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  • 引っ越し設定

  • バーチャル万博

    4月、5月と、バーチャル万博へ行っています。現実にも行けると良いのですが、今のところ予定はありません。最初はアバターの有るゲームのようだと思い、背景やアイテムの取得を楽しんでいました。1ヶ月過ぎて、大体慣れたところで落ち着き、細部に気が向くと、各国のパビリオンの写真や動画の鑑賞に行くようになりました。国別で色々ですね、投資の話題、観光の誘致、歴史や世界文明への貢献、環境保全、等々。弾けるように明るく、活気や意気込みを感じさせる国も有れば、真摯で控えめにテーマを追う国や、それとなく啓発に努めた雰囲気が感じられた、そういう物も有りました。実際に2025万博夢洲に行けば、1日2日で回れるパビリオンは限られて仕舞いますが、バーチャル万博のお陰で、多くの国のパビリオンに触れる事が出来ました。楽しく、興味深く、また、...バーチャル万博

  • 2025 こどもの日

    良いお天気になりました。道もさほど混んでいませでした。大抵は皆出先にいるのでしょう。県外ナンバーも多く見かけるようです。里帰りなのか、旅行先になるのか、休日を親子連れで楽しむ観光地が、こちらでも多く有るようになって久しいです。私も、かつては両親や子供達と観光に出掛けた物です。山の方では桜が遅く、ゴールデンウィーク初めに花見を楽しむ事が出来ました。ピンクの花を愛でながら、公園の道を歩いた。そんな時期が2年程ありました。3世代で歩くという感慨が、私にも両親にも合ったように思います。初めての孫、私にとっては最初の幼い子供を伴う、桜という花の並木での散策、代が続いたという感無量感が父に有った様子でした。それも遠い思い出となりました。晩年の父が何を思っていたか不明ですが、私にとっての祖父母と、父、母の思いが其々に異...2025こどもの日

  • のんびりと

    引っ越し準備はのんびりとの予定です。何しろパソコンがない現在、移動はスマホになりますから、そのスマホが買い替え時を迎えています。新スマホになり落ち着いてからの引越しですね、その方が良いと思います。なので暫く日常のエッセイです。書けたら書こうかと思いますが。気候の良いこの時期、青葉若葉の候、書きたい事が多く出てきそうな季節です。時は2025年万博の時期、私も毎日のように夢洲に出掛けています。これは現実の事ではなくて仮想空間の万博会場へ、様々な国、人種、性別、年代の区別無く集う楽しい催しの場、そんな空間に憧れて日々時間を過ごして来ています。何しろスマホでのアクセス、上手く操作出来ない場所も有るのですが、このバーチャル空間で、ゲームのようにあちらこちらと飛び回って余暇を過ごす、その為だけに新パソコンを買おうと言...のんびりと

  • 引越しで驚いた事

    前回の続きですが、その引越しの時に驚いた事が有りました。荷解きの時に気づいたのですが、大事に仕舞ってあった靴が、箱を開けると数足硬く硬化していました。中敷きも反り返って硬くなり、驚きの様相になっていました。箱にすれば2、3箱ですが、こんな物にお金を払って運んで貰ったのか、とガッカリ。勿体無い気分でした。こんな状態なら置いてきて向こうで処分して貰ったのにと、母に電話していました。「靴も長く放置すると酷い状態になるのね、勿体無いからと思い、少ししか履かなかったのに、返って使わ無いで無駄にしてしまった。」と、苦情混じり、後悔の溜息でした。母は、家を出た時には靴は何ともなかった、と言っていましたが、箱入りの靴が数足、バカバカに老化していました。きっと本革の靴だったのでしょう。昔ベルト等でも、本革の物はバラバラに皮...引越しで驚いた事

  • 引越し作業をしたいのは山々ですが

    何だか大変そうですね。現実でも引っ越しは大変です。ブログは2度目、現実には5回の引越し経験があります。もう一つ、一畳の荷物引越しも有り、6回かも。その都度大変だった引越しです。若くてバイタリティの有る時でないと出来ません。荷物を纏めて荷造り、トラックで運んで貰って、こちらは方向が同じだと、相乗りで運賃お安くと見積もってもらいました。IPだとそうは行か無いのかもしれませんね。データーの相乗りなんて、出来るのかしら?。現実にも、植物運んで貰ったところ、衣装ケースに虫が乗っていたり、引っ越し先で、今まで居なかったゴキさんが出るようになったと苦情を受けたり、色んな経験があります。中には、引っ越し業者に混じって、知ら無い人が紛れ込んでいた事があります。業者の人は、こっちの親戚だと思い、引っ越し先まで先導して、荷物の...引越し作業をしたいのは山々ですが

  • 引っ越し準備

    早速引越し準備をしてみましたが、私の携帯には認証番号が届かず、海外の番号からの許可が必要なようです。なので暫く時間が掛かりそうです。海外電話に不安の多い時期、引っ越しは大変そうです。ところで、今春は私もする事が多く、その上に日々の雑用が増えてくるので、参ってしまいます。急ぎの物から手早く片付けると良いのですが、それさえ遅々として進ま無い気配。インターネットの生活も、慣れてい無いと便利とは言え無い物ですね。昨日も一騒動して、今日又やり直ししなければ行け無いので、他の事もしたいのに、と溜息です。この年齢になると、忙しないのは嫌ですよね、皆さん。昨日の事、急ぎの用で帰宅する途中、消防車を見掛けて、近所で火事かと気になりましたが、こちらも急ぎの用を抱えていたので、見に行く暇無く家の中へ。その用事もすんなりと片付か...引っ越し準備

  • 迷いますね

    ブログのお引越しの話です。容量の大きい方が良いように思います。早速ID登録だけしてみました。営利目的では無い事等、る程度の制限はこちらと同じようです。今迄読んでいましたが、段々と物憂くなって、又別日にしました。する事があるし、急ぎませんものね。先ずIDに困りました。こちらと同じにしようかと思いましたが、心機一転してnewnameと洒落てみようか、如何しようかと、暫く思案していました。改めて考えると名付けって難しいですね。好みの物の名前にしようか、とか、暦から取ろうか、とか、全く別の意味の無い文字の羅列にしようか、とか、数字を使おうとか。考え出すとキリがないので、或る時など、そのページで目にした文字をちゃっかり其の儘使った事があります(笑)。これは案外行けていました。普通に気に入っています。迷いますね

  • 段々と寂しく

    うーんと思うこの言葉です。このブログも段々と寂しくなって行くんだろうなと考えていて、この言葉が浮かびましたが、実はこの言葉、母の里のお悔やみ言葉です。そう思うと縁起でも無いですが、ブログ閉鎖、無くなって仕舞う、引っ越しが相次ぐ、周囲が段々と寂しくなって行く、そんな事を思うと、現実社会とこのIP上の社会も同じように思えます。袖振り合うも多生の縁、そんな言葉を思い浮かべて、不思議なご縁の皆様とも、もう少しのご縁かもしれません。皆様引越し先が同じであれば良いですね。今頃妙な事に思う様、私も又本にしてもよいのですが、自分で編集したく無いので、あなた任せにしてもらえ無いでしょうか。ブログの記事は、打ち出して活字にすると結構荒が目立ちます。前後の続きが上手く行ってい無いとか、言葉がこの場面では不釣り合いとか、全体の流...段々と寂しく

  • ブログ終了ですね

    gooブログが終了すると言う事で、私も引っ越ししなければなりません。ブログの引っ越しは2回目です。前回はブログ人かしら?、からこちらに引っ越して来ました。その時には引越し先の推奨だったかしら、で、こちらのブログには比較的容易に移れたのですが、今回はどうなるかと不安です。私のブログは長期に書き込んでいるので、移った先で容量が大きかったら如何しましょう。記事データのコピーをした事ありますが、忘れましたね。何に付けても不安です。9月末といえば、後5ヶ月程。新しい作品を手掛けていれば、それまでに終わっていそうな気もしますが、長引いていたかもしれません。気分で書いている人ですから、気分で延ばしたり打ち切ったりです。私のように、エッセイや作品を載せるブログ先があれば、作品の継続しながら引っ越したいですね。有料の方は本...ブログ終了ですね

  • 大阪万博のテレビを観ながら

    開会式の様子を少し観ていました。それ以前のテレビ放送から、海の側、丸い外周の塀のような作り等、視聴して少々予備知識は有りました。その後の万博に因だテレビ番組に、メタバースの大阪万博会場がある事を知り、仮想万博会場へ行ってみようかなと考えたり、実際の万博の様子をテレビで追加視聴したり、私の日常生活にも2025万博の影が色濃くなって来ました、家のパソコンは壊れた儘、新しく購入してい無いので、インターネット接続はスマホ程度、タブレットで仮想空間に行けるかしら?。その方が画面は大きいので、見易く操作も安心出来る気がします。さて、メタバース会場へ行きたいからと、家族にパソコン購入の相談をする好機到来です。万博様様ですね。また、万博では予想未来社会の展示も多いそうですね。空飛ぶ自動車や、医療技術の進歩、未来生活等、幾...大阪万博のテレビを観ながら

  • 雨の日曜日

    もう雨が降り、折角の日曜日、万博開幕の日の会場も雨かしら?、と思ったりしています。肌寒い日になりそうです。さて、私のオルガンですが、壊れてしまうまで長く家にありました。レバーを引くと音量を大きくする事が出来る物で、音楽教室を止めてからも、父に所望され無い場合でも、私は時折このレバーを引くと大音量で演奏していました。何故なら私のオルガンは、私の怒りの吐口、憂さ晴らしの相手と化していたからでした。何かでカッカと来た時にはオルガンの前に座り、ガンガンキーを打って和音の連打を始め、時にはその延長上で曲を弾いたかもしれません、が、高ぶる気持ちが収まると、慣れた曲をその日の気分に任せて弾いたり、ぷいと途中で止めたり、時にはオルガンの蓋をバーンと閉めてその場からサッサと離れたり、と、我が家のオルガンは危難続きでした。到...雨の日曜日

  • アレグラ

    柿に赤い花咲く…♪、と、これが昔私が習った、と或るオルガンの曲の歌詞です。当時は何かしら、思い出というような曲名でした。今日も引き続き私の手習いの話です。思い出しついでですね。後にこの曲はアレグラという曲である事を知りました。さて、本人は嫌気が差して不承不承で続けていたオルガンでしたが、中には易しく弾きやすい曲も有り、何となく続いて行った私でしたが、或る日到頭止めると言い出しました。面白く無いから止めるという、子供によく有るパターンです。すると、今迄あれこれと私を言いくるめて来た母にも、到頭限界が来たようでした。母は私とオルガンの側から去って行きました。何時もの微笑みはもう無く、言葉も無くといった感じでした。その時の私は、何時ものように自分の希望は通らないと思い、母の時間稼ぎに手持ち無沙汰、指で鍵盤を撫で...アレグラ

