんまりにもしょぼかったので差し替えました。やっぱ新しい機械は違うw】前のはアクセサリーになっているもの。これはかけらそのまま。パーフェクトストーンさんより。これ事前のツイッターで一目惚れして、9時になるのをじりじりと待って、あたふたとスナイプしたもの。買えてよかった。三つ半の面があって、それぞれに色が変わってとても面白い。まあきらきらは写真に写らないので、肉眼はもっときらっきらです。ツイッターでも書きましたけど、このパフェさん(その略称はちとまずいんちゃう?)、知られていないものを求めて世界各地へ突進されているすごい方です。先日はこれまで日本では紹介されていないベトナム産のアメジスト...ローマングラス未加工【写真差し替え再投稿】

  • ペリステライト/ホワイトラブラドライト/アルバイト/オリゴクレース/プラジオクレース/ホワイトムーンストーン

    (また長いタイトルをw)やけくそです。要するに長石です。(またですかw)クリスタルワールド御徒町さん産。五反田時代に「ペリステライト」は一つ買ったのだけどそれはちょっとベージュで濁っていた。今度のは白くて透明度がある。とても美しい。わずかだけどブルーシラーというかラブラドレッセンスというか、青い燦光が浮かぶ。かろうじてムーンストーンだけど、まあそれはおまけのようなもので、主眼は長石の質感。透過光でもなかなかいい光。お店の説明では「一般的にホワイトラブラドライトで出回っているが、正確にはアルバイトとオリゴクレースが層状に重なっており、それぞれの屈折率の違いがブルーシラーが派生する原因になっています」とある。以下の文章は読まなくていいです。(は?)アルバイトはナトリウム長石=曹長石。ペリステライトやオリゴクレ...ペリステライト/ホワイトラブラドライト/アルバイト/オリゴクレース/プラジオクレース/ホワイトムーンストーン

  • 岩石も「進化」する?

    「岩石」というのは、様々な「鉱物」の混ざったもの。鉱物は様々あってそれがまた様々に混ざるから、もう訳わからん状態。図鑑なんかを見ても、色がどうで成分がどうでどういう場所で見られるといった現象的記述の羅列で、分類も見た目だったり成分だったり生成環境だったりとばらばら。読んだ先から忘れていく。(それは老化じゃないのかね)鉱物学者・地質学者の方々はこれ全部覚えているんだから大したもんです。(そりゃプロだ)まあ、ただ石を眺めて楽しんでいるあちきのような者にはほとんど無縁。しかしあんまりにも知らないというのはよろしくない。そこで、半分遊びで、自分が把握できるようにと、火成岩とその派生類に限って、「どうやって生まれてきたか」をメインにして、大雑把な“岩石系統図”を描いてみたのです。全然厳密ではなく、あくまで大まかなイ...岩石も「進化」する?

  • スギライト

    杉石。どうしても「すぎいし」と読んでしまうけど、「すぎせき」が正しいと。日本語版ウィキペディアだと(K,Na)(Na,H2O)2(Fe3+,Ca,Na,Ti,Fe,Mn)2(Al,Fe3+)Li2Si12O30とあるけれど、mindatではKNa2Fe3+2(Li3Si12)O30と素っ気ない。よくわからんけど、複雑な組成であることは確か。リチウムと珪酸がミックスしているところが味噌かな。与党六環派(サイクロ)。この派閥はベリル、トルマリン、アイオライトと面白い石がいる。やや珍しい少数派閥。1944年に愛媛県岩城島で杉健一(1901-1948)らによって発見され、75年に村上允英らが分析、翌76年にIMA認定された。杉は日本の変成岩学の先駆者だったが若くして世を去った。最初に発見された日本産はうぐいす色で...スギライト

  • 母岩は必ずしも母ではない?

    雑感の雑文です。(どれもそうだろw)今でも無知ですけど、もっと無知だった頃、母岩に生えた結晶を見て、「ううむ、これは母岩の成分が浸み出して結晶になったのだろうか」などと思ったものです。けど、これ、必ずしもそういうことではない。もちろん、マグマから生まれた超高熱の熱水が接触して、あるいは大陸変動のものすごい力が加わって、元の岩石を溶かし、その岩石に含まれていた成分を改めて純粋結晶として結晶させるということはある。そういった場合は、岩石は確かに結晶の「母」であるかもしれない。でも、そういうことばかりとは限らない。岩塊内に亀裂や空洞があって、そこにはるか彼方から特定成分を含んだ熱水が侵入し、そこでとどまってゆっくりと冷えて、大きな美しい結晶を作る。そういうことも多々ある。その場合、たまたまその空洞の周りにある種...母岩は必ずしも母ではない?

