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2021/09/13

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  • クロム鉱物およびクロムによる鉱物の発色

    クロム、英語の日本語読みではクロミウム(chromium)。原子番号24。モリブデン、タングステンとともに第6族元素(クロム族元素)と呼ばれる金属元素。単体での融点、沸点が非常に高く、硬い。様々な合金に用いられる。クロムの存在量は岩石圏の0.02%を占めると考えられている。鉱業原料となるのは主にクロム鉄鉱(ChromiteFeCr2O4)。しかしながら、クロムを主成分として含む鉱物は、98と少ない。クロム酸(CrO4)塩鉱物が27種類ほど。名前を知ってるのはクロコアイト(CrocoitePbCr6+O4)くらい。クロム鉄鉱はクロム酸塩ではなく酸化鉱物だそうで。確かに数が合わん。クロム酸塩ではなくクロムを含む鉱物は72種。これも名前を知ってるのは、コスモクロアKosmochlorNaCrSi2O6スティッチ...クロム鉱物およびクロムによる鉱物の発色

  • 日高ヒスイ

    ジェイダイト(本翡翠)ではないのに「ヒスイ」と名が付くものは、長崎ヒスイ、ナミビアン・ジェイドを上げてきたけど、もう一つ。「日高ヒスイ」。ヤフオクなんかで時々出るけど「稀少」とかでえらく高い。これはたまたま安いのを見つけてポチっ。実はこれは「おまけ」。本体はでかい。むしろ「水石」分類ですな。日高ヒスイは1966(昭和41)年に日高町千栄で発見された。当初は翡翠とされたが、その後の分析の結果、クロム・ダイオプサイド(透輝石)を主体に、クロム・スピネル、ウバロバイト(灰クロム柘榴石)、ペクトライト(ソーダ珪灰石)、クローライト(緑泥石)、トレモライト(透閃石)などからなる複合岩石だと判定された。蛇紋岩が変成したロディン岩中に産出する。詳しくはこちら。クロムが非常に豊かな岩石ということですかね。クロムは厄介。別...日高ヒスイ

  • クトノホライト

    (ずいぶん変な姿の石を買ったのだねw)はあ、レアもののお手頃価格品なので……クトノ(ナ)ホライト。Kutnohorite。クトナホラ石。CaMn2+(CO3)2。名前は発見地のチェコ共和国ボヘミアのクトナー・ホラから。なぜかIMA登録の際「クトノ」になったらしい。ブコフスキー君、どうしてそんな混乱の種になるようなことした?(おいw)この奇妙な名前を知ったのはハッピーギフトさんのサイト。アラゴナイト外殻のジオードで中に何やら針状結晶の集合らしき黒っぽいものが詰まっている。その奇怪な姿と奇妙な名前がなかなか衝撃的で、買ってみようと思ったのだけど、少し高めだったのでやめた。その後、マンガン鉱物リストを作っていたら、これが出てきた。ほう、マンガンだったのか、と改めて調べてみると、わりかし組成は単純。ドロマイト・グ...クトノホライト

  • 石無関係の私的雑記

    どうもまずいことになってる。(何だよ、石買いすぎて破産したか)目が死につつある。(おや)黄斑ジストロフィー。指定難病。治療法なし。(おやおや)オジジになったからではない。遺伝子要因の病気で、若くても出る人は出る。出る経緯は不明。若くて出ずに済んだのは幸いだけれど、どうせなら死んでから出てほしかったですな。(そりゃ無理だ)右目がかなり進んでいて、視野の中心が白っぽく霞んで見えない。左も症状はあるのだけれど今のところ見えている。でもいつまで持つかわからない。おやおや。(自分で言うな出番がなくなる)見えなくなったらやはり石を愛でるのは無理。触って、というのはえらく限界がある。エドガー・ケイシーだったかが、「石はよくしゃべる。アイオライトはとりわけおしゃべりである」と言っていたような記憶がある。見えなくても石の声...石無関係の私的雑記

  • 宝坂ブルーオパール

    宝坂の名前はおぼろげに知っていた。国内オパールの名産地だとか。時折ノジュールが出たりしていたけど、値段も値段だし、オパールを追求しているわけでもないのでスルーしていた。ところが過日、美しそうなブルーのコモン・オパールがお安く出ていたので手を出した。「遊色」を見せるプレシャス・オパールに対して、それがないコモン・オパールは、しばしば美しい色を見せるけれど、透明度がないことが多い。けれど、これはかなり透明。青は薄めだけど、繊細で美しい。オワイイーとかチリとかコモン・ブルーオパールは持ってるけど、それとは別種の美しさ。宝坂は福島県にある個人所有鉱山。なんか数代前のご当主が近衛兵をしていて、金鉱山を探っていたら発見したとか。多くはノジュールで産し、遊色の美しいオパールもかなり出たらしい。皇室にも献上されたとか。し...宝坂ブルーオパール

  • 布賀のニフォントフ石

    布賀鉱山というのはあまりに有名。ということを知ったのは最近のこと。まあ石好きにならなきゃ知らないですわな。布賀では様々なレア鉱物が出るけど、一般に流通する鉱物としては、逸見石、五水なんちゃら(こら)、そしてニフォントフ石などがある。ネットで国産鉱物を眺めていればいやでも目に入る。ここ産のスパー石は前に上げた。なお布賀については改めて別項に簡単なメモを。で、先日ヤフオクを眺めていたらそのニフォントフ石が出ていた。写真は特に目立った美しさはなかったのだけど、なぜかえらくお安いまま推移している。「おやおや、だったらぜひ。といってもこのまんまで行くわけはないよね」と入札しておいたら、そのまんま落札してしまいました。レアではあるだろうけどあんまり美麗さはないのかなと思っていたら、落手してちょっとびっくり。結晶の輝き...布賀のニフォントフ石

  • 布賀鉱山[メモ]

    岡山県備中町布賀鉱山は「高温スカルン鉱床」という珍しい鉱床で、これは通常のスカルン鉱床よりも高温でマグマおよびその熱水と石灰岩がぶつかってできたものだとされる。そのため、同地では逸見石、大江石、備中石、森本柘榴石といった新鉱物や、五水灰硼石(ペンタハイドロボライト)やニフォントフ石といった稀少鉱物が産出された。現在は一般立ち入り禁止。mindatによれば布賀で産出されるIMA認定鉱物は99。こちら。なお、代表的なもののリストとしてこちらがあるけれど「原産表記」に不備がある。布賀を原産(模式地Typelocality)とする鉱物は以下の13。備中石・千代子石・単斜トベルモリー石・布賀石・逸見石・草地鉱・森本柘榴石・沼野石・岡山石・大江石・パラシベリア石・島崎石・武田石なお、五水灰硼石・六水灰硼石は化学的には...布賀鉱山[メモ]

  • ベリロナイト

    わかるようなわからないようなびみょーな世界、と無色透明石のことを前記事で書きました。これは無色透明でも「わかる」石。ベリロナイト。霜柱。まったくもって霜柱。だからわかる。冷え冷えと美しい。Beryllonite。NaBePO4。ナトリウムとベリリウムのリン酸塩。出ました、リン酸塩。(好きだねえw)同じベリリウムのリン酸塩にヘルデライトCaBe(PO4)(F,OH)、塀理寝ないと、お、この変換面白いね(こらw)、もとい、ベイリネナイトBeMn(PO4)(OH)がある。両方ともなかなか美しい石。主要ベリリウム鉱物のリストはこちら。名前は単純にベリリウムから。シンプルでよろしい。無色透明でも、「お、この形はあれだよ」とにこにこしつつ「ベリリウムのリン酸塩ね、さすが」と霜柱の幾何学的造形を味わうのがこの石の妙かも...ベリロナイト

  • ペタライトとアンブリゴナイト

    リチウムを含む鉱物2つ。リストは既出。リチウムは原子番号3。水素、ヘリウムの次でベリルより軽い。酸素や炭素よりも全然軽い。そんなものがあるものかと思うけどあるんですねえ。(変な感想だな)ペタライトはLiAlSiO10。時々「天使の石」とか書かれる。フェナカイトがそう言われることもある。はて?軽いからか?ペタの比重は2.4。ベリルより軽い。無色透明。しかし、リチウムなので……何かが違う、ような気がする。アンブリゴナイトはルースで既出。(Li,Na)AlPO4(F,OH)。モンテブラサイトと仲間。これも無色透明。しかし、リチ(もういい)無色透明の石の何が面白い、と思っていた時期もありました。しかし、こうやって成分も結晶構造も異なるいろいろな透明石を持ってみると、無色透明は無色透明なりに、その鉱物の質感というも...ペタライトとアンブリゴナイト

  • 「峻峰」石(?)

    水曜水石復活、といってもまたすぐ終わるでしょう。ヤフオクで水石の商品を眺めているのだけど、なかなかない。そもそも出品が少ない。気に入るものも少ない。たまに「お!」と思う石があっても、高い。そういうものでもちょぼちょぼ落札されているから、愛好家は案外いるのかもしれない。そんな中で、「お?」と目を引く低価格ものを発見。「古道具屋」系の出品者さんのもの。愛好家の遺族が他のものと一緒に二束三文で売り飛ばしたものではないかと邪推。(そんな邪推はいらん)競る人もなく落札。目を引いたのは峻厳な連峰の姿。こういう尖った峰が連なる形はあんまりない。そういう形に名前がついているのかと探ってみたけど、見つからない。「峻峰」型と勝手に名付けることにする。加えて、妙な存在感。左右10センチほどのミニ水石なのに、えらくどっしりとして...「峻峰」石(?)

  • 周期表

    無知であることはよいことではないけれど、知る驚きがあるという点では喜ぶべきことではある。理系ではない人間はおおむね物質の理に疎い。モリブデンと言われても「それおいしいの?」となる。(人を道連れにするな)「周期表」というものがある。物質の元となる元素を網羅し整理した表、とでもいうのか。何十年も見たことがなかった。石集めをするようになって、いろいろな元素名が飛び込んできて、ようやく見直した次第。前にも書いたけど、実に気持ちの悪い表である。最初見た時、「自然とは何と整然としていないものか」と呆れたが、その感想は今も変わらない。「なんでここ凹んでるんだよ」「どうして付表みたいなのが付くんだよ」と。こんなやつね。「ほんとにこれ正しいの?」とも思うけれど、百年以上これで世界が動いてきたのだから、まあ事実に近いものなの...周期表

  • ラ・バール鉱山のフローライト(絶産)

    フローライトは守備範囲外なのだけれど、かねてより心惹かれていたラ・バール産のものがハッピー・ギフトさんで比較的お安く出ていたので、それでもあちきには高いのだけどどうしても欲しくなってゲット。緑の入らない青と黄色がとても美しい。ゲットできて嬉しいからたくさん貼る。透過光です。ラ・バール鉱山は、フランス共和国オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏ピュイ・ド・ドーム県リオン郡サン=ジャック=ダンビュール市にかつてあった蛍石鉱山。LaBarreMine(LaMartinecheMine),Saint-Jacques-d'Ambur,Riom,Puy-de-Dome,Auvergne-Rhone-Alpes,France.リオン郡は、フランス人の間では「ド辺境」というイメージがある都市クレルモン=フェランから北へ20...ラ・バール鉱山のフローライト(絶産)

