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北欧の街角で https://note.com/lifeinsweden/

読み切り実話-海外生活の日常、海外就職、海外不動産、旅行、北欧インテリア関連、街角写真等。

第3回THE NEW COOL NOTER賞ーエッセイ部門特別賞、始まる世界部門賞拝受。 北欧にてIT業、時おり日本のテレビ海外ロケ補助、通訳・翻訳業に従事。

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2020/01/13

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  • 東北の宵は軍歌とともに更けていった

    乳白色の湯けむりに覆われてしまった共同浴室から上がり、自分の宿泊していた部屋に戻った。部屋のドアをゆっくりと閉めたとほぼ同時に、控えめなノックの音がかろうじて聞こえて来た。 時刻は二十時をまわっていたため、清掃時間にしては遅く感じられた。 私が「誰呀(誰ですか)?」と尋ねると、落ち着いた若い声の日本語が聞こえて来た。 「朝、食堂でお会いした河村です。もし良ければ少し一緒に話をしませんか?」 河村さん、その朝、宿泊所の朝食レストランにて初めてお会いした若い男性であった。父親と一緒のテーブルに座って居た。東京大学にて法律を履修されていらっしゃるということであったので

  • たかがドレスコード されどドレスコード

    玄関のクローゼットを少し大きめに開いてみたら、一着のドレスが視界に入った。それは、クローゼットの奥で、控えめに光沢を放っていた黒い晩餐会ドレスであった。そのドレスが晴れの舞台に立てたのは過去一回だけであった。 それはおそらく、ふたたび腕を通すこともない無用の長物であろうが、かと言って手放す気にもなれない。 こちらに移住したばかりの頃、知り合いの誕生パーティーに招待をされたことがある。 「移住」といっても最初は、「移住するのだ」というような確固たる決意もなく、気が付いたら二十年の月日が経っていたというだけの話である。従って、こちらに移る前はこの国の慣習を、特

  • 巨万の富を得たご令嬢 壺に嵌まる

    思いがけなく勤務先から休暇を戴いたので、あるご夫婦のお屋敷を訪ねてみることにした。 彼らのお屋敷はストックホルムの中心に位置している。彼らがその屋敷を購入した当時は日本円にして3千万円程度(当時としては巨額)であったらしいが、現在この物件(建物)を購入をすることが可能であるとすれば、おそらく30億円は下らないのであろうか。人気物件は、大抵の場合は、競売になるのであろうから価格はさらに吊り上げられる。 建築家たちは、「金に糸目は付けないから、屋敷を最高のもので装飾してくれるように」、と、このご夫婦に依頼されたという。 この屋敷の晩餐会サロンに入ると、アンティ

  • ご縁とタイミングを大切にしたい2022年

    スウェーデンでは、年越しの瞬間、除夜の鐘は聞けないが、毎年、スウェーデンの著名人が、国営放送の中にて「新年の鐘」と称される詩を朗読することになっている。 今回、詩を朗読された男優には見覚えがあった。 十年少し前に、私も端役で共演させて頂いたスウェーデン国営放送のドラマの主役のレイネ・ブリイノルフソンという男優であった。比較的顔立ちの柔和な俳優さんではあったが共演させて頂いたドラマの中では、比較的横暴な役を演じていた。 その彼がこの詩を朗読した直後、国営放送の画面、および我が家の窓の外では一斉に花火が打ち上げられた…はずであった。 Nyårsklockan (新年の

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