ゲゲゲの謎コラボカフェ@渋谷モディに行ってきました。予約抽選発表日は、どこもかしこも外れた! の悲鳴が上がっていましたが、 ・ど平日 ・真っ昼間 ・ひとり の条件で第一希望当選したので行ってきました。 一番乗りで並んできました。外からの撮影
ゲゲゲの謎コラボカフェ@渋谷モディに行ってきました。予約抽選発表日は、どこもかしこも外れた! の悲鳴が上がっていましたが、 ・ど平日 ・真っ昼間 ・ひとり の条件で第一希望当選したので行ってきました。 一番乗りで並んできました。外からの撮影
五月の連休が明けても、時折肌寒い日がある。名残の桜がひらりと舞い落ちるのを後目に、俺は校門を急ぎ足で一歩踏み出す。 「川崎かわさき、お前、本当に部活やらなくていいのか?」 中学の部活は必修じゃない。転校以来、先生がしつこく誘ってくるのは、
九月の夜。東京と比べて涼しいと見越して長袖を持参したが、必要なかったかもしれない。 店内は冷房が稼働しているにもかかわらず、宴会場の襖を明けた瞬間に、熱気がこちらへと向かってきた。 「今日の主役がようやくお出ましだぞー」 長い大学の夏休
ゲ謎応援上映@チネチッタに行ってきました~。 川崎は3つでかい映画館があるのですが、利用頻度でいうと、 109>チネチッタ>>>>>TOHOシネマズ って感じ。でも同じ映画を複数回通ったというと、断然チネチッタ。なぜならば、 「ウルトラマン
今年もやって参りました、創作TALKのお時間です。昨年までの記事は↓です。 twitter(死んでもtwitterと言う)のリンクなどから飛んできた方向けの自己紹介。 ・プロの小説家になりたくてもがいて早○年・主な投稿先はBLとライト文芸系
<<はじめから読む! <【25】 「レイ。これはここにやっていいのか?」 「あ、えーと。それはサム爺に……サム爺! これってどうするの?」 ある秋の日、レイナールはジョシュアとともに、庭に出ていた。一角を整備してもらい、レイナール専用にし
<<はじめから読む! <【23】 帝国には、過去、白金の王族が送り込まれていた。レイナールは、帝国にもヴァイスブルムの伝承が残っていることに賭け、皇帝に手紙を送った。 帝国の歴史について、遠く離れたヴァイスブルム出身のレイナールが知るこ
秋といいつつ、10月~12月の3か月に読んだ本です。 図書館で集中して書き、本を借りて帰ってくるサイクルはやはりいいですね。 「獣神様とは番えない~アルファの溺愛花嫁さま~」(村崎樹) 我らがたつるん先生の獣人モノオメガバース。 運命の番っ
<<はじめから読む! <【22】 冬の風が吹く。首筋がひやっとして、レイナールはぶるぶると身体を震わせた。短く切りそろえた白金の髪は防寒には頼りなく、カールが差し出したストールを、ぐるぐると巻きつけた。 「まだいらっしゃいませんよ。家の中
<<はじめから読む! <【21】 ジョシュアが旅立って、三日経った。 アルバートが手の者をこっそりとつけているので、一行があと二日で国境を抜けるという情報が入ってきていた。本当なら、とっくに隣国に入り、帝国まで続く街道をひた走っている頃
<<はじめから読む! <【20】 ジョシュアが旅に出るまでの日々、レイナールは彼と睦み合った。言葉を交わせば、「行かないで」「ひとりにしないで」と縋りついてみっともなく泣いてしまいそうだった。 肉体の交わりは、レイナールから意味ある言葉
<<はじめから読む! <【18】 「十日後、ここを立つ」 疲れた顔のジョシュアが、重々しく告げたのは、年が明けてすぐのことだった。 新年の祝いもほとんどせず、周囲の貴族の挨拶も断っていた。軍閥貴族と言われる家系は、ジョシュアの置かれた立
<<はじめから読む! <【17】 以降、何度もジョシュアはレイナールの部屋を訪れ、話し合いをしようとしたけれど、応じる気になれなかった。アルバートが来たときには、さすがに扉を開けたけれど、ただそれだけ。彼の話を聞いても、聞き入れようとは一
産みの親と育ての親が違うのは、まれによくある。 積極的には言わないけれど、親密になるにつれて、打ち明け話をするようになる。一般家庭の子には同情され、腫れ物扱いされる場合もあるけれど、「実は……」と、お互いの秘密を共有する友人もいた。 人
<<はじめから読む! <【16】 ジョシュアの言う「今度」は、なかなか訪れなかった。 すっかり回復したボルカノ王が、軍を振り回しているせいで、ジョシュアは家に帰ってこられない日が増えた。朝も早くに出ていくため、朝食の時間くらいしか、話す
<<はじめから読む! <【15】 夜会の日から五日、ジョシュアは家に帰ってこなかった。 彼が先頭に立って、医師団と連携を取り、腹痛の解明に挑んだ結果、食中毒であることがわかった。夜会の前に、側近中の側近である貴族を集めての晩餐会があり、
