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2020/07/12

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  • あなたは祝福となりなさい

    主はアブラムに言われた。「あなたは、あなたの土地、あなたの親族、あなたの父の家を離れて、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとする。あなたは祝福となりなさい。」(創世記12:1-2) 主からアブラムへの召命の言葉だ。 この「あなたは祝福となりなさい」の部分は、新改訳第三版では、「あなたの名は祝福となる」となっていた。 他の日本語訳では、つぎのようになっている。 「祝福の源となるように」(新共同訳) 「あなたは祝福の基となるであろう」(口語訳) 英語の聖書では、つぎのような訳だ。 you will be a bless…

  • 頂が天に届く塔を建てて

    彼らは言った。「さあ、われわれは自分たちのために、町と、頂が天に届く塔を建てて、名をあげよう。われわれが地の全面に散らされるといけないから。」(創世記11:4) ここで有名な「バベルの塔」の話が出てくる。 さて、全地は一つの話しことば、一つの共通のことばであった。(1) この時代で、すでにかなり広い範囲に人々が移り住んでいたが、それでも言葉は共通だった。 何語だろう? それはともかく、社会の形成とともに、さまざまな技術も発展したことが伺える。 彼らは互いに言った。「さあ、れんがを作って、よく焼こう。」彼らは石の代わりにれんがを、漆喰の代わりに瀝青を用いた。(3) より丈夫で効率の良い資材を作る…

  • 彼らからもろもろの国民が

    以上が、それぞれの家系による、国民ごとの、ノアの子孫の諸氏族である。大洪水の後、彼らからもろもろの国民が地上に分かれ出たのである。(創世記10:32) 10章は、ノアの息子たちの系図だ。 これはノアの息子、セム、ハム、ヤフェテの歴史である。大洪水の後、彼らに息子たちが生まれた。(1) 大洪水の前と同様、彼らの子孫は一様に長命で多産だ。 ここには「息子たち」の名しか出てこないが、「娘たち」ももちろん生まれた。 彼らは、またたく間に増え、方々に散らばって社会が形成されていった。 ヤフェテの子らはゴメル、マゴグ、マダイ、ヤワン、トバル、メシェク、ティラス。ゴメルの子らはアシュケナズ、・・・(2-3)…

  • わたしの虹を立てる

    「わたしは雲の中に、わたしの虹を立てる。それが、わたしと地との間の契約のしるしである。」(創世記9:13) 虹が嫌いな人はいないだろう。 虹を見れば、大人も子どももだれもが歓声を上げる。 聖書の神を信じる者たちは、さらに特別な思いを馳せることができる。 それは、神がノアと交わされた「契約のしるし」として見るからだ。 まさに神と人との“架け橋”、それが虹だ。 「わたしが地の上に雲を起こすとき、虹が雲の中に現れる。そのとき、わたしは、わたしとあなたがたとの間、すべての肉なる生き物との間の、わたしの契約を思い起こす。大水は、再び、すべての肉なるものを滅ぼす大洪水となることはない。」(14-15) こ…

  • 箱舟から出て来た

    そこでノアは、息子たち、彼の妻、息子たちの妻たちとともに外に出た。すべての獣、すべての這うもの、すべての鳥、すべて地の上を動くものも、種類ごとに箱舟から出て来た。(創世記8:18-19) 最近は日本でも、豪雨災害が毎年のように起きる。 大雨が三日、四日と続くと恐怖を覚える。 ノアの洪水では、「四十日四十夜」降り続いた。 どれほどの雨量だったのか、想像もできない。 その後も百五十日間、水が増え続けたとある。 そこをピークに、ようやく徐々に水が引いていく。 大水の源と天の水門が閉ざされ、天からの大雨がとどめられた。水は、しだいに地の上から引いていった。水は百五十日の終わりに減り始めた。(2-3) …