  • 和音

    昨日の題を反対に読んでわおん。漢字で連想したのが和音でした。私はあまり音楽的な素養が無いのですが、幼少の砌(難しい漢字ですね)、オルガンを習わせられていました。今思うと、ピアノで無くて何故オルガン?、と思ってしまいます。親が習わせるので、私にすると何時の間にか訳も分からず、母に連れられで通っていたという感じでした。なので親の意図は全く分かりません。当時の流行りだったのかもしれませんね。近所の親しい子は皆同じ音楽教室に母子連れで行っていました。発表日には他所行きの晴れ着を着せられ、これは嬉しかった覚えがあります。女の子はワンピース、男の子は半ズボンのスーツに蝶ネクタイ等していて、如何にもお坊ちゃんという出立ちでした。しかし演奏練習となると、結構子供の私には厄介な習い事でした。まず、通う内に段々と習う曲が長く...和音

  • 温和

    日が翳ると、まだまだ肌寒く感じます。地域の入学式が済んだようで、真新しい制服姿が増えたようです。新しいランドセルには注意ですね。交通事故が多いのもこの年代だそうで、視野が狭くて横から来る車を認知していないそう、危ないですね。私の新入生の時期も、右見て左見てと、顔を左右に向けて安全確認するよう言われましたが、そんな遠い時期から子供の視野の狭さは察しられていた様子です。さて、私も車を運転するので、安全運転を心掛けていますが、流石にぶつかって来られる車は避けようが有りません。昔は人もぶつかってくる事件が有りました。最近も同じような事を聞きました。昔は当たり屋等言いましたが、今はどう言うのか、そういう事件に巻き込まれると困りますね。真似する人がい無いように、あまり表立って大々的には言わないのかもしれません。当たっ...温和

  • 春描

    次の作品を書こうとして、トラブルで気乗りしなくなって数日。未だに気持ちが向かずにその儘です。昨日は暖かく、気が向いて花見に行って来ました。何時もは近くの公園まで行き、城跡なので太鼓橋や本丸広場、お堀に映る桜等、様々に歩き、花も人も鑑賞場所も多いのですが、今回はちょっと趣向を変えて、より季節の風物詩としての桜並木を感じられる場所へ行って来ました。行き交う人も途切れる事なく、それなりの交流で済ませられる感じでした。田園地帯に近く、絵になる場所に感じられ、思いっきり春の香を満喫して来ました。マスクに傷テープの薬の香、こういう私はその場に不向きなので浮いた感じでした。お散歩途中の犬にも嫌われた感じ、珍しく吠えられ、嫌がられていました。薬の香にお医者様や看護婦さんを連想したのでしょう。よく可も無く不可も無くと言いま...春描

  • 何時の間にか

    気が付くと、何時の間にか指に怪我が、血の滲んだ後が有り、元を辿ると指に擦り傷が出来ていました。早速手当てです。一寸した傷でも、日常生活、家事をするには不便です。特に水仕事は、後でテープの張り替えが必要になり、手間なので手袋が便利です。料理も手袋をしたまま、こちらはそのままだと少々不便なので、手袋は外します。はめたり外したり、これも手間だなと感じます。何につけても、何かしら自身に怪我や不調が有ると、日常生活に支障が出て来る歳、今まで以上に体調や身の回りの安全を測って過ごしたいです。今日は花祭りの日、何処かのお寺でお釈迦さま像が出して有り、側に甘茶に柄杓が添えてあれば、像に甘茶を掛けて来たいです。いそいそと甘茶を掛けると、何となくほんわかと嬉しい気分になります。昔からの私の癖ですね。何時の間にか

  • 桜満開!

    地域の桜が満開というニュースに、ついつい誘われて花見に行きたくなります。昨日は時折雨も混じり、良い天気とは言えませんでしたが、日曜なので、家族で見に行かれた方も多かった事でしょう。私は昨日、休日なので、誕生日を前倒しでささっと済ませてしまいました。平日に誕生日をすると、仕事のある家族には忙しないかなと、もうよい歳なので当日に限定しなくてもよいわと、アバウトに済ませました。自分にとっても既に誕生日を済ませたというハッピーな気分になり、精神面でも良好な状態です。なので春爛漫という気分です。昨日はたっぷりケーキを食べました、料理というよりもケーキメインのお食事でした。そうでなくても、春というと気分がウキウキ、身も軽くなる気候の良さに、咲き出す色取り取りの花の色や香りと、目に優しい萌黄色、濃さを増すロゼットの重な...桜満開!

  • 不首尾

    新しい作品を書き始めましたが、操作ミスかあっという間に記事が消えてしまいました。戻る操作をしても復元して来ませんでした。全て書き直しですね。明日以降です。こんな風に突然画面が変わり、今までの記事が全て消えてしまい、気落ちする事は過去にも何度か有りました。原因不明なので、どのボタンの操作ミスか未だに不明です。という事で、気持ちが乗るまで作品書き込みはお預けです。昨日は季節の変わり目、新学期、等々、結構動き回りました。疲れた1日でした。よく眠れた方です。季節は清々しい候に変化して来ているので、今日は落ち着いて読書したいですね。片付けもしたいです。不首尾

  • 閉じ込められてビックリ!

    図書館に行って来ました。やはり完読出来無い本が一冊出て、貸出延長してもらいました。これからは読み終えたら借りる事にしました。図書館へは車で通っています。健康の為に歩くべきですね、以前は徒歩で通っていました。すべき事が多いのと、買い物に回れるので便利だと、ついつい車に乗ってしまいます。さて、昨日、駐車場に着いて、私は車から降りようとドアノブに手を掛けました。ガチャ、という何時もの手応えと音がありません。無音の儘、身動きしないノブに悪戦苦闘しました。変ねえ、と、メーター部分に見入ると表示なし。アクセサリーモードという物があるので、またそれかなと、つまりきちんとエンジンが切れなかった状態なのかと、確認の為にスイッチボタンをプン!。押してみました。アクセサリーモードですの声、スイッチを押して、再度切る、これでよし...閉じ込められてビックリ!

  • 写真が無くて申し訳ないですね

    私のブログは、過去に写真を多く載せ過ぎたので、現在は写真はアップ出来ずに文章だけです。味気なくて申し訳ありません。写真が有ると、私の日々の生活感をもっと伝える事が出来るでしょうに。私も残念です。ブログを始めた当初、やはり体調不調でした。更年期とか、花粉症とか、その他色々重なったせいだと思います。現在は年齢的に下り坂という感じです。寄る年波に体力の衰えを感じます。気力もかも知れません。すぐにドキドキてしまいます。これは動悸の音ですね。こちらは結構早い時期からで、50代半ば頃からでしょうか。出来事に対して、落ち着いているつもりでも、ドキドキと興奮状態になっている、そんな自分の異変を感じる事が有るようになりました。これはそう回数多く有る訳ではありません。私が気付いただけで、今迄3度程でしょうか、それでも体調的な...写真が無くて申し訳ないですね

  • 祥月命日

    今日は祥月命日です。早いものでもう10年以上が経ちます。そうなると、月命日さえうっかり、です。よく世間では、過ぎてから供養するものじゃ無いと言いますから、過ぎてから思い出した場合、その月見送ったり、それでもお経を供したり(そんな言い方があるかどうか知りませんが)、都度対応しています。何かお供えでも買って来ようかと、個人の好物を考えていました。1番に頭に浮かんだのが、お酒です。一升瓶の日本酒。家ではお酒は料理にしか使わないので、何時も小瓶かカップで済ませています。他にはきんつば、美味しい小豆餡が好きだったのかしら、チョコレートも好きだったようです。筍やゼンマイ、山菜も好きだった様子、そうそう、ジャガイモが好きでした。なのでコロッケが好き、ジャガイモの味噌汁や、変わった所では塩茹でのジャガイモ入りお握りが好き...祥月命日

  • 嘘は泥棒の始まり

    今日は4月1日、エイプリルフールです。私は昔からこの日が苦手でした。それは私が幼い頃からの父の教え、「嘘はいけない、嘘つきは泥棒の始まりだからだ。」との言葉のせいでした。これは、つまり、簡単な嘘をついている内に、人を騙す事や軽微な犯罪に慣れてしまい、遂には泥棒という大罪を犯すような人になってしまうという、自分の子が将来犯罪者になり、父はおろか親族に迄迷惑を掛けないように、という配慮からでした。現在の社会的な風潮は如何なのか分かりませんが、昭和一桁生まれの父はかなり人からの風聞を気にして、几帳面な上に律儀でした。この様に私に対して道徳的な話をよくしてくれた物です。なので小学生の頃、今日はエイプリルフール、嘘をついても良い日、1年に1度といわれても、それが許される日と言われても、如何も慣れない嘘をつく行為が不...嘘は泥棒の始まり

  • 明日はエイプリルフール

    今日で3月が終わりと思えば、明日は4月、エイプリルフールです。私が小学生の頃はよくこの日が話題になりました。面白おかしく、誰がうまく騙されるかどうかと話した物です。そんな話をしている級友の声もあちらこちらで耳にしました。明日はエイプリルフール

  • 今日は日曜日

    3月最後の日曜日です。気温の乱高下で、寒い冬の日のようなりましたが、雪が無いだけマシですね。昨日は近くのショッピングモールに出掛けて、あれこれと食品の買い出しをして来ました。ついでに、古着のリサイクル受付をしていたので、指定古着をボックスに出して来ました。ボックスは3個有り、綿100%、ポリエステル100%、その他の分類でした。その場でも衣類のタグを見て確認後、ボックスに入れて来ましたが、タグの文字が擦れて見えない物が一着有り、フリースなので対象だからと思い、仕方無いのでその他に入れてきました。結構ダメな条件が有り、コート類、ボトムスやニットはダメという事なので、その都度家で選別して置きました。なかなか古着のリサイクル分別も大変ですね。私は以前、古着なら綺麗そうな物で有れば全て大丈夫なのだと思い、ズボンや...今日は日曜日

  • 雨ですが

    昨日の夏日の残り香のように、温もりが余韻として残る室内。夜半には激しい雨音と強風で目覚めたりもしました。春の嵐という物でしょうか、強風が凄かった様子の北海道近辺ですね。本当に異常気象で大変です。また冬に戻る気温に、体調管理に気を付けたいですね。さて、最近は毎日このブログに書き込みに来ています。日課ですね。毎日だけに普通のエッセイです。最近の変わった事といえば、玄関の鉢物ですね。雪掻きの雪を鉢に山盛り積んだせいで、折角の緑の芽が埋もれて潰れ、一度は復活したのですが、2度目の積雪でダウンしたようです。その後の高温、急な日差しの変化に黄変、これは枯れそうと思いながらも、手をこまねいて見ていました。すると、背丈の伸びない儘、白い蕾が出て、蕾も伸びない儘、開花です。僅か一輪の小さな白い花。ぱっと見白花のクロッカスか...雨ですが

