真珠の海の火酒(ノーラ・ロバーツ) ★★★ 美しいカリブの島々をクルーズする豪華客船セレブレーション号。船上カジノでディーラーを務めるセレナ・マクレガーは颯爽と船に乗りこんだ。今日限りで仕事を辞める彼女にとって、これが最後の乗船。後悔するような結果を残すわけにはいかないわ…。日が落ち、熱気漂うカジノでカードを切るセレナのテーブルに、冷たい緑の目をした貴族的な風貌の男が座った。彼は無言で100ドル札を投げ出し、勝負に加わった。プロのギャンブラー?セレナを見据える瞳が冷酷な光を放つ。絶対に負けられない―そのとき恋の勝負も始まった。 カジノディーラー×カジノ経営者。 セレナのお嬢様感がツボ。 パパの…
説得(ジェーン・オースティン) ★★★★ 恋心は分別と良識によってどこまで押さえられるものなのか? おだやかな晩秋の光に彩られた愛の再生の物語。最も美しく、最も繊細な物語 初オースティン作品。 財産のない恋人との結婚に反対され、周りからの説得の末、求婚を断ったアン。 数年後、その元恋人が出世して目の前に現れた…というロマンスもの。 淡々とした文章で、はじめは読みにくさを感じたものの、気がつけばのめり込んで読んでいた。 アンの洞察力、脇役たちの存在、再会した二人の結末…。 派手な内容ではないが、独特の雰囲気がかなり癖になる。
エデンの丘の花嫁(キャサリン・コールター ) ★ 伯爵家の三男タイセン・シャーブルックは、大伯父の死去に伴い男爵位とスコットランドの古城を相続した。牧師の仕事を休んで領地を訪れた彼は、メアリー・ローズという名の傷を負った美しい娘に出会う。事情を尋ねると、彼女は何度断ってもしつこく求愛してくる幼なじみに襲われそうになり、逃げる途中で溝に転落したのだという。父の顔を知らずに育ち、病気の母とともに親戚の家で厄介者扱いをされている彼女は、誰に頼ることもできないらしい。義憤に駆られたタイセンはメアリー・ローズを守るため、ある罪深い行動に出る…。 牧師タイセンは爵位を継ぐため、スコットランドへ向かうが…。…
純白の朝はきらめいて(リサ・クレイパス) ★★★★★ ハサウェイ家の長男レオは、家庭教師キャサリンと犬猿の仲。いつも厳格で地味な装いの彼女が、実は本来の美しい金髪と美貌を隠していたことが判明した。いったい何のためにそんなことを…?秘密を知ろうとすればするほど想いが募り、思わず彼女にキスをしてしまったレオ。キャサリンは初めて経験した甘い情熱に動揺しつつも冷静を装い「なかったことにしましょう」と言って立ち去った。そこへ、一家を揺るがす大問題が。爵位継承者のレオがすぐに結婚して1年以内に子どもを授からなければ、屋敷を没収されてしまうのだ。ただちに花嫁探しの舞踏会が開かれた。妙齢の美しい令嬢が集うなか…
湖畔の城の花嫁(キャサリン・コールター) ★★ 伯爵家の令嬢シンジャン・シャーブルックは舞踏会で長身の男性にひと目惚れした。漆黒の髪に、吸い込まれるような群青色の瞳。まさに理想の相手と確信し、さっそく情報収集を始めたところ、彼の名はコリン・キンロス、スコットランドの領主だとわかった。数日後、劇場で再びコリンを見かけたシンジャンは、知り合いになろうと近づいてある話を耳にした。貧乏のせいで彼の城は朽ち果て、すぐに富豪の花嫁を見つける必要があるんですって!シンジャンはためらいもせずコリンの前に進み出ると、きっぱり告げた。「うちは裕福よ」。 金欠伯爵に一目惚れした令嬢の、ラブコメもの。 魅力あるヒーロ…
罪深きウエディング (キャンディス・キャンプ ) ★★★★★ 3年前、ジュリアの兄は信託財産を横領した罪に問われ、狩猟小屋で謎の死を遂げた。だがジュリアは今もなお、兄の無実を信じていた。真犯人は、兄を告発したストーンヘヴン卿デヴェレル・グレイに違いない。真相を暴くため使用人に彼を誘拐させようとしたがうまくいかず、ジュリアは大胆な計画を思いつく。みずから彼に接近し、色仕掛けで口を割らせるのだ。高貴な身分を隠して賭博場に潜入し、デヴェレルと間近で向き合ったジュリアは、誘惑のゲームを開始した―あまりにもハンサムな敵の姿に、驚きと戸惑いをおぼえながら。 ミステリ-ロマンスもの。 兄の冤罪を晴らすため、…
夜明けの色を紡いで(リサ・クレイパス) ★★★★ 19世紀の英国。ロマの血を引く孤児ケヴは、少年闘士として過酷な日々を送っていた。ある日、瀕死の状態で部族から捨てられたケヴは、ハサウェイ家の当主に救われ、一家とともに暮らすようになる。最初は英国人に反発していた彼だったが、心優しい次女ウィンに崇拝にも似た気持ちを抱き、次第に心を開いていく。彼女も純粋なケヴに特別な絆を感じていた。ところが、ウィンを猩紅熱という不幸が襲う。一命は取り留めたものの、床に伏しがちになった彼女はフランスの療養所へと旅立った。療養先からウィンは愛をこめた手紙を送るが、ケヴからの返事はない。彼は自分のような男はウィンにふさわ…
レディ・ヴィクトリア(リンダ・ハワード) ★★★★ 高貴な血筋の娘ヴィクトリアは、広大な牧場の持ち主マクレーンに嫁ぐため、はるばるニュー・メキシコまでやってきた。みずから望んだ結婚ではなく、戦争によって没落した両親を助けるための手段だった。だが、マクレーンは無慈悲な男で、ヴィクトリアは結婚早々に惨めな思いを味わわされる。そんな彼女が心ならずも惹かれていくのは、夫の牧場で働く男の一人。彼が恐るべき計画を胸に秘めているとは知る由もなかった…・。 西部開拓時代が舞台。 お金で買われた花嫁・ヴィクトリアの波乱万丈な人生を描いたもの。 中盤までは非常に楽しいが、後半のいくつかの不幸演出はいらなかった。 …
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