2019年11月
俳句雑誌「銀化」掲載季語 節分(冬)立春の前日で二月三日ごろにあたります。この夜、寺社では邪鬼を追い払い春を迎える意味で追儺が行われます。各家でも豆を撒いたり、鰯の頭や柊の枝を戸口に挿したりして、悪鬼を祓います。節分や灰をならしてしづごころ 久保田万太郎節分の高張立ちぬ大鳥居 原石鼎せつぶんや肩すぼめ行く行脚僧 幸田露伴節分の豆をだまってたべて居る 尾崎放哉節分や寒気の熊と温気の象 秋元...
俳句雑誌「銀化」掲載季語 冬紅葉(冬)晩秋の野山を美しく飾った紅葉も、冬になるとそのほとんどが散ってしまいますが、枯色の中で、ひときわ鮮やかに目に映るのが楓などの冬紅葉です。初冬になってもなお、梢に散り遅れている紅葉には、秋の色あでやかな紅葉とは異なる趣があります。 自動車と駕と麓に冬紅葉 高浜虚子夕映に何の水輪や冬紅葉 渡辺水巴沈む日を子に拝ませぬ冬紅葉 長谷川かな女冬紅葉しづかに人を歩ま...
俳句雑誌「銀化」掲載季語 初夢(新年)元日の夜から二日の朝にかけて見る夢をいいます。古くは節分の夜から立春の明け方に見る夢をいいましたが、天明のころから二日の明け方に見る夢になりました。その夢によって自分の一年の運勢を判断しようというもので、初夢によって吉凶を占い判ずることを初夢合わせともいいます。初夢やさめても花ははなごころ 千代女初夢に故郷を見て涙かな 一茶初夢の何も見ずして明けにけり ...
俳句雑誌「銀化」掲載季語 初詣(新年)元日に、氏神またはその年の恵方にあたる方角の神社仏閣にお参りすることをいいます。新しい一年の息災を祈願します。神慮いま鳩をたたしむ初詣 高浜虚子口開いて矢大臣よし初詣 阿波野青畝御手洗の杓の柄青し初詣 杉田久女子を抱いて石段高し初詣 星野立子初詣誘ひし人の皆来たり 星野立子機関車は裾も湯けむり初詣 山口誓子潮の香のみたらしふくみ初詣 皆吉爽雨初詣...
俳句雑誌「銀化」掲載季語 冬至(冬)二十四節気の一つで、太陽の黄経が二百七十度に達したときです。十二月二十二日ごろにあたり、北半球では太陽がもっとも遠ざかり、昼間の時間のもっとも短い日です。門前の小家もあそぶ冬至かな 凡兆書記典主故園に遊ぶ冬至かな 蕪村喝食の面打ち終へし冬至かな 高浜虚子海の日のありありしづむ冬至かな 久保田万太郎山国の虚空日わたる冬至かな 飯田蛇笏玲瓏とわが町わたる冬...
2019年11月
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