<<はじめから読む! <【14】 城を見上げるのは、二度目だった。 一度目は、自分の命を守ることだけを考えていた。母国にとっては、レイナールが生きようが、この地で死のうが、どちらでも構わなかった。死ねば開戦、生きて根づけばそれはそれで使
<<はじめから読む! <【13】 レイナールの初めての恋は、六歳の頃だった。 すでに王家に入ることが決まっていたから、残りわずかな親子の時間を、ことさらに実父は大切にしていた。 当時はまだ大臣の地位になく、実務に携わる外交官であった父
<<はじめから読む! <【12】 夜になって、レイナールの部屋のドアを叩く音がした。 「はい」 俺だ、と聞くやいなや立ち上がり、出迎える。扉を開けると、冷気がスッと入り込んできて、身が縮こまった。 ジョシュアはレイナールの姿を見て、少
<<はじめから読む! <【11】 「レイナール様、少しよろしいでしょうか」 和解したとはいえ、カールはやはりどこかよそよそしい。残るふたりが友好的すぎるだけなのだが、レイナールは彼が話しかけてくると、嬉しいと同時に、背筋が伸びる。 読ん
<<はじめから読む! <【10】 ジョシュアにとって、丸一日の休みは珍しいことだ。軍だけでなく、王都における侯爵の仕事もこなさなければならない。領地は祖父に守ってもらって、現在は仕官しているが、そう遠くないうちには、領地に戻る予定だから、
<<はじめから読む! <【9】 その夜、ジョシュアはレイナールの部屋を訪れた。 入ってくるなり頭を下げたジョシュアに、面食らってしまう。慌てて顔を上げさせるべく説得するが、彼はなかなかに頑固で、最敬礼の角度を崩さなかった。 「ジョシュア
<<はじめから読む! <【8】 ジョシュアの天然すぎる一面を見た翌日、「もう大丈夫だろう」と、アルバートは領地へと帰っていった。一週間あまりの滞在だったが、なんだかもうずっと一緒に暮らしているかのようで、寂しい。レイナール自身が、ボルカノ
<<はじめから読む! <【7】 ふたりで酒を楽しんだ夜以降、ジョシュアは別人のようになった。 第一の変化は、早めに帰ってくるようになったことだった。食堂で一緒に夕食を摂るようになった彼を、アンディたちは「支度が一度で済んでラクになった」
<<はじめから読む! <【6】 寝る支度をすべて済ませたレイナールは、蝋燭と窓から差し込む月明かりの下、机に向かい、筆を走らせていた。 白い便箋は、瞬く間に埋まっていく。実父とリザベラに向けた手紙は、書き上げたところで、投函するわけにも
<<はじめから読む! <【5】 「お祖父様!」 夜になり、ジョシュアが帰宅した。 夕食の時間には間に合わなかったが、食後の茶を楽しんでいるところに、食堂に乗り込んできた彼は、開口一番、大きな声を上げた。 高貴な人間は大声を張り上げたり
<<はじめから読む! <【4】 結局、レイナールがジョシュアと再び顔を合わせたのは、三日後のことであった。 目の下に隈をつくり、表情は一層険しい。疲労がそうさせるのか、それとも仕事で気に入らないことがあったのか、レイナールは尋ねようとし
<<はじめから読む! <【3】 見送りの神官は、ごくわずかだった。 寝食をともにしたところで、白金の王子を友と呼んでくれる人間はいない。崇拝の目を向けられる生活は居心地が悪かった。 ボルカノでも宗派は違うものの、同じ神を祀っている。英
<<はじめから読む! <【2】 レイナール・アーノンが王家の養子になることは、産まれてまもなく、定められた。決して、己や父が望んだことではなかった。 母は産後の肥立ちが悪くて亡くなり、彼女を深く愛していた父親は、息子を手放したくないと抵
<【1】 グェイン侯爵の領地は、南の国境線に面した広大な土地であった。 歴史上、戦争が頻発していたこの地域では、いまだに様々な小国が小競り合いをしていて、周辺では飛びぬけた国力を持つボルカノ王国にも、時折飛び火する。 森を抜ければすぐ
「面おもてを上げよ」 想像していたのとは異なる声に、レイナールは一瞬、反応が遅れた。 母国で見た、ボルカノ国王の肖像画を思い出す。すらりとした威厳のある男だった。もっと若い頃は美形であったのだろうと推測できる。 彼の口から、怪鳥の鳴き
<<はじめから読む! <【49】 エピローグ その日を境に、僕のスマートフォンは、姉からの着信を告げることがなくなった。頻繁にやりとりをする友人は学校にはいないから、大輔や渚からの着信があるくらいのもので、静かな毎日を送ることになった。
<<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【48】 一日中気を張っていたせいで、今日は食事がほとんど喉を通らなかった。昨日の今日なので、両親は僕のことを心配していた。 もともと、高校生男子にしては食が進まない方であるということは自
<<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【47】 翌日の午前中、親と交渉して休みをもぎ取ってきた大輔と合流して、糸屋へと向かった。嗅ぎつけたのか、大輔から聞いたのか、渚も一緒である。 気分のいい話ではない。大輔は僕の隠し撮り写真