  • アパタイト

    汎産でよく見るけど、いささか捉えどころのない感じがする石。アパタイト自体は巨大一族で複雑な鉱物。基本はリン酸カルシウムでそれにくっつく成分によって3種類ある。Fフローロ(フルオロ)・アパタイトフッ素燐灰石Ca5(PO3)FOHハイドロキシル・アパタイト水酸燐灰石Ca5(PO3)OHClクロア・アパタイト塩素燐灰石Ca5(PO3)Clただし炭酸フッ素燐灰石(Ca(CO3)F)という化石系の変種もある。は?これ炭酸塩じゃない。変種なの?ちなみに人間の歯や骨は炭酸-水酸燐灰石でできているとのこと。何じゃこれ。ふう、厄介。まあ基本はリン酸カルシウム。リン酸塩だから美石になる可能性を秘めている。石沼民が愛玩するのはもっぱらフルオロ・アパタイト、フッ素リン酸カルシウム。フッ素もリンも重要元素だけど、フッ素は蛍石から、...アパタイト

  • 透明オーソクレース

    苦節五十年(また嘘を)、やっと出会いました。ウォータークリア・オーソクレース、なんてね。透明なオーソクレース。正長石。長石の分類命名はもううんざり。過去の悪戦苦闘はこちらとかこちらとか。何より成分分類と結晶分類をごちゃまぜにする鵺ぶりに腹が立つ。いいんだよ、透明なオーソクレース、正長石じゃい。正しいんだよ。(違う)このオーソクレースは単結晶っぽくて、透明。いいですねえ。しかもそれほど高くなかった。かすかに黄色味を感じる。光り方がすんばらしいんだな。時々向こう側の表面が光って、ムーンストーンのような感じの輝きになる。蛍光もかわいらしいオレンジピンク。結晶集合のようになって半透明なのは時々見た。それでもけっこう高かった。長石は汎産の石なのに透明なのは少ない。長石は崩壊しやすいそうだけど、それが関係しているのか...透明オーソクレース

  • 水素[メモ]

    こんな記事がありました。「地下から大量に噴出する水素ガスを発見、過去最大級世界を変えるエネルギー源に?」(ナショナルジオグラフィック日本版)水素は全宇宙で一番多い元素。と考えられている。(留保付きが好きだねえw)地殻では、「おっしゃって軽そうかマグ」つまり「O,SI,Al,Fe,Ca,Na,K,Mg」の次、「地水燐満」つまり「Ti,H,P,Mn」のグループ。(覚え立ての知識を駆使しているねw)と考えられている。(またかよ)あまり多くない。しかもほとんどは水か水酸となっているもので、水素単体というのは「ほぼない」と考えられてきた。例のmindatの元素別索引で引くと、水素を含む鉱物は3294ある。半分以上じゃないですか。けれどそこからH2OとH3OとOHのものを除くと93しかない。鉱物としては水素はほとんど...水素[メモ]

  • マリ・ガーネットあるいはいかにして柘榴石の名を覚えるか

    (まーた変なタイトルを)1994年にマリ共和国で発見された新しい種類のガーネット。名前はそのまんま「マリ・ガーネット」。素直でよろしい。(偉そうに言うんじゃないw)「グロシュラー(灰礬柘榴石)とアンドラダイト(灰鉄柘榴石)の中間に位置する固溶体」だとか。灰鉄礬柘榴石?なんかお経の世界。「灰!鉄礬柘榴石阿耨多羅三藐三菩提」とか。(あほ)やれやれ。ガーネット名前大杉と前に書いた。書けば覚えるかと思ったけど、じぇんじぇん覚えられていない。グロシュラー、グロい、くらい。(おいおい)さらにグロとアンドラの中間だと?もうやめて、何とかの何とかはゼロよ。(知らないなら使うなw)鉄が多い、つまりアンドラに近いと茶色になるけれど、グロ寄りで明るい緑~黄色のものが高価値とされる。純粋なものは高い。これは夕星庵さんで貧石価格で...マリ・ガーネットあるいはいかにして柘榴石の名を覚えるか

  • ベニトアイト

    泣く子も黙るプレシャス・レアストーン。高い。Benitoite。1907年にアメリカ・カリフォルニア州サンベニト郡で発見。アメリカが産出する三大レアストーンだとか言われる。化学組成はBaTiSi3O9。ベニトアイト・グループというのがあって、次の3つが同類。パブスタイトPabstiteBa(Sn,Ti)(Si3O9)無色、白色バジライトBaziriteBaZr(Si3O9)無色ウェイダイトWadeiteK2Zr(Si3O9)無色、水色、ピンク聞いたこともない石ばかり。ちなみに(Si3O9)というのは珪灰石がそうですな。Si3O9と緑柱石なんかのSi6O18はどう違うのか、理系でないあちきにはわからない。(わからないなら黙っていなさい)バリウムとチタンのケイ酸塩ということだけど、何か変ですな。バーライトもル...ベニトアイト

  • 尾崎鉱山産重晶石(バーライト・ローズ)

    「ほお、こんなバーライト・ローズが国内でも出るんだ」と感嘆してポチっ。淡いオレンジピンク。繊細な花弁状結晶。とても美しい。青森県平川市尾崎鉱山産。重晶石の有名な鉱床らしい。バーライト、あるいはバライト。Barite。重晶石。BaSO4。はあ、こうやって英語風名、英語綴り、和名、組成式をいつも書くのはちょとうんざりする。(別に好きでやってんだろ?w)いっそ和名だけにすればいいのかもしれないけど「シャッツク石」なんて書くのは嫌だし。(まだ言ってるw)こういう花弁状結晶でよく知られているのがデザート・ローズ。球形のものがあちこちで安く売られている。多くはジプサム(石膏)だけれど、重晶石のものもあるという。ちょっと生き物みたいで好みではない。しかしあれ、ほんとに砂の中でできるんですかねえ。普通の花弁状結晶クラスタ...尾崎鉱山産重晶石(バーライト・ローズ)

  • 天然グリーン・アメジスト

    *水曜水石はネタ切れです。すんまへん。緑、です。出品者さんいわく、《ブラジル産、天然プラシオライト(グリーンアメシスト)の原石です。一般的な紫のアメシストに比べかなり採掘量の少ない希少な石です。タイの宝石研磨工場にて直接買い付けた原石です。研磨する石にはもともと品質の良い原石が多いのですが、その中よりさらにグリーンが鮮やかで透明感のある綺麗な物だけを選別して購入してきました。ご覧のようにインクルージョンの極めて少ない上質な物ですので、カットすれば最上級のルースになることでしょう。》ずっと前に上げましたけど、アメジストを加熱するとごくたまに緑に変化することがある。それをティファニーが「プラシオライト」と商品名を付けて大々的に売り出した。けど、これは「天然」だという。プラシオライトではないですね。「天然グリー...天然グリーン・アメジスト

  • シデライト

    思わぬ伏兵。(だからそれは同語反復だっちうに)シデライト。Siderite。古ギリシャ語の「鉄」である「シデロス」を堂々と名前にする石。つまり「鉄石」。ちなみにヘマタイトのヘムは「血」。和名は菱鉄鉱。名前はおぼろげに聞いたような気がするくらいで、知らないに等しかった。ところが先日、ヤフオクでこれを見つけて、おう、なかなかと思ってポチっ。中国貴州省産。普通の光だと地味。赤っぽい、何とも言い難い色をしている。ところが強い光を当てると緑色に変わる。カラーチェンジじゃないですか。透き通る。前にヴィヴィアナイトのとこで「鉄が透き通るなんておかしくね?」と書いたけど、この石も透き通る。不思議。菱鉄鉱という名前の通り、菱形結晶が美しい。さらにすごいのは輝き。クラスターがピカッピカッと輝くのはよくあるけど、これはピッカー...シデライト

  • 主な鉄鉱物

    鉄というとまず「鉄鉱石」が出てくるわけで、何と言っても鉱業の王。地球固体の3割くらいは鉄だそうだし、いろいろと用途があるし、仕方がない。鉄鉱石は、主に酸化鉄。ヘマタイト、マグネタイト、ライモナイト(リモナイト)。硫黄を含むパイライトなどは製鉄には適さない。大規模な鉄鉱床は「縞状鉄鉱層」にある。このうち多くを占める「スペリオル型」は、22~27億年前、シアノバクテリアの誕生によって大気・海水に酸素が大規模供給され、それまで海水中でイオン化していた鉄が酸化鉄として沈殿したもの。広い意味での「水成鉱物」ですな。もっともマグマ由来の鉄鉱床もあることはある。「アルゴマ型」縞状鉄鉱層はマグマ由来だとか。こちら参照。鉄鉱物はほかにペグマタイトや熱水鉱脈由来のものもある。観賞用の美しい標本はだいたいそれでしょう。鉄を含む...主な鉄鉱物

  • グランディディエライトのプレオクロイズム

    (また長いタイトルを)グランジジイ石。笑い。(よしなさい)20世紀初頭にマダガスカルで発見されたけれど、2014年に同地で新たに大き目の美結晶が出て話題になったとのこと。まあ新しい石ですね。(Mg,Fe)Al3(BO3)(SiO4)O2。アルミニウムの硼珪酸塩。ホウ素とかケイ素とか書くんだからホウケイ酸と書くのが正しいのかもしれないけど、なんかねえ。硼珪酸塩というのはIMA認定鉱物では11種しかない。同じくアルミを含む硼珪酸塩にデュモルチエライト(Dumortierite、Al(Al2O)(Al2O)2(SiO4)3(BO3))、大峰石(Ominelite、日本で発見、(Fe2+,Mg)(Al,Fe3+)3(SiO4)(BO3)O2)がある。あらデュモ君と近いのね。苦鉄質熱水と海洋性堆積岩との接触でできる...グランディディエライトのプレオクロイズム

  • 3軒ハシゴ

    春分の日はちょっと用事があって出たついでに3軒の石屋さんをハシゴするという暴挙に出た。(オジジ大丈夫か?)1軒目は御徒町のクリスタルワールドさん。五反田にあった頃はよく行っていて勉強させてもらったけど、御徒町はちょっと回り道になるのでご無沙汰気味。けっこう新入荷が並んでいて楽しい。すごいのは国産鉱物の県別陳列。いや箱に入っているから陳列ではないな。収納?箱の中でさらに小さな紙箱に収められているものも多い。いやあ、やっぱ国産鉱物ファンというのはすごいものですねえ。こうやってお目当ての鉱物を探すんだ。採取してくる人もすごい。あちきなんぞは布賀が岡山県だくらいは覚えているけど、荒川鉱山はどこだったっけというお粗末状態だから、茫然とするばかり。ちらちらと見ても、知らない石がごろごろ。猫に小判状態ですな。ちょうど行...3軒ハシゴ

  • 那智黒

    水曜水石。(まだやるの?)そろそろネタが尽きます。有名。もっぱら碁石の黒として知られている。飴玉にもなってる。(飴にはならん)けど、黒碁石に那智黒が使われるようになったのは明治中期だとか。「近代の伝統」なんですね。「那智」黒と言われるから那智の滝と関係があるのかと誰もが思う。けど、産地は熊野市神川町で、那智の滝とは全然離れている。この熊野市も熊野だから和歌山県かと思うけど、三重県。熊野市が熊野市になる時には和歌山方面から抗議があったらしい。しかし昔の熊野区役所(違う)は熊野市にあったのだから強奪というわけではない。と、いろいろ誤解の種を抱えている石です。真っ黒。とりつく島もないほど真っ黒。ムラもない。黒い堆積岩の塊として産出するという。これはそれをかち割ったものでしょう。黒曜石のガラス質とは違う。黒水晶の...那智黒