  • 夏日予報

    今日は夏日の予報です。20台後半の気温になるようです。まさか、30台には行かないでしょう。6月並みに気温になるようです。私は朝からもう薄着です。そして明日の雨から気温低下とか。本当に気温の乱高下ですね。体調が悪くなりそうです。カレンダーを見ると、今日は大安です。そして、今日の予定が実は明日である事に気付きました。昨晩から、何となく曜日と日にちが違うような気がして、この目の前のカレンダー、予定を書いてある物を確認しようと思っていましたが、確認して良かったです、うっかり外出する所でした。さて、それにしても、買い物予定が狂いそうです。明日を買い物の予定にしていました、この調子では今日は遠出出来ませんし、予定の組み直しをしなければいけません。今日の午後は暑いし、と。夏日予報

  • 黄砂

    ドロドロですね、一旦黄砂が引いたら、洗車に行こうかしらと思います。以前、砂漠の入り口というか、端の方に、黄砂飛散を防ぐ為に、防風林の植栽が進んでいるということでしたが、努力の効果が表れるのは未だ未だ先の話のようでした。私が黄砂を知ったのは随分後、成人してからのように思います。友人や家庭で話題にならなかった、ように思います。学校では話題にしていた人もいたのかもしれませんが、覚えが有りません。こうさと、音だけだったのでしょう、聞いていたとしたら、私は交差辺りの漢字を連想して、交差点は注意、交通事故注意を連想していたことでしょう。北陸では馴染みが薄かったのかもしれません。関東地方では昔から話題に上る春の恒例行事、洗濯物に注意等、黄砂到来と聞いた事があります。昔、梅干しを漬けた事が有ります。新米主婦だった私は、数...黄砂

  • ソースおでん

    どこかで聞いた事が有るような、「ソースおでん」の言葉。何処かで耳にしたようなと思いながら、試しに作ってみました。事の起こりは煮魚からでした。私は最近、年齢から肉より魚の御数が増えました。味付けしてからコンロに掛けて置くだけなので、煮物料理は大変便利です。さて煮詰まって濃いめの汁になった残り物の煮汁、これを眺めていると、魚のよいお出汁が効いているだけに勿体無く感じてきました。この点やはり主婦ですね。別の料理にこの煮汁を使いたくなりました。そこで何を作ろうか、この汁で何を煮込もうか、と考えていて、ふいと私が思い付いたのが、煮豚でした。魚の汁で肉を煮込む、一寸違う気がしましたが、市販品でも、和風だしの豚の角煮が売られています。しかもそれは家族の好みでしたから、思い立ったが吉日と、私はその日の内に肉を購入、じっく...ソースおでん

  • ほっと一段落

    昨日は家族と連れ立って墓参りに行きました。ほっと一段落付きました。良いお天気でした。ここ何日か春の売り出しが続き、食料品も多めに買ってしまい、食事を作り過ぎてしまうきらいが有ります。こんな時、「何でも好きな物を好きなだけ取って。」と言うのが、食卓での私の恒例の言葉です。自由に好きなだけ、好みの物を食べるというだけの事ですが、これが案外難しいのかもしれません。何故かしら?、と、私は思ってしまいます。私は過去から、食事の中で残った物を食べようと、家族の食事の進み具合を見計らって今迄来たのですが、皆成人して社会人になってしまうと、集団生活の中で協調性がより培われたようです。徐々に個人主義、好き勝手な行動が慎まれた様子です。難点なく丸くなった、芋洗の中のお芋の様子です。社会の中ではそれで良いのでしょうが、外と内は...ほっと一段落

  • 今日は彼岸明け

    という事です。良いお天気に忙しい1日になりそうです。私はここ数日、如何したものかと迷っていました。家族皆で墓参りに行きたかったからです。ところが、今年の天候の乱高下、家族の仕事の都合から、とうとう今日の日になってしまいました。いっそ墓参りは取り止めようか、改めて別日にしようかと考えたり、天気予報を眺めたり、やきもき、予定が達成されずに止まっているので気疲れです。それで無くても、物事早めに済ませてしまいたいと言うせっかちな私の事、伸び伸びになってしまう目標が、何時迄も頭の端に有る事にうんざりしています。例えば彼岸の墓参り、この時期という期限、故人の命日、その日迄という期限、云々、焦燥感。それで間に合わない事になった場合、未達成になったというガッカリ、の挫折感。それを思うと、待っていられないから、と、個人行動...今日は彼岸明け

  • 良いお天気

    土曜日の今日、良いお天気です。昨日はテレビを観て、思う所多かった日でした。近頃普通に地上波のテレビを見ています。お陰で現代生活に慣れて来たところです。(笑い)数年、いえ、10年以上が、専門チャンネルでの映画や時期外れのドラマ視聴でした。お陰で繰り返し何回も見た作品が多いです。そろそろ飽きていたのでしょう、すんなりと止めて、地上波だけの生活になりました。テレビに張り付いていると、時間が勿体無いのと、不健康な状態に陥っている生活になってしまって、ここ数年止めなければと考えていました。クイズにペットに食や旅、バラエティーに時々ドラマ、…。何が面白いかというと、教養番組、教育番組かしら。こちらは繰り返し観ても興味が尽きません。寧ろ、繰り返したほうが理解が深まるので、都度微笑んでしまいます。しかも興味の無い番組の時...良いお天気

  • 白い海

    白い海はホワイトオーシャン透明な小魚が泳ぐ海スイスイとピチピチと勢いよく戯れて通り過ぎて行く思わず手を差し伸べて掬ってみたくなる透明な小魚気が付けば水面は腰の辺りにふわりゆるりとした海水に浸かって覗き込む白い海の中恰も小さな生命達の泳ぐさまに私の目は興味が尽きない事しんしんと駆られる好奇心の海は立ち去り難く惹かれる波間と目にする透明な魚達よ浸かる深度が惜別の情を止めるので私は行かなければと往時の海水浴を懐かしみながらも決別する少年時代、太古の杜白い海

  • 今日は春分の日

    春のお彼岸です。中日とか。こちらは良いお天気です。雪がちらついた昨日とは違う、暖かな日になりましたね。10年に一度という気象予報をよく聞いた今年度でした。世情不安の現れでしょうか。私にすると、世界の情勢が気候にも影響を与えているような気がします。地球規模の変動という気がします。3月も後10日程です。4月からは新年度、いろいろ変化の多い月です。何があるかと不安であり、また、楽しみでもあります。今日は春分の日

  • 靄 3ー9

    歩き続けながら、実際にこの身に何かしらの引力を感じているという現実を、私は有りの儘に受け入れるべきだと思いました。一体何が如何なっているのか、身の回りに何が起こっているのか、これは真実神のなせる技なのか?。この場所が神社なだけに、人の計り知れない畏敬の何かがこの現状を引き起こしているのか?。私は観察してみようと試みるのでした。先ず私は、自分に掛かる何かしらの力を分析してみようと考えました。そこで身に掛かる力に注意を向けると、後方への引力を感じるのは私の体全体というよりも、私の下半身部分だけのようでした。下半身に注力すると、如何もその力は足の方向、靄に覆われている部分だけに強く感じるようでした。そう気付くと、私は自分の足元に掛かる白い物体の動きに留意するのでした。如何も、靄の中、気流はするすると滑るように動...靄3ー9

  • 靄 3ー8

    そんな事を数回、私は追い掛けても追い掛けても、それを拒むように後退する靄の様子に、何だか自分が揶揄われているような気分になりました。私は馬鹿にされているようで自尊心が傷ついて来ました。靄を追いかける事繰り返し、3度目程でむうっと向っ腹を立てた私は、もう辞めたとばかりに靄との鬼ごっこに区切りを付け、その場に立ち止まって靄を睨み付けました。ふんと、鼻息を吐くとくるりと靄に背を向けました。私は振り返ると神社入口、自身の背後の光景をその日初めて見ました。すると私の後方は、神社本殿へと続く石畳の延びる所迄、境内の白い靄で覆われていました。私はそれと気付かない内に、もうこの靄の中に入り込み、既に靄の中に立っていたのでした。この事態に私は驚きました、一瞬、その現実に驚愕し、恐れを感じた私は震撼しました。私の今いる位置か...靄3ー8

  • 靄 3ー7

    ふっと足元に気付いて、私は自分から間近な場所に視線を落としました。煙のように漂う頼りない白い影、白い物体の先端辺り、これがこの白い物体の正体を告げていました。「靄だ!」これは靄なんだと、突如私は合点しました。雪のように見えた白い物が眼前遥かに広がる世界、それは今や私の目に雲上の世界のように見えて来ました。すうっと気流に乗り揺れ滑る、そんな白い筋さえ見分けられるようで、私は益々この自然現象に興味をそそられたでした。私は雲海の上に立ちたい、この天上のような世界に足を踏み入れたい、この靄の中に立ってみたい、そのような気持ちに襲われて、興味の向く儘靄の中に足を踏み入れました。ゆっくりと数歩歩んで、私はもう靄の中にいると思いましたが、目の前の靄は私から離れて、神社奥へと後退していました。おや、と私は思い、もう少し進...靄3ー7

  • 靄 4ー6

    ふぅん、と私は思いました。如何してここへ入って来てしまったのだろう。そこはもう木陰の位置で、暗さの差す薄暗い場所でした。境内の大木から、も、そうかもしれませんが、この入り口付近にも幾本かの雑木、中低木が植わっていました。それらからの陰にも思える日陰の場所でした。陰の降りる場所に、私の心にも前進に気乗りし無い影が差していました。境内入口の前で躊躇した私は、周囲に気を配るように左右前後と見回して見るのでした。すると入口前の横手に設られた手水舎の水盤が目に付きました。私はそれを眺めました。こちらは旧い物で石の摩耗がかなり進みんでいます。既に新しい大きな物が鳥居の外、別の近い場所に立てられてから幾星霜、こちらの物は私の幼い頃から殆ど使われなくなっていました。「私の若い頃はこちらの手水舎を使っていたのよ。」、と、珍...靄4ー6

  • 靄 3ー5

    気が付いた方おられるでしょうね、このお話の矛盾点に。私も歳ですね、昨晩漸く気付きました。申し訳ありません。靄に出会ったのが4回以上でないと、このお話成立しませんね。私が不安になり子を迎えに行く元になった出来事、それが有るという事は、その時に靄をこの境内で見ている、過去の在る年の祭りの次の日、その日、その回が有る訳ですから。今日はその日の事を書きますね。その日、私はもう成人していて、独身時代のまだ自由な時期でした。久しぶりに母の里の祭りに来て泊まった翌日です。子供時代は気ままに祭りの夜の夜更かし、翌日はぐうたら寝坊と、恒例にしていた里の祭り、もう大人だからとそれを改め、早くに休みました。単に子供の頃のような体力が無かっただけですが…。お陰で翌朝は早くに起き、青葉の候の清々しい朝の新鮮な空気を楽しんでいました...靄3ー5