  • 大洪水は四十日間、地の上にあった

    大洪水は四十日間、地の上にあった。水かさが増して箱舟を押し上げたので、それは地から浮き上がった。(創世記7:17) 主はノアに対し、以前告げた「洪水」について、再び、よりはっきりと語られた。 「あと七日たつと、わたしは、地の上に四十日四十夜、雨を降らせ、わたしが造ったすべての生けるものを大地の面から消し去る。」(4) このときまでのノアは、どのように考えていただろう。 (まさか主が、そのような残酷なさばきをなさるはずは・・・)といった思いもよぎったのではないだろうか。 しかし、いまや、はっきりと「あと七日」と告げられた。 かつて経験したことがないほど厳粛で、重い気持ちになったに違いない。 七日…

  • 人を地の面から消し去ろう

    そして主は言われた。「わたしが創造した人を地の面から消し去ろう。人をはじめ、家畜や這うもの、空の鳥に至るまで。わたしは、これらを造ったことを悔やむ。」(創世記6:7) 6章から9章までは「ノアの洪水」の話だ。 6章の前半では、解釈の難しい点がいくつか出てくる。 中でも「神の子ら」(2)や「ネフィリム」(4)が何者なのかについては、いろいろな説があるようだ。 わたしが折にふれて学ばせてもらっているハーベスト・タイム・ミニストリーズの中川健一牧師は、「神の子ら」を「堕天使」、「ネフィリム」を神の子と堕天使の雑婚により生まれた「超人」とする説を取っておられる。 詳しく知りたい方は、ウェブサイトを参照…

  • エノクは神とともに歩んだ

    エノクは神とともに歩んだ。神が彼を取られたので、彼はいなくなった。(創世記5:24) 5章は、アダムからノアまで十世代の記録だ。 ここには次の共通点がある。 長命である(9百歳以上生きた者が7名) 多産である アダムが生きた全生涯は九百三十年であった。こうして彼は死んだ。(5) セツの全生涯は九百十二年であった。こうして彼は死んだ。(8) アダムは930歳、セツは912歳、エノシュは905歳・・・と、9百年前後がふつうの寿命となっている。 地球環境がよほど良かったのだろうか? いまの日本人の寿命が、ちょうどその十分の一くらいだ。 したがって、当時300歳の人は、いまで云えば30歳くらいの感覚に…

  • なぜ、あなたは怒っているのか

    主は、カインに言われた。「なぜ、あなたは怒っているのか。なぜ顔を伏せているのか。」(創世記4:6) アダムとエバに子どもが生まれた。 カインとアベルだ。 二人が成長したとき、事件は起きた。 しばらく時が過ぎて、カインは大地の実りを主へのささげ物として持って来た。アベルもまた、自分の羊の初子の中から、肥えたものを持って来た。主はアベルとそのささげ物に目を留められた。しかし、カインとそのささげ物には目を留められなかった。それでカインは激しく怒り、顔を伏せた。(3-5) ここでひとつ気づくのは、人類の祖にしてすでに神への「ささげ物」をしていたことだ。 神から要求されたわけでもなく、自発的にささげてい…

  • あなたはどこにいるのか

    神である主は、人に呼びかけ、彼に言われた。「あなたはどこにいるのか。」(創世記3:9) 3章は、聖書全体のなかでも特に重要な章のひとつだ。 人間がいかに罪に落ちたか、その過程が克明に描かれている。 1節ごとが、非常に不思議で意味深い内容だ。 さて蛇は、神である主が造られた野の生き物のうちで、ほかのどれよりも賢かった。蛇は女に言った。「園の木のどれからも食べてはならないと、神は本当に言われたのですか。」(1) 神が「善悪の知識の木からは、食べてはならない」とアダムに命じたのは、まだエバが造られる前のことだった。(創世記1:17) つまり、神から言葉を直接受けたのはアダムであり、エバはアダムから伝…

