chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 二次元の楕円軌道

    (2020/02/02) 前回、前々回の記事より、太陽系では、系内の質量の 99.87% を太陽が独り占めし、系内最大の惑星である木星でさえ太陽を 41.54ft/s*1(12.45m/s) 揺り動かすに過ぎません。この条件により、太陽を回る惑星、準惑星、小惑星はほぼ楕円軌道と見なせる軌道を描いています。太陽と惑星を 1個取り出したときは、両者は同一平面上にあり、2次元の曲線で表せます。 楕円の中心を原点、楕円の長半径を x軸、短半径を y軸としたとき、長半径を a、離心率を e とすると次の式で表せます。 しかし、これはそんなに汎用性の高い式ではありません。楕円の焦点は2個ありますが、天体の…

  • 軌道要素

    (2020/02/02) このブログは惑星だけでなく、衛星の軌道要素も扱います。しかしながら、軌道要素の名前は太陽を基準に名づけられているので、用語を汎用的に少し変える必要があります。次のように呼ぶことにします。 惑星 ブログ a 軌道長半径 〃 e 離心率 〃 ω 近日点黄経 (太陽)近点角 i 軌道傾角 〃 Ω 昇交点黄経 (太陽)昇交点角 q 近日点距離 (太陽)近点距離 Q 遠日点距離 (太陽)遠点距離

  • 太陽を揺り動かす惑星

    (2020/02/05) 前回の記事*1で、太陽系の質量の99.87%は太陽に集まっていると述べました。したがって、系内にある惑星は、他の連星系と違い、複雑な起動を考える必要はありません。楕円軌道で近似でき、多少の摂動はあっても、40億年以上も定まった起動を保つことができました。しかしながら、惑星の質量はゼロではないので、太陽も惑星に揺り動かされています。どのぐらい揺り動かされているか、紹介します。 kls: キロ光秒(kilo light second): 約3億km, 約2天文単位 Ms: メガ秒(Mega second): 約11.57日、約0.0316年 Zt: ゼタトン(zetta …

  • 太陽系における質量の偏り

    (2020/01/26) 下記の表は、太陽系において太陽とそれ以外の天体を合わせた質量を比率で示しています。細かな誤差はありますが、100対0.13417ぐらいに収まっていくようです。このように、太陽系の 99.87% の質量を太陽が占めています。この質量の圧倒的な偏りこそ太陽系内天体の軌道を安定させています。 Yt: ヨタトン (yotta tonne): 1024t, 1030g 天体 質量(Yt) 累計(Yt) 比率(%) 1 太陽 1,989.1 1,989.1 100.0 天体 質量(Yt) 累計(Yt) 割合(%) 2 木星 1.8986 1.8986 0.09545 3 土星 0…

  • 速さの単位 - 光速

    (2020/02/05) 速さの単位は迷うことはないでしょう。光速です。それに SI接頭辞*1をつけて表します。光速を超える速度は存在しないので、最高速度が 1光速(1lv, 1 light velocity)です。SI接頭辞はすべて1より小さい分量の名称になります。ただし、1ミリ光秒より小さいときは、必要に応じて、フィート毎秒を使います。 速度は、通常、長さ÷時間の次元を持ちますが、光速は無次元です。分母が「秒」でも「時」でも光速との相対速度を示します。 光速 読み 秒速 時速 1lv 1光速 299,792.458km/s 1,079,252,848.8km/h 1mlv 1ミリ光速 1M…

  • 時間の単位、秒、キロ秒、メガ秒、年

    (2020/01/22) 秒 分 時 日 週 月 1年 31,557,600 525,960 8,766 365.25 52.176… 12.175 1月 2,592,000 43,200 720 30 4.285… 1週 604,800 10,080 168 7 1日 86,400 1,440 24 1時 3,600 60 1分 60 天文学での1年はユリウス年で、365.25日 便宜上1月は30日とする 時間の単位は全く10進数に従っていません。唯一のSI基本単位*1は「秒」です。したがって、キロ秒、メガ秒という呼称を使うことができます。例えば、1時間は3.6キロ秒、1年は31.6メガ秒の…