  • 靄 3ー4

    その理由は、靄が恐ろしかったせいでしょうか、それも有りますが、私は子は勿論、自分の身も危険に晒したく無いと思っていました。母の私がこの場所で、確りとした定位置を掴んでいなければ、幼い我が子も先々迷う身となるのです。靄は今現在、未だ私の足元で停滞していますが、この淀みに踏み込めば私は五里霧中、濃霧の中に飛び込んでしまうような予感がしていました。境内に入った時にはくるぶし辺りだった白い靄、5センチ程の嵩と思っていたのに、現在見下ろすとそれは濃度が薄くなり私の膝下まで上り、見下ろす私には30センチ程の高さに思えました。変化した靄の様子に私の不安は否応無く募って来るのでした。今見えている子の姿さえ見失ってしまうような不安、その距離はそう近くは無いのです。駆け出して捕まえたい衝動に駆られました。が、冷静に、落ち着い...靄3ー4

  • 靄 3ー3

    子は直ぐに振り返りませんでした。数回、私は彼への声掛けの度に声量を上げて行来ました。すると子は、漸く私の声だと察したのか、そうっとこちらへ振り返りました。母娘の声は似ています、私と母もそうでした。彼は顔だけこちらへ振り向けたのですが、私の方を見ました。彼の表情を見ると、ごく普通の表情をしていました。私の存在に驚いた風でも有りませんでした。ああ、お母さんかという感じでした。そうして今振り返ったのを機に、自分の周囲をゆっくりと眺め始めました。私はそんな彼の表情を窺っていました。そうやって、次に掛ける言葉を何にしようかと決定する為でした。子供の方は小さいなりに、境内の光景に普段と見慣れぬ事象を見て、何かしらの感銘を受けたのでしょう、ほうっと嘆息を漏らすように口元を緩めると、初心初心とした目と頬をしていました。折...靄3ー3

  • 靄 3ー2

    胸を摩すり動機の音を鎮めながら、なかなか収まらない動機にこれ迄重ねて来た歳月、自身の年齢を感じました。体力が落ちていると感じつつ、私の脳裏に「垂乳根」の言葉が思い浮かびました。すると私は未だ未だ新米ママなのだ、我が子を守る為ここは親として踏ん張らなければ、と、母になって2年余りの自分の身を自覚すると、親権者として自分を鼓舞するのでした。何か手立てを考えないと、もどかしく時が経過して行くという焦りを感じ、私は無理にでも動悸を収めようとしました。そうだ!、鼓動を感じ無いよう胸から手を離そう。そう思いつくと、摩る手を止めてそうっと胸からそれを離しました。ドキドキの音は遠去かり、一見心臓は落ち着いているように感じます。ここで、兎に角と、私は一呼吸すると、穏便に子を呼び戻す方法を探りました。如何にも、サッと靄の中に...靄3ー2

  • 靄 3

    昨日で終えようと思っていた靄の話。なのですが、もう一つ書ける事を思い出しました。1が寺の事から始まって、何故か3は神社で纏わる話です。宗教繋がりで終わるのも、不思議な縁かもしれません。靄も人が目にすると奇異に感じ、畏敬を感じる自然現象かもしれません。それは母方の里で有った祭りの翌日の事、祭りの又の日ですね。実は私はこの現象を、その日以前に自ら体験していました。それでこういった事を察する事が出来たのでした。祭りの夜、里に寄った親戚等と夜更かしをした翌日、私は気安く寝坊をしていました。母方の里は朝が早く、私が起き出す以前に皆朝食を済ませ、母も孫の相手をして、私の子ですが、2人共に屋外に出た様子でした。里の家中は静かな朝を迎えていました。賑やかな祭りの翌日は、大抵、はしゃぎ、遊び疲れた人々の休息の溜息ばかりが漏...靄3

  • 靄 2

    昨日靄の事を書いていて、ふと思い出したのが私が中学2年生の時の事です。或る朝の事、私が座敷で目覚めると、仏壇を前に正座して、こちらに背を向ける父の背中が有りました。それ迄も、早朝に父が仏壇に参る姿を見かけた事がありますが、黙として経も読まずに座しているのは異例な事でした。その他にも、部屋には異例な出来事が起きていました。それは、畳の上に白く靄が降りていた事です。家の中に?、こんな霞のような物が漂っているとは、それは恰も演劇効果で舞台に漂うドライアイスの煙幕、白い煙を床に張ったような状態でした。私はその異様さにハッとして目醒めたばかりの自分の目を擦り、目を凝らしてその有様を探りました。すると室内にも、妙に冷えを感じる冷気という物を自身の肌に感じ取りました。何が起きているのだろうか?、と、これは何かおかしい、...靄2

  • 郊外に出掛ける用が有り、積雪の具合を見に行きました。雪は大丈夫なくらいに減って、問題なさそうな様子でしたが、アスファルトの道路からはモヤモヤと白い靄が上がっていました。春なので霞と言うべきかも知れません。車を運転する前方に直ぐから立ち上って、穏やかに風に流されている様子に、この状態から更に濃度が増せば、視界が効かなくなるだろうと、危険を感じるのでした。私は、もう少し季節が進んでから訪問した方が良さそうだと考えて、ゆるゆる運転で周囲の景色を見ながら帰って来ました。周囲は田畑が多く、住宅地等も有るのですが、靄が立つだけに、自然豊富な環境、水路と道の寒暖差が際立つ場所のようでした。帰宅途中、道路傍の標識に、母の入所を検討していた特別養護老人ホームの名が有るのが目に留まりました。はて、聞いた事が有ると思いましたが...靄

  • またの日

    昔習った文章に野分の又の日というのがあったので、今日辺りはひいなの又の日と言ってもよいのだと思いますが、調べ直してみるとこれは枕草子ですね、源氏物語だとばかり思っていました。何かの文章が記憶の中で混じったのでしょう。関連して涙で枕が浮く心地ぞしする、というような文章も思い出されるので、こちらは完璧に源氏物語、と、寝殿造が平安時代、古典、と連想させたのでしょう。雛祭りが過ぎたのに、何故又雛飾りの話になるのかというと、我が家の雛人形は3日を過ぎてもかなり長く飾られていたからです。私自身は可愛い人形の事、長く愛でる事が出来て気にもしませんでした。が、或る年、私は同級生の女の子達から聞こえて来た話の中で、3日の晩早々に雛人形を片付けた、内もそうだ、早くしないとね、そうよね、遅れると嫌よね、等、数人が口々に騒いでい...またの日

  • 今日は雛祭り

    ひいなの日とか言いますね、何かで読みました。芥川龍之介?かしら、教科書に載っていました。不思議な作品と思った物です。雛人形に纏わる話、雛祭りからの連想でしょうか。今日の日、私も朝から雛人形について考えていました。家の雛人形は私の母方から来た物です。世間一般の習わしでしょう、私の時にもご多聞に洩れません。毎年雛祭りが近付くと、両親が階段を作り、緋毛氈を被せ、雛壇を作ってくれました。当時の流行りで御殿入りのお雛様でした。ひな壇にそれらのお雛様が並ぶと壮観で、1番上の段に有る御殿は煌びやかに輝いて見えた物です。金色の屋根飾りの金具や、両脇の軒に吊り下げられた一対の花の玉飾り、正面の階段と両脇の官女控えの間から下りる小階段、物心ついて御殿の作りを知るようになると、各パーツを本当に巧みに組み合わせ、あの豪華な雛御殿...今日は雛祭り

  • 明日から3月

    こう書いて始めると、明日には、今日から3月と書き出しそうです。暇というか、平和ですね。一時の安らぎかもしれません。人生を振り返ると、私の幼少期は昭和30年代、未だ戦争への不安が語られていた頃です。周囲は豊かになりつつも、お金で買えない時代が有った、欲しい物は買える時に買ってやりなさいと、母が祖父から言われていた事を思い出します。それで私は、温泉宿で土産物の黄色いガマ口財布を買ってもらった覚えがあります。普段欲しいと言う殆どの物を買ってもらえ無かった私の事、これは嬉しくて仕様が有りませんでした。祖父のしみじみとした言葉に、幼くても物資不足の戦時中時代を感じた物です。それはさて置き、法事を終えて両親の事を想う時、父母の若い時代は激動期で大変だったけれど、その後の社会生活は安定していて、最後は平穏無事に生涯を閉...明日から3月

  • 雨の水曜日

    そろそろ花粉が威力を発揮し始めたのでしょうか、朝からくしゃみ鼻水です。雨なのに…、と、不思議でもあります。昨日外出したので、そこでくっついて来たのでしょうか?。今朝は氷点下にならず、雨も降っていましたから、雪解けも進むのだろうかと期待していましたが、玄関先の雪には目立った変化が無くややがっかりでした。日差しの方が効果があるのかもしれません。大雪の後は、一日でどれだけ雪の嵩が減るのかと、毎年楽しみにしています。さて、昨日の外出で少し疲れたので、何しろ車を出すのに奮闘したので、今日はのんびりと休みたいです。無理しなくても、自然の陽光に雪解けを任せて大丈夫だったのですが、急用が有り焦っていました。内心、そう無理しなくても、取り止めてもいいじゃないかと思いつつ、やはりここは主婦感覚でしたね、一円でも惜しいという感...雨の水曜日

  • お天気回復傾向

    お天気が回復傾向で、日差しが差し込んでくるのが嬉しいです。明日からは春の陽気になって来るという事で、待ち遠しいです。待ちきれずに車の雪を降ろしたり、少し玄関先の雪を掻いたりしていました。我ながらせっかちな事です。連休も最終日、2月ももう終わりの週ですね。冬が去っていくと思うと、早い物だなぁと思ってしまいますが、私の年齢になると、この後はまた暑い夏が来るのだと思ってしまいます。その前に花見や、新緑の季節があるというのに、こちらの感覚もせっかちですね。酷寒と猛暑の合間に、一休みして骨休めする時間を持ちたいと感じています。広い温泉でのんびり、上げ膳据え膳でのんびり、自然に溢れた光景を愛でてのんびり、そうですね、のんびりしたい物です。お天気回復傾向

  • 連休初日

    今日は天皇誕生日を挟んでの連休初日ですね、時折日差しが差すのでホッとしています。車の屋根雪など降ろしに行こうかと思う晴れ間です。今年の雪は、今月初めは重い雪でしたが、今頃になると軽い雪に変わっているので、雪掻きは苦にならなくなりました。その分短時間に除雪できるので、外にいる時間も少なくて済みます。午前雪掻き、午後昼寝、夕方に積雪の具合を見て除雪の補修、というのがここ何日かの雪の日のルーティンです。大雪に備えて、前以て備蓄してあるので、毎日の家事というと雪掻きに除雪、炊事洗濯と、実は掃除には未だ手が回っていない状態です。廊下の端の埃が気になってはいます。掃除機でズイッと撫でて行けば良いのですが、廊下は寒い。外よりはマシなのに、何故家の中の廊下に出る気になれないのか、我ながら不思議ですね。連休初日