  • 人がひとりでいるのは良くない

    また、神である主は言われた。「人がひとりでいるのは良くない。わたしは人のために、ふさわしい助け手を造ろう。」(創世記2:18) 神は、六日間かかって世界を創造され、大いに満足された。 神はご自分が造ったすべてのものを見られた。見よ、それは非常に良かった。(創世記1:31) ただその中で、ひとつだけ「良くない」ことがあった。 それは、「人がひとりでいる」ことだ。 すべてのものを見て「非常に良かった」と喜ばれた神が、ただ一点、「人がひとりでいるのは良くない」と思われたのだ。 「んー、なんかイマイチ、何か違うなー」といったようなものではない。 はっきりと、「人がひとりでいるのは良くない」とされたのだ…

  • 神は人をご自身のかたちとして創造された

    神は仰せられた。「さあ、人をわれわれのかたちとして、われわれの似姿に造ろう。こうして彼らが、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地の上を這うすべてのものを支配するようにしよう。」神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして人を創造し、男と女に彼らを創造された。(創世記1:26-27) きょうから『創世記』に入ろうと思う。 あまり気張らずに、1章ずつ、個人的に与えられた思いを共有したい。 『創世記』とは、その名のとおり、神がこの世界をお造りになった記録だが、実際にはこの1章と次の2章で創造のみわざについては語り終えている。 3章から50章までは、創造された人間がどう生きたかの記録…

  • あの方の左の腕が私の頭の下にあって

    ああ、あの方の左の腕が私の頭の下にあって、右の腕が私を抱いてくださるとよいのに。(雅歌8:3) 娘は、「あの方」の腕が頭の下にあることを願った。 神を信じる者たちは、神の御腕が下にあることを確信できる。 いにしえよりの神は、住まう家。下には永遠の腕がある。(申命記33:27) また娘は、「あの方」の腕に抱かれることを願った。 神を信じる者たちは、神の御腕に抱かれていることを確信できる。 その愛とあわれみによって主は彼らを贖い、昔からずっと、彼らを背負い、抱いて来られた。(イザヤ63:9新改訳第三版) わたしたちにとって、「あの方」とはイエス・キリストだ。 このお方は、全宇宙の権威を持っておられ…

  • ああ、人を喜ばせる愛よ

    ああ、人を喜ばせる愛よ。あなたはなんと美しく、麗しいことよ。(雅歌7:6) 7章では、「あの方」がまたも娘のからだの美しさを褒めちぎる。 なんと美しいことか。高貴な人の娘よ、サンダルをはいたあなたの足は。あなたのももの丸みは飾りのようで、名人の手のわざだ。ほぞは丸い杯。混ぜ合わせたぶどう酒は尽きない。腹は小麦色の山。ゆりの花で囲まれている。二つの乳房は、二匹の子鹿、双子のかもしかのようだ。(1-3) 4章でも、同じように褒めたたえていた。 思わず、「もう、わかった、わかった」とでも言いたくなるくらい、何度も褒めている。 どうだろう。 主もまた、わたしたち一人ひとりに対し、何度も何度も褒めちぎっ…

  • 私は、私の愛する方のもの

    私は、私の愛する方のもの。私の愛する方は私のもの。あの方はゆりの花の間で群れを飼っています。(雅歌6:3) ここまで見てきたように、雅歌における「あの方」と「娘」の関係は、主イエスとわたしたちの関係をあらわしている。 上のみことばも同様で、そのまま「私は主イエスのもの、主イエスは私のもの」と読み替えることができる。 パウロは、つぎのように書いた。 私たちは、生きるとすれば主のために生き、死ぬとすれば主のために死にます。ですから、生きるにしても、死ぬにしても、私たちは主のものです。(ローマ14:8) また、夫婦のあり方について、こう書いている。 妻は自分のからだについて権利を持ってはおらず、それ…

  • その頭は純金。髪はなつめ椰子

    私の愛する方は、輝いて赤く、万人に抜きん出ています。その頭は純金。髪はなつめ椰子の枝で、烏のように黒く、目は乳で洗われ、池のほとりに住む、水の流れのそばの鳩のよう。(雅歌5:10-12) 娘は夢の中で「あの方」を見失う。(6) そこで、エルサレムの娘たちに見つけたら知らせてくれるよう頼む。(8) 娘たちは、どんな人なのかと問う。 あなたの愛する方は、ほかの親しい者たちより何がまさっているのですか。女の中で最も美しいひとよ。あなたの愛する方は、ほかの親しい者たちより何がまさっているのですか。あなたがそのように私たちに切に願うとは。(9) これに対する返答として、娘が「あの方」を描写したのが10節…