  • モー・シッ・シッ(コスモクロア)

    前から欲しかったものがWAKOUさんでとても安く出たので即ポチっ。モー・シッ・シッ。(変なギャグはよせよ)しっしっ、出て来るな。モー・シッ・シッは「岩石名」。主成分はコスモクロア輝石。mindatさんに聞こう。《「MawSitSit」はビルマ(ミャンマー)産の多鉱物物質(「岩石」)で、宝石と彫刻材料として注目を集めています。これを「ジェイダイト」と分類する人もいますが(「クロム・ジェイド」とも呼ばれています)、実際には、この色は別の単斜輝石であるコスモクロア(NaCrSi2O6)によるものであり、したがって、ジェイダイトの変種と見なすべきではありません。1960年代初頭、有名なスイスの宝石学者EduardJ.Gubelinがビルマでの現地調査中に初めて指摘しました。MawSitSitの組成はさまざまですが...モー・シッ・シッ(コスモクロア)

  • ダイヤモンド

    なにせ貧石ですから、「ダイヤモンドなんて買うかよ」と思っておりました。(ひねくれてるんだろw)しかし、浅草橋ミネラルマルシェで東洋ルースさんの部屋に入ったからいけない。ちびいのが2000円。「まあ、一つくらいあってもいいのではないかな」と日和って、籠に入れてしまいました。(自分で禁制を作っておいてそれを破るのが好きなのねw)で、安くてもやはりダイヤですから、コレクション棚の中ではなく上に置いておいたのです。(なんだい、やっぱ〇〇やんw)で、ある時、ちょっと遠目でそれを見たら、ん?となった。えらく強い光を返してくる。室内灯の弱い光で、石全体は暗いのに、一点、びかあっと光を放っている。はあ、なるほどと思いましたね。高い屈折率と計算され尽くしたカットによって、光を極度に集めて、それを反射させる。一点豪華主義とい...ダイヤモンド

  • プルームテクトニクスと水

    地球科学っつうのは、20世紀に始まった新しい学問で、今隆盛の「プレートテクトニクス」理論なんていうのができたのが1960年代。ついこの間、あちきが綿飴食ってた頃だよ。(オジジw)プレートテクトニクスというのは、陸がすいすい動いてぶつかったり離れたりして、海底は陸の下に潜り込んでいったりするというやつね。(そんな単純じゃねえw)今の研究者の多くはこれを支持していて、ほとんど「定説」みたいになっている。庶民に関係の深い地震や噴火なんかもこの理論を使って説明されるしね。「南海トラフ」なんて皆さん恐怖の的。これは前にも上げたエクロジャイト。玄武岩質の海底プレートが大陸地殻の下に沈み込み、高圧で安山岩質成分(シリケート質)が絞り出されて、「残り滓」のように形成されたものと言われている。こういう「残り滓」はやがてマン...プルームテクトニクスと水

  • アタカマイト

    リナライトを上げたので、暇な日曜だし、続けて。アタカマイト。Cu2(OH)3Cl。まあハロゲン化鉱物なんでしょうね。銅の二次鉱物。やはりエヌズさんから。それほど高くはない。これ、どうしてもアカタマになってしまう。いつも「砂漠」を後ろにつけて修正する。(あほw)赤玉ねぎはおいしい。(よしなさいますます覚えなくなる)手にしてみてやや期待外れという石がいくつかありまして、リナライトもちょっとそうだった。暗めで強い光を当てないと鮮やかに見えないとか、結晶がちびちび過ぎるとか。これも普通の室内灯で見ると、なんか冴えない石だなとなる。しかししかし。強い光を当てるとがぜん張り切る。クローズアップでは驚くほど。アタカマイトは、塩の多い乾燥した環境、つまりは主に砂漠で銅鉱物から作られる。これは「水成」ではなくて逆に「脱水」...アタカマイト