  • 毎日が雪

    久しぶりのような気がする連日の雪の日。この久しぶりというのは、私の人生の中ではという意味です。冬らしい冬を過ごすという感覚が、小学生の頃、校舎の中から眺めていた雪の日を思い起こさせるからです。また今日も雪、どのくらい降るかな、あまり積もらないといいな。そんな事を考えて窓外に降り落ちる雪を眺めていました。子供時代にも除雪作業はしましたが、お陰で少しは雪掻き出来ますが、子供の頃と大人になってからは作業に対する要領というか、勝手というか、作業をする感覚に違いを覚えます。子供時代は10分も雪を掻く既にヘトヘト、雪かきが重労働に思え、遊びというよりも仕事、冬の必要な家事という物であり、家族や家への責任感に突き動かされて渋々動いた、という面も無きにしも非ずでした。後年になると、体力的に無理せずということを学んだ後々の...毎日が雪

  • 2月後半

    この時期は、この地域では通常なら寒波の緩む頃です。インターネット検索しても、転入者用に作成された質問コーナーに、一番寒いのは何時かといった質問が有り、回答に、1月後半から2月前半まで寒く、中旬以降には寒気が緩んで来ます。と有りました。そうです!、この地域は昔からそうだったんです。それを目安に酷寒の寒さを凌いだ物でした。それでも、楽観的な予報よりは、被害を多めに見積もった方が、後々安堵感が持ててホッとするという物です。今朝はそうです。降雪量が思ったより少なくてホッとしました。予報では、今後も雪が降り続くという事なので、雪の合間、晴れ間を見て除雪作業です。今や昔懐かしい除雪スタイルです。10か15㎝積もったら除雪、とか、20、30㎝積もったら、ほっとき(放って置き)過ぎて重労働になった、とぼやきながら除雪。朝...2月後半

  • また寒波が

    やって来ますね。2月も後半になって来る週です。過去には2月の前半2週目までが1年で最も寒い時期でした。それで2週目が過ぎれば、今年は酷寒の峠を越えたと思った物です。が、近年の天候は分かりません。雪の具合を尋ねられても、一応先の寒波ほどには行かないだろうという見通しを述べるだけですが、が、が最後に付いてしまいます。…程の雪にはならないと思います、が。です。最低気温をいていると、−4℃、−3℃等目にしてしまい、どうなるだろうかと案じてしまいます。私の学校時代は、精々でも−2℃行く日があっただろうか?、と思ってしまいます。−0、5℃程度で寒い!、酷寒!、今日マイナスだって、と騒ぎ合ったように思います。寒い日が増えました。それだけ雪解けも進まない気がします。私の気のせいでしょうか。お日様が差していても、凍りついた...また寒波が

  • 明日はバレンタインデー

    この大雪以前に、かなり早目のバレンタイン用チョコレートを、さっさと家族に渡してしまった私です。暇といえば暇なバレンタイン前日です。除雪作業をしてもよいのですが、雨の様子です。こんな点、雪のちらつく方が除雪作業には便利です。折角なので、少しのんびりしようかと思いましたが、窓の外が明るくなって来ました。さて、気温が上がらないと、積雪が凍りついて除雪は出来ないのですが、今朝は零下にならなかったので、少しだけでも白い場所を崩して、敷地内に黒っぽい場所を増やしてこようかと思います。それでも、天候は一定しないので、日中、様子を見ながらの除雪予定です。よしと、外を覗くと、スッと落ちる白い物が目に入りました。雨混じりの様子、霙ですね、もう少し天候を見た方が良さそうです。日差しは引っ込ました。ううむ、私が食べたくなったので...明日はバレンタインデー

  • 法要を済ませて

    ホッと一息つけた週です。無理し無いを心掛けていましたが、やはり疲れたのですね、何時も解いている新聞のクイズが、なかなか解けずに苦労しました。やり直してみると、同じ数字が沢山並んでいてビックリでした。こちらも無理せず、少しずつ解いた方が良さそうです。結構難易度の上がる物は、何日か掛けて少しずつ解いています。でも、こういうたクイズは年齢的に少し無理かな、と思う近年でも有ります。さて、雪は小雪に変わりましたが、積もった雪の早目の解凍を願うばかりです。融雪装置の具合が変わってから、道路も雪の溶けやすい舗装に変わったという事でしたから、本来は雪掻きしなくてよい道路になった筈です。道路工事時のそういう市役所の説明でした。それで、私も高齢者になり、雪掻きがそうそう行え無い年齢となりましたから、家の玄関前の除雪さえ少しず...法要を済ませて

  • 長引く寒波

    今回は長引いて雪の毎日が続く寒波の日々です。思えば、昔の冬の日というとこんな感じでした。よく窓から降り続く雪を眺めていたものです。家の窓というよりも、学校の教室の窓からの光景の方が記憶に残っています。家にいる時は、雪の晴れ間に雪掻きして、玄関先の道の両端に、書いた雪の雪山が出来たものです。その雪山を登ったり、中を削り小型のかまくら擬の様な物を作ったものです。こんな風に雪に遊んで貰っている間は良いのですが、降り続いて大雪になると、やはり災害ですね。家にこもって出られません。かつての豪雪の年、ニ階まで届く様な積雪量になり、家の玄関から雪の上まで、段々と白い階段が作ってありました。その階段を登ると、家々の前に出来た雪の壁が白く続き、雪の縁にうねうね小道が出来ていました。その小道に立って何時もの往来を見下ろすと、...長引く寒波

  • 春一番

    驚いた事に昨日の立春に早くも春一番が吹いたそうです。全国でも今年最初になる春一番とか、北陸地方で全国に先駆けて春と名の付くものが発生するなんて、それだけでも大したニュースで有り、住む身としては信じられない現象でした。私は昨日真冬用のコートで外出して来ましたから、夕方このニュースを聞いて、お笑い番組のギャグか何かかと思ってしまいました。でも、よく聞いてみると、気象予報士さんの真面目な天気予報のコーナでした。春一番の後には寒気が入ってくると言う流れも、一般的な気候の流れなのだそうでした。それにしても、我が家の予定のある週に重なった寒気、長居すると言う話なので、迷惑な事この上なしで渋い顔をしている家族や親戚の面々です。一層予定は皆キャンセルして、気候の良い時期にやり直そうかと言う話も出ました。が。法要を遅らせる...春一番

  • 世の波

    しんみりしたかと思うと、その後祖父は妙に明るくなりました。ま、突き詰めれば鯔のつまりは己が為、自分の為だよ。…欲だよ、私には欲が有ったんだよ。祖父はそんな事を言うと、又しんみりと遠い過去を想い遣る様子でした。あれと所帯を持ったのも、…そうなんだなぁ。「人には欲があるんだよ。」祖父は不意にそんな事を私に語りかけると、人の親切には裏がある、只より怖い物は無いと言うだろう、と、妙に笑顔になり私を見詰めるのでした。お前だってそうだ。祖父はまぁ又何かを考える様子で言うのでした。それは過去の何かに思い当たったとでも言う様子でした。しんみりしたかと思うと、その後祖父は妙に明るくなりました。ま、突き詰めれば鯔のつまりは己が為、自分の為だよ。…欲だよ、私には欲が有ったんだよ。祖父はそんな事を言うと、又しんみりと遠い過去を想...世の波

  • 明日から寒気が

    明日から寒気がやってきます。長く居座るとか、困りましたね。雪かきの毎日が続きそうです。ここ半世紀程温暖な冬が多かったので、次の世代の若者?は、冬の雪を甘く見がちです。が、私の幼少から義務教育の学校時代は、大雪で降り積もる雪が根雪となり、一晩に100センチ越えという積雪の日も有りました。だからこそ、大雪と聞けばそんな大雪の街並みを連想する冬の日です。奇しくも、今週は我が家の法要が行われる週です。雪の予報が気になる毎日でした。今のところ毎日が雪で、一週間程雪続きの日々が続く様子です。しかも週半ばが大雪です。その後も雪続き、降り積り、気温も低いというと、降った雪は溶けずに積もるばかり、これは、と、昨年からの古びた記憶の私の危惧通り、雪に埋もれた法要日となりそうです。一応手は打って置きました。何しろ此処は雪国。例...明日から寒気が

  • また雪ですね。春のような陽気に油断していました。未だ冬です。今年は2月2日が節分とか、名のみの春でも無い時期です。近年は毎年豆撒きをしてきましたが、昨年部屋の掃除をする度に、何処かしらから豆が出てくるので、今年は如何しようかと考えてしまいます。豆の数を数えたり、一部屋に撒く数量を決めて撒いていたのですが、一昨年が喪中に当たり、昨年春迄喪明けをしない年でしたから、うっかりしたのかもしれません。それでも、掃除をする度にころっと、一粒二粒と転がって来るので、こんなに撒いたかしらと不思議でした。そう言えば、母は豆が好きでした。豆を供えて欲しいというアピールなのかもしれません。母の実家は、所謂在所の万屋のような商家でした。豆も扱っていて、木箱に黒豆や金時豆が入って売られていた物です。そのせいでしょう、黒豆も金時豆も...雪

  • ざらめ雪

    粗目糖の様な雪の事をこう呼ぶのですが、前回の記事で書いた荒い氷の粒子に砕かれた地表の雪の事です。春の日差しで日中溶けた雪が、夜間に再び凍って砕かれ、これを繰り返す内に氷の粒子が荒くなって、ザラザラした氷になった物とか。そうするとこの雪の見られる時期はもう春なのでしょうか。私にはその記憶は未だ雪深い冬の事の様に思えます。現在の様に道に融雪装置が作られ、それが作動するようになってからは全く見なくなったのも道理です。それは子供の頃の記憶でしかないのです。夜、湯屋からの帰り道、踏み締める雪がジャクジャクと音を立て始める。踏み締める足元が緩くなりズブズブとのめり込んで行く、そういった感覚で私はざらめ雪の到来を知るのでした。が、それは春の到来だったのでしょう。甘い物好きの私は、この粗目という言葉に文字通り甘い糖を連想...ざらめ雪

  • 雪景色

    祖父は私の所まで戻って来ました。不本意そうな顔付き、その曇った表情に、私は近付いて来る彼の身を案じていました。今までの祖父は鶴の一声、父との口論の終わりには決まって彼がピシリと何か言い、ヒヤッとした顔で私の父は首を竦め、其れっ切りで退散する、それが彼等親子の日頃の常でした。でも、今日はそうでは無かったのです。最近私はこの逆転劇に薄々気付いていました。今日はそれを確信した日でもありまいした。祖父は私と目が合うと決まり悪そうでしたが、やはりまだ矍鑠としていました。そうして、誤解していたようだからすまなかったね、と、神妙な態度で私に接してくれたのでした。私はそうか、何か誤解があったのだと理解しました。その後祖父が私の推理事について再び尋ねて来るので、私は今度は誤解の無いようにと、言葉を選んで考えながら彼に説明し...雪景色