  • あなたには何の汚れもない

    わが愛する者よ。あなたのすべては美しく、あなたには何の汚れもない。(雅歌4:7) 4章では、「あの方」から娘への言葉が並ぶ。 ああ、あなたは美しい。わが愛する者よ。ああ、あなたは美しい。あなたの目は、ベールの向こうの鳩。髮は、ギルアデの山を下って来るやぎの群れのようだ。歯は、洗い場から上って来た、毛を刈られた雌羊の群れのよう。(1-2) このように、娘のからだの各部分をさまざまなものにたとえながら褒めたたえる。 唇は紅の糸のようで、口は愛らしい。頬はベールの向こうで、ざくろの片割れのようだ。(4) どうだろう。 妻を見つめながら、同じように思ってみては。 いや、なにも口にせよと言うのではない、…

  • 夜、床についていても

    私は夜、床についていても、私のたましいの恋い慕う方を捜していました。私が捜しても、あの方は見つかりませんでした。(雅歌1:1) 娘は「床についていても」、すなわち夢の中でも、「あの方」を捜し求めていた。 夢は、その人の心に強くあることを映し出す。 わが国の『万葉集』にも、夢を詠んだ歌がたくさんある。 そこでは自分が恋い慕う人が出てくるだけでなく、相手が自分を想って夢に現れると考えたというのだから、おもしろい。 さて、主イエスの夢を見たことがあるだろうか。 残念ながら、わたしはない。 教会の人たちの夢なら何度も見たが、イエスさまの夢は・・・、あるようなないようなといったところだ。 こう考えたとこ…

  • わが愛する者、私の美しいひとよ

    私の愛する方は、私に語りかけて言われます。「わが愛する者、私の美しいひとよ。さあ立って、出ておいで。」(雅歌2:10) 娘は「あの方」に恋い焦がれ、そのみそばにいることを何よりも幸福に感じる。 私の愛する方が若者たちの間におられるのは、林の木々の中のりんごの木のようです。その木陰に私は心地よく座り、その実は私の口に甘いのです。(3) まるで印象派の絵のようだ。 あの方は私を酒宴の席に伴ってくださいました。私の上に翻る、あの方の旗じるしは愛でした。(4) 旗印はその組織の象徴であり、最も重んじるテーマだ。 たとえば新選組は、「誠」であった。 ここに出てくる「あの方」の旗印は、「愛」だという。 す…

  • あなたの愛は、ぶどう酒にまさって麗しく

    あの方が私に口づけしてくださったらよいのに。あなたの愛は、ぶどう酒にまさって麗しく、あなたの香油は香り芳しく、あなたの名は、注がれた香油のよう。そのため、おとめたちはあなたを愛しています。(雅歌1:2-3) 『箴言』『伝道者の書』と来て、さてどうしようかと迷ったが、『雅歌』もソロモンによるとなっているので、勝手に「ソロモン三部作」として『雅歌』に進むことにする。 ソロモンの雅歌(1) 「雅歌」という言葉は、直訳では「歌の中の歌」という意味だそうだ。 ここでは男女の愛(もっと言えば恋愛)を描きながら、神と人との関係を描き出している。 恋愛はいつの時代でも、文学や演劇、音楽など、あらゆる芸術の源泉…

  • 神を恐れよ

    結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。(伝道者12:13) 『伝道者の書』も、いよいよ最終章だ。 あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに、また「何の喜びもない」と言う年月が近づく前に。(1) 「あなたの創造者を覚えよ」と言われている。 「キリスト教に入信せよ」ではない。 大事なことは、自分の創り主なるまことの神に出会うことであり、宗教や何らかの組織に入ることではない。 若き日に創造主なる神を知ることができれば幸いだ。 太陽と光、月と星が暗くなる前に。また雨の後に雨雲が戻って来る前に。その日、家を…