  • リナライト

    けっこうレアで高めの石。以前エヌズさんの30%オフで買ったもの。なぜか書かなかった。たぶんその時は思ったよりも地味な石だったので、少し気落ちしたのだと思う。エヌズさんの商品写真はちょっと美しく撮れ過ぎている場合がある。けど、この前、改めて見直していたら(金欠で新しいものが買えないからでしょうねw)、これ、強い光だととても美しいのですね。チリ産。左右30ミリくらい。リナライト。青鉛鉱。PbCu(SO4)(OH)2。青鉛鉱と書かれるとちょっと違うんじゃないのと思う。鉛じゃこの色は出ないでしょう。《銅鉛鉱床の酸化帯に二次鉱物として母岩を被うように形成されます。》(MineralStreetさんのサイトより)銅鉛鉱床の酸化帯と言われても素人には何のこっちゃ。銅と鉛を多く含んだ鉱脈に硫酸を含んだ熱水が接触して、それ...リナライト

  • 「大陸」はいつどうやってできたのか[メモ]

    どうもとんでもない迷路に迷い込んだようで。美しい石どもを見ておりましたら、いろいろと思いまして。こやつらはどうやってできたのだろう。↓どうも「ペグマタイト」「スカルン」「熱水鉱床」あたりがキーワードみたい。↓どれにも「花崗岩」と「水」が関係しているらしい。↓花崗岩って大陸地殻の主役らしい。↓花崗岩ってどうやってできたのさ。↓プレート沈み込みの際の水で大量生成されたらしい。↓大陸地殻って何なのさ。そもそもどうやってできたのさ。↓大陸地殻(の安山岩・花崗岩)はプレート沈み込みで作られる。けどそのプレート沈み込みは大陸地殻がないと起こらない。あれ?変じゃね?***『プルームテクトニクスと全地球史解読』(熊澤他、2002年、岩波書店)という本を見つけまして、大変面白そうな本なので、ちょっと囓り始めました。そこに「...「大陸」はいつどうやってできたのか[メモ]

  • カンカン石(サヌカイト)

    この前の浅草橋ミネラルマルシェは“ルースの日”になってしまったのだけど、もう一つ手に入れたものがありまして。通称カンカン石。叩くと澄んだ音がする。ちょっとお土産物みたいな雰囲気があるけど、叩く棒もついて1900円。お安くて楽しい。369ストーンさん産。岩石名はサヌカイト。産地は讃岐国香川県坂出市。音が面白いから買ったのだけど、それだけじゃない。これ、安山岩。「大陸地殻」の主要岩石。安山岩の商品なんてなかなかありませんぜ。しかもこのサヌキアイト、ちょっと特殊で重要な安山岩らしい。ちょうど今読んでいる『プルームテクトニクスと全地球史解読』(熊澤・丸山編、2002年、岩波書店)に、巽好幸さんという先生がこれについて書いておられて、偶然にちょっとびっくり。この先生、ツイッターをやっておられて、ちょっと前、あちきは...カンカン石(サヌカイト)

  • ジルコン

    東洋ルース産の続きでもう一つ。ブルージルコン。よくない写真だけどあちきの腕ではどだい無理。何と500円。は?ほんとですか?こっちはゴールデン。別のお店でもっと高い。きらきらなんだけど写らないねえ。ジルコンというのも、スピネルと同様、あちきには何となく捉えどころのない感じのする石でして。前は二つをよく混同した。赤っぽいし。(ずさん頭w)けどスピネルはマグネシウムとアルミニウムの酸化鉱物、ジルコンはZrSiO4で希元素ジルコニウムの珪酸塩鉱物。じぇんじぇん違う。ジルコニウムとは何ぞや。まあチタンの兄弟みたいなもので、原子炉なんかに盛んに使われるらしい。チタンと違って生活していて直接触れることはあんまりないでしょう。ジルコンの和名は風信子鉱。これ何と読むんですかね。ふうしんしこう?ひやしんすこう?何でヒヤシンス...ジルコン

  • コーネルピン・ルースの透過光変色

    東洋ルース産の続き。(それは産とは言わん)あちきの大好きなコーネルピンのルースが出ていて、おっとびっくり。いろいろな所でたまに出るけど、だいたいはミントグリーンのものか、キャッツアイ。それも美しそうだけれど、コーネルピンの魅力はやっぱり「透過光変色」。前にも書きました。こちらとこちら。「まあルースじゃ無理だよねえ」と思いつつ見ていたら、ちょっと濃いめの色のものがある。カットのせいかどうかはわからないけど、いくつもの色が見える。コーネルピン・ファンとしては買わざるを得ない。で、家に帰ってじっくりと眺めた。ルースとして普通に上から見てると、不思議な色だな、くらい。むしろこんな変な色のルース、普通の人は買わんだろうなあ、とさえ。インクルもあるし。ところが、透過光で見ると色が変わる。そう、かの有名な「プレオクロイ...コーネルピン・ルースの透過光変色

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