  • ジェネレーションギャップ

    帰ろう…、祖父が言うので、私はハッとしました。私は祖父の背を見ながら彼に着いて歩き始めました。そうして歩きながら、先程までの彼の物思いであろう祖母の事について考えていました。「もう帰ろう。夕刻だ。」じきに暗くなってしまう、夜の墓地は嫌だろう。誰に言うとも無く祖父は言うと、歩を止め私に向き直り、そっと微笑みました。私は祖父の顔を探るように見上げていました。また家の事で何かを言われるのではないか、そんな事が胸を過りました。祖父はそんな私に構わず皆の所へ戻り掛けて、又歩を止めました。そして、お前今何を考えていたのだ、と、私に再び問い掛けて来ました。私が正直に話したものか如何かと案じていると、祖父はそれを察してか帰りを急ぐからもう余計な話はしないと言うのでした。私はホッとして祖父に歩み寄りました。祖父は私より先に...ジェネレーションギャップ

  • 走馬灯の時

    私は祖母の話した事を思い出してみました。今しがた考えていた所ですから、それは容易に私の脳裏に浮かびました。「誰かに頼まれたとか、⋯約束したとか、させられたとか。」そんな事を祖母が言っていたと、私は彼女の言葉の端端を思い出す儘に祖父に語ったのでした。「代を継いで欲しい…、出来るだけ続けて欲しい、」「そう、祖母にそう言った人がいるとか…。」ここ迄話してきて、私は改めて祖母の言った言葉に思い当たるのでした。それは第三者の影でした。私の知らない影の人物がいるのです。祖父母以前に、又は親戚に、家の跡取りや家名の存続を心配していた人物がいたのです。そんな誰かの影。私はそれを察知したのでした。すると祖父は、あの人がそんな事を、と口にすると、遠く物思う風情で感慨深い顔付きになりました。又、そんな事をと、私の父方の従姉妹の...走馬灯の時

  • 謹賀新年

    今年もよろしくお願いいたします今年は巳年、みのり有る年とかコツコツと努力を重ね、何かしら成果のある、良い年となりますように皆様のご健勝とご多幸を願っております。2025年元旦さとさとみ謹賀新年

  • 私のミステリー

    これはミステリーだ。私は思いました。当時読書で推理物を読み耽り始めていた私です。何でも謎に準えると、推理してそれを読み解く試みをするという、そんな傾向にありました。今から思うと私は祖父母の謎を解くには幼く、又、経験不足でした。年上の従兄姉達には解けたのかも知れません。祖父曰く、家の家系なぞ如何でも良い、否、寧ろ絶えてしまった方が良いのだ。そう言い出すのでした。そうして、それは如何でも良い、あの場所とあの場所に立っている家、あの家が大事なんだ。そんな事も言うのです。其れ等はかつて祖母からは決して聞かなかった言葉でした。私は驚いて祖父を見上げました。『でも、お祖母ちゃんは…。』、私は祖母とこの件で最後の会話をした辺りの場面場面を思い浮かべていました。「この家や土地など如何でも良い、そんな事より…。」在りし日の...私のミステリー

  • 祖父の教え

    結局、その方の取り成しも有り、一旦事は治まり、もう陽が傾いて来た、夕暮れが近いと祖父に言われた私は、振り返って空を見上げ、金色がほんのり朱色を帯び始めた雲の端を眺めるのでした。私達祖父孫は、家族が待つ我が家の墓前へと歩み出しました。所がふと私が気付くと、祖父は私の傍に姿が無く、振り返ってみると私からは数歩遅れていて、私達の間には幾分距離が出来ていました。家族のいる場所迄は未だ距離が有りました。付近には他所の墓が立つのみです。祖父は私に追い付くとその場に立ち止まり、どうやら人気が無いのを確認した様子です。かれは私の側に寄ると再び私に語りか掛けて来ました。その中には多分に欲の話が有りました。主として財欲と名誉欲だったようです。詰まる所祖父は、私に欲を持たないと駄目だと言うのです。人間生まれたからには欲を持って...祖父の教え

  • 立身出世、栄誉栄達

    題字通り、現在の子育てにおいて、一般には多分に聞かない言葉です。昭和でさえ私の成長期にもそうは聞かなかった言葉です。他に、故郷に錦を飾るとか、青雲の志とか、身を立てる理想の言葉が有りましたね。さて、ここで、私の祖父は明治の人なのだと思い出し、再度認識しておかなければなりません。どうも祖母は祖父と図っていた、いえ、祖父が祖母にそう仕向けていたのでは、と私は感じずにはいられません。祖父は私に、「お前しか家を継ぐものはいない、分かったね。」と又もや過去の祖母の時と同じ言葉を、さも因果を含めるように発すると、続けて「はいと言いなさい!。」と、祖母の言わなかった言葉、それを喝!のように言って、私に畳み掛けて来ました。「はい。」私はそう言わずにいられませんでした。祖父の家長としての威厳がそう言わせたのかもしれません。...立身出世、栄誉栄達

  • 至極単純な話の訳も無いのに

    それは過去のある日の出来事でした。本当にうんざりする程の回数です。私が祖母から、「お前は重たいものを背負っている」云々と、家を継いで欲しいという話をあれこれと聞かされ、その対策を私は考えて、手を打った後の事でした。対策が功を奏したのか祖母からは暫くその話が無かったので、私はホッとして落ち着いていた頃です。祖母はその日私と二人になると又家の話を始めました。『又か。』と私は思いましたが、前回から期間が空いていた事と、やや成長し落ち着いた気分の時期でしたから、たまにはあれこれ言わず、黙してお祖母ちゃんの話を聞いてあげよう、そんな事を考える程に私は心にも余裕が有りました。それにその頃にはもう、いざとなったら聞き流すという術を私は心得ていました。実はこれが私が祖母に対して取った対策でした。私は祖母に配慮すると静かに...至極単純な話の訳も無いのに

  • 鐘に夕暮れ

    鐘に夕焼けの日差しといえば、柿食えば…の句が思い浮かぶ所です。唯、今回の場合、季節が思い出せないという曖昧な記憶なので、秋の果物の柿も、釣瓶落としと言われる日暮れの言葉、そうした会話さえも無く、赤蜻蛉の飛び交う中空の記憶も、私の当時の記憶、風景の中で、ハッキリとイメージされ、浮かんで来るというような事象は全く有りません。この事から察すると、時候は秋では無かったようです。さて、去った祖母と共に私が葬り去った祖母との遣り取りの一部始終、それを祖父が又この場で復活させて来るとは、私はその場に立った儘で唖然とした衝撃を受けていました。祖母との遣り取りは複数回有ったとはいえその場限りの物、そうしてその場には私達二人だけしか居なかったのです。家族の誰も立ち合っていなかったので、私は自身が忘れて仕舞えば誰にも知られ無い...鐘に夕暮れ

  • 然うは問屋が卸さない

    『断ろう。』祖母の時と同じでよいと私は思いました。「親に出来無い事がその子に出来る訳が無い。」こんな風に言い訳は如何様にも出来るのでした。その上私は、蝶よ花よという女の子の利点を使う事にしました。先ずは、お祖父ちゃんと、愛らしく?微笑みました。すると祖父も微笑みました。占めた!と私は思いました。これでこの話は無しだ、祖父も祖母同様に諦めて、こんな話はこれで打ち切りになるだろう。こう私は考えました。してやったりと思うと私はニコニコしました。さて、私の祖父は商売屋でした。当時の問屋街に私達は住んでいました。少し初歩的に世間を学んだ学童の私より、長年培った社会経験が豊富な高齢者である祖父の方が、私より一枚も二枚も上手なのは明白でした。祖父は可笑しかった事でしょう、自分を遣り込めようとしている私という孫のしたり顔...然うは問屋が卸さない

  • 夕暮れに染まる頃

    気付くと夕暮れが迫っていました。私は祖父とそう話し込んだ覚えがなかったのですが、雲の底はもうオレンジを帯びた黄金色にほんのり染まりつつありました。祖父はこの少し前にかつての祖母と同じ言葉を私に語っていました。その時には未だ白い雲と青い空、水色の空であったのです。「お前の代になったら、墓を立て直して欲しい。」祖父はそう言ったのでした。そうしてその前に一言いった言葉も有り、その言葉も祖父と祖母は同じ物だったのです。「あんたのお父さんとお母さんは甲斐性が無いから、」でした。祖父にこの言葉を言われた時は、私は亡き祖母との事を思い出してハッとしました。過去に追い遣ってしまった事、それは単なる私の記憶の中だけの事と思っていた出来事、それが今又こうして私の目の前にいる祖父から、現在の現実の言葉として私の眼前に甦って来る...夕暮れに染まる頃

  • 最近思うこと

    最近思う事。それは悩み事と言ってよく、困った事でもあります。こんな時は、私の祖父の事を思い出します。祖母との事もその先にあったのですが、これは祖母との事を踏まえつつ、祖父との関わり合いです。それは何時の事か、定かには思い出せないのですが、祖母が亡くなり、1年か2年過ぎた頃、梅雨直前か、秋が深まり行く頃か、概ね曇りの日でした。その日は、日差しが差すと暑く感じるくらいなのに、曇ると肌寒く感じたのを覚えています。私達、祖父と両親、妹と私の5人家族は、先祖の誰かの法要で、我が家の菩提寺の墓所に来ていました。大人は簡単な墓参りだけで供養を済ませる事にしたようでした。、墓に線香とロウソクを灯し、父がしゃがんでお教の本を取り出したのを見ると、私はここでまた長くなるのだと悟り、辟易してしまいました。父はお盆は勿論、墓参り...最近思うこと

  • 今日は良い天気です

    暖房の室内が暖かい季節に入り、今日は良い天気で暖かい日です。高齢者にもなると、同窓会に出た友人から様々に訃報が入ってきます。送られて来る母校からの会誌にも、知り合いの訃報を目にする事がある様になって久しいです。まぁと、あの人がと、若かりし日のその人の面影が瞼に浮かびます。卒業以来会っていない人は尚更です。制服や、学生時代の凛とした面影が浮かんできます。皆若々しい顔です。そう思うと、歳取ってから余り会う物ではないなぁと思ったりします。どの道遅かれ早かれである。そんな事を思い、何時順が巡って来るのかと、もう自分も順に入ったのを感じます。還暦に入って、寄る年波を感じながらもまだ若いと思っていましたが、年代も半ばになり高齢者の仲間入りと銘打たれて、いやそんな事、まだ早いんじゃないかしらと苦笑いして、それ程高齢を感...今日は良い天気です

  • 毎年の事ですが

    今年も夏バテしました。毎年同じ事を言っています。それが9月、10月、そして11月に入っても言っていたのですから、今年は相当な物でした。そんな中、今年も後50日と聞いて、本当に信じられ無いくらいでした。その後、日本が四季から二季に変わるという話を聞いて、成る程ね、それでは夏の直ぐ後に冬なのだと納得した物です。季節が変化する間に少しの春と秋の様な時期が有るそうですが、正にそんな感じのここ2年と思いました。もう少し前からそうだったのかも知れませんが、私がこの事を感じたのは昨年今年の2年でした。…卯辰巳と、干支を思ったりします。さて、来年は巳年だなと思うと感慨深いです。1年を振り返ると、結構運気の良い年であった様に思います。昨年、卯年に母の不幸が有り、喪に服していた1年。その1年が明けて、今年の春の我が家、私は、...毎年の事ですが