  • 風の道

    あなたは妊婦の胎内の骨々のことと同様に、風の道がどのようなものかを知らない。そのように、あなたは一切を行われる神のみわざを知らない。(伝道者11:5) 怠け者になりたい人はいるだろうか? できるだけ苦労せず楽しく生きたいと望む人は多いと思われるが、怠け者として生きたいという人はほとんどいないのではないか。 聖書からみれば、神が怠け者を嫌われることははっきりしている。 怠け者は皿に手を伸ばしても、その手を口に持って行くのを面倒がる。(箴言26:15) 「しかし、主人は彼に答えた。『悪い、怠け者のしもべだ。』」(マタイ25:26) 妊婦の胎内でどのように骨々が組み合わされるのかがわからないように、…

  • 死んだハエ

    死んだハエは、調香師の香油を臭くし、腐らせる。少しの愚かさは、知恵や栄誉よりも重い。(伝道者10:1) 「死んだハエ」を飲みたいかと問われたら、飲みたいと答える人はいないだろう。 しかしそう言いながらも、実は、「死んだハエ」を飲んでしまっているかもしれない。 調香師がいくら注意深く香油を作ったとしても、「死んだハエ」が一匹でも落ちてしまえば台無しだ。 そのように、「少しの愚かさ」、すなわち少しの罪が落ちてしまったなら、それは「知恵や栄誉」よりも重く沈んで、わたしたちの心を腐らせる。 問題は、強い毒物や、大きな異物ではなく、一匹の「死んだハエ」だ。 穴を掘る者は自らそこに落ち、石垣を崩す者は蛇に…

  • 白い衣を着よ

    いつもあなたは白い衣を着よ。頭には油を絶やしてはならない。(伝道者9:8) 伝道者の語りは、根底に「空しさ」を響かせながら続く。 すべてのことは、すべての人に同じように起こる。同じ結末が、正しい人にも、悪しき者にも、善人にも、きよい人にも、汚れた人にも、いけにえを献げる人にも、いけにえを献げない人にも来る。(2) 正しく生きても悪く生きても「同じ結末」というのは、公平なようで不公平ではないだろうか。 日の下で行われることすべてのうちで最も悪いことは、同じ結末がすべての人に臨むということ。(3) しかし、それはあくまでも人間の見方であって、神の目から見れば、すべての人はさばかれるべき罪人である。…

  • 風をとどめておくことのできる人はいない

    風を支配し、風をとどめておくことのできる人はいない。(伝道者8:8) 先日、「欲望のひとり歩き」(伝道者6:9)というみことばを見たが、人の欲望はあらゆる方面に限りがない。 その欲望のひとつに“支配欲”がある。 何かを支配したい、上に立ちたい、思うがままにしたい、という欲だ。 挙句の果てには、神をさえ支配しようとする。 「神とは人間の想像の産物に過ぎないのであってだね・・・」などとのたまうのは、すでにその欲を満たそうとするわざだ。(かつてのわたしがそうであったが) もちろん、神がそれを許されるはずもなく、人はわからないことだらけだ。 何が起こるかを知っている者はいない。いつ起こるかを、だれも告…

  • 逆境の日にはよく考えよ

    順境の日には幸いを味わい、逆境の日にはよく考えよ。これもあれも、神のなさること。後のことを人に分からせないためである。(伝道者7:14) 人生には「順境の日」もあれば「逆境の日」もある。 良い日もあれば、悪い日もある。 楽しい日もあれば、苦しい日もある。 そして、人を鍛え、成長させるのは、たいてい「逆境の日」だ。 祝宴の家に行くよりは、喪中の家に行くほうがよい。そこには、すべての人の終わりがあり、生きている者がそれを心に留めるようになるからだ。(2) わたしの師はよく、葬儀のメッセージでこう語っていた。 「結婚式よりも、ほんとうは葬儀のほうがめでたい。結婚式はこの先心配だらけだけど、葬儀はもう…

  • 決して満たされない

    人の労苦はみな、自分の口のためである。しかし、その食欲は決して満たされない。(伝道者6:7) 伝道者は、もっとも望ましいと思われる人物を引き合いに出す。 神が富と財と誉れを与え、望むもので何一つ欠けることがない人がいる。しかし神は、この人がそれを楽しむことを許さず、見ず知らずの人がそれを楽しむようにされる、これは空しいこと、それは悪しき病だ。(2) 「望むもので何一つ欠けることがない」のは幸福そのものではないかと思いきや、そうではないようだ。 もし人が百人の子どもを持ち、多くの年月を生き、彼の年が多くなっても、彼が良き物に満足することなく、墓にも葬られなかったなら、私は言う。彼よりも死産の子の…

  • 近くに行って聞く

    神の宮へ行くときは、自分の足に気をつけよ。近くに行って聞くことは、愚かな者たちがいけにえを献げるのにまさる。彼らは自分たちが悪を行っていることを知らないからだ。(伝道者5:1) 「神の宮へ行くとき」とは、「神のみもとに近づくとき」と言い換えてもいいだろう。 「自分の足に気をつけよ」とある。 不用意に、安易な気持ちで近づくなということだ。 「愚かな者たち」は、軽々しく神に近づき、義務的にいけにえを献げてよしとする。 しかし、「近くに行って聞く」ことのほうがはるかに大切であると、伝道者は説く。 神の前では、軽々しく心焦ってことばを出すな。神は天におられ、あなたは地にいるからだ。だから、ことばを少な…

  • 二人は一人よりもまさっている

    二人は一人よりもまさっている。二人の労苦には、良い報いがあるからだ。(伝道者4:9) 伝道者の虚無感は極みに達する。 いのちがあって、生きながらえている人よりは、すでに死んだ死人に、私は祝いを申し上げる。また、この両者よりもっと良いのは、今までに存在しなかった者、日の下で行われる悪いわざを、見なかった者だ。(2-3) 生きている人より死人のほうが良い、いや、そもそも生まれなかった者が最も良い、と言う。 まるで「生まれてすみません」と言った太宰治を彷彿とさせるような言葉だ。 さらに彼の目は、「ひとりぼっち」の人に向けられる。 ひとりぼっちで、仲間もなく、子も兄弟もいない人がいる。それでも彼の一切…

  • すべての営みに時がある

    すべてのことには定まった時期があり、天の下のすべての営みには時がある。(伝道者3:1) この章も、大変有名な箇所だ。 「時がある」という言葉を連ねながら、人の生き死にを描いている。 しばらく味わってみよう。 生まれるのに時があり、死ぬのに時がある。 植えるのに時があり、植えた物を抜くのに時がある。 殺すのに時があり、癒やすのに時がある。 崩すのに時があり、建てるのに時がある。 泣くのに時があり、笑うのに時がある。 嘆くのに時があり、踊るのに時がある。 石を投げ捨てるのに時があり、石を集めるのに時がある。 抱擁するのに時があり、抱擁をやめるのに時がある。 求めるのに時があり、あきらめるのに時があ…

  • 生きていることを憎んだ

    私は生きていることを憎んだ。日の下で行われるわざは、私にとってはわざわいだからだ。確かに、すべては空しく、風を追うようなものだ。(伝道者2:17) 引き続き、物憂い告白が続く。 私は心の中で言った。「さあ、快楽を味わってみるがよい。楽しんでみるがよい。」しかし、これもまた、なんと空しいことか。(1) 彼は「私の心は知恵によって導かれている」(3)と言っているが、その賢さゆえに、この世のいっさいが空しいという現実に気づいた。 快楽だけでなく、さまざまな事業や成功さえも、それは同じだと。 私は自分の事業を拡張し、自分のために邸宅を建て、いくつものぶどう畑を設け、いくつもの庭と園を造り、そこにあらゆ…

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