  • モルガナイト

    クンツァイトで「淡色美」を賞揚したので、ついでと言っては何だけど、モルガナイトも。言うまでもなくベリルのピンクの石。アクアマリンとエメラルドは世に溢れているけれど、モルガナイト、ヘリオドール、ゴシェナイト、レッドベリル、アルカリベリルはわりとマイナー。しかしモルガナイトは専門宝飾店があるくらいでファンは多いのかもしれない。まあベリルは前に上げているので別段書くこともない。ずいぶん前なので読み返すと我ながら新米のクソ駄文だと思うけど昨今のものだって似たようなものだと言えば言える。モルガナイトもクンツァイトと同様、透明度の高いものはわりと少なく、けっこう高い。けれど白っぽいものもいい味わいがある。でもやっぱ透明なのを一つくらい、と思っていたらヤフオクでお安く。(またかよ)やはり「あるかなきか」の淡泊美。いいで...モルガナイト

  • ベリリウム鉱物

    ベリリウムを主成分とする鉱物はmindatによれば、IMA認定で129、それ以外も含めると165。最初聞いた時は多いねえと思ったけれど、そうでもない。アンチモニーなんかですら306あるのに。以下、主要(主観的)鉱物。ありゃアルファベット順になっちゃってる。ベルトランダイトBertranditeBe4(Si2O7)(OH)2ベリルBerylBe3Al2(Si6O18)ベリロナイトBerylloniteNaBePO4クリソベリルChrysoberylBeAl2O4(アレキサンドライト)エピディディマイトEpididymiteNa2Be2Si6O15・H2OユークレースEuclaseBeAl(SiO4)(OH)ユーディディマイトEudidymiteNa2Be2Si6O15・H2OガドリナイトGadolinite...ベリリウム鉱物

  • クンツァイト

    まあこの色たるや。前に「あるかなきか」と書きましたけど、こういう淡い、微妙な色彩というのは、とてもいいですねえ。なんか心を掻き毟られるようなところがある。(ヘンタイ?)少し紫がかったピンク。この色好きなんですねえ。(ヘンタイ?)長さ5センチとけっこう大きい。クンツァイト。スポデューメン。リチア(リシア)輝石。何度か上げているけど、ちゃんと単独で上げるのは初めて。これはヤフオクで、小さな穴無し丸玉とセットでえらくプチプラでゲットしたもの。コレクターさんの放出品らしい。クンツァイトはしばしば繊維状結晶集合となって、透明度があまりないことがある。こんな具合。色はいいのですけどね。しかしこれは大きいのに単結晶に近い。透明度がばりばりにある。「宝石質」と言ってもいいのではないか。これは「出物」ですねえ。結晶表面の模...クンツァイト

  • リチウム鉱物[メモ]

    リチウムを主成分とする鉱物は112(IMA認定)と割りに少ない。主要な鉱物は以下。(超主観的です)アンブリゴナイトAmblygoniteLiAl(PO4)FエルバアイトElbaiteリチア電気石Na(Li1.5Al1.5)Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)3(OH)モンテブラサイトMontebrasiteLiAl(PO4)(OH)ネプチュナイトNeptunite海王石KNa2Li(Fe2+)2Ti2[Si4O12]2ペタライトPetaliteLiAl(Si4O10)ペツォッタイトPezzottaiteCs(Be2Li)Al2(Si6O18)スポデューメンSpodumeneリチア輝石LiAlSi2O6(クンツァイトなど)スギライトSugilite杉石KNa2Fe23+Li3[Si12O30]トリフィ...リチウム鉱物[メモ]

  • ブルー・タイガーアイ

    水晶です。は?ですね。んなわきゃねえよと。タイガーアイ、正しくはタイガーズ・アイ。鉱物学的には「クロシドライト仮晶石英」。「シュードモルフ・クォーツ・アフター・クロシドライト」。石英なのか水晶なのか。結晶しているのだから一応水晶でしょうね。クロシドライトは、リーベカイト(リーベック閃石)の繊維状の結晶で、「青石綿」と呼ばれる人体への危険性が非常に高い鉱物。それが石英および褐鉄鉱に交代されてできる。また仮晶ですか。わけわからん。平たく言えば角閃石が姿を変えずクォーツに変化したもの、か?リーベカイトは□[Na2][Fe2+3Fe3+2]Si8O22(OH)2。これがどうやって石英SiO2や褐鉄鉱FeO(OH)・nH2Oになるのかさっぱりわからん。熱や高圧の変成作用でナトリウムや鉄の一部が脱落するのか。本来は青...ブルー・タイガーアイ

  • 石を撫でる:神居古潭石

    水曜の水石です。(まだやるのかい?)神居古潭石。ヤフオク信濃さんから。台座付き。台座付きで3300円とは安すぎではないかい?この台座作るんだってけっこう手間が掛かりそう。それともプロならちょいちょいとできるのか。(いいよ余計なことは)神居古潭は石狩川が旭川盆地から石狩平野へ流れ落ちる急流の地域。水で激しく磨かれた美石が出るので有名で、いろいろバリエーションのある「三大名石」にもだいたい入っている。名前もいいですね。アイヌ語で「カムイ」は神様、「コタン」は集落の意味らしい。実は最初にこの名前を聞いた時、あまりにも決まりすぎていて、冗談というか、一種の商品名かと思った。いろいろな色、姿があって、茄子紺色のものは特に珍重されるとか。これはひたすら黒。ちいと曲がった新幹線のような変な形だけど、黒光りしていて美しい...石を撫でる:神居古潭石

  • 主なマンガン鉱物[メモ]

    ビクスビアイト。もろマンガンの酸化物。黒光りして美しい。マンガン鉱物をおさらいしようかと思ったけど、『日本大百科事典』では「約170種類、日本ではこのうち約100種類」とあり、mindatでは841もある。はは。名前を聞いたことのあるものだけ。(超主観的w)イオン価数があったりなかったりはご愛嬌。【硫化】アラバンダイトAlabandite閃マンガン鉱MnSハウエライトHaueriteハウエル鉱MnS2ランバージャイトRambergiteランベルグ鉱MnS【酸化】ハウスマナイトHausmanniteハウスマン鉱Mn3O4パイロルーサイトPyrolusite軟マンガン鉱MnO2ラムズデライトRamsdelliteラムスデル鉱MnO2マンガノサイトManganosite緑マンガン鉱MnOビクスビアイトBixby...主なマンガン鉱物[メモ]

  • ジャガイモ

    ミネラル・ショップでジャガイモを買いました。クリスタルワールド立川さんに寄ったら、ジャガイモを売っていた。そのジャガイモぶりに感動して買ってしまった。安かったし。割ったところもジャガイモっぽくはある。カルセドニーのノジュール、つうことになりますかね。前記事でカルセドニー/アゲートは淡泊だと書きましたけど、クローズアップするとどうしてどうして。あなどってはいけません。ジャガイモをごく細切りにして、水に十分さらしてデンプンを抜いてから塩炒めすると、シャキシャキしていつものジャガイモとは違った味わいになります。炒土豆糸(チャオドートースー)というれっきとした中国料理です。おいしいです。(料理ブログか?)ジャガイモ

  • アクアプレーズ

    うううむ、意外。素晴らしい。しかし写真になかなか写らないんだよねえ、こういう微妙な光は。アクアプレーズ。ミネラルクエストさんより。いつもお安くてありがたい。水色系のカルセドニー。色合いはクロムに起因するらしい。別に「クロム・カルセドニー」という商品もあちこちにある。まあ野名ですから。玉髄、カルセドニー、瑪瑙、アゲート、ジャスパー……まあどれも微晶質シリカですわな。はっきりした定義はない。鉱物学的にはカルセドニーで一括。発色物質がイオン化しているか否かという区別は存在しないらしい。こちら。このカルセドニーないしアゲートというのは、しばしば模様がすごかったりするけど、石の質感というのがもう一つのような気がして、ううむという感じだったのです。しかしこれはとてもいい。同じ「ほぼ透明」の水晶、長石、翡翠なんかに比べ...アクアプレーズ

  • 主要元素別鉱物数

    なんか変な穴にはまりこんでしまいました。マンガンを含む鉱物なんて果たしてどのくらいあるのかと調べていたら、mindatの元素・酸基別鉱物検索というのに行き当って、「ほお、こんな便利なものがあるんだ」と見てみたら唖然。で、メモしてしまった。アホです。でもとても面白い。ただしここにはIMA認定されていない鉱物も含まれている。主要な元素を多い順に並べてみた。「主要」は主観ですw銅やマグネシウムや亜鉛が意外に少ない。奇妙ですねえ。ケイ素3003硫黄2268カルシウム2116鉄2061アルミ1887ナトリウム1495銅1277マグネシウム1140砒素1081鉛962リン954マンガン841カリウム728フッ素589チタン582塩素578ビスマス508アンチモニー503銀436亜鉛418バリウム346バナジウム332...主要元素別鉱物数

  • ばらちらし

    (ほんとにやりおったw)鉄火丼やイクラ丼もいいけれど、「一口で何度もおいしいばらちらし」(あほ)ユナカイトはそもそもこういう混合鉱物の岩石名。これは磨き石。これ見るたびに「柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける」という歌を思い出す。赤いフェルスパーにクローライト、エピドートなど。ユーディアライト。ロシア・コラ半島産。シャケとキャビアのおにぎりか。(んなもんあるか)マグネタイト&チタナイト&エピドート・オン・ライモナイト。アフガニスタン産。初出。これちょっと見だと地味~な石なんですけどクローズアップすると、色も燦光もえらく美しい。黒のマグネタイトは条線がくっきりしていて、そこに虹が光る。ちょっと茅舎石みたいな形も面白い。デヴィリンとセレナイトのクラスター。デヴィリンの明るい青にセレナイトの渋いピンク、そして何の...ばらちらし

  • コルウェザイト&ヘテロジェナイト&コバルトアンカルサイト

    (なげえタイトルだな)うん、ちょっと格好つけた。すんげえ石です。レア&ビューティフル!感動!(珍しく素直な感想w)ヤフオクを見ていたらとある人気出品者さん一覧に、紫と緑の何やら怪しげな石がある。「『希少鉱物の天然アート的共生』コルウェザイトヘテロゲン鉱コバルトカルサイト」との説明。聞いたこともない名前でレアらしい。えらく惹かれたのと、税金申告のイライラもあって(何だよそれw)少しムキになって貧石価格をオーバーして競ってしまった。(大げさに言うほどの額じゃないだろw)CobaltoanCalcite,Kolwezite,Heterogenite.左右48mm。産地はKolwezi,Mutshatsha,Lualaba,DRCongo。メインは妖しい紫のコバルトアンカルサイト。(気取った表記するなよ)そこに緑...コルウェザイト&ヘテロジェナイト&コバルトアンカルサイト

  • キャシテライト(錫石)

    亜鉛、鉛と来たので目先を変えて錫なんぞを。Cassiterite、錫石。SnO2。産地は……ちょっと問題があるので省略。外国。真っ黒で、かっきりしていて、ピカピカ輝く。いいですねえ、こういう金属の石。そして重い。ずっしりと来る。石はこれでなくっちゃねえ。ちなみに重い石は、プラチナ21.5金15.2~19.3水銀13.5銀8.9銅8.9シナバー(水銀)8.1ガレナ(鉛)7.6キャシテライト(錫)7.0パイロモルファイト(鉛)7.0バナディナイト(バナジウム)6.8~7.1ウルフェナイト(モリブデン)6.5~7セルサイト(鉛)6.6バナディナイト、ウルフェナイトが意外に重いんですね。小さいのしか持ってないからわからない。英名のCassiteriteはローマ時代、欧州西沖にあるとされた「Cassiterides...キャシテライト(錫石)

