『大江健三郎全小説4』2018年12月10日第一刷発行株式会社講談社最後の一編『水死』です。集大成と言える長編になります。なんと74歳で生み出されたとは驚き!フィクションでありながら、現実味がある。今回の主人公は「娘」目線そこの意外性もおもしろく。--------抜粋「今度の中篇集で、癌か狂気してか死の床にある男が、子供のころ父親と加わった、天皇の名のもとの反乱を再現しようとする。また、月への打ち上げを恐怖して、宇宙船基地を逃げた男が、現人神(アラヒトガミ)に救われることを夢みる・・・・・これらの、自由をおしつぶされる悲鳴と救済をもとめる叫び声を、時にはユーモラスにあげている男たちが、僕にとっての「同時代」なのです(著者・『みずから我が涙をぬぐいたまう日』)【収録作品】走れ、走りつづけよ/生け贄男は必要か...『大江健三郎全小説4』完読