  • うの華 番外編10

    さて、史は礫の探索を思い出した。そうそう、念の為と智ちゃんに聞いていたんだった。史は話を礫に戻した。「それでさ、礫っていうのは、小さな石ころみたいな奴さ。」と、石ころでも通じない智に、史は手の指で丸く小さな形を作ってみせた。このくらいの大きさで、多分丸い…、と言い掛けて、いや、四角かった、事によると三角とか。と、曖昧に言葉を濁して行く史。話の分からない智は、そんな史に段々と焦れてくるのだった。遂に智は何の事を話しているのかと口を挟んだ。すると史はひょっと驚いて考え込んだ。そうしてみて、史は分からない者には説明するだけ無駄だと理解した。「さっきさ、俺の頭に何か当たっただろ。」智はうんと頷いた。見てたかい?、史が尋ねる。うん、と智。その俺に当たった奴、何処に行ったか見てた、智ちゃん。と史が尋ねると、果たして智...うの華番外編10

  • うの華 番外編9

    史の立ち止まった場所、そこは折りしも大きな家の一階の端だった。二階の窓辺には妹娘と彼女の許嫁が外を覗き込んでいた。先程からの外の喧騒に驚き呆れながらも、二人は共に至福の笑みを湛えていた。しかし、妹娘はこの好機を逃さなかったなかった。彼女の視界、見下ろす方向には史の小さな黒い頭が映っていた。『これは、好機到来!。』ニンマリと笑んだ彼女は、二階の窓辺から此処ぞとばかりに狙いを定めた。隣にいた男性は彼女の気配に気付き、一瞬困った素振りをして顔を顰めたが、彼女を制する事無く一旦部屋の中へと身を引いた。「覚悟しろ史!。」そう言って、彼女は二階の窓からヒュンとばかりに礫を投げた。「いってぇ!。」史は頭を抱えながら振り返り、その後状況を見極めて上を見上げた。自分が後退りしたお陰で、妹娘が立つ向かい家の二階窓から、自分迄...うの華番外編9

  • うの華 番外編8

    妹は姉の言葉に弾かれた様に窓辺から姿を消した。その頃には向かい家の二階の窓にも、妹の許嫁がその姿を現していた。部屋に置いてあったのだろう、彼の学生帽など被っていた。部屋に残された姉の目には涙が溢れてきた。希望という物は持ってみる物だと彼女は思う。自分の許嫁も直ぐに戻って来そうな気がしてくる。ジーンと心が熱くなった。暫くして、彼女は窓辺の小箪笥からハンカチを取り出そうと小さな引き出しを開けた。涙で曇った目でハンカチを探してみる。『おやっ?。』、彼女はそこに、自分の物では無い色柄のハンカチを認めた。これは?、確か妹のものじゃ無いかしら。時折、妹が自分の部屋の文箱から取り出しては眺めていた物だ。何故自分の小箪笥に?、『何時の間にこんな物が紛れ込んだだのかしら?。』彼女は不思議に思った。つーと、涙が頬を伝わる感触...うの華番外編8

  • うの華 番外編7

    「もうその辺にしたら如何です。」子供相手に少々大人気ないでしょう。若そうな男の人の声だった。姉妹達は怪訝に思った。声のした家は長く空き家で、誰も住んでいなかったのだ。一瞬通りはシンとした。が、余計な口を挟むなと、姉も参入。更に姉妹は鼻息も荒くなり、向かいの窓の奥にいるらしい人物に代わる代わるに苦言を呈した。引っ越して来たらしい新参者に、あなたにこの近所の子等の事は分からないと突っぱねた。「そうでしょうか、私だからこそ分かります。」彼は姉妹に応じた。この近所の子だけで無く、貴方達姉妹の事も、私はよく存じておりますよと男性はにべも無い。姉妹は妙に感じたが、悪ガキを庇護する態度のこの男性の様子が気に食わない。顔も見せずに何様だと詰ると、彼女等の矛先は、向かいの家の二階の窓の奥、姿を見せない男性に向かった。すると...うの華番外編7

  • うの華 番外編6

    窓辺で二人がそんな話をしていた時、不意に姉がおやっとした顔付きをした。そんな彼女の顔を見て、子供は何だろうと思った。「智ちゃん、いつ迄も何してるんだ!。」叱る様な声が智の直ぐ傍で響いた。子供はビックリして声のした方向を見た。智の直ぐ傍に子供がいた。「あれ、史くん!。」『さっきもう帰ったんじゃないのか?。』と、智は遊び友達の史の姿を自分の直ぐ真横に認めて驚いた。「智ちゃん、迎えに来たんだ、帰ろうぜ。」史は姉妹の家の窓辺に一瞥をくれてから、臆する事無く智に言った。「ここで長居し無い方がいいぞ。」。史の登場とその横柄な態度に、窓辺の姉は不愉快に思いながらも、ははぁんと判じた。先程から彼女の背後で何かしら忙し無くバタバタと動いていた彼女の妹、その彼女の目的、それが何であるのかに漸く姉は気付いたのだ。そこで彼女は後...うの華番外編6

  • うの華 番外編5

    姉も妹のこの落胆ぶりに言葉が無かった、妹の顔から目を逸らすと、ほうっと溜息を漏らした。「次が有るわよ。」「有るかしら。」「有るわよ、お前なら。」「私は行かずだから有っても無いわ、よ。だけどお前は嫁に行きたいんだから、必ず有るわ、ね。」と、姉は明るく静かに言うと、外の方を向いて微笑んだ。窓には日中の陽光が穏やかに差し込んで来る。「分かったかい、私は行けずしゃなくて、行かずなんだよ!。」窓の外の子供に向かって、姉は叫んだ。彼女の叫びはそう大きな声でも無かったが、外にいる子供の耳にでもよく聞き取れる声だった。『いかず?、いけずの間違いじゃ無いのかしら?。』外の子供には又謎の言葉が増えた。この世は謎だらけだ。お芝居しなくて良いなら、と、妹は思う。『お誂え向きに、丁度よく目の前に子供がいる事だし…。』彼女は破談でむ...うの華番外編5

  • うの華 番外編4

    子供は涙の訳を話し始めた。自分が悪いのだと言う。「へー、自分で自分の悪い所が分かるの?。」彼女の何時もの茶々が入った。「そんなだからいけずと言われるのよ、姉さん。」直ぐに彼女へ妹からの嗜めの言葉が入った。少し静かにしてその子の話を聞いてやったらどう、親切に。と、妹に促されて、彼女は渋々、「で、話の続きは、」と、目の前の子供に話の続きを促した。子供の方は姉の言葉に出鼻を挫かれた感じでいたが、促されてはみた物の、実際何を如何話し始めて良いか分からずに困惑していた。モジモジと口を開かない子供の様子に、この手の対応に慣れている姉の方は、ははあん、話し方が分からないんだねと、「あんたと誰が?」「何処で?」等、定番の5W1Hの問い掛けをしてみる。「喧嘩したのかい?」「何か壊したの?」等々、あれこれと口にしてみる。そう...うの華番外編4

  • うの華 番外編3

    寺からの帰り道、何時ものお姉さんと顔の合った智だ。「あんた、お寺で何かあったのかい?。」お姉さんは尋ねた。お姉さんは彼女の家の窓辺に顔を出していた。この窓辺の前を先程史が通って行ったのだ。彼女はその時、史のせいで智が悪影響を受けた、悪い言葉を教えたね、と、窓から罵った。すると史の方も負けてはいなかった。自分は教えて無いさ。智にしても本当の事を言っただけだろう、と、一向に怯まなかった。そうして、あいつは間が悪い奴だから、寺で何か嫌な事に出会して、あんたそのとばっちりを受けたんだろうさ。と悪態をついた。続けて史は、事は昨日の事だったんだろう。丁度寺が取り込んでた時だよ、姉さんはその時、ムシャクシャでもしてた智に出会って、きっと八つ当たりされたんだよ。それだけさ。とにべも無く、彼女は子供にやり込められた。「ふん...うの華番外編3

  • うの華 番外編2

    さて、暫時遊んでみると、今日もこの境内には誰もやって来無いという閑散とした気配が漂い始めた。もしかすると、と、その静寂を察知し始めた智だった。見ると、何時の間にか本堂の所に居た住職さんも消えていた。『これは帰った方が良いだろうか?。』智は不安になった。「こんな所に箒だけ有る。」本堂の下の踊り場に遣って来た智は、投げ出された様に無造作に放置されている竹箒を眺めた。これは先程住職さんが使っていた物だ。当の住職さんは何処へ行ったのやら、側には影も形も無い。不思議に思い智はキョロキョロと辺りを見回した。それから石段を降りると、智は山門に向かって歩き出した。帰宅するつもりだった。門の外、通りを見晴るかすと人の気配は無い。やはりそうだ、これは来てはいけ無い合図だと、智は八百屋のおばさんの言葉を思い出した。将にこれが寺...うの華番外編2

  • うの華 番外編

    「本当にあの子そんな事をお姉さんに言ったんですか。」「言った、確かに言った。しかもその後急いで走ると、ピューっと逃げて行ったんだよ、あの子が。」屋内で、さも意外だと言う風に、そん事を驚き、慌てふためいて話し合う姉妹がいた。「あの、いつもお姉さんが話し掛けて気にしてます子でしょう。」「そうなの、あのふっくりほっぺの可愛い子よ。」「そんな事、信じられませんけどねぇ。」「でも、本当なのよ。」…。聞き間違いでは無いかと言う妹に、否、確かに「いけずの姉さん」とあの子は言ったと姉は答えた。妹は言う、「意味を知ら無いで言っているのでしょう、もう一つの方の意味の方じゃ無いかしら。あの子の年代ならそっちの方を言うでしょう。」妹の言葉に、姉はそうかしらとやや安堵した。「ならそれでも良いけれど、そうね、あんな小さな子が嫌味を言...うの華番外編

  • うの華4 60

    住職さんは、いかにも大人の余裕とでも言いたげに胸を張ると、しゃんとした姿勢になり、その場で両の足を踏み締めた。仁王立ちとでも言うのだろう。如何にも威風堂々としていた。それは私達が見る何時もの住職さんの姿だった。子供と話をすると、これだから困る。何処まで知っているのか知らないのか、こっちも判断に困る。彼は私に背を向けるとブツブツと、頭を掻きながらそんな事を独りごちていた。それから又私に向き直ると、「なぁ、」と、同意を求める言葉を掛けて来た。私が見上げる彼の顔は笑顔だった。そんな事を言われてもと、私の方は返事の仕様も無いという、眉間に皺という難しい顔をした。「まだ帰ら無いのかなぁ。」、あの子供は。鈍な子ですからなぁ。そんな言葉を本堂の中で交わす舅と嫁。こちらは寺の先代の住職と、現在の住職の嫁、若奥様であった。...うの華460