  • 長さの単位、ライトフィート (light feet)

    (2020/02/05) 宇宙スケールであれば、惑星間航路はキロ光秒(kls)、衛星間航路は光秒(ls)、天体横断航路はミリ光秒(mls)で表してもいいのですが、これが天体に降り立って、いざ人間スケールに戻ると、ちょっと光秒という響きに違和感があります。300メートル先を、1マイクロ光秒(μls)先というのも、日常に溶け込まない印象を受けます。しかしながら、光秒から始まる10の累乗の関係は続けたいと思います。 そこで、ライトフィート(light feet)という単位を使います。1ライトフィートは 0.299792458m で、これは1ナノ光秒と同じです。正規の1フィート(0.3048m)と非常…

  • エクサトン級天体

    (2020/01/19) 1Et(エクサトン)とは、1018t かつ 1024g のことです。エクサトン級天体とは 1Et前後の質量を持つ天体のことです。エクサトン級天体は自己重力で球状になれる下限の天体になります。Eris(エリス)、冥王星、Haumea(ハウメア)、Makemake(マケマケ)、Ceres(ケレス)などの準惑星はここに含まれます。Trion(トリトン)も元は準惑星だったものが、海王星に捕らえられたと考えられています。それ以外は、土星の中型衛星と天王星の大型衛星、冥王星の衛星が当てはまります。 Et: エクサトン (exa tonne): 1018t, 1024g mls: …

  • ゼタトン級天体

    (2020/01/19) 1Zt(ゼタトン)とは、1021t かつ 1027g のことです。ゼタトン級天体とは 1Zt前後の質量を持つ天体のことです。太陽系では、岩石惑星とガリレオ衛星、月、Titan(タイタン)が当てはまります。岩石惑星は、水星、金星、地球、火星のことで、ガリレオ衛星は、Io(イオ)、Europa(エウロパ)、Ganymede(ガニメデ)、Callisto(カリスト)のことです。 Zt: ゼタトン (zetta tonne): 1021t, 1027g mls: ミリ光秒 (milli light second): 約300km ls: 光秒 (light second): …

  • ヨタトン級天体

    (2020/01/19) 1Yt(ヨタトン)とは、1024t かつ 1030g のことです。ヨタトン級天体とは、1Yt前後の質量を持つ天体のことです。太陽系ではちょうど、木星や土星などの巨大ガス惑星が該当します。太陽そのものは、さらに巨大ガス惑星の1000倍の質量をもち、天王星や海王星などの巨大氷惑星は巨大ガス惑星の10分の1の質量です。 Yt: ヨタトン (yotta tonne): 1024t, 1030g mls: ミリ光秒 (milli light second): 約300km ls: 光秒 (light second): 約30万km 天体 質量(Yt) 直径(mls) 種別 距離…

  • 質量の単位、トン (tonne)

    (2020/01/19) 質量には、光速のような絶対的な指標はありません。光速が距離において重要なのは通信の速度です。1光秒離れた場所と通信をする場合、往復2秒かかります。この遅延は絶対的で、いかなる物理法則もこの遅延を短くすることはできません。一方、質量にはそのようなものはありません。素粒子の質量を最小単位とする考えもありますが、光速と異なり、宇宙規模で素粒子の質量が大きな意味を持つこともありません。 したがって、素直にSI基本単位*1と10の累乗で互換性がある単位を使います。質量のSI基本単位は kg です。これにSI接頭辞*2を付けると、g からの接頭辞になります。地球の質量は 5.97…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、AstroZoneさんをフォローしませんか?

ハンドル名
AstroZoneさん
ブログタイトル
AstroZone
フォロー
AstroZone

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用