  • 茅舎石:ミニ水石

    水曜日だから水石を。(あらまだやっとるのかい)「茅舎石」。まあ「ぼうしゃせき」と読んでしまうけど、これ「くずやいし」なんだそうで。水石の一ジャンル。「くずや」は葛屋・葛家で、草葺[くさぶき]つまり藁や茅[かや]の屋根の家屋を指す古い言葉。瓦葺きでないから庶民や農民の質素な家のこと。藁屋[わらや]、茅屋[ぼうおく]、草屋[くさや]。しかしなんで藁や茅が葛になるのかはよくわからない。葛すら生えてるぜという誇張表現かな。「葛屋」と素直に書かずに「茅舎」にしたのは一種のスノビズムか。日本文化はけっこうこういう小細工がうざい。(こら)要するに、草葺の田舎家のような形をした石、つうことですな。自然の石に想像上の情景を紡いで楽しむのが水石の常道の一つで、田舎家を思わせる姿はそれなりの風情がある。盆栽の傍らに置いてもマッ...茅舎石:ミニ水石

  • 鉛鉱物

    亜鉛総ざらいをやったんだから鉛も、と思ったけど鉛鉱物というのはえらくたくさんある。鉛は地殻中の存在度では亜鉛や銅より少ないのに。どうも多くはガレナからできる二次鉱物みたいだけど。多すぎるので有名どころだけ挙げて誤魔化す。(おい)ガレナ(Galena方鉛鉱)PbSアングレサイト(Anglesite硫酸鉛鉱)PbSO4セルサイト(Cerussite白鉛鉱)PbCO3クロコアイト(Crocoite紅鉛鉱)PbCrO4パイロモルファイト(Pyromorphite緑鉛鉱)Pb3(PO4)3Clミメタイト(Mimetiteミメット鉱)Pb5(AsO4)3Clバナディナイト(Vanadinite褐鉛鉱、バナジン鉛鉱)Pb5(VO4)3Clリナライト(Linarite青鉛鉱)PbCu(SO4)(OH)2モットラマイト(M...鉛鉱物

  • パイロモルファイト:リン酸塩の不思議

    Pyromorphite、緑鉛鉱。Pb3(PO4)3Cl。鉛のリン酸塩だけどClがくっついてる。変なやつ。ずいぶん前、ミネラルフェスタでえらくお安くゲットしたもの。当時はあんまり感動しなかったのだけど、今回石の整理をしていたら、やけにピカピカと輝いていて、「ほお」と驚いたのです。この石は強い光だと美しくなるようで、ちょっと暗い部屋だと地味~にしているらしい。美しいクラスターがあちこちで売られているので、見慣れた人には響かないかもしれない。けど、あちきにはピカピカで美しいです。それと、何よりの魅力は、「重い」。鉛だから。ずっしりくる石はいいですねえ。和名は緑鉛鉱だけど、いろいろな色がある。結晶の形も。ぜひmindatのフォトギャラリーを見ていただきたい。百花繚乱で実に楽しいです。なんでこんなに多彩なのだろう...パイロモルファイト:リン酸塩の不思議

  • 青いフォスフォシデライト

    これが同じ石?あのフォスフォシデライト。Phosphosiderite、斜燐鉄鉱。Fe3PO42H2O。鉄のリン酸塩ですね。ヴィヴィアナイト(藍鉄鉱、Fe3(PO4)2・8H2O)と組成的にはそっくり。姿は全然違うのに。何回か書いたけど、最初この石のブレスレットを見て驚愕したのです。あんまりにもすごい色なので人工着色かと疑っていたら、原石を見つけて。それを磨いて。不思議な藤色の石だけど、青のものがあることは途中で知った。見てみたいなあと思ったものの、あんまりぱっとしないし値段も高いのでパスしていた。で、今回、ハッピーギフトさんで美しそうなのが比較的安く出ていたのでゲット。藤色と同じく、マットな質感で透明度はあまりないけど、美しい青。ところが微細に見ていくと、透明度のある美しい結晶もある。おやおや。もっとア...青いフォスフォシデライト

  • 亜鉛鉱物

    亜鉛というのはけっこう身近な感じのする金属なので、地殻中にもたくさんあるのかと思ったらそうでもない。銅と同じくらい。銅鉱物は二次鉱物も含めるとものすごく多種だけど、亜鉛鉱物というのはあんまり多くない。整理というかおさらいというか、管見に入ったものを並べてみる。【硫化】スファレライト(Sphalerite、閃亜鉛鉱)(Zn,Fe,Mn,Cd)Sウルツァイト(Wurtzite、ウルツ鉱)ZnS【酸化】ジンサイト(Zincite、紅亜鉛鉱)ZnOフランクリナイト(Franklinite、フランクリン鉱)(Zn,Fe,Mn)(Fe,Mn)2O4ガーナイト(Gahnite、亜鉛スピネル)ZnAl2O4【珪酸】ヘミモルファイト(Hemimorphite異極鉱)Zn4Si2O7(OH)2・H2Oウィレマイト(Wille...亜鉛鉱物

  • ヘミモルファイト再び

    ヘミモルファイト。Hemimorphite、異極鉱。Zn4Si2O7(OH)2・H2O。前にも一度小さなカボッションを上げたんですけど、この石の色はなんかいいなあと思っていたところ、ヤフオクでほわんとした美しい標本が出た。中国雲南省産。約26㎜。クォーツとカルサイトに混じっているためにライトブルーがボワッと拡がっていて、なんとも美しい。小さいけどカキっとした結晶もあるし、とてもいいです。そしてもう一個、ヤフオク。これも雲南省産。ドゥルージーな微小結晶が集まったもの。この色はたまりません。ヘミモルファイトには無色透明なものもあって、その手は大きな結晶があるけれど、青いのはあまり大きくならずモコモコっとした球状結晶が多い。どういうことなんでしょう。なお、mindatには、2020年頃からオハエラ産のヘミモルフ...ヘミモルファイト再び

  • リューコフェニサイト&ウィレマイト

    どうもめちゃレアらしい。リューコフェニサイト、Leucophoenicite、リューコフェニス石。Mn7(SiO4)3(OH)2。名前はギリシャ語の「(青)白い=レウコス」「赤紫=フォエニス」から。マンガン鉱床からの二次鉱物。ヒューマイト・グループ。日本でも甲賀市で出たことがあるらしいけど、レアみたいであのVECさんにもない。組成は単純なのにね。名前がよく似たのにリューコファナイト(Leucophanite、NaCaBeSi2O6F)、リューコスフェナイト(Leucosphenite、BaNa4Ti2B2Si10O30)がある。ってひどいねこれ。西洋人は混乱しないのかな。ちなみにphanは「見える」の意、sphenは「楔」の意。鉱物学をやるのには古ギリシャ語必須なんですかね。たまたまウィレマイト=珪亜鉛鉱...リューコフェニサイト&ウィレマイト

  • 虎石と段石

    なんとワンコインの水石2つ。ヤフオクです。(迷い込み始めてないか?)まずは湯の岳、虎石。横8㎝くらいの小品。峻険な峰が連なるような姿がなかなか。ちなみに台座はウッド粘土でのお手製。(暇だねえw)まだ塗装はしてない。(いいだろこのままで)湯の岳(湯ノ岳)は福島県いわき市。特に有名な産地ではないみたい。虎石というのは、黄色系と黒系の縞模様の石。なんかやな連想があるな。(しーっ)瀬田川産が有名。けれど縞々模様の石を広くこう呼ぶみたい。この石は出品者さんによると「堆積岩が斑糲岩の貫入による圧力で変化したもののよう」だそうで。また、これは「土中石」つまり土に埋まっていた石で、だからトゲトゲの形が保存されている。こういう尖った形の石は、川石ではほとんどない。水で磨かれて丸くなってしまうから。なるほど確かに。本来は横に...虎石と段石

  • ナミビアン・ジェイド

    「ナミビア翡翠」ですけど、ヒスイ輝石ではない。らしい。じゃあ何だ、といっても詳しい情報がない。mindatには何と項目はあるのに中身は空。からですよ、から。誰も知らんのかいな。VECStoneClubさんの商品説明文には、グロシュラーを主体とした岩石「グロシュラライト」だとある。ふむ。ペリドット主体の岩石はペリドッタイト、ガーネット主体の岩石はガーネタイト。グロシュラー主体だったらグロシュラライトつうわけですかね。頑火輝石主体だとエンスタタイタイトかね。(そんなんあるか?)『岩石と宝石の大図鑑』には「塊状で緑色の灰礬ざくろ石は、サウスアフリカン・ジェードあるいはトランスバール・ジェードの名前で取引されている」とある。トランスバールは南アフリカ共和国の旧称。え?そうなの?知らんかった。ナミビアはその北西の隣...ナミビアン・ジェイド

  • 地殻中の元素の構成比[メモ]

    わからないことをわかったように言うというのは誰もがしばしば行う悪癖であるけれども(君もここでやってるではないか?)自然科学のような欧州中世の教皇庁ばりのいやそれ以上の権威権力がそれを行うのは傲慢でありへたをすれば致命的な罪になるのであって、特に医学や健康などの分野においてはわずかな実験結果をもとに何々が善い悪いと大キャンペーンが展開されてそれがどうもアヤシイとなると取り返しのつかないことになる。(何の話だよ)「地殻の元素構成比」とか「クラーク数」などというのも、さもわかったように表になったりしているけれど、それは推量・仮説であって真実ではない。「クラーク数」なんかに至ってはそもそもそんな概念は正式に存在しないのにそれが真理であるかのように教科書に載って試験問題に出たりする。もっともその言葉は最近は廃止され...地殻中の元素の構成比[メモ]

  • 滝石

    一転して地味ーに。水石です。(まだやってるの?)水石の世界は「ドハ」だの「ジャグレ」だのと訳の分からないジャーゴンが飛び交っているようですけど、「滝石」は読んで字のごとく、滝のような模様がある石。岩石中に石英などの白い脈が走っていて、それが見ようによって滝に見える。これは揖斐川白倉谷の滝石。信濃美術石博物館さんから。確かに岸壁から湧き落ちる水のように見える。黒い石と白い脈の対比がなかなか。裏にも滝模様がある。これは少し滝というのは苦しいかな。「ウブ」、つまり未加工だそうで。この「ウブ」というのも水石界ジャーゴンで、未加工のことを言う言葉。「生まれたて」の「ウブ」でしょうかね。最初知った時は「はあ?」と思ったものでした。なんかやらしい感じもする。(考え過ぎじゃいw)ただ、まったく手の入っていないものだけを「...滝石

  • オーリカルサイト

    ええい、もう一丁。(人騒がせだな一記事にしろよw)オーリカルサイト(Aurichalcite、水亜鉛銅鉱)。(Zn,Cu)5(CO3)2(OH)6。亜鉛混じりの含水炭酸塩。この前上げたローザサイト(亜鉛孔雀石(Cu,Zn)2(CO3)(OH)2)と組成的には近い。つかほとんど同じじゃん。(雑)わりとよく聞くけど、商品は多くない。「オーリチャルサイト」と表記しているところも多いけれど、ギリシャ語の「銅」は「カルコス」だから、「カ」が正しい。カルコパイライトも同じ。(君も前は間違えてたでしょw)ローザサイトより少し緑がかっているかな。こちらは針状・扇状結晶でまた違った味わいがある。小さいけど、透明度のある美しい色です。銅単独の炭酸塩には有名なアズライト、マラカイトがある。似たようなものと言えば似たようなものだ...オーリカルサイト

  • コニカルサイト

    なんか天気が悪くてお散歩にも行けないから連投。皆さんもお暇でしょ?(こらこら)お次は前々から欲しかった石。コニカルサイト(Conichalcite、コニカルコ石)。CaCu(AsO4)(OH)。銅の砒酸塩は興味があったので。名前はギリシャ語の「粉」コニスと「銅」カルコスから。カルサイトとまぎらわしいからコニカルコアイトとかにしてくれればよかったのにね。明るい緑。この手の色はあるようで案外ないような。ペリドットを少し青くした感じかな。多くは球状とか針状とかで大きな結晶にはならない石みたい。美しい色なんだけどミニ標本だから老眼にはつらい。写真もピントが合わせづらい。目が悪くなるのはいやですねえ。銅の砒酸塩にはクリノクレース(斜開銅鉱)Cu3AsO4(OH)3オリーブナイト(オリーブ銅鉱)Cu2(AsO4)(O...コニカルサイト

  • コビャシェヴァイト(コビャシェフ石)

    いけませんねえ。(もう付ける薬なしだね)もう銅鉱物はやめようと思っていたのだけど、エヌズさんのヤフオクで銅鉱物のお安いミニ標本がぽこぽこと出ていたので、つい3つほど。(ついが多過ぎだろ、しかも3つって何だよ)エヌズさんあるいは石の神様に挑発されているような気がする。(妄想乙)最初は「は?銅でこんなんあるの?」と驚いた石。コビャシェヴァイト(Kobyashevite、コビャシェフ石)Cu5(SO4)2(OH)6・4H2O。名前はロシアの鉱物学者から。ポスンジャクにしろこれにしろ、ロシア名は馴れないからか奇体に感じますね。銅単独の硫酸塩。同類にはカルカンサイト(胆礬)CuSO4・5H2Oブロシャンタイト(ブロシャン銅鉱)Cu4(SO4)(OH)6ランジャイト(ラング石)Cu4(SO4)(OH)6・2H2Oがあ...コビャシェヴァイト(コビャシェフ石)

  • ローザサイト

    Rosasite。亜鉛孔雀石。左右38㎜。かの有名なオハエラ鉱山産。ロゼライトとかロードライトとかロードナイトとかローディザイトとかローデサイトとか、わけわからんね。これらはバラroseとかギリシャ語のバラ色rhodizeinとかに由来する赤系の石。ローザサイトは似たような名前だけど全然違う青の石。発見地イタリア・サルデーニャのローザス鉱山に由来する。まぎらわしい。組成は(Cu,Zn)2(CO3)(OH)2。銅と亜鉛の炭酸・水酸塩。またまたですな。はいおさらい。アズライト(藍銅鉱)Cu3(CO3)2(OH)2マラカイト(孔雀石)Cu2(CO3)(OH)2ローザサイト(亜鉛孔雀石)(Cu,Zn)2(CO3)(OH)2オーリカルサイト(水亜鉛銅鉱)(Zn,Cu)5(CO3)2(OH)6何度書いても覚えないwこ...ローザサイト

  • 佐治川石『峰引き』

    盆石・水石の続き。どうもこういうのの総称としては水石のほうが優勢らしい。水に濡らして鑑賞するからという説もあれば、「山水石」の略だという説もある。盆石だと盆栽に近すぎてジジ臭くなるからかも。(君にぴったりではないかい)あちきも多きに流れて水石と書くことにする。同じヤフオク「信濃美術石博物館」さんから、佐治川石。銘は『峰引き』。全長31センチと大きい。重量は3.18kg。佐治川というのは全国にあるけれど、佐治川石の佐治川は鳥取県。日本三大銘石の一つとされることもあるけれど、この「三大」は人によってばらばらで決まったものではなさそう。玄武岩の変成岩が水で刻まれたものらしい。もとは大阪のコレクターの蔵品で、館主の無粋庵さんが直接仕入れたそう。それにしては安く落札できた。石底は朱漆で塗られていて無粋庵さんの銘書き...佐治川石『峰引き』

  • 遠山石

    まさかこんな方向へ手を出すとはね。(他人事みたいに言うね)盆石。山型石。安倍川石とのこと。横17.5㎝。ヤフオク信濃美術石博物館さんより。なんかね、ネットショップやツイッターで華麗なる結晶標本ばかり見ていると、だんだん食傷気味になってきて。で、ヤフオクを眺めているうちに、どうもこういうしぶーい「日本的鑑賞石」に目が行くようになって。ちょっと一つ安いのを買ってみようかな、などと。でこれを2100円で落札。安いものだけど、なかなか。ごつごつした肌もいいし、生意気に「溜まり」つまり池状の窪みもある。爪で弾くと金属的な音がする。ちょっと讃岐のカンカン石みたい。安山岩質の溶岩なのだろうか。盆石とか水石とか言われる世界は、まあディープな世界です。蘊蓄が深い。産地がどうだの、姿がどうだの、肌がどうだの、といろいろ論があ...遠山石

  • コレクション・ケース新調

    ようやくお引越しのドタバタも落ち着いてきまして、今日はお天気もよろしくないので一日石の整理をいたしました。で、引っ越しの余勢をかって、コレクション・ケースを新調。(だいじょぶなんかあ?)Jajanとかいう静岡のメーカー。ただしインドネシア製。幅54センチ、高さ182、奥行き15。とてもよくできていて、奥行きが少ないのがいい。ルースやブレスレットを除いてたぶん500点くらいあると思うのだけど、棚板を追加して、ぎちぎちに詰めて、何とか収まった。大したもんだ。いいですよ、このケース。まだ少し余裕があるな。(もうよしなさい)写真リストと照合しつつ100均のタックシールを使ってまだ貼ってないものの名前を貼った。覚えているつもりでもけっこう忘れるから危ない危ない。行方不明も一つ二つ。正体不明もいくつか。しかし無精者の...コレクション・ケース新調

  • 新潟石を探せ

    Niigataite。ニイガタアイト。新潟石。2003年に糸魚川で発見された新鉱物で、組成はCaSrAl3(Si2O7)(SiO4)O(OH)。クリノゾイサイト(単斜灰簾石、Ca2Al3(Si2O7)(SiO4)O(OH))のカルシウムの半分がストロンチウムで置換されたもの。名称は認定されたり廃止されたり二転三転したようだけれど、現在は正式鉱物名になっている。エヌズさんの本店で以前から高価な標本が出ていたのは知っていた。で、過日、エヌズ・ヤフオク版でえらく安いのが出ていて、つい出来心でポチってしまった。《2002年に認定された新鉱物。ぶどう石-ダイアスポアからなるロディン岩中に灰黄緑色を呈して産します。乳白色はぶどう石で薄紫色はダイアスポア。黒色結晶は含ストロンチウム緑簾石です。採集自体が糸魚川産鉱物中で...新潟石を探せ

  • イルメナイト(チタン鉄鉱)の大結晶

    藤色アラゴナイトと同様、これも石自体はレアでないけどレアというもの。チタン鉄鉱自体はごくごくありふれた石。いろいろな岩石に混じって出るし、浜辺の砂にもたくさん含まれている。けれど、こんな大きくてシャープな形をした結晶は、たぶんあんまりないと思う。ネットで画像を検索しても出て来ない。mindatのフォトギャラリーにもないぜ。18x13x11mm。エヌズミネラルさんより。黒光りして、結晶の筋筋や鱗模様が浮かんで、美しい。光の具合でイリデッセンスも出る。産地は、ZagiMountain,HameedAbadKafoorDheri,PeshawarDistrict,KhyberPakhtunkhwaProvince,Pakistan。おお、あのザギ・マウンテン・クォーツのザギですかあ。ってどこだ?なんか難しい場所...イルメナイト(チタン鉄鉱)の大結晶

  • プルースタイト

    「プルースト石」だけど喘息持ちでゲイの変人天才美文小説家マルセル・プルーストとはまったく関係ない。(余計)フランスの化学者ジョゼフ=ルイ・プルースト(1754-1826)から。和名は淡紅銀鉱。「レッド・シルバー」と呼ばれる石の一。以下の4つの鉱物で「プルースタイト・グループ」とされる。プルースタイト淡紅銀鉱ProustiteAg3AsS3ザンソーコナイト黄粉銀鉱XanthoconiteAg3AsS3パイラルジライト濃紅銀鉱PyrargyriteAg3SbS3パイロスティルプナイト火閃銀鉱PyrostilpniteAg3SbS3みんな舌噛みそうな名前ですな。化学式もなんか読めない。前2つと後2つは同質異形。硫化鉱物で砒素かアンチモンかの違い。珪素も水もなし。濃いいぜ。この石の存在は、以前あった鉱物結晶紹介サ...プルースタイト

  • はじめての「化石」?

    余談雑談。(いつだってそんなもんだろw)府中郷土の森博物館という施設・公園がありまして。鉄道からは遠い、けっこう辺鄙な所にあるんですけど、梅園を始めいろいろな見所のあるいい公園なので、この数年、時々遊びに行っています。西武線是政駅から歩いて20分弱。特に有名なのが「ロウバイの小径」。多摩川側の柵沿いにたくさんのロウバイが植えられていて、臘月の寒気の中に咲く様は見事です。ロウバイは実は梅ではない。梅はバラ目、ロウバイはクスノキ目。だそうで。へえ。しかし梅そっくりの香りを放つ。そっくりなんだけれどその奥に多少草っぽい感じの野趣があるのはそのせいか。「蝋梅」「臘梅」という表記があって、蝋のような花弁によるとか、臘月=陰暦12月に咲くからとか諸説があるとのこと。中国原産で日本では江戸期に広まったらしい。「小径」に...はじめての「化石」?

  • 藤色アラゴナイト

    石自体は全然レアではないけど、この色はかなりレアではないかな。藤色アラゴナイト。中国・雲南省怒江州(怒江リス族自治州)蘭坪県(蘭坪ペー族プミ族自治県)産。左右41mm。前からハッピーギフトさんのサイトで見ていいなあと思っていたけどお値段的に手が出なかった。ところがハピさんが新春半額セールをおやりになったので、これは逃す手はないとポチっ。それでも貧石にしては高かった。でも嬉しい。この色、不思議ですねえ。中国産鉱物標本は少しばかり疑義が生じるところがあるけれど、これは違うでしょう。何と美しい。こんな色、ほかにありますかねえ。藤色系で以前、度肝を抜かれたのがフォスフォシデライト。こんな色あるかい、と思ったのでした。そっちはやや暗くて濃い目。藤の花にもいろいろあるから、両方藤色でいいのかな。紫ではないですな。藤色...藤色アラゴナイト

  • ポスンジャカイト

    は?何だこの名前?とヤフオクの「あらみね」さん、正式名称「ALifewithMineral」の一覧を見ていて思ったのでした。この「あらみね」さん、まあレアものの宝庫。じぇんじぇん知らない、一回では絶対覚えられない石ばかり並んでいる。その方面の方には宝の山なのかもしれないけれど、あちきなんぞには猫に小判、豚に真珠、イカに蛸壺(は?)の世界。なんだけれども、これは青の色に惹かれてつい出来心で手を出してしまいました。銅鉱物ということだし。新米なのに生意気ですまん。けったいな名前の由来は、ロシア人で米国で鉱物化学を研究したEugeneWaldemarPosnjak(1888-1949)から。ってこれ、ロシア語名ですかね。何か少数民族っぽい。寸なのか尺なのか、どっちかにしてほしい。(あほ)組成はCu4(SO4)(O...ポスンジャカイト

  • クロンカイト(クレンケ石)

    お正月早々、いろいろといろいろですが……リン酸塩を離れて。ヴェゼリアイトが銅だったので、銅系統のややレア石を。Krohnkite。oはウムラウト付きで、原音はエとオの中間。クレンカイト、クレンケ石。そんな発音、英語にも日本語にもないから仕方ないね。「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」(古いっつうの)名前の由来は原産地チリで活動したドイツ人学者ヨハン・クレンケ(1832-1915)から。組成はNa2Cu2+(SO4)2・2H2O。数ある銅の硫酸塩鉱物の一つ。カルカンサイトCu(SO4)・5H2Oにナトリウムが加わった感じ。銅鉱床の二次鉱物。鮮やかなライトブルーで知られる。水溶性がある。単斜晶系。新発見鉱物という記述もネットにはあるがそうではない。石集めを始めた頃、セルフクリエイションさんの「オーナーズコレ...クロンカイト(クレンケ石)

  • 謹賀新年

    謹んで新年のお慶び申し上げます。世情はなかなか厳しくなりつつあるようですけれど……失敗して回り道しても、病や苦境に苦しんでいても、年とともに生命力は衰えていっても、魂は鉱物の結晶のように、少しずつ少しずつ成長していく。それが神様への捧げもの。そう信じましょう。謹賀新年

  • おおつごもり

    今年も終わりとなりまして。お引越しとか思いもかけずばたばたした一年でした。それでも石集めはけっこうせっせとやってましたな。お付き合いくださった皆様、ありがとうございました。来年もぼちぼちやっていきますのでよろしくお願いします。雪が降るところで露天風呂につかりながらお正月を過ごしたいなあ。アラゴナイトでおす。おおつごもり

  • ヴェゼリアイト

    Veszelyite。ベゼリアイト、ベゼリ石。ベゼライトと書かれることもあるけど、それはないでしょう。(Cu,Zn)2Zn(PO4)(OH)3・2H2O。銅・亜鉛のリン酸塩鉱物。発見地はルーマニア。近年美結晶を産するのはモンタナ、中国雲南。名前は人名由来。(手抜きw)1900年に荒川鉱山で出た近似のものが「荒川石」と名付けられたが、その後ヴェゼリアイトの一変種となった。また、1960年代に神岡鉱山で出た「神岡石」も同じく一変種とされている。詳しくはこちら。有名な青い石。美石揃いのリン酸塩鉱物で、しかも銅。こりゃどうしても一つは欲しい。しかし人気があって高い。ずっと指をくわえていたけど、比較的安めのものがさるお店で出たので衝動買い。ところが、小さい。結晶が数えるほどしかない。色はいいのだけど。と欲求不満にな...ヴェゼリアイト

  • ヴェイリネナイト(ベイリネナイト、バイリネン石)

    これもヘルデライトと同じくベリリウムのリン酸塩鉱物。Vayrynenite。BeMn2+(PO4)(OH)。(OH,F)となることもあるそうで。お馴染みのやつね。ハイドロとフルオロを分けるかい?(しつこい)20世紀になってから発見されたわりと新しい石。名前はフィンランドの鉱物学者HeikkiAllenVayrynen(1888-1956)から。aの上にはドイツ語で言うウムラウトが付いてる。和名でバイリネン石とされることもあるので、原音はアなのかもしれない。フィンランド語なんて知らん。なんか欧州語とは少し系統が違うとかいう話を聞いたことがある。フン族がどうたらとか、日本人とちょっと似たメンタリティを持っているとか。(余計な話)ええと、ヘルデライトはCaBe(PO4)(F,OH)でしたな。カルシウムかマンガン...ヴェイリネナイト(ベイリネナイト、バイリネン石)

  • ハイドロキシル・ヘルデライト

    ややレアの続き。Hydroxylherderite。CaBe(PO4)(OH)。なんか大仰だけど、ヘルデライトは「ヘルデライト-ハイドロキシルヘルデライト・シリーズ」CaBe(PO4)(F,OH)で、ハイドロはOHが優勢なものということらしい。mindatさんは「警告」として、《「ヘルデライト」とラベル付けされたほとんどの標本は、実際にはハイドロキシルヘルデライトです。真のヘルデライトは、おそらくここにリストされている産地のほとんどでは産出しません。Fドミナントが確認された標本は現在、ブラジル、モゴック、宜春、ナミビアでのみ知られています。》と書いている。まあ見た目はほとんど変わらないからいいんじゃないでしょうかね。だいたいこういう(F,OH)のものはけっこうあるけど、いちいち名前分けてないでしょ?トパー...ハイドロキシル・ヘルデライト

  • トリフィライト

    レア鉱物を集めるなんて、知識やノウハウや資金のないあちきにはちいと無理。ルーペサイズなんて老眼じゃ見えないしね。けれど、ちょいレアでお手頃のものがあると、どんな色や質感なんだろうと買ってみたくなる。そんなものをいくつか。まずはトリフィライト。夕星庵さんでカットルースがお安く出ていた。Triphylite。LiFe2+PO4。斜方晶系。リン酸塩鉱物はアパタイト、フォスフォフィライト、ヴィヴィアナイト、ベゼリアイト、ワーベライトなど美形揃い。こちら。しかもリチウム。素姓的には俄然興味が湧く。1834年にフックスにより命名。当初は鉄・リチウム・マンガンの「3つ」を含むと考えられたためこの名が付けられたが、マンガンのものはリチオフィライトあるいはリシオフィライトLithiophiliteLiMn2+PO4として別...トリフィライト

  • ウクライナ産ヘリオドール

    ウクライナ産アクアマリンで驚いていたら、どうもヘリオドールもウクライナ産は有名らしいことを知りました。まだまだ新米。あちこちで売ってるけど、まあけっこうなお値段。そう言えば、と思い出して、パーフェクトストーンさんで探してみると、何とクリアランスで30%オフというのが残っていたのを発見。ラッキー。まあそれでもあちきにしてはプチキヨミズなのですけどね。ちょっと付随物があるけれど、素晴らしい色と輝き。いいですねえ。ヘリオドールというのは、下手をすると透明になり過ぎて、「ヘリオドール、ゴーシェナイトとどう違う」みたいになってしまう。まあどちらも俗称ですから厳密さはないわけで。やっぱりヘリオドールはこういう金色がいいように思います。名前はギリシャ語の「太陽helios」「贈り物doron」に由来するわけですし。もっ...ウクライナ産ヘリオドール

  • アクアマリンの美しさは淡さにあるかも

    アクアマリンという石は、昔から知っていた。一応準宝石みたいになっているけど、宝石にしてはちょっと色が薄くて地味だねえと思っていた。お値段も割と安いし。けれど石集めを始めてから、いろんな姿のものを見て、なかなかいいものですねと考えを改めた。お手頃のものをいくつかゲット。けれど、やはり色が薄いのはちょっと物足りないかなと思っていた。サンタマリアとかシガールとかの深い色のものが欲しいなと思うけど、やたら高い。ところがどっこい。先日、エヌズミネラルさんのヤフオクでこれを見た時、ありゃりゃと思ったのです。薄い色なのだけどえらく心が惹かれ、買ってみたら、考えががらりと変わりまして。なんと美しい。はあ、アクアマリンの美しさはむしろ水のような淡さにあるのではないか。透明だけどムラがあるのが実にいい。カキっとした結晶だとち...アクアマリンの美しさは淡さにあるかも

  • 東京ミネラルショーから ③アストロフィライト

    アストロフィライト、星葉石という石は、母岩の中に結晶片が散りばめられた磨き石を前に上げました。ヌーマイトにえらく似ているやつ。一番オーソドックスなのは菊花状の結晶が母岩にひっ付いているやつでしょう。あちきの持ってるのはお安いせいかあんまりはっきりとした形ではない。星の葉っぱという名前はこういうのから来たんでしょうな。いずれにしてもちょっと捉えどころのない石という印象でした。で、今回、ロシア産鉱物・化石ばかり扱っているお店があって、そこにえらくピカピカと光るアストロフィライトを発見。それほど高くなかった。結晶片とか小菊花状なんてケチなことは言わない。これでもか、というくらい結晶のぎゅうぎゅう詰め。お吸い物や炊き込みご飯でちょびちょびと味わっていた松茸をすし詰めの塊にしたみたい。(なんちゅう譬えだよもう)実際...東京ミネラルショーから③アストロフィライト

  • 東京ミネラルショーから ②白翡翠

    池袋の続き。こういう大展示会でないと見れない翡翠のお店がいくつも出ていまして。お目当てはもちろん、白翡翠。緑もラベンダーも混ざらない白。しかし、なかなかない。ようやく泉・IZUMIさんというお店で、ルースを発見。小さいけれど、透明感もあって素晴らしい。めちゃ高価というわけではない。お店の方は上田在住のご夫婦で、自ら採取・加工されているとのこと。いわく「白翡翠は糸魚川ではきわめて少ない。見分けるのが難しいから」だそうで。「白が好きなんですよね」と言ったらえらく喜ばれて、「今まで商売をしてきて一番嬉しい言葉」とまで言ってくださった。白好みはプロでもあるのだとこちらも嬉しくなったのでした。ミャンマー産で「氷翡翠」と呼ばれる透明度のきわめて高いものもある。それはそれでとても美しい。糸魚川産で透明度のほとんどないも...東京ミネラルショーから②白翡翠

  • 東京ミネラルショーから ①石英仮象雷管石型曹長石

    まあ……行ってしまいまして。(やれやれ)人がいっぱいだったらお目当ての三、四軒だけ見て帰って来ようなどと思っていたら、意外に空いていて、長居をしてしまいまして。(やれやれ)長居をすればあれこれ買ってしまう。まあしゃあないよね。(しゃあなくない)パーフェクトストーンさんに表敬訪問したら(買うつもりじゃないのかよw)、外人の石屋さんとコラボしていらっしゃる。スペインのフローライト屋さんと、ノルウェーの石屋さん。で、ノルウェーの方を見ていたら、変なものがあった。フルグライト、雷管石というのがあって、石英質の砂漠に雷が落ちると、高温で溶けて管状の石英ガラスができる。中は中空で、内側は非晶質=シリカ・ガラス、外は珪砂のザラザラ。しばしば面白い形状を見せる。割合あちこちで見る。で、これはそのフルグライトの石英が、曹長...東京ミネラルショーから①石英仮象雷管石型曹長石

  • 既出ですがシャンガーン・アメジスト

    朝の光であまりに美しかったので。パーフェクトストーンさんより購入のシャンガーン・アメジスト。見た目はもっとすごいんですけどねえ。やめようかと思ったけど、ちょこっと池袋行ってきますわ。(やっぱw)既出ですがシャンガーン・アメジスト

  • 石たちとの再会

    日曜日の朝から晩まで、石たちを箱から出す作業をいたしました。ひと月ぶりくらいの涙の再会。(大げさな)何せ数百点、最初の内は「おお」とか「素晴らしい」とか言いながらやっていたのですけど、段々雑になって「はいはい」みたいになり、最後は精根尽き果てて身動きもできないような状態になりました。(もう体力がないのよね)壊れたのは唯一、クリーブランダイト。ミネラルタッグでケースの中に固定していたのだけど、はずれてころころと暴れ、だいぶ体重を減らした。あちきのようなずぼらが持っていい石ではないですな。これは最初の方、コレクションの「ハイライト」の部分。ユークレースだのツァボライトだのといった名石が多い。一級品は少ないけど、やっぱり美しい。「どれが一番美しいか」などという考え方は石たちに申し訳ないからしたくない。どれもこれ...石たちとの再会

  • 太陽系勢揃い!

    引っ越しも何とか終わりまして。(生きてたかw)まあまだぐちゃぐちゃ。若い頃はけっこう引っ越し好きで、荷物の梱包も開梱もさして苦ではなかったけど、オジジになるとかなりしんどい。概して年を取ると細かい物理的処理が不如意になり億劫になる。瞬発的認知力も自身の肉体の操作力も低下する。「切れやすい老人」ができるのはそういうメカニズムなのでしょう。(大げさなw)諸手続きなんかも鬱陶しい。いろいろと電子化されていて、便利なようだけど案外複雑で厄介。何でもQRコードでアクセスしろとか。(君が付いていけてないだけだろ)あっちへ引っ越す時は荷物は捨てていくだけだから簡単でいいけど、諸手続きの方は複雑かもしれない。(閻魔様との交渉かな?w)いとしの石たちはまだ段ボールの中。いたく寂しい。***ちょっと前の話。こんな時なので脱線...太陽系勢揃い!

  • 雑記+コーネルピンのさざれ

    引越しで次回更新は23日以降になりそうです。生きていればの話。(そんなに年なのかよw)何せPC世代。スマホではニュースとちょっとした検索くらいしかしない。PCは引っ越しに弱い。(どういう意味だよ)しかしスマホだけでPCを持っていない人も多くなっているとか。文章が長いブログとか細かいことが書いてあるサイトとかは、PCじゃないと見にくいんじゃないでしょうか。馴れれば平気になるものなのですかね。で、ついでに目次も更新。うざくて申し訳ないけど、内容を更新しても日付を更新しないとどんどん奥に潜って更新の際探し出すのがえらく大変になるので。***事務的告知だけじゃつまらないので。コーネルピンのさざれ、ヤフオクで500円。んなあほな。コルネルップ君は高い石だぜ?コーネルピン・ファンとしてはポチらざるを得ない。無色透明っ...雑記+コーネルピンのさざれ

  • 石名五十音順目次1 ア行~カ行

    字数オーバーのため3記事になってしまいました。くそ*表示投稿日時に関係なく随時更新してます。(最新更新2023/10/08)【ア行】アイオライト1234――サンストーン12――丸玉ブラッドショット――アウイン12アカスタ片麻岩アキシナイトマンガノ――アクアマリンアクチノライト12アストロフィライトアズライト1234アズロマラカイトアタカマイトアデュラリア12アナテーズアパタイトアフガナイトアポフィライト1234天草石アマゾナイトアメジスト123456789雨塚山オーラライト23カシャライ――グリーン――ゲレロ――シャンガーン――ブランドバーグ――ベラクルス――アラゴナイト12――(山サンゴ)ブルー――アルビタイトアレキサンドライトアンダルサイト123アンデシン12――・ラブラドライト12アンバーアンブリゴ...石名五十音順目次1ア行~カ行

  • 石名五十音順目次2 サ行~ナ行

    *随時更新してます。【サ行】サヌカイトサファイアイエローーーサーペンティンサルファーサンストーン12シアノトリカイトジオードシェーライト(ブルー)シナバーしのぶ石シバリンガムシャーレンブレンドシリマナイト123――キャッツアイジルコン12スウェディッシュ・ブルー12スキャポライト12レインボーーースギライト12スコレサイトスコロライトスティヒタイトスパーライトスピネルスファレライト12スフェーンスペクトロライトスミソナイトゼノタイムセラフィナイトセルサイトセレナイトソーダライト【タ行】ダイアスポアダイオプサイドダイオプテーズダイヤモンドターコイズダナイトタルク12タンザナイト12ダンビュライトチタナイトチャロアイトチューライト長石123456チンワルダイトツァボライト12ティファニーストーンデクロイザイト...石名五十音順目次2サ行~ナ行

  • 石名五十音順目次3 ハ行~

    【ハ行】パーガサイトパープライトハーライトバーライトハイアライトパイロクスマンジャイト12パイライト――・サンパエジナ・ストーンハックマナイトバナディナイトバリサイトハルツバージャイトピーコック・オアピーターサイトピカソストーン12ビクスビアイト翡翠12345白――12ロウカンロシア――ビスマスヒデナイトビビアナイト姫川薬石ピメライトヒルブランダイトフェニックスストーンフォスフォシデライト12フォスフォフィライトフックサイトブラウナイトブラジリアナイトフランクリナイトブルガリア産混合鉱物ブルーサイト123ブルーシェーライトブルッカイトプレセリブルーストーン12プレナイト12フローライト1234――蛍光12エンジェルフェザー――オクタヘドロン――スケルタル――ディープブルー――ブルー――レインボー――ベスビ...石名五十音順目次3ハ行~

  • レッド・ベリル

    レッド・ベリル。ユタ産。ヤフオクでお安くゲット。「slightlyenhanced」つまり若干加熱処理がしてあるらしい。小さいけどなかなか愛らしいピンクレッドで、結晶面もかっきりしている。お安い割りにはいいのではないかな。レッド・ベリルは発見・採掘者から「ビクスバイト」という名前にしようという主張があったけれど、「ビクスビアイト」とまぎらわしいと却下されたらしい。じゃあ「レッド・エメラルド」にしようとしたけど、「ちょ、おめ、エメラルドが赤くてたまるか」とこれも却下された。で、「レッド・ベリル」。いいじゃん、別に。オレンジ色の石で「ラズベリル」というのがあって、こちらは新発見鉱物ペツォッタイトの別名。ペツォ君はベリルの変種だとか。紛らわしくてかなわん。まあベリルってのはアクアマリン、エメラルド、モルガナイト...レッド・ベリル

  • 国産シリマナイト

    カイヤナイト三姉妹の末妹(?)シリマナイト。こやつにはずいぶん振り回されましたわ。透明だったりニッケル鉱物みたいだったりキャッツアイ・ルースだったり。正体不明。もう追い掛けるのはやめたつもりだったのだけど、国産でお安く、なかなか風情のあるものがヤフオクで出ていたのでついポチっと。三重県津市白山町山田野白山鉱山産。長辺約9センチ。なかなか。とはいうものの、赤っぽいのと青っぽいのと、どっちがシリマナイトじゃい。(何だよ頼りないね)たぶん赤いのがそうだと思う。ちょっとアンダルーサイトに似ている。青いのは?クロム雲母?それともシリマナイトでも青いのがあるのか。そう言えば、前に上げたカイヤナイト丸玉も青と赤のバイカラーだった。シリマナイトでもそんなことがあるのか。はてさて。まあいいです。(いいのかよw)これは自然石...国産シリマナイト

  • 雑記

    更新が少し間遠になります。引っ越しなどがありまして。(その年で?)あちらへの引っ越しではありません、残念ながら。雑記

  • 合成エメラルド

    もひとつ人工石。エメラルドという石は、どうも厄介。古来珍重されてきた石で、ある種の緑色の名前としても知らない人はいない。けれどねえ、エメラルドなんていう鉱物はない。ベリルBe3Al2(SiO3)6の中でクロムを含んで緑に発色するものをそう呼んでいるだけ。だから、いろんな色合いのエメラルドがある。何でもそうだろうけど、エメラルドは、明るい色調のものや青に近いものまで、けっこう幅が広い。しかもこの青みがかった緑というのは、ひじょーに認識しにくい。日本人は青と緑を混同するとよく言われていて、このあたりの弁別は大脳生理学的に難しいのだろうか。(んなわきゃないだろ)だから、いろんなエメラルドを見て、「ああ、エメラルドね」と受け止めるけれど、さて、本当の「エメラルド色」というのはどういう色か、と思い返してみると、これ...合成エメラルド

  • モアッサナイト

    人工石というのはあまり食指が動かなかったのだけれど、どうしても見てみたいと思ったものが出てきまして。その一つがモアッサナイト。言わずと知れた「ダイヤモンド類似石」。といってもダンビュライトなどの「安価な代用品」とは格が違う。人工石ではあるけれど性能としてはダイヤモンドを凌駕する。・屈折率モアッサナイト:2.65~2.69ダイヤモンド:2.42・分散度モアッサナイト:0.104ダイヤモンド:0.044・ダイヤモンドは立方晶系で複屈折なし。モアッサナイトは六方晶系で複屈折あり。複屈折があると干渉による色彩変化や方向変色(多色性)が見られる。まあ、つまりですね、「ダイヤよりすげえぜ」という石なのですね。だから、実際に見たかったのです。で、夕星庵さんでお安めのが出ていたのでゲット。(何だよこの写真)いや、あちきの...モアッサナイト

  • ピカソ・ストーン?

    (また変なものをみつけてきたのかいなw)ヤフオクで面白そうな丸玉が出ていたので、ちょとばかし高めだけどゲット。(何か変な方向に向かってないか?)「ピカソ・ストーン」と銘打たれている。ピカソ・ストーンは前に一つ買った。モノトーンのもの。だいぶ違う。そもそもピカソストーンとは何ぞや。もちろん正式な岩石名ではない。ユタ州で出る模様入り「大理石」の商品名。ピカソ・マーブルとも呼ばれる。ピカソ・ジャスパーと呼ばれることもあるがジャスパー(玉髄)ではない。石灰岩が変成して大理石になった際に、いろいろな鉱物・元素が模様を作ったとされる。どうも誰かがピカソみたいだということで名付けて売り出し、その後いろいろと尾ひれがついたみたい。芸術的インスピレーションを導く石だとか、ピカソが携帯していたとかね。前に買ったものはユタ産だ...ピカソ・ストーン?

  • バイカラー・カイヤナイト?

    ヤフオクで変なものを見つけまして。安かったのでゲット。(また例の悪癖かよ)「カイヤナイトの丸玉」なんですけど、なんと青とオレンジのツートンになっている。通常の室内光だと沈んで紫に見えるけど、太陽光だとかなり鮮やかなオレンジないし朱色。それが混じり合っている。は?ですね。バイカラー・カイヤナイトなんて聞いたことない。何じゃこれは?カイヤナイトは前にも書きましたけど、繊細な青や緑が美しい石。とても好きです。ところが、2009年のツーソンでオレンジのものが紹介され、新種として注目された。あちきも東サさんのミニ標本で一つ持ってます。タンザニア産。カイヤナイトはAl2SiO5でネソケイ酸塩(単独派)。とても単純な鉱物。主に高圧条件でできた結晶片岩中に産する。同質異形にアンダルーサイト、シリマナイトがある。で、カイヤ...バイカラー・カイヤナイト?

  • ブルー・ブルーサイト

    もりとーいずみにー(やめなさい古すぎて誰も知らん)ブルーサイトというと、まあ黄色。前に書いた。黄色の石は多くないなかで頑張っている。こちらはブルーサイトのルース。黄色い宝石なんてちょっと不思議な感じがする。と思っていたら、エヌズさんで澄んだライトブルーのが出た。美しそうで安かったのでポチっと。安いけどあんまり見ない。レア?ブルーサイトはMg(OH)。水酸化マグネシウム。しかしこんなのが本当に鉱物と言えるのか。たとえばお塩。NaCl。塩化ナトリウム。それが晶出したのがハーライト=岩塩。でも要するにお塩ですぜ。なんかこういう「水が揮発して結晶になった」のは、どうも石とは違うような気がする。石というのは熱や圧力でぎゅっと固まったもの。そういう固定観念があるのでしょうねえ。その最たるのがエクロジャイトとか翡翠とか...ブルー・ブルーサイト

  • アズライト vs. マラカイト

    アズライト、藍銅鉱というのは、石集めの最初に買った石で、その後も結晶ものとかボールとかちょぼちょぼと買っている。青の色が好きなんだろうと思う。始めの頃、アズライトはやがてマラカイトに変わってしまうという話を聞いた時には驚きでしたねえ。あまりにびっくりで、石屋さんに行った時に「アズライトってマラカイトになっちゃうんですか?」と聞いたら「いや、数千年の話ですよ」と笑われました。でも一安心。で、今回はヤフオクで美しい色の標本が出ていたので落札。ちょとお高い。中国安徽省産。アズライトの深い青とマラカイトの緑の取り合わせがえらく美しい。両方とも透明度はないので、透明結晶派の方々は敬遠するかも。しかしこれ、アズライトが徐々にマラカイトに変わっていく、その途中の姿ではないだろうか。つまり、アズライトとマラカイトとがガチ...アズライトvs.マラカイト

  • ブルー・タルク

    なんかツイッターがぐちゃぐちゃしていて、どうも「ブログの更新告知なんかするんじゃねえ」みたいな感じになってるらしい。URL載せると変なことになるとか。そのテストも兼ねて軽く更新。青い滑石。滑石は前に書きました。あれは枯山水の石みたいな枯淡の味わい。これは青く透明で、表面が輝く。美麗な滑石です。ちょっと天使の羽みたいじゃないですか?手に持つと、石けんを持った時のような、やわらかーい感じがする。手というのは対象の材質を敏感に捉えるのだなあと感心。しかし滑石というのは、橄欖石→蛇紋石→滑石と変化してきたわけで、もう石という世界をはみ出るくらい柔らかーい石。これもまた進化なのかしら。ブルー・タルク

  • 隠岐の黒曜石

    出雲鏡石とセットで購入。「めのや」さん、つまりAnahitaStyleさんもの。浅学なもので、隠岐に黒曜石が出るとは知らなかった。新石器時代から産出・流通していたものだという。ただ、流通範囲は中国地方中心で、和田峠とか神津島のように全国津々浦々に広まったわけではないらしい。隠岐ものの特徴は、不透明であること。光を全然透さない。だから和田峠もののようにもてはやされなかったのかもしれない。けれど強い光を当てると、内包されている何かがキラリと光る。ちょっとぞくっとする。出雲大社にはこれを磨いた神鏡があるとか。黒曜石の鏡があるなんて知らなかった。神秘的。しかし真っ黒な石を磨いても光を発しているもの以外何も写らないぜよ。太陽を写したのかな。黒点でも調べたとか。(まさかね)黒曜石は隠岐の数カ所で産し、海岸でも採れると...隠岐の黒曜石

  • 出雲鏡石

    ヤフオクを眺めていたら知らない石が出ていた。「出雲鏡石・隠岐黒曜石セット」。もうすぐ終了で入札0。割とお安いのでポチっ。で、調べてみると、ツイッターで知っている「AnahitaStyle」さんの商品。「“めのや”で購入」と説明があったのだけど、めのや=AnahitaStyleとは知らなかったのです。直径20ミリ。いいですねえ。こういう色々な鉱物がごちゃごちゃっと混じり合った石というのは、あちきは好きです。派手ではないけど、何とも言えない味わいがある。この「出雲鏡石」は「めのや」さんが近年商品化したものだそうで。《出雲鏡石とは、島根県出雲市にある「鏡山(かがみやま)」で約1500万年前の噴火によって形成された天然石です。鏡山は、古事記における「ヤマタノオロチ伝説」に登場する斐伊川と、風土記に登場するスサノオ...出雲鏡石

  • アルカリベリル(あるいはボロビエバイト)

    ヤフオクでそういう名前で出ていたもの。少し前に同じ石のものすごく美しい結晶標本が出ていて恐ろしい値段で落札されていたけど、これはひっそりと。さて、ややこしい話。(またかよ)アルカリベリルとは、一般のベリル(緑柱石Be3Al2(Si6O18))にリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムといったアルカリ金属が含まれているもの。(mindatによれば、Li2Oto2%,Na2Oto4%,K2Oto2%,Rb2Oto1.3%andCs2Oto4.6%)。ソーダベリルという異名もある。Rbって何じゃいと思ったらルビジウムという元素だとか。地殻にはけっこう多いらしいけどどうもよくわからない御仁。ボロビエバイト(ヴォロビエヴァイト、Vorobyevite)は、本来はアルカリベリルの一種で、ロシア・中央ウラル...アルカリベリル(あるいはボロビエバイト)

  • 餡子玉:スパニッシュ・メニライト

    ごろん。餡子玉?齧りたくなる、歯でかち割りたくなる。メニライトMenilite。スペイン、Albacete産。東サ新宿さん(お、略したね)のフェアで。存在は薄々知っていたけど、目の前にこんな見事な「ごろん」を出されたら、やっぱ手が出る。「メニライト・オパール」とも呼ばれる。和名は「珪乳石」。多孔質の非晶質石英で水をかなり含む。確かにたくさんの孔がある。持つと柔らかい、粉っぽい感じがして、手に少しねっとりとした粉っぽさが移る。ほんとにお菓子みたい。質感も触感も、あまりこんなものはない。とても面白い。見事な球形なので水で研磨されたのかと思うけれど、そうではない。2010年くらいにスペインでこういう白色で丸っこい不思議な形をしたものがたくさん見つかったらしい。球形だけではなくて、二つ三つくっついていたりあちこち...餡子玉:スパニッシュ・メニライト

  • 丸いアメジスト?

    東京サイエンス新宿紀伊国屋書店本店内ショールーム……っていつも言うけど長すぎだろこの名前……でどっかのミネラルショー(覚えろよ)の買付品フェアというのをやっていたので行ってきました。あちきのお仕事は金曜がお休み。こういう石の催事は金曜から始まることが多くて、出立てのものをすいてる状態で見られるからその点では嬉しい。(もう催事は行かないんじゃなかったか?)今回のフェアはちょっと地味だった感じだけと、ちょこちょことプチプラ祭り。でツイッター(まだその名前使う気か?)でも上げましたけど、これ、ちょっと面白くてゲット。アメジストの浦安ネズミでごわす。最初グレープカルセドニーかと思ったら、アメジストと書いてある。インドネシア、スラウェシ産。は?丸いアメジストなんてあるんですか?いや、丸い結晶ではなくて、微細な結晶が...丸いアメジスト?

  • 巨大白翡翠

    ヤフオクで白翡翠を探していたら、糸魚川産でえらく安く落札できそうなものがあったのでポチっと。そのまま落札して商品到着。ドッカーン!で、でけえ。寸法を確認しなかったのでした。(あほですね)この三分の一くらいのものをイメージしていた。少したじろいだ。うーむ。ほんとに翡翠か?カミさんは「河原の白い石ですか?」とにべもない。しかし、眺めていると、翡翠特有の「味の素」結晶がちゃんと見えてきた。そして何とも言えない質感の魔力が立ち昇ってきた。透過もそれっぽく、きれい。ううむ、こりゃ翡翠じゃ。たぶん間違いない。翡翠だと思う。まちょい(やめい)素晴らしい。しかしこんなでかくてこの値段?「落っことしてカケがある」と書かれていた。それも安い理由か。けれど、その欠けた部分を見ると、結晶がキラキラと輝いている。美しい。最初の当惑...巨大白翡翠

  • 2周年

    このブログ、始めてから2年になりました。(ほう)だからどうだということもないのですけど。(まあな)石を集めるようになってたぶん3年余。まだハイハイしていたのがよちよち歩きになったかな。(うーんどうかな)アップした記事は……360弱。え?2日に一回?多過ぎだろ。(まったくよくしゃべるわ)お付き合いくださっている皆様、ありがとうございます。石名目次に載った石名は236。なかなか多いですね。(結構手広く集めたことは確かだな)全然知らなかったこの世界に入って、驚くことたくさん。美しいものに浸れましたし、いろいろとお勉強させてもらいました。実にいい世界です。直接の話ではないけど、「水が石を作る」とか「大陸がどうやって生まれたのかはわかっていない」とか「岩石も進化する」なんて話はびっくりでしたねえ。日本最初の石コレク...2周年

  • スペクトロライトはラブラドライトとはちょと違う

    スペクトロライトは、スナイプし損なったりピンと来なかったりで、手に入れていなかったのですけど、今回ついに念願の原石を。スペクトロライトと言えばパーフェクトストーンさん。この石屋さん、サイト名が「スペクトロライト」で始まるのでブックマークするとスペクトロライトになる。で、お店の名前はパーフェクトストーンで会社名はアール企画と実に複雑。最初の頃は覚えられなかった。(余計な話をw)で、パフェさんいわく。(その略名はよせって)《スペクトロライトはフィンランドの神話「カレワラ」の舞台となった土地で発見された北欧産の中性長石です。光の干渉効果によって見える様々な色模様(スペクトル=虹色)はフィンランドだけで産出される種類です。最新の解析では、スペクトロライトは中性長石(アンデシンの仲間)と言われています。スペクトロラ...スペクトロライトはラブラドライトとはちょと違う

  • 半透明ペグマタイト? ユニコーンストーン

    「ユニコーンストーン」という名前で売られていたもの。Comroseさんより。《近年マダガスカルで発見されたペグマタイトの一種です。……ユニコーンストーンはレピドライト、ピンクトルマリン、スモーキークォーツ、そして白雲母の一種であるクリーブランド石(クリーブランダイト)が含まれていると言われています。》クリーブランダイトは長石で雲母じゃないですね。特殊な結晶形のもので、こういう石に含まれるかどうかはちょと疑問。別の英語サイトには「レピドライト、ピンクトルマリン、スモーキークォーツ、クリアクォーツ」とある。しかしペグマタイトが半透明になる?よくわかりませんけど、石英が多くて、その透明度が高ければ、あり得ない話ではないでしょうね。長石が入っていないということなのか。見栄えをよくしているのはピンクトルマリン。トル...半透明ペグマタイト?ユニコーンストーン

  • オプシディアンとガラス

    「ブルー・オプシディアン」という名でヤフオクにお安く出ていたもの。とても美しい。けど「(人工)ガラスじゃね?」と誰もが思う。出品者さんいわく。《コレクターが約30年程前に入手された石と聞いています。詳しい産地はよく分からないとの事ですが、中国の広西地方の火山地帯の地下深くから産出されたそうです。譲り受けた時は一つの大きな石でしたが、重量がある為細かく割りました。割る前の原石には奥に秘めたハッキリとした虹色の発色が見られ、ここまで透明感のあるブルーの黒曜石は珍しいとの事です。》あえて疑うつもりはない。ちょっと中国というのが気になるけど。元の大きな塊のままだったら人工ではないとはっきりしたかもしれない。***オプシディアンと人工ガラスはどう違うか。何度も書いたけど、化学組成的には「流紋岩=花崗岩=オプシディア...オプシディアンとガラス

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