  • うの華4 60

    住職さんは、いかにも大人の余裕とでも言いたげに胸を張ると、しゃんとした姿勢になり、その場で両の足を踏み締めた。仁王立ちとでも言うのだろう。如何にも威風堂々としていた。それは私達が見る何時もの住職さんの姿だった。子供と話をすると、これだから困る。何処まで知っているのか知らないのか、こっちも判断に困る。彼は私に背を向けるとブツブツと、頭を掻きながらそんな事を独りごちていた。それから又私に向き直ると、「なぁ、」と、同意を求めてる言葉を掛けて来た。私が見上げる彼の顔は笑顔だった。そんな事を言われてもと、私の方は返事の仕様も無いという、眉間に皺という難しい顔をした。「まだ帰ら無いのかなぁ。」、あの子供は。鈍な子ですからなぁ。そんな言葉を本堂の中で交わす舅と嫁。こちらは寺の先代の住職と、現在の住職の嫁、若奥様であった...うの華460

  • うの華4 59

    住職さんは暗い顔付きになり、その表情は何やら煩悶しているのだが、私には彼のそんな状態その物が謎だった。その儘私達二人は暫く無言の儘だったが、見守る程に闇の深みへと沈み込んでいく住職さんの顔に対して、私の顔はどんどん元気を回復して行った。『喜怒哀楽以外の感情』、先程の彼の言葉が私の脳裏へと浮かんできた。すると未知の言葉に、私は次第に興味深々となってしまった。私は本堂を背に明るい大気に向き直ると、目をパチパチさせた。好奇心に富む明るい表情を浮かべると、『聞いてみようかな。』と思った。勿論住職さんにだ。そこで再び彼に向き直ると、私は物思う熱い視線を彼に送り始めた。これは、教えて教えてと言う、この世のあらゆる物に対する興味、向上心に富む童心から来ていた。それは何気無い日常、気儘な自身の普通の状態だった。知りたがり...うの華459

  • うの華4 58

    (さて、この話はこの回で最終回にしたいと思います。前回のうの華4の57回から長く経ちました。急な場面展開で御免なさい。)私は一人、何時も遊び場にしている寺の本堂前に辿り着いた。この場所での遊びが習慣になっているせいか、馴染み有る空気と風景に包まれ、目の前の建造物を目にすると、私はほっとして落ち着くのだ。今日はその安堵感を改めて感じた。数段の石の階段を登り詰めると、私は自分を確りと個として感じた。続いて私は一歩一歩、この寺のご本尊の納められている場所、御堂の入り口、その高所へと続く木製の、欄干に挟まれた古めかしい階段下へと近付いて行った。今日はここへ来る道すがら誰にも会わなかった。そして境内に入ってからもそうだ。この場所には人気が無かった。その代わり、境内はこの季節の樹木や大気、ごく一般的な自然の香と音で満...うの華458

  • 暑い日が続きます

    本当に近年は暑い日が続く7、8、9月です。今夏は汗疹に悩ませられる歳周りとなりました。頭の中も痒いので、スッキリとショートカットにしてきました。洗髪がし易くなりました。そして、見た目高齢者スタイルの定番になった感じがありありです。さて、長休みしがちな私のブログ。今年ももう9月に入り、そう大した実績を残さずに過ぎてしまいそうです。うの華も途中だし、エッセイもポツポツUPです。少しずつ纏めて行きたいと思っています。今日はこのページに来ています。こようと思えばすぐ来れるのに。不思議と足が遠ざかってしまいます。ここでふふっと、この表現で良いのかしらと思ったりしています。書き物なので、何かしらの手先表現がないかなと考えたりするのです。手が止まる、筆が止まる、目前で何をどうと考えているとそうですが、短期長期にお休みし...暑い日が続きます

  • 今年のお盆を終えて

    昨年は母の初盆ということもあり、何かと気忙しく過ぎたお盆でしたが、今年は気持ちも落ち着き、極めて冷静に過ごせたお盆でした。外出も墓参り以外、特筆するような外出先は無く、大抵は家にいて過ごしました。そうして両親は素より、自身の先祖に思いを馳せた1週間でした。と、そうこうする内に、私は家の近所におられた自称「お姉さん」、の事を思い出しました。私がその方におばさんと言うと、「未だ嫁に行っていないからお姉さんです、私のことはお姉さんと呼びなさい。」と言われたものです。私は面白がって、この方とその遣り取りを数回行ったものです。そうこうする内に、その方はその家の近所界隈の皆さんの祝福を受けて、幸福そうにお嫁に行かれました。さて、この方の事を思い出したのは、父に思いを馳せていた時でした。私に作家にならないかと言い出した...今年のお盆を終えて

  • 煮物の香り

    久しぶりなので、あまり筆が乗りません。暫くはエッセイを続け、腕鳴らししたいと思います。昨日、近くのスーパーの物産展で竹輪を購入。厚揚げや大根と共にそれを煮込んで、昨日の夕飯にしました。今朝もそれを温め直して、美味しく頂きました。大量生産の安価な品物とは違い、確りとした食感の練物でした。噛み締めるその味に、昔ながらのお店の品質を感じていました。その後、2階で用事を済ませ、階下に降りて来た時の事です。私は廊下に漂う煮物の残り香に出逢いました。ほんわりとして温もりのある香気です。『懐かしい…、』、これは何処かで嗅いだ事がある匂いだと、私は直ぐに気付きました。私の臭覚の記憶にある香り。そうして直ぐに合点しました。『これは母の里の台所の香りだ。』。私はよくこの香りに出逢いました。母の実家にいて、台所に足を踏み入れた...煮物の香り

  • 2024年3月ですね

    昨夏からの久々の投稿です。今年もよろしくお願い致します。さて、長く続いたコロナ禍が漸く過ぎたようだ、と思っていたところ、今年は新年から能登地震があり、過去数年同様に、今年も今迄のところ忙しなく過ぎて参りました。特にこの1年は個人的な家庭の事情もあり、尚更に世話しなく落ち着かない日々でしたが、皆様には如何お過ごしでしたでしょうか。本当に、3月になってホッと一息ついた私です。私ももう高齢です。知人の訃報を目にすることが多くなりました。厄災や災害ばかりでなく、明るいニュースも聞きたいところです。身近なニュースなら尚更です。辰年に期待したいですね。2024年3月ですね

  • 猛暑の夏2

    母と私はサイズも違うので、当然合わないものなのですが、Fサイズというものや、中には着苦しいからと、母が通常着るより大きいサイズを指定していた物も有り、私もどうやら着る事が出来る衣類が有ります。その中から、私は、着てみようかなと思い、今夏幾つか着用したのでした。やはり一寸ときついかなと思い、私も太ったものだと若かりし頃を懐かしく思い、私の幼い頃の、若かりし母の顔を思い出したりしていました。さて、気付いた方もおられる事でしょう。いくら親子といっても、私が無断で母の衣類を借用しない人間である事や、その他一寸した我が家の異変から、母の変化を感じ取った方がおられるでしょう。そう、その勘は正しいです。今年、母は父の元へ旅立ちました。猛暑の夏2

  • 猛暑の夏

    今年は毎日がそうでしたね。猛暑、地球沸騰化なんて言葉も聞きました。本当に、クーラーの部屋に居ても息苦しい時ありました。そうしたのだろうと思ったくらい、身体にきつい夏でしたが、朝夕少しずつ涼しくなって行くようです。さて、今夏、私は折々母の服を着用していました。元々母と私は性格が合わず、当然好みも違うので、服の嗜好も違っていました。私は安価でカジュアル、落ち着いたイメージの服が多く、暖色系でも単色等、そんな感じの服でした。母はというと、フェミニンな衣服が多く、何処かファッショナブルで個性的、自分を主張していながら、上品な婦人服が多かったものです。そんな女性2人の関係でしたから、私もそうですが、母も時折私のセンス?、に目が向いたようです。機会があれば、私が選んだ母の服を買ってきて欲しい、などと言ったものです。確...猛暑の夏

  • 母校のグランド4

    この草丈なら。スカートの裾に触れないだろう、そう考えた私は、グランドを対角線上に横切りました。横切りながら、目新しい遊具への新鮮さや、無くなってしまった遊具への喪失感等、様々な感情に触れていました。この間、私の足に触れたであろう雑草への接触感や、不快感は、不思議に思うくらい私にはありませんでした。通り過ぎたグランド。校舎の影に入る場所になると、私はホッと一息吐いたものです。難所を1つ超えた気持ちになりました。日傘をさしていても、ムッとした外気が感じられる。そんな正午前の夏の戸外で、私は日射病への不安を思いながら、まぁ歩けるものだぁと、妙な感慨を胸に抱いて歩いていました。目的を果たすと、帰路は狐の嫁入り、パラパラと天気雨です。日傘をさしてきてよかった。傘の内側の骨組みを見上げ、華奢なパラソルに身を屈め、熱気...母校のグランド4

  • 母校のグランド3

    正午前、カンカン照りの校庭。パラソルを差した私は影の恩恵で涼を取っていることを感じ、グランドの白んだ砂から、この場所が真夏の熱気にむせ返っているのを感じるのでした。それにしても、私は自身の目に映ったこの光景をどう表現したものか。今に至っても巧く表現出来ない事をもどかしく思っています。今回、語彙の不足を感じてしまいます。さて、この草叢の灌木林、とでも書いてお置きましょうか、10数センチ程の高さの草が織りなす緑のパノラマに、私は足を踏み入れるべきかどうか、迷いました。人が通った気配が無い事、は勿論、何かが心に掛かります。草叢といえば虫、それは直ぐに頭に浮かんだのですが、否、もっと違う何かが有った…、と思うのです。思い付かない儘、私は校庭を見回し、体育館の開いた扉にも注意を向け、この後の進路をどう取ろうかと、再...母校のグランド3

  • 母校のグランド

    この時の私は、引き返すという考えが浮かんで来ませんでした。遥か校庭の対角線上の向こう側、そちらの出口を見詰めていました。グランドを渡る事しか考えていなかったのです。そこでグランドの校舎に沿って向こう側へ渡るか、母校のグランド

  • 母校のグランド

    先日の事、近道をしようと、昨春廃校になった母校のグランドへ足を踏み入れました。対角線上に進路を取る訳です。目的地は近隣の銀行、介護保険料の振込手続きが目的です。この時、私は他にも所要があり、とても急いでいました。全体の歩く行程でも、ほぼ全ての道は斜めに横切って歩いていました。そこで、このグランドでも、広く斜めに横切る事にした訳です。これはちょっと勇気が入りました。さて、自宅を出て、懐かしい小学校の校舎、その裏に差し掛かると、子供時代、プールへ通った通用口、その扉が開いていました。何時もは閉じている様でしたから、私はびっくりしました。夏休み…?、は、季節柄直ぐに連想しました。しかし、未だ早いかな、と、思い直しました。実際にはその日、小学校は一学期の終業式だった様です。勿論新しい学校でです。開いた通用口は、プ...母校のグランド

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