<<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【46】 思い出した。すべて、思い出してしまった。 姉が死ぬ前日、つまり卒業式の日の夜の出来事は、僕の中では完全に黒歴史。思い出したくないトラウマになっていたのだ。 その諸悪の根源である
<<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【45】 身体が重い。高校受験に卒業式、疲労が蓄積した結果か。体がバキバキで、寝返りを打とうとしたら、動けなかった。 なんで? それに、なんだか揺れている気がする。すわ地震かと、僕は一気
<<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【44】 「姉さん、なんか今日、嬉しそうだね」 自分のイベントでもないのに。 僕の溜息交じりの問いかけに、姉は、「うふふふふ」という笑い声を噛み殺す気がない様子で、にやにやしながら頷いた。
<<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【43】 大輔と渚に、一緒に帰宅した。家にいた母は、「おかえり」と同時に、目を丸くした。 僕が外出してからも、度々思い出しては泣いたのだろう痕跡が、ありありと残っている。ふたりをもてなそう
<<<はじめから読む! <<5話のはじめから読む <【42】 呼吸が整ったところで、僕は母に、「もう大丈夫だから」と言い残して、大輔のところへ行くと告げた。 行先を言うなんて、学校で指導されたときには、小学生みたいだと思った。けれど、こ
<<<はじめから読む! <【41】 予定通り、一日で退院した。母が迎えに来てくれて、僕はスマートフォンを彼女に渡す。いっそのこと壊してしまえれば、と思ったが、自分の金で買ったものではないから、気が引けた。 家に着いてからも、あれこれと世
<<<はじめから読む! <【40】 第五話 切っては紡ぎ、紡いでは切り 意識をなくした僕は、病院に運ばれた。 目が覚めたとき、見慣れない天井なのに、嗅ぎ慣れた匂いがしたのは、毎月姉の代わりに通っている病院だったからだ。 「紡!」 目の
<<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【39】 遠藤の事件は、学校でも問題として取り上げられた。 夏休み中にも関わらず、緊急の全校集会を開き、「出かけるときはどこに誰と行き、何時に帰宅するか必ず告げること」という、小学生にもイ
コスチュームジュエリー 美の変革者たち@パナソニック汐留美術館
今年は興味を持った展覧会はなるべく行くようにしています。 だいたいこの手の情報は、twitter(死んでもtwitterと言い続ける民)でファッションプレスのアカウントを見て仕入れることが多いです。ピンと来たらムーンプランナーのウィッシュプ
<<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【38】 一週間ぶりの店は、相変わらずだった。埃っぽくなったりもないので、僕の存在意義がいよいよ危うい。徹底して掃除をしてやろう、と箒を手に取る。 文化祭の準備で学校に行く以外にも、大輔に
<<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【37】 もうちょっといけば暴力、というレベルの八つ当たりからどうにか逃げだし、僕は教室を出た。 遠藤は、まだ戻ってきていなかった。本当に先生に捕まっている可能性はある。何せ彼女は、断れな
「人生七周目の予言者は王弟殿下の寵愛を回避したい」(村崎樹)
〇〇したいというタイトルは、〇〇できなかったよ……と表裏一体なわけで。 「人生七周目の予言者は王弟殿下の寵愛を回避したい」(村崎樹) 未来を先読みする“予言者”として尊敬を集める美貌の薬師ルカ。実は25歳になると命を落とし、再び同じ世界に生
<<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【36】 我が高校の文化祭は、九月が始まってすぐ開催される。始業式が一日、文化祭はその週の土日。したがって、夏休みも返上して準備をしなければならないという、少々面倒な学校であった。 もちろ
<<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【35】 今日は図書館での読書に熱中しすぎて、夕方になってしまった。糸屋に寄る時間もなく、すぐ夕飯だ。まっすぐ帰宅することにして、夕暮れの道を歩いていた。 太陽は、季節によって印象に残る時
