5月、妻との生活が苦痛でしかなくなり、このままだと精神が壊れてしまう、という身の危険を感じていた。離婚届を持ち出すも妻に別れる気はなく、かといって自分に死ぬ勇気もない。八方塞りに思えて脳が爆発仕掛けた瞬間、自分が考えまいと頑丈に施錠していた部位の鍵が壊れた。もう徹底的に自分本位に生きよう、と。自分の幸福を最優先にして躊躇をしない。なんだ、自分の悩みはこんな簡単なことで解決するじゃないか。自分に課していた倫理観をぶっ飛ばすだけだったのだ。私が最も満たされていなかった部分は、パートナーからの愛情だった。赤の他人がひとつ屋根の下で暮らし続けていくには、利害の一致だけではやっていけない。自分にとって負…