物語は太平洋戦争の終盤に入ってきた。 赤紙が来た崇(北村匠海)は兵役2年目を過ぎ、小倉連隊で伍長になっている。奇しくも同じ連隊で美大時代の同期、辛島(高橋文哉)と再会し、厳しい軍隊暮らしの中で救われた。 ところで、今週の「軍隊は大きらい、だけど」で描かれる崇のヘタレな様子を見ていると、竹内浩三という詩人のことを思い出す。太平洋戦争で戦死した詩人。兵隊に行っててがらをたてるだろうか、うっかり戦死するかしら、といった戦場に対する不安が素直に綴られた彼の詩を読んだことがあるからだ(「ぼくもいくさに征くのだけれど」)。竹内浩三もこんな感じだったのかしら。崇みたいにきつい訓練を免除してもらえるような、誰…