10月の読了本です。 「末っ子オメガ、獣人王の花嫁となる」(貴津) 去年の角川ルビー小説大賞の読者賞を受賞した作品です。カクヨム経由の応募って見たような気がします。(気のせい?) カクヨム投稿だからか、オメガバースの割にはエッチシーンが少な
<<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【34】 糸屋からの帰り道に、たまたま肉のフジワラの前を通りかかると、大輔がひらひらと手を振ってきた。傍らには渚の姿もある。糸を買って帰った彼女のことを思い出して、僕は会釈をして通り過ぎよう
<<<はじめから読む! <<【33】 店には、二日続けて客がやってきた。日がな一日店を開けていても客が来ることはほとんどないのだから、これは快挙である。糸なんて、そんなに大量に買うものでもない。手芸趣味の人であっても、頻繁に買い替えること
<<<はじめから読む! <【32】 第四話 きょうだいあい 夏休みになって、僕は糸屋「えん」に入り浸っていた。 父は仕事に行くが、専業主婦の母は、家にいる。学校がないと、ずっと顔を合わせることになり、気まずい。かといって、自分の部屋に
今回はこちら。 「黒い羊は銀の魔導士の愛を夢見る」(魚形青) 10月のニコニコカドカワ祭りでは、3冊角川系列の文庫を買いました。そのうちの一冊がこちら。魚形青先生の本は、デビュー作からすべて拝読しております。 今作は転生・・・・・・というと
<<<はじめから読む! <<3話のはじめから <【31】 結局その後、大騒ぎをしていた僕たちのところに、篤久の母が血相を変えてやってきた。 何度言っても繰り返し巻いた糸がすべての指からなくなり、「母さん」と弱々しい声で呼んだ息子のことを
<<<はじめから読む! <<3話のはじめから <【30】 一緒に行く、と言ってくれた大輔の予定に合わせた、木曜日。肉のフジワラは木曜が定休だった。店まで行くと、「よぉ」と、すぐに彼は出てきた。 「渚も行くって聞かなかったけど、あいつはガッ
盆の季節、田舎の居酒屋は繁盛している。「しゃーせー!」と、若いアルバイト店員の威勢のいい声は、半ばやけくそに聞こえた。 広い座敷を一間借り切っての高校の同窓会は、年に一、二回開催されているが、私が出席するのは、久しぶりのことだった。 「芙
<<<はじめから読む! <<3話のはじめから <【29】 引き返してきた僕のことを、糸子はちらりと見上げた。いつもと違う。そう思ったのは、彼女がずっとこちらを見据えているからだ。普段はすぐに目を逸らすのに。 微笑みを絶やさない彼女は、人
9月30日~、弥生美術館で開催中の展覧会に行ってきました。 弥生美術館は東京大学本郷キャンパス・弥生門のほぼ真向かい。私は在学中は根津駅から通っていたので、この門を毎日使っていました。なのに一回も行ってないっていうね!竹久夢二美術館と併設に
<<<はじめから読む! <<3話のはじめから <【28】 大輔と渚は、ずいぶん先に行ってしまっていた。慌てて追いかけていく。 方角を誤らないのは、大輔の「なーぎさー」という、なんとも情けない悲鳴のおかげだった。彼の馬鹿でかい声に感謝した
<<<はじめから読む! <<3話のはじめから <【27】 いつだってこの入り口に立つときは緊張するのだが、今日はひとしおだった。なにせ、ひとりじゃない。 僕の隣でワクワクを隠せていない大輔を見上げて、こっそりと息をつく。 コロッケ一個
<<<はじめから読む! <<3話のはじめから <【26】 荷物を発送して、さらに気温が上がった昼下がりの道を歩く。 足取りが重いのは、暑さのせいだけじゃない。 家に帰りたくない。母親と再び顔を合わせるのが怖い。またいつもの、陰気な顔を
<<<はじめから読む! <【25】 土曜日の昼下がり、僕は自室でぼんやりと過ごしていた。宿題なんてすぐに終わってしまって、ベッドに寝転んでいた。 暇な時間は久しぶりだった。何をして過ごしていたのかと考えれば、胸が痛む。美空と会うために病
<<はじめから読む! <【24】 第三話 黒い糸 七月も半ばになり、あと十日ほどで終業式。梅雨がようやく明け、まぶしい太陽にさらされる季節だが、僕の心には、まだどんよりと重い雲がのしかかったままだ。 帰りのホームルームが終わり、掃除当番
久しぶりにBL小説を買って摂取しました。 やっぱりいいねえ~。 「獣神様とは番えない~アルファの溺愛花嫁さま~」(村崎樹) タイムリミットが近づいている。獣神様には番が必要で!? 獣に姿を変え国を護る獣神には「薬花」と番わなければ解けない呪
お久しぶりの読了本リストです。 真夏の公募マラソン(短編中編合わせて5本〆切抱えていた)や、単純に暑くて図書館に行かなかったりで、なかなか本を読まなかったので、夏でまとめました。 あと、一目惚れしたローファーを買うためにお金を貯めていたので
<<<はじめから読む! <<2話のはじめから <【23】 美空の真意はいったいなんだったのか。答えはすぐにわかった。 一命をとりとめたものの、美希は目を覚まさなかった。事故のときに頭を強く打ったそうだ。 脳死、という判定が下された。学
<<<はじめから読む! <<2話のはじめから <【22】 購入した赤い糸を少し拝借して、糸子から受け取った五円玉の穴に通した。なんとなく、御利益がありそうだと思ったからだ。 それを美空に手渡すと、嬉しそうに微笑んで、「ありがとう」と言っ
<<<はじめから読む!<<2話のはじめから<【21】 梅雨明けはまだ遠く、今日もどんよりと曇っている。だが、僕の心はすっきりと晴れて青空だ。 こんな気持ちで糸屋に行くのは初めてだった。だいたいいつも、カリカリと警戒していることが多い。得体の
<<<はじめから読む!<<2話のはじめから<【20】 その日は、美空の体調が悪くて会えなかった。母親が来ていて、「ごめんね」と言ったが、謝ってもらうような話でもない。お大事に、で帰って、それから三日後、再び僕は彼女のもとを訪れた。 美空はベ
<<<はじめから読む!<<2話のはじめから読む<【19】 病院へ行こうとした僕のもとに、着信があった。相手を見て、バスに乗る前でよかったと思う。 電話に出なかったら、機嫌を損なうことになる。そうなれば、今度電話をくれるのは、いつになることか
<<<はじめから読む!<<2話のはじめから読む!<【18】「ねぇ、ちょっと」 名前すら呼ばないあたり、不機嫌さが丸出しだ。自分の機嫌は自分で取れって、昨今よく言われているが、実践する気は皆無だ。 気分が悪いのは全部、誰かのせい、僕のせい。
<<<はじめから読む!<<2話のはじめから<【17】 とうとう、見つかってしまった。「あれ、紡くん?」 総合玄関から入って西棟へ向かう途中、冴木医師に声をかけられた瞬間、足が竦んだ。「今日はどうしたの?」 医者だから、なのか、彼だから、なの
<<<はじめから読む!<<2話のはじめから読む!<【16】 美希たちは、相変わらず教室の中心になっていた。 今は、終業式前日の球技大会の話で盛り上がっている。誰がどれに出れば活躍できそうか、あいつは運動音痴だから足手まといだとか、当の本人た
<<<はじめから読む!<<2話のはじめから読む!<【15】 バスに揺られ、病院に着く。今日はもちろん、診察日ではない。 病院という場所は、基本的には人を拒絶する場所だと思う。病人を受け入れるが、あたたかさはない。白くて、冷たい。健常者は場違
<<<はじめから読む!<<2話のはじめから読む!<【14】 放課後、部活も何もしていない僕は、まっすぐ家に帰るのが常だが、今日は違った。 商店街と住宅地の狭間、古民家に擬態した、ニッチな商材を扱う店に向かう。 途中で肉屋の店主の息子に声をか
<<<はじめから読む!<<2話から読む!<【13】 次の日、僕はいつもよりも早い時間に家を出た。相変わらず、「行ってきます」に応じる声はなかった。ご飯は用意してあるけれど、家族らしい会話はない。朝は特に、父親は出勤準備に忙しい。 それでも僕
橋本環奈ちゃん&重岡大毅くんのW主演映画、「禁じられた遊び」が、9月8日に公開になりました。いまだに怖くて予告編見られない……おかしいな、本編見てきたんですけど。私は現地のチケットは取れませんでしたが、近場の映画館のライブビューイングチケッ
<<はじめから読む!<【12】 診察室を出て、支払いを済ませる。それからまっすぐに篤久の病室を目指そうとしたところで、ふと、見舞いの品のひとつも持ってきていないことに気がついた。 いかにも自分の(姉の)診察の「ついで」感が出てしまって、あま
<<はじめから読む!<【11】第二話 紅薔薇、白百合 曇天の梅雨空は、低く感じる。頭のすぐ上に、分厚い雲が重くのしかかってきて、あまり好きではなかった。 今にも雨が降りそうな窓の外を、ぼんやりと眺めながら、先日の古典の授業のことを思い出して
<<はじめから読む!<【10】 篤久はそのまま入院した。母の方は、数日ですぐに出てこられたが、彼はいつになったら退院できることか、わからない。身体も心もボロボロになった親友を、僕は直視できなかった。 美希との縁がつながった段階で、やめておけ
<<はじめから読む!<【9】 聡子は逮捕され、篤久も、学校と警察の両方から事情を聞かれた。 刃傷沙汰を起こした聡子はもちろん悪いが、それを誘発したのは、篤久の複数人相手の異性交遊であることは、明らかだった。 生徒同士の事件に発展していた可能
<<はじめから読む!<【8】 五月の最終日。もうほとんど夏ではないか、という気温の中、僕は遅刻していた。 寝坊ではなく、腹痛でしばらくトイレから出られなかったという正当な理由だから、のんびりと歩いている。すでに担任には連絡済みだった。 朝の
<<はじめから読む!<【7】 刺したり刺されたり、殺したり殺されたりする覚悟があれば、ハーレムはつくることができるらしい。 本当だろうか? 考えてみれば、ハーレムや後宮は、権力者のための施設だ。イスラーム帝国のスルタンしかり、日本や中国の帝
<<はじめから読む!<【6】 翌日、学校に現れた篤久は、ある意味クラスの話題をかっさらっていた。「おはよう」 にこやかに挨拶をしているが、両手の指、全十本に包帯が巻かれていて、とてもじゃないが正気とは思えない。周りが心配するものの、本人は「
<<はじめから読む!<【5】 糸屋に行ってから、一週間が経った。 放課後、僕の近くに寄ってきた篤久は、頭がお花畑状態らしい。ふわふわと夢見心地の目がとろんとしていて、言葉を選ばずに言うと、気持ち悪かった。 だが、どれほど気味が悪くても、彼は
<<はじめから読む!<【4】 縁結びのおまじないをした翌日から、都合よく美希と仲良くなれるなんて、そんなうまい話はなかった。 チャイムが鳴るまで、篤久は僕の席で喋っていた。運動部しか使わない、馬鹿みたいに大きなエナメルバッグを邪魔にならない
<<はじめから読む!<【3】「おはよう」 約束をしているわけではないが、部活をやめた篤久とは、登校時間もよくかぶるため、一緒に学校へ行く日も多い。開店準備中の店前を、他愛のない話をしながら抜けていく。糸屋の前は、あえて素通りした。「ところで
<<はじめから読む!<【2】「ただいま」 商店街を抜けたところで、篤久とは左右に分かれた。あの不思議な店以外に寄り道はしなかったから、まだ日は高い。 僕の帰宅の報に、返事はなかった。再放送の刑事ドラマだろう音は聞こえるから、母は在宅のはずだ
<<はじめから読む! 糸屋って知ってるか? 駅までの道のりをゆっくりと歩きながら、篤久の話を聞いた。「糸屋?」 どんな店なのか想像ができなかった。篤久のことだから、大盛りサービスの充実したラーメン屋か。 いいや、それなら美希は無関係。僕の背
十二月を師走というが、「師」を「教師」に限定すれば、四月も同じくらい慌ただしいものだと、端から見ていて思う。 一年でやらなければならないカリキュラムは決まっていて、それなのに、健康診断やら歓迎会やらで、授業時間は限られる。五月末の中間テス
久しぶりにレビュー記事を書くよ~。「禁じられた遊び」(清水カルマ)橋本環奈ちゃんとジャニーズWEST重岡大毅くんの主演映画が、9月8日に公開されます。えっと、リンクを貼ったんだけど、私はまだ予告編を見ていません。主人公・伊原直人は、妻の美雪
今日も散々だった。 夜になってもちっとも涼しくならない中、ふぅふぅと息を切らして坂道を上る。デブではないが、年齢のわりにだるんとした身体は、上り坂にすぐにくじけてしまう。 家賃の兼ね合いで選んだ家だが、もっと不動産屋で粘るべきだった。 べ
6月は少ないです!!「ST プロフェッション」(今野敏)殺害(未遂含む)方法がエグイ、グロい。なんでこんなん思いつくかなあ……。サイコパスってかなり間違った使い方されがちだけど、正しくサイコパスでした。「赤と黒」上・下(スタンダール)高校時
6月は少ないです!!「ST プロフェッション」(今野敏)殺害(未遂含む)方法がエグイ、グロい。なんでこんなん思いつくかなあ……。サイコパスってかなり間違った使い方されがちだけど、正しくサイコパスでした。「赤と黒」上・下(スタンダール)高校時
こんにちは。葉咲透織です。コンテスト用に投稿サイトのアカウントを持っていて、ふと思いました。「twitterでは告知しているけど、フォローしてない人は、投稿サイトの存在を知らない……?」「投稿サイトにしかまだアップしていない作品も、いっぱい
基本的に電車内での読書が多いので、週に1冊読み終わる感じかな。(計算合わないぞ。もっと読んでるだろ!)「祈りのカルテ」「十字架のカルテ」(知念実希人)タイトルも表紙の雰囲気も似てるけど、全然別の話なのでご注意を!「祈りのカルテ」は、キスマイ
冬の寒さは、人から口数を奪う。だから、北の人間ほど、無口になるんじゃなかったか。 函館空港に降り立った俺の周りには、浮かれた連中しかいなかった。 雪を見て、はしゃいでいる子ども、追う父親。母親は赤ん坊をあやしながら、スーツケースにもたれ、
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ゲゲゲの謎コラボカフェ@渋谷モディに行ってきました。予約抽選発表日は、どこもかしこも外れた! の悲鳴が上がっていましたが、 ・ど平日 ・真っ昼間 ・ひとり の条件で第一希望当選したので行ってきました。 一番乗りで並んできました。外からの撮影
五月の連休が明けても、時折肌寒い日がある。名残の桜がひらりと舞い落ちるのを後目に、俺は校門を急ぎ足で一歩踏み出す。 「川崎かわさき、お前、本当に部活やらなくていいのか?」 中学の部活は必修じゃない。転校以来、先生がしつこく誘ってくるのは、
九月の夜。東京と比べて涼しいと見越して長袖を持参したが、必要なかったかもしれない。 店内は冷房が稼働しているにもかかわらず、宴会場の襖を明けた瞬間に、熱気がこちらへと向かってきた。 「今日の主役がようやくお出ましだぞー」 長い大学の夏休
ゲ謎応援上映@チネチッタに行ってきました~。 川崎は3つでかい映画館があるのですが、利用頻度でいうと、 109>チネチッタ>>>>>TOHOシネマズ って感じ。でも同じ映画を複数回通ったというと、断然チネチッタ。なぜならば、 「ウルトラマン
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<<はじめから読む! <【23】 帝国には、過去、白金の王族が送り込まれていた。レイナールは、帝国にもヴァイスブルムの伝承が残っていることに賭け、皇帝に手紙を送った。 帝国の歴史について、遠く離れたヴァイスブルム出身のレイナールが知るこ
秋といいつつ、10月~12月の3か月に読んだ本です。 図書館で集中して書き、本を借りて帰ってくるサイクルはやはりいいですね。 「獣神様とは番えない~アルファの溺愛花嫁さま~」(村崎樹) 我らがたつるん先生の獣人モノオメガバース。 運命の番っ
<<はじめから読む! <【22】 冬の風が吹く。首筋がひやっとして、レイナールはぶるぶると身体を震わせた。短く切りそろえた白金の髪は防寒には頼りなく、カールが差し出したストールを、ぐるぐると巻きつけた。 「まだいらっしゃいませんよ。家の中
<<はじめから読む! <【21】 ジョシュアが旅立って、三日経った。 アルバートが手の者をこっそりとつけているので、一行があと二日で国境を抜けるという情報が入ってきていた。本当なら、とっくに隣国に入り、帝国まで続く街道をひた走っている頃
<<はじめから読む! <【20】 ジョシュアが旅に出るまでの日々、レイナールは彼と睦み合った。言葉を交わせば、「行かないで」「ひとりにしないで」と縋りついてみっともなく泣いてしまいそうだった。 肉体の交わりは、レイナールから意味ある言葉
<<はじめから読む! <【18】 「十日後、ここを立つ」 疲れた顔のジョシュアが、重々しく告げたのは、年が明けてすぐのことだった。 新年の祝いもほとんどせず、周囲の貴族の挨拶も断っていた。軍閥貴族と言われる家系は、ジョシュアの置かれた立
<<はじめから読む! <【17】 以降、何度もジョシュアはレイナールの部屋を訪れ、話し合いをしようとしたけれど、応じる気になれなかった。アルバートが来たときには、さすがに扉を開けたけれど、ただそれだけ。彼の話を聞いても、聞き入れようとは一
産みの親と育ての親が違うのは、まれによくある。 積極的には言わないけれど、親密になるにつれて、打ち明け話をするようになる。一般家庭の子には同情され、腫れ物扱いされる場合もあるけれど、「実は……」と、お互いの秘密を共有する友人もいた。 人
<<はじめから読む! <【16】 ジョシュアの言う「今度」は、なかなか訪れなかった。 すっかり回復したボルカノ王が、軍を振り回しているせいで、ジョシュアは家に帰ってこられない日が増えた。朝も早くに出ていくため、朝食の時間くらいしか、話す
<<はじめから読む! <【15】 夜会の日から五日、ジョシュアは家に帰ってこなかった。 彼が先頭に立って、医師団と連携を取り、腹痛の解明に挑んだ結果、食中毒であることがわかった。夜会の前に、側近中の側近である貴族を集めての晩餐会があり、
<<はじめから読む! <【14】 城を見上げるのは、二度目だった。 一度目は、自分の命を守ることだけを考えていた。母国にとっては、レイナールが生きようが、この地で死のうが、どちらでも構わなかった。死ねば開戦、生きて根づけばそれはそれで使
<<はじめから読む! <【13】 レイナールの初めての恋は、六歳の頃だった。 すでに王家に入ることが決まっていたから、残りわずかな親子の時間を、ことさらに実父は大切にしていた。 当時はまだ大臣の地位になく、実務に携わる外交官であった父
巷で話題沸騰中のディオール展、ようやく行ってきました。4月の前売りチケットの発売初日、「つ、繋がらない!」と言いながら、スマホで頑張って取りました。10時半で予約していたのですが、行ったらもう、当日券終わってましたね。クリスチャン・ディオー
3月もミステリ三昧しておりました。いつかは書きたいミステリ……。「何がなんでもミステリー作家になりたい!」(鈴木輝一郎)小説講座をやっている先生のミステリ小説の書き方についての本。ミステリBL書きたいな~、とぼんやり思っていて参考になればと
こんにちPOWER!!!!!!!現在ジャニーズWESTのツアーが開催中。横浜アリーナでの公演に運よく当選したので、行ってきました。レポは熱いうちに書け! ということで、印象に残ったところをレポしておきます。ちなみに密録はもってのほかだし、メ
1月全然読めなかった反動で、2月はいっぱい読みました。(原稿をしろ!)「獣はかくしてまぐわう」(沙野風結子)沙野先生の警察&バディものが好きなので、2巻目も読了しました。私は受けの後輩のコツメカワウソちゃんが可愛くて好きです。「O...
<<はじめから読む!<18話 勝手知ったる自分の家とばかりに、キッチンでコーヒーを淹れた。お互いにこだわりがないので、インスタントを適当に。新調したばかりのおそろいのマグカップを手に、司が部屋に戻ると、花房は愛おしそうにギターを抱きしめ、爪
<<はじめから読む!<17話 怪我人はベッドに寝かせたまま、司は彼の股間に顔を埋めた。毛を掻き分けて陰嚢を指で撫で回し、立派にそびえ立つ陰茎の側面を唇だけで銜え、刺激を与える。上目遣いで窺う花房の表情は、興奮の赤に染まっている。 自分の愛撫
<<はじめから読む!<16話「ほ、本当にする?」 ベッドの上に移動した司は、ウブなヴァージンに戻ってしまったかのような気分で、震えた。枕元に手をついた花房が、「いまさら、でしょう?」と笑う。 公的な場面での爽やかイケメンスマイルではなく、獰
<<はじめから読む!<15話 さすがに夜中に大立ち回り(とはいえ、司自身は何もしていない)があったうえに、授業も花房の欠勤の穴埋めをしなければならず、疲れた。「今日は、早く帰ろ……」 アルバイト講師も全員帰したところで、最低限の仕事をして、
<<はじめから読む!<14話 そのあとのことは、あまり覚えていない。警察署で取り調べを受け、非行少年として補導されかけた子どもを庇い、その親に引き渡した。河原の母は泣いて息子の無事を喜んだし、鈴木の母は息子の頭を問答無用でぶん殴った。 もし
<<はじめから読む!<13話 名乗ることも忘れていた母親を落ち着かせて話を聞いた。彼女は河原の母親で、残業を終えて帰宅したところ、息子が家にいないと泣いて訴えた。 部活と勉強の両立を目指し、滅多に塾を欠席することもない河原だが、司は彼を退塾
<<はじめから読む!<12話 自分が花房の夢を妨げてしまった。その事実に、夜も眠れないほど悩んだ。 同じ教室で、いずれは室長として切磋琢磨したい。自分の密かな夢は、花房の夢を踏みにじった上にしか成立しないのだと、改めて思い知らされる。 司が
<<はじめから読む!<11話「花房先生、めっちゃくちゃかっこよかったです!」 興奮した口調、拳を握って振り上げるのは菊池だった。すでに生徒を見送り、電話営業もできない時間帯だから、今日の仕事のまとめと明日の準備をのんびりとやっている。 花房
<<はじめから読む!<10話 一度倒れたことで、花房は吹っ切れた。 休日出勤の代休もしっかり取るようになったし、授業前にはおにぎりや菓子パンを頬張って、エネルギー補給をしてから臨む。急いで飲み込もうとしている姿を見て、「ゆっくり食えって」と
<<はじめから読む!<9話 朝六時に鳴り出したスマホのアラームを、開始三秒で止めることに成功した。寝室は静かで、司はホッとする。 台所を借りて、朝食を作った。起きたときに少しでも食べてもらえればいい。 ハムと卵、レタスのサンドウィッチに野菜
<<はじめから読む!<8話 自分が入れる授業は入り、どうしても無理なところは今日は出勤していないアルバイトに急遽来てもらい、なんとか事なきを得た。授業中は花房を沢村に任せ、おかげで彼女も残業になってしまった。 頭を下げると、彼女は司のことを
<<はじめから読む!<7話 花房を見守っていた司だが、そうはいっても、彼もいい年をした成人男性である。当然、手のかかる子どもたちを多数抱えている状況で、そこまで注意していられるはずもない。 顔を合わせてはちゃんと食べているのか、寝ているのか
<<はじめから読む!<6話「蓬田先生、お時間いいですか?」 丁寧な口調は声音も朗らかで、司は一瞬、呆けてしまう。「お前誰だ?」が顔に出ていたようで、花房は途端に、うろんな顔つきになる。慌てて取り繕って、「大丈夫」と笑うと、彼は気にした様子も
<<はじめから読む!<5話「えー? 歓迎会開いてもらってないのー? ダメじゃないか、蓬田先生。新人を受け入れる、その姿勢が大事なんだから」 折しも、今日は土曜日。明日はテスト対策の特別授業も入っておらず、普通に休みであることを告げると、湧田
<<はじめから読む!<5話「えー? 歓迎会開いてもらってないのー? ダメじゃないか、蓬田先生。新人を受け入れる、その姿勢が大事なんだから」 折しも、今日は土曜日。明日はテスト対策の特別授業も入っておらず、普通に休みであることを告げると、湧田
<<はじめから読む!<4話 男――花房は、最低でも週に三回は、駅前で弾き語りをしていた。帰りに彼の歌を聞くことが、司の楽しみになっていた。観客はいたりいなかったり。通りすがりの一見客ばかりの中、常連になっていた司のことを、